昭島の今日と明日を開きます！

■２００７年度分

● 子育て世代への“春風”に <2007年1月11日>

■２００６年度分

● 児童手当といえば公明党！ <2006年12月12日>

● どこまでも現場主義で(東京都本部大会) <2006年10月16日>

● 第６回公明党大会 <2006年10月9日>

● 「新しい公明党」が出発 <2006年10月1日>

● 自公連立維持で合意 <2006年9月26日>

● 行革の意思を住民に伝えよ <2006年9月15日>

● 来年の政治決戦東京が全国の牽引力 <2006年8月26日>

● 宗教的に中立な 国立追悼施設を早急に <2006年8月19日>

● 「平和」発信する日本に <2006年8月16日>

● 公明党の連立参加で　日本経済が大きく回復 <2006年8月13日>

● 歳出・歳入改革　公明の主張、随所に反映 <2006年6月28日>

● 歳出・歳入一体改革　財政再建は国民のため <2006年5月27日>

● 集団的自衛権行使　政府の憲法解釈を維持 <2006年5月5日>

● 公明党が憲法記念日アピール <2006年5月4日>

● 悪徳商法から消費者守れ <2006年4月23日>

● 長期金利の上昇　日銀、慎重なカジ取りを <2006年4月20日>

● 公明党が実現しました！ <2006年3月20日>

● メール問題　ここまで落ちたか民主党 <2006年3月1日>

● 三位一体改革と地方議会(事業仕分け) <2006年2月26日>

● 社会全体で子育て支えよ(衆院予算) <2006年2月8日>

● ０６年度予算案　公明党の主張反映した施策 <2006年1月31日>

● 支援法の円滑な施行へ <2006年1月28日>

● 支部会の充実に取り組もう <2006年1月24日>

● 徹底して歳出のムダ省く <2006年1月18日>

● ０７年決戦 自公連携が重要 <2006年1月16日>

● ムダ削り　高齢社会に対応(事業仕分け) <2006年1月13日>

● 集団的自衛権の行使認めるべきでない <2006年1月6日>

● ２００７年決戦へ　党勢拡大の１年に <2006年1月6日>

● 国民のための改革を加速 <2006年1月5日>

■２００５年度分

● 児童手当　また一歩前進！ <2005年12月30日>

● 不要な事業大胆削減 行革の重要方針を了承 <2005年12月23日>

● 児童手当　小６まで拡大 <2005年12月16日>

● 活力ある都市農業に <2005年12月6日>

● 耐震偽造 生活安定へ支援訴え <2005年12月4日>

● 郵政民営化法が成立 <2005年10月16日>

● 「地震に負けない日本」構築へ <2005年10月9日>

● 新たな構造改革に挑戦 <2005年9月4日>

● 日本の改革に全力 神崎・浜四津街頭演説 <2005年8月22日>

● 民主の郵政“対案”は選挙目当て <2005年8月15日>

● 悪質リフォーム対策急げ <2005年8月14日>

● 公明こそ日本の改革力　！ <2005年8月11日>

● 衆院選 　公明　第１次公認を決定 <2005年8月9日>

● 郵政改革の意義強調　冬柴幹事長 <2005年8月9日>

● アスベスト対策本部　新法制定へ議論を開始 <2005年8月5日>

● アスベスト対策を市長に要望！ <2005年8月4日>

● 障害者支援法案の質疑（衆院厚労委）要旨 <2005年7月15日>

● 次の躍進へ上げ潮の出発 <2005年7月11日>

● ２３氏が全員当選 ! <2005年7月6日>

● 公明の実績、政策に高い評価 <2005年7月5日>

● 「庶民のための都政」守り抜く！ <2005年7月2日>

● 郵政法案　週内採決を見送り <2005年7月1日>

● 政府税調の報告書　論点整理は参考程度 <2005年6月29日>

● 「安易な増税」に断固反対 <2005年6月29日>

● 首都決戦・東京都議選が火ぶた７月３日投票 <2005年6月25日>

● 農水省に担当部署設置を <2005年6月19日>

● 空き交番が着実に解消 マニフェスト推進 <2005年6月12日>

● 希望の持てる都市農業に <2005年6月11日>

● ＯＤＡ事業　透明性確保し予算増額を <2005年6月8日>

● 地方分権　大胆な発想転換で <2005年6月3日>

● 「郵政民営化」衆院に特別委を設置 <2005年5月22日>

● 郵政民営化　巨額資金を民間で活用 <2005年5月16日>

● 子ども優先・チャイルドファースト社会を <2005年5月4日>

● 主婦の年金　届け出忘れ全面救済 <2005年5月4日>

● 衆参調査会が最終報告 <2005年5月3日>

● 小泉政権４年 <2005年4月28日>

● 内部障害者に理解を <2005年4月20日>

● 法律扶助　０５年度も拡充 <2005年4月16日>

● 若者の声を“カタチ”に！ <2005年4月12日>

● 女性の人権乗せ「女性専用車両」登場！ <2005年4月5日>

● 給付５０％（現役平均収入比）維持を <2005年3月30日>

● 圏央道 全線開通に全力 <2005年3月22日>

● 都立病院で 小児専門医を育成 <2005年3月19日>

● 若者の法律トラブルへローカフェ要請 <2005年3月19日>

● 人口減少 “不安な日本”が原因 <2005年3月19日>

● 市民とともに文化芸術振興を <2005年1月11日>

● 公明の真価問われる１年 <2005年1月8日>

● デフレ脱却へ展望開く年に <2005年1月8日>

● 戦い、完勝する１年に <2005年1月8日>

● インド洋大津波　復興支援を早急に <2005年1月6日>

● 公明党調査団が現地を緊急調査 <2005年1月5日>

● 公明 全国で新春街頭演説 <2005年1月4日>

● ２００５新年抱負 冬柴幹事長インタビュー <2005年1月4日>

● 新春てい談　新・東京物語 <2005年1月2日>

● 対談　今年は「日本力」の見せどころ <2005年1月2日>

■２００４年度分

● 徹底した行政改革めざす <2004年12月29日>

● 公営住宅,老年者控除廃止　激変緩和を採用 <2004年12月29日>

● 「振り込め詐欺」防止策が前進 <2004年12月28日>

● 定率減税の縮減Ｑ＆Ａ <2004年12月26日>

● 景気と財政を見据えた決断 <2004年12月17日>

● 地方の行政改革をさらに <2004年12月15日>

● 再挑戦しやすい経済社会に <2004年12月13日>

● 「三位一体改革」のポイント <2004年12月5日>

● 地方財政の自立へ改革さらに <2004年12月3日>

● 地方分権促す「三位一体」 <2004年12月2日>

● 刑法改正案、きょう成立へ <2004年12月2日>

● 政府与党「三位一体の改革」全体像を決定 <2004年11月29日>

● 三位一体の「全体像」決まる <2004年11月28日>

● 中小企業の元気が日本を再生 <2004年11月25日>

● 被害相次ぐ違法「年金担保」 <2004年11月25日>

● 三位一体改革　分権の目的踏まえ全体像を <2004年11月23日>

● 三位一体改革とはＱ＆Ａ <2004年11月22日>

● 三位一体改革に関する基本的枠組み <2004年11月21日>

● 中小企業保護の強化を <2004年11月21日>

● 「三位一体」の枠組み合意　政府与党 <2004年11月19日>

● オレオレ詐欺被害拡大で対策協議 <2004年11月14日>

● 中小企業の活性化で経済再生 <2004年11月8日>

● 公営住宅補助金の存続を <2004年11月6日>

● 虐待防止ネットワーク大きく前進 <2004年11月4日>

● 三位一体改革で論議 <2004年11月4日>

● 誰もが安全に歩ける街に <2004年11月3日>

● 結党４０年党大会 <2004年11月1日>

● 激甚災害指定を早期に <2004年10月26日>

● 補正予算を編成 <2004年10月26日>

● 神崎代表が新潟入り <2004年10月26日>

● 新潟県中越地震　きめ細かな被災者支援を <2004年10月26日>

● 中越地震復旧対策は補正予算で、冬柴幹事長 <2004年10月26日>

● 政策実現の党の真価を <2004年10月20日>

● 公明の連立参加で政治は変わった <2004年10月20日>

● 三位一体改革について議論 <2004年10月18日>

● 日本政治に責任担う第３党 <2004年10月16日>

● 庶民と現場に立脚し 未来開拓の改革を <2004年10月16日>

● オレオレ詐欺の対策強化へ <2004年10月15日>

● 国民の期待に応える国会に <2004年10月14日>

● 性犯罪の罰則を強化 <2004年10月13日>

● ＃８０００は子育ての力強い味方 <2004年10月10日>

● 地方税財政　三位一体で論議を深めよう <2004年10月9日>

● ＢＳＥ全頭検査見直し　消費者重視で対応を <2004年10月7日>

● 「生活与党」として改革実現 <2004年10月6日>

● 自民との連立から満５年 <2004年10月4日>

● 中国建国５５周年を祝福 <2004年10月2日>

● “心臓突然死”に救命の道広がる <2004年10月1日>

● 地域経済の再生を支援 <2004年10月1日>

● 求められる決算機能の強化 <2004年9月21日>

● 効果大きい　スクールカウンセラー制度 <2004年9月18日>

● 公明は「地域再生」を推進 <2004年9月18日>

● 「三位一体」で意見交換 <2004年9月12日>

● 来年度予算概算要求　公明党の主張が反映６ <2004年9月11日>

● 待機児童ゼロ作戦に成果 <2004年9月11日>

● 来年度予算概算要求　公明党の主張が反映５ <2004年9月10日>

● メソポタミア湿原　復元に向け全力支援 <2004年9月10日>

● 来年度予算概算要求　公明党の主張が反映４ <2004年9月9日>

● 地位協定　恣意的解釈に歯止めを <2004年9月9日>

● 郵政民営化　基本方針の詰めを要請 <2004年9月9日>

● 来年度予算概算要求　公明党の主張が反映３ <2004年9月9日>

● 来年度予算概算要求　公明党の主張が反映2 <2004年9月9日>

● 「文化芸術立国」めざす公明党 <2004年9月4日>

● 来年度予算要求　公明党主張が反映＜１＞ <2004年9月4日>

● メンタルヘルス対策の強化を <2004年9月3日>

● 介護保険　見直しへ現場の声　反映 <2004年9月1日>

● 予算制度改革 <2004年8月30日>

● 社会保障制度の再構築を <2004年8月29日>

● 政策評価を実りある制度に <2004年8月29日>

● 東京都議選　痛快な勝利へ大前進 <2004年8月27日>

● 効果挙げ始めた不登校対策 <2004年8月22日>

● 包括根保証の見直し早急に <2004年8月21日>

● 温暖化ガスの削減に全力を <2004年8月17日>

● 公明は「空き交番」解消などに全力 <2004年8月17日>

● 行動する平和主義貫く <2004年8月16日>

● ごみ焼却施設　ダイオキシンが９８％減 <2004年8月15日>

● 平和教育なくして平和なし <2004年8月15日>

● 公明は日本の政治の要 <2004年8月13日>

● 少子化対策の強化めざす <2004年8月13日>

● 薬物乱用、性感染症、子どもの健康被害防げ <2004年8月13日>

● 「働かない」若者の対策を <2004年8月13日>

● メソポタミア湿原　文明史的な復元事業 <2004年8月9日>

● 中国の修学旅行生 ９月からビザ免除へ <2004年8月9日>

● メソポタミア湿原　日本の技術活用求める <2004年8月6日>

● 永住外国人に　地方選挙権を <2004年8月6日>

● 記録的猛暑　進むヒートアイランド現象 <2004年8月5日>

● 人権守る法整備急ぐ <2004年8月4日>

● 問われる過酷な個人保証＜下＞ <2004年8月3日>

● 問われる過酷な個人保証＜上＞ <2004年8月2日>

● 政治学習のために　「三位一体の改革」とは <2004年8月1日>

● 「３党時代」迎え責任果たす <2004年7月31日>

● メソポタミア湿原の復元に着手 <2004年7月30日>

● これからの政治課題と公明党の対応�V　 <2004年7月27日>

● これからの政治課題と公明党の対応�U　 <2004年7月27日>

● これからの政治課題と公明党の対応�T <2004年7月27日>

● メソポタミア湿原復元に着手 <2004年7月27日>

● 注目される「市場型間接金融」 <2004年7月26日>

● 中小企業の資金繰り支援 <2004年7月25日>

● 日本版デュアルシステムが本格始動 <2004年7月23日>

● 景気回復に一段と力強さ <2004年7月21日>

● 全議員が党勢拡大の先頭に <2004年7月20日>

● パワーリハビリで高齢者の筋力回復 <2004年7月20日>

● 性同一性障害者法が施行 <2004年7月19日>

● 空き交番、３年で１９０削減 <2004年7月18日>

● 公明、「１増」の１１議席獲得 <2004年7月14日>

● 公明、３選挙区とも完勝 <2004年7月12日>

● １７日間の激闘に、心より感謝申し上げます <2004年7月10日>

● 「口だけの党」か「実現の党」か <2004年7月9日>

● １０００万へ公明党をこうアピールしよう <2004年7月8日>

● 公明勝利で景気回復確実に <2004年7月6日>

● 抜本的な年金改革を実現 <2004年7月4日>

● クルクル変わる民主の政策 <2004年7月3日>

● 公明「比例区」政見放送が好評 <2004年7月3日>

● 参院選　全国に支持拡大の大波を <2004年7月2日>

● 介護予防で健康長寿に <2004年7月1日>

● 前進マニフェスト　通常国会の成立法から <2004年6月30日>

● 政治が安定し景気回復へ <2004年6月29日>

● 景気回復の兆しは　構造改革の大きな成果 <2004年6月29日>

● 前進マニフェスト　通常国会の成立法から <2004年6月27日>

● 年金、５年後には黒字に <2004年6月27日>

● 少子高齢社会に耐えうる年金制度確立できた <2004年6月26日>

● 実現力の公明党に支援を <2004年6月26日>

● 神崎代表の参院選遊説第一声（要旨） <2004年6月25日>

● 安心・日本へ　責任ある対応 <2004年6月25日>

● 持続に道筋つけた年金改革 <2004年6月23日>

● 公明党は「実現力」で勝負 ! <2004年6月22日>

● 国民に丁寧な説明を <2004年6月19日>

● 神崎代表、浜四津代行、冬柴幹事長発言要旨 <2004年6月18日>

● 新政策盛り込みマニフェスト１２３ <2004年6月18日>

● 少子化対策に全力 <2004年6月16日>

● 児童手当の請求手続き１８日からスタート <2004年6月16日>

● 改正児童手当法が成立 <2004年6月15日>

● 出生率１.２９の影響は？ <2004年6月13日>

● 効果大きい介護予防事業 <2004年6月12日>

● 出生率１．２９で「年金崩壊」は早計 <2004年6月12日>

● 骨太の方針第４弾のポイント <2004年6月11日>

● ムダゼロへ行政効率化急げ <2004年6月10日>

● 児童手当改正案が衆院通過 <2004年6月9日>

● 高次脳機能障害者を支援 <2004年6月8日>

● 三位一体改革　地方分権への覚悟はあるか <2004年6月8日>

● 公明は政策実現力で勝負 <2004年6月8日>

● 「安心の年金」に明確な道筋 北側政調会長 <2004年6月8日>

● 社会保障制度改革に全力 <2004年6月7日>

● 年金制度守った公明党国民不安解消を最優先 <2004年6月7日>

● 年金改革法が成立 <2004年6月6日>

● 年金改革関連法案の成立にあたっての談話 <2004年6月6日>

● 児童手当改正案を可決 ! 衆院厚労委 <2004年6月5日>

● 年金改革法案が可決　参院厚労委 <2004年6月4日>

● 国民が利点感じる経営に 神崎代表記者会見 <2004年6月4日>

● 参院選へマニフェスト１２３ 公明党(２) <2004年6月2日>

● 参院選へマニフェスト１２３ 公明党(１) <2004年6月2日>

● 介護予防で「健康寿命」を２年伸ばそう！ <2004年6月2日>

● 先送りできない年金改革 <2004年6月2日>

● 年金改革　遅れれば赤字拡大 NHK討論で <2004年5月31日>

● 「子どもたちの生命を守る安全プラン」 <2004年5月29日>

● 児童手当法　改正は今国会で <2004年5月29日>

● 参院選は政策審判の選挙 <2004年5月28日>

● 拉致、核など一定の前進　神崎代表が見解 <2004年5月23日>

● 使いやすい司法を実現　参院法務委で木庭氏 <2004年5月23日>

● 少子化対策に全力を　参院厚労委で遠山氏 <2004年5月23日>

● 評価できる政府の改革案 　阿部恂氏の講演 <2004年5月19日>

● 年金法案成立めざす 安心できる制度が必要 <2004年5月18日>

● 状況を年２回公表。配布の規制緩和が必要 <2004年5月17日>

● 公明マニフェスト　達成度に高い評価 <2004年5月17日>

● 税源移譲への道筋つける（三位一体改革） <2004年5月16日>

● 景気回復を確実にする公明党 <2004年5月14日>

● はまよつ代表代行　参院選勝利へ決意表明 <2004年5月14日>

● 特別会計など税金のムダ削減急げ 遠山氏 <2004年5月11日>

● 児童手当の支給拡大　小学３年修了まで <2004年5月11日>

● 社会保障全般の財源の在り方 国民に道筋を <2004年5月10日>

● 道路公団民営化法案　民主案「夢物語」 <2004年5月9日>

● 「３党合意」で冬柴幹事長に聞く <2004年5月8日>

● 自民、公明と民主が合意 <2004年5月8日>

● よく分かる年金積立金　Ｑ＆Ａで解説 <2004年5月5日>

● 憲法記念日の街頭演説で神崎代表ら <2004年5月5日>

● マニフェスト、　公明は着実に政策を実現 <2004年5月4日>

● 連立４年半、景気が回復軌道に <2004年5月3日>

● 注目される公明の「子ども安全プラン」 <2004年5月3日>

● 国庫負担２分の１に道筋、積立金を活用 <2004年5月1日>

● 与党の賛成多数で年金政府案が可決 <2004年4月30日>

● 理解できない民主の対応 <2004年4月29日>

● 政策実現　公明党をこう語ろう 中小企業編 <2004年4月29日>

● ドクターヘリを視察　普及への課題など探る <2004年4月27日>

● 改訂版マニフェスト　１２０項目程度に <2004年4月26日>

● 三位一体改革　地方の声　反映を <2004年4月25日>

● 民主案（高速道無料化）は無責任 <2004年4月22日>

● 年金改革　欠陥だらけの民主党案(４) <2004年4月20日>

● 年金改革　欠陥だらけの民主党案(３) <2004年4月20日>

● 年金改革　欠陥だらけの民主党案(２) <2004年4月20日>

● 年金改革　欠陥だらけの民主党案(１) <2004年4月20日>

● [年金制度改革]民主対案　あまりにも未熟 <2004年4月18日>

● マニフェスト１００,すでに３１大前進！ <2004年4月12日>

● 邦人救出に全力を　人質事件で首相に要請 <2004年4月12日>

● イラクでの邦人人質事件で党対策本部 <2004年4月12日>

● 立川駅北口で、公明党演説会開催！大喝采！ <2004年4月11日>

● 民主の「改革先送り」年金案を糾弾 ! <2004年4月10日>

● 欠陥だらけの民主案を論破 ! <2004年4月10日>

● 民主案は自営業いじめ <2004年4月8日>

● 靖国参拝違憲判決　重く受け止め、自粛を <2004年4月8日>

● 民主年金案は「改革先送り」 <2004年4月8日>

● １０１６万人分の署名簿を添え、政府に要望 <2004年4月6日>

● 参院選　埼玉から全国遊説第一声 <2004年4月4日>

● さい帯血移植　１５００例突破！ <2004年4月2日>

● 公明党時局講演会開催、沢・遠山各氏出席！ <2004年3月30日>

● ４月スタート　公務員も６カ月定期券に <2004年3月30日>

● メソポタミア湿原復元　日本の協力に期待 <2004年3月29日>

● 包括根保証の廃止含め中小企業守る法改正を <2004年3月28日>

● ＤＶ防止法改正案が参院通過 <2004年3月27日>

● メソポタミア湿原 ５５１万人署名簿手渡す <2004年3月19日>

● 年金改革　「負担」　保険料に上限を設定！ <2004年3月19日>

● 年金改革「給付」将来とも５０％以上確保！ <2004年3月18日>

● 乳がん検診　市町村への支援要請 <2004年3月17日>

● 民主の「疑惑隠し」とは闘う　東国対委員長 <2004年3月16日>

● 年金法案　今国会成立に全力 <2004年3月11日>

● メソポタミア湿原　日本が復元の推進役に <2004年3月11日>

● 鳥インフルエンザ 公明が緊急申し入れ <2004年3月8日>

● 番号ポータビリティー実現へ <2004年3月6日>

● 小児救急電話相談の導入を（＃８０００番） <2004年3月6日>

● 市長に防犯対策強化を求める要望書提出！ <2004年3月2日>

● メソポタミア湿原　日本が復元の先頭に <2004年2月28日>

● イラク側は９３％消失　再生事業で雇用を <2004年2月28日>

● メソポタミア湿原を調査　生態系の宝庫 <2004年2月28日>

● 日本の自衛隊派遣を評価　国連事務総長 <2004年2月25日>

● ３カ月で３１項目が実現　公明マニフェスト <2004年2月21日>

● 公明党　児童虐待防止で改正案 <2004年2月21日>

● 菅氏の公明批判 根拠ない“レッテル張り” <2004年2月20日>

● 女性議員大会でのあいさつ要旨　小泉首相 <2004年2月16日>

● 全国女性議員大会　神崎代表、小泉首相出席 <2004年2月16日>

● 党訪中団　胡錦濤主席と会談 <2004年2月12日>

● 安心の年金　改革案まとまる <2004年2月10日>

● 「さい帯血」に保険適用を　！ <2004年2月7日>

● 税金ムダ遣い排除へ　公明の提案に首相決断 <2004年2月7日>

● 自衛隊派遣支持が反対を上回る傾向に！ <2004年2月3日>

● ２００３年度補正予算案も衆院を通過 <2004年2月3日>

● 生活者の視線で政治を改革 浜四津代行質問 <2004年1月25日>

● 神崎質問　日本の針路見据え、対応迫る <2004年1月25日>

● 衆院両院総会での浜四津代行あいさつ要旨 <2004年1月21日>

● 衆院両院総会での神崎代表あいさつ要旨 <2004年1月21日>

● 施設方針演説　「改革」の実を挙げる国会に <2004年1月21日>

● 最高裁判決受け　公明が参院議長に申し入れ <2004年1月20日>

● 公明マニフェスト早くもこれが実現！�A <2004年1月19日>

● 公明マニフェスト早くもこれが実現！�@ <2004年1月19日>

● 少子高齢時代の社会保障　藤田伍一教授 <2004年1月19日>

● 菅代表の事実歪曲中傷発言に反論！神崎代表 <2004年1月18日>

● 戦争のための派兵なら真っ先に反対する！ <2004年1月15日>

● 鳥インフルエンザウイルスの分析体制を強化 <2004年1月15日>

● 女性を元気にする公明党　保育サービス充実 <2004年1月14日>

● 女性を元気にする公明党　不妊治療に助成 <2004年1月14日>

● 女性を元気にする公明党女性専門外来普及 <2004年1月14日>

● 女性を元気にする公明党　小児医療が充実 <2004年1月14日>

● 女性を元気にする公明党　児童手当の拡充 <2004年1月14日>

● 女性を元気にする公明党　女性の視点の政策 <2004年1月14日>

● 東京から決戦勝利の勢いを！新春賀詞交歓会 <2004年1月10日>

● 坂口厚労相が表明　根強い偏見消す努力を <2004年1月8日>

● ドクターヘリの全国配備を <2004年1月7日>

● 浜四津代行、冬柴幹事長挨拶　新春幹部会 <2004年1月6日>

● 公明　参院選勝利へ決意みなぎる新春幹部会 <2004年1月6日>

● 陸上自衛隊イラク派遣　治安を見極め慎重に <2004年1月5日>

● イラン大地震　公明昭島、救援募金行なう！ <2004年1月4日>

■２００３年度分

● 神崎代表　イラク視察結果を首相に報告！ <2003年12月26日>

● マニフェスト実現へ！空き交番3年後に解消 <2003年12月26日>

● 「イラク支援は国連の要請」　冬柴幹事長 <2003年12月23日>

● 神崎代表、イラク・サマワを視察 <2003年12月23日>

● 神崎代表、アリ空軍基地を視察 <2003年12月23日>

● 神崎代表、１２月１７日クウエートに到着！ <2003年12月23日>

● 給付５０％以上確定保険料18.35％で固定 <2003年12月18日>

● 地雷除去機など公開実験、アフガン支援！ <2003年12月14日>

● 空き交番ゼロ作戦など、防犯対策めぐり議論 <2003年12月12日>

● 年金改革で現役手取額の半分保証を主張！ <2003年11月27日>

● 児童手当を小学３年まで拡大！ <2003年11月23日>

● 北川市長に平成１６年度予算要望書を提出 <2003年10月21日>

● リバースモーゲージスタート！実現しました <2003年9月25日>

● 平成１３年度Ｂ／Ｓ・行政コスト計算書実現 <2003年9月21日>

● 行財政改革を推進（Ｈ12年度B/S実現）！ <2003年9月21日>

● 実現させます・皆さんの声！

■ 子育て世代への“春風”に

2007.1.11

■児童手当の「乳幼児加算」が実現

公明新聞：2007年1月9日付


【昨年（２００６年）は出生数が増加】

　厚生労働省が年頭に公表した人口動態統計によると、２００６年の日本人の出生数は前年比２万３０００人増の１０８万６０００人と、６年ぶりに増えることが分かった。「合計特殊出生率」（１人の女性が一生の間に産むと推定される子どもの数）も、過去最低を記録した前年の１．２６から１．２９前後まで回復する見通しという。

　今回の出生率の“下げ止まり”は、「団塊ジュニア」世代の女性が出産ブームを迎えていることが主な要因と分析され、この数字だけを見て、少子化に歯止めがかかったと言うことはできない。

　ただ同時に、雇用情勢の改善などで正社員の採用が増加、それが結婚や出産の増加に結びついていると分析されていることも見逃してはならないだろう。若年者の雇用を確保し、出産や育児を経済的に支援、安心して子どもを産める職場環境を整備するなどの施策を展開することが、出生数の増加につながることの現れともいえる。

　出産・子育て支援に即効薬はなく、何が有効なのかを見極めるのは難しい。文字通り、必要な施策を総合的に展開していく必要がある。公明党は昨年（２００６年）４月、「働き方」と「子育ての負担を過重にしない支え方」に焦点を当て、チャイルドファースト（子ども優先）社会の構築をめざす「少子社会トータルプラン」をまとめた。昨年（２００６年）の出生数増加を一時的な現象に終わらせず、“反転”の兆しにする取り組みを進めていきたい。

　その意味から、来年度予算編成の中で、児童手当の「乳幼児加算」が実現、０〜２歳児の第１、２子について５０００円を増額し、月額１万円とすることは、政府が少子化問題に真剣に取り組む決意の“メッセージ”として国民に伝わるのではないか。公明党はトータルプランの中で、児童手当の対象年齢の拡大や給付水準の倍増、低年齢層からの段階的な拡充を掲げその実現を強く主張してきた。今回の児

手当の増額は、子育て世代への“春風”となろう。

公明党は１９６９年、東京都で児童手当制度を創設させたのに続き、７２年には国レベルでの制度化を実現。９９年には、ヨーロッパ並みの児童手当制度の創設を提案し、手当の抜本的拡充を主張し続けている。その結果、連立政権に参加後、４度の児童手当拡充を実現。昨年（２００６年）４月からは支給対象年齢が小学校６年修了前までに拡大され、所得制限も一段と緩和された。これにより支給対象児童数は９９年の２４１万人から１３１０万人へと、実に５．４倍に増えている。

　少子高齢化が急速に進行する社会にあって、児童手当は子育て支援の柱として、ますます重要になっている。各国の取り組みを見ても、ドイツでは、１８歳未満の児童を対象に、第１子から第３子まで月額約２万２０００円、第４子以降２万５０００円を支給。スウェーデンでも１８歳未満の児童を対象に、第１子から約１万６０００円を支給し、第２子以降、数千円ずつ加算されている。イギリスでは１６歳未満の児童を対象に、第１子に約１万６０００円、第２子以降約１万円が支給されている。

≪欧州レベルに充実を≫

　各国とも日本以上に高い失業率や厳しい財

事情の中で社会的費用を投入し続けているのは、家族政策に高い優先順位を与えているからにほかならない。日本の今回の児童手当の拡充も、ヨーロッパ並みに充実させていくための「ベースライン」としていきたい。

■ 児童手当といえば公明党！

2006.12.12

■今では当たり前のように支給されている「児童手当」は、公明党の主張で、まず自治体の制度として誕生し、公明党の粘り強い闘いによって国の制度として実現したものだ。今日まで、何度も存続の危機を乗り越え、改正の度に制度の拡充を実現させてきたのも公明党だ。少子高齢時代に突入し、ますます子育て支援策の柱として重要さを増している児童手当の実現と拡充の歴史を紹介する。

公明が主張し国の制度に
連立政権参画で飛躍的に拡大

　「子どもたちの健全な育成のため、児童手当制度を早急に実現させるべきだ」――。１９６７（昭和４２）年１２月、千葉県市川市議会の議場に公明議員の声が響いた。歴史的な児童手当の創設を求める質問だった。この提唱によって翌年４月から市川市では全国で初めて児童手当制度が実現。これがきっかけとなり、全国各地で児童手当の実現を求める党員による署名運動、公明議員による議会での質問が広がり、６９年１２月には東京都議会が実施に踏み切るなど、７０年には全国２４０の自治体で児童手当が実施されるまでになった。

　国会でも、６８年に公明党が他党に先駆けて児童手当法案を提出、ついに７２年１月から国の制度として実現させることができた。

　その後、財政負担の増大を理由に、当時の政府が児童手当の縮小、廃止を画策するたびに、存続と拡充を訴え続け、実現してきたのが公明党だった。

　そして、公明党が連立政権に参画して以来、７年間で実に４度にわたって児童手当の改正が行

れた。支給の対象となる児童も、親の所得制限の緩和と、３歳未満から小学６年生修了までの支給範囲拡大によって、９９年度の２４１万人から１３１０万人と実に５．４倍に広がっている。

さらなる拡充めざす
支給額倍増で中学３年まで

　少子高齢化が急速に進行する社会にあって、児童手当は子育て支援の柱として、ますます重要になっている。

　公明党の闘いによって、何回も拡充されてきた児童手当だが、世界各国の制度と比べると、まだまだ拡充すべき点が多くある。

　日本で児童手当がスタートした時点で、すでに６２カ国で児童手当が実施されていた。現状では、ドイツ、スウェーデン、イギリス、フランスなどでは所得制限がない。さらに、ドイツの場合、１８歳未満の児童を対象に、第１子から第３子まで月約２万２０００円、第４子以降２万５０００円を支給。スウェーデンの場合、やはり１８歳未満の児童を対象に、第１子から約１万６０００円、第２子以降、数千円ずつ加算され、第５子に至っては、約３万５０００円が加算されている。イギリスでは、１６歳未満の児童を対象に、第１子に約１万６０００円、第２子以降約１万円が支給されている。

　こうした現状を踏まえ、公明党は、（１）中学３年生修了までの拡充（２）支給額の倍増（３）所得制限のさらなる緩和――を掲げ、児童手当のさらなる拡充をめざしている。

　これに対し、民主党は、選挙のたびに、ほぼ「児童手当」の呼び名を変えただけの「子ども手当」の創設を訴えてはいるが、実際は、２０００年の児童手当の「小学校入学前までの拡充」、０４年の「小学３年生までの拡充」、さらに今年（２００６年）４月からの「小学６年生までの拡充」の３回とも、国会で児童手当の改正に反対した唯一の政党。言行不一致も甚だしい口先だけの政党と言わざるを得ない。

公明党が推進した児童手当制度拡充の歩み

１９６７年
（昭和４２年） １２月 ○千葉県市川市議会で、公明議員が児童手当創設を全国で初めて提案
１９６８年
（昭和４３年） ４月 ○千葉県市川市が国に先駆けて児童手当を実施
※１８歳未満、第４子から１０００円を支給
１９６８年
（昭和４３年） ５月 ○公明、他党に先駆け、国会に児童手当法案を提出
※義務教育終了まで１人３０００円の支給を求める
１９６９年
（昭和４４年） １０月 ○党員の署名、公明議員の議会での質問などにより全国１５３自治体で実施
１９６９年
（昭和４４年） １２月 ○東京都議会が児童手当実施
※義務教育修了まで第３子から３０００円支給
１９７０年
（昭和４５年） ４月 ○全国２４０自治体で実施。全国に急速に拡大
１９７２年
（昭和４７年） １月 ○公明の主張が実り、国の制度として児童手当を実施
※義務教育修了までの第３子に３０００円支給
※７４年４０００円、７５年５０００円に拡大
１９８２年
（昭和５７年） 　 ○厚生年金加入者への給付拡大のため特例給付制度を導入
１９８６年
（昭和６１年） ６月 ○支給対象を第２子まで拡大
※第２子２５００円、第３子５０００円支給
※小学校入学前までに期間を短縮
１９９２年
（平成４年） １月 ○支給対象を第１子まで拡大
※第１子・第２子５０００円、第３子１００００円に支給を拡充
※３歳未満までに期間を短縮
１９９９年
（平成１１年） １０月 ○公明党が連立政権に参画。自民党との政策合意で児童手当、奨学金の拡充などを合意
２０００年
（平成１２年） ６月 ○支給対象を３歳未満から、小学校入学前までに拡大
２００１年
（平成１３年） ６月 ○所得制限を大幅に緩和
※厚生年金加入者は年収７８０万円未満
※国民年金加入者は年収５９６．３万円未満
※支給対象児童１００万人拡大（支給率８５％に）
２００４年
（平成１６年） ４月 ○支給対象を小学３年生修了まで拡大
※支給対象児童６４７万人→９３０万人に
２００６年
（平成１８年） ４月 ○支給対象を小学６年生修了まで拡大
○所得制限を大幅緩和
※厚生年金加入者は年収８６０万円未満
※国民年金加入者は年収７８０万円未満
※支給対象児童９４０万人→１３１０万人に
※支給率９０％に拡大

（支給額は月額。所得

限は配偶者と子ども２人の場合の年収ベース）

■ どこまでも現場主義で(東京都本部大会)

2006.10.16

■０７年政治決戦の必勝誓う
東京都本部大会で浜四津代行

浜四津代表代行を迎え、盛大に

催された党東京都本

大会＝１４日　都内

公明新聞：2006年10月15日付

公明党の浜四津敏子代表代行は１４日、都内で開かれた党東京都本部大会に出席し、来年の政治決戦の大勝利へ、議員が団結し、連続勝利の流れを起こしていくことを誓い合った。

　この中で浜四津代行は、公明系の無所属議員が初めて国政に進出して以来、公明党が一貫して、「現場第一主義」「仕事をする党」として、「政治の世界で忘れられていた人間尊厳の精神を政治に打ち込んできた」と力説。“大衆とともに”の立党精神を原点に、党員・支持者に支えられてきたことに対し、「心からの感謝と思いを込め、新たな決意で出発していきたい」と語った。

　また、来年の政治決戦について浜四津代行は、「天下分け目の戦い」と位置付け、その前哨戦となる神奈川１６区、大阪９区の衆院補欠選挙（今月２２日投開票）、統一外地方選に勝利し、「心を一つに合わせ、

戦連勝の戦いを」と呼び掛けた。

　大会では、山口なつお都代表（参院議員、参院選予定候補＝東京選挙区）は、資金繰り円滑化借換保証制度の実現をはじめ、スクールガードリーダーの拡充、日本の地雷除去技術を生かした国際貢献活動の推進に

力してきたことを紹

。「『働き者代表』の自覚に立って戦う」と決意を語った。遠山清彦参院議員（同＝比例区）は、若年雇用対策などに全力を尽くすと強調した。

■ 第６回公明党大会

2006.10.9

■「新しい公明党」が勇躍スタート――。
公明党は9月30

、東京・千代田区で
第６回党全国大会を開き、太田新代表を選出した。
また、浜四津敏子代表代行、北側一雄新幹事長ら
本部役員が指名・承認された。

太田代表はあいさつのなかで、
「闘う人間主義」「生活現場主義」を掲げ、
「『人が輝く社会』の実現をめざす」と強調し、
「来年の統一地方選、参院選に断じて勝利しよう」と
呼び掛けた。

■来賓あいさつ─内閣総理大臣（自民党総裁）安倍晋三氏

■強固な信頼関係の上に連立第2期を

安倍晋三氏

公明新聞：2006年10月1日付

　私は去る２６日、本会議における首班指名選挙において、公明党の皆さまの支持をいただき、第９０代内閣総理大臣に任命された。皆さまの力強い支援、支持に感謝を申し上げたい。

　本日は、第６回の公明党全国大会が力強く盛大に開催され、新代表に選出された太田昭宏代表並びに、北側一雄幹事長をはじめ新執行部に対し、自由民主党を代表して心から祝意を申し上げたい。

　また、神崎前代表の８年にわたる代表としての大変なご苦労に感謝したい。冬柴前幹事長は北側幹事長と交代され、私の内閣で一緒に仕事ができる幸せを今、噛みしめている。
　 ただいま、太田新代表のあいさつ、決意を聞き、感銘を受けた。厳しい注文もあったが、しっかりと受け止めていきたい。自民党、公明党、いよいよ第２期の連立の時代を迎え、その中でリーダーシップを発揮していくその決意をうかがった。

　連立第２期においては、今まで構築してきた信頼関係の上に、さらに強固な基盤をつくり、そして信頼関係の上に立って、お互いに主張すべきことは主張していくという、新しいものをつくっていくという考え。私もまったく同じである。私も太田代表とともに、しっかりと連立政権によって大いなる成果を挙げていくべく努力をしていく。

　太田代表の話の中で、初めて公明系の無所属議員が国政の場に進出したのが昭和３１年という話があった。その１年前、昭和３０年に自由民主党が結党された。そしてその１年前の昭和２９年に私が生まれた。私の祖父の岸信介も、父の安倍晋太郎も御党とは交友関係の深い間柄でもあった。両党が５０年の歴史を経て、今、第２期の連立政権時代を迎えるに当たって私が自由民主党の総裁として、そして連立内閣の首班として、連立を率いていく立場になったことは、何か特別な運命を感じている。

　１９９９年、未曾有の金融危機の中、日本を救うとの一点の中で連立政権が誕生した。公明党の皆さまにとっては大変、困難な決断であったと思う。しかし、皆さまの決断があったからこそ、あの金融危機を日本は乗り越えることができた。
　 そして、小泉改革はこの５年５カ月、力強く前に前進した。この改革の中で弱い人たちにしっかり光を当てていくという公明党の皆さまの視点に立ったからこそ、小泉内閣は成功裏に進んできた。私はそのことを忘れてはならないと考えている。

　私も皆さまとの信頼関係を大切にして、次々とやってくる戦いを勝利に導くために全力を尽くしていく。
　 まずは１０月２

日に神奈川１６区と大阪９区で衆議院の補欠選挙がある。ご支援をお願いしたい。さらには来年の統一地方選、そして参議院選挙の連立与党の勝利をめざして太田代表とともに力を合わせていく。公明党のますますの発展、太田代表をはじめ、ご列席の方々のご健勝を祈念してあいさつとしたい。

■ 「新しい公明党」が出発

2006.10.1

■統一選、参院選 断じて勝つ
「闘う人間主義」掲げ結束して前進
党全国大会

新代表に選出された太田昭宏氏（右）＝３０日　東京・千代田区の都市センターホテル

公明

聞：2006年9月30日

■新しい公明党」が勇躍スタート――。公明党は３０日、東京・千代田区の都市センターホテルで第６回党全国大会を開き、太田昭宏新代表を選出した。また、浜四津敏子代表代行、北側一雄新幹事長ら本部役員が指名・承認された。あいさつした太田代表は、「闘う人間主義」「生活現場主義」を掲げ、「『人が輝く社会』の実現をめざす」と強調し、「来年の統一地方選、参院選に断じて勝利しよう」と呼び掛けた。大会では、「教育改革」「少子高齢化」「新しい経済成長」「地域再生」「格差抑制」の五つの挑戦と「創造的アジア外交の推進」などを提起した運動方針や、「人と地域が輝く人間主義の国づくり」と題した重点政策を決定した。

太田代表、北側幹事長が就任

　党全国大会は、「新しい公明党」を構築しようとの代議員の決意と熱気あふれる中、力強く開会した。代表選で選出された太田代表はあいさつに立ち、「『新しい公明党』の建設と日本の抱える諸課題に真正面から取り組み、国民の期待に応えていく」と決意を表明。

　さらに、今大会を「『次の５０年』に向けて新出発する意義深い大会」と指摘するとともに、「真に庶民の心に共鳴板をもつ政党」を渇望する熱気の中、「昭和３９年１１月１７日、公明党が結成されたました。創立者は創価学会の池田大作・第３代会長であります」と述べ、創立の「大衆とともに」の精神に根ざした強固な党の構築をめざす考えを強調した。

　また、「私利私欲を捨て、民衆に奉仕し、命がけで働くことが、公明党議員のあるべき姿」と強調。「腐敗・堕落した不知恩の議員は出さない。その決意のもと、不断の党改革に取り組み、公明党の新しい時代を切り開く」として、自ら先頭に立つとの決意を披歴し、「『闘う人間主義』の旗を高く掲げ、前進しよう」と呼び掛けた。

　一方、太田代表は、今後の自公連立を「連立第２期」と位置付け、「公明党は、ときに自民党をリードする気概を持って、日本の直面する課題に真正面から挑戦していく」と力説。

　その上で、教育改革や新しい経済成長など運動方針案で提

した五つの挑戦を挙げ、教育費負担の軽減

日本型成長モデルの構築に取り組む考えを示したほか、外交の最優先課題として、日中、日韓関係の改善を挙げた。さらに、「現場から改革を推進する『生活現場主義』で闘いたい」「若者の『雇用』や『教育』に力を入れなければならない」と強調した。

　

最後に、来年の統一地方選挙の完全勝利と、参院選での５選挙区完勝、比例区の最高得票で８議席を確保、与党として過半数獲得をめざし、「断じて勝利しよう」と呼び掛けた。

　これに先立ち、代表選出が行われ、党規約２０条の規定に基づき、ただ一人の代表選立候補者と確定した太田幹事長代行が、出席代議員の起立総員による信任を受け、新代表に選出された。

　これを受け、太田代表は新本部役員を指名。浜四津敏子代表代行、坂口力、草川昭三、井上義久、東順治の４副代表、北側幹事長ら本部役員３８人が挙手多数で信任され、会場は万雷の拍手に包まれた。また、党務報告と平成１７年決算報告案が説明、承認された。

　代表あいさつに続き、来賓の安倍晋三首相（自民党総裁）と元経済企画庁長官で作家の堺屋太一氏が祝辞。創価学会の正木正明副会長（中央社会協議会副議長）、金沢敏雄副会長、杉本しのぶ婦人部書記長、西直木副青年部長が来賓として出席した。また、河野洋平衆院議長、扇千景参院議長、全国知事会長の麻生渡・福岡県知事の祝電が披露された。

　続いて、漆原良夫規約改正副委員長が党規約の一部改正案、北側幹事長が運動方針案、斉藤鉄夫政務調査会長が重要政策案、井上

久財務委員長が平成１８年補正予算案と同１９年予算案を説明。総括質疑の後、５議案を原案通り決定した。

　大会は「『日本の柱』たらんとの創立の決意に立ち、どこまでも誠実・清潔・正義の党として戦う」との新宣言を採択。太田代表が

院選予定候補１２人を紹介し、統一地方選

参院選の予定候補を代表して西田矩子埼玉県議、山本保参院議員が力強い決意を披歴した。

　最後に、来年の政治決戦の勝利に向け、決意みなぎる勝ちどきを上げ、大会は閉会した。

■ 自公連立維持で合意

2006.9.26

■強力な「信頼」大切に
■政権合意に署名
少子対策、教育改革など推進
【新内閣きょう発足】

連立政権合意文書に署名後、握手する神崎代表（中央）と安倍総裁（右隣）ら

公明新聞：2006年9月26日付

公明党の神崎武法代表は２５日夕、国会内で安倍晋三自民党総裁と会談し、自民、公明両党による連立政権維持をうたった「自公連立政権合意」を確認、署名した。公明党から冬柴鉄三幹事長、太田昭宏幹事長代行が同席した。これを受けて、安倍総裁は２６日の衆参両院本会議で首相に指名され、安倍内閣を発足させる。両党間で交わされた政権合意では、１９９９年の連立政権発足以来の「連立合意事項」の実現をめざすとともに、新たに９項目の重点政策が盛り込まれている。党首会談に先立ち、両党は同日、国会内で幹事長会談を行い、連立政権合意に向けて協議した。

　党首会談では、安倍総裁が、「これまで、自公両党が連立関係を維持して７年。（その間）両党は真摯かつ精力的な政策運営を行い、円熟、安定した連立関係を維持してきた」と強調。「私もこの緊密な、強力な信頼関係を、何よりも大切にしながら、国民の期待に応えていきたい」と表明。

　これに対して、神崎代表は、２６日に「安倍政権」が発足することを踏まえ、「公明党として全力でこれを支え、従来に変わりない安定した政治の下、両党が結束し、国民の負託に応えていきたい」と述べた。

　「政権合意」では、「（自公両党は）国民の幸福と国際社会の平和・安定のために、強い決意をもって政権運営に当たることを改めて確認」し、新たな連立政権発足に当たって、今後、取り組むべき９項目の重点政策課題を盛り込んだ。

　具体的には、「経済財政一体改革の推進による小さくて効率的な政府の実現」を挙げ、「経済成長戦略を着実に実施」しつつ、国・地方のムダな歳出を徹底的に排除するため、「事業仕分け・見直しの取り組みを強化する」と明記。

　また、国民が安心、信頼できる社会保障制度改革の継続を掲げ、医療制度改革では「予防重視戦略、がん対策などを強く推進する」とした。また、「障害者自立支援法を円滑に運用するための措置を講ずる」ほか、社会保険庁改革については、「徹底的かつ根本的な見直しを断行する」と強調した。

　さらに、少子化対策の充実として、「働きながら子育てできる環境の整備、子育てにかかる経済的負担の軽減」など総合的かつ抜本的な対策の実施を挙げたほか、

地方分権の推進」「国民生活の安全・安心の確保」「中小企業対策の強化」「『強い農林水産業』へ構造改革」などに意欲的に取り組む考えを表明している。

　一方、「教育改革の推進」では、教育基本法案の成立に全力を挙げるとともに、「教育環境の整備、教員の質の向上、教育行政改革等を断行する」との方針を示した。

　また、「平和外交を積極的に推進する」と強調し、「中国、韓国をはじめとする近隣諸国との一層の関係強化に力を注ぐ」と明記した。

■連立政権合意の骨子

一、経済成長戦略、財政改革の一体的推進、事業仕分け・見直しの取り組み強化で、小さくて効率的な政府を実現

一、国民が安心し、信頼できる社会保障制度を実現。医療改革では、がん対策などを強く推進

一、総合かつ抜本的な少子化対策を実施。再挑戦可能な環境を整備し格差を固定しない社会を実現

一、地方分権推進法の新たな制定、税源移譲を伴う地方分権を断行し、道州制の検討を進める

一、教育基本法を改正すると共に、教育行政改革等を断行

一、自然災害への対応や地域社会の治安などの対策を推進し、国民生活の安全・安心を確保

一、中小零細企業、商店街の活性化などの支援策を

実・強化

一、食料自給率の向上、経営安定化対策などを進め、国民に安全な食料を供給できる体制を構築

一、日米同盟、国連を中心とする国際協調を両輪としつつ、平和外交を積極的に推進。中国、韓国との関係強化に力を注ぐ

■ 行革の意思を住民に伝えよ

2006.9.15

■【５割の自治体が財務諸表を作成】

公明新聞：2006年9月13日付
全自治体に求める

　行政の資産と借金を一覧にして明示するバランスシート（貸借対照表）など財務諸表作成が、地方自治体で着実に定着しつつある。総務省が今年（２００６年）５月末に調べたところでは、普通会計のバランスシートを全都道府県・政令市と５割を超える一般市区町村が作成している。また、８月３１日付で総務省は、全自治体に対し、公営事業や第三セクターなども含めた財務諸表の作成を原則「３年後までに」行うよう求めた。

　資産と借金を明らかにする財務諸表には、行政運営の結果と目指す姿が数字となって示される。より総合的な諸表を、より迅速に作成・公表することで地方自治体は、行政改革の意思を住民により明確に示すよう努めるべきだ。

　調査によれば、２００４年度のバランスシートは５月末現在で、普通会計についてはすべての都道府県と全１４政令市を含む市区町村の５２．６％（９７０団体）が作成済みだった。また、企業でいえば損益計算書に当たる行政コスト計算書は、４５都道府県と全政令市を含む市区町村の３０．８％（５６８団体）が作成した。これは、００年８月末の調査結果（バランスシート作成済みは都道府県で３６．２％、市区町村で１．７％）に比べれば、大きな進展だ。しかし、公営事業などの特別会計や第三セクターなど自治体が出資している分野まで含む「連結バランスシート」について見ると、全都道府県・政令市が作成しているものの、一般市区町村で作成しているのは３．６％（６２団体）にすぎない。

　最近の破たん自治体の例を見ても、公営事業や第三セクターへの過剰な資金拠出が主たる要因になっている。それらを網羅した財務諸表でなければ、財政の姿は明確にならないことは明らかだ。こうした現状を踏まえ、総務省は原則３年以内にバランスシート、行政コスト計算書、資金収支計算書（キャッシュフロー計算書に相当）、純資産変動計算書の財務４表を整備するよう求めた（人口３万人未満の都市や町村は５年内）。

　すべての資産と借金を

羅することに加えて、迅速に作成・公表することが求められる。現状では、国・地方とも年度が終了した後の９月前後に決算書を発表してから、財務諸表づくりを開始。諸表ができるのは早くても次年度が終わる春、大部分は年度が終了して１

半後だ。通常の会計・決算ではコンピュータシステムを導入して

るものの、財務諸表は決算終了後にさまざまな資料と突き合わせての手作業になるためだ。

■「総合的に、迅速に」

　この点、通常の会計作業に財務諸表作成の要素を加え、決算とほぼ同時に財務諸表ができあがる東京都のシステムは注目に値する。これによって、次年度予算編成に活かすことが可能になる。財務省の財政制度等審議会も、公会計整備の一層の推進に関する「中間とりまとめ」（６月発表）の中で、「東京都の事例も参考にしつつ」検討すべきだと特に例示している

東京都は、他の自治体に対しこのシステムを積極的に提供してい

考えであり、現に導入に向けた検討を始めた自治体も多い。

　改めて断るまでもないが、バランスシートを作成・公表することが目的ではない。その中から財政の問題点を分析し、是正策を立案・実行するためのものだ。そのために総合的な諸表を迅速

作成する必要がある。その目的を忘れてはならない。

■ 来年の政治決戦東京が全国の牽引力

2006.8.26

■立党の原点胸に勝とう
「弱者守る」不変の姿勢確認
東京都本部が夏季議員研

来年の政治決戦勝利に向けて団結の前進を誓い合った東京都本部夏季議員研

公明新聞：2006年8月25日付

■公明党東京都本部（山口なつお代表、参院議員、参院選予定候補＝東京選挙区）は２４日、東京・新宿区内で、浜四津敏子代表代行、太田昭宏幹事長代行が出席し、夏季議員研修会を盛大に開催した。

　北側一雄国土交通相、山口都代表はじめ、高木陽介、高木美智代の両衆院議員、遠山清彦（参院選予定候補＝比例区）、沢雄二、鰐淵洋子の各参院議員ら公明党議員が参加した。

　あいさつした浜四津代表代行は、来年の政治決戦について「一致団結して、大勝利を勝ち取っていこう」と呼び掛けるとともに、「何のために公明党が結成されたのか、その立党の原点をお互いが確認し合いながら、公明党議員としての使命を果たしていかなければならない」と力説。「庶民の、現場の声を聞きながら、きめ細かな政策づくりに取り組んでいきたい」と述べた。

　山口都代表は、来年の統一地方選、参院選について、「断じて勝ち抜く。東京が全国を牽引する戦いを」と力強く訴えた。遠山氏も「皆さまと心を合わせ、全身全霊を懸けて戦っていく」と決意を披歴した。

　一方、研修会は、社会保障制度改革に伴う負担増の問題について、３会場に分かれて研さん、活発な質疑応答を行った。

　この中で、太田幹事長代行は、負担増の問題について「２人の現役世代で１人のお年寄りを支える時代になる。このままでは若者は（負担が大きく）もたない。だから、お金のあるお年寄りには一定程度、負担してもらわなければならない部分も出てくる」と指摘。

　その上で「低所得者や社会的弱者の生活は絶対に守るという角度を持って闘っているのは公明党だけだ」と強調し、今年１０月に全面施行される障害者自立支援法に関して、公明党が厚生労働省に対して行った緊急要望により、施設利用料など利用者負担の軽減が実現する見通しを示した。

　このほか、研修会では、人材派遣会社大手パソナグループ代表の南部靖之氏が「フリーター・ニート対策と行政の役割」と題し講演したほか、久保洋子・葛飾区議、馬場賢司・日野市議が、議会活動や地域サポート運動など

活動報告を行った。

■ 宗教的に中立な 国立追悼施設を早急に

2006.8.19

■靖国参拝　(象徴的な日 誠に遺憾)
■小泉首相の靖国神社参拝について見解を述べる神崎代表

【公明新聞：2006年8月16日付】

■小泉純一郎首相が終戦記念日の１５日、靖国神社を参拝したことを受け、公明党の神崎武法代表は同日、東京都内の議員宿舎と衆院第１議員会館で記者団の質問に答え、大要、次のような見解を述べた。

　一、私はかねてから、首相、外相、官房長官は靖国神社への参拝を自粛すべきであると申し上げてきたし、首相ご自身にも直接、何回も参拝は自粛するように申し上げてきたが、本日、小泉首相が参拝をされた。８月１５日という象徴的な日だけに、誠に遺憾だと思っている。

　やはり、（国の）内外の皆さんがわだかまりなく参拝できるような国立の追悼施設、宗教的に中立な施設を早急に造るべきだろうと思っている。

　一、首相もこれまでは、内外にいろいろな不安を生じさせることは好ましくないということで、８月１５日を避けてこられた。それを最後まで貫いてもらいたかったと思うが、首相としては、就任時の公約を果たす機会だということと、他の日に行っても批判されるのであれば、この日に行っても別に同じじゃないか、という思いがあったのだろうと思う。

　一、（中国、韓国が次の政権に望むことは）中国も韓国も、小泉政権についてはやむを得ないと

ろがあるのかなというあきらめの気持ちがあると思う。次の政権では、アジア外交の改

のために努力してくれるものと期待を持っていると思う。ぜひ、次の政権には、アジア外交の修復に努めていただきたい。その意味でも、この靖国の問題に静かに対応していただきたい。

　一、（誠に遺憾だという気持ちは首相側に伝

るか）タイミングを見て、何らかの形でちゃんと伝わるようにする。

■ 「平和」発信する日本に

2006.8.16

■終戦記念日 公明、各地で街頭演説
真摯に歴史の検証を
右傾化に歯止め 積極的に国際交流推進
浜四津、太田氏ら強調

世界平和に向けて決意を述べる浜四津代表代行（左から３人目

ら

■【東京】公明党東京都本部（山口なつお代表＝参院議員、参院選予定候補＝東京選挙区）は１５日、東京・ＪＲ新宿駅西口で終戦記念日を迎えての街頭演説を行った。浜四津敏子代表代行、山口都代表、高木陽介、高木美智代の両衆院議員、沢雄二参院議員らが出席した。

　浜四津代表代行は、戦後日本が、非軍事を貫き、国際貢献を行ってきたことに触れ、「その支柱になったのが憲法の恒久平和主義だ」と強調。その上で「世界に平和を発信する国づくりに、国際貢献に全力を挙げる」と訴えた。

　さらに、歴史に真摯に向き合い、国家的、国民的レベルでの戦争の総括、歴史の検証の必要性を強調するとともに、靖国問題に言及し、「国立の宗教的に中立な追悼施設を建設すべき」と主張。また、「公明党は、『行動する平和主義』を貫く」として、

治の右傾化に歯止めをかけ、市民レベルでの国際交流などを積極的に推進する決意を述べた。

■ 公明党の連立参加で　日本経済が大きく回復

2006.8.13

■夏季議員研修会か

冬柴幹事長のあいさつ（要旨）

冬柴幹事長＝７月１６日　香川・三木町

公明

聞：2006年8月12日付

　公明党の冬柴鉄三幹事長の夏季議員研修会や党員研修会などでのあいさつ（要旨）を紹介します。

■　約７年前、公明党は自民党の強い要請で連立政権に参加し、以来、日本の内政・外交全般に対して責任を持つ政党として歩んできました。

　なぜ、公明党は連立政権に参加したのか。

　１９９８年の参院選で、前年の消費税の引き上げなど国民負担の増大を招いたとして自民党は敗北し、過半数に２３議席足りない１０４議席しか獲得できませんでした。

　自民党は衆院で過半数を占めていましたが、参院では他の政党の協力がない限り、法律を通すことができなくなりました。この不安定な状態では、国政が混乱する恐れがあります。

　当時の日本経済は、日本長期信用銀行をはじめ、大手の金融機関が相次いで倒産するなど深刻な状況で、国内総生産（ＧＤＰ）世界第２位の日本の経済がおかしくなれば、世界同時不況を引き起こすとの危機感が広がっていました。

　特に中小企業を取り巻く環境は厳しく、信用力が低いことを理由に、金融機関による「貸し渋り」のほか、これまでの貸出金を強行に回収する「貸し剥がし」も横行していました。

　一方、当時の公明党は参院で２４議席を持っていたため、公明党が自民党に協力すれば、国家は正常な舵を取って進むことができます。

　そこで公明党は、「これ以上、銀行を倒産させるわけにはいかない」として、金融機能早期健全化法の

立に協力し、経営が危うい銀行への資本注入に道を開くと同時に、中小企業で働く人たちを救うために、中小企業金融安定化特別保証制度を創設しました。

　この制度は、信用保証協会の保証により中小企業が金融機関からの融

を受けやすくするもので、制度終了となる２００１年３月末までの利用実績は、約１７２万件を突破し、倒産

数の減少に大きく貢献しました。

■　このような中、９９年７月に小渕恵三首相（当時）から、連立政権参加への要請があり、公明党は１０月の臨時党大会を経て、参加を決断しました。

　その後は、安定した連立政権のもと、切れ目のない経済運営を実施し、景気回復の足取りを確かなものにしてきました。

　例えば、これまで日本経済の重荷になっていた大手銀行の不良債権の処理があります。

　０２年３月末では、主要行の不良債権比率（貸出債権に占める不良債権の比率）は８．４％（２６．８兆円）にも上っていましたが、政府は３年間で集中的な処理を行い、０５年３月末には１．８％（４．６兆円）にまで低下しています。

　改革が進むに伴い、外国人投資家らは日本経済を肯定的に評価し、日本への投資を増やすようになります。この結果、０３年には７０００円台にまで下がった株価は上昇し、今年の３月には一時１万７０００円を超えるほどになっています。

　このように、公明党が連立政権に参加して７年で日本経済は大きく回復しました。小泉内閣が誕生したのは０１年４月。景気が上向きになり始めたのは、この１０カ月後からになります。したがって現在の景気回復は、小泉改革が功を奏したものといえますが、これは公明党が改革を支えたからできたことです。

　児童手当についても、公明党が連立政権に参加したときは、支給対象が３歳までの２４１万人でしたが、今年の４月からは小学６年生にまで拡大し、１３１０万人に増加しました。

　このまま少子高齢化が進行すれば、将来の社会保障制度は危機的な状況になります。

　中でも日本の国民皆保険制度は世界保健機関（ＷＨＯ）が「世界一」と評価するものですが、現行制度では２０年後の医療費が現在の約２倍に膨れ上がります。世界に誇るこの制度を何としても守らなければなりません。

　そこで年金（０４年）、介護（０５年）に続いて、今年は医療制度改革を行い、医療費増大を国民が負担できる範囲で適正化しました。ただし、公明党の訴えにより低

得者は全世代で自己負担限度額が据え置かれることになっています。

　小泉改革を支えながら、経済再生に努め、社会保障制度がパンクしないように守っているのが公明党です。今後もこの立場を変えることなく、改革を進めて

く

意です。

■ 歳出・歳入改革　公明の主張、随所に反映

2006.6.28

■≪社会保障費の抑制　国民の理解を前提に≫
■政府・与党協で歳出削減方針を了承

←歳出削減の方針案を了承した政府・与党協議会＝２３日　首相官邸

■政府と自民、公明の与党両党は２３日、首相官邸で財政・経済一体改革会議の実務者協議会を開き、国債発行を除いた歳入と国債の元利払いを除いた歳出の差であるプライマリーバランス（基礎的財政収支）の黒字化を２０１１年度に達成するための歳出・歳入一体改革について、歳出削減の方針案を了承した。
　 方針案では、財政再建を行う上で前提となる名目経済成長率を３％とした上で、１１年度までの財源不足額を１６・５兆円（医療制度改革関連法の効果を含む）と明記。
　 その上で、社会保障費について、今後の高齢化の進展に伴い社会保障給付費が増加し、国民の保険料や税の負担

過度に大きくなるとして、制度の見直しにより、給付の伸びを抑制する必要性を強調している。

■具体的には、
（１）失業保険給付における国庫負担
（２）生活保護の扶助基準
（３）介護保険の給付範囲や介護報酬
　　　――などの在り方を見直すとともに、医療保険給付の重点化・効率化をめざすとした。
　 一方、地方財政では、地方の実情に配慮しながら、地方単独事業の削減に努力すると提示。また、「国民負担増の可能性を検討している中、厳しい公務員人件費の見直しは不可欠」として、国家公務員の定員純減を１１年度まで継続し、地方公務員も５年間で６・２％程度の定員純減を実施することなどにより、公務員人件費を合計で２・７兆円を削減する。
　 このほか方針案では、公共事業費の毎年３％の削減や、防衛関係費の伸び率をゼロ以下に抑制することなどを掲げている。
　 このうち、公明党の強い主張を受け、社会保障費では「国民の理解を前提としつつ」歳出を抑制すると同時に、「現役世代の負担が過度のものとならないよう」社会保障制度を見直す必要性を明記。また、後発医薬品の使用拡大など薬剤費の在り方の検討も盛り込まれた。
　 さらに、国会職員の定員純減な

、歳出削減に向けた国会の取り組みを示す文言が追加されたほか、（
１）地方交付税の現行法定率の堅持
（２）国際競争力を強化し、国民の安全・安心の確保に向けた社会資本整備
（３）メリハリをつけた教員給与の体系の検討
　　　――など公明党の主張が反映された。

■ 歳出・歳入一体改革　財政再建は国民のため

2006.5.27

■「簡素な政府」実現が優先
■神崎代表が強調　新たな成長戦略策定を
≪政府・与党が初会合≫

←歳出・歳入一体改革を協議した政府・与党会議の初会合

公明新聞：

006年5月23日付

■政府と自民、公明の与党両党は２２日、首相官邸で「財政・経済一体改革会議」の初会合を開き、財政健全化に向けた歳出・歳入一体改革と今後の経済成長について、本格的な議論を開始した。

　席上、小泉純一郎首相は「ここ数年来、歳出削減の中で（経済）成長を遂げてきた。この点を踏まえ、これからも歳出・歳入改革と一体となって経済成長を図りたい」と述べ、歳出削減を徹底しつつ、経済成長に全力を注ぐ意向を表明した。

■公明党の神崎武法代表は、「今回の改革は国民のための改革であり、国民の視点に立ったものでなくてはならない」と強調。その上で、検討に際して「まずは、『簡素で効率的な政府』」を目指す観点から、国民の負担をできる限り最小化することを最優先すべき」と訴えたほか、人口減少社会でも経済が活力を維持できるよう、「新たな成長戦略」の策定、実行が不可欠であると力説した。

　さらに井上義久政務調査会長は、「社会保障給付費の直接的な減額の議論は、国民の理解が得られるよう慎重に進めるべきだ」と強調した。

■歳出・歳入一体改革は、国と地方を合わせて約７７５兆円（２００５年度末現在）にも上る長期債務残高の縮小を目指し、行政のムダを省く歳出削減と税収の見直しを一体的に行うもの。

■６月に策定される「骨太の方針」（経済財政運営と構造改革に関する基本方針）には、具体的な政策手段を示す「選択肢」とスケジュールを明記した「工程表」が盛り込まれる予定。

　政府の経済財政諮問会議（議長＝小泉首相）は４月７日、これまでの協議を整理した「中間取りまとめ」を発表し、２０１０年代初頭に国と地方を合わせた基礎的財政収支（プライマリーバランス）の黒字化を達成するとともに、同年代半ばまでの債務残高のＧＤＰ（国内総生産）比引き下げを目

に掲げた。

　また、改革の基本原則として、「政府のスリム化で国民負担増を最小化する」「聖域なく歳出削減を行う」など７項目を示している。

　このため会合では、これら七つの基本原則を了承した上で、社会保障や

方財政などの具体的なテーマに関しては今後、政府・与党の実務者協議会で検討を行うこととした。

■ 集団的自衛権行使　政府の憲法解釈を維持

2006.5.5

■≪日中関係改善へ努力を≫
■≪テレビ番組で井上政調会長≫
←小泉外交などで見解を述べる井上政調会長＝３日　テレビ画面

ら撮影


公明党の井上義久政務調査会長は３日放送され

ＮＨＫ番組「憲法記念日特集　小泉外交と“世界の中の日本”を問う」に与野党の政策責任者とともに出演し、日本の国際貢献やアジア外交について見解を述べた。

■この中で井上政調会長は、「日米同盟と国際協調を両軸とした小泉外交は一定の成果を挙げている。大きな評価をすべきだ」と述べるとともに、課題を残しているアジア外交については「東アジア共同体に向けてしっかりやっていけば外交的には大きな成果を得ることができる」との考えを示した。

■自衛隊のイラク派遣について井上氏は「大きな成果を挙げ、現地からも高い評価を得ている」との認識を示した上で、「日本の国際貢献はあくまでも人道復興支援活動だと世界に発信した意義は大きい」と指摘。自衛隊の海外派遣を随時可能にする“恒久法”制定については、「自衛隊派遣はその都度、国民的コンセンサス（合意）をつくりながら積み重ねていくほうが国民の理解を得やすい」と慎重な姿勢を示した。

■集団的自衛権の行使について井上氏は「自衛権の発動は憲法で認められているが、他国が武力攻撃されたときに日本が武力行使することは認められない」と述べ、政府の憲法解釈は「守るべきだ」との考えを示した。

■アジア外交に関連して首相の靖国神社参拝問題について井上氏は、
（１）憲法２０条の政教分離原則に違反する恐れが強い
（２）アジア諸国に犠牲を強いたことへの反省に疑義を抱かせる
　　　――の２点から、「首相、官房長官、外相等は靖国神社に参拝すべきでない」と改めて主張。さらに「（靖国問題で）首脳間の交流ができないのは極めてマイナスだ」として「こちら（日本）側から（日中の）首脳間の交流ができる条件をつくっていくことが大事だ」と指摘。「歴史認識の問題だから、わが

の歴史認識の問題としてきちんと解決する。そういう意味では無宗教のだれもが追悼できる施設をつくるのは一つの解決策だ」と述べた。

■ 公明党が憲法記念日アピール

2006.5.4

■≪「新たな人権」「地方分権の確立」など未来志向の

法論議を≫

２００６年５月３日　公明党

　きょう５９回目の憲法記念日を迎えました。第二次大戦の敗戦からまもない１９４７（昭和２２）年５月３日に施行された日本国憲法は、戦後の日本の平和と安定・発展に大きく寄与してきた憲法として国民から広く支持され定着しています。この日本国憲法の精神を守り、日本の発展と繁栄を期すものです。

　施行いらい６０年近い歳月が経過し、憲法を取り巻く環境は変化しています。昨年４月には、５年に及ぶ衆参両院の憲法調査会の最終報告書が出されました。自民党は昨年１１月の党大会で「新憲法草案」を決定、民主党も１０月に「憲法提言」をまとめました。憲法改正の国民投票法についての議論も進んでいます。憲法論議をどう実りあるものに集約させていくか、冷静で真摯な論議が求められています。

　憲法について公明党は、現行憲法は優れた憲法であるとの基本認識に立って「国民主権主義」「恒久平和主義」「基本的人権の保障」の憲法３原則を堅持し、時代の進展に伴って提起されるものを加えて現行憲法を補強していく、いわゆる「加憲」の立場です。米国やフランスなど立憲主義の先進国では、漸進的な加憲型の憲法改正が定着しており、憲法の継続性という面からも、加憲方式こそ国民的コンセンサス（合意）が得られやすい現実的な方式であると考えています。

　何を加憲するかについては、優先度の高いものとして、環境権、プライバシー権などといった「新しい人権」や「地方分権の徹底」が挙げられます。「新しい人権」は、１３条（個人の尊重と公共の福祉）や２５条（生存権）などの現行条文から導き出されるとの解釈もありますが、たとえば環境権が条文として明記されれば、かつての人間と自然を対立してとらえた人間中心主義ではない自然との共生を含んだエコロジカルな視点に立った環境権の確立がより明確になります。プライバシー権も、�TＴ社会が進展するなかで重要なテーマです。地方自治に関しても、９２条から９５条の四つの条文でしか規定されておらず、より地方の権限を明確にした規定が必要との主張があります。また９条については、憲法９条の１項、２項を堅持した上で自衛隊の存在や国際貢献を書き加えるかどうか、加憲論議の対象として慎重に検討を進めています。

　憲法は、国のかたちを規定する最高規範であり、公明党としては「国民主権をより明確にする視点」「国際貢献を進めるための安全保障の視点」「新たな人権条項を加え人権を確立する視点」「環境を重視する視点」「地方分権を確立する視点」など、２１世紀日本を志向する論議を進めていきます。加憲の中身について落ち着いた論議を行い、できれば今秋をめどに具体的な加憲案をとりまとめたいと考えています。

　現在、衆院憲法調査特別委員会など国会で憲法改正手続きを定める国民投票法についての論議が進んでいます。「投票権者の範囲」「投票方式」「国民投票運動」「メディアとの関係」など数多くの論点が整理されており、全文一括で

う一括投票方式と、内容的に関連する事項ごとに区分する個別投票方式がありますが、国会論議や有識者の意見でも、一括方式ではなく個別方式でやると

意見が大勢です。国会が発議し国民投票にかけるという９６条の精神からいって、丁寧に具体的に問いかけることが大切であり、個別投票が望ましく、投票のイメージが共有されるよう

力しなければなりません。

　

憲法は、政党や政治家だけが議論するのでなく、主権者である国民が決めるものです。公明党は、２１世紀の日本をどういう国にするのかという未来志向に立って、国民の皆さまと

もに、真摯で堅実な憲法論議を進めてまいります。

■ 悪徳商法から消費者守れ

2006.4.23

■団体訴権の導入
契約法改正案が審議入り
衆院内閣委で田端氏

質問する田端氏＝２１日　衆院内閣委

公明新聞：2006年4月22日付

■悪徳業者による不当な契約、勧誘などで被害を受けた人に代わり、政府から認定された消費者団体が業者を訴える消費者団体訴訟制度（団体訴権）の導入を盛り込んだ消費者契約法改正案が２１日、衆院内閣委員会で審議入りし、公明党から田端正広氏が質問に立った。

　この中で田端氏は、同改正案について、「団体訴権による差し止め請求を認める画期的な制度」と評価。その上で、差し止め請求について、「具体的にどのような事例が対象となるのか」と質問した。

　これに対して、内閣府の田口義明国民生活局長は、虚偽の説明で消費者をだます「悪質な住宅リフォーム会社」や、契約を取

するまで消費者の居宅などに居座る「不退去による勧誘」などの事例を挙げた。

　また田端氏は、
（１）差し止め請求の要件が限定的になる可能性
（２）団体訴訟を行った消費者団体と悪徳業者が和解した場合　　の、代金の返還の有無
（３）政府が認定する団体の基準や条件、支援の在り方
　　　――などについても政府の見解を求めた。

■ 長期金利の上昇　日銀、慎重なカジ取りを

2006.4.20

■記者会見で神崎代表

記者会見で見解を述べる神崎代表

公明新聞：2006年4月20日付

　公明党の神崎武法代表は１９日午後、国会内で記者会見し、記者団の質問に答える形で、当面の重要課題について見解を述べた。

　この中で、神崎代表は、２３日投開票の衆院千葉７区補欠選挙について、「大接戦が展開されている。私どもは、残り数日間の戦いで、何としても与党候補を勝利させなければならないと決意している」と力説。「与党が勝てば、現在、国会に提案されている医療制度改革関連法案など重要法案の審議がスムーズに進むだろう」との認識を示した。

　また、教育基本法改正案の今国会提出について、「自民、公明の与党間で３年間かけて協議し、（改正内容を）ようやくまとめた。ぜひとも、今国会に提出して、成立させたい」とした上で、自民党の一部に自公の合意内容への異論があることに関して「合意した内容については、自民党も誠実に実現のために全力を尽くしてほしい」と要望。憲法改正の手続きを定める国民投票法案についても、今国会に提出し、成立をめざす考えを改めて示した。

　さらに、長期金利の代表的な指標である新発１０年物国債利回りが１８日に一時、６年８カ月ぶりに２％台まで上昇したことについて、「急激な金利の上昇は、景気回復に水を差すし、さまざま

分野に悪影響を及ぼすので避けなければならない」として、「日銀は、市場関係者に今の正確な政策の状況を改めて説明するとともに、慎重な金融政策の舵取りをしてほしい」と述べた。

　一方、海上保安庁の測量船

竹島（韓国名・独島）付近の海洋調査を実施する日本の計画に韓国が反発していることに関して、「あくまでも国際法に基づいて、日本の排他的経済水域（ＥＥＺ）内を、粛々

調査するということだと思うが、できる限り、韓国側と無用の接触をしないことが望ましい」と述べた。

■また、民主党の小沢一郎代

が１８日の記者会

で、創価学会の秋谷栄之助会長との会談を否定したことについて、「会ったことは私も承知している。あくまで、あいさつ、表敬訪問ということだ。小沢氏が何で否定するのか、不思議な印象を持っている」と述べた。

■ 公明党が実現しました！

2006.3.20

≪４月にスタートする主な制度≫

　公明新聞：2006年3月19日付
　■もうすぐ４月――。新しい２００６年度が始まります。新年度のスタートに伴い、連立与党として「国政の重責」を担う公明党がこれまでマニフェスト（政策綱領）や国会質問、予

要望などを通して実現を訴えてきた数多くの政策が実現し、新制度や現行制度が拡充された形で４月からスタートします。その主なものを紹介します

■子育て支援
児童手当の支給対象年齢を小学６年修了前まで拡大

　子育て支援策の柱である「児童手当」の支給対象年齢が、現在の「小学３年修了前まで」から「小学６年修了前まで」に拡大されます。所得制限も、夫婦と子ども２人のサラリーマン世帯の場合、年収約７８０万円から約８６０万円に、また、自営業者の場合は、約５９６万円から約７８０万円へと緩和されます。

　これにより、現在、約８５％の支給率が約９０％にまで拡大され、支給対象児童数は、新たに約３７０万人増え、約１３１０万人に達します。支給額は、第１子と第２子が月額５０００円、第３子以降が月額１万円で、現行通りです。

　児童手当は、公明党の提案で自治体の制度としてスタートし、１９７２年に国の制度に。公明党は、その後も一貫して制度拡充を推進し、連立政権参加後は、今回で４回目となる拡充を実現してきました。この約７年間で支給対象児童数も５．４倍にも拡大されることになります。なお、現在、児童手当が支給されている家庭には、継続して小学６年修了まで支給されますが、現在、小学４〜５年生の児童がいる家庭や、所得制限緩和で対象となる家庭などは、申請が必要です。

高齢者対策
予防を重視した「介護予防」システムがスタート

　高齢者が身体機能を日ごろのトレーニングなどによって維持し、できる限り介護に頼らずに元気に生活できるよう支援する「介護予防」システムがスタートします。予防を重視した在宅介護サービスを促進することで、増大する介護給付費を抑制するという狙いもあります。

　この介護予防は、軽度の要介護者（新たな要介護認定区分の「要支援１」「要支援２」と判定された人）を対象に筋力向上トレーニングなどを行う「新予防給付」と、介護保険の対象外と判定された高齢者らが要介護状態になるのを防ぐ「地域支援事業」の２段構えで構成。地域支援事業で要介護状態になるのを水際で防ぐとともに、新予防給付で軽度の要介護者の重度化を防ぎ、要介護度の改善につなげるのが目的です。

　新予防給付のサービスメニューは、（１）筋力向上トレーニング（運動器具やストレッチなどによる運動機能の回復・改善・強化）（２）栄養改善指導（３）口腔ケア――の３種類。一方、地域支援事業では、転倒骨折予

教室や食生活改善指導、認知症（痴ほう症）、うつ、閉じこもりの予防事業などが予定されています。

■中小企業支援
育休取得１人目で１００万円を事業主に２人目には６０万円支給

　子育てのための休暇などを積極的に社員に取得させようとする中小企業には、助成金を支給して応援していこうという制度が創設されます。

　少子化対策には、子育てしやすい社会環境の整備が欠かせません。しかし、大企業に比べて、中小企業の取り組みは遅れ気味なのが現状です。このため、仕事と子育てが両立しやすい中小企業を国の支援で育てようというのが、今回の新しい制度の狙いです。

　具体的には、今まで育児休業の取得者がいなかった中小企業（従業員１００人以下）を対象に、初めて育児休業を取得した者が職場復帰した際に１００万円、２人目については６０万円が支給されるという仕組みです。しかも、その使途については、代替要員の確保や他の社員の残業代など事業主に任されています。

　つまり、育児休業の取得率が低い中小企業に“取得第１号”を出すことを促すことで、両立しやすい職場環境への転換を目指すわけです。さらに、育児のために勤務日数や勤務時間を減らす短時間勤務制度を初めて利用した中小企業についても、その利用期間などに応じて助成金を出す制度もスタートします。

安全・安心
耐震改修促進税制で工事費の「１０％」を税額控除

　０６年度税制改正によって、「耐震改修促進税制」が導入されます。

　まず、所得税については、０８年１２月末までの時限措置として、旧耐震基準によって建設された住宅（１９８１年５月３１日以前に建築確認を受けた住宅）が耐震改修工事を行った場合、その費用の１０％相当額（最大２０万円）が所得税額から差し引かれます。さらに、旧耐震基準で建設された住宅が工事費３０万円以上で耐震改修工事を行った場合は、その建物の１２０平方メートル分までについて、固定資産税が一定期間、半減されることになります（０６〜０９年の間に改修工事を行うと３年間、１０〜１２年だと２年間、１３〜１５年だと１年間、それぞれ半減）。つまり、耐震改修にいち早く着手するほど、税制改正の恩恵が受けられる仕組みになっています。

　公明党は、「地震減災・建物倒壊ゼロ作戦」を掲げ、法律や税制など総合的な減災対策を全力で推進し、昨年１０月には耐震改修促進法を改正。国の方針として、住宅と、学校、病院、百貨店など

定建築物の耐震化率を現状の７５％から、１５年に９０％へ向上させることを目指しています。

■国会改革
国民から強く批判されていた国会議員年金を廃止

　国民から「特権ではないか！」という批判が強かった現行の国会議員年金が廃止されます。これによって、国会議員が加入できる公的年金は、自営業者の方々と同じ国民年金だけになります。その上で、現行制度の下で既に在職１０年以上で年金を受け取る資格（年金受給権）を持っている現職議員と、現に今、年金を受け取って生活している議員ＯＢやその遺族には、制度廃止に伴う清算措置を行わなければなりません。

　なぜなら、既に確定した年金受給権は一つの財産権であり、その財産権は憲法２９条で保障されているからです。仮に、感情論だけで「議員年金はすべてけしからん」とし、これらの人たちにも「４月１日からは一切なし」とすれば、憲法で保障された財産権を侵害する恐れがある上、「憲法違反だ」との訴訟を起こされた場合、国が敗訴する可能性も十分あるからです。このため、これらの人たちへの支給額をギリギリ削減する激変緩和措置＜図参照＞が講じられたのです。

　それでも、今回の廃止で衆参両院議員のうち、約３分の２の議員年金が即時に廃止される仕組みになっています。

地域活性化
改正商標法施行で「地域ブランド」登録が容易に

　改正商標法の４月施行で、これまで「夕張メロン」（北海道）、「松阪牛」（三重県）や「関さば・関あじ」（大分県）など、一部の商品にしか認められていなかった地域名と商品名を組み合わせた「地域ブランド」の商標が登録しやすくなります。

　これまで、産地名と、ありふれた商品名だけで構成する名称の商標を登録するには、原則的に文字や名前だけでなく、識別可能な図形化が必要であり、例えば、「松阪牛」の場合、木の札のデザインに「松阪牛」と記したものが必要でした。

　また、文字だけで構成する「地域ブランド」のうち例外的に認められた商標は、生産者や商品の出所が明確で、全国的にも有名な名産品の「西陣織」（京都府）などに限られていました。

　地域振興を目指し、地域発の商品やサービスを開発し、そのブランド（特定銘柄）化を進める「地域ブランド」推進の動きは、各地で活発化しています。文字だけの登録が容易になることで、各地の工芸品や農産品の登録申請が相次ぐとみられています。

　公明党は「国内外で通用する『地域ブランド

の育成」を強く訴えていました。

■ メール問題　ここまで落ちたか民主党

2006.3.1

■問われる野党第一党の資質と責任

■矛盾だらけの会見

　いったい、この党とこの人はどうなってしまったのか。国民を愚弄するにも、ほどがある。

　いわゆる「メール送金指示問題」で、民主党の永田寿康衆院議員が「謝罪」会見を行い、これを受けた民主党も「党としてのけじめ」をつけたとしている。

　だが、その「謝罪」と「けじめ」の中身の、何とお粗末なことか。多くの国民にとっても、また“被害者”たる自民党の武部勤幹事長やその二男にとっても、到底納得できるものではない。「ここまで落ちたか民主党」。無責任極まりないその対応ぶりに、永田氏や民主党を支持してきた人々の間からも、そんな“嘆き節”が聞こえてくるようだ。「謝罪会見」は区切りを付けるどころか、「ますます、それぞれの責任の所在を追及しなければならないスタートとなってしまった」（冬柴鉄三公明党幹事長）と言わざるを得ない。

　永田氏は会見で、「十分な調査もなく追及したことを大変申し訳なく思っている」と述べた。ライブドア関係者とされる情報提供者とは接触できなかったことも認めた。つまりは、衆院予算委でこの問題を取り上げて以降、当の本人や、前原誠司代表ら民主党幹部が繰り返し強弁してきた「確証を得ている」との発言はすべて、根も葉もないウソだったということを認めたことになる。

　ごく普通の国民感覚に照らせば、こう述べた時点で、「そうか、メールは偽物だったのか」となる。それが、市民社会の良識、常識というものだろう。

　ところが永田氏は同じ会見の席で、「メールの内容が事実だと裏付ける情報はある」となおもうそぶき、その根拠について聞かれると「信頼を失うので明らかにするのは控える」と、これまた開き直りを決め込んだ。この矛盾した“弁明”に、多くの国民は何とも後味の悪い印象を覚えたにちがいない。

　「謝罪をする一方で、まだ疑いが残るかのごとき発言をする。潔くメールは偽物だったとなぜ言えないのか」（安倍晋三官房長官）、「偽物は偽物となぜ認めないのか」（武部自民党幹事長）、「いったい何のための会見だったのか。国民は何を信じていいのか、さっぱりわからなくなったと思う」（冬柴幹事長）。政府や与党関係者から相次ぎ厳しい批判が出たのも当然のことである。

“内々の処分”では・・・

　終始、対応のまずさを露呈した民主党の罪も重い。とりわけ、この問題を国会で追及することを認めた野田佳彦国対委員長の辞任だけで幕引きを図ろうとする姿勢は、およそ国民の理解を得られないだろう。前原代表と鳩山由紀夫幹事長の体制がそのまま残ることに、多くの国民が煮え切らない思いを抱いていることを前原執行部は自覚すべきだ。「党員資格の半年間停止」という“内々の手続き”だけで済ませた永田氏への中途半端な処分とも相まって、今回の問題に対する民主党執行部の考えの甘さは嘆かわしいほどだ。

　幹事長の息子とはいえ一私人

過ぎない武部氏の二男を、「国権の最高機関」たる国会の場で「ガセネタに基づき攻撃」（小泉純一郎首相）した罪は、文字通りの政治的犯罪である。

　いま、民主党に求められるのは、この一点を率直に認め、

省する姿勢だ。このままでは、野党第一党の名が傷つくばかりであることを指摘しておきたい。

■ 三位一体改革と地方議会(事業仕分け)

2006.2.26

■地方の裁量拡大　現場のニーズで判断を
「事業仕分け」でムダ削減も

写真：山口那津男政調会長代理

公明新聞：2006年2月24日付

■地方自治体の自主性を高めることで住民サービスの向上と行政の効率化をめざす「三位一体改革」（国と地方の税財政改革）が決着し、４．７兆円規模の補助金改革と３兆円規模の税源移譲が実現しました。これに伴い、地方議員が議会活動で留意すべき点などについて、山口那津男政務調査会長代理（参院議員）に聞きました。

■――三位一体改革の決着によって、地方議員は今後、議会活動で、どういう対応が求められますか。

【山口】　三位一体改革とは、国・地方の税財政のあり方について
（１）地方向け補助金の思い切った削減
（２）国から地方への税源移譲
（３）地方交付税の見直し
　　　――という三つを同時に行い、地方の自主性を高めるための改革です。

　補助金改革は４．７兆円の規模で行われ、それに伴って国から地方へ３兆円の税源移譲が行われました。ですから、地方は税源が移されたものについて、どこにどう振り向けるか。差額の分については廃止も含め、どう事業を見直していくか決断を迫られるわけです。

　また、地方交付税は総額で５．１兆円を減らします。これまでは基準財政需要と基準財政収入の差額で足りない部分は国から交付税で補てんする仕組みに

っていて、必ずしもその事業の質や規模を厳格に吟味されてこなかった。そこもきちんと見直していく努力が必要だと思います。

≪介護施設≫

■――具体的に、例えば特別養護老人ホームなどの介護施設整備に対する補助金が廃止されたことについての対応は。

【山口】　税源移譲されたわけですから、どれだけの施設を整備するか、公立だけでなく民間の社会福祉法人への助成も含めて、何をどれだけ造り、何に支援していくか、都道府県が独自に判断していくことになります。

　削減された補助金相当額には当面、地方債を充てることも認

られていますから、ここは、都道府県議会の議員が関係市町村の意見をよく聞いて、返済能力も考慮して、どう事業を行っていくかを考える必要があります。

　同じ県内でも山間部や農村、都市部、政令市などで違いますから、地域ごとの声をくみ上げ、ニーズ（要望）をよく見極める。地方債の発行については、景気回復による税収の伸びや今後の見込みも考慮して判断する。それが大事だと思います。

≪保育施設≫

■――公立保育所の施設整備に対する市町村への補助金も廃止され、税源移譲されました。

【山口】　これは保育所の整備について、市町村に責任と権限が与えられたということであり、これまで補助金交付に必要だった厳しい条件が緩和されることになります。

　ですから、これまで保育士一人当たり３０人とされていた待機児童の受け入れ枠の拡大をはじめ、駅前保育施設の設置など、市町村議員が現場のニーズに合わせてどう対処していくかが問われてくるわけです。

　補助金が廃止されたのは公立の部分だけです。私立については今後、新たに幼稚園と保育所が一体化した幼保連携施設「認定こども園」の拡充が進められますが、そのための財政上の特例が設けられます。

　例えば、私立保育所が幼保連携施設を造る場合には、学校法人のみに助成してきた私立幼稚園施設整備補助金を社会福祉法人も受けられるようにします。一方、学校法人は対象外だった次世代育成支援対策施設整備交付金について、学校法人立の幼保連携施設にも助成が認められるようになります。

　保育所や幼稚園の実情をよく見て、公立、私立の役割分担も含め、ニーズに応じた効率的なあり方をよく考えて対処していくことが必要になります。

≪児童手当≫

■――児童手当も税源移譲されました。

【山口】　これも市町村でどう対応

るかです。例えば、東京・新宿区では中学３年生まで児童手当を拡大しましたし、同千代田区では胎児（妊娠５カ月）から１８歳（高校３年生）まで支給することにしました。ほかに支給額の上乗せやクーポン券での上乗せ支給を選べる自治体など、独自に組み立てる例も増えています。現場のニーズに応じて、いろいろなバリエーションが考えられると思います。

≪公営住宅≫

■――公営住宅家賃対策補助も一般財源化されましたが。

【山口】　この補助金も廃止されましたが、家賃は公営住宅法に基づいて設定するという仕組みは変わっていませんので、補助金が廃止された分、家賃が上がるということはありません。２００６年度以降に管理が開始される公営住宅については、地域住宅交付金で家賃対策が講じられることになります。これは公明党と北側一雄国土交通相（公明党）が連携して取り組んできた成果です。

■――この交付金は、周辺の民間住宅についても耐震化、耐震改修の助成が行えるそうですが。

【山口】　そうです。これは地域住宅計画をどう策定するかによるわけで、自治体がその公営住宅と周辺の民間住宅を“面”として整備する必要があるということであれば、これを活用で

ます。東京の区・市ではこの交付金を使って耐震診断や耐震改修、ブロック塀の耐震改修助成などに積極的に活用されています。

≪地方行革≫

■――国と同様、地方での行政改革の推進も重要ですが。

【山口】　政府は昨年（２００５年）末に「行政改革の重要方針」を閣議決定しましたが、この方針の柱となるのが「事業仕分け」（国の全事業を洗い直す作業）です。公務員が携わる仕事について一つ一つ本当に必要なのかどうか、誰が担うべきか、民間に任せることはできないのか――そういうことを仕分けして効率化を図る。これは公明党の強い主張で「行政改革の重要方針」に盛り込まれました。

　この考え方は当然、地方自治体にも当てはまります。地方分権の立場から、国が地方のことを直接決めるわけにはいきませんが、「行政改革の重要方針」でも、地方が主体的に定数を定める分野の職員（１０７．５万人）について、仕分けによる効率化で地方に努力を要請する旨を明記しました。それぞれの自治体でぜひ実践していただきたいと思います。

■――「事業仕分け」を進めるポイントは。

【山口】　大事なのは、「外部の人を交える」ことと「公開の場でチェックする」ことです。市町村なら県や他の市町村、民間関係者など外部の人を交え、オープンに議論をすべきです。

　そして、聖域を設けず、あらゆる事業を対象にという姿勢で取り組むことです。国ではこれまで一般会計の分野ばかりが議論され、特別会計の中身まではなかなか議論されず、ムダ遣いの温床とも指摘されていました。地方自治体でも、特別会計とか第三セクターなど目の届きにくい部分も例外なくチェックしていく努力が大事だと思います。

　今年（２００６年）は大型選挙がありませんから、人口減少時代を展望し、地に足の着いた運動論として「事業仕分け」に

り組むいいチャンスです。来年の統一地方選、参院選でその成果を国民に提示できるよう、公明党議員が先頭に立って取り組みを進めていきましょう。

■ 社会全体で子育て支えよ(衆院予算)

2006.2.8

■「児童手

」抜本拡充を提案
官製談合の再発防止急げ　日本版・がん対策法を
衆院予算委員会で井上政調会長

質問する井上政調会長

公明新聞：2006年2月7日付

衆院予算委員会は６日、小泉純一郎首相と全閣僚が出席し、２００６年度予算案の基本的質疑を行った。公明党からは井上義

政務調査会長が質問に立ち、少子化への対応について、出生率低下に歯止めをかけるため、「思い切った児童手当施策の拡充が急務」と訴えた。がん対策では、緩和ケアと放射線治療の充実を主張し、日本版「が

対策法」の制定を提案した。このほか、防衛施設庁の官製談合事件、イランの核問題、寒波・雪害対策、ＢＳＥ（牛海綿状脳症）問題、農業振興などについて政府の見解をただした。
■

■【少子化への対応】井上氏は、当初予測よりも早い人口減少社会への突入を指摘し、「どんなに困難でも出生率低下に歯止めをかけなければならない」と強調、政府の取り組みを聞いた。

　小泉首相は「少子化の流れを食い止めたい」と述べ、待機児童ゼロ作戦の推進や学童保育の充実など、社会全体で子育てを支える仕組みづくりを、さらに進める考えを示した。

　また井上氏は、子育てに時間の割ける「働き方の見直し」が必要と指摘し、育児休業を取りやすい環境整備とともに、「在宅ワークや短時間勤務、フレックスタイムなど、弾力的な労働時間や勤務形態の整備」を主張。

　子育て世帯への「経済支援の充実」については、児童手当の抜本拡充を提唱。児童手当の経緯について、「公明党が連立政権に参加後、わが党の強い主張とリードによって支給対象年齢が徐々に拡大されてきた」と力説。児童手当見直しの基本的な考え方について、チャイルドファースト（子ども優先）の視点に立ち、税控除による施策から給付による施策へ一元化し、抜本的に拡充するよう提案した。

　谷垣禎一財務相は「今までの効果の検証、諸外国の効果をよく見て議論したい」と答えた。

【がん対策】井上氏は、がん対策として、医療水準の均てん化や、患者への、がん情報開示などの早急な整備を訴えるとともに、「日本の食生活やライフスタイルの変化により、放射線療法の重要性が高まっている」と述べ、不足する「放射線治療医の育成は喫緊の課題」と訴えた。

　安倍晋三官房長官は「診療報酬においても、放射線治療に対する適切な評価が必要」と述べた。

　また、

上氏は、がん治療に対し、「症状や痛みをコントロールする緩和ケアは、患者の人格を尊重し、生活の質を高めるために重要である」と主張、わが国の緩和ケア教育、普及システムの確立を訴えた。さらに、がん征圧計画

策定や検診の推進などを柱とする日本版「がん対策法」を提案した。

　川崎二郎厚生労働相は「医療従事者への研修、マニュア

の作成、緩和ケアの普及に取り組む」と答えた。

■【官製談合事件】井上氏は、防衛施設庁の空調設備工事をめぐる入札談合に同庁の幹部職員が関与していた事件について、再発防止策を早急に取りまとめ、国民の信頼確保に努めるよう要請。

　その上で、与党間で官製談合防止法の見直し作業を進め、改正案を今国会に提出する方針を示すとともに、官製談合の再発防止策に関して、政府の見解を求めた。

【イランの核開発問題】井上氏は、ＩＡＥＡ（国際原子力機関）の緊急理事会がイランの核開発問題について、国連安全保障理事会に付託する決議案を採択したことに言及。日本とイランとの良好な関係を生かし、「政府特使の派遣を含め、わが国としても、あらゆる外交努力を行うべきだ」と主張した。

【雪害対策】井上氏は、今冬の豪雪被害への支援策について、除雪費用が不足している地方自治体に対して、特別交付税の交付対象の拡大など予算措置の拡充を要請。また、「豪雪対策特別措置法や災害救助法では対応できない事態が生じており、新たな法整備が必要だ」と訴えた。

【ＢＳＥ、農業】米国から日本向けの輸入牛肉に除去が義務付けられている脊柱が混入していた問題で井上氏は、食に対する国民の不安を払拭する方途について政府の考えを聞いた。

　一方、井上氏は農業政策で、これまでの品目価格から「担い手」に対象を絞った支援を行う制度に関して、経営面積などで「担い手」の認定が決まり、「生産者を二分する」などの懸念を紹介するとともに、日本の食料自給率の大部分を支える小規模農家を保護する必要性を強調した。

消費者守る保険制度必要　耐震偽造で斉藤氏

　一方、関連質問に立った斉藤鉄夫氏は耐震強度偽装問題について言及。同問題の第一義的な責任は建築主にあると強調した上で、関係者への徹底的な責任追及と厳正な処分を求めた。

　斉藤氏は「国民の信頼を失った建築確認制度を再び信頼されるシステムに作り直す必要がある」と指摘。再発防止策として、「欧米では、建築主と契約した保険会社が確認検査を含めた安全性の検査を行い、トータルとして建築主の瑕疵担保責任をバックアップするシステムが普及している」と紹介し、政府の見解をただした。また、建築士制度の見直しについて「倫理規定を盛り込むべき」と訴えたほか、構造設計者の地位向上と増員の必要性を指摘した。

　北側一雄国土交通相（公明党）は、「瑕疵担保責任を実行化する措

を取る必要がある」として、保険制度について「一定の建物の売り主については、保険に強制加入してもらう。銀行などによる保証をつけてもらう。こうした消費者を保護する制度を検討しなければならない」と

見解を示した。

■ ０６年度予算案　公明党の主張反映した施策

2006.1.31

■待ったなしの子育て支援
徹底した歳出削減の中で大幅増に

公明新聞：2006年1月4日付
　２００６年度の予算政府案が１２月２４日の閣議で決定した。ムダを省き歳出削減を徹底した一方で、子育て支援や国民の安全

安心を確保する分野には、公明党の強い主張を受けて、重点的に配分したメリハリのついた予算案となった。２回に分けてそのポイントを紹介する。

■経済的支援
児童手当、小学６年まで　９０％、１３１０万人に支給へ

年 支給対象 手当額 給付総額
１９７２年 義務教育終了 第３子以降 ３０００円
※７５年以降５０００円 １６９０億円
（７６年度）
１９８６年 小学校就学前 第２子以降 第２子２５００円
第３子以降５０００円 １４８５億円
（８８年度）
１９９２年 ３歳未満 第１子から 第１・２子５０００円
第３子以降１００００円 １７０９億円
（９４年度）
２０００年 小学校就学前 ４０３６億円
（０１年度）
２００１年 ４２９８億円
（０２年度）
２００４年 小学校３年生 ６４２５億円
（０５年度）
２００６年 小学校６年生 ９０２０億円

　２００６年度予算政府案に盛り込まれた子育て支援策の最大のポイントは、児童手当の大幅拡充だ。支給対象を、現行の「小学３年修了前まで」から「小学６年修了前まで」に拡大。さらに所得制限を、夫婦と子ども２人の給与所得家庭の場合で約７８０万円から約８６０万円まで（自営業者の場合は約５９６万円から約７８０万円に）緩和する。この結果、支給率は約８５％から９０％に引き上げられ、０５年度で約９４０万人の支給対象児童数は、約３７０万人増えて約１３１０万人に、給付総額も０５年度６４２５億円から、約４１％増の９０２０億円となる。

　公明党が年度途中で連立政権に加わった１９９９年度の支給実績は２４１万人。その後、児童手当の支給児童は、００年度５７８万人、０１年度６７７万人と、公明党の強い主張で拡充されてきた。

▼出産育児一時金

　また、経済的支援では、出産費用の負担軽減を目的とした出産育児一時金も０６年１０月から、現行３０万円から３５万円に引き上げられる。この引き上げが盛り込まれ医療制度改革大綱（０５年１２月１日決定）では、乳幼児に対する医療保険の自己負担軽減措置（３割から２割に）の対象拡大も決まっている。これにより、０８年４月から、小学校入学前まで（現行は３歳まで）は自己負担が２割に軽減され、地方自治体によって進められている乳幼児医療費無料化の流れが加速されるとみられる。

主な子育て支援

経済的支援 ◆児童手当の拡充・小学３年→６年までに
◆出産育児一時金・３０万円→３５万円
保　育 ◆放課後児童クラブ１万３２００カ所→１万４１００カ所に
◆受け入れ人数４．５万人増
医　療 ◆１０カ所の救急救命センターに小児専門集中治療室整備
◆不妊治療への助成２年間→５年間
働　く ◆育児休業取得者が出た中小企業に助成制度新設
◆「マザーズハローワーク」を１２カ所に新設
その他 ◆育英奨学金貸与人数枠を拡大１０３．４万人→１０９．２万人
◆公的住宅で子育て世帯優遇が可能に

保　育　　
保育所の受け入れ４．５万人増

　待機児童ゼロをめざして民間保育所に対する運営負担金を増やし、児童受け入れ枠が１０６．２万人から、１１０．７万人へ、４．５万人増える。これに伴い、施設整備のための交付金も実質的に１４．５％増える。

　多様な保育サービスの提供のために地方自治体に助成される次世代育成支援対策交付金など約４２０億円を計上、延長保育・一時保育の充実、分娩にかかわった助産師らによる家庭訪問事業、地域の特性を生かした「つどいの広場」事業などが展開される。また、保育所が実施する「保育ママ」や看護師の資格を持つ保育ママが病後の子どもを預かる「病後児保育モデル事業」創設も盛り込まれた

　

また、幼稚園と保育所の機能を一体化した総合施設のモデル事業が０６年度から行われることになった。これは、子育て支援事業を提供する幼稚園、保育所の認定制度を設けるもので、幼稚園・保育所の垣根を低くする試みが本格化する。

▼放課後児童クラブ

　小学校低学年の児童を対象にした放課後児童クラブについては、９００カ所増え１１２億円を計上。全国１万４１００クラブが整備され、障害児の受け入れも促進される。

医　療　　
不妊治療の助成は５年間に　１０カ所に小児専門集中治療室

　医療面での子育て支援では、不妊治療への助成が拡大される。「体外受精・顕微授精を対象に年度１０万円・通算２年」だったものが、「通算５年」に延長される。

　一方、小児医療の充実策も盛り込まれた。小児救急医療体制充実のため３割増しの２６億円を計上。小児救急にかかわっている医師への人件費助成を増額し拠点病院を５０施設増やすことをめざす。また、全国１０カ所の救急救命センターに小児専門集中治療室と専用医療機器を新たに整備する。

　子どもが夜間に発熱やけがをした時に電話の「♯８０００」で相談できる体制も拡充され、サービスを実施する都道府県

１０以上増やす。また、乳幼児の保護者向けに、子どもが熱を出したり、けがをした際の基本的な対応を説明したガイドブックを作製し、配布する。

▼女性医師バンク

　小児科・産科では女性医師が占める割合が高いが、自らの出産・育児・介護などによって離職する人も多い。このため女性医師の再就労を支援するため、女性医師バンク（仮称）を設置、仕事に復帰する場合の講習会なども実施する。また、同じように子育てなどで仕事を離れている助産師、看護職員の再就労を図る事業も新たにスタートする。

働　く　　
マザーズハローワークを創設

　仕事と子育てが両立できる体制をつくるための施策としては、出産・育児で離職した女性が再就職に向けた計画的な取り組みが行えるよう相談・助言事業を充実する。その具体策として新年度、マザーズハローワーク（仮称）を全国１２カ所に新設。子ども連れでも相談しやすい環境を整備し、地方自治体の子育て支援情報も提供しながら、きめ細かい就職支援を行う。　

▼育児休業適用した中小企業を支援

　また、大企業に比べて立ち遅れている中小企業においても仕事と子育てが両立しやすくなるよう、育児休業取得者や短時間勤務制度の適用者が初めて出た中小企業主に助成を行う制度を創設。１人目については年間１００万円、２人目は年間６０万円を助成する。

その他　　
育英奨学金を５．８万人増

　その他の支援策としては、育英奨学金の貸与人数枠が、１０３．４万人から１０９．２万人に拡大される。

▼発達障害・食育の教員

　また、児童数の減少に伴って教職員の配置を見直し、学習障害（ＬＤ）や注意欠陥・多動性障害（ＡＤＨＤ）など発達障害の児童の支援を担当する教員や、栄養バランスや食文化の大切さを教える「食育」担当教員３２９人を新たに配置する。

▼

的住宅

　公的住宅の家賃に対する国の助成金は今回、地方自治体に税源移譲されたが、国の基準が改定されたことに伴い、特定優良賃貸住宅や公営住宅では子育て世帯に対する家賃の引き下げや優先入居が、自治体の判断で可能になっ

。

■ 支援法の円滑な施行へ

2006.1.28

■障害者７団体と意見交換
≪党障害者福祉委員会≫

日身連（左側）から意見を聞く党障害者福祉委員会のメンバー

公明新聞：2006年1月27日付

　公明党社会保障制度調査会（福島豊会長＝衆院議員）の障害者福祉委員会（高木美智代委員長＝同）は２６日、衆院第２議員会館で日本身体障害者団体連合会（日身連、小川榮一会長）など障害者７団体から、今年（２００６年）４月の障害者自立支援法の施行に向けた政省令や予算案などに関する要望を相次いで聞き、意見交換した。福島会長、高木委員長、渡辺孝男党厚労部会長らが出席した。

　席上、日身連の小川会長は、支援法の成立について「障害者の課題が国会で大きく取り上げられ理解されたことは大きな成果と感じている」とし、残された課題として、付帯決議や附則の速やかな具体化などを要望。

　全国脊髄損傷

連合会の妻屋明理事長は、重度訪問介護に関する国庫負担の単価引き上げなどを求めた。このほか各団体から、（１）申請手続きで過度の資産調査がされないよう配慮（２）地域生活支援事業の予算確保（３

障害の特性に応じた認定基準とサービス評価――などが要望された。

　福島会長は、「混乱なく施行されるよう、再度、厚労省に申し入れていく」と述べた。(デイリーニュース)

■ 支部会の充実に取り組もう

2006.1.24

■地域の信頼を勝ち取る“基盤”に

公明新聞：2006年1月24日付
党勢を拡大する１年

　公明党の次の目標は、統一地方選、参院選が行われる２００７年の政治決戦にある。今年（２００６年）はいうまでもなく、そのための力を蓄える１年、党勢拡大の１年になる。今年（２００６年）の闘いを開始した４日の党新春幹部会の席上でも、神崎武法代表は「今後、予定されている統一外選挙に完全勝利しながら、０７年の政治決戦に勝利する態勢を整えてまいりたい」と訴えている。

　ここに今年（２００６年）の公明党の闘いの原点があることを改めて銘記したい。そしてそのために、党の足腰、基本である支部会の充実に取り組ん

いこう。議員と党員が顔を合わせて政策や時々の政治課題を学び、地域サポート運動や公明新聞の購読拡大などを話し合う支部会は、党の日常活動を推進するために重要な会合といえる。楽しく有意義な支部会こそが、地域における党活動の活性化、党勢拡大につながることを確信したい。

■特に、統一地方選の勝利のためには、より幅広く地域の信頼を勝ち取っていくことが重要になる。そのためには「大地に耳を付ける思いで」（浜四津敏子代表代行）住民の声を吸い上げ、的確に対応していくことが欠かせない。まず議員一人ひとりが徹して地域の

に入り切り、訪問・対話運動を繰り広げたい。議員が奮闘すべきことは言うまでもないが、その上で地域に根を張る党員が公明党の“耳”となり“アンテナ”となっていただければ力強い。支部会という場で情報を交換し話し合っていけば、その成果は何倍にも拡大していくのではないだろうか。支部会を、そうした党組織をつくる基盤に、議員、党員による闘いの相乗効果を生むキー・ステーションにしていきたい。

■今年（２００６年）の本紙元旦号で、その取り組みを紹介された三重県本部名張支部（藤島幸子支部長＝市議）では、支部内に市民活動、危機管理の二つの委員会を立ち上げて、「みんなが主役」を合言葉に党活動を展開しているという。

　力ある党員が活躍する“スター選手型”の支部活動ではなく、支部の党員一人ひとりが力をつけ、市民活動委が行政の動きや地域が必要としている課題を、危機管理委が防災・防犯などの課題を支部会で研究発表するなど“全員参加型”の党活動が展開されている。党活動の起点が支部会であることはいうまでもない。地域を住みやすくするためには、その地域に住む住民、党員の取り組みこそが大切であることを表していよう。

公明新聞の活用も

　支部会では、「公明新聞」も大いに活用したい。例えば、２２日付「日曜版」１面には「小学６年生まで児童手当を支給！」との見出しで、公明党の取り組みにより、今年（２００６年）４月から児童手当の支給対象年齢が「小学６年修了まで」に拡大、所得制限も緩和されることが詳しく解説されている。また３面の企画「政治学習のために」では、２０日に召集された第１６４通常国会での公明党の対応を、冬柴鉄三幹事長が語っている。

　地域の課題と併せ、公明党の国政での取り組みを語ることも党勢の拡大には欠かせない。そのために公明新聞も、読者に

かりやすく読みやすい紙面の制作を心がけていく決意だ。

　地域にあっては住み良い街づくりの主役、国政では国民のための構造改革を推進する、その歯車ががっちりと噛み合っているのは公明党だけであることに誇りをもって進みた

。

■ 徹底して歳出のムダ省く

2006.1.18

■北側国交相も出席 今年を「行革元年」に
京都の年賀会で神崎代表

新春年賀会であいさつする神崎代表

公明新聞：2006年1月18日付

■公明党京都府本部（角替豊代表＝府議）の新春年賀会が１７日夜、京都市内で盛大に開催され、公明党の神崎武法代表、北側一雄国土交通相（公明党）をはじめ、各界から多数の来賓が出席した。

　あいさつした神崎代表は、人口減少や少子高齢化など日本が大きな変化の時代を迎えていることに関し、「社会制度も意識も変えていかなくてはならない」と強調。医療や年金、介護をまかなうための財源についても、「徹底した行革による歳出カットや脱デフレを確かにした上で、将来の全体像を示しながら、消費税を含む税制の抜本改革に取り組むのが手順だ」との考えを示し、まず本年を「行革元年」としたいと述べた。

　また神崎代表は、今年（２００６年）９月に小泉純一郎首相が勇退した場合の後継の自民党総裁に関して、「見守る立場」と断った上で、「誰がなろうとも、改革、特に行政改革を断行し、中国や韓国との関係改善に努力するものと期待している」と述べた。

　北側国交相は、「２００８年のサミット（主要国首脳会議）を、関西、京都で実現できるよう頑張りたい」と述べた。

　角替府本部代表は、「庶民に、よかったといわれる政治を実現したい」と力強く決意を述べた。

　来賓あいさつの中で、４月の知事選に臨む予定の山田啓

知事は、「希望あふれる京都づくりにまい進したい」と強調。桝本頼兼京都市長は、「知事選を圧勝し、次の地方選、参院選につなげてほしい」と、公明党の活躍に期待を寄せた。

　このほか、伊吹

明・自民党京都府連会長（衆院議員）、渡邉隆夫・日本商工連盟京都地区副代表世話人、大谷実・同志社大学総長が祝辞を述べた。

■ ０７年決戦 自公連携が重要

2006.1.16

■神崎代表　景気の本格回復に全力
(党岡山県本部新春のつどい)

党岡山県本部の新春のつどいであいさつする神崎代表

公明新聞：2006年1月15日付

■公明党岡山県本部（景山貢明代表＝県議）の新春のつどいが１４日、岡山市内で盛大に開かれ、神崎武法代表があいさつした。これには、公明党の斉藤鉄夫、桝屋敬悟の両衆院議員、福本潤一、谷合正明の両参院議員のほか、県知事や各種団体の会長など、県内各界の代表者も来賓として集った。

■　 あいさつで神崎代表は、自公連立政権が７年目を迎えることに言及。自民党と切磋琢磨しながら成熟した関係を築き上げてきたとし、「来年行われる参院選も自公両党の連携が非常に重要になる」と強調した。
　 連立政権の改革の成果として、民間主導の経済復調が進み、景気が回復軌道に乗りつつあることを踏まえ、「本格的な景気回復へ全力を尽くしていく」と決意を披歴。
　 さらに、景気回復の一方で、“下流社会”という言葉が生まれ、社会の二極化と経済格差が進んでいる現象に対

、「二極化、格差解消に公明党は、しっかり取り組んでいきたい」とした。
　 来年度予算政府案については、総額８０兆円を切り、新規国債発行額も３０兆円を下

る緊縮型になったにもかかわらず、公明党は児童手当を小学３年修了から６年修了までに拡充し、所得制限の緩和も実現したと述べ、「厳しい財政状況でも国民と約束したことは必ず実現するのが公明党」と訴えた。(デイリーニュースより)

■ ムダ削り　高齢社会に対応(事業仕分け)

2006.1.13

■事業仕分けを積極活用
■

雪、地震など現場

声受け安全対策に全力
≪宮城の賀詞交換会で神崎代表≫

党宮城県本部の賀詞交歓会であいさつする神崎代表（左）

公明新聞：2006年1月13日付

■公明党宮城県本部（石橋信勝代表＝県議）の新春賀詞交歓会が１２日夜、仙台市内で盛大に開かれ、神崎武法代表、井上義久政務調査会長をはじめ、各界から多数の来賓が出席した。

　あいさつの中で神崎代表は、開会前の県内の自治体首長らとの懇談に触れ、「雪害や地震対策などさまざまな要望を伺った。現場からの大事な意見としてしっかり対応したい」と強調。

　その上で、「どの組織においても、今年（２００６年）は今後、発展するか停滞するかの分かれ道になる１年になる。公明党は生活者の視点で元気いっぱい、精力的に政治課題に取り組んでいく」と述べ、公明党への支援を訴えた。

　景気については、「今年（２００６年）秋には戦後最長のいざなぎ景気を超えるとされるほど、回復軌道に乗りつつある。本格的な回復軌道に乗せるためにさらに取り組む」と述べた。

　一方、人口減少と少子高齢に突入した日本社会への対応に関して、「少子化のスピードは世界的にも例がない。公明党は危機感を持って、いち早く取り組んできた。今年（２００６年）３月をめどに『少子社会トータルプラン』を発表し、その政策を着実に実現していく」と訴えた。

　さらに、高齢社会では年金、医療、介護などの社会保障関連費の増加が避けられないことから、「その分、ムダなものは徹底的になくす行政改革が極めて重要だ。通常国会では行政改革の基本法案（行政改革推進法案）が提出される予定であり、公明党は今年を『行政改革元年』にするとの決意で、徹底的な歳出見直しに取り組んでいく」と力説。そのためには、公明党が政府に提案している事業仕分けの手法を積極的に活用し、徹底

た歳出カットを進めるべきとの考えを改めて強調した。

　これに先立ち、井上政調会長は、「公明党は連立政権の中で、真面目に地域で生活する人のための政治を貫いていく」と訴えた。

　賀詞交歓会では、村井嘉浩・宮城県知事、梅原克彦仙台市長、自民党県連会長の市川一朗参院議員らが祝辞を述べた。

■地方に景気回復の波を　北海道で冬柴幹事長

　公明党北海道本部（稲津久代表＝道議）主催の新年賀詞交歓会が１２日午後、札幌市内で開かれ、冬柴鉄三幹事長があいさつした。これには丸谷佳織衆院議員、風間昶参院議員も出席。高橋はるみ知事など道内政・財界からの来賓が祝辞を述べた。

　この中で、冬柴幹事長は、公明党の連立政権参加の意義に言及し、「自民、公明の協力で政治が安定し、やらねばならない政策が実行できた」とし、中小企業の倒産の減少や銀行の不良債権処理などの成果を指摘。

　さらに日経平均株価の上昇など、景気が回復基調にあることを強調した。その上で冬柴幹事長は、景気回復の恩恵が中小企業や北海道、東北など地方には行きわたっていないとして、引き続き景気回復に取り組む決意を表明。「年度内に予算を成立させ、途切れのない経済運営で景気

復を確実にしたい」と語った。

　さらに、明年（２００７年）の参院選が、改選数からも連立政権にとって非常に厳しい選挙戦になるとして、「自公両党ともに足腰を鍛え、地に足の着いた戦いをしなければ、勝利はおぼつかない」と力説。「信頼関係をより一層強固にし、与党として勝利を目指していく」とし、安定政権で改革を推進していく決意を訴えた。

■豊かさ実感の社会築く　長崎で坂口副代表

　公明党長崎県本部（織田長代表＝県議）は１２日、長崎市内で新春賀詞交歓会を盛大に開催した。これには公明党の坂口力副代表、江田康幸環境副大臣の両衆院議員、木庭健太郎参院議員らが参加。金子原二郎県知事など各界から多数の来賓が出席した。

　あいさつに立った木庭氏は行政改革や景気対策などさまざな対策を講じなければならない１年であると訴えた。続いて、江田環境副大臣は、地球規模での温暖化対策のため、京都議定書の履行を着実に進めていく決意を表明。「環境の世紀を開く年にしたい」と語った。

　坂口副代表は昨年（２００５年）、日本が人口減少社会に突入したことを紹介。「地域の活力に大きな影響がある」と懸念を表明し、現在進められている経済中心の構造改革

けでは、企業に効率化が求められ、人口減少社会への対応が十分にできないと指摘した。その上で、「安心して子育てができるように、働く人たちが生活を犠牲にしなくてもいいようにしたい」と強調。ゆとりと豊かさが実感できる社会の実現を目指すとともに、少子化対策を積極的に展開していくと述べた。(デイリーニュースより)

■ 集団的自衛権の行使認めるべきでない

2006.1.6

■国民投票「加憲」方式が現実的
(日本記者クラブで太田氏)

憲法改正問題で講演する太田幹事長代行

公明新聞：200

年12月21日付

公明党の太田昭宏幹事長代行（党憲法調査会座長）は２０日午後、東京・内幸町の日本記者クラブで講演し、憲法改正問題などについて見解を述べた。

　この中で、太田幹事長代行は、憲法改正手続きを定める国民投票法案について、「来年の通常国会での成立を期す」と述べた上で、「できるだけ丁寧にまとめなければならない。（自民、公明、民主の３党は）会期末まで時間は十分ではないとの印象で一致している」と述べた。

　また、国民投票のあり方について「国民投票のイメージを共有する作業が法案を作り上げる上で重要だ」と強調。その上で、現在、論議に上っている、改正案を全文一括で問う一括投票方式と、条文ごとに賛否を聞く個別投票方式に言及し、「全文一括での問い掛けは、国民の理解度に深まりが得られないので考え難い。先進諸国を見ても憲法を全文一括で変えたところはない」と指摘し、その意味からも公明党が提唱する「加憲」方式が、現実的な手法との考えを示した。

　さらに、「現憲法は優れている」との認識に立って、国民主権、基本的人権の保障、恒久平和主義の憲法３原則を堅持し、環境権、プライバシー権など新たな条項を加え補強していく公

党の「加憲」の立場を説明し、来年（２００６年）秋には「加憲」案の取りまとめをめざす考えを示した。

　一方、憲法９条については、「９条の改正問題は第１回目の憲法改正論議に当然入ってくる」との考え

示した上で、「９条の１、２項は堅持し、集団的自衛権の行使は認めないとの立場をこのまま続けたい」と強調。自衛隊の存在の明記や国際貢献のあり方についても、「この１年間で何らかのものを出す」と述べ、「加憲」の論議の対象として慎重に検討していく考えを示した。(デイリーニュースより)
■

■ ２００７年決戦へ　党勢拡大の１年に

2006.1.6

■公明　決意みなぎる新春幹部会
≪議員先頭に　勝利の基盤つくる≫
≪神崎代表、浜四津代行ら強調≫

新春幹部会で「２００７年政治決戦に向け党勢拡大の１年に」と訴える神崎代表

公明新聞：2006年1月5日付

■公明党は４日午前、東京・新宿区の党本部で新春幹部会を開き、「この１年は党勢拡大の１年」（神崎武法代表）と確認し、２００７年に予定されている統一地方選、参院選の勝利に向けて、全議員、職員が総力を挙げて戦うことを誓い合った。

あいさつ要旨

人口減少、災害など　国民の不安解消に全力

　あいさつした神崎代表は、現在、国民の多くが不安視している諸課題として、（１）人口減少社会、少子高齢社会への対応（２）教育や治安に関する問題（３）自然災害、事故災害に対する危機管理（４）中国、韓国など関係が悪化している外交問題――を挙げ、「極めて切実で深刻な不安だ」と指摘。「公明党は責任ある政権与党として、この１年、国民の不安解消に全力で取り組む」と決意を述べた。

　また、神崎代表は９月に自民党総裁の任期が切れる小泉純一郎首相の去就について、「おそらく予定通り勇退されると思う」との認識を示した上で、「誰が後継総裁（首相）になっても、小泉政権が進めている改革を継承し加速する内閣でなければならない」と強調した。

　さらに、小泉内閣の「構造改革」路線について「総仕上げの時期であり、しっかりと支えていく」とした上で、「経済を中心とした改革は着実に進んでいるが、人口減少社会への対応や、富める層と貧しい層の二極化が進む社会への対応などでは、残念ながら後手後手に回っていることも事実だ」と指摘し、「小泉政権に対して言うべきことはきちんと言っていく」と力説した。

　一方、小泉首相が含みを持たせている民主党との「大連立」構想に関して、神崎代表は「（政権が）レームダック（死に体）になることを避けるために、政局の主導権は首相が持っていることを示しているのだろう」と指摘。

　その上で、「（自民、公明の）与党が衆参両院で過半数を確保している中で、野党第一党（民主党）との大連立をうんぬんすること自体、民主政治の否定につながりかねない。現在の衆院小選挙区制を中心とした選挙制度では、大連立を考えるのは非常に難しい」と否定的な見解を示した。

　また、神崎代表は、１０月中旬をメドに、党全国大会を開催する方針を表明。「党人事をはじめ、憲法改正についての党の考え方を取りまとめる、極めて重要な党大会になる」と強調。「党大会を大きな節目として０７年政治決戦に勝利する態勢を固めたい」と述べた。

　浜四津敏子代表代行は、「今年（２００６年）は改革の正念場。公明党が目指す構造改革は、あくまで国民のための改革でなければならない」と強調するとともに、「改革による規制緩和などで、安全性や人命までも軽視するようなコスト削減や効率性優先の風潮に陥ることを、十分注意していかなければならない」と力説。その上で、「公明党は

れまで以上に現場第一主義に徹し、大地に耳を付ける思いで、国民のニーズ（要望）を汲み取って改革をスピードアップしていきたい」と述べた。

　太田昭宏幹事長代行は、憲法改正の手続きを定める国民投票法案や、教育基本法改正、皇室典範改正など重要課題を挙げ、「国家の基本が問われる１年になる」と強調。国民投票法案について、「３月ぐらいまでには成案を得たい。通常国会での成立を目指す」と述べた(デイリーニュースより)。

■ 国民のための改革を加速

2006.1.5

■公明　決意みなぎる新

幹部会
■議員先頭に　勝利の基盤つくる
≪神崎代表、浜四津代行ら強調≫

新春幹部会で「２００７年政治決戦に向け党勢拡大の１年に」と訴える神崎代表

公明新聞：2006年1月5日付

■公明党は元日から全国各地で新春街頭演説会を開催し、勇躍、１年のスタートを切った。２日には東京・新宿で、神崎武法代表、浜四津敏子代表代行、太田昭宏幹事長代行らが、人口減少社会への対応や、安全・安心の社会実現など新年の抱負を披歴。「公明党は、国民の立場に立って改革を加速させていく」と力強く訴えた。

　東京・新宿駅西口での新春街頭演説で神崎代表は、郵政民営化や政府系金融機関改革など自公連立政権の成果を挙げ、「国民の『改革を加速せよ』との言葉をしっかり受け止めて、改革を加速させていく」と力説。加えて、昨年（２００５年）は災害や列車事故、凶悪犯罪、耐震構造設計偽造問題などが相次いだことから、「今年（２００６年）は安全・安心の社会実現のために全力で取り組む」との決意を披歴した。

　また、人口減少社会の到来に関し、「このまま少子高齢化が進むと、社会保障制度を支える現役世代の負担が大きくなり、日本の国力も衰退する恐れがある」と指摘し、「小泉政権はさまざまな改革に取り組んでいるが、人口減少社会の問題には十分にまだ対応しきれていない」と強調した。

　このうち、少子化対策では、２００６年度予算編成で公明党の主張が反映されて、児童手当や出産育児一時金の拡充が盛り込まれたと報告。その一方で、欧州各国の手厚い児童手当制度の例を挙げ、「日本は経済的支援でも、少子化対策でも遅れている」として、児童手当のさらなる拡充が必要との考えを力説した。

　さらに、「女性の育児と仕事の両立や、男性が育児に参加するような社会意識の変化をさせないといけない」と指摘し、「公明党は少子化問題に危機感を持って必死になって取り組んできた。今後も全力で取り組むことを約束する」と訴えた。

　一方、通常国会については、「憲法改正の手続きを定める国民投票法案、防衛庁の省昇格、教育基本法改正、皇室典範改正などが議論される。国のあり方を決める重要な１年になる」との認識を示し、「党内でしっかり議論し、適切に対応したい」と述べた。

　これに先立ち、浜四津代表代行は、「少子高齢化時代では、社会全体で子育てを支えることが大事だ」と強調。「誰もが豊かで安心して、平和に生きられる社会をめざし、今

１年、全力で頑張っていく」と力説した。

　太田幹事長代行は、耐震偽造問題の真相究明と再発防止に全力を挙げる考えを示すとともに、国民投票法案に関し、「しっかりと論議して、憲法を変える場合のイメージが共有されることが大事だ」と強調。山口那津男

東京都本部代表（参院議員）は、「事業仕分け」で行政のムダを排除すべきと訴えた。

　街頭演説会には高木陽介衆院議員、沢雄二、鰐淵洋子両参院議員、藤井富雄最高顧問、吉倉正美都議、新宿区議が出席した。

■ 児童手当　また一歩前進！

2005.12.30

■「小学６年まで」に拡充
所得制限も大幅緩和
支給率は８５％→９０％へ　来年度４月から


公明新聞：2005年12月29日付

■少子化対策の柱、児童手当制度が来年度も拡充されることになった。マニフェスト（政策綱領）などで国民に約束してきた公明党の取り組みが実り、政府・与党で合意、２００６年度予算政府案に盛り込まれたからだ。支給対象年齢をはじめ、改正される制度の主な内容と、公明党のこれまでの取り組みを紹介する。

■≪改正の内容≫

　政府・与党は、次世代育成支援対策を推進するため、子育てを行う家庭の経済的負担を軽くする観点から、児童手当制度のさらなる拡充を決定した。

　拡充のポイントは、主に「支給対象年齢の拡大」と「所得制限の緩和」の２点。

＊

　現在「小学３年修了前まで」となっている児童手当の支給対象年齢については、２００６年４月から「小学６年修了前まで」に拡大される。

　これにより、対象児童数は新たに約３７０万人増えて、約１３１０万人に達する。児童手当の給付費総額は、満年度ベースで約２６００億円増の９０２０億円となり、予算全体に占める児童手当の比率は大きくアップする。

＊

　所得制限（夫婦と子ども２人の世帯）については、サラリーマンなど被用者の場合、現在の年収７８０万円未満から８６０万円未満に緩和される。自営業者の場合も同様に、５９６万３０００円未満から７８０万円未満へと緩やかになる。

　これは、現行制度の考え方のもとで、できるだけ多くの子育て世帯を給付対象とするため、現在約８５％の支給率を、おおむね９０％となるようにしたもの。

　なお、手当額については現行通りで、第１子、第２子に月額５０００円、第３子以降には月額１万円を支給する。

■≪公明の取り組み≫

　児童手当制度は、都議会公明党の推進で東京都が１９６９（昭和４４）年に独自の制度としてスタートさせ、７２（昭和４７）年に国の制度として創設された。以降、公明党は、粘り強く制度の拡充を主張。特に、９９年１０月に連立政権に参画してからは、政府や自民党を説得して着実に前進させてきた。

＊

　具体的には、２０００年度に支給対象年齢を「３歳未満まで」から「小学校入学前まで」に拡大し、翌０１年度には所得制限を大幅に緩和。続いて０４年度からは、対象を「小学３年修了前まで」に引き上げ、０６年度の「小学６年修了前まで」は４回目の拡充となる。

　毎回の改正によって対象児童数が急速に伸び＜グラフ参照＞、この足かけ７年で５・４倍にも増える。

＊

　公明党がめざす児童手当の水準は、実効性のある欧州諸国並みに近づけること。欧州諸国では手当額が日本の２倍程度で、対象年齢も１６歳未満や１８歳未満などが主流。所得制限もほとんどの国で撤廃されている。

　公明党は先の衆院選マニフェストで、０６年度に小学６年までの対象年齢引き上げと所得制限の緩和を実現し、その次の段階として支給対象を中学３年生まで拡大、支給額も第１子と第２子

月額１万円、第３子以降は２万円へと倍増をめざすと訴えてきた。

　公明党が国民に約束してきた来年度からの拡充が実現の運びとなったことは大きな成果である。

＊

　厚生労働省が先ごろ公表した推計によると、日本は予測より１年早く「人口減少社会」に突入したとみられる。年金など持続可能な社会保障制度を維持するためにも、少子化対策は待ったなしであり、公明党は、児童手当の「中学３年までの拡充と支給額の倍増」という次の段階をめざして、さらに強力に推進していく。

■ 不要な事業大胆削減 行革の重要方針を了承

2005.12.23

■公明が提唱「事業仕分け」実施盛り込む
与党行財政改革推進協

「行政改革の重要方針」案を了承した与党行財政改革推進協議会

公明新聞：2005年12月22日

■自民、公明の与党両党は２１日、国会内で与党行財政改革推進協議会を開き、「小さくて効率的な政府」への道筋を確かなものとするため「行政改革の重要方針」案を了承した。公明党が歳出削減の手法として主張してきた、必要な国の事業を洗い直す「事業仕分け」が反映されており、２４日に閣議決定の予定。さらに、政府は、

針案で示された各改革を「行政改革推進法案（仮称）」にまとめ、来年（２００６年）の通常国会に提出する考えだ。

■重要方針案では、
（１）政府系金融機関の統廃合または民営化
（２）独立行政法人の見直し
（３）３１特別会計を半分から３分の１程度まで削減
（４）国家公務員を５年間で５％以上純減するなど公務員の総人件費を削減（５）政府資産のスリム化
（６）社会保険庁改革
（７）規制改革として「公共サービス効率化法（市場化テスト法）案（仮称）」を来年の通常国会に提出
（８）政策評価の改善・充実
（９）公益法人制度改革
（１０）国の事務事業の削減策を検討するため民間人による「行政減量・効率化有識者会議（仮称）」を設置
　　　――の１０項目の改革の方向性を明記。

　公明党が提唱する「事業仕分け」は、行政の全事業について
（１）そもそも必要か
（２）主体者は行政か民間か
（３）行政なら国や都道府県、区市町村のいずれか
　　　――を、“国民の目線”から検討していくものだが、方針案では、「前文」に「与党の議論を踏まえこれまで以上に事業の仕分け・見直しなどを行い」と明記し、特別会計改革や公務員純減、市場化テストなどで具体的に事業仕分け手法を活用するとしている。

　特に、国家公務員の純減では、５％の目標のうち、３．５％を「事業の仕分け」により事務事業を減らすことで達成するとした。さらに、地方公務員の純減目標に関しても、地方が主体的に定数を定める分野の職員については、「事業の仕分け」を通じて、これまでの純減数を上回るよう努力を要請している。

　与党行財政改革推進協議会には、公明党から草川昭三副代表、冬柴鉄三幹事長、井上義久政務調査会長、太田昭宏幹事長代行らが出席。また、同協議会に先立って開かれた与党政策責任者会議でも重要方

案を了承した。

主な方針

◆政府系金融の統廃合・民営化

◆特別会計を１／２〜１／３に削減

◆国家公務員の５％純減

◆政府資産のスリム化

◆行政減量へ有識者会議設置
(デイリーニュースより)

■ 児童手当　小６まで拡大

2005.12.16

■４度目の拡充　９割（ゼロ歳〜６年生）の家庭に恩恵

児童手当の支給対象を小学校６年生までとすることで合意した政府・与党協議会

公明新聞：2005年12月16日付

■政府と自民、公明の与党両党は１５日午後、首相官邸で協議会を開き、児童手当の支給対象を２００６年４月から小学校６年生までとし、支給率を概ね９０％まで引き上げることで合意した。公明党から、冬柴鉄三幹事長、井上義久政務調査会長、山口那津男、木庭健太郎の両参院議員が出席した。

　支給対象年齢の引き上げで、対象児童数は約３７０万人増の、約１３１０万人となる。

　所得制限（夫婦と子ども２人の世帯、収入ベース）は、およそ７８０万円から８６０万円までに緩和され、現行約８５％の支給率を９０％とする。自営業者の所得制限（同）は、５９６万円から７８０万円までに緩和。児童手当の総額は約２６５０億円増の９０７０億円となる。

　また、この日の協議会では、基礎年金国庫負担割合について、現行の割合（３分の１と１０００分の１１）に２２００億円を加え、「３分の１と１０００分の２５」とすることでも合意した。基礎年金の国庫負担割合は、昨年の年金改正で０９年度までに段階的に引き上げ、２分の１とすることが決まっている。

　協議会で、井上政調会長は、「児童手当は少子化対策の柱であり、いずれは金額、対象年齢、複雑な財源構成も含めた抜本改革が必要だ」と主張した。

　公明党は児童手当の拡充を一貫して主張。先の衆院選のマニフェスト（政策綱領）でも、０６年度から「小学校６年生まで」の対象年齢引き上げ、所得制限の緩和を掲げ強力に推進。次の段階として支給対象を中学３年生まで、第１子、第２子１万円、第３子以降２万円へと倍増をめざすとしている。

　公明党が連立政権に参加した１９９９年は児童手当の支給対象児童数は、およそ２４１万人。以降、児童手当は２０００年６月、０１年６月、０４年４月に拡充されており、今回で４度目の拡充となる。

　 　　　　　　　　拡充前 　　　　　拡充後
対　象 　　　小学３年まで 　　　小

６年まで
支給率 　　　　８５％ 　　　　　　９０％
児童数 　　　９４０万人 　　　　１３１０万人
手当総額 　　６４２０億円 　　　　９０７０億円

(デイリーニュースより)

■ 活力ある都市農業に

2005.12.6

■党プロジェクト 都内の研究センターを視察
■東京・立川市

研究センターを視察する党都市農業振興プロジェクトチームのメンバーら

公明新聞：2005年12月6日付

　公明党都市農業振興プロジェクトチーム（ＰＴ、高木陽介座長＝衆院議員）は５日、東京・立川市の東京都農林総合研究センターを視察し、関係者と意見を交換した。これには、高木座長をはじめ、沢雄二プロジェクトチーム事務局長、渡辺孝男農林水産部会長の両参院議員、大口善徳衆院議員、福本潤一、谷合正明、鰐淵洋子の各参院議員、鈴木貫太郎東京都議が参加。また、ＪＡ東京中央会の阿川一会長、東京都農業会議の波多野重雄会長も同席した。

　初めに一行は、同センターの三谷清副所長の案内で、花き栽培室を視察。ヒートアイランド対策として屋上緑化などへの活用が期待されるマット状に栽培されたスミレやベゴニアなどを見て回っ

。

　さらに一行は、農産物に含まれる残留農薬を分析し、安全性をチェックするための研究室や、香りのついたシクラメンなど、バイオテクノロジーによる植物の早期育成や品種改良についても説明を受けた。

　視察後、高木座長は、「都市農業振興への工夫を改めて認識した。税制面や流通面など都市農業が抱える課題に対し、総合的な検討を行っていき

い」と語った。(デイリーニュースより)

■ 耐震偽造 生活安定へ支援訴え

2005.12.4

■北側国交相 早急に対策の全体像示す
マンション住民らが陳情

住民代表から陳情を受ける北側国交相

公明新聞：2005年12月3日付

　マンションなどの耐震構造設計偽造問題で、北側一雄国土交通相（公明党）は２日午後、倒壊の恐れがあるマンションの住民らと面会し、「関係省庁と分譲マンションの居住者を支援するためのスキーム（枠組み）を精力的に協議している」と述べ、居住者への公的支援策の全体像を早急に示したいとの考えを住民側に伝えた。
　北側国交相と面会したのは、「グランドステージ住吉」（東京・江東区）と「グランドステージ東向島」（同墨田区）の住民ら。
　このうち、「住吉」の住民代表・八住庸平さんらは、マンションの居住者と近隣住民の早急な安全確保を求めるとともに、経済的な事情で出て行きたくても出て行けない居住者への支援を強く要請した。
　また、転居してからも住宅ローンと転居先の家賃の二重苦で、重い負担を背負うことになることなどを訴え、国民の理解を得られる範囲での公的支援を求めた。
　北側国交相は、住民の窮状に深い理解を示し、入居者の安全と居住の安定確保に全力を挙げる考えを強調した上で、「できるだけ早く平穏な生活を取り戻せるよう、行政としても、しっかりと取り組む」と述べ

。
　また、「今回の要望を（支援策に）反映できるようにしたい」と語るとともに、「住民の皆さまの間でも連携を取って、協力していただきたい」と述べた。
　陳情後、八住さんは、「（北側国交相から）前向きな発言がいただけたので、非常に希望が持てた。早速、帰って住民の仲間に報告したい」と話した。
　なお、「住吉」の住民らの陳情には、公明党の太田昭宏幹事長代行、高木美智代衆院議員、木内良明都議、古橋賢一・江東区議が同行した。

■建て替え支援も検討へ
国交相 来週にもとりまとめ

　北側一雄国土交通相（公明党）は２日、マンションなどの耐震構造設計偽造問題で、安倍晋三官房長官に居住者への支援策の検討状況を報告した。
　同相は、報告後記者団に対し、「（分譲マンション）解体後の建て替えをどうするか」も課題との認識を示し、国や自治体による建て替え支援も検討する意向を明らかにした。支援策は来週早々にも取りまとめ、公表する。
　政府は当面、分譲マンション所有者の安全確保、居住の安定を第一に支援を行う方針。既に、国交省や自治体が、転居用の住宅として東京、神奈川、千葉３都県の公営住宅や都市再生機構住宅約２２００戸の提供・あっせん

決定している。
　 同相は「一番のポイントは、分譲マンションの所有者への全体としてのスキーム」と述べた。(デイリーニュースより)

■ 郵政民営化法が成立

2005.10.16

■官から民へ　構造改革を加速
■全国一律サービスを維持
■公明の主張で「基金」創設
■参院本会議で可決

《自民、公明両党の賛成多数で成立した郵政民営化法＝１４日　参院本会議》

公明新聞：2005年10月15日付

　郵政民営化関連６法案が１４日午後の参院本会議で自民、公明両党の賛成多数で可決、成立した。投票結果は、賛成１３４票、反対１００票だった。

　同関連法は、郵政民営化法など６法で構成。関連６法は、郵政公社を民営化して持ち株会社の下で郵便、窓口、郵便貯金、郵便保険に４分社化することが柱。あまねく全国で利用されることを旨として郵便局を配置することを明記している。現存するネットワーク水準を維持するほか、公明党の強い主張により、金融の全国一律サービス維持などのため「社会・地域貢献基金」が創設される。

　民営化開始時期を当初案から半年間繰り

げ、２００７年１０月に修正した。

■参院本会議に先立ち、参院郵政民営化特別委員会でも、同法案を与党の賛成多数で可決。また、郵便局網の維持や、持ち株会社と４事業会社の株式持ち合い容認などを柱とする付帯決議＜別掲＞を、与党の賛成多数で採択した。

　特別委では、公明党から山本香苗さんが質問に立った。山本さんは、郵政民営化に関連して「資金の“出口”となる財投機関の改革も強力に進めていかなければならない」と述べ、政府系金融機関の統廃合について政府の見解を求めた。

　竹中平蔵郵政民営化担当相は、「重要なことは、民の補完に徹するということだ」と述べ、政府系金融機関の

割を考えた上で、見直しを進める考えを示した。

■委員会採決で賛成討論を行った公明党の弘友和夫氏は、「郵政民営化が国民の意思であることは、疑う余地がない」として、（１）「小さな政府」の実現につながる（２）円滑な市場経済機能の実現に貢献する（３）「官から民へ」を促進することで、行財政改革の突破口になる（４）新たに法人税などが課税されることで、財政再建に貢献する（５）国民の利便性が低下しないように十分な配慮がされている――と指摘、郵政民営化を実現し、構造改革を加速させることが重要だ、と強調した。

郵政民営化法の骨子

一、２００７年１０月１日に日本郵政公社を民営化。持ち株会社の下に４事業会社（郵便、窓口、郵便貯金、郵便保険）を設立

一、持ち株会社は１７年９月末までに、郵便貯金銀行、郵便保険会社の株式を完全処分。ただし、持ち株会社による買い戻しを容認

一、郵便局はあまねく全国で利用されること　を旨として配置

一、過疎地の金融サービス維持などのため「社会・地域貢献基金」を創設。２兆円までの積み立て可

一、郵政民営化委員会は３年ごとに進ちょく　状況を見直し、首相に意見を述べる

参院の付帯決議要旨

　参院郵政民営化特別委員会が１４日採択した付帯決議の要旨は次の通り。

◇　政府は次の事項に特段の配慮をすべきだ。

　郵便局ネットワークの維持▽貯金、保険サービスが民営化後も引き続き提供されるよう配慮▽持ち株会社と４会社の株式持合い容認▽民営化委員会が行う３年ごとの見直しに、郵便局の設置状況、金融保険サービスの提供状況、経営形態の在り方を含む▽人事交流などで郵政グループの一体感を醸成し、ロゴマークは引き続き使用▽経営委員会と民営化委員会の早期設置▽国債の消化に支障が生じないよう対応▽職員が安心して働ける

境づくりに配慮▽敵対的買収に対する適切な防衛策を措置▽消費税の減免などを含め関係税制について所要の検討(デイリーニュースより)

■ 「地震に負けない日本」構築へ

2005.10.9

■耐震改修促進法改正案を閣議決定、国会提出
倒壊建物「ゼロ」への突破口に


耐震改修促進法改正案を了承した党政調全体会議

10月4日）

■【住宅にも指導・助言。学校、老人ホームも指示対象】　

　地震に負けない“頑丈な日本”を構築へ――。耐震改修促進法改正案が７日、閣議決定され、国会に提出された。同改正案は、いつ、どこで起きても不思議でない大規模地震に備えるため、建築物の耐震改修を早急に進めるのが目的。来年の通常国会への提出が予定されていたが、その緊急性を考慮し、北側一雄国土交通相（公明党）のリーダーシップで今国会に前倒して提出された。大規模地震時における「建築物の倒壊鴃ゼロ�＝vに向けた突破口として、その効果が期待されている。

　１９９５年１月１７日の阪神・淡路大震災――。約１０万４９００棟が全壊し、約１４万４０００棟が半壊した。犠牲者５５０２人のうち８８％が家屋、家具類などの倒壊による圧迫死。大規模地震の被害を最小限に抑えるための最も有効な対策が、住宅や建築物の耐震化であることは論を待たない。

　また最近は、新潟県中越地震や福岡県西方沖地震など相次ぐ想定外の地震に加え、東海地震や東南海・南海地震、首都直下地震など大規模地震発生の切迫性など、いつ、どこで地震が起きても不思議でない状況にある。

　このため、政府の中央防災会議は今年３月、今後１０年間で東海・東南海・南海地震の死者数（想定）の半減を目指す「地震防災戦略」を決定。６月には、国土交通省の「住宅・建築物の地震防災推進会議」が現在約

５％の耐震化率を９割まで引き上げることなどを目標とする提言を発表した。

■【公明がマニフェスト、代表質問で一貫して主張/改修促進へ税制優遇策も】

　今回の改正案は、こうした目標達成のため、耐震改修を緊急に促進するのが目的。具体的には、国が耐震化率の目標などを設定した基本方針を策定し、都道府県に対して、耐震化率の目標や地域の実情に応じた施策内容を盛り込んだ耐震改修促進計画の作成を義務付けている。

　また、地震で倒壊すると道路をふさぐ恐れがある住宅に耐震改修の指導・助言を行うとともに、自治体による改修指示の対象に学校や老人ホームなど災害弱者が利用する建築物を追加し、指示に従わない特定建築物（一定規模以上の不特定多数が利用する建築物）は公表できるようにする。

　さらに、耐震改修支援センターを設け、耐震改修に関する情報提供のほか、改修費用の貸し付けに関する債務保証など、耐震改修に当たっての支援措置なども拡充する。

　今回の改正による効果は、まず地震による死者数と経済被害の大幅な減少。東海地震で６７００人、東南海・南海地震で６６００人との想定死者数を、それぞれ３２００人、２９００人へと半減させ、経済被害についても大幅な減少が見込まれる。

　倒壊建築物が減れば、その分、道路がふさがれないことから、緊急輸送道路や避難路が確保され、消火活動や救援活動などが円滑になる。また、仮設住宅やガレキの減少も図られ、被災地の早期復旧・復興が望める。都道府県ごとに耐震改修促進計画が作成されることによって競い合い�′�果も予想され、耐震改修に先進的な自治体の登場も期待される。

　今国会での法改正が実現すれば、年末にかけての来年度予算編成および税制改正において、各省庁ごとの対策強化の取り組みが注目される。

　公明党は、先の衆院選での「マニフェスト２００５」で、「地震減災・建物倒壊ゼロ作戦」を提唱。耐震診断、耐震改修への補助や耐震化促進減税により、今後年間に大幅な耐震化を進め、２０２０年までに全住宅・建築物の耐震化を図ることを打ち出した。

　衆参両院本会議の代表質問でも神崎武法代表、浜四津敏子代表代行が、「住宅・建築物の耐震化は国民の命を守る最大の決め手。耐震化工事、耐震診断への助成に対する税制優遇策が必要」（神崎代表）、「すべての建物の耐震性を高める必要がある。学校や公共建物の耐震化は、まだ十分ではない」（浜四津代表代行

と主張。北側国交相は「耐震改修促進法の改正を今国会に提出する。耐震改修に要した費用の一定割合を税額から控除する耐震改修促進税制の創設実現に全力で取り組む」と答弁していた。

■一層の防災・減災対策に努力
北側一雄国交相

昨年来、新潟県、福岡県等での大地震、たび重なる台風や集中豪雨など、大変な災害がありました。これまで大地震の発生の可能性が低いと思われていた地域での直下型地震の発生や、想定を大きく超える降雨が生じており、国の大きな責務として、一層の防災・減災対策に努めなければならないと痛感しています。

　特に地震防災対策については、ひとたび大地震が発生すると倒壊・崩壊する可能性のある住宅は全国で約１１５０万戸もあり、大規模地震の発生が切迫している中、建物の耐震化を緊急に進めていく必要があります。

　今年の３月に開催された国の中央防災会議では、今後１０年間で東海地震等の死者数を半減させるため、耐震性が不十分な住宅を現在の「４戸に１戸」から「１０戸に１戸以下」に減らすという目標を決めました。

　このため、現在開催されている特別国会に耐震改修促進法改正案を提出することとしました。これにより、地方公共

体が計画を定めて耐震化を図る仕組みや、建築物に対する指導の強化等を図ります。さらに、２００６年度に向けて、予算の拡充、耐震改修促進税制の創設などの実現にも取り組み、建物の耐震化を進めていかなければならないと考えています。(デイリーニュースより)

■ 新たな構造改革に挑戦

2005.9.4

■党首公開討論会で神崎代表が強調
■子育て　税金節約　大胆に
■「郵政」は次国会で成立させる

【党首討論会で見解を述べる神崎代表】

■第４４回衆議院総選挙は、きょう３０日公示され、９月１１日（日）の投票日に向けて、１２日間の選挙戦がスタートする。最大の焦点は郵政民営化の是非。同時に、民営化を突破口に「改革前進」を図る自民、公明両党か、民営化に反対し「改革後退」の民主党など野党なのかが問われる。自公両党は過半数（２４１議席）以上の確保をめざす。公明党は、９小選挙区の完勝と全国１１ブロックの比例区勝利で解散時の３４議席以上の獲得に総力を挙げる。公示前日の２９日、日本記者クラブ主催による与野党６党党首討論会が東京・千代田区の日本プレスセンターで開かれ、公明党の神崎武法代表は、「郵政民営化を入り口として新たな改革を断行する」と力説。少子化対策や９兆円の歳出削減などの政策を必ず実現すると強調した。

　党首討論の冒頭、衆院選に臨む各党の意見表明の中で神崎代表は、衆院選の争点について、「郵政民営化であることは論を待たない。これは構造改革のシンボル（象徴）であり、突破口だ」と指摘し、「自民、公明両党で過半数を確保し、次の国会で郵政民営化法案を提出し成立させていく」との決意を披歴した。

　さらに、「公明党は郵政民営化を入り口として、新たな改革を断行する」と力説し、まず「人口減少社会に対応する構造改革」を挙げ、「年金などの社会保障制度の根底には少子化問題があり、社会全体が子育てを支えるシステムをしっかり築いていく」と強調した。

　具体的には、政府予算の社会保障給付費のうち、子ども向け関連費の割合が３．２％にすぎないとの現状を指摘し、「子ども関係へ比重を移し予算全体を改める」と表明。子育て支援の柱として、現行小学３年生までの児童手当を段階的に中学３年生まで引き上げ、支給額も倍増させると訴えた。

　続いて、「財政健全化への構造改革」として「歳出に対する鋭い切り込み」が必要との考えを示しながら、「国の事業全体を民間の知恵も借りて改めてチェックし、廃止すべきもの、民間や地方にゆだねるものなどに仕分けして、約９兆円の節約を可能にする」と述べ、公明党が提案する「事業仕分け」の導入に取り組む考えを示した。

　最後に「今の日本が求められているのは自己改革できるかどうかだ」として、「日本を前へ。改革を前へ。」のスローガンを掲げる公明党への力強い支援を呼び掛けた。

　続く討論で、神崎代表は、選挙で「子ども手当」創設を主張する民主党が国会で二度にわたり児童手当拡充に反対した理由を質問。同党の岡田克也代表は「法案に反対したのは中途半端だからだ」と開き直ったため、神崎代表は「財源確保は大変なことで、野党だから気楽に大きく膨らませている。子ども手当には３兆円かかるが、扶養控除などの廃止をしても１兆９０００億円と財源も十分でない」と批判した。

　また、神崎代表は、民主党幹部などの相次ぐ郵貯や簡保の民営化賛成発言に触れ、「結局、民主党は（政策も党内も）バラバラではないか」と指摘すると、岡田氏は「完全に整合性は取れている。将来的には民営化ないしは郵貯、簡保の廃止しかない」と、あいまいな発言を繰り返したため、神崎代表は「こ

では将来的な方向性を含めて郵政公社をどの方向に持っていくのか国民は分からない」と批判した。

　さらに、民主党が主張する「地方向け補助金の２割カット」に対し、「介護や医療、義務教育、防災など国民生活に密着したものを削ることになり、国民生活を破壊するプランだ」と糾弾した。

　

記者団との質疑応答で神崎代表は、衆院選での自公選挙協力について、「郵政民営化に賛成の自民党候補をできる限り推薦し、応援していく方針だ。自公で過半数を確保するために全力を挙げている」と強調。

　選挙で自公が過半数を取れなかっ

場合に民主党と政権を組む可能性については、「全く考えていない」と改めて否定。その上で「自民党と一緒に連立政権の是非を問う選挙であり、選挙の結果については自民党とともに責任がある。自民党が下野されれば、われわれも下野する」と述べた。

　また、首相の靖国神社参拝問題に関し、「近隣諸国が嫌がっており、行くべきではないと申し上げている」と述べ、解決に向けて、「公明党は、宗教に中立的な新たな追悼施設を造るべきだと提案しており、予算に調査費がつく

う取り組んでいきたい」と力説した。

■ 日本の改革に全力 神崎・浜四津街頭演説

2005.8.22

■郵政 公明党こそ推進力
■神崎代表、浜四津代表代行が訴え
■大阪で街頭演説

←【街頭演説で、郵政民営化を訴える神崎代表】

公明新聞：2005年8月21日付

　公明党の神崎武法代表は２０日、大阪市住江区内で街頭演説を行い、党大阪府本部の白浜一良代表（参院議員）も出席した。

　神崎代表は、衆院選最大の争点は郵政民営化だとして、「民営化に賛成か反対かであり、改革を前に進めるか、改革をつぶして後退させるかのどちらかを選ぶ選挙だ」と強調。

　また、自公両党が進める郵政民営化について、「公明党は国民の不安の声にこたえ、都会でも地方でも郵便局がなくならないようにし、職員の雇用確保を法案に盛り込ませた。これは自民党だけではできず、公明党がいるからできる改革だ」と力説した

。 　さらに、連立政権６年間で、公明党が景気回復、中小企業対策、少子化対策、行政のムダ一掃など生活者の視点で多彩な政策を実現してきたと指摘し、「日本の将来を見据えて、国民のため、生活者のために構造改革を着実に進めてきたのが公明党だ。公明党が勝てば改革を進められる。日本の未来を開くことができる」と訴えた。

　一方、郵政民営化が選挙の争点になるや、あわてて民主党が対案を出したことから、「選挙目当てだ。マニフェスト（政策綱領）でも、民営化に賛成なのか反対なのかもよく分からない」と批判。

　また、民主党マニフェストに掲げた高速道路の無料化に対して、「無料化すると高速道路の維持費、借金返済に毎年約２兆円かかる。高速道路を使っていない人も、一人当たり毎年２万円払わないといけない。これでは国民に理解されない」と指摘し、「こん

いい加減なマニフェストを発表している民主党に日本の政治を任せるわけには

かない」として、公明党への絶大な支援を訴えた。

公明党の浜四津敏子代表代行は２０日、大阪市東淀川区内で街頭演説を行い、「今回の衆院選は、郵政民営化に賛成か反対かを国民に問う選挙だ。改革つぶしの民主、共産には断じて負けるわけにはいかない」と訴え、改革の党・公明党への絶大な支援を呼び掛けた。

　さらに、浜四津代表代行は「郵政民営化は、官から民への構造改革のシンボル」と強調するとともに、「公明党は小泉首相に直談判して、郵政公社で

く２６万人の職員の雇用確保や、全国の郵便局ネットワークを維持することな

を盛り込ませた」と力説。その上で、「公明党は、これからも生活者の目線に立って、日本の改革を断行していく」と力強く抱負を語った。(デイリーニュースより)

■ 民主の郵政“対案”は選挙目当て

2005.8.15

■未来志向で生活者の政治実現
■都内の街頭演説で神崎代表が強調

【公明党の政策を訴える神崎代表（右から２人目）と高木（陽）＝右隣＝、高木（美）＝左隣＝の両氏ら】

■公明党の神崎武法代表は１４日午後、東京都内で開かれた街頭演説会に出席し、公明党の政策を訴えた。高木陽介前衆院議員（衆院選予定候補＝比例東京都ブロック）、高木美智代前衆院議員（同）らが参加した。

■この中で、神崎代表は、民主党がマニフェストに郵政改革案を明記する方針を決めたことについて、「国民から（郵政民営化法案に対案を出さなかった）『民主党はおかしい』と批判が出て、はじめて対案を出した。何故、国会の審議中に対案を発表しなかったのか。審議、採決が終わって対案を出しても、選挙目当ての何ものでもない」と厳しく批判した。

■また、民主党が前回衆院選で高速道路の無料化をマニフェストに掲げたことに言及し「今、民主党の議員で無料化を言う人はいなくなった。選挙の時だけの公約ということがはっきりした。国民をなめている」と強調。「“子ども手当”を拡充するといいながら、国会で児童手当の拡充に反対してきたのは民主党だ。言っていることと、やっていることが違う政党に政権を渡すわけにはいかない」と述べた。

■さらに神崎代表は、構造改革の前提として「政治家改革」が必要との認識を示した上で、「改革をやるためには本物の政治家が必要であり、本物の政治家とは大衆と共に歩む政治家だ。この『大衆とともに』の立党精神を忘れて有権者を裏

る政治家を、私は断じて許さない。徹底的に闘っていく」と力説した。

■一方、今回の衆院選の意義について、「国民のための改革を進める政党か、改革をつぶして後退させる政党かを選ぶ選挙だ。日本の未来を見据えて、国民、生活者のための構造改革を着実に進めてきたのが公明党だ。公明党が勝てば改革は進む。『日本を前へ、改革を前へ』――。この合言葉のもとに公明党は全力で戦っていく」と強調し、公明党への力強い支援を訴えた。(デイリーニュースより)

■ 悪質リフォーム対策急げ

2005.8.14

■高齢者守る相談体制を
取り締まり強化、法整備なども
公明が首相あてに要望


≪細田官房長官に申し入れを行う党プロジェクトチームのメンバー≫

■公明党の「リフォーム詐欺等問題対策プロジェクトチーム（ＰＴ）」（山口那津男座長＝参院議員）は１２日、首相官邸で細田博之官房長官と懇談し、小泉純一郎首相あての悪質住宅リフォーム対策についての要望書を手渡した。同ＰＴの荒木清寛事務局長（参院議員）のほか、高木陽介前衆院議員（衆院選予定候補＝比例東京都ブロック）と松あきら参院議員が同席した。

■席上、荒木事務局長は、一人暮らしの高齢者などを狙った悪質なリフォーム商法が社会問題となっていることを受け、党内にＰＴを設置し、これまで５回にわたり幅広く対応策を協議してきたと報告。今回の緊急要望について「現行制度の活用や法改正も含め、全力で取り組んでいただきたい」と強く訴えた。

・その上で、具体的な要望項目について説明。全国の警察を挙げて取り締まりを強化するよう求めるとともに、悪質業者名を積極的に公表し、警察や税務署などとも連携して税務調査を徹底するよう要請した。

・また、被害を未然に防ぐ観点から、高齢者などに注意を喚起するための広報活動の強化、相談窓口体制の整備などを強調。親族などの後見人が財産管理や契約を代理する「成年後見制度」の周知徹底を求めるとともに、行政担当者らの定期的な立ち寄りなど高齢者等への「見守り」強化を訴えた。

・さらに、建設業法では５００万円未満の工事について許可が必要とされないため、悪質業者が法の網に掛からない現状について指摘。限度額の見直しを検討するとともに、許可が不要な建設業者にも監督・指導を強めるよう求めた。

・一方、法整備については、悪質住宅リフォー

関係に特化した刑事特別法の

定などを検討するよう提言した。

■細田官房長官は、問題の重大性に深い認識を示しつつ、政府の関係省庁が進める対応策について状況を報告。「９月に閣僚メンバーによる『消費者政策会議関係委員会議』を開き、検討結果について報告を受ける」と述べ、引き続き対策に取り組む姿勢を示した。(デイリーニュースより)

■ 公明こそ日本の改革力　！

2005.8.11

■「郵政」つぶしは民主に責任
■東京・新宿区内で神崎代表

←【「郵政」つぶしは民主に責任があると訴える神崎代表】

公明新聞：2005年8月11日付

　公明党の神崎武法代表は１０日午前、東京・新宿区内で街頭演説し、衆院選について「構造改革を着実に進める改革力・公明党に絶大な支援をいただきたい」と呼び掛けた。これには、高木陽介、高木美智代の両前衆院議員（いずれも衆院選予定候補＝比例東京都ブロック）、党都本部の山口那津男代表（参院議員）らが参加した。

　この中で、神崎代表は、衆院選の争点について、「郵政民営化に賛成か反対か、さらには改革を実現させる政党かストップさせる政党なのかを国民に問う選挙だ」と指摘し、「公明党は終始一貫して郵政民営化に賛成し、あらゆる改革の実行役として先頭に立ってきた。今後も日本の改革力の中心になっていく」と力説し、「改革力・公明党」への支援を訴えた。

　さらに、「政権の枠組みを選ぶ選挙でもある」として、「公明党は引き続き自公連立政権で日本の改革を進めていく。自公両党で過半数をいただき、次国会で郵政法案を提出、成立させたい」との考えを示した。

　一方、参院での郵政民営化法案の否決に関し、「一番責任があるのは民主党だ。民主党こそ反対した主力メンバーであり、対案を出すこともなく、反対している自民党の一部議員を後押しして廃案にした」と厳しく指摘。また、「常日ごろ民主党は改革を訴えているが、現実の国会では改革を後退させる働きをしている」と批判した。

　これに先立ち、高木陽介氏は、「公明党の連立政権参加で景気が回復してきた。さらに実感を伴う経済の復活のために必要な郵政民営化、構造改革を進めていく」と力説。高木美智代さんは、「公明党が実現した少子化対策、行財政改革を訴え、最後まで力の限り戦う」と決意を述べた。

　山口氏は「改革の推進か停

かが問われる選挙。公明党の改革姿勢を全力で訴えていく」と力説した。(デイリーニュース

り)

■ 衆院選 　公明　第１次公認を決定

2005.8.9

■≪小選挙区に９氏、比例区に２２氏≫

公明新聞：2005年8月9日付
　
■公明党は８日午後、国会内で、常任役員会を開き、候補選考委員会の決定に基づき、第４４回衆院議員総選挙の第１次公認予定候補を決めた。小選挙区については、東京１２区、神奈川６区、大阪３、５、６、１６区、兵庫２、８区、沖縄１区の９選挙区９人（前職）、比例区では全１１ブロックで２２人（前職）の計３１人を公認した。

■衆院選小選挙区の公認候補

、９選挙区９人すべてが前職。東京１２区は太田昭宏氏、神奈川６区は上田勇氏が出馬する。大阪３区は田端正広氏、大阪５区は谷口隆義氏、大阪６区は福島豊氏、大阪１６区は北側一雄氏が立候補する。さらに、兵庫２区は赤羽一嘉氏、兵庫８区は冬柴鉄三氏、沖縄１区は白保台一氏が出馬することになった

■衆院比例区も公認候補２２人全員が前職。北海道ブロック（定数８）で丸谷佳織さん、東北ブロック（定数１４）では井上義久氏を擁立。北関東ブロック（定数２０）は石井啓一、遠藤乙彦、長沢広明の３氏。南関東ブロック（定数２２）は富田

之、古屋範子の両氏。東京都ブロック（定数１７）は高木陽介、高木美智代の両氏を擁立する。

　北陸信越ブロック（定数１１）は漆原良夫氏、東海ブロック（定数２１）は坂口力、大口善徳の両氏を公認した。

　近畿ブロック（定数２９）は池坊保子、赤松正雄、西博義、佐藤茂樹の計４氏が出馬。中国ブロック（定数１１）は斉藤鉄夫、桝屋敬悟の２氏、四国ブロック（定数６）は石田祝稔氏が、九州・沖縄ブロック（定数２１）は神崎武法、東順治、江田康幸の３氏が立候補する。(デイリーニュースより)

■ 郵政改革の意義強調　冬柴幹事長

2005.8.9

■ＮＨＫ番組で冬柴幹事長
≪公社のままでは展望厳しい≫

←【郵政民営化法案の否決で記者団に答える冬柴幹事長】

公明新聞：2005年8月9日付

　公明党の冬柴鉄三幹事長は８日午後、国会内で記者団の質問に答え、参院本会議で郵政民営化関連法案が否決されたことについて、「予想外の大量の自民党側の造反で否決された。われわれも最後の最後まで、自民党内や参院のことでもあり、できるだけ静かに見守って祈るような気持ちだったが、甚だ残念としか言いようがない」と述べた。

　さらに、小泉純一郎首相が否決の場合、衆院を解散する考えを表明していたことに関し、「私どもは（衆院解散に）反対する」とした上で、衆院解散による政治空白が内政や外交、景気・経済に与える影響について懸念を示し、「郵政民営化が小泉改革の本丸の位置付けはよく理解できるが、今、政治空白はつくるべきではない。この段階での解散は、率直に言って適当でないと思う」と強調した。

　また、郵政民営化について冬柴幹事長は、「官から民へ」の改

の流れを加速するとして、「われわれは絶対必要だと思う」との認識を示した。

■ アスベスト対策本部　新法制定へ議論を開始

2005.8.5

■臨時国会提出めざす　予防、救済など総合的に

←(作業チームを設置し、新法制定への議論を始めた党対策本部)

■公明党アスベスト対策本部（井上義久本部長＝衆院議員）は３日、国会内で会合を開き、総合的な対策新法を検討する作業チームを設置した。

　法整備により、政府の総合的なアスベスト対策を実現するとともに、一過性の対策となることを防ぐ。来年度（２００６年度）予算での措置や法案の臨時国会提出を視野に、８月下旬をメドに骨格をまとめ、与党内で検討を行う方針。

　新法は、
（１）予防
（２）救済
（３）情報開示、相談体制の整備
（４）診断治療体制の整備
　　　――に関する４項目を柱として検討する。

　過去の健康被害に対する救済策として、労災認定の適切な実施や、家族、環境ばく露、時効などの問題に対応する救済制度などを議論する。

　会合では、関係省庁と、アスベスト使用の早期完全禁止など今後の被害者の発生を抑えるための予防策や、国民の不安解消に向けたアスベスト使用製品や製造・取り扱い事業所などのリスク（危険）評価、適切な情報開示のあ

方などめぐり、質疑を交わした。

　井上本部長は、アスベス

対策の多方面にわたる検討課題を踏まえ、「総合的な救済には新法の制定が必要だ」と強調。被害の拡大を防ぎ、万全の救済措置の実施に全力で取り組む意向を示した。(デイリーニュースより)

■ アスベスト対策を市長に要望！

2005.8.4

■【平成１７年７月２７日(水)アスベスト対策を北側市長に要望書を提出】
公明党昭島市議団は、現在大きな社会問題となっているアスベストによる被害の拡散を防ぐための対策を市民の生活の安全の観点か

、更に充実させるべきと共に、国、都への働きを強めるべきとの要望書を北川市長に提出しました。

■ 障害者支援法案の質疑（衆院厚労委）要旨

2005.7.15

■与党提案取り入れ 低所得者に一層の配慮

高木美智代さん（公明）

　――障害程度区分を判定する市町村審査会の委員に、障害者を加えるよう周知徹底すべき。

尾辻厚労相　障害保健福祉の有識者であって中立かつ公平な立場で審査を行える者であれば、障害者を委員に加えることが望ましいことを市町村に助言していきたい。

　――グループホーム対象者とケアホーム対象者の同居を可能にすべき。

厚労相　さまざまな障害の程度の方々が同居している実態があることから、一つの住居等に同居できることとし、具体的な条件は関係者の意見を聞き検討する。

　――重度障害者等包括支援などのサービス内容や国庫負担基準の適切な設定が必要。

厚労相　適切な水準となるよう十分検討していきたい。

　――地域生活支援事業に必要な財源を確保せよ。

厚労相　２００６年度予算編成における最重点事項の一つとして、最大限努力したい。

　――福祉サービス基盤の早急な整備が必要。

厚労相　地域生活支援事業とともに、必要な予算確保に向けて最大限努力したい。

　――自立支援医療で月額負担上限が設定される「重度かつ継続」の範囲の早急な検討を。

厚労相　６月に検討会を発足させ検討を開始した。結論を得たものから順次対応したい。特に精神通院医療の「重度かつ継続」については、夏の間に結論を得て、適切に実施したい。

　――育成医療の一層の負担軽減措置を検討すべき。

厚労相　激変緩和の観点から何ができるか、さらに検討したい。

　――医療保険改革において、医療と介護双方のサ

ビスを必要とする障害者の負担軽減の検討を。

厚労相　指摘を踏まえ検討したい。

■大村秀章氏（自民）

　――福祉サービスの利用者負担の上限を決める際、「障害者本人及び配偶者の所得に基づくことも選択できる」とする与党提案への見解は。

厚労相　提案のように、親、兄弟、子どもが、税制と医療保険のいずれにおいても障害者を扶養しないとしたときは、障害者本人及び配偶者の所得に基づくことも選択できるようにしたい。

　――月額負担上限が１万５千円となる「低所得１」の要件について、障害者本人が一定所得以下であれば対象とすべき。

厚労相　提案のように、住民税非課税世帯であれば、障害者本人のみの所得で判断する。

　――福祉サービスと同様に自立支援医療についても、利用者負担の上限を障害者本人と配偶者の所得に基づく選択を認めるべき。

厚労相　選択できることとしたい。

　――福祉サービスと同様に自立支援医療でも、月額負担上限が２５００円となる「低所得１」について、住民税非課税世帯で障害者本人が一定所得以下であれば対象となるようにすべき。

厚労相　障害者本人のみの所得で判断することとしたい。

　――負担の上がり幅の大きい通所サービス、障害児入所施設、長時間のホームヘルプサービスなどの場合、所得も預貯金額も一定以下の方に社会福祉法人が減免措置を行い、その費用の公費助成を行うべき。

厚労相　経過措置として低所得者の定率負担の月額上限額を実質的に半分程度にするような社会福祉法人による減免と、それへの公費助成の仕組みを設ける。

　――グループホーム利用者や施設入所者について、利用料減免の対象となる預貯金等をいくらに設定するのか。また将来のために障害者本人を受取人として設定された信託等は、減免対象を決める際の預貯金等には含めるべきではない。

厚労相　具体的な水準を３５０万円としたい。指摘の通り、一定範囲の信託等については個別減免の基準における「預貯金等」には含めないで考える。

　――雇用型の就労継続支援事業については、実施主体と障害者に雇用関係があるから、事業主の負担により利用者負担を減免することを認めるべき。

厚労相　事業者の判断で事業者の負担により利用料を減免できる仕組みを導入したい。

　――雇用型以外の就労支援通所サービスについて、社会福祉法人の減免の対象に含まれるか。

厚労相　当然、他の通所サービスと同

に考えるべき。公費の助成割合など具体的な内容を早急に検討したい。

　――生活介護事業の対象について、

護の必要度以外の要素（年齢など）も考慮すべき。

厚労相　指摘を踏まえ、介護の必要度合いと年齢を組み合わせる方向で十分検討したい。

■ 次の躍進へ上げ潮の出発

2005.7.11

■次期国政選挙めざし全国県代表協議会
■都議選勝利　大きな弾みに
■「郵政」法案　大局観に立ち対応を
　神崎代表が強調

【都議選完勝を受け、次期国政選挙へ勇躍の出発をした全国県代表協議会＝９日　党

部】
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公明新聞：2005年7月10日付

次期国政選挙に向けて勇躍前進――。公明党は９日午後、東京・新宿区の党本部で、第２３回全国県代表協議会を開催した。あいさつの中で神崎武法代表は「次期国政選挙に公明党が躍進するためには、訪問・対話運動や地域サポート運動、公明新聞の購読拡大をはじめ、公明党への理解と信頼の輪を広げる活動を質量ともに拡大していくことが不可欠」と強調し、「全議員が心を一つにして、かつてない党勢拡大の上げ潮を築いていこう」と呼び掛けた。このほか、冬柴鉄三幹事長、太田昭宏幹事長代行、井上義久政務調査会長があいさつ。石井義修・都議会公明党幹事長が都議選完勝の御礼、報告を行った。神崎代表のあいさつ要旨はこちら。

　神崎代表は、公明党候補２３人が全員当選し完全勝利を果たした東京都議選について、「全国の党員・支持者、創価学会員の皆さまの献身的なご支援に厚く御礼申し上げます」と謝辞を述べた上で、「次期国政選挙の前哨戦である都議選に勝利したことは、次期衆院選や２００７年参院選に向けて大きな弾みとなった」として、次の５０年に向け、新しいスタートを切る意義

い勝利だったと強調した。

　その上で、都議会公明党が引き続き都政の中で重要な役割を担うことになったと指摘。「『政策実現政党・公明党』の使命はいよいよ重大だ」と述べ、安全・安心の街づくりなど政策ビジョンの実現に全力を挙げる考えを示した。

国ロンドンで発生した同時爆破テロについて、神崎代表は「卑劣なテロ行為は断じて許されない」とし、日本政府に対して、「世界各国と連携し、テロ撲滅へ向けて一層の取り組み行うべきだ」と述べた。

　また、延長国会の最大の焦点である郵政民営化関連法案の参院審議について、「小泉首相をはじめ政府には、反対派の意見にも十分に耳を傾け、丁寧な審議、答弁を行うとともに、民営化の意義やメリット（利点）など、国民の理解をさらに得る努力を求めたい」と述べるとともに、「政治に責任を持つ政府・与党として大局観に立って対応すべきだ」と力説した。

　さらに、６月２１日に政府税制調査会が発表した個人所得課税の見直しに関する報告書について、「課題を列挙した『論点整理』に過ぎず、これをもって増税が決まったかのように宣伝するのは間違いだ。実際の税制改革を最終的に決定するのは政権党である与党の判断だ」と強調。同報告書が納税者の大半を占めるサラリーマンにとって増税色の強い内容になっていることについて、「安易に取りやすいサラリーマンに過重な負担増を求めることを念頭に議論を行うことは本末転倒だ」と批判した。その上で、「まず歳出のムダを徹底してなくすことが先決だ」と指摘し、公明党の強い主張で設置した行政効率化省庁連絡会議の強化・拡充などを提案した。

　一方、対アジア外交について、「今年は戦後６０年の節目に当たり、未来に向けて世界とアジアの平和への責任ある行動を開始する年にすべきだ」と力説。小泉首相の靖国参拝について

、当面は自粛するよう改めて求めるとともに、「公明党としては、新たな追悼施設建設を検討する機運が熟してきたと判断しており、政府の決断を重ねて促す」と述べた。

　最後に、「２００７年春の統一地方選挙と夏の参院選、その前にも予想される次期衆院選は、鹵世紀の日本の針路を決める重要な選挙であり、党の命運を決する歴史的な戦いとなる。都議選完勝をバネに、すべての地方選挙に勝ち抜き、次の国政選挙での公明党躍進に

なげていきたい」と決意を述べた。

冬柴幹事長は、通常国会の状況と今後の対応について報告。０５年度予算の年度内成立などで切れ目のない財政運営が可能になったことにより、日本経済は個人消費や企業収益に改善が見られると指摘し、「（景気は）踊り場から脱する動きに転ずることができた」と強調した。

　また、三位一体改革関連法や、地域再生法、会社法、改正独禁法、改正介護保険法などの成立について報告。最大の焦点である郵政民営化関連法案の審議状況や公明党の対応について説明し、「法案成立に向けて全魂を込めて闘う」と述べた。

全国の熱き支援に感謝
都議会公明党の石井幹事長

　都議会公明党の石井義修幹事長は、東京都議選で当選した２３人を代表し、「全国の党員・支持者らの筆舌に尽くしがたい熱き御支援により、完全勝利させていただいた」と感謝と御礼を述べた。

　また石井幹事長は、今回、自民党が議席を減らし、民主党は議席を伸ばしたものの、百条委員会の問題により会派分裂の波乱要因を抱えたままと現状を指摘。今後、都政で公明党の立場が一層重要になると強調した。

　その上で、安全・安心の防災・防犯対策や少子化対策などに触れ、国会議員や全国の地方議員とも連携し、政策実現を進めていくと訴えた。

たゆまず党勢を拡大
安全・安心、少子化など　来年度予算に反映めざす
太田幹事長代行、井上政調会長

一方、下半期の活動内容について説明した太田幹事長代行は、「２００７年の統一地方選と参院選、そして次期衆院選の勝利に向け、たゆみなき党勢拡大に取り組む」と強調。

今後の、活動ポイントとして地道な日常活動の積み重ねが重要と指摘し、（１）「訪問・対話運動」の推進で支持者拡大（２）「地域サポート運動」と「公約実現運動」の積極的な展開（３）公明新聞購読のさらなる推進――を着実に実践することを確認。公明新聞の拡大について「議員が先頭に立って、購読推進に全力を挙げていこう」と呼び掛けた。

また、９月には今回で４年目となる「列島縦断フォーラム」を全国１０ヵ所で開催するほか、党全国大会に代わる全国代表者会議を１０月をめどに開く予定であることを報告した。

一方、井上政調会長は、例年８月に行われる来年度予算の概算要求の取り組みについて、「『安全・安心社会の構築』『少子化、子育て対策』を反映させたい」と強調。来年度予算が抑制型の予算になる見通しから、「メリハリのきいた予算を要求し、公明党らしい成果を挙げていきたい」と述べ、生活者の視点に立った施策の推進に力を入れる考えを示し

。

このほか、税制改革や三位一体改革、医療・年金改革など当面の政策課題と公明党の対応について報告した。

■ ２３氏が全員当選 !

2005.7.6

≪都議選　底力発揮し大勝利≫
≪実現力の公明に大きな期待≫
≪激戦制し９新人が議席死守≫
　
２３氏全員の当選が決まり、完全勝利を祝福しバンザイする神崎代表ら党幹部

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■今年（２００５年）最大の政治決戦で次期国政選挙の前哨戦として各党が総力を挙げて臨んだ東京都議会議員選挙は３日、投票、即日開票され、公明党は２０選挙区２３氏が全員当選し、４回連続の完全勝利を果たした。全国から厚いご支援をお寄せくださった党員・支持者、創価学会員の皆さまに心から感謝と御礼を申し上げます。最後までし烈な選挙戦を展開した目黒区の東野秀平、北多摩１区の谷村孝彦、荒川区の鈴木貫太郎、墨田区の石井義修、豊島区の長橋桂一、足立区の友利春久、中山信行、町田市の小磯善彦、中野区の高倉良生、世田谷区の桜井良之助、中島義雄の各氏が激戦を突破。葛飾区、八王子市、練馬区、大田区、江東区で議席を死守。北区、杉並区、大田区、江戸川区、板橋区、品川区、新宿区で新人が初当選を勝ち取った。

　東京・新宿区の公明党本部に設置された開票センターでは、午後８時半過ぎから、神崎武法代表、浜四津敏子代表代行、冬柴鉄三幹事長ら党幹部が次々と集まり、開票状況を見守った。

　午後８時３５分すぎ、公明党２３氏のトップを切り、屈指の激戦区・目黒区で東野秀平氏の当選確実の報が飛び込み、同５０分、葛飾区の野上純子さん、八王子市の東村邦浩氏の当確が決定。午後９時すぎ、北区の新人・大松成氏、北多摩１区の谷村孝彦氏、杉並区の新人・松葉多美子さん、大田区の新人・遠藤守氏が激戦を突破した。同１５分には、墨田区の石井義修氏が最終盤の攻勢で見事勝利し、唯一定数２で擁立した荒川区でも鈴木貫太郎氏が勝利を勝ち取った。

　さらに、江戸川区の新人・上野和彦氏の当確に続き、豊島区の長橋桂一氏が最終盤で逆転勝利。練馬区の石川芳昭氏、板橋区の新人・橘正剛氏も相次ぎ当確を決めた。

　午後９時半、１３人の当確を受け、神崎代表、浜四津代表代行らは、開票センター正面に掲げられた候補者一覧の当確者に公明党の赤いロゴマークをつけると、歓喜の大拍手が沸き起こった。

　午後１０時すぎ、大田区の藤

一氏、足立区の新人・中山信行氏も大混戦を見事勝利。品川区の新人・伊藤興一氏と新宿区の新人・吉倉正美氏が初当選を決め、足立区の友利春久氏も執念の戦いで激戦を突破した。

　同３５分、町田市の小磯善彦氏が大接戦を突破。江東区の木内良明氏の勝利に続き、中野区の新人・高倉良生氏も大混戦で気迫の勝利。最後に午後１１時７分、世田谷区の桜井良之助、中島義雄の両氏が同時に当確を決め、公明党は念願の２３氏全員勝利を勝ち取った。

■ 公明の実績、政策に高い評価

2005.7.5

■都議

　１５選挙区でトップ当選
■６選挙区で過去最高得票
■今後も都政のカジ取り役担う　神崎代表

公明２３氏の全員当選を受け、記者会見する神崎代表（中央）ら
　　　　　　　　

　　　　↓

■公明党の神崎武法代表は４日零時すぎ、公明２３氏の全員当選を受けて、開票センターで記者会見し、大要次のような見解を述べた。

　　　　　◇

　一、（３日）午後１１時半すぎ、小泉純一郎首相から私の携帯に電話をいただき、「おめでとう。全員当選とはやるものだな」「自民党候補に支援をいただき、本当にありがとうございます」との趣旨の話があった。私からも「ありがとうございます」と申し上げた。また、首相から「（郵政民営化法案の成立などに向けて）いい流れになるな」と言われ、「私どももしっかり支えさせていただく」とのやりとりがあった。

　一、（都議選の結果について）自民党は善戦したのではないか。公明党は全員勝利した。与党として都議会の過半数を確保した。民主党は議席を伸ばしたが、目標には届かなかった。共産党、ネット（東京・生活者ネットワーク）は議席を減らした。全体としては、与党が踏ん張った、頑張ったということになるだろう。

　一、二大政党の対決と事前にいろいろ言われたが、この結果を見ると必ずしもそうではない。公明党が都政のかじ取り役として今日まで頑張ってきたが、今後とも頑張りたい。

　一、（国政の中間選挙的な意味合いを持つ都議選で、自民、公明の与党が堅調な結果を示したことについて）次の国政選挙へ、与党としても十分戦える。しっかり連携を保っていけば、いい結果を出せると思う。

　一、（自民党の議席が前回選より微減したが、小泉政権に対する都民の評価について）確かに前回の選挙よりは議席を減らしたが、この結果から見ると自民党は善戦をしたと受

止めていいのではないか。基本的に小泉政権は評価をされているという流れの中にあるのではないか。

　一、（与党の国会運営への影響について）首相の言うように、いい流れになるのではないかと、私どもも期待している。

　一、（郵政民営化法案の採決で自民党内の反対派の投票行動への影響について）微妙に影響はあるのではないか。（郵政法案の）成立に向けて、いい流れができるのではないか。

党声明
「都民党」の立場に徹し政策実現に全力で取組む

　一、準国政選挙として注目され各党が総力を挙げて戦った東京都議会議員選挙において、わが党は２３人の公認候補全員が当選するという完全勝利を果たすことができました。わが党候補に熱いご支援をお寄せ下さった広範な都民・有権者の皆さま、とりわけ厳しい選挙情勢の中で、血のにじむようなご奮闘をいただいた党員・支持者の皆さま、献身的なご支援をお寄せ下さった創価学会員の皆さまに、心から感謝と御礼を申し上げます。

　一、まれにみる少数激戦の政党対決選挙となった今回の都議選では、２１世紀の首都・東京をどの政党に託すのかが問われました。公明党の勝利は、過去４０年間にわたり都政のキャスチングボート（政策の決定権）を握り、都政のカジ取り役を担ってきた都議会公明党の実績が評価され、また今回の選挙戦に当たって掲げた安全・安心の街づくりをはじめとする政策ビジョンに都民の厚い信頼が寄せられた結果であると確信します。わが党は、今後とも「都民党」の立場に徹し、お約束した政策の実現に全力で取り組んでまいります。

　一、国民の約一割が有権者である都議選の動向は、直近の国政選挙に連動し、全国の地方選挙にも大きな影響を及ぼします。次期国政選挙の前哨戦として中間選挙の意味合いを持つ都議選で公明党が完全勝利を果たしたことは、次

衆院選や２００７年参院選に向けて大きな弾みになったと言えます。

　一、今回の都議選は、公明党にとっては９人の新人候補を擁立して戦った世代交代の選挙でした。その意味では、新しい都議会公明党の出発であり、都議選完勝をバネに本日より決意も新たに「庶民のための都政」実現に火の玉となって戦ってまいります。引き続き、公明党に対する皆さまのご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。

　２００５年

月３日


公明党中央幹事会

■ 「庶民のための都政」守り抜く！

2005.7.2

■党員・支持者の皆さまへ
■神

代表、浜四津代表代行が呼びかけ

【公明党の政策を訴える神崎代表（左）と浜四津代表代行】→

■東京都議会議員選挙の投票日まで、きょう１日を残すのみとなりました。選挙戦の最終盤で一進一退の大接戦を展開している公明鹽候補の勝利をめざし、昼夜を分かたぬ奮闘を続けて下さっている党員・支持者、ならびに創価学会員の皆様の厚いご支援に対し、心より感謝申し上げます。

　準国政選挙である都議選は、その結果が直近の国政選挙に連動し、全国の地方選挙にも大きな影響を及ぼしてきました。今回の都議選は、公明党が２１世紀初頭の日本の政治を担う確たる力を持ち続けることができるかどうかを左右する重大な選挙です。

　マスコミは、今回の都議選において、自民対民主の「２大政党の対決」を喧伝していますが、過去４０年間にわたり都政のキャスチングボート（政策の決定権）を握り、“都政のカジ取り役”を担ってきたのは紛れもなく都議会公明党です。

　都議会公明党は、かつて“伏魔殿”と呼ばれるほど腐敗した東京都政を刷新し、福祉を質・量ともに全国トップレベルの水準に押し上げ、行財政改革の断行で財政を立て直してきました。また、安全・安心の街づくり、子育て支援、住宅対策など、さまざまな分野で全国の自治体をリードする政策を実現してきました。

　常に「都民のためにプラスかどうか」を判断基準に不断の改革に取り組んできた公明党の勝利なくして都政の前進はない、「安全・安心の東京」を実現できるのは公明党だけだと声を大にして訴えたいのであります。

　パフォーマンスばかりで、庶民の痛みが分からない無責任な民主党に都政を任せるわけにはいきません。ましてや、実績横取り、デマ宣伝に終始する共産党に、断じて負けるわけにはいきません。黴年前に都政で“産声”を上げた公明党が、庶民とともに築き上げてきた「庶民のための都政」を断じて守り抜いていかなければなりません。

　党員・支持者の皆様！

　東京の明日を決める都議選の勝敗は、きょう１日の戦い如何にかかっています。世田谷区、足立区、中野区、荒川区、目黒区、町田市、豊島区、墨田区、北多摩１区をはじめ、公明候補はいずれの選挙区でも大接戦を強いられております。

　私たち党幹部はもちろん、すべての議員・ＯＢが一丸となり、全候補者とともに、最後の一瞬まで先頭に立って戦ってまいります。

２００５年７月２日

公

党代表　神崎　武法

代表代行　浜四津敏子
(デイリーニュースより)

■ 郵政法案　週内採決を見送り

2005.7.1

■公明の主張（修正案を丁寧に審議）受け入れ
■与党が一致

郵政法案の採決時期について見解を述べる東国対委員長
　　　　　　　　　　　　　　↓

公明新聞：2005年

月30日付

■自民、公明両党は２９日、自民党が修正を決めた郵政民営化法案について、今週中の衆院特別委員会での採決を見送り、週明け７月４日以降とする方針で一致した。

　同特別委での採決時期を巡っては、自民党が今週中の採決を目指していたのに対し、公明党は法案修正が行われた場合の対応を念頭に「丁寧な議論が必要であり、今週中の採決は無理」と主張。このため、先週から自民党の中川秀直国会対策委員長と公明党の東順治国対委員長が会談を重ねるなど両党の間で協議を続けていた。

　採決に関する与党方針の決定に先立ち、東国対委員長は２９日午前、国会内で記者団の質問に答え、「公明党の『修正案はきちんとした議論を一定時間すべきだ』との主張の方が理はある」と述べ、週内の特別委採決に改めて反対を表明。

また、公明党が７月３日の都議選投票日後の採決を主張しているとの報道に対しても、「都議選の前か後かがメルクマール（基準）になるものではない。修正案をきちんと審議することが第一義であり、何が何でも今週中に委員会採決だとなると、結果として都議選にも大きな影響を及ぼすということだ」と述べた。(デリーニュースより)

■ 政府税調の報告書　論点整理は参考程度

2005.6.29

■≪最終決定は与党が判断≫
■≪負担増の前に徹底したムダ排除を≫

公明新聞：2005年6月29日付
　
■政府税制調査会（首相の諮問機関）は２１日、個人所得課税の見直しに関する報告書「個人所得課税に関する論点整理」を公表しました。この中で、サラリーマンの必要経費に相当する金額を課税所得から差し引く給与所得控除や、１６歳以上２３歳未満までの子がいる場合に一定額を控除する特定扶養控除、配偶者控除などについて見直しを検討するよう提言しています。しかし、同報告書は、大半が「検討」ということであり、税制改正の最終決定は与党が判断するものです。これをもって“増税”が決まったかのように宣伝するのは間違いであり、公明党は安易な増税には反対です。

■大半が「検討」

　今回、政府税調が発表した論点整理は、少子高齢化の進展をはじめとする経済社会の構造変化の中で、所得課税のあり方の見直しに関して、考え方を専門的な立場から整理したものです。

　また、内容を見ても大半が「検討」と表記されています。一部マスコミや野党は「大増税」ということだけをことさら強調していますが、今回の報告書は、あくまでも課題をら列した「論点整理」に過ぎず、明確な方向性を示すようなものでは決してありません。

■安易な増税は無理

　政府税調が増税色の濃い内容の論点整理を公表したからといって、これによって政府与党が「大増税」路線を決めたわけでは全くありません。政府税調の意見はあくまで参考程度で、実際の税制改革を進めるのは、政権党である与党です。この点については、自民内からも「これを一つの参考にしながら、今年（２００５年）も年末に向けて議論を重ねていって、サラリーマン狙い撃ちの増税になるということは決して許さない」との反論の声があがっています。

　これまでも公明党は、生活者の視点から与党の立場で税制改革に全力で取り組み、２００３年度の税制改革では、特定扶養控除の廃止を阻

しました。

　一部マスコミは政府税調の論点整理を深読みし、国民の不安をあおっていますが、それはあくまで仮定の話であり、与党の意見を無視して、安易な増税を行うことは現実にはできません。

■歳出改革が前提

　政府税調が指摘しているような各種控除の見直しなど、抜本的な改革を行うには、その前提として国民各層の意見、考え方を十分に聞く必要があります。増税は、すぐにできるという簡単なことではありません。

　また、安易に取りやすいサラリーマンから負担増を求めることを念頭に議論を行うことは本末転倒です。

　仮りに国民の負担増を議論するにしても、歳出を切り詰めるのが大前提であることは、当然です。国の財政は今後、社会保障費の増大などで、厳しい状況になることが予想されますが、だからといって、安易に増税することは許されません。必要性の乏しい事業の廃止・縮小、公務員の総人件費の見直し、定員の削減などを通し、予算のムダを徹底的に排除することが最優先の課題です。公明党は、こうした「ムダゼロ」に今後とも全力を挙げます。

■公明は慎重に議論

　一方、公明党は、子育て・次世代育成支援策として児童手当の拡充を強く主張しています。この財源については、税制と関連してくる場合も考えられます。

　税制と負担のあり方を議論する場合、国の歳出・サービスのあり方と併せて、議論、評価することが重要です。野党のように国民の負担増だけを強調し、不安をあおるような議論は避けるべきであり、無責任です。

　だいたい今年（２００５年）の税制改正で、所得課税見直しの中心となるのは、国から地方への税源移譲に伴う制度改正です。政府税調が指摘している抜本的な個人所得課税の改革については、すぐに検討できるような状況にはありません。いずれにしても、国民の意見に幅

く耳を傾けながら、公明党では慎重に議論を進めていく方針です。(デイリーニュースより)

■ 「安易な増税」に断固反対

2005.6.29

■政府税調報告は参考意見　野党批判は大間違い
都内の街頭演説で神崎代表

(演説する神崎代表)

公明新聞：2005年6月29日付

■公明党の神崎武法代表は２８日午後、都議選の応援に駆け付けた目黒区と町田市で街頭演説した。

　演説の中で神崎代表は、政府税制調査会（首相の諮問機関）が所得税の各種控除の見直しを打ち出したことについて、「野党は政府税調の議論をもって、“サラリーマン大増税”が決まったかのように宣伝しているが、これは大間違いだ」と厳しく批判。同報告書に関して、「あくまでも学者の議論であり、参考意見に過ぎない」と述べ、「実際に税制を決めるのは与党だ」と強調した。

　また、「論点整理をしただけで数字も具体的に示していない。一部マス

ミが数字を当てはめて国民の不安をあおっている」と指摘し、「公明党はそのような安易な増税には断固反対だ」と力説した。

　さらに、「増税（の議論）の前にやるべきことがある。歳出や特別会計の見直

など、ムダを徹底的になくすことだ」と指摘し、引き続き公明党が強力に推進している行政の「ムダゼロ」に全力を挙げる考えを示した。(デイリーニュースより)

■ 首都決戦・東京都議選が火ぶた７月３日投票

2005.6.25

■≪安全・安心社会　公明がつくる≫
　神崎代表の遊説第一声（要旨）

←【遊説第一声で公明勝利を訴える神崎代表＝２４日　東京・荒川区】

■政党の命は政策実現力
民主、共産に都政担う力ない

　神崎武法代表の東京都議選の遊説第一声での発言（要旨）は次の通り。

　　　　　◇

　いよいよ東京都議選が告示された。都議選は準国政選挙であり、次期国政選挙の前哨戦の戦いでもある。公明党は２０選挙区に２３人の候補を擁立して戦うが、いずれの選挙区も厳しい選挙戦になる。全員勝利を目指し、総力を挙げて戦っていく。

　昨年来、大地震や大事件が相次ぎ、安全・安心の確保への国民の関心が高まっている。防災、治安の確保に取り組み、安全・安心の東京をどうつくり、誰がそれを担うのかが問われるのが今回の選挙だ。

　東京で直下地震が起きる確率は、１０年以内で３０％、５０年以内で９０％と予測

れている。東京で直下地震が起きると被害額は最大約１１２兆円に達すると言われ、阪神淡路大震災の１０倍の規模だ。災害を避けることはできないが、災害の被害をできる限り小さくすることはできる。それが政治の責任であり役割だ。

■住宅、学校の耐震化に全力

　公明党は今、建物の耐震化に全力を挙げている。東京は古い住宅が密集している地域も多い。建物の耐震診断・耐震改修への助成制度拡充や、小中学校や病院などの公的施設の耐震化を義務化していく。災害拠点病院の整備やヘリコプター内で救命医療ができるドクターヘリの整備も進めていく。

　政府が決定した「骨太の方針２００５」の中にも公明党の主張が反映される形で、安全・安心の確保が国の重要な責務としてうたわれ、安心・安全対策が拡充されることになった。

　政党の命は政策実現能力だ。公明党は連立政権に入り６年目を迎えたが、経済を再生し、生活者の視点に立った政策を着実に実現してきた。日本経済がようやく回復に向かって動き始めたのも、公明党の連立政権参加で政治が安定し、次々と対策を打ったことが大きい。今後も本格的な景気回復を図るために全力を尽くしていく。

■児童手当拡充し　９４０万人に

　また、児童手当については、公明党の連立政権参加前は約２４０万人の児童が支給対象だったが、６年後の今日、約９４０万人、小学３年生まで拡充された。来年度は小学６年生まで拡充したい。奨学金も、親の会社が倒産して授業料が払えないため学校に行けないといった切実な要望を受けて、公明党は希望すれば奨学金を支給する方向に大きく変えた。連立政権に入る前の９８年度と比べると、倍の１００万人を超す人が奨学金を受けられるようになった。

　さらに、少子化対策も、女性の育児と仕事の両立をどう図っていくか、若

の就職支援をどう進めるのかなどどさまざまな課題があり、公明党は、少子化対策を進めるために少子社会トータルプラン（仮称）づくりに全力で取り組んでいる。

　このように、公明党が多彩な政策を推進できるのも、与党として政策実現できる立場を与えていただいているからだ。政策実現のために、都議選でも公明党に力を与えていただきたい。

■無責任な民主、デマ宣伝の共産

　それに引き換え、単なる「パフォーマンスの政治」ばかりしている、どうしようもない政党が民主党だ。児童手当にしても、国会で２回にわたり拡充に反対したにもかかわらず、少子化対策が求められるようになると急に「子ども手当」を拡充するなどと言い始めている。言っていることと、やっていることが全然違う。パフォーマンスばかりの民主党に都政を任せるわけにはいかない。

　ＪＲ福知山線事故で真っ先に駆け付けたのは公明党だ。再発防止策として、ＡＴＳ（自動列車停止装置）の設置義務付けを提案し、北側一雄国土交通相（公明党）が全国２４００カ所のカーブへのＡＴＳ設置義務付けを発表。再発防止も公明党が先頭に立って推進している。

　これに対し、民主党は事故当日に宴会に加わっていた国会議員がいたり、追悼式典の日に１７人の国会議員が近くでゴルフをしていた実態が明らかになった。危機管理能力のない、庶民の痛みが分からない政党に都政を任せるわけにはいかない。

　また、共産党は２１世紀になって、大型選挙でいずれも敗北している。共産主義は２０世紀の遺物だ。国民の皆さまもよく分かっていて、選挙でその結果がきちんと出ている。実績横取り、デマ宣伝の共産党には断じて負けられない。

　安心、安全の東京づくりは、公明党がやります！　そのためにも皆さまの力で、公明党を勝たせてほしい。(デイリーニュースよ

)

■ 農水省に担当部署設置を

2005.6.19

■都市農業の振興で申し入れ
高木プロジェクトチーム座長、白保部会長ら

島村農水相に申し入れを行う高木座長（左

ら３人目）と白保部会長（左隣）ら
　　　　　　　　　　　　　　　↓

■公明党の都市農業振興プロジェクトチーム（高木陽介座長＝衆院議員）と農林水産部会（白保台一部会長＝同）は１７日、農林水産省で島村宜伸農水相に対して、都市農業振興に関する申し入れを行った。

　これには、池坊保子、石田祝稔、高木美智代、の各衆院議員と山口那津男、福本潤一、渡辺孝男、加藤修一、沢雄二、西田実仁、谷合正明の各参院議員も出席した。

　席上、高木座長が、１０日、小泉純一郎首相あてに申し入れを行った際に、細田博之官房長官から大都市圏における農地・農業を守るための特別措置法が必要、との指摘があったことを報告。

　これに対し、島村農水相は「都市農業の整備を進めなければいけない」と答えた。

　白保部会長は、地元でとれた生産物を地元で消費する地産地消について「都市部における役割は大きい。農林水産省内に都市農業を担当する部署を設けて

明確に位置づけて欲しい」と述べ、都市農業への取り組み強化を求めた。

　島村農水相は「全体としてよく理解できる」と語った。

　また、高木座長は「一生懸命やっている農家の方が報われるようにしてほしい」と要望した。

　これに対し、島村農水相は「その通りだ。都市農業の役割は大きい」と述べた。(デイリーニュースより)

■ 空き交番が着実に解消 マニフェスト推進

2005.6.12

■１年間で７０３カ所減少
■東京で激減。“ゼロ”達成は９県に

　公明新聞：2005年6月4日付
≪公

、マニフェストに掲げ推進≫
≪「地域の防犯力」高まる≫

■凶悪犯罪の多発によって悪化している治安の回復に向け、警察官の不在が常態化している「空き交番」の解消が着実に進み、現在、交番全体の２割以下にまで減少した。公明党は交番が地域の防犯拠点の役割を担ってることから、マニフェスト（政策綱領）で「空き交番ゼロ作戦」を掲げ、強力に推進してきた。

■警察庁は５月２６日、２００７年春までに「空き交番ゼロ」とする計画の進ちょく状況を発表した。それによると、「空き交番」は交番全体の約３割を占しめていた昨年（２００４年）４月から１年間で７０３カ所減少し、１２２２カ所（全体の１８．９％）になった。

　特に減少幅の大きい警視庁（東京都）は、１年間で２０４カ所から８０カ所に激減。群馬や埼玉、兵庫、長崎の各県もこれまでの半分以下となった。また、青森と秋田、栃木、福井、熊本の６県は今年（２００５年）４月で「空き交番」を解消。すでに解消していた自治体を含め、９県で「空き交番」が“ゼロ”となった。警察官ＯＢらによる交番相談員も、全国で昨年より１２７３人増え、４２２２人となっている。

　交番は原則、１班２人以上の勤務員が３班に分かれ、２４時間勤務にあたる３交代制（警視庁は４交代）を取っている。このため、今後、「空き交番」解消計画として、０７年春までに交番勤務員を今年（２００５年）４月よりも２４００人増員。それにより、常時２人以上の交代制交番を、現在の４０３７カ所から約５２４０カ所まで増やす予定。「空き交番」解消への取り組みについて警察庁は「進ちょく状況は順調」と評価し、「今後も地域住民などの理解を得ながら計画を推進していく」方針だ。

　公明党は、０３年衆院選マニフェストで「地域の防犯力」を高め、「安全・安心の街づくり」を進め

「空き交番ゼロ作戦」を宣言。これ受け、警察庁は０４年度からの３年間で警察官を１万人増員する新たな計画を策定。昨年（２００４年）７月に今回の解消計画を打ち出していた。

　また、犯罪対策閣僚会議が０３年１２月に策定した行動計画でも「空き交番」解消を施策に掲げており、「政府を挙げて取り組むべき課題」（０４年版
　 警察白書）とされている。(デイリーニュースより)

■ 希望の持てる都市農業に

2005.6.11

■農地保全へ抜本策要請
　特別措置法の検討明言 官房長官
　党ＰＴ、農水

会

細

官房長官（中央）に申し入れを行う井上氏（左隣）ら
　　　　　　　　　　　　　↓

■公明党の都市農業振興プロジェクトチーム（高木陽介座長＝衆院議員）と農林水産部会（白保台一部会長＝同）は１０日、首相官邸に細田博之官房長官を訪ね、小泉純一郎首相にあてた、都市農業振興に関する申し入れを行った。

　井上義久政務調査会長と高木美智代、石田祝稔の両衆院議員、山口那津男、加藤修一、福本潤一、沢雄二、谷合正明の各参院議員、こいそ善彦（都議選予定候補＝町田市）、石川よしあき（同＝練馬区）の両都議らも出席した。

　席上、高木座長は「食料・農業・農村基本法で、都市農業の振興が国の責務であると明記された理念と都市農業の現状が一致していない」として、抜本的な制度改革を求めた。

　また、井上政調会長は、土地の宅地化政策が進められてきたために「宅地化する必要がないのにしなければならない農地もある」として、農業用地の保全が困難な状況を説明した。

　これに対し、細田官房長官は、大都市圏では農地の転用などが禁止されており、都市農業の空洞化を招いているとして「大都市圏に限った特別措置法があったほうがよい」と検討を明言した。

　申し入れでは、（１）都市農家が将来に希望を持てるよう、国として市街化区域を含む都市農地の保全を図る方針を明確に示し、都市農業の振興を図る（２）都市農業振興を具体化するために、都市計画法、生産緑地法などを見直す（３）都市農業にかかわる、相続税・贈与税の納税猶予制度を堅持・拡充するとともに、持続可能な

市農業を実現するため、関連税制全般を見直す（４）大都市圏の都市農業関連予算を拡充し、東

都で大きな成果を挙げている「農業体験農園」や「児童農園」の普及・拡大、都市農業から発生したごみを肥料に

るシステムの確立（５）関係省庁による「都市農業・まちづくり連絡会議」（仮称）を設置する――などを要請した。(デイリーニュースより)

■ ＯＤＡ事業　透明性確保し予算増額を

2005.6.8

■参院決算委で遠山氏　

後評価制度の導入主張

　←【質問する遠山氏】

■７日の参院決算委員会で公明党の遠山清彦氏はＯＤＡ（政府開発援助）について、開発途上国の発展に寄与する役割を踏まえ予算増額の必要性を強調するとともに、事業の透明性・効率性の確保を主張。具体的に、（１）国際標準に沿った専門性の高い事後評価制度の導入（２）すべてのＯＤＡ事業を日常的に統括する部局の設置――などを訴えた。

　遠山氏は、ＪＩＣＡ（国際協力機構）やＪＢＩＣ（国際協力銀行）のＯＤＡ事業において、客観的で専門性の高い事後評価が行われている一方、外務省直轄案件では実施されていないことを紹介し、「外局で透明化が進んで、なぜ本省直轄ではできないのか」と指摘。町村信孝外相は事業の評価の充実が必要との認識を示した。

　また遠山氏は、各省庁所管のＯＤＡ事業と関わりの深い財団に省庁ＯＢが“天下り”し、短期間の勤務実績でも

額の退職金が支払われる仕組みが存在することを指摘し、改善を要請。小泉純一郎首相は「適当でないものは、しっかり正していかなければならない」と応じた。

　さらに遠山氏は、ＯＤＡ事業を受注した開発コンサルタント業者の不正がＪＩＣＡの調査で発覚したことに言及し、他社も対象にした徹底調査を主張。町村外相は、先に発覚した不正と同じ契約形態の案件やＪＩＣＡの事務所がない地域における案件などについても調査する姿勢を示した。(デイリーニュースより)

■ 地方分権　大胆な発想転換で

2005.6.3

■分権改革全国大会で井上氏
　三位一体改革を推進

　公明新聞：2005年6月2日付
　「公明党の井上義久政務調査会長は１日、都内で開かれた地方６団体（地方自治確立対策協議会）と地方分権推進連盟の「分権改革日本」全国大会に出席し、あいさつした。」

　会合の中で井上氏は、地方分権の推進について「市町村でできないことを都道府県が担い、都道府県で行えないものを国が担うといった大胆な発想の転換が重要である」と強調。

　さらに井上氏は、今後、活発

議論が進められる三位一体改革について、昨年（２００４年）の

府与党で合意した基本的枠組み通りに改革を推進していく考えを示した上で、国庫補助負担金について「２００６年度までの改革で、３兆円規模の税源移譲に結びつくよう確実に実施していきたい」と決意を表明した。(デイリーニュース

り)

■ 「郵政民営化」衆院に特別委を設置

2005.5.22

■【民営化は構造改革の一環】
■【審議ボイコットありきの民主の姿勢は無責任】
　　神崎代表が強調

←≪衆院郵政民営化特別委員会の設置を受けて見解を述べる神崎代表≫

■衆院は２０日午後の本会議で、郵政民営化関連法案を審議する「郵政民営化に関する特別委員会」の設置を自民、公明の与党両党の賛成多数で議決した。これに対し、野党側は民主、社民の両党が本会議を欠席、共産党は出席して反対した。

　郵政特別委は４５人規模。公明党は桝屋敬吾、谷口隆義、石井啓一の各氏を委員に充てる。

　本会議に先立ち、衆院議院運営委員会は同日昼、本会議で郵政特別委の設置を議決する議事日程を与党の賛成多数で決めた。この中で野党側は、特別委設置に反対する意見を述べた後、民主、社民の両党が採決前に議運委を退席した。

　また、野党側は河野洋平議長に対し、本会議を開かないよう申し入れたが、同議長は応じなかった。

　民主、社民両党は今後、衆参両院の全委員会で審議拒否に踏み切る構えを示している。

　これに関し、公明党の東順治国会対策委員長は同日の党代議士会で、民主党の国対幹部内でも審議拒否戦術に異論があると伝えられていることに触れ、「（民主党は）いつも最初は威勢がいいが、気が付いたら国会に帰ってくるパターンが続いている。いまだ（国会対応の）方針が定まっていないと見ざるを得ない」と指摘。

　さらに、民主党の岡田克也代表が郵政法案への対

で審議拒否戦術に慎重な発言をしていたことを踏まえ、「あの代表発言は、もし審議拒否すれば、どうなるのか。こういう朝令暮改でいいのかと、他党のことながら心配になる」と述べた。(デイリーニュースより)

■ 郵政民営化　巨額資金を民間で活用

2005.5.16

【常任理入りへ 平和主義の総仕上げの年】
【ＮＨＫ番組で冬柴幹事長】

←見解を述べる冬柴幹事長

■公明党の冬柴鉄三幹事長は１５日、ＮＨＫ番組「日曜討論」に与野党の幹事長・書記局長とともに出演し、見解を述べた。

　冬柴幹事長は、郵政民営化について、「３５０兆円の巨大な資金を官の間で（使うのでは）なく、民間の方へやって英知と工夫でやるのが本来の姿だ」と述べ、郵便貯金・簡易保険を通じて集まった巨額な資金が特殊法人など公的部門に流れる構造を改革し、より有効に使われることが期待されると指摘した。

　また、同法案を審議するための特別委員会設置に関して、常任委員会の総務委員会では、週２日しか審議できないのに対し、特別委員会では必要に応じて毎日開催できることを指摘し、「それを避けるため（野党は）特別委員会はやめようと言っている」と、審議促進につながる特別委設置に反対する野党側の姿勢を批判した。

　法案修正については、「修正は念頭にない。審議の中での修正は国会の機能としてある」と述べた。

　一方、日中、日韓関係の関連で小泉純一郎首相の靖国神社参拝問題について冬柴幹事長は、「首相として内心の自由があるからといって、自由に宗教的活

と目されることはしない方がいい」と述べるとともに、「今年（２００５年）は日本が戦後一貫して築いてきた平和主義の総仕上げとして国連安保理常任理事国入りを目指す年であり、適切に考えるべき」との考

を示した。(デ

リーニュースより)

■ 子ども優先・チャイルドファースト社会を

2005.5.4

■【生まれたい社会、誰もが生きやすい社会へ】

公明新聞：2005年4月24日付
　・女性が生涯に産む子どもの数が減るなどして、日本はこれから人口減少社会に突入します。
　・それにどう備えるか、公明党は「少子社会トータルプラン」（仮称）づくりを進めています。
　・公明党の視点は「子ども優先」（チャイルドファースト）の社会。「子どもが生まれたい社会」「誰にとっても生きやすい社会」です。 　
　・子ど

を産む産まないは個人の自由です。が、生まれた子どもは社会の宝。社会全体の責任で支援する制度をつくることが必要です。公明党はそのために全力を挙げます。

■特命大臣を設置し、政府を挙げて対策に取り組みます

　子どもを産み育てやすい環境を整備するには、大きな社会システムの変革が必要です。子育てを社会全体で支援する仕組みや生活と調和した働き方を広げることが急務です。財源をどうするかを含め、一つの省や局で対応できる問題ではありません。

　公明党は政府が一丸となって少子対策に取り組む体制の一つとして、次世代育成支援特命大臣（仮称）を設置させます。この“子育て支援大臣”のもとに各省の連携強化や民間との協力体制を築き、総合的な改革を進めます。


■児童手当を小学６年まで拡充。所得制限も緩和します

　公明党は児童手当の支給対象年齢を「３歳未満まで」から「小学校入学前まで」へ、さらに「小学３年生まで」へと引き上げ、所得制限も大幅に緩和。支給対象児童数は２４１万人から９３８万人へと約４倍に増加しました。

　公明党は来年度、対象年齢を「小学６年まで」に拡大し、所得制限もさらに緩和します。将来は「中学３年まで」に拡大します。

　民主党は「バラマキ」などと批判し、過去２回の児童手当の対象年齢引き上げに与野党を通して唯一反対しました。

■医療費助成の対象年齢を拡大。所得制限は撤廃します

　公明党の推進で、１９９４年度には全都道府県でスタートした乳幼児の医療費助成制度。県レベルの助成の充実を踏まえ、各市町村では医療費無料化の対象年齢引き上げが着実に前進しており、今後も助成拡大に取り組みます。

　東京都では、２００１年から医療費助成の対象が小学校入学前までに拡大され、台東区のように中学３年まで医療費を無料化するな

独自に上乗せするところも出てきています。公明党は都議選の重点政策で都の助成の対象を中学３年まで拡大し、現在ある所得制限の撤廃を打ち出しています。

■出産一時金を引き上げ、妊産婦健診の助成を拡大します

　公明党は出産後に支給される出産育児一時金を、１９９２年に２４万円に、９４年に３０万円へと実態に即してアップさせてきました。不妊治療についても昨年（２００４年）、国の公的助成制度を実現し、体外受精と顕微授精の費用に対して、１年度１０万円を限度に通算２年間助成するようにしました。

　現在の平均的な

娠・出産費用は約５０万円に達しており、公明党は出産育児一時金のさらなる引き上げと妊産婦健診への助成拡大を進めます。不妊治療の助成も充実させます。

■希望者全員に奨学金を貸与できるよう、充実させます

　幼稚園から大学までの教育費の合計は１０００〜２０００万円台に上り、重い経済負担が理由で「もう一人」の出産を断念せざるを得ない家庭が少なくありません。

　公明党は経済負担を軽減するため、日本学生支援機構（旧日本育英会）の奨学金貸与枠を１００万人超へと大幅に広げました。それでも全学生の４人に１人しか奨学金を利用していないのが現状で、ニーズの高い無利子奨学金の貸与枠をさらに広げるなど、今後も希望者全員の貸与をめざします。





■男性の育児取得勧める企業に支援制度を創設します

　大企業だけでなく、中小企業においても育児休業の取得や短時間勤務制度の導入が進むよう、公明党は中小企業に対する支援を強化します。２００６年度においては、従業員数１００人未満の中小企業を対象に、育児休業取得者１人当たり１００万円を助成する制度の実現をめざします。

　また、男性の育児休業取得を進める企業への支援制度を創設す

ほか、父親が育児休業を必ず何日か取得する「父親割り当て制」（パパ・クオータ）の導入をめざします。(デイリーニュースより)

■ 主婦の年金　届け出忘れ全面救済

2005.5.4

■≪公明党の主張で実現≫
　≪受給権取得、支給増額も≫

公明新聞：2005年5月2日付
心当たりあれば社会保険事務所に相談を

　サラリーマン世帯の専業主婦などが「第３号被保険者の届け出」を忘れたために年金加入歴に空白（未納）期間が生じ、無年金となったり老齢基礎年金を減額される、いわゆる“主婦の年金空白”問題を解決するため、今年（２００５年）４月から特例の届け出が認められました。

　これは先の年金制度改革で公明党の主張により盛り込まれたものです。

　　　　　＊

　会社員の夫に扶養されている専業主婦などは、市町村の窓口に届け出れば自ら保険料を納めなくても「第３号被保険者」として老後に年金を受け取ることができます。しかし、短かい期間でも会社に勤めて厚生年金に加入した場合には、退職後に改めて夫の年金の第３号被保険者になる届け出が必要で、これを怠ると、保険料納付期間に算入されない空白期間が生じてしまいます。

　これまで、届け出漏れに気づいた場合は２年以内に限り復活が認められてきましたが、それ以前の空白期間は“保険料未納扱い”のまま。その分、年金が減らされたり受給資格が得られなかったりしていました。

　　　　　＊

　しかし、改正年金法では、この届け出忘れについて２つの特例を認めることにしています。

　一つは、今年（２００５年）３月以前の特例で、届け出れば、忘れた理由に関係なく、２年より前に遡って第３号被保険者だったとみなすことにしています。最長では、第３号被保険者制度ができた１９８６（昭和６１）年４月まで遡って保険料納付済み扱いをされるため、年金額が増えたり、無年金の中には受給資格期間（２５年以上）を満たして受給権が得られるケースもあると考えられます。

　もう一つは、今年（２００５年）４月以降の未届け期間についての特例。今後も、パート就労や夫の失業に絡む公的年金の種別変更など「やむを得ないと認められるとき」は２年以上前の期間も３号被保険者であったとみなします。

　　　　　＊

　特例の届け出については、４月中に社会保険業務センターから「国民年金第３号被保険者特例措置該当通知書」が郵送されてきた人は、

続き不要です。該当する受給者には、自動的に今年（２００５年）５月分の年金額（６月支払い）から反映され、６月中旬には年金額改定通知が送付される予定です。

　　　　　＊

　２００２（平成１４）年４月以降は３号被保険者の届け出を会社側で手続きする仕組みに改めたため、届け出漏れは起こりにくくなりま

たが、それ以前は本人が直接窓口に出向く方式だったことから、届け出漏れに気づいていない人も多いとみられます。心当たりがある人は、最寄りの社会保険事務所に問い合わせてみることが大切です。

■ 衆参調査会が最終報告

2005.5.3

■≪未来志向の憲法論議を≫
　≪党憲法調査会　太田昭宏座長に聞く≫

今後の党内での憲法論議のあり方などについて述べる太田昭宏座長
　　　　　　　　　　　　　↓

■論点整理に大きな意義
“調査会パート２”設置し議論深め、国民投票法案審議も

　衆参の憲法調査会が、「おおむね５年」の調査期間を終え、衆院は４月１５日、参院は同（４月）２０日にそれぞれ、最終報告書を議決し議長に提出した。そこで、党憲法調査会座長を務める太田昭宏幹事長代行に、最終報告書の評価や今後の党内での憲法論議のあり方などについて聞いた。

――衆参憲法調査会が５年間の議論を終えて最終報告書を議長に提出した。報告書をどう評価するか。

太田昭宏党憲法調査会座長　憲法全体について論点が整理されたことの意義は大きい。報告書は衆参ともに、各論点ごとに委員による主な意見が整理され、衆院では、「〜が多く述べられた」などと意見の大小も記された。その結果、確かに議論が等身大にまとめられてはいるが、憲法調査会の委員配分は議席数に応じて決まっており、どうしても大会派の意見が色濃く出てしまうことは避けられない。その意味で、この意見が多かった少なかったということには、あまりこだわるべきではないと考えている。いずれにしても、衆参憲法調査会の最終報告を終え、憲法論議は新しい段階に入る。

個人の尊厳守る構造大事に

――５年間の論議を振り返って、もっと議論を深めるべきだった点は何か。

【太田】　憲法というとどうしても９条論争に集中してしまう傾向があるが、ほかのテーマも重要だ。例えば、憲法の構造そのものについても、もう少し議論が必要だったと思う。

　現憲法は、国民の個人の尊厳、基本的人権を守ることを目的に公権力の行使を制

する構造だ。これについて、「個人主義を助長した」などとの批判が一部にあるが私人と個人を混同している。私はこの近代立憲主義の理念を大事にしていかなければならないと考えている。個人の尊厳を守ることがあってはじめて、現憲法の骨格をなす平和主義、国民主権の原則につながるからだ。

　また、日本の伝統と文化を大事にすべきとの意見も多かったが、伝統や文化の中身の定義もイメージもあいまいだ。日本の文化や伝統が何かという掘り下げが不足していたと思う。

――今後の国会での憲法論議のあり方についてどう考えるか。

【太田】　まだまだ議論を深めるべき点は多い。名前はどうあれ憲法調査会は継続し、“憲法調査会パート２”ともいうべき場を設けて、さらに憲法論議を深めるとともに、憲法改正手続法となる国民投票法案を審議するというのが基本的な考えだ。このことは、昨年（２００４年）１２月に、自民党との間で国民投票法案骨子を取りまとめた際に合意している。

　国民投票法の制定は、直ちに憲法改正を行う意味合いのものではない。本格的な改正論議をする委員会は“憲法調査会パート２”が終わる段階で、各党間で議論していく後々の話だ。

公明主張の「加憲」に理解広がる

――公明党の憲法改正に対する立場は。

【太田】　現憲法は優れているとの認識に立って、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の憲法３原則を堅持し、時代状況の変化に合わせて必要となった条項を加えて補強していく「加憲」の立場で、昨年（２００４年）１０月の党大会でも確認している。

　憲法改正に関する規定がある９６条２項には「この憲法と一体を成すものとして」と書かれていることからしても、改正については「加憲」的な方向性を持っている。米国やフランスなど立憲主義の先進国では、継続性を重んじる加憲型の憲法改正が定着している。こうした観点から、公明党の「加憲」論は現実的で具体的な考えとして、理解が広まりつつあると思う。

集団的自衛権行使認めずが大勢

――今後の党内での憲法論議は。

【太田】　「２１世紀の日本をどうするか」との未来志向に立ち、「何を加憲していくのか」ということについて、考え方を示していくことが大事だ。その際、ＩＴ（情報技術）やゲノム（全遺伝子情報）など科学技術の進展、環境や地方分権の重要性の高まりを踏まえ、人権や国民主権をもう少し前面に押し出す憲法としていくことや、環境を重視する観点から議論を進める必要があると思う。

　その後、具体的な加憲の中身について煮詰める作業をしていくことになるだろう。

　――９条に関しては。

【太田】　９条は平和国家・日本として守るべき精神を示しており、現行の１、２項ともに堅持するのが公明党の基本的な姿勢であり、国民、支持者の願いでもあると考える。

　その上で、自衛隊の存在の明記や国際貢献について、「加憲」の論議の対象として慎重に検討していく。国際貢献については、「具体的に９条の第何項という形にする」「章を立てる」「前文で思想性を入れる」「憲法ではそのま

にして法律事項にゆだねる」などさまざま観点から、論議していく。集団的自衛権の行使は「認めるべきでない」との意見が党内の大勢だ。(デイリーニュースより)

■ 小泉政権４年

2005.4.28

■≪景気、雇用が回復≫
　

民主補選敗因は「力量不足」≫
　　【冬柴、東氏】

代議士会で見解を述べる冬柴幹事長と東国対委員長
　　　　　　　　　　　　　　↓

■公明党の冬柴鉄三幹事長は２６日昼、国会内で開かれた代議士会であいさつし、兵庫県尼崎市でのＪＲ福知山線脱線事故について、事故現場の緊急調査の結果を報告しながら、「かつてない大惨事で、現場は大変な状況だ。一刻も早く生存者の方を救出するとともに、不幸にして亡くなられた方のご遺体をご家族のもとに帰したい」と述べ、政府の救出活動を全力支援する考えを示した。

■また、小泉政権発足から２６日で丸４年を迎えたことに関連して、「（緊急経済対策の実施や社会保障の枠組みづくりなど９項目の）連立政権合意はいずれも相応に進んだ。公明党が万全の対策を求めた景気は回復軌道に乗り、雇用も失業率が４．５％と最近では最低の水準にまで下がっている」と述べ、同合意に基づく政権運営により経済が再生し、改革が前進したとの認識を表明。「改革の総仕上げへ、今後も（小泉内閣を）サポートしていく」と強調した。

■一方、東順治国会対策委員長は、今回の衆院２補選での自民党勝利により、２０００年以降の衆参統一補選での自民対民主の対決が自民の１８勝３敗

なったと指摘。民主党に対し、「負けるたびに低投票率のせいにしているが、いかがなものか。政党の力量、国民に対する信任度が問われるのが選挙だ」と指摘し、敗因を力量不足より投票率に求める民主党の無反省な姿勢に疑問を呈した。(デイ

ーニュースより)

■ 内部障害者に理解を

2005.4.20

■≪広報誌で明示マークを紹介≫
　　埼玉県春日部市

　　(内部障害者を示す「ハート・プラス」マーク)

　　　公明新聞：2005年4月19日付

■埼玉県春日部市は、市の広報誌４月号で、内部障害者であることを表す「ハート・プラス」マークを紹介。市民に内部障害者に対する理解を呼び掛けている。

　内部障害者は、
（１）心臓機能
（２）腎臓機能
（３）呼吸器機能
（４）膀胱または直腸機能
（５）小腸機能
（６）ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能
　　　――の６つの機能障害の総称

　外面からは、症状をもっていることが分かりにくいため、障害者グループ「内部障害者・内臓疾患者の暮らしについて考えるハート・プラスの会」が「ハート・プラス」マークを作製した。

　「市議会公明党の大山利夫議員は、今年（２００５年）３月議会で、市内の身体障害者手帳を持つ人のうち内部障害者は２８．７％に上ると強調。内部障害者についての啓発活動を行うよう主張し、広報誌への掲載を推進してきた。」(デイリーニュースより)

■ 法律扶助　０５年度も拡充

2005.4.16

■≪飛躍的増加（０３年度は４．５万件）に対応≫

公明新聞：2005年4月13日付
・資力ない人へ裁判費用を立て替え
・公明、粘り強い推進
・法制定され予算大幅増

　公明党が長年にわたり拡充を推進してきた「民事法律扶助事業」の政府予算が、今年度（２００５年）も引き続き増額されます。法律扶助は、経済的に余裕のない人に対し、法律相談や訴訟費用、弁護士の着手金など民事裁判に必要な費用を立て替える制度です。予算額は前年度に比べて５億円ほど多い約４５億円で、国民の裁判を受ける機会が一層拡大されることになります。

＊

　同事業は、日本弁護士連合会が主体となって設立した財団法人「法律扶助協会」が１９５２年から、国の国庫補助金などを財源に事業を行っています。援助を受けるには、３人家族で基準月収額が２７万２０００円以下など、自力で裁判費用を払えないという収入基準に加え、勝訴や和解により紛争解決が見込まれることが必要です。立て替え金は無利子、無担保で、償還は１万円程度の分割返済となっています。

　法律扶助事業については、法律扶助に対する法的な根拠がなく、国際的な水準と比べても予算規模は微々たるもので、国からの国庫補助金は、８８年ごろまでは約７〜８０００万円台、援助決定数も２〜３０００人台で推移していました。このため、不況による自己破産の増加などで利用者が急増したことも受けて、同事業は慢性的な財源難となり、援助要請に満足にこたえられないのが現状でした。

＊

　公明党は憲法３２条に定められた国民の「裁判を受ける権利」を実質的に保障するため、国による法律扶助への大幅な援助が必要と考え、国会質疑などを通じて何度も制度拡充と法律扶助の法制化を主張してきました。

　８９年３月の衆院法務委員会で公明党の冬柴鉄三氏（現幹事長）の質問に対し、当初は法律扶助を救貧事業と位置付けていた政府も、「憲法に由来する国の責務」として初めて憲法上の義務と認めました。

　これをきっかけに、８９年度から国庫補助金が増額されるようになり、２０００年には公明党の推進を受けて、法律扶助に対する国の責務を明確にした民事法律扶助法が成立しました。この結果、援助決定数も飛躍的に増加し、２００３年度は４万５３６７件に達しています。

　法律扶助事業は今後、０６年秋にスタートする「日本司法支援センター」に引

継がれます。日弁連は将来、対象者に未成年者や犯罪被害者、障害者など、事件の性質から厳格な資力要件を課すべきでない援助も検討し、対象事件も行政手続きや各種のＡＤＲ（裁判外紛争解決手続き）などに拡大すべきと訴えています。(デイリーニュースより)

■ 若者の声を“カタチ”に！

2005.4.12

■(党青年局 １００万超す署名届ける)

南野法相（左端）に「ローカフェ」設置を訴える遠山局長（右から２人目）ら

公明新聞：2005年4月12日付

　若者の声をカタチに！――公明党青年

（遠山清彦局長＝参院議員）は１１日、首都圏を中心に運動を展開してきた「ローカフェ」（法律トラブル解決への道案内を行う若者向けの相談窓口）の設置を求める署名と、薬物乱用防止対策の強化を求める署名をそれぞれ担当大臣に手渡し、要望実現を強く申し入れた。

■「ローカフェ」の設置
法律トラブル解決へ相談窓口を
南野法相 実現へ予算確保めざす

　「ローカフェ」設置を求める運動については、遠山局長、山本香苗、西田実仁、谷合正明、鰐淵洋子の各局次長（いずれも参院議員）が法務省に南野知恵子法相を訪ね、１１０万３１９９人分の署名目録を提出。（１）「ローカフェ」を若者が集まる主要駅付近などに設置すること（２）休日・夜間も業務を行うこと（３）「ローカフェ」を拠点に司法ネットや法律トラブルに関する若者への意識啓発活動を実施する（４）政府と各都道府県が緊密に協力して「ローカフェ」実現を図る――ことの４項目を要請した。

　今回の運動は、公明党の推進で昨年（２００４年）５月に成立した「総合法律支援（司法ネット）法」に明記されている「法による紛争の解決に必要な情報やサービスの提供が受けられる社会を実現」との目的の達成をめざす取り組み。「ローカフェ」は、同法に基づいて来年度（２００６年度）から全国に設置される相談窓口の一つになることが想定されている。

　遠山局長は、架空請求など法律トラブルに悩む若者が増えていることを指摘し、「今も多くの相談窓口があるが、利用しにくい。若者が気軽に相談できる『ローカフェ』を全国に先駆けて、まず東京で実現を」と訴えた。

　これに対し南野法相は、「いいアイデアをいただいた。政府の（施策の）中に取り入れていけるようにしたい。（設置には）お金もかかるので、来年度予算に盛り込めるように努力したい」と設置実現

予算確保をめざす姿勢を表明した。

■

■薬物乱用対策の強化
脱法ドラッグの拡大防げ
尾辻厚労相 公明の取り組みに謝意

　一方、薬物乱用防止対策の強化を求める運動については、遠山局長、山本、西田、谷合、鰐淵の各局次長が国会内で尾辻秀久厚生労働相に対し、４万８７５４人分の署名目録を手渡した。

　席上、遠山氏らは、脱法ドラッグについて、使用目的を偽ることで法規制を逃れ、路上で販売される例などを指摘。「安いものであれば、小学生でも買うことができる」と拡大の危険性を強調し、（１）薬物乱用防止教室の積極展開（２）キャラバンカーの増設（３）密売組織や乱用者の取り締まり強化（４）脱法ドラッグの規制――などを要請した。

　尾辻厚労相は、これまでもキャラバンカー増設に公明の取り組みが力強い後押しとなったことなどに言及し、「（薬物乱用防止を訴える）青年局の取り組みは本当にありがたい。今後とも精一杯取り組んでいく」と述べた。

　幻覚や陶酔など麻薬と同様の症状がありながら、法の規制を巧みに逃れる「脱法ドラッグ」の使用は、麻薬への発展を誘引するほか、凶悪犯罪や死亡事件に至った例もある。東京都は、４月１日に「東京都薬

の濫用防止に関する条例」を施行、６月から製造、販売などの違反者に罰則を適用する。厚労省も省内に検討会を設置し、１０月をめどに対応策をまとめる方針。

　深刻化する若者の薬物被害の拡大を防ぐため、公明党青年局は２月から東京都を中心に署名活動を展開。条例の制定や啓発活動の強化を積極的に推進してきた。(デイリーニュースより)

■ 女性の人権乗せ「女性専用車両」登場！

2005.4.5

■≪女性の人権乗せ「専用車

」朝のラッシュ時も登場─ＪＲ埼京線≫

■≪署名運動、国会論戦で公明　早

導入強く後押し≫

　　埼京線に登場

た女性専用車両からホームに降りる女性客
　　　　　　　　　　　　　　　　↓

首都圏で「痴漢ワーストワン」のＪＲ埼京線で４日から、朝のラッシュ時も女性専用車両が導入された。これまでは深夜帯のみの運行だったが、女子学生の被害が目立つ朝の時間帯にもようやく登場した。

　警視庁のまとめによると、昨年（２００４年）１年間の電車内の痴漢件数は、埼京線が２１７件と最も多かった。朝の女性専用車両は新宿駅を７―９時台に発着する３５本で、最前部の１両が充てられる。

　毎朝通勤で埼京線を利用するという新宿区の女性会社員（２１）は「（女性専用車が）あると安心。痴漢に遭うという心配がなくなった」と話した。一方、豊島区の男性会社員（４５）は「車両を分けなくてはいけないこと自体が情けない」と「痴漢ワーストワン」の汚名を嘆いた。

　関西地区の鉄道各社では、大半が数年前から朝夕のラッシュ時に女性専用車両を走らせている。首都圏の私鉄は５月９日から、東武、西武などほぼ全社が導入する予定で、ようやく痴漢対策の「西高東低」が解消される。

　　　　　◇

　女性専用車両については、公明党青年局と女性委員会が、急増する痴漢対策として今年（２００５年）２月から東京を中心に、朝夕のラッシュ時と深夜時間帯に早期導入を求める署名運動を展開。３月１５日には中間集計として７万６０００人分の署名簿を添え、北側一雄国土交通相（公明党）に申し入れるなど、早期導入を強力に後押し。今回のＪＲ埼京線をはじめ首都圏各社の導入への“追い風”となった。

　国会においては３月４日の参院予算委員会で浮島智子さんが導入拡大を強く求めたのに対し、北側国交相が「できるところから順次、導入を促していきたい」と約束。また、同１４日の参院予算委員会で鰐淵洋子さん、１８日の参院国交委員会で山本香苗さんも国に対応を求めるなど、女性の人権を守り、安心・安全の車両環境の確保に全力を挙げている。

社会の意識変化に期待
（社）被害者支援都民センター犯罪被害相談員　阿久津照美さん

　被害者支援都民センターにも、電車内での痴漢被害の相談が寄せられます。被害に遭った方々は、私たちの想像以上に深く傷つき、体調を崩してしまう方もいるほどショックを受けています。

　被害者本人がその場で助けを求めることは難しい上に、周囲の協力も得られない現実もあるため、

害者が一人で加害者に対処しなければならず、幾重にも負担を強いられているのが現状です。

　女性専用車両があれば、不安を感じている女性は積極的に利用することができます。また、目に見えるメリットだけでなく、「痴漢犯罪を許さない」との社会の意識変化を促す効果についても期待してい

ところです。

■声が届いた喜び実感
党員（党東京都本部・北多摩第１総支部）佐藤祥子さん

　朝夕ラッシュ時に満員電車で通勤し、深夜に電車を利用することも多いので、こんなに早く「女性専用車両」の拡大が実現したことを本当にうれしく思います。

　公明党が今年（２００５年）２月に首都圏での導入拡大を求める署名活動を始めた時は「ぜひ実現してほしい！」と友人や近所の方にも協力をお願いしました。

　男性にも署名を頼んだところ、「満員電車では手を上にあげたりして誤解されないように気を使う」と辛さを訴える声が

く、要望が高いことを実感しました。

　こうした私たちの声が国や事業者に届き、公明党の実績がまた一つ増えたことも大きな喜びです。さらにＪＲ山手線や中央線など、利用者の多い路線に拡大されることを期待したいと思います。(デイリーニュースより

■ 給付５０％（現役平均収入比）維持を

2005.3.30

■社会保障改革で冬柴、東氏
■衆参議長発言重く受け止め ５党が合意に努めよ

←【写真：代

士会で見解を述べる冬柴幹事長】

■公明党の冬柴鉄三幹事長は２９日昼、国会内で開かれた代議士会であいさつし、与野党５党が社会保障改革を話し合う両院合同会議設置で合意したことに関して、「スウェーデンでは与野党の立場を超えて、国家・国民のために年金改革を成功させた。これを手本に、困難な作業だが、各党が誠心誠意の議論をしていかなければならない」と述べ、合同会議では合意形成をめざした議論が必要との考えを示した。

　また、財界や労働界に、厚生年金の保険料率の上限を１８．３％から１５％程度に引き下げるべきとの意見が根強いことに対し、「保険料を下げることは即、給付が下がることを意味する。そうであってはならない。給付水準は（現役平均収入の）５０．２％を確保することで法律が成立しており、これは崩すわけにはいかない」と力説し、昨年（２００４年）の抜本改革で示された厚生年金の給付水準は維持すべきとの考えを強調した。

　関連して、東順治国会

策委員長は、衆参両院議長が５党に対して、社会保障改革の合同会議では与野党を超えて合意形成に努めるよう求めたことを紹介し、「大変に重たい発言だ。反対のための反対などできない段階に入った

与野党の“抗争材料”などにすることなく、国民に安心感を与える制度をつくらないといけない」と主張した。(デイリーニュースより)

■ 圏央道 全線開通に全力

2005.3.22

■日の出―あきる野区間が延伸
■開通式典で北側国交相
　　　(公明新聞：2005年3月22日付)
【写真：

央道開通式典であ

さつする北側国交相（左）と高木氏】
　　　　　　　　　　　　

　↓

北側一雄国土交通相（公明党）は２１日、東京・あきる野市内で開かれた首都圏中央連絡自動車道（圏央道）の東京都内区間にある、日の出―あきる野インターチェンジ（ＩＣ）間約２キロの開通式典に出席し、あいさつした。これには、公明党の高木陽介衆院議員も出席し、あいさつを述べた。東村くにひろ都議（都議選予定候補＝八王子市）も同席した。

　 日の出町平井と、あきる野市下代継までの同区間は、２００２年３月に開通した青梅―日の出間に続く延伸で、平行する一般道の交通渋滞の緩和や多摩地域で不足している南北方向の新たな幹線道路として期待される。

　 あいさつで北側国交相は、都心に集中する交通量の緩和をめざす３環状道路（圏央道、外環道、中央環状線）の整備状況が計画全体の約２割しか進んでいない現状を指摘

、「早期整備が喫緊の課題だ。中央自動車道との接続を一日でも早く実現し、圏央道全線の開通に向け全力で努力していく」と強調。また、「開通は用地提供など地元の皆さんのご協力のたまものだ」として、東京都をはじめ関係者に対し感謝の意を表した。

　 一方

高木氏は、多摩地域において南北に延びる片側２車線の道路が環状８号線と国道１６号線しかない現状を踏まえ「圏央道の延伸が多摩地域など都心への渋滞緩和につながる」と述べた。(デイリーニュースより)

■ 都立病院で 小児専門医を育成

2005.3.19

■【都立病院で 小児専門医を育成】
■都議会で公明党の質問に都が回答
■国から移管の高校奨学金制度
■成績用件撤廃へ

　　　　　　　　質問する野上（左）、東村議員
　　　　　　　　　　　　　　　　↓

■１５日の都議会定例会予算特別委員会で、公明党から野上じゅん子（都議選予定候補＝葛飾区）、東村くにひろ（同＝八王子市）の両議員が総括質疑を行った。

■野上議員は、新年度から都に移管される国の高校奨学金制度について、「成績要件のない都の制度に合わせ、都民が借りやすい制度にすべき」と主張。一方、都制度について、国と同様、都外の高校に通う生徒も対象にするよう求めた。山内隆夫生活文化局長は、高校奨学金を「成績要件のない都制度に一本化する」とし、都制度に関しては、都外の高校に通う生徒も対象に加える考えを示した。

■また野上議員は、共産党が執拗に主張する「３０人学級」について、１クラスが３１人になると１５人と１６人の２クラスになる弊害などを指摘。現行の学級規模を維持しつつ、教科によって「少人数指導」を導入する都の方針に賛意を表明した。

■一方、東村議員は都側から、八王子地域に不足する小児医療の拡充策について「八王子市と早急に具体的な協議に入る」、さらに小児専門医の育成策として「都立病院で、専門医資格を取得できる水準まで修練を積む制度を２００５年度中に新たに創設する」との答弁を引き出した。その上で東村議員は、懸案の小児専門医確保策

して、防衛医科大学校卒業生の都立病院への受け入れを提唱。同大学校生は卒業後、９年間の自衛隊関係機関での勤務義務があるが、「この間に、都立病院での診療を希望する声は強い」と力説した。押元洋病院経営本部長は「都立病院側としても医療

ービスを充実できる」と、受け入れに前向きに取り組む意向を示した。
(デイリーニュースより)

≪質問の言葉尻をすり替えて公明を攻撃する赤旗の悪質さ≫
■東京都議会での公明党議員の質問に対し、１６日付の日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」（東京のページ）は、「『３０人学級』の実現を求める都民の願いを攻撃した」と、公明党のイメージダウンを狙った作為的な記事を掲載している。誤解を与える内容なので、事のてん末を明らかにしておきたい。

　共産党が執拗に主張する「３０人学級」とは、既に都内の小学校では１クラス平均３０．７９人であるなどの現実を無視し、小中学校の学級編成を無理やり１クラス３０人以下の枠にはめ込む方式のこと。たとえば、児童・生徒が３１人いれば、１５人と１６人の２クラスにする、というものだ。

　都議会公明党は、これまで一貫して１クラス４０人より少ない「少人数学級」を推進してきている。しかし、共産党がこだわる「３０人学級」にすれば、クラス数がどっと増えて財政負担が膨大になる上、１クラスの規模としても適切なものではなくなる。さらにいえば、子ども重視というより、教職員の立場に偏った発想から出たものであり、弊害も無視できない。

　１５日の都議会予算特別委員会での公明党の野上じゅん子議員の質問は、そうした観点から行われた。

　野上議員は、教職員の側に立てば「学級規模が小さくなるので、教師の実務は大変に楽になる」が、子どもの立場に立てば「１クラス１５人だとサッカーの試合もできない。また、グループが固定化し、その中に入れない子どもは孤立する」と、「３０人学級」の視点のズレと弊害面を指摘。その上で、「少人数学級」が定着しつつある現実を踏まえながら、子どもの側に立った学級づくりを推進するため、個人差の現れやすい教科で複数の教師が協力して指導する「少人数指導」の重要性を訴えた。

　ところが「赤旗」記事は、野上質問の言葉尻をとらえ、「学校の先生が３０人学級の実現を求めているのは、自分が“楽をしたい”からだというのは、的外れな議論」と、野上議員が言ってもいない言葉にスリ替えて批判。あえて“揚げ足を取る

都合から、「楽になる」と言っていたのを「楽をしたい」に言い換えてごまかす悪質さは、いかにも「赤旗」らしい。ウソ・デマが得意の共産党ならではのやり口だ。

　さらには、「都民の願いを攻撃」「都民の声に背を向け」と、ことさら“都民

を多用して代弁者を気取っているが、共産党の言う“都民”とは、「共産党のごくごく限られた支持者」（石原慎太郎都知事）というのが一般的な見方であることも指摘しておきたい。(3月18日デイリーニュースより)

■ 若者の法律トラブルへローカフェ要請

2005.3.19

■脱法ドラッグ、取り締まり強化せよ
■住宅の少子対策　「新婚優先枠」創設訴え
≪参院予算委で遠山氏、鰐淵さん≫

←【写真：質問する遠山氏（左）と鰐淵さん】

■１４日の参院予算委員会で質問に立った公明党の遠山清彦氏は、架空請求詐欺など若者の法律トラブル増加に強い懸念を表明、「若者は自分で抱え込んで問題を悪化させる傾向がある」と指摘した。その上で、法律トラブル解決の道案内を無料で行う相談窓口「ローカフェ」の設置を提案、都市部では主要駅付近に設け、休日・夜間も業務を行うよう要請した。

　南野千恵子法相は、政府として、日本司法支援センターの下に設置する方針の相談窓口における情報提供業務の充実を図る考えを示した。

　遠山氏は、いわゆる「脱法・合法ドラッグ」について、安価で購入できる上、都内の大通り沿いでも売られている現状を指摘。

　１０月をめどに対応策をまとめるとする政府有識者会議の方針について、「それまでの間は（事実上売買が）野放しになる」と強調し、現行法での取り締まり強化とともに植物標本などと称して販売されるものへの対策を求めた。

　厚生労働省の阿曽沼慎司医薬食品局長は、使用目的が疑わしいものについて、販売場所などを総合的に判断した上で、「薬事法違反が成立する」との見解を示し、対策を強化する考えを示した。

　また、遠山氏は、社会保障制度の一体的見直しに関連し、大幅な増加が予想される医療給付について、２０１０年代前半の基礎的財政収支（プライマリーバランス）の均衡を目指す政府目標との整合性について見解をただした。

女性専用車両、さらに拡大を

　続いて質問に立った鰐淵洋子さんは、少子化対策としての住宅政策の充実や女性専用車両の早期導入などを訴えた。

　少子化対策について鰐淵さんは、首都圏の若い世帯の住居費が収入の約４割を占めているとのデータを示し、「子育て世帯が無理のない負担で住宅確保できる支援が必要」と主張。これに対し北側一雄国土交通相（公明党）は「大変重要な課題と認識している」とし、「（費用負担の面を含めて）総合的に政策を推進し、少子化対策をしっかり進めたい」と答えた。

　具体策として鰐淵さんが、結婚が決まっている世帯や新婚世帯を対象に公営住宅への優先入居枠を設ける「新婚優先枠」を創設するよう求めたのに対し、国交省の山本繁太郎住宅局長は、大都市中心に地方自治体で実施していると説明した上で、「必要な助言や情報提供を通じ、こうした取り組みを応援したい」と答えた。

　また、地震対策に関して鰐淵さんは、東京・港区の防衛庁跡地再開発プロジェクトで、第三者検査を設計会社に直接発注した問題を取り上げ、「独立した第三者機関に検査を発注することが品質性

信頼性、透明性を確保できる」と強調、耐震性に関する検査体制の充実を求めた。これに対し北側国交相は「検査手法の改善を含め、充実を図りたい」と答えた。

　また、首都圏への女性専用車両の導入に関して鰐淵さんは、ＪＲ埼京線への導入拡大などで反響が広がっている

状を紹介し、さらなる拡大と早期導入を要望した。(デイリーニュースより)

■ 人口減少 “不安な日本”が原因

2005.3.19

■女性が産み、働ける仕組みに
■党対策本部

←【写真：少子社会の現状と課題について意見交換した党少子社会総合対策本部】

(公明新聞：2005年3月16日付)

■公明党の少子社会総合対策本部（本部長＝坂口力党副代表、前厚労相）は１５日午前、衆院第２議員会館で大林尚・日本経済新聞編集委員を招き、少子社会の現状と今後の課題について意見交換した。これには、神崎武法代表、浜四津敏子代表代行、冬柴鉄三幹事長、坂口本部長、古屋範子事務局長ら多数の衆参国会議員が参加した。

■大林編集委員は「今年（２００５年）をピークに、長期的な人口減少は止めようがない」との認識が必要と強調。その原因の一つは「団塊の世代（戦後のベビーブーム世代）が今後３０年以内に寿命を迎えることが一番大きい」と訴え、国立社会保障・人口問題研究所の中位人口推移をベースに見ても、「年平均で５０万人ずつ減っていく計算になる」と指摘した。

■もう一つの問題意識としては「人口減少は避けられないにしても、子どもの数が減っていくことをどう考えるかだ」とし、「今の出産適齢期の方々が、社会や経済の仕組みに不安のある日本に子どもを残せるのかといった漠然とした不安感が少子化の原因ではないか」と訴えた。

■そこで、大林氏は、少子の転換に挑むには、企業として女性が産み、働ける仕組み

くりや、出産費用や育児手当の思い切った給付など、子どもを育む責任を社会が共有することの必要性を強調した。この後、少子化対策に対するバラマキ批判、未婚化や晩婚化による子ども数の減少などについて出席者と活発に意見交換した。(デイリーニュースよ

)

■ 全国に広がる介護予防

2005.3.14

■筋力トレーニングなど体力向上に効果
■東京都が「推進モデル地区」（千代田区と稲城市）で検証

【図解】運動機能の改善効果

公明新聞：2005年3月13日付

■「日常生活が楽になった」「体力がつき、食事がおいしくなった」「気持ちが前向きになった」――。高齢者が要介護状態になることを防ぐ「介護予防」が全国に広がっています。その効果の状況を探ってみました。

　介護予防には、栄養改善や閉じこもり予防、足や爪の手入れなどのフットケア、さらには口腔ケアなど、さまざまな方法がありますが、特に最近、注目を集め、全国に広がっているのが高齢者を対象とした筋力向上トレーニングです。

　厚生労働省によると、２００４年度は全国７１市区町村で介護予防モデル事業が実施されており、このうち５１市町村で単独または栄養改善など他の事業と組み合わせた形で筋力向上トレーニング事業が行われています。３月中に各事業の成果などがまとめられ、４月中にも発表される予定です。

≪歩行能力向上し踊り教室に通う≫

　東京都は０４年度から、千代田区と稲城市の２区市を「介護予防推進モデル地区」に指定し、３年間かけて行う、介護予防効果の検証をスタートさせました。すべての高齢者を対象にした自治体レベルの検証は全国で初めてです。

　その取り組みの結果が注目されていますが、今年２月に開かれた都の介護予防推進会議に、両自治体から現在の取り組み状況が報告されました【図解参照】。

　千代田区では、３カ月工程の筋力向上トレーニングに参加した高齢者４２人の運動機能【用語解説を参照】の改善効果（運動機能が１０％以上改善した人の比率）を調べました。

　例えば、「タイムド・アップ＆ゴー」については、５６．４％の人が所要時間を短縮できました。また、「長座位前屈」については４８．６％の人が実施前より柔軟になっています。「６分間で歩ける距離」については、３７．１％の人が歩行距離を延ばすことができました。

　一方、稲城市の筋力向上トレーニングでは、４７人の実施前後の各種運動機能のデータの平均値が報告されました。

　それによると、１分間に歩行できる距離を調べる「最大歩行速度」は、トレーニングの実施前は８６メートルであったのに対し、実施後には１０３メートルに改善。「握力」についても１９．８キログラムから２１．９キログラムにと強くなっています。さらに、「タイムド・アップ＆ゴー」については、９．４秒から７．３秒に短縮されています。

　都のモデル事業の技術支援を担当している（財）東京都老人総合研究所の岡浩一朗・介護予防緊急対策室主任は、「トレーニン

は単に筋力向上のためだけではありません。歩くことがやっとだった人が、踊りの教室に通えるまでになった例もあり、自分らしく生きるという自信の回復にもつながる点が大きい」と精神面での効果も強調しています。

■【用語解説】

タイムド・アップ＆ゴー＝イスに座った状態から立ち上がり、３メートル前方の目印を回って再びイスに座る時間を測定。総合的な移動能力を評価する。

長座位前屈＝両足を伸ばして座った姿勢で、どれだけ体を前方に曲げられるかを測定。体の柔軟性を評価する。

ファンクショナルリーチ＝立ったままの姿勢でバランスを保ち、どれだけ腕を前方に伸ばせるかを測定。動的なバランス能力を評価する。

川崎、世田谷では８割超が改善

　このほか、市区町村の独自事業で筋力向上トレーニングを実施する自治体や、民間の特別養護老人ホームなども増えています。各地域で、トレーニングの具体的プログラムや、機能改善を測定する検査項目はまちまちですが、結果としては、参加者の運動機能が大きく改善されています。

　例えば、川崎市では、０１〜０３年度に参加した７８人の要介護認定者のうち、８０．８％の６３人に要介護度の改善が見られ、このうち６割近くの３７人が「非該当」（自立）に改善しました。

　また、東京都世田谷区も０３年度に２３区で初めて導入した結果、参加者の約９割が歩行速度や、立った状態でのバランスなどの運動機能が大きく向上しました。

　さらに、人口の約２７％が６５歳以上の高齢者である茨城県大洋村では、大腰筋（太ももの骨と背骨をつなぐ筋肉）のトレーニングを実施した結果、週２回のトレーニングを１年間続けた人は７０歳でも大腰筋が７．８％太くなり、逆にトレーニングをしなかった人は７．８％細くなっていました。トレーニングを続けた７０歳代の男

からは「風邪で寝込むこともなくなった」との報告も。

■【公明「１０カ年戦略」を提唱】
■【予算案に施策反映】
■【視察・調査も活発に】
　公明党は「介護予防」を高齢社会の最重要課題と位置付け、積極的に取り組んでいます。

　昨年４月に、政策提言「元気を延ばそう！　生涯健康づくり（公明党の介護予防１０カ年戦略）」を発表し、今後１０年で高齢者人口に占める要介護者の比率を現在の１６．５％から１０％へと３割減らす目標を掲げました。これは、与党の「健康フロンティア戦略」に位置付けられ、今国会に提出された介

保険法改正案と０５年度政府予算案に施策が反映されています。

　昨年の参院選の「マニフェスト１２３」でも重要政策の柱に掲げ、（１）０８年度までに全国の中学校区に一つ（約１万カ所）（２）１１年度までに小学校区に一つ（約２万３０００カ所）――の“歩いて行ける”介護予防サービス拠点を整備するなどの目標を打ち出しています。

　また、神崎武法代表ら党幹部が先頭に立ち、川崎市などの先駆的な取り組みの視察など、「現場第一主義」の調査・取り組みを展開しています。

■ 街頭演説で浜四津代行 東京小金井

2005.3.14

■≪公明は地域発展に全力≫

民主、共産は衰退招く
街頭演説で浜四津代行
東京・小金井市

←【写真：公明党は地域発展に尽くす、と訴える浜四津代表代行】
　　　　　　


　公明党の浜四津敏子代表代行は１２日、東京・

金井市のＪＲ武蔵小金井駅北口で開かれた街頭演説会に駆け付けた。

■浜四津代表代行は「地域発展のために身を粉にして働くのが、公明党議員の使命」と強調し、国政や小金井市政で公明党が数多くの政策を実現してきたことを紹介。一方、小金井市の希望あふれる街づくりを進

る同駅南口再開発事業を阻止している民主・共産など野党を「小金井市発展の役には立っていない」と厳しく糾弾し、衰退を招く原

になると指摘した。その上で、「公明党は現場第一主義に徹し抜き、地域に尽くしていく」と訴えた。(デイリーニュースより)

■ 法律トラブルから若者守れ

2005.3.13

■休日・夜間も相談できる「ローカフェ」設置を
■詐欺被害やカード破産など無料で解決へ道案内


(公明新聞：2005年3月12日付)
　『公明党青年局は、法律にかかわるトラブルに直面した時、気軽

立ち寄れる相談窓口「ローカフェ」（仮称）の設置を求める署名運動を展開しています。ローカフェの意義や背景について、宮�ｱ誠・日

弁護士

合会副会長のコメントとともに紹介します。』

■近年、架空請求やキャッチセールスをはじめとする悪質商法や多重債務など法律トラブルに直面する若者が増えています。

【破産申立者の約４割が若者】

　２００３年度に東京都内の消費生活センターへ寄せられた悪質商法などに関する消費生活相談の当事者の６０％超が３０歳代（４０歳未満）までの若者です。また、多額の債務を整理するための手段のうち、「個人再生」で申立者の４７％、「破産」で３９％が、３０歳代までで占められています（０２年　日弁連消費者問題対策委員会調べ）。

　まさに、こうした法律トラブルは若者の問題なのです。しかし、多くの若者にとっては、「どこに相談したらよいか分からない」などの理由でなかなか相談できず、“手遅れ”になってしまうケースも少なくありません。

　こうした背景から、公明党青年局は、若者の法的トラブル解決への道案内を無料で行う相談窓口「ローカフェ」の設置を求める署名運動を始めました。ローカフェは首都圏の主要駅付近を手始めに、全国各地の主要スポットに設置し、休日・夜間も業務を行うようにします。そこでは、適切な専門家（弁護士など）の力が借りられるよう、解決への道案内や情報提供を無料で行います。

【予算の確保が大きな課題に】

　すでに、公明党の強い推進で、広く国民に法律サービスを提供するための総合法律支援（司法ネット）法が成立しています。これを受け、政府は弁護士会などと協力して、スタッフの弁護士などを擁する「日本司法支援センター」を整備し、その下に相談窓口を多数つくる方針です。

　ローカフェも、その窓口の一つに位置

けることが想定されています。しかし、政府はまだ、窓口をどこに、どんな形態で、いくつつくるかは決めていません。必要な予算の確保も大きな課題となっています。

　今回の署名運動が、国民に使いやすい相談窓口設置の大きな後押しになることは間違いありません。

【ローカフェ　司法を身近にする取り組み】
【日本弁護士連合会副会長　宮�ｱ誠】

■【設置求める公明党青年局に期待】

　私は日本司法支援センターの担当副会長として、制度づくりに携わっており、市民が使いやすい制度をつくるため、真剣に悩んでいます。そんな折、公明党青年局が「ローカフェ」という若者向けの司法アクセス窓口の設置を求める運動を通し、制度設計に協力していただけると聞き、非常にありがたく思っています。

　日本司法支援センターは、資力に乏しい人々への裁判費用の援助などを行う「法律扶助協会」の後継組織です。そもそも、この協会は公明党の強い推進で設立されました。まさに、“生みの親”のような存在だと言える公明党の皆さんだからこそ、ローカフェのような司法へのアクセス窓口の必要性を認識されたのだと思います。

　近年、消費者被害、悪徳商法被害の増加を背景に、若者の間で法律相談へのニーズは高まっています。法律扶助協会が年数回、新宿や池袋などにある事務所を開放して一斉無料相談会を実施していますが、インターネットなどを通して口コミで開催情報が広がり、若者からの相談件数はうなぎ上りに増えています。

　また、相談の中から新しい手口が発見され、対策弁護団がつくられるケースも少なくありません。司法へのアクセスを容易にすることは、治安の面からも非常に重要なのです。

　日本は今、規制を最小限にして法の下での自由競争を促し、その結果として生じるトラブルは裁判によって解決するとい

「事後チェック型社会」へと移行しつつあります。そんな中、ローカフェなど司法へのアクセス窓口は、法律と縁遠い人々を守るために不可欠なセーフティーネット（安全網）として十分に整備されなければなりません。

　しかし、残念ながら、国民の間での関心や知名度がまだまだ低い。この現状を変え、国民に身近な司法を築く観点からも、公明党青年局による今回の運動に期待しています。(デイリーニュースより)

■ 生活保護費　地方の意見尊重を

2005.3.12

【税源移譲　低所得者への配慮必要】
【参

会議で山口氏】

←(写真：質問する山口氏)

公明新聞：2005年3月12日付

　１１日の参院本会議で国と地方の税財政を見直す三位一体改革に関わる地方税法改正案などの質疑が行われ、与党を代表して公明党の山口那津男氏が質問に立った。

この中で山口氏は、三位一体改革で継続の検討課題となった生活保護費負担金などの取り扱いについて、「引き続き、地方の意見を尊重する方針に変わりはないか」と政府の見解をただした。

　これに対し細田博之官房長官は「三位一体改革は今後も地方との意見交換を踏まえて進める」と述べた上で、生活保護制度全般について幅広く議論を行う国と地方の協議機関をできる限り早く設置する方針を示した。

　また、山口氏は、国税の所得税から地方税の個人住民税への税源移譲にあたっては、基本的に増減税が中立となるよう適切な制度設計を要請

特に所得税の課税最低限以下の低所得者について、「個人住民税で適切な負担調整措置を実施すべきだ」と主張した。

　麻生太郎総務相は「個人住民税の負担調整措置の実施を含め、納税者にとって、国税と地方税を合わせた税負担が極力変わらないような制度設計を検討する」と述べた。

■ 中小企業の活性化軸に動き活発

2005.3.11

■≪中小企業の活性化軸に動き活発≫

公明新聞：2005年3月8日付
【景気関連指標が好転】

　景気関連の経済指標が好転しつつある。昨年後半から続いてきた「踊り場」的な状況から改善の兆しが見え始めており、内需主導の自律的回復に向けた動きを一段と加速させたい。

　目立つのは、昨年秋に台風や地震などで落ち込みを見せた企業の生産活動が再び上向いていることだ。生産の動きを示す１月の鉱工業生産指数（季節調整済み速報、２０００年＝１００）

１０２．１と２カ月ぶりのプラスで、約４年ぶりの高い水準となった。

■生産の好調さを背景に、企業の設備投資は引き続き堅調に推移している。投資の先行指標である昨年１０―１２月期の機械受注（季節調整値）は「船舶・電力を除く民需」で前期比６．０％増えた。電気機械や金融・保険業からの受注が全体を押し上げ、２期ぶりの増加に転じた。

■企業倒産の沈静化も鮮明になってきた。帝国データバンクの集計（負債１０００万円以上）によると、倒産件数は１月まで２５カ月連続で前年同月を下回り、バブル崩壊前の６９カ月（１９８５年１月―９０年９月）に次ぐ戦後２番目の記録を更新している。

■帝国データの分析では「中小企業向けの公的金融支援策が多くの実績を挙げており、倒産減少の大きな要因」としている。公明党の強力な推進を受けて、政府が進めてきた「セーフティーネット保証制度」や「資金繰り円滑化借換保証制度」などの施策が着実に追い風になっている。

■実際、借換保証制度については０３年２月の創設以来、昨年１２月末時点で５６万８３２８件が利用、８兆４０１８億円の保証実績を挙げており、資金繰り支援に対する中小企業のニーズ（要望）の強さを映し出した。

■ただ、中小企業の景況感は依然として気が抜けない。東京商工会議所が実施したアンケート調査（昨年１０―１２月期）では、「中小企業の資金繰りは、今期は改善したものの、一進一退のなか総じて厳しい状況が続いている」という。

■昨年の臨時国会における民法などの法改正で、金額の限度や期間を定めずに融資を保証する「包括根保証」の廃止や、商品在庫などの動産を担保にした融資を受けやすくする登記制度の創設が決まっている。不動産担保依存から脱却した多角的な融資の展開に向けて弾みを付けていきたい。

■民間には１４０

兆円を超える個人金融資産がある。売掛債権（商品などの販売代金を回収する権利）や貸出債権の証券化を一層促進するなど、中小・ベンチャー企業への直接投資が活発化する環境の整備が欠かせない。

■一方、企業収益の改善は家計にも及びつつある。１月のサラリーマン世帯の家計調査（速報）では、１世帯当たりの消費支出額は３３万８１８３円で、昨年７月以来、半年ぶりの高い伸びを示したのは明るい材料だ。

■【予算の早期成立期す】

　景気回復の流れを受けて、雇用改善の動きが全国に波及しつつある。都道府県別の昨年の平均完全

業率を見ると、３９道府県で失業率が低下し、前年（２５都府県）を大きく上回っている。

　現在、０５年度予算政府案が衆院を通過し、参院に審議の舞台を移している。民間需要をさらに活性化させていく正念場となるだけに、「景気、国民生活にとって大きな予算であり、一日も早く成立させたい」（神崎武法代表）。

■ 小児慢性特定疾患患者を救済！

2005.3.8

■小児慢性特定疾患　“法律のすき間”の患者を救済
■今年度中に１８歳到達の人も　２０歳まで延長可能に

■小児がんなどの小児慢性特定疾患について、救済の対象年齢を１８歳未満から２０歳未満まで延長できることなどを盛り込んだ「改正児童福祉法」が、４月１日から施行されます。これを前に厚生労働省は、公明党の強い主張を受け、今年度中に１８歳に達することで事業の恩恵を受けられなくなる患者について、２０歳まで継続して救済されるよう、各都道府県・政令市などに実務上の取り扱いを文書で徹底しました。

　　　　＊

■小児慢性特定疾患とは、がんや慢性心臓病、ぜんそくなど国が指定する小児難病で、国は、その治療研究の推進と患者の負担軽減のため、健康保険の自己負担分を公費助成する事業を実施しています。

■この小児慢性特定疾患治療研究事業については、これまで法律上の根拠がなく、予算確保に大きな制約がありましたが、改正児童福祉法ではこの事業を法律に明記して安定した財源の確保が可能になるよう改善。さらに今回の改正では、支援の対象も４８８疾患から５１０疾患に大幅に拡大し、加えて、すべての疾患で（１）通院治療も支援の対象とする（２）医師の判断で対象年齢を２０歳未満まで延長できる――こととし、給付内容を大きく改善しました。これらは、弘友和夫参院議員ら公明党議員の粘り強い主張で実現したものです。

　　　　　＊

■ただ、今回の対象年齢の拡大により、一部に“法律のすき間”が発生。具体的には、４月１日以降に１８歳になった患者は改正法の適用を受けて２０歳まで引き続き救済されますが、３月末日以前に１８歳を迎えた患者は、２０歳未満であっても現行法の規定によって適用範囲から外れるため、救済されないことになっていました。

■この点について、公明党の遠山清彦参院議員は昨年（２００４年）１１月の厚生労働委員会で取り上げ、尾辻秀久厚労相に対し、「１、２年の経過措置で救済できること。“法のす

間”に落ちて対象外となってしまう方々の救済を、ぜひ検討いただきたい」と強く要望していました。(デイリーニュースより)

■ ０５年度予算案が衆院通過

2005.3.6

■≪石井、佐藤氏が賛成討論≫
　≪メリハリついた配分を評価≫
　≪衆院本会議、予算委≫

【写真：０５年度予算案で賛成討論を行う石井氏】→

(公明新聞：2005年3月3日付)

　一般会計総額８２兆１８２９億円の２００５年度予算案は２日夕の衆院本会議で、自民、公明両党の賛成多数で可決、参院に送付された。来年（２００６年）１月から定率減税を半減させる所得税法改正案と、国・地方税財政を見直す三位一体改革の関連法案である地方交付税法改正案も衆院を通過した。

　本会議採決前の賛成討論に立った公明党の石井啓一氏は、現在、踊り場的な状況にあるものの、民需主導の回復傾向が続く日本の景況について、小泉内閣が一貫して進めている構造改革が景気回復を後押ししているとの認識を表明。

　その上で、「構造改革路線の基本的方向を今後も推進していくことが日本経済の再生、そして活力ある安心社会の構築につながる」として、公共事業や防衛関係費が削

される一方、少子化や治安、災害対策などの重要政策に予算が重点配分され、歳出にメリハリをつけた点を評価した。

　また、０５年度の新規国債発行額が前年度に比べ２．２兆円削減されたことについて触れ、１０年代初頭のプライマリーバランス（基礎的財政収支）の黒字化をめざす上で、「財政悪化に一定の歯止めをかけたことは大きな前進だ」と述べた。

≪

■これに先立ち、衆院予算委員会では公明党の佐藤茂樹氏が賛成討論を行った。

　佐藤氏は、０５年度の予算編成で予算執行調査や特別会計の見直しなどによる予算制度改革が

実に前進したことを紹介。また、公明党主導で設置された「行政効率化関係省庁連絡会議」において、事務コストの削減などによる行政

ムダ排除を徹底した結果、０５年度予算案では１１５億円の経費削減が見込まれていると強調した。(デイリーニュースより)

■ 学校の安全を守ろう！

2005.3.3

【公立小に警備員を配置へ】
【０５年度から市町村に半額補助】
【大阪府】

太田府知事（右から２人目）に対し学校安全に関する緊急の申し入れを行う府議会公明党のメンバー
　　　　　　　　　　　　　　　

■大阪府寝屋川市の市立中央小学校で起きた教職員殺傷事件をきっかけに、学校の安全対策が再び大きな問題になっています。子どもたちを守るため、公明党は全国各地で首長らに対し学校安全に関する緊急対策を申し入れるとともに、国レベルの対策についても党政務調査会の「治安・学校の安全対策プロジェクトチーム」（田端正広座長＝衆院議員）が具体策の取りまとめを急いでいます。ここでは、事件後の自治体の対応策などをまとめてみました。

≪安心確保へ“見守り隊”も組織≫

■中央小学校の事件の翌１５日、公明党の寝屋川市議会議員団、大阪府議会議員団は、同市の馬場好弘市長、太田房江府知事らに対し、それぞれ学校安全対策の強化を求める緊急申し入れを行いました。さらに、２０日には党「治安・学校の安全対策プロジェクトチーム」が、同小学校を訪ね関係者から事情を聴くとともに、大阪府、文部科学省、警察庁からヒアリングを行い、安全対策の立案に取り組んでいます。

■大阪府では児童８人が殺害された大阪教育大学付属池田小学校の事件（２００１年６月）を教訓に、各自治体が学校の安全対策を積極的に推進してきました。全国の幼稚園、小中高校などを対象にした文科省の調査によると、昨年（２００４年）３月末現在で防犯カメラやセンサーなど防犯監視システムを整備している学校の比率は、大阪府が７８．８％と４７都道府県で最も高く、全国水準の４０．６％を大きく上回っています。

■事件が起きた中央小でも３カ所の出入り口のうち正門と物資搬入門にインターホンと防犯カメラを設置し、職員室のモニター画面で来訪者を確認した上で、名札を付けてもらう態勢になっていました。こうした監視システムを備えているにもかかわらず、逮捕された少年は、鍵が掛かっていない南門から校内に侵入しました。モニターを確認している職員もいなかったと指摘されています。

■太田府知事は、公明党の緊急申し入れを受けた直後に、大阪市を除く公立小学校７３３校に警備員を配置し、各小学校ごとに警察官ＯＢの助言も得て地域住民が通学路の警戒活動を行う「子供の安全見まもり隊」を組織する方針を打ち出しました。このため、同府の０５年度予算案に約７億円が追加計上され、市町村への半額補助を行います。警備員は各学校に１人を配置し、月〜金曜日の登校時から下校時まで子どもたちの安全を守ります。

■警察庁に報告があった侵入事案は、０３年に

２件で、殺人未遂１件、傷害・暴行６件を含む１８件が事件になっています。０４年は１９件の侵入事案があり、うち１２件が事件になっています。侵入された時の門の施錠に関しては０３年、０４年とも「施錠なし」が約半数を占めています。正門などが侵入口となったケース

０４年で１０件ありました。

■ 「内部障害者」に光が差した！

2005.2.26

≪公明の井上政調会長の質問に反響≫
≪予算委で「マーク」提示し理解と支援を訴え≫

「ハート・プラス」マークを示し、政府に理解と支援を求める井上氏＝

日　衆院予算委員会

　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓

■【全国に８５万人　社会的認知進まず】

　今月（２月）２日の衆院予算委員会で公明党の井上義久政務調査会長が「内部障害者」への理解と支援を訴えたことから、「目に見えない障害に光が当たり始めた」と喜びの声が広がっている。

　「内部障害」は、心臓機能、腎臓機能、呼吸器機能、膀胱または直腸機能、小腸機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の六つの機能障害を総称したもので、２００１年の厚生労働省の調べでは、１８歳以上で８５万人、身体障害者の４人に１人にも上る。

　定期的な通院や安静が必要で、デスクワークであっても長時間続くと症状の悪化を引き起こすなど、日常生活は大きく制限されているが、社会的な認知は進んでいない。

　「電車の優先席に座っていると白い目で見られる」「身体障害者用の駐車スペースにも止めさせてもらえない」――周囲の無理解に心理的な負担も重なってくる。

　「不安定な体調の状態を相手に伝えるのが難しい。できることなら、この身体を切り開いて内部（なかみ）を見てもらいたい」と、もどかしさを話すのは、当事者団体「ハート・プラスの会」の清水克俊代表。先天性の心臓疾患と後天性の炎症性腸疾患を抱え、運動や食事を制限されている。

　内部障害を理解してほしいと、同会では１年半前に、持ち歩いて表示できる「ハート・プラス」マークを作成。身体障害者を表す車イスのマークでは誤解が多いことから「必要に迫られて」作成したものだ。

　昨年（２００４年）２月、内閣府に対しマーク普及の取り組みを要望したが、「世間で使われるようになったら紹介する」との返事。一方、同年１０月、清水代表らから要望を受けた井上政調会長は、「しっかり取り組みたい」と約束した。

　そして今月（２月）２日、テレビ中継もされた国会の予算委員会の場で井上政調会長は「ハート・プラス」マークの写真を大きく提示し、周囲の無理解に苦しむ内部障害者の窮状を訴えた上で、「政府と企業も国民も、温かい理解と何らかの支援を行うべき」と主張。これに対し、細田博之官房長官は「政府広報を通じて企画を充実していきたい」と明言した。

　ハート・プラスの会の清水代表は、「前向きな答弁にうれしい驚きを隠せない。マークが閣僚や国会議員の目に触れたこともとてもうれしく、希望の兆しが見えた思い」と喜びを語っている。

　清水代表はまた、「障害認定を受けられずに何らかの不自由さ、悩みを抱えている内臓疾患者も多い。こうした障害・難病認定の狭間にいる人たちも含めて、目を向けてもらいたい」と話している。

■【多くの人に障害知ってほしい】
　【ハート・プラスの会　白井伸夜代表】

　国政の場で「内部障害」の問題が取り上げられ、何よりうれしく思います。これにより「内部障害・内部疾患者」に興味を持つ人が増え、草の根レベルで活動を続けている患者や理解者の思いが多くの人に伝わるよう心から願っています。

　内部障害は、医学的に改善の見込み

なくても、周囲の理解が得られることで、体の負担を減らし、日常生活の支障を減らすことができます。医療と福祉の連携や、内部障害者の職業訓練校が全国に１カ所しかないなど、抜本的な見直しも必要です。

　※どんな障害者であれ、世の中の一員であると感じられる社会になることを期待します。

■ 社会保障制度　国民にこたえる改革を

2005.2.26

■民主は協議入り決断せよ
■日米共通戦略目標　政府の明確な説明が必要
■記者会見で神崎代表

←【写真：記者会見で民主党に「３党協議」に応じる

う求める神崎代表】

■公明党の神崎武法代表は２３日午後、国会内で記者会見し、記者団の質問に答える形で、この日の党首討論でテーマとなった社会保障制度の一体的見直しに関する自民、公明、民主の３党協議などについて見解を述べた。

■神崎代表は、民主党が昨年（２００４年）５月に３党で合意しながら応じてこなかった３党協議について、党首討論での小泉純一郎首相と民主党の岡田克也代表との議論を踏まえ、「双方がかなり近づいてきている。（岡田氏も協議に応じる）気持ちはあると、やり取りの雰囲気で感じた」との認識を示した上で、「首相は年金一元化などの課題も条件さえ整えば望ましいと明確に言われた。首相があそこまで思い切った提言をしているのだから、（岡田氏は）３党合意の当事者として、スパッと乗って協議することが当然のことだと思う」と指摘した。

■岡田氏が首相に対して、年金問題を先行させることを協議入りの条件として示したことに対しては、「あえてこっち（年金問題）が先だとか言うのは、乗りたいのに乗れない党内事情があるのかとも感じた。９カ月以上も（３党協議に）乗れないできており、民主党内に乗らない方が得ではないかとか、選挙などを考えた上での判断があるのか」と指摘。「純粋に国民が期待し、一番望んでいることが最優先されるべきだ」と述べ、民主党に対し３党協議入りを決断するよう求めた。

■また神崎代表は、外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会（２プラス２）で、世界的規模での共通の「戦略目標」として日米のパートナーシップの強化を打ち出したことについて、「従来の政策の延長線上のものか、新たな一歩を踏み出したものかがはっきりしない。この点を政府として明確にすべきだ。なし崩し的に政策の転換をするようなことがあってはならない」と指摘。

■

方、ライブドアが東京証券取引所の「時間外取引」を利用してニッポン放送の株式を大量に取得した問題に関連して神崎代表は、政府内で株の時間外取引や放送局への外資の出資に対する規制の見直し、敵対的買収に対する防衛策の新設が検討されていることに触れ、「議論の動向を見ながら党として一つひとつ勉強したい」と述べた。(デイリーニュースより)

■ 国・地方の役割明確に

2005.2.24

【補助負担金めぐり新たなルールの構築必要】
衆院本会議で桝屋氏

　　　　　　　　　質問する桝屋氏

　　　

　　　　　　　　↓

■２２日の衆院本会議で、義務教育費国庫負担法改正案など国と地方の税財政を見直す三位一体改革にかかわる３法案についての質疑が行われ、公明党から桝屋敬悟氏が質問に立った。

　この中で桝屋氏は、国庫補助負担金の削減・縮小に向けた今後の取り組み方について、「個別の補助負担金を議論する前に、改めて国と地方の役割分担を明確にする必要がある」と指摘。具体的には、国庫補助金が手当される施策を（１）全国的規模で統一して実施する新しい施策（２）国民の生命、健康、文化などを守るため、採

性や効率性を超えて行う必要がある施策――とするなど、新しいルールを構築していくことが必要だと提案した。

　また桝屋氏は、三位一体改革に伴い、来年度（２００５年度）予算で交付金化される補助金について、「真に地方の自主性、裁量性が高められるものとして執行するべきだ」と強調。

　これに対し小泉純一郎首相は「地方が独自

を出した取り組みを推進できるよう、交付金についての積極的な情報提供を行っていく」と答えた。(デイリーニュースより)

■ スクールカウンセラーすべての公立中学校へ

2005.2.24

【０５年度１万校（３学級以上）に配置拡大】
【不登校、いじめ減少に効果】
【相談体制の整備進む/公明が強力に推進】

≪スクールカウンセラーの全公立中学校配置などを中山文科相（左から４人目）に要請する党文科部会のメンバー＝２００４年１２月１６日　文科省≫　↑

学校で子どもたちの“心のケア”を行うスクールカウンセラーについて、現在国会で審議中の２００５年度政府予算案に、全国すべての公立中学校（３学級以上の約１万校）へ配置するための予算が盛り込まれました。

　学校での相談機能の強化をめざす公明党が党のマニフェスト（政策綱領）に掲げて政府に強く実現を迫ってきたもので、不登校やいじめなど、子どもたちの抱える問題の解決に資するものと期待されます。

　　　　　※

　スクールカウンセラーは、臨床心理士や精神科医など子どもたちの心理に詳しいカウンセリングの専門家が週１、２回程度、学校を訪問し、子どもたちの相談に応じるとともに、教師や保護者にアドバイスを行う制度。アメリカでは１９６０年代半ばから定着。日本でもいじめで苦しんだり、不登校となる子どもの増加が大きな問題となってきたことを受け、公明党

９３年に国会で取り上げて以来、導入を粘り強く主張した結果、９５年度にモデル事業がスタートしました。

　事業が始まった当初、スクールカウンセラーの配置校数は全国１５４校でしたが、その後、公明党の主張を反映して年々着実に拡大。２００１年度に国から地方自治体への助成が始まったことにより急速に拡充され、今年度（２００４年度）、配置校数は８５００校に上っています。

　※

　こうした中、増え続けていた全国の不登校の児童・生徒数も０２年度に初めて減少に転じ、０３年度は５年ぶりに１３万人台を割りました。これは、スクールカウンセラーの配置拡大が功を奏した結果と言えます。スクールカウンセラー配置校では、不登校やいじめなどの発生状況が著しく改善しているからです。

　たとえば、昨年（２００４年）、文部科学省が全国１７６９校を対象に行った調査（スクールカウンセラー配置前の０１年度と配置後の０３年度を比較）によると、この期間に全国的には不登校が５．１％減、いじめが６．３％減にとどまったものの、スクールカウンセラー配置校では、不登校が１７．２％減、いじめが１２．１％減と、それぞれ大幅に減少しています。

　なお、先の大阪府寝屋川市の小学校での教職員殺傷事件でも、スクールカウンセラーが派遣され、事件に大きな衝撃を受けている児童や保護者、教職員の心のケアが行われています。

　　　　　※

　公明党は、０３年の衆院選マニフェストで０５年度までのスクールカウンセラーの全中学校への配置を掲げ、政府に強く実施を求めてきました。昨年（２００４年）１２月１６日には、公明党文部科学部会（山下栄一部会長＝参院議員）が中山成彬文科相と谷垣禎一財務相に、必要な予算を確保するよう強く要請。

　この結果、０５年度政府予算案に全公立中学校１万校にス

ールカウンセラーを配置するため、今年度（２００４年度）１億２３００万円増の４７億２３００億円の予算が確保されました。(デイリーニュースより)

■ 加速度増す「１円から起業」

2005.2.8

■【設立企業が２万

を突破】
　【公明が強力に推進 再挑戦をバ

クアップ】

【１円起業のイメージを表したイラスト】→

■≪新産業の創出を促進　今国会で制度恒久化の立法も≫

　“１円からの起業”がさらに加速――。２００３年２月に施行された改正新事業創出促進法の「最低資本金規制特例制度」を利用した起業が、２万社を超えたことが、このほど経済産業省の発表で分かった。

　同制度では、会社を設立する際の最低資本金（株式会社１０００万円、有限会社３００万円）の規制を大幅に緩和。０８年までの５年間に限り、「資本金１円」でも起業を可能にし、アイデアや技術に自信があるものの、資金不足に悩む起業家の支援を行っている。

　１月２１日現在における同制度の利用申請件数は、株式会社９８２１件、有限会社１万４８１８件の計２万４６３９件。このうち、１３４３社が設立後５年以内に規定の最低資本金の調達に成功している（１月２８日現在）。実際に「資本金１円」で設立された企業も９２７社に上っている。

　法務省の集計によれば、新規登記法人数（株式会社や有限会社の登記数）は０２年以降、毎年増加の傾向にある。同制度の活用が大学発ベンチャーの創業などを促すとともに、リストラや倒産による失業者や定年退職者の再挑戦を後押ししているとして、経済活性化へ大きな弾みとなっている。

　法制審議会（法相の諮問機関）は昨年（２００４年）１２月、企業の設立と再編の促進を目的に、明治時代に創設された商法の会社関係部分と、有限会社法、商法特例法を体系的に再編した新たな会社法制の要綱案を発表。有限会社制度を廃止し、今後設立される企業を全て株式会社に一本化するとともに、最低資本金制度を恒久的に撤廃することなどを盛り込んだ。

　会社法案は今通常国会で提出される見通しで、成立すれば０６年度から施行される。起業に関する規制緩和がさら

進むことで、新たな産業による中長期的な経済の底上げが期待できる。

　公明

は、起業の促進の妨げとなる最低資本金制度の見直しを一貫して主張。会社法の制定について精力的に議論を進めてきた「会社法制に関するプロジェクトチーム」（

口隆義座長＝衆院議員）は昨年（２００４年）１１月、最低資本金制度の見直しなどを盛り込んだ「会社法制の現代化に関する提言」を発表し、同審議会に申し入れを行っている。(デイリーニュースより)

■ 子育ての経済負担軽減を

2005.2.6

【出産費用に保険適用せよ】
【尾辻厚労相が前向き答弁】
【津波への総合対策も要求】
【衆院予算委で井上政調会長】

【写真：質問する井上政調会長】→

■衆院は２日、予算委員会を開き、小泉純一郎首相と全閣僚が出席して基本的質疑を行った。公明党からは井上義久政務調査会長が質問に立ち、少子化対策について、子育て世帯が経済的に産みたくても産めない現状を指摘、「日本の子育て支援は諸外国に比べて貧困。子育て支援に重点的に予算配分すべき」と訴えた。災害対策では「津波の特性に着目した対策を」と主張。このほか、イラク支援などの外交問題、内部障害者の支援、環境に配慮した都市づくり、農業・漁業問題などについて政府の見解をただした。

■【少子社会対策】井上氏は、少子化対策で経済的支援の重要性を強調した上で、政府の具体的取り組みについて質問。出産費用の負担軽減について「実態を踏まえて出産一時金の増額を検討すべき。将来的には出産費用を健康保険の適用対象とするよう転換すべきだ」と強調した。これに対し尾辻秀久厚労相は「（現実にかかる費用を）十分考慮して適切に対処する。保険適用は２００６年度の医療制度改革の中でしっかり検討したい」と述べ、前向きに取り組む考えを示した。

　また、井上氏は児童手当について、１８歳未満まで支給しているドイツなど西欧諸国の事例を紹介し、当面は小学６年生まで、将来的には中学生までの対象年齢引き上げを主張。さらに、財源対策について「年金・医療・介護も大事だが、子育ても社会保障の枠組みの中で、税制も含めて抜本的に考えていくべき」と述べたのに対し、小泉首相は「私も賛成だ。総合的に考えていくべき問題という認識は共通している」と述べた。

■【災害対策】井上氏はインド洋大津波被害への対応について、政府に対し、被災者の安否確認に全力を挙げるとともに、中長期的な支援の実施を要請した。

　井上氏は「緊急支援の段階を経て、中長期的な復旧・復興支援に対するニーズが高まっている」と指摘。津波早期警戒システム構築や、被災地の自立を支援する観光事業のバックアップ、防災施設の建設協力など幅広い貢献が必要だと訴えた。

　また、井上氏がインド洋大津波を教訓とした日本の津波対策について政府の見解を求めたのに対し、北側一雄国土交通相（公明党）は、堤防や避難道路の整備などのハード面と、津波ハザードマップ（災害予測図）の作成支援などソフト面からの減災対策を強力に推進していく決意を表明した。

　井上氏は、津波被害に対する自治体の取り組みが不十分な現状を指摘した上で、「津波の特性に着目した対策を、総合的に検討する必要がある」とし、津波対策全般の抜本的な見直しと法整備の必要性を強調した。

【内部障害者支援】井上氏は、２０代の心臓病患者の体験手記を紹介し、外見では障害があることが分からないために、さまざまな誤解を受けて苦しんでいる内部障害者がいることを指摘。内部障害者を表す「ハート・プラス」のマークが車いすマークのように社会に定着していないことを挙げ、一層の理解と

援の必要性を強調した。

■【環境・農業】井上氏は、２１世紀の新しい都市づくりには「自然との共生」の視点が不可欠と指摘。都市の地下湧水や下水道再生水などを積極的に活用し、環境と景観に配慮した“水と緑のマイタウン”都市づくりを政府を挙げて推進するよう主張した。

　また、井上氏は食料安全保障の観点から食料自給率向上の必要性を強調し、首相のリーダーシップのもと、自給率向上の戦略本部を内閣に設置するよう提案。水産物自給率の大幅な低下にも言及し、水産・漁業の振興を強力に進めるよう訴えた。

■【イラク復興

援】井上氏は１月末にイラク国民議会選挙が実施されたことを評価し、イラク人による国づくりを全力で支援するよう訴えた。特に、民生安定に不可欠な雇用確保への効果が見込まれているメソポタミア湿原再生事業の重要性を強調。町村信孝外相は同事業

積極的に取り組む姿勢を示した。

　また、井上氏はムサンナー州で活動する自衛隊員の安全確保のため「迫撃砲レーダー」の配備など万全を期すよう求めた。

■選挙違反事件
民主党は政治不信を助長
長沢氏

　一方、関連質問に立った長沢広明氏は、一昨年（２００３年）の衆院選で当選した民主党の今野東（宮城１区）、鎌田さゆり（同２区）、都築譲（愛知１５区）の３氏の陣営幹部が、公職選挙法の買収罪や利益誘導罪で有罪判決を受けた事件に関し、無責任極まりない民主党の姿勢を厳しく批判した。

　長沢氏は、３氏のうち唯一

まだに議員の職に留まる今野氏が、有罪確定を受けて連座制適用を求める行政訴訟を提起した検察側の対応を「民意の否定」と批判し開き直っていることについて、「法に基づく民主主義に背くものである」と追及。

　その上で長沢氏は、同じ仙台市を二分した選挙区である宮城１、２区で「片や辞職、片

居直り」という民主党のチグハグな対応ぶりに、「政治不信を助長している。政治家としての責任をあいまいにすべきでない」と強調した。(デイリーニュースより)

■ 少子化対策の議論が急務

2005.2.1

≪証人喚問　政争の具に

べきでない≫
≪ＮＨＫ番組で東国対委員長≫

←【写真：通常国会の重要課題について見解を述べる東国対委員長】

■公明党の東順治国会対策委員長は３０日午前、ＮＨＫ番組「日曜討論」に、与野党の国会対策委員長とともに出演し、通常国会の重要課題について見解を述べた。

■東国対委員長は、２４日の衆院各党代表質問で、民主党の岡田克也代表が行った再質問について、「数分間の間に、９項目の質問を浴びせて、一つひとつに的確に答弁しろというのは物理的に無理だ」と指摘し、代表質問での再質問のあり方について「議院運営委員会などで協議して、与野党がお互いに納得できる形を出さないといけない」と述べた。

■また、東国対委員長は、報道各社の調査が「郵政民営化について国民の関心は低い」と伝えていることに関して、「小泉純一郎首相が直接、テレビに出演して、国民と討論するなどの場を積極的につくり、国民の理解を深めていく努力が必要だ」と提案した。

■さらに、年金、介護、医療の社会保障制度全般に関する予算委員会での集中審議の実施について、東国対委員長は「集中審議をやっていく中で、おのずから何を議論していくのか浮き彫りになり、次の道が出てくると思う」と前向きな姿勢を示した。その上で、「今、社会保障制度改革とともに、少子化問題が大きな問題となっている。年金、介護、医療の制度改革とともに、少子化の流れをどう食い止めるかという議論も進めなければならない」と強調した。

■一方、東国対委員長は、民主党が予算委員会で自民党旧橋本派の献金事件に関する証人喚問の実現が確定しなければ、２００５年度予算案の審議に応じないとの構えを示していることについて、「『政治とカネ』をめぐって国民から不信を招くような状況は早くやめなければならない。真実

解明するということは国会の責任として大事だ」とした上で、「しかし、景気は非常に大事な時にきており、証人喚問をやらなければ予算審議に入らないというのは無責任だ。証人喚問を与野党の政争の駆け引きの道具に使う

は動機が不純だと思う」と民主党の対応を批判した。(デイリーニュースよ

)

■ 分権で元気な地方に

2005.1.29

【三位一体改革の実現めざす】
【推進連盟総会で冬柴幹事長】

地方分権推進連盟総会であいさつする冬柴幹事長(下記写真)

■公明党の冬柴鉄三幹事長は２８日、都内で開催された「地方分権推進連盟」の第１回総会に出席し、あいさつした。同連盟は国と地方の税財政を見直す「三位一体改革」の実現と地方分権の推進を目的に、全国の都道府県知事や都道府県議会議長、市長会会長らが昨年１１月に結成。同連盟の全国代表格顧問に、公明党から神崎武法代表、冬柴幹事長、井上義久政務調査会長が就任している。

■あいさつで冬柴幹事長は、日本の極端な中央集権型行政システムが明治期以来、さまざまな弊害を生んできたことを指摘し、地方分権改革の必要性を強調。２０００年に施行された地方分権推進一括法によって、多くの国の権限が地方に移譲されたものの、財源についてはほとんど移譲されてこなかったことに言及し、「地方分権に魂を入れようと始めたのが三位一体改革だ。これには多くの抵抗もあるが、地方の代表の方々の力を頂きながら、何としても完成させなければならない」と力

した。

■その上で冬柴幹事長は「地方住民と住民が選んだ首長、議員が国の関与なしに自主的、自立的にその地方のことを決めることによって、個性豊かな、元気あふれる地方をつくることができる。これこそ日本がよみがえる一つの方法だと確信している」と述べ

今後も地方分権の推進に全力で取り組んでいく方針を表明した。(デイリーニュースより)

■ 災害に強い国づくりを

2005.1.29

【ソフト面の対策強化図れ】
【インド洋大津波、支援は長期的視点で】
【衆院予算委で石井、赤羽両氏】

問する石井氏（左）、赤羽氏(下記写真)

■≪振り込め詐欺、カード偽造　国主導で被害防止進めよ≫

　衆院予算委員会は２７日、小泉純一郎首相と全閣僚が出席し、２００４年度補正予算案に関する質疑に入った。公明党から石井啓一、赤羽一嘉の両氏が質問に立った。

●石井氏は、台風などによる水害の甚大な被害を踏まえ、国土交通省が先月（１２月）発表した「豪雨災害対策緊急アクションプラン」について言及。このなかに、洪水ハザードマップ（災害予測図）の作成、公表の義務化などが盛り込まれたことを高く評価するとともに、こうした平時からのソフト面での防災対策の積極的な推進を求めた。

　北側一雄国土交通相（公明党）は、今後の重要な被害拡大防止策として、河川整備などの社会資本整備とともに、中小河川の洪水ハザードマップを２０００以上の自治体で作成するなど、ソフト面での対策に全力で取り組む意向を表明した。

　また石井氏は、被害が急増しているオレオレ詐欺などの振り込め詐欺で、犯罪の主要な手段となっている利用者匿名のプリペイド式携帯電話などについて、昨年（２００４年）、本人確認の義務化などの対策を与党がまとめ、今国会中に法案を提出する予定であることを紹介。その上で、「法律の施行を待たず、事業者も自主規制を強化すべきだ」と述べ、政府が強い指導力を発揮するよう求めた。

　麻生太郎総務相は、自治体の要請に応じて、事業者が契約者の本人確認を求めることができる措置を先月（１２月）から実施していることを紹介し、さらなる対応策を今後協議していく考えを示した。

　そのほか石井氏は、偽造キャッシュカードによる預金引き出し犯罪について、法的措置を含めた被害の補償やカードの偽造防止への対策を政府に要請した。

●一方、赤羽氏は国内外の災害対策について、被害を最小限に抑える減災の取り組みに全力を挙げるよう、強く要請した。

　赤羽氏は、阪神・淡路大震災を振り返り、「１０年が経過したが、真の復興には、まだ時間がかかる」と述べ、同大震災を教訓として今後の防災行政に大きく反映させていくべきだ、と主張した。

　また、未曾有の被害が出たインド洋大津波について、公明党調査団の一員として行った被災地の現地調査を踏まえ、日本政府がいち早く手を打った支援策が現地で高く評価されていることを紹介するとともに、「日本の支援のおかげで復興することができた、と被災者の方に喜んでもらえる具体的な支援が大事だ」と強調し、長期間の支援の必要性を訴えた。

　これに対し、小泉首相は「中長期的な観点をしっかり踏まえ、今何ができるかを検討し、日本としてできる責任を果たしていく」と述べた。

　また赤羽氏は、プーケット日本人会が

ランティアで救援活動に奔走していたことに触れ、「仮に海外で災害が起き、数千人規模の日本人が被災した場合、救助や安否確認に、どう対応していくのか」と政府の見解を聞いた。さらに、「日本から救援に向かうＮＧＯ

は国の援助があるが、現地にいて活動している人たちには経済

支援がない」と指摘、政府の柔軟な対応を求めた。(デイリーニュースより)

■ 民主の途中退席で混乱

2005.1.25

【東国対委員長】
【身勝手な対応を批判】
【衆院本会議代表質問】

←【写真：衆院本会議での民主党の

中退席について記者団の質問に答える東国対委員長】

公明新聞：2004年1月25日付

　「国会は２４日午後、衆院本会議で小泉純一郎首相の施政方針演説に対する各党代表質問を行った。しかし、岡田克也・民主党代表の再質問に対する首相答弁をめぐり、民主、社民の

党が本会議を退席し、両党欠席のまま質疑を続行する異常事態となった。」

■この日の本会議では、最初に質問に立った岡田氏が首相の答弁終了後、年金改革や郵政民営化など９項目について再質問したのに対し、小泉首相が答弁で「すべて明確に答弁している」と発言。その後も、首相は２回にわたって補足答弁を行ったが、民主党は一方的に質問を切り上げ退席。社民党も同調した。

■この間、審議が約５０分間にわたって中断。民主党などの退席後、武部勤自民党幹事長の代表質問を続行した後、本会議はいったん休憩となった。その後、審議再

をめぐって与野党が協議した結果、同日夕に本会議が再開され、岡田氏の再々質問と首相の答弁が行われた。

■民主党などが代表質問を途中退席したことに関して、公明党の東順治国会対策委員長は同日午後、国会内で記者団の質問に答え、「自分たちの満足できる対応がないか

といって、国会を不正常な状態に持っていくのは国民の目にどのように映るのだろうか。乱暴すぎると感じた」と、身勝手な民主党の対応を批判した。(デイリーニュースより)

■ 東京都の２００５年度予算原案

2005.1.22

【新たな発展へ財政再建を一層推進】

【東京都の２００５年度予算原案】

■東京都が１４日に発表した２００５年度予算原案は一般会計の総額が５兆８５４０億円で、今年度（２００４年度）予算比２．６％増と４年ぶりにプラスに転じた。都税は８．４％増の４兆２５０８億円となったが、その増収分は「隠れ借金」の圧縮や基金の積み立てなど財政再建の確実な推進に充当し、政策的経費に充てる一般歳出は１．１％減の緊縮型とした。ただ、防災・治安対策や都市機能の拡充、福祉・医療の充実、産業力の強化など東京が直面している緊急課題には重点配分。「都の財政体質の改善を図りつつ、都民の期待と負託にこたえるべき」との都議会公明党の主張が随所に反映された、メリハリの利いた予算となっている。

≪防災・防犯、福祉、都市再生≫
≪緊急課題には重点配分≫
≪７年ぶり収支均衡≫
≪メリハリ利いた予算に≫

　都は、来年度（２００５年度）予算の編成方針を「東京の新たな発展を目指しつつ、財政構造改革を一層推進する予算」と位置づけ、大幅な法人税の増収分などを新たな飛躍のための“体力の回復”に充当した。

　具体的には、これまで一部計上を見送ってきた減債基金積立金に２１５６億円を計上するなどで、約１兆１０００億円に達していた「隠れ借金」を９２００億円にまで圧縮。底をつきかけていた財政調整基金も８４１億円を積み立て、今年度（２００４年度）最終補正予算分を加えて２９３３億円に増額し、「都民の貯金」として活用可能な残高を確保した。

　また、投資的経費は６．９％の大幅増としたが、一方、第２次財政再建推進プランを着実に実施するため、公明党の主張を受けて職員定数を２２２３人削減するなど、引き続き行政改革や施策の見直しなど歳出削減に努力。７年ぶりに基金取り崩しなどの

時的な財源対策を行うことなく、収支均衡の予算を組んだ。

　歳出を目的別内訳でみると、「福祉と保健」には７２５８億円（０４年度比６．２％増）を配分、全体構成比は過去最高の１７．４％となった

また、「都市の整備」も７５７１億円（同５．９％増）と

きく伸びた。

■【都の主な施策】

水害対策、災害派遣医療チームを強化
産業力強化へ新融資制度創設
小児初期救急医療体制を拡充
ヒートアイランド対策は倍増

【防災対策】

　集中豪雨による水害対策では、隅田川など１５の河川で護岸の亀裂など危険個所を集中補修。また、東南海地震に備えた津波対策、台風時の高潮対策を強化する。また、一昨年（２００３年）の韓国地下鉄火災事故の教訓を生かし、火災対策基準に達していない地下鉄駅の避難経路の増設と排煙設備を整備。災害現場で救命措置に当たる「東京ＤＭＡＴ」（救急災害派遣医療チーム）は、現行の９０人から３６０人に大幅増強し、防災公園ネットワークも８公園を対象に整備する。三宅島の帰島支援策には生活再建や産業再開支援など１７７億円を計上した。

【安心の街づくり】

　犯罪の起こりにくい街づくりの推進では、地域の防犯活動リーダーを育成する「安全・安心まちづくりアカデミー」を開催するとともに、子どもの緊急避難場所としてコンビニ店などと連携するなど、民間・住民と一体での地域防犯ネットワークづくりを支援する。犯罪抑止策では、組織犯罪の温床となっている繁華街への街頭防犯カメラ設置を、新宿・歌舞伎町で増設、上野地区で新設する。八王子市南大沢には同市東南部と町田市北西部を管轄する「多摩西警察署」を新設（開設予定は０９年度）する。ほかに、被害者が急増している「架空請求」などへの緊急対策をはじめ、脱法ドラッグや、電車内の痴漢行為、街頭での落書きなど反社会的行為への対策も強化する。

【産業力の強化】

　中小企業への支援策では、事業再生や個人事業の継承などの相談に応じられるよう公認会計士や税理士などの専門家による相談体制を強化。制度融資では、財務情報の透明度が高い企業などを優遇する新たな融資メニューも設ける。

　仕事や学業につかない若年無業者（ニート）対策には、カウンセリング支援体制の強化などに８０００万円を計上。伝統工芸の技を１カ月間弟子入りして学ぶ「職人塾」なども実施する。

【福祉・子育て支援】

　福祉では、高齢者の寝たきりや認知症（痴呆症）などを防ぐため、介護予防拠点の整備や、区市町村による介護予防健診「おたっしゃ２１」の受診促進（２分の１補助）などを実施する。障害者支援では、知的障害者グループホームの設置促進や、発達障害者の成人期までの一貫支援体制の整備、障害者の一般就労促進などを充実。子育て支

では、児童虐待防止などにも対応できる「先駆型子ども家庭支援センター」を現在の８カ所から２１カ所へ大幅拡充。要望の多い小児初期救急医療体制も現在の２１地区から３７地区へと大幅に拡充し、０６年度までに都内全

を整備する。ほかに、現在、触診が主な区市町村

乳がん検診については、都が補助してマンモグラフィ（乳房Ｘ線撮影）の導入を促進する。

都市基盤整備】

　「開かずの踏切」を解消する鉄道の連続立体交差化は、ＪＲ中央線や京浜急行本線・空港線などの７路線（９カ所）で推進。都内の慢性的な交通渋滞を緩和するため、交差点周辺の拡幅や違法駐車の排除などの対策を集中して行う「スムーズ東京２１」作戦を継続して実施する。また、都心に流入する通過交通の分散や多摩地域の渋滞緩和を図るため、区部環状線と多摩地域の南北方向の道路を重点的に整備する。

　上野や秋葉原などで、ＩＣタグ（電子荷札）を使った観光情報・店舗情報を携帯端末などに発信するモデル事業にも着手する。

　羽田空港の再拡張事業では、新滑走路を建設する国に９２億円を無利子で貸し付ける。

【環境対策】

　地球温暖化・ヒートアイランド対策予算は３４億円に倍増。区立の小

中学校約３０校の校庭の芝生化に対し半額を補助するとともに、都立学校の校庭芝生化や壁面緑化、下水道施設の壁面緑化も実施する。

　ディーゼル車規制では、新たに中小企業向けの特別融資あっせん制度を創設。ＮＯ

・ＰＭ法規制適合車への買い替えを促進するため

利子の半額と信用保証料の３分の２を補助して銀行などを業者にあっせんする。(デイリーニュースより)

■ 高次脳機能障害に支援を

2005.1.20

≪公明の推進で診断基準確立 厚労相に施策整備を要望≫
≪井上氏、障害者団体ら≫

【尾

厚労相（手前）に、支援

の充実を求める井上政調会長（左）と障害者団体代表ら】

公明新聞：2004年1月20日付

■公明党の井上義久政務調査会長と福島豊厚生労働部会長、高次脳機能障害者団体らは１９日、厚生労働省を訪れ、尾辻秀久厚労相に、同障害に対する支援策の充実を求める要望書を手渡した。

　「高次脳機能障害は、脳梗塞などの脳血管障害や交通事故などによる頭部外傷の後遺症として現れる記憶障害や注意障害、社会的行動障害を指す。」

■席上、井上氏らは「公明党の長年にわたる推進によって、２００４年６月に診断基準が確立したが、この障害は、一見、障害と認識することが難しいこともあって、福祉や介護の専門家、市町村での理解は十分に進んでいない」と指摘し、今後も国が主導権を発揮して支援策の充実を図るよう求めた。

■障害者団体は要望書をもとに、
（１）障害認定を全国の医療機関で確実に行える仕組みの整備
（２）全国各地への高次脳機能障害支援センターの設置
（３）障害者手帳の枠組みにとらわれない福祉サービスの利用
　　　――などの７項目を申し入れた。

■これに対し、尾辻厚労相は「医療の分野だけでなく、福祉

面で手薄にならないようにしたい」と述べ、前向きに検討する意向を示した。

　この日の要望には、渡辺孝男、荒木清寛、風間昶、遠山清彦の各参院議員、木内よしあき都議会議員（都議選予定候補＝江東区）のほか、日本脳外傷友の会（東川悦子会長）、高次脳機

障害・家族の会（鈴木照雄代表）、高次脳機能障害を考えるサークルエコー（塚下枝利花代表）、東京都高次脳機能障害者団体連絡協議会（矢田千鶴子代表）のメンバーらが出席した。(デイリーニュースより)

■ 少子化、防災対策に全力

2005.1.18

■≪北九州市での街頭演説で神崎代表≫

少子化対策の取り組みな

について見解を述べる神崎代表
　　　　　　　　　　　↓

■神崎武法代表は１６日、北九州市入りし、同市小倉北区のＪＲ小倉駅前、同戸畑区のＪＲ戸畑駅前で街頭演説を行った。これには、東順治国対委員長、木庭健太郎参院議員らも駆け付けた。

■神崎代表は、景気も着実に回復軌道に乗りつつあるものの、今なお踊り場的な状況にあり、地域や家庭が景気回復を実感できるように全力で景気回復に取り組む、と語った。

■さらに神崎代表は、重要政策課題

して、少子化対策と安全・安心の街づくりの２点を力説。近く党に「少子化総合対策本部」を設置し、３月末をメドに、５つの政策を柱に少子化社会トータルプランを策定する、との方針を示すとともに、昨年（２００４年）の国内での一連の自然災害やスマトラ

沖地震・大津波被害などに触れ、「防災都市づくりなど、生活者の視点で安心・安全な街づくりに全力を挙げる」と述べた。(デイリーニュースより)

■ 子育てしやすい社会に

2005.1.18

【坂口、東氏が強調　防災対策の確立に力尽くす】
【広島

熊

で賀詞交歓会】

←【写真：あいさつする坂口副代表（左）、東国対委員長（右）】

■公明党広島県本部（斉藤鉄夫代表＝衆院議員）は１７日、新年賀詞交歓会を広島市と呉市、福山市の県内３会場で開催した。これには公明党から坂口力副代表をはじめ、中国方面選出の国会議員、地方議員が出席した。

■あいさつに立った坂口氏は近く設置される党少子化総合対策本部長として、少子化対策に全力を尽くしていく決意を披歴し、「どれだけ多くの予算を付けるかというよりも、わが国において子育てしやすい社会の仕組みをどうつくるか、社会をどう変えていくかを焦点に、長期的な展望に立った少子化社会トータルプランをまとめていきたい」と語った。また、斉藤氏は「今年（２００５年）も大衆に立脚した政党として今まで以上に頑張っていく」と決意を述べた。

■このほか、来賓の藤田雄山・広島県知事は、公明党が生活者の視点と弱者の立場に立った政策を推進していると評価し、公明党の活躍に期待を寄せた。

■一方、公明党熊本県本部（江田康幸代表＝衆院議員）主催の賀詞交歓会は１７日、熊本市内で開かれた。これには、東順治国会対策委員長（衆院議員）、弘友和夫参院議員をはじめ、政治、経済、労働、文化界などから多数の来賓が出席した。

■あいさつに立った東氏は、１７日が阪神・淡路大震災発生から１０年目に当たることから、多数の犠牲者への冥福を祈るとともに、地震直後、ヘリコプターで神戸市に飛び、救援活動などに

走した当時の状況を報告。国の万全な防災対策の早期確立の必要性を訴えた。

■また、戦後６０周年を迎える今年（２００５年）は、国政の大きな転換点に立っている、と強調。「当面の緊急課題である少子化対策に、公明党が先頭を切って全力で取り組む」と述べるとともに、「党内に少子化総合対策本

を設置し、今年（２００５年）３月末にも『少子化社会トータルプラン』を策定し、活力ある社会を築いていく」と語った。
(デイリーニュースより)

■ 少子化社会トータルプラン策定へ

2005.1.16

【３月末メ

に子育て支援で提言】
【近く総合対策本部を設置】
【神奈川の「新春の集い」で神崎代表】

←【写真：総合的な少子化対策に全力を挙げる決意を述べる神崎代表】

■公明党神奈川県本部（上田勇代表＝衆院議員）主催の「新春の集い」が１４日、横浜市内で盛大に開催され、神崎武法代表をはじめ公明党の衆参国会議員らと、政治、経済、労働界などから多数の来賓が出席した。
　
■あいさつした神崎代表は、直面する重要政治課題の一つとして少子化対策の強化を挙げ、「２００７年から日本の人口は減少を始める。各種の推計によると、１００年後には今の人口の半分になると言われており、このままでは社会の活力が維持できなくなる。社会保障制度を持続できる制度にするためにも少子化対策は極めて重要だ」と力説。
　
■また、小児医療体制の未整備や、女性の出産・育児後の再就職の困難さ、住宅環境などの問題を指摘し、「一つひとつの政策で少子化対策になるわけではない。総合的な対策が必要であり、今年を『少子化対策元年』とするくらいの決意で取り組まなければならない」と強調した。
　
■その上で、新たに党内に、坂口力・前厚生労働相（党副代表）を本部長とする「少子化総合対策本部」を設置するとの方針を明らかにし、「３月下旬をメドに、少子化社会のトータルプランをまとめたい」との考えを示した。さらに神崎代表は「現在、社会保障給付における子育て支援の経費は少なすぎる。これを増やしていく必要がある」と指摘し、児童手当支給対象の小学６年生ま

の拡充や、出産一時金の引き上げ、小児医療体制の充実、仕事と子育ての両立ができる環境づくりなど具体的な問題について提言をまとめる考えを表明した。
　

■一方、神崎代表は、インド洋大津波被害を受けた地球規模の災害対策や、イラ

復興支援、北朝鮮問題、日中関係など外交課題にも言及し、「国の内外に課題が山積しているが、私どもはこの１年、『生活与党・公明党』として、生活者の視点ですべての課題に全力で取り組んでいく決意だ」と述べ

。(デイリーニュースより)

■ ２００５年を少子化対策元年に

2005.1.13

【デフレ脱却へ中小企業を応援】
【性犯罪防止に情報活用─公表は慎重にすべき】
【大阪の年賀会で神崎代表が強調】

(盛大に開かれた大阪府本部の新春年賀会であいさつする神崎代表)下記の写真

公明新

：2005年1月13日付

■公明党大阪府本部（白浜一良代表＝参院議員）の新春年賀会が１２日、大阪市内で盛大に開催され、神崎武法代表と、北側一雄国土交通相（公明党）ら同府本部所属の国会議員１０人、政治、経済、労働、文化・芸術界から多数の来

が出席した。

■あいさつで神崎代表は、日本経済の動向について、「踊り場にある景気だが、今年後半には回復するだろう」との見通しを示した上で、「今年中にはデフレ経済から脱却したい」と強調。そのために「来年予算案を今年度内に成立させたい」と述べるとともに、日本経済のけん引力である中小企業の支援強化へ、新事業創出促進法など現行の中小企業支援３法を利用しやすいように統合し簡素化した法案を通常国会に提出すると述べた。

■さらに神崎代表は、日本が２００７年から人口減少に転じることに触れ、２００５年を「少子化対策元年」と位置づけ、少子化対策に生活与党・公明党として全力で取り組む決意を表明。

■また奈良市の女児誘拐殺人事件に関連し、性犯罪者の情報の取り扱いについて、「役所が持っている情報を、生活現場に密着した警察に集め活用できるシステムを早急につくる必要がある」と指摘した上で、情報の公表については「人権問題があり慎重に行わなければならない」と強調。再発防止へ性犯罪受刑者の教育プログラムも実施すべきとの考えも示した。

■白浜府本部代表は「茨木市議選に勝利し、全国最強の力量を示そう」と力説。北側国交相が「防災・減災対策を大きく前進させたい。また国際競争力を強化する

め、港湾など物流機能の充実を図りたい」と語ったほか、太田房江大阪府知事、関淳一大阪市長、小池俊二日本商工連盟大阪地区代表が公明党の今後の前進に期待を寄せた。

【人間主義の社会築く　京都で浜四津代表代行】

■公明党京都府本部（山名靖英代表＝衆院議員）の新春年賀会が１２日夜、京都市内で多数の来賓が出席して盛大に開催され、新しい年の力強いスタートを切った。

■あいさつに立った浜四津敏子代表代行は、２００５年が「結党４０年の公明党が新たな出発をする年」「政権与党となり６年目」「戦後６０年」という３つの意味で大きな節目の年であると指摘。結党以来の「現場第一主義」で、相次いだ災害の復興に全力を尽くし、生活与党として国民の声をさらに実現する一方、憲法改正などでは右傾化・国家主義化への歯止め役を果たすとの考えを示した。

その上で浜四津代表代行は、「日本が人間主義の社会となるよう全力を尽くす」と強調。大阪府茨木市議選や都議選などの勝利を訴えた。

■山名氏は、「２００８年サミットの京都誘致を推進するとともに、次期衆院選での勝利を視野に戦いを進めたい」と決意

披露。山田啓二京都府知事、桝本頼兼京都市長、自民党

伊吹文明衆院議員、堀場雅夫・日本商工連盟京都地区副代表世話人が祝辞を述べた。

【平和を創出する日本へ　北海道で冬柴幹事長】

■公明党の冬柴鉄三幹事長は１２日、札幌市内で開かれた党北海道本部（稲津久代表＝道議）主催の賀詞交歓会に出席し、あいさつした。これには、高橋はるみ道知事をはじめ多数の来賓と、丸谷佳織衆院議員、風間昶、渡辺孝男の両参院議員らが出席した。

■冬柴幹事長は国連改革に言及。日本の国連安全保障理事会常任理事国入りについて、「世界の平和に責任を持ちたい」と強い賛意を示し、「日本は武力

はなく“人間の安全保障”の観点から、人間の尊厳を守る世の中をつくる分野で平和を創出したい」と語った。

■これに先立ち、風間氏は北海道新幹線の着工決定に触れ、各界の協力に感謝を述べた。渡辺氏はドクターヘリの整備や介護予

の推進で、安心・安全の社会構築に取り組む決意を語った。(デイリーニュースより)

■ ノロウイルスによる集団感染の拡大防止急げ

2005.1.13

【全国施設調査、医療機関と連携を】
【福島、斉藤、桝屋氏が厚労相に要望】

感染性胃腸炎の集団感染で緊急申し入れを行

（左から）桝屋、福島、斉藤の各氏(下記の写真)

公明新聞：2005年1月12日付

『公明党の福島豊厚生労働部会長、斉藤鉄夫中国方面議長、桝屋敬悟同副議長の各衆院議員は１１日、厚生労働省を訪れ、尾辻秀

厚労相に

てた「感染性胃腸炎の集団感染に関する緊急申し入れ」を中村秀一老健局長、田中慶司健康局長に対して行った。』

■この日の要望は、広島県福山市の特別養護老人ホーム「福山福寿園」などでノロウイルス（人の小腸粘膜で増殖する超小型・球状のウイルスで、下痢、吐き気、おう吐、腹痛、発熱などの症状を引き起こす）による感染性胃腸炎の集団発生が相次いでいることを受け、斉藤、桝屋両氏が１０日に行った同特養ホームの現地調査などを基に緊急に対応すべき事項を申し入れた。

■席上、桝屋氏らは、福山市の事例で地域の医療機関との連携が悪かった点などを指摘し、抵抗力の弱い要介護者などへのまん延の防止対策を講じるよう要請。
特に要望事項として、
（1）早急な原因解明
（2）全国の高齢者施設や乳幼児施設の実態調査と結果の公表
（3）感染症や食中毒が発生した場合の連絡報告体制の点検と徹底
（4）集団発生の場合における行政の責任に

る地域医療機関との協力体制の整備
（5）感染症や食中毒の発生防止のための健康管理や衛生管理の徹底
　　――を強く求めた。

　また、福島氏らは、国民の不安解消と類似の集団感染の拡大を防止するよう万全を期

た対応を

めた。

■これに対して、中村、田中両局長は「まず、原因究明と実態把握に一生懸命に取り組んでいる。再発防止に全力を尽くしたい」と述べ、これらの要望を含め対策に尽力する意向を示した。

【感染症対策に万全尽くせ】
【公明、防止策強化で申入れ】
【中国５県】

　公明党広島県本部の「２００５年高齢者施設等感染症対策本部」（浅野洋二本部長＝県議）と党県議団（安木和男団長）は１１日、７人の死亡者を含むノロウイルス（小型球形ウイルス）の集団感染者を出した福山市の特別養護老人ホーム「福山福寿園」の視察（１０日）を踏まえて、藤田雄山県知事あての「高齢者施設などでの感染性胃腸炎に係わる緊急申し入れ書」を新木一弘福祉保健部長に手渡し、万全な対策を講じるよう要望した。

　要望の内容は、（1）同園での感染ルートの解明と再発防止の徹底（2）高齢者、障害者、児童福祉施設などの実態調査と結果の公表（3）入所者と職員の健康管理や食品調理時（外注の場合は調理業者）の衛生管理の徹底（4）通所施設の感染症対策の確立（5）感染症・食中毒発生時の連絡体制と報告義務の強化（6）集団発生時の医療機関協力体制の整備（7）国や他県との情報交換と総合的対応ができる連携を――などとなっている。



　党岡山県本部は１１日、石井正弘知事あてに高齢者施設などにおける感染性胃腸炎についての申し入れを行った。応対した小野隆夫知事室長は県内の関連施設に通知し対応していると述べ、「誠意を持ってやっていきたい」と答えた。このほか党岡山市議団も萩原誠司市長あてに同様の申し入れを行い、早急な対応を求めた。

　なお、党鳥取県議団は片山善博知事に、党島根県本部は、永田伸二県健康福祉部長に、速やかな対応と防止を要望した。



　山口県議会公明党は１１日、二井関成知事に対して、高齢者施設などにおける感染性胃腸炎についての緊急申し入れを行った。これには小泉利治、先城憲尚、石丸典子、上岡康彦の４県議が参加。早急な実態調査と結果の公表、施設関係者への衛生管理の徹底など５項目を要望した。

　同県は今月９日、岩国、宇部、萩の３健康福祉センター管内の３カ所の特別養護老人ホー

で、計７５人の入所者や職員が下痢や吐き気など症状を訴え、うち３人が入院していると発表した。

　石津敏樹県健康福祉部長らは「申し入れの趣旨に沿って対応したい」と答えた。(デイリーニュースより)

■ 市民とともに文化芸術振興を

2005.1.11

≪多摩地域で初の施行≫
≪市議会公明党　文化人、市担当者と意見交換≫
【立川市文化芸術

まちづくり条例】

(条例について、市内の文化人と懇談する市議会公明党のメンバー)
　　　　　　　　　　　　　　　↓

■市民とともに文化芸術のまちづくりを――。東京都立川市の「立川市文化芸術のまちづくり条例」が１２月２２日に施行された。国の文化芸術振興基本法に基づく条例の制定・施行は、東京の多摩地域では初めて。文化芸術振興の条例制定を推進してきた市議会公明党のメンバーらは先ごろ、文化芸術活動に励んでいる市内の文化人とともに、市担当者と条例の施行について意見交換を行った。

　　　　◇

■施行された条例は９条から成る。条文の主語は「市民及び市は」という表現を使用。市民と行政が協働して文化芸術を振興することを基調としている。また、「市民」には、学校や企業など、市内で活動するすべての団体組織も含めている。

■第１条では、条例の目的について「文化とやさしさのあるまちづくりの推進を図り、もって新たな立川文化の創造と振興に寄与する」と明示。第７条では、「市民及び市は、文化芸術の振興に必要な資金の調達に努める」とし、地域づくりの活動を支援する「立川市地域づくり振興基金」を有効に活用することなどを定めている。

■意見交換の中で、市内でコンサートの開催などに携わってきた声楽家の加藤江美さんは、条例について「こういう形で市で応援してもらうことは大変にうれしい」と評価。文化芸術への助成事業に対して、「長く支援をしてほしい」と要望した。

■画家の工藤隆志さんは、作品の発表場所の問題について触れ、一般の人が文化芸術に親しみやすいような環境づくりを要望。また、「作品を発表する場所は借りる費用が高く、無料で貸してくれる所は、３年間予約で埋まっている」との状況を指摘した。

■公明党の議員からは、「美術館に普段行かない人も親しみやすいよう、美術作品を街の中などに展示してはどうか」「市としても駅前の企業と連携して、作品の発表場所の提供をしてほしい」などの意

が出された。

■市産業文化部地域文化課の三次満課長は「条例の趣旨を生かしながら、どう実施していくのかについては、市民の方と連携していきたい」と話していた。

※市議会公明党は、文化芸術による地域づくりの観点から

議会質問で繰り返し文化芸術振興条例の制定を訴えてきた。

◎公明党昭島市議団は、立川市議団と連携を密にし、文化芸術フォーラムを共催で実施するなど

化芸術振興に取組んできています。平成１７年度予算要望の項目にも条例制定を行い文化振興に取組むべきと要望しております。
【右の写真は立川と連携し

行ないました文化芸術フォーラムの場面】

■ 公明の真価問われる１年

2005.1.8

【都議選勝

に総力挙げる】
【神崎代表が強調　平和・安定へアジアを重視】
【東京都本部が賀詞交歓会】

あいさつする神崎代表(下記の写真)

公明新聞：2005年1月8日付

■公明党東京都本部（山口那津男代表＝参院議員）の新春賀詞交

会が７日、都内で盛大に開かれ、神崎武法代表、浜四津敏子代表代行、太田昭宏幹事長代行、今夏の東京都議選公認予定候補２３氏らと、武部勤・自民党幹事長、石原慎太郎・東

都知事ら政界、経済・労働界から多数の来賓が出席した。

■あいさつで神崎代表は、新年の決意を披れきし、都議選への取り組みについて、「大変に厳しい選挙戦になるが、次の国政選挙に連動する選挙でもあり、完勝をめざして総力を挙げて戦う」と述べ、力強い支援を訴えた。

■また、構造改革や経済の効率化により日本社会で二極化が進んでいることに対して、「経済活性化のために競争は必要だが、極端な二極化は望ましくない」と懸念を表明し、「まじめに働く人が報われる社会をつくるために、公明党は最も困っている人のた

に働く党でなくてはならない。今年は公明党の真価が問われる」と力説した。

■さらに、正念場を迎えている経済再生に関して、「景気を本格的な回復軌道に乗せ

今年中にデフレ経済から脱却するために、全力で取り組んでいく」と強調。

た、「アジアの平和と安定のために、アジア外交を重視して頑張っていく」と強調し、緊急の課題として、インド洋大津波被害への支援に全力を尽くす考えを重ねて示した。

■山口都本部代表は、「少子化対策と災害対策に全力を挙げ、全ての戦いに都本部一丸となって

戦していく」と決意を披れき。

■北側一雄国土交通相（公明党）は、「災害に強い国土をつくるために防災、減災のあり方を点検し、全力で取り組む」との考えを強調した。

■来賓あいさつで自民党の武部幹事長は、「平和や福祉、環境問題で最も一生懸命に取り組んでいるのが公明党だ」と評価した上で、「（自民党と公明党は）連立政権で時に切磋琢磨し、時に補い合っている。今年も力を合わせて、都政、国政の発展のために頑張っていきたい」と述べた。

■石原都知事は、地球温暖化などの諸課題の克服のために、「都としても行政と議会が協力して取り組まなけれ

ならない」と表明。また、「都議会では公明党に大変にお世話になり、（都政が）スムーズに進んでいる」として、都議会公明党のさらなる活躍に期待を寄せた。

■日本商工会議所の会頭である山口信夫日本商工連盟会長は、「本当の景気回復には中小企業に力を与えることが一番大事だ。そのことを最も理解している公明党

力に期待している」と表明。日本労働組合総連合会（連合）の草野忠義事務局長は「生活者、勤労者の味方である公明党は、パート労働や契約社員などの処遇改善、働く女性の出産、子育て支援に力を尽くしてほしい」と述べた

■最後に、浜四津代表代行が、都議選予定候補を紹介し、２３人全員の必勝へ熱い支援を呼び掛けた。(デイリーニュースより)

■ デフレ脱却へ展望開く年に

2005.1.8

■政府・日銀一体で政策努力強化へ■

■【経済再生への正念場】

　「今年は、神崎武法代表が強調するように「景気を回復し、経済を再生することが最大の目標だ」。そのために、日本経済の重しとなっているデフレから脱却できるかどうかの正念場の年となる。」

　デフレは言うまでもなく、モノやサービスなどの需要

広い範囲で供給を下回り、物価が継続的に下落している状態を指す。デフレ下では、売り上げ高が減少するため企業収益が悪化し、賃金の下落や雇用の縮小につ

がる。収益や賃金が減っても融資の返済額は減らないため、企業は経営が圧迫され、家計は住宅ローンの負担増などを招き

経済活動を阻害する。

　国内では１９９０年代半ばからデフレ基調が続き、政府は２００１年３月の月例経済報告で「緩やかなデフレにある」と認定し、デフレ宣言を行った。

■日本銀行は国民に身近な消費者物価指数の動きを重視し、同指数の前年比が安定的に０％以上になることをデフレ脱却の目安とし、金融の量的緩和政策を続け、市場に大量に資金を供給している。

　併せて、政府の経済・財政運営については、公明党が９９年に連立政権に参加したことで政治が安定し、適切な政策を切れ目なく打ち出してきた。産業再生機構や中小企業再生支援協議会の設立など産業と金融の一体再生を目指した施策の展開とともに、中小企業や雇用のセーフティーネット（安全網）を整備するなどの取り組みが着実に浸透し、今日の景気回復の流れを後押ししている。

　経営改善に向かう企業が増える中で、経済再生のもう一つの課題である銀行の不良債権処理にメドが立ちつつある。大手銀行の貸出金全体に占める不良債権の比率は０４年９月末で４．７％となり、０２年３月末（８．４％）から０５年３月末までに半減するとした政府目標はほぼ達成し、金融再生の出口が見え始めた。

　こうした中で、経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）は、日本経済について「デフレは２００５年に収束」との見通しを示した。企業の収益力回復を背景に設備投資が景気を下支えするとし、これに伴い、消費者物価指数も今年は０．１％のプラスに転じるという。

　政府経済見通しでも、０５年度の消費者物価指数は０．１％増と７年ぶりのプラスを見込んだ。民間需要を中心に緩やかな景気回復が続き、「デフレからの脱却に向けた進展が見込ま

る」とした。

　ただ、デフレ脱却への展望を開き、景気を本格回復の軌道に乗せるには政府・与党と日銀が一体となっ

政策努力の強化が求められる。まずは、災害対策を中心とした０４年度補正予算案を通常国会冒頭で成立させるべきだ。さらに、公明党のマニフェスト（政策綱領）が反映し、少子高齢社会や経済活性化に向けてメリハリの利いた０５年度予算

を０４年度内に成立させることが欠

せない。

■【総需要の拡大に力を】

　その上で、デフレを克服するには総需要を拡大していかなければならない。時代のニーズ（要望）に対応し

新しい商品・サービスを生み出す中小・ベンチャー企業を育成していく環境を一段と整えていくことが望まれる。

　さ

に、経済再生のカギは地域再生である。商店街活性化への取り組み、地域の特色を生かした観光政策の具体化、構造改革特区の全国展開を軸とした規制改革の促進などに力を注ぐ必要がある。(デイリーニュースより)

■ 戦い、完勝する１年に

2005.1.8

■公明 決意あふれる新春幹部会
【議員先頭に 都議選、地方選勝ち抜く】
【憲法改正など重要課題「平和」への貢献の視点で】

神崎代表、浜四津代行ら強調】

←【写真：新春幹部会で「都議選、大型地方選をはじめ全ての選挙に勝利しよう」と訴える神崎代表】

■公明党は４日午前、東京・新宿区の党本部で新春幹部会を開き、東京都議選をはじめ、大型地方選挙の完全勝利をめざして、全議員、職員が総力を挙げて戦うことを誓い合った。

■あいさつに立った神崎武法代表は、「本格的な地方の時代がやってこようとしている。地方議会の果たす役割は極めて重要であり、公明党は住民の声を地方議会に反映できる議員を送り出していきたい」と力説。「まず１月の北九州市議選、大阪・茨木市、岡山・倉敷市、埼玉・戸田市の各市議選の大型地方選に勝利して緒戦の戦いをスタートし、夏の東京都議選に断じて完全勝利しよう。この１年を戦う１年、あらゆる選挙に勝利する１年に」と呼び掛けた。

　また、神崎代表は憲法改正問題について「５月ごろに衆参両院の憲法調査会から憲法改正についての一定の方向性が打ち出され議論が本格化する。その際、２１世紀の日本をどういう国にするのかという視点を欠かすことができない。世界の平和と安定に対して、日本がどう貢献していくのかを憲法の中で明確にすることも含めて、議論をさらに深めていきたい」と述べた。

　さらに、日本の国連安全保障理事会の常任理事国入りについては、「最近のテロや地域紛争では、非軍事面の人道復興支援活動の果たす役割が極めて重要になってきている」とした上で、「ライフライン（電気、水道、ガスなどの生活線）の復旧や医療、貧困・飢餓、環境破壊、感染症対策など『人間の安全保障』の分野で、日本は大きな力を発揮している」と強調。「公明党は国際社会における日本の地位や名誉を求めて常任理事国入りに賛成しているのではない。『人間の安全保障』の分野での日本の力をさらに大きく発揮するために、常任理事国入りが必要だと考える」と述べた。

　教育基本法の改正問題について神崎代表は、「現在、与党間で議論が行われているが、残念ながら、国民の間であまり取り上げられていない。それは、この問題が愛国心（を条文に明記するかどうか）といった狭小な議論が焦点になっているからではないか。また、法改正によって教育の現場の問題が直ちに解決するものではないと国民は見ている」と指摘した上で、「憲法改正問題の議論と並行して、世界の平和と安定に貢献できる日本の在り方や、どういう日本人を育てていくのかと

う視点も併せて、幅広い議論をしていく必要がある」と語った。

　日本の経済情勢に関連して神崎代表は、「現在、日本経済は本格的な回復軌道に乗れるかどうかの正念場を迎えている。その意味で、災害対策を中心とした４兆７０００億円の２００４年度補正予算

通常国会冒頭で成立させなければならない。また、さまざまな公明党の主張や政策を反映した０５年度予算も、０４年度内に成立させなけれ

ならない」と述べた。

■これに先立ち、浜四津敏子代表代行は、今夏の東京都議選について「一昨年の衆院選、去年の参院選で

、東京で民

党に大きな“追い風”が吹いたが、この流れは変わっていない。かつて経験したことのない逆風の中での都議選になるが、流れを変える反転攻勢の戦いで断固勝ち抜いていこう」と力説。太田昭宏幹事長代行は「都議選予定候補２３人全員の当選をめざし、一致結束して

勝利しよう」と訴えた。

■ インド洋大津波　復興支援を早急に

2005.1.6

【公明党対策本部が現地報告・要望】
【安否確認、医療で協力を】
【首相「日本が率先、何でもやる」】

『インド洋大津波に対する日本の支援に関して、小泉首

（右から３人目）に要望する党対策本部のメンバー』(下記の写真)

公明新聞：2004年1月6日付

■公明党スマトラ島沖大規模地震・津波被害対策本部（本部長＝太田昭宏

事長代行）は５日午前、首相官邸で小泉純一郎首相に対し、同対策本部が派遣した現地調査団（団長＝高野博師副本部長、参院議員）の調査報告とともに、日本の支援に関して要望した。これに

、太田幹事長代行、高野氏のほか、

羽一嘉衆院議員、加藤修一、谷合正明の各参院議員が出席した。

■現地調査団には高野、赤羽、谷合の各氏が参加し、１２月３１日から１月３日にかけて、多数の犠牲者が出たタイ南部のプーケット島などで災害現場を視察し、救援活動の状況を調査したほか、首都バンコクでタイ政府や赤十字関係者と日本の支援策について意見交換した。

　席上、太田幹事長代行らは、今回の大災害に対する復興支援をめぐって、６日にインドネシアで開かれる緊急首脳会議に小泉首相が出席することに触れ、「首相の出発（５日夕）前に、現地の状況を報告し、要望したい。アジアでの大災害であり、被災国への復興支援に日本がリーダーシップを発揮すべきだ」と強調。日本の技術力と経験を生かして、インド洋沿岸諸国における津波の早期警報システム確立にイニシアチブ（率先）を取ることや、感染症予防のための衛生・医療面での支援策、災害廃棄物の適正処理などについて関係国へ積極的に協力することを提案した。

　さらに、現地の状況について、生々しい被災現場の写真を提示しながら詳細に説明した上で、行方不明者の安否確認体制を強化するため医療専門家を増派することをはじめ、被災者家

への心のケアや、現地で邦人家族の受け入れなどに尽力しているプーケット日本人会に対する経済的支援などを要望した。

　これに対し、小泉

相は、公明党がいち早く現地調査したことを評価するとともに、「大変な災害であり、日本がイニシアチブを取り、できることは何でもやりたい」と表明。インドネシアでの緊急首脳会

と、１８日から神戸市で開催される国連防災世界会議を連動させて、日本が災害復興にリーダーシップを取っていく考えを示した。(デイリーニュースより)

■ 公明党調査団が現地を緊急調査

2005.1.5

≪スマトラ島沖地震 大津波のツメ跡深く≫
≪大地えぐり根こそぎ破壊≫
≪政府、赤十字関係者と会談≫
≪日本の援助を強く期待≫

【津波による被害の状況を調査する高野（中央）、赤羽（右）、谷合の各氏（カオラック）】：下記の写真

公明新聞：2005年1月4日付

　『公明党スマトラ島沖大規模地震・津波被害対策本部（本部長＝太田昭宏幹事長代行）は、高野博師副本部

（参院議員）を団長とする「被災地現地調査団」を、１２月３１日から１月３日にかけて、インド洋大津波の被害を受けたタイに緊急派遣した。これ

は赤羽一嘉同事務局長（衆院議員）、谷合正明同事務局次長（参院議員）が同行した。』

■調査団は、多数の犠牲者が出た南部のリゾート地域のカオラックとプーケットに入り、大津波によって甚大な被害を受けた現地の状況や救援活動などについて精力的に調査するとともに、タイ政府関係者らと会談した。

　１日に現地入りした調査団一行は、プーケット島から北へ車で１時間ほどのリゾート地・カオラックを訪問。タイの津波被害は南部のプーケット、パンガー、クラビーの３県に集中。リゾート施設が集まるカオラックでは、休

を過ごしていた多くの外国人が被災した。数キロにわたって続く砂浜近くに立ち並んだコテージは、大津波によって大地がえぐられるなど根

そぎ破壊しつくされ、瓦礫の山が広がっていた。津波による建物の損壊は海岸から数百メートルの内陸

も及んでおり、調査団一行は津波の規模の大きさ、破壊力の凄まじさを目の当たりにした。

■その後、調査団一行はプーケットに入り、各国の連絡拠点となっているシティーホールや臨時領事相談所などで救援活動の状況を聞くとともに、津波災害の発生直後から、混乱した状況の中で旅行中に被災した邦人

援助に奔走してきたプーケット日本人会の宮下和司会長らと懇談した。

　調査団は翌２日、現地での調査を踏まえ、首都・バンコクで政

関係者や赤十字関係者と相次いで会談。救援活動の状況などを聞くとともに、今後の日本の支援の在り

などについて意見を交換した。

■お見舞いと全力支援を表明

　このうち、外務省を訪問した一行は、津波災害対策室長のイッティ大使と会談。席上、高野氏は、多くの人命が犠牲になった今回の災害に対して心からお見舞いの言葉を述べるとともに、「日本としてもできる限りの援助・協力ができるよう

としても政府に強く働き掛けたい」と述べた。

　これに対し、同大使は、タイ国内の被災状況を説明するとともに、行方不明者の救援・

索活動に全力を尽くすことを強調した。小泉首相が被災国に対し総額で５億ドル（約５１５億円）の無

援助を行う意向を示したことに対して「タイ政府としても受け入れたい」との見解を表明。また、津波早期警戒システムの確立などで日本の援助に対して期待を示した。

■一方、クラセー首相顧問（元外相）との会談では、今後の課題として、同様の災害が起こった場合に被害を最小限に食い止めるための災

救援分野での人材育成などについて意見を交換。このほか、タイ赤

字社のアムナット救難・コミュニティー支援局長とも会談し、救援物資

輸送手段の確保や通信手段整備などで要望を受けた。(デイリーニュースより)

■ 公明 全国で新春街頭演説

2005.1.4

【０５年こそ「不安」を「安心」に】
【景気回復、災害対策に責任担う】
【東京で神崎代表、浜四津代行ら】

≪新春街頭演説会で訴える神崎代表

右から４人目）と、（右から）よしくら、山口、浜四津、太田、石井、高木（陽）の各氏ら＝２日　東

・新宿駅西口≫　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　↓　

■公明党は元日から全国各地で新春街頭演説会を開き、東京都議選をはじめとする地方選勝利へ力強くスタートを切った。

■２日、東京・新宿駅西口では、神崎武法代表らが新年の抱負を力強く披歴。神崎代表は、スマトラ島沖地震と津波による甚大な被害について、「日本は復旧・復興と被災者支援にリーダーシップ発揮を」と力説。公明党としていち早く調査団をタイに派遣したことを踏まえ、「首相官邸に（調査結果を）報告し、政府にさらなる支援策を求めていく」と強調した。

■また経済について、「今年１年、景気を回復し、経済を再生することが最大の目標だ」として、０５年中にデフレ経済から脱却できるよう政府・与党一体で取り組むと強調。

■北朝鮮への経済制裁については、安否不明の日本人拉致被害者に関する再調査の結果次第ではやむを得ないとした上で、「第一段階で資金の流れを、第二段階で物や人の交流をストップして段階的に行うべきだ」と表明。併せて「最終的には日朝関係は話し合いで解決しなければならない。その目標を置きながら圧力をかけることを忘れてはならない」と指摘した。

■浜四津敏子代表代行は、「どこまでも生活者の目線、現場第一主義で戦っていく」と力説した。

■太田昭宏幹事長代行は、「国

の皆さまの不安を、安心、安全に変えるために公明党は全力を挙げる」と訴えた。

■新春街頭演説会には、高木陽介、高木美智代の両衆院議員、山口那津男、遠山清彦、沢雄二、鰐淵洋子の各参院議員、藤井富雄最高顧問（都議）、石井よしの

都本部幹事長（都議選予定候補＝墨田区）、よしくら正美都本部都民運動局次長（同＝新宿区）らが出席した。(デリーニュースより)

■ ２００５新年抱負 冬柴幹事長インタビュー

2005.1.4

■≪北九州、茨木、倉敷、戸田など緒戦の地方選勝利に総力≫


≪

年の抱負を語る冬柴幹事長

公明新聞：2005年1月1日付

■２００５年政治決戦の緒戦となる大型地方選挙や夏の東京都議選への取り組み、内外の重要政策課題への対応について、冬柴鉄三幹事長に聞きました。

■候補、議員を先頭に戦い抜く

【冬柴鉄三幹事長】　新年明けましておめでとうございます。昨年、公明党は、結党４０周年の佳節を刻み、７月の参院選では党員・支持者の皆さまの献身的なご支援により、大勝利を飾ることができました。これもひとえに、公明党が結党以来、「大衆とともに」の立党精神を掲げ、大衆に奉仕する政治に徹してきたことに対する国民の評価であると確信します。今年も「日本政治に責任を担う第３党」として“公明党ここにあり”の闘いを展開し、結党５０周年へ向けたスタートを切ってまいります。

　――年頭から重要な地方選挙が続きます。

【冬柴】　そうです。まず今月、政治決戦の幕開けとなる北九州市議選をはじめ、大阪・茨木市、岡山・倉敷市、埼玉・戸田市の各市議選など重要な選挙が行われます。また２月には奈良・橿原市、沖縄・浦添市、群馬・前橋市、大分市などの市議選が控えています。公明党は昨年１２月まで、統一外地方選挙で１０６カ月、連戦連勝を続けています。まずは年頭に行われるすべての地方選挙に大勝利して、連続勝利への勢いをつけるスタートにしてまいります。

　――夏には都議選が行われます。

【冬柴】　都議選に向けて公明党は、９人の新人を含む２３人の候補者を擁立していますが、国政レベルでの自民党と民主党の２大政党化の流れが、都議選にも大きな影響を与えることは必至です。今年の都議選はかつてなく厳

い選挙になりますが、断じて完全勝利を勝ち取っていく決意です。

　――具体的な取り組みについては。

【冬柴】　勝

のためには、まず、候補者とその家族が先頭に立って戦い抜くしかありません。さらに、国会議員はもちろん北海道

ら沖縄までの全国の地方議員一人ひとりが党勢拡大の先頭に立ち、大型地方選挙を自らの選挙ととらえ、党の総力を挙げた戦いを展開してまいります。

■少子高齢化対策に全力

　――満５年を経過した自民党との連立関係をどう見ていますか。

【冬柴】　自公連立はうまくいっており、大きな成果を挙げています。公明党が連立入りしたことにより政治が安定し、危機的状況にあった経済を回復軌道に乗せることができました。一方で、憲法や教育基本法の改正問題などで自民党と見解の違いがありますが、公明党と自民党は生まれも育ちも違うのですから、違いは違いとして認め、言うべきことは言いつつ、互いを尊重していくことが重要です。

　――小泉内閣の構造改革路線への対応は。

【冬柴】　小泉首相の改革への姿勢は高く評価しています。今年の重要課題の一つである郵政民営化については、小泉政権発足の際の連立政権合意であり、実現する責任があります。ただ、民営化の具体像についての議論は大いに行うべきであり、あくまで「国民に利便性がある改革」を基本に進めていくべきです。

　――外交ではイラク復興支援や北朝鮮問題が引き続き大きな課題です。

【冬柴】　現在、イラクでは、イラク人によるイラク政府の樹立に向け民主的なプロセスが進んでおり、日本をはじめとする国際社会の支援を必要としています。イラクへの自衛隊の派遣延長に反対する声もありますが、自衛隊の人道支援活動を政府として国民によく説明し、理解を求めていく必要があります。

　また、拉致問題に関する北朝鮮の対応を是認することはできません。状況次第で経済制裁の発動を検討するのは当然だと思います。ただ、対話の道を閉ざすことなく、どう圧力をかけていくかは微妙な問題であり、慎重な判断が求められます。北朝鮮の核開発問題も重要であり、北朝鮮を６カ国協議の場に引き出し、対話による解決を図ることが重要です。

　――内政では、社会保障制度改革が迫られていますが。

【冬柴】　結党以来、「大衆福祉」を標榜してきた公明党にとって、持続可能な社会保障制度を確立し、安定させることは“立党の本懐”とも言えます。給付と負担のあ

方の見直し、安定的な財源の確保は避けて通れない課題ですが、子どもからお年寄りまですべての国民が安心して暮らせる社会

構築をめざし、今後も少子高齢化対策に全力で取り組みます。(デイリーニュースより)

■ 新春てい談　新・東京物語

2005.1.2

■≪東京の活力が日本を変える≫
　≪明日を担う子どもたちに魅力あふれる首都を≫

　　(公明新聞：2005年1月1日付)
　『東京は日本の首都として進化し続けてき

した。都市政策の専門家である青山やすし氏（元東京都副知事）と、公明党の浜

津敏子代表代行、都議会公明党の石井よしのぶ幹事長に、東京のあるべき未来像などを語り合ってもらいました。』

【浜四津】　青山さんは東京都の副知事を終えて現在、都市政策の専門家として活躍されています。きょうは首都・東京の明日を見据えたお話をうかがいたいと思います。

【青山】　東京の発展は、徳川家康が江戸幕府を開いたのが始まりだと思いがちですが、実際は太田道灌が千代田城を造った１５世紀に始まります。道灌は陸路の拠点を浅草に置き、水路の拠点を日本橋に置いた。この水陸の物流拠点が後の発展を支えてきた。東京は単に日本列島で一番広い関東平野の中心にあるというだけではなく、先人が将来を見通して発展させてきた都市なんです。

【石井】　東京は、シルクロードの終着駅だと思っています。ヨーロッパを源流とするシルクロード文明が中国を経由し、日本にもたらされた。押し絵羽子板、市松人形、江戸小紋、蒔絵、彫金などです。以来、その道一筋の職人の技が、今日の世界に冠たる自動車や家電産業、半導体をはじめとする先端技術へと発展し、世界に情報発信されています。

【青山】　国内的にも、東京は全国から集

った人で形成されています。絶えず

様な情報が発信され、異なる思考が受信され、人と情報の交差点のような役割を果たしています。

【常に国の先行指標となってきた東京】

【浜四津】　私は東京育ちですが、東京は非常にパワーと歴史がある都市だと実感しています。政治の面でも、常に国の先行指標となってきました。少子化対策の柱として公明党が一貫して拡充を推進してきた児童手当も、都議会公明党が国に先駆けて都政で実現しました。そうした、全国をリードする東京の施策を前進させてきたのが都議会公明党です。

【石井】　今年は公明党が都議会に初議席（当時、無所属）を得て５０年、都政のキャスチングボート（政策の決定権）を握って４０年になります。公明党は都政の「舵取り役」として、どこまでも都民の皆さまの立場から数多くの政策を実現してきたことを誇りに思っています。

【青山】　今も忘れられないことがあります。鈴木都政時代、都議会の公明党の部屋が夜遅くまで明るかったので、ドアを開けたら、石井さんが一人で仕事をしていた。私を見るなり「青山さん、これは問題になりますよ」と、ＰＭ（粒子状物質）規制の必要性を熱く語ってくれた。初めて聞く

でした。公明党の議員は勉強をされ

いるなと心底、思いました。今の石原都政になって石井さんの熱意は実を結び、８都県市でディーゼル車規制が実現しま

た。

【石井】　「群馬県赤城山の白樺が枯れているのは東京のディーゼル車排出ガスが原因」との専門家の話を聞き、私たちは現場へ急行しました。専門家とともに調査を行った結果、やはりディーゼル車排出ガスを主因とする酸性雨による被害でした。しかも、肺がんなど健康被害をもたらすこともつきとめました。当時、環境庁や都は被害の顕在化を認めていませんでしたが、公明党は１都６県の議員が連携して環境問題に取り組み、規制を実現してきたのです。

【浜四津】　公明党は現場第一主義の「ネットワーク型政党」です。例えば、女性専門外来の普及もそうでした。私が千葉県内の公明党女性議員から聞いた２年前は、全国で公立病院に３カ所しかありませんでした。「女性特有の悩みや症状に女性の医師が対応してくれる専門外来を多くの女性が望んでいる。国のリーダーシップで全国的に進めてもらいたい」とのお話をいただき、すぐ現場視察に行きました。それを基に国会の代表質問などで取り上げましたが、実は最初に相談したのが都議会公明党だったんです。「ぜひ広めたいんです。まず東京で何とかなりませんか」と。

【石井】　早速、公明党の女性都議、野上じゅん子さんが本会議で提案するなど全力で推進しました。現在、東京では大塚、墨東、府中の各都立病院や大久保病院（都保健医療公社）などで実現しています。

【浜四津】　国としても、東京・世田谷区にある国立成育医療センターに設置されました。その流れを公明党が誇るネットワークで全国へと広げ、２年間で約１００の公立病院に設置が進んだのです。このように、「生活者のための政治」を党のネットワークを駆使して全力で実現していく。これが「大衆とともに」という公明党の不変の行動原理です。

【青山】　公明党は「生活者のための政治」という理念を積極的に打ち出しているという強い印象を持っています。生活者は働いて生産活動を行い、消費もする。生活を楽しむし、学びもする。公明党は、こうした人々の生活実感を踏まえて発言しているから、非常に説得力がある。政治、行政が生活者の視点に立ち返ることは、日本の発展のためには不可欠です。

【石井】　東京のあるべき未来像を考える時、第１の視点は、都民の最大の願いともいえる「安心・安全の街づくり」です。防災・減災は最重要課題であり、木造住宅密集地域の耐震・不燃化を進めていきたい。都民生活の安心を取り戻す治安対策の強化も欠かせません。第２の視点は、次代の子どもたちのために、水と緑が輝く東京をつくることです。輝きのある都市であってこそ、住む人の活力を引き出せると思います。

【青山】　その水と緑のビジョンは、ぜひ推進してほしいですね。江戸八百八町（江戸中の町）の面積に対する水面が占める割合は１１％でしたが、今では６％まで低下した。今後、新たに水辺をつくっていくことが必要であり、それが都市の魅力に

っていくと思います。緑の面で言う

、東京鹽区における都市公園の面積率は６％しかない。大都市の市街地の場合には、基本的には２０％あっていい。都市

緑を増やす対策は思い切って進めていくべきです。

【行政改革でも公明が都政のキーマン】

【石井】　第３の視点は、たゆまぬ行政改革です。社会（当時）、共産両党が与党だった美濃部都政下では、１７万８０００人だった職員が２２万人にまで肥大化した。それを公明党が都議会のキーマンになって、１人も解雇せず、退職しても補充をしない形で２５年間で４万６８００人、２１％も削減した。いかに都議会公明党が行政改革に本腰を入れて取り組んできたかが分かるはずです。

【浜四津】　これだけのビジョンを持ち、国の施策にも

きな影響力を持つ都議会公明党に一層、活躍してもらうために、今夏の都議選は何としても大勝利しなければなりません。

【青山】　公明党は、まさに東京から日本を変えていますね。今後も、生活者のための改革をリードしていくことを期待しています。

【石井】　都議会公明党は「東京を新たな国

くりの試金石に！」という気概で全力で頑張っていきます。

【浜四津】　今日は、示唆に富

話をありがとうございました。

■ 対談　今年は「日本力」の見せどころ

2005.1.2

■≪神崎武法 公明党代表≫
　≪福川伸次

通顧問≫

　【写真：対談する神崎代表（左）と福川伸次氏（右）】
　　　　　　　　　　　　　　　　↓

■新しい年が開幕しました。国内外に重要課題を抱える日本にとって、今年は新たな時代を切り開くための大事な年になります。魅力ある国づくりをどう進めるか、電通顧問の福川伸次氏と公明党の神崎武法代表に語り合ってもらいました。

【文化、技術で新しい価値を生む国に　福川】

【欧米にない特性、潜在力を発揮すべき　神崎】

■≪神崎代表≫　あけましておめでとうございます。世界と日本の将来を考えると、今年は極めて重要な年になりますね。
●≪福川顧問≫　２００５年の干支は、乙酉です。乙は草木の芽が外圧に遭って曲折する状態をいい、苦難を示すといわれ、酉は酒を醸す器を指し、熟成する不屈の努力を意味しています。干支は６０年で一周しますが、前回の乙酉は１９４５年（昭和２０年）で、敗戦の苦難の年でした。今年も激動に立ち向かう年になると思います。

　今の世界の状況を見ても、ＩＴ（情報技術）革命やグローバリゼーション（政治・経済・文化などの国境を越えた地球規模での拡大）化が進み、軍事力や生産力などのハードパワーから、文化力などのソフトパワーの時代に向かっています。文化、技術、安全、環境などの分野で新しい価値をつくり出せる魅力のある国になれるかどうかが、国力を測る基準になってきます。



【ソフトパワーで「人間の世紀」を】

■≪神崎≫　確かにテロや民族対立、地球環境問題など人類の生存にかかわる深刻な課題はハードパワーのみでは解決できません。豊かなソフトパワーを発揮しながら、２１世紀を「平和の世紀」「人間復興の世紀」にするという強い意志と行動が求められると強く感じています。

●≪福川≫　「人間の世紀」にするには、人間がクローズアップされなければなりません。そのためには、個人が存分に能力を発揮できる社会システムの構築が大事になります。幸い、日本は歴史的に「日本力」とも言える素晴らしい特性を持っています。

■≪神崎≫　福川さんが「ジャパナビリティー」と呼んでいる日本社会の潜在力のことですね。

●≪福川≫　そうです。「日本力」とは、第一に、明治維新もそうでしたが、知を融合して新しい文化などの価値を創り出すこと。第二に、規律を重んじ勤勉で自分の資質を磨く伝統。第三に、人と人との信頼関係を大切にする美徳。第四に、自然との共生を大切にしながら、美と感性を高めてきたことです。ところが、残念なことにバブル経済以降、日本人はこの良き特性を見失ってしまったような気がします。

■≪神崎≫　同感です。私も日本の潜在力、底力をさらに発揮すべきと国会質問で取り上げたことがあるのですが、日本はナノテクノロジー（超微細技術）、バイオテクノロジー（生命工学）などの先端技術をリードし、自然と調和した社会づくりを進めるモ

ル国となる条件や環境を持ち合わせています。

　例えば、欧米社会は自然と対立する形で発展してきましたが

日本人は自然との共生という感性を持っているので、地球環境問題でも世界的にリーダーシップを発揮できる。また、日本が先駆

に取り組んでいるユビキタス（いつでも、どこでも簡単にコンピューターが利用できる環境）の発想も、世界的にも広がり始めています。高齢者や障害

にも大きな恩恵が期待できるこのシステムに、大いに注目が集まっています。

■≪知恵を創造する産業支えよ≫

●【福川】　日本人のもつ知の融合、自己研鑽、人間関係の重視といった良き伝統は、知的ユビキタス社会にとって重要な力となり得ます。「日本力」を回復し、知恵を創造する産業を支えていく社会システムを整備していけば、日本は必ず生き残っていけます。

■【神崎】　気になるのは、グローバリゼーションも、全ての人がその恩恵を受けられるわけではないことです。また、グローバリゼーションの流れに反発する偏ったナショナリズム（国家主義）の台頭も警戒しなければなりません。一人ひとりの生活者の安心を守り、あくまで生活者の視点で政治を行うことがますます重要だと思います。

●【福川】　その観点は非常に大事です。現在、消費市場は二つの消費行動パターンに分かれています。一つは低価格競争に象徴されるような「低価格志向」です。もう一つは、本当に満足できるモノやサービスを得るためにはおカネを惜しまない、いわば「高価値志向」です。

　「高価値志向」は、単に高級品を志向するだけではなく、より文化的で精神的な充足が得られる価値を求めているのです。それが、商品やサービスの提供者が一方的に発信する情報を受け取るだけでなく、インターネットにアクセス（接続）し、情報を入手し、自分で判断できる行動につながっています。

　消費市場以外でも、生活者は「もっと政治に参加したい」「社会に貢献したい」という価値を求めるようになっていて、市民運動は象徴的です。また、選挙の投票行動では、これまでのように地縁や血縁を優先させるのではなく、候補者や政党の政策を冷静に判断して投票するようになっています。このような生活者の「高価値志向」に呼応するように、政党もマニフェスト（政策綱領）を発表して生活者のニーズ（要望）に応えるようになってきていますね。

■【神崎】　政治だけでなく、経済や文化などあらゆる分野で生活者

ニーズを的確に受け止め、対応できないと、時代から取り残されます。そういう意識で私どもは責任あるマニフェ

トを発表してきました。

　しかも、個人レベルで多様なニーズが生まれている一方で、少子高齢社会では各世代のさまざまな

ーズに政治がどう応えていくかも問われてきています。

●【福川】　そうですね。日本の場合、政府の予算配分一つをとっても高齢者に重点が置か

ていますが、今後、若者に対する投資をどう図っていくのか、国民的な議論が必要です。これは、まさに政治の選択の問題です。

≪社会とのかかわり強める生活者　福川≫
≪多様なニーズに応える改革断行　神崎≫

■【公明が前進させた司法改革】

■≪神崎≫　私は非常に危惧しているのですが、今、“目標を持てない”子どもが増えているといわれています。客観的な検証を待たなければいけませんが、原因の一つは大人社会が子どもたちを画一的にとらえ、ニーズや夢に真正面から応えようとしていないことがあるのではないでしょうか。教育レベルだけの問題ではなく、地域、家庭をはじめ大人全体に突きつけられた課題です。もちろん、政治の役割も重要です。中央集権から分権体制への転換を急ぐなど、一連の構造改革の取り組みをさらに進め、きめ細かなニーズに即応できる条件を整備しなければ、「日本力」を発揮できる環境も整いません。

●≪福川≫　ぜひ、お願いします。私は、司法改革国民会議代表を務め、司法改革にも取り組んできました。公明党が裁判員制度の創設など司法制度改革に果たした役割は非常に大きく、最も前進した改革であると評価しています。残された構造改革にも

公明党の力を期待しています。

■≪神崎≫　頑張ります。今年は、日本の力の見せどころだと思います。世界から尊敬され、魅力ある国にするため、公明党は改革

さらに加速させてまいります。本日はありがとうございました。

■ 徹底した行政改革めざす

2004.12.29

【政府のスリム化　定員、５年で１０％減】
【与党が新大綱案を了承】
【行財政改革推進協議会】

←【写真：新行政改革大綱案を了承した与党行財政改革推進協議会】

公明新聞：2004年12月22日付

≪公共事業費を１５

カット≫

　■自民、公明の与党両党は２１日、国会内で与党行財政改革推進協議会を開き、政府の「今後の行政改革の方針」

新行政改革大綱）案について協議し

了承した。２４日に閣議決定される。

■大綱案は、
（１）政府及び政府関係法人のスリム化
（２）行政の効率化の推進
（３）特別・公会計制度の見直し
（４）規制改革の推進
（５）公益法人制度の抜本的改革
　　　――などを柱としている。

　○このうち、政府・政府関係法人のスリム化については、
・公務員定数を２００５年度から５年間で１０％（約３．３万人）以上削減。
・独立行政法人３２法人について、１６法人を６法人に廃止・統合する。

　○また、会計制度の見直しについて、
・特別会計は一般会計からの繰り入れを抑制。
・公会計では一般、特別、特殊法人などを連結した省庁別財務書類を、２００６年度から　「年次報告書（仮称）」として公表するとした。

　○行政の効率化では、２０１３年度までに中央官庁の公用車約６００台を削減するとともに、公共事業費を０３年度からの５年間で１５％縮減する。

　○規制改革については、公共サービスの提供者を官民の競争入札で決める「市場化テスト」の本格導入へ向けて、２００５年度にモデル事業を実施し法整備を図る。

　○さらに公益法人については、主務官庁の設立許可制を廃止し、準則主義（登記）により法人格を取得できる一般的な非営利法人制度を創設。関連法案を０６年の通常国会に提出する。

　△能力・実績主義の人事制度導入などを柱とする公務員制度改革については、関係者の間で調整がつかず、「改めて改革関連法案の提出を検討する」とされた。

　※現在の行政改革大綱は、２０００年１２月の閣議決定以降、着実に改革が進められている。この集中断行期間が０５年度末であるため、与党は６月、金子一義・行革担当相（当時）に対し、新行政改革大綱の策定に関する申し入れを行い、小泉純一郎首相

、１０月の臨時国会所信表明演説で

しい行革方針を策定する姿勢を打ち出していた。(デイリーニュースより)

■ 公営住宅,老年者控除廃止　激変緩和を採用

2004.12.29

【政調全体会議】

■公明党政務調査会（井上義久会長）は２１日午前、衆院第１議員会館で全体会議を開き、０５年１月から公営住宅入居者に適用されていた６５歳以上の老年者控除が廃止され、一部入居者の家賃が引き上げとなることから激変緩和措置が講じられることが報告された。

■今回、家賃引き上げの対象となるのは控除適用世帯全体の約３％に当たる約６

５０００世帯。９７％の世帯には影響が及ばないが、今回の激変緩和措置により０５年度は家賃引き

げを見合わせ、０６、０７年度で段階的に引き上げられることになった。

■ 「振り込め詐欺」防止策が前進

2004.12.28

【他人名義の銀行口座、プリペイド式携帯電話

【犯行の“２大手段”に規制の網】
【公明、与党がＰＴ設置し取り組み】

公明新聞：2004年12月28日付

■全国各地で被害が広がるオレオレ詐欺などの「振り込め詐欺」の規制策をめぐる議論が進んでいます。手口が徐

に巧妙化し、早急な対策が必要とされてい

振り込め詐欺の実態と規制策についてまとめてみ

した。

■オレオレ詐欺とは、被害者と全く関係のない第３者が電話をかけ、親族や警察官などを装い、架空の事故や事件をでっちあげることで現金を振り込ませる行為。これに誘拐などを偽装した恐喝事件や、利用した覚えのないアダルトサイトの運営会社等からの架空請求などを含めて振り込め詐欺と呼ばれています。

■警察庁の調べでは、２００４年１月から１０月までの振り込め詐欺の被害件数は２万８３０件、被害総額は２２２億円にも達しました。

■振り込め詐欺では、銀行振り込みの時限が迫る平日の昼過ぎを狙って電話をかけ、早急な現金振り込みを催促することから、中高年の女性への被害が多く、中でも、５０歳代の女性は、性別、世代別に見る被害者の割合で最も高い２３％。次いで４０歳代（１５％）、６０歳代（１２％）の女性が続いています。

■当初は、「オレだよ、オレ」などと電話口で息子を装ったり、交通事故の示談金などと称して、現金を早急に振り込ませる形が主流でしたが、最近では、マスコミなどにより被害状況や対応策が広く報道されたため、犯行の手口がより巧妙化。交通事故に見せかける手口では、サイレンや被害者とされる相手の泣き声などを吹き込み、相手の不安をあおる事例が発生しているほか、警察官や弁護士などを名乗る人物が次々に電話口に登場し、振り込みを促す「劇団型」など、複数の実行犯による巧妙な手口により、「うっかり振り込んでしまう」被害の例が後を絶ちません。

■振り込め詐欺による被害者急増を受け、自民、公明の与党両党は１０月に「銀行口座不正売買・プリペイド式携帯電話」対策プロジェクトチーム（通称「オレオレ詐欺」対策ＰＴ）を設置し、公明党では「振り込め詐欺（当時は『オレオレ詐欺』）対策プロジェクトチーム」が発足。振り込め詐欺の２大手段となっている他人名

の銀行口座とプリペイド式携帯電話の規制策の協議を開始しました。

■この中で、他人名義の銀行口座の悪用防止に関しては、臨時国会で成立した改正本人確認法により、銀行口座の不正売買、譲渡を禁止し、違反者には罰則を規定。プリペイド式を含めた全ての携帯電話についても、契約、譲渡時の本人確認の義務化などを柱とする新法の協議がまとまり、２００５年の通常国会の冒頭にも国会提出の見通しとなっています。(

イリーニュースより)

■ 定率減税の縮減Ｑ＆Ａ

2004.12.26

■自民、公明両党は１５日、２００５年度与党税制改正大綱を決定しました。そこで、最大の焦点となっていた定率減税の縮減をめぐる疑問点について、Ｑ＆Ａで説明します。

【定率減税とは、どのような減税か？】

　■１９９９年、当時の著しい経済停滞に対応し、個人の税負担を軽減するために導入されたもので、所得税額の２０％（年間最大２５万円）、個人住民税額の１５％（同４万円）を減額しています。ただし、定率減税は臨時特例の減税であり、景気が安定し、個人所得課

を抜本的に見直すまでの間の特例的な措置として継続されてきました。

　■定率減

は、バブル経済の崩壊、金融危機等によって長期にわたって経済が停滞するなかで、９９年、小渕内閣の時に経済を再生させるために導入されたもので、個

の所得にかかる所得税（国税）と個人住民税（地方税）を軽減するものです。

　　　　　　　　＊

　『個人の所得にかかる税金（納税額）は、収入から各種の控除を差し引いた上で税率をかけて算出されますが、定率減税は、所得税の本来の納税額から一律２０％、最高２５万円まで、個人住民税も同様に

律１５％、最高４万円を減額しています。年間の減税総額は所得税が約２兆５０００億

、個人住民税が約８０００億円で、合わせて３兆３０００億円に上ります。』

　　　　　　　　　　＊

　『ただし、定率減税はあくまで臨時特例的

措置であり、景気が安定すれば、いつかは元に戻さなければなりません。』

■【なぜ定率減税を縮減するのか？】

　■定率減税の扱いについては、「景気が最悪期を脱した以上、それを圧縮するのはやむを得ない」（日本経済新聞「社説」）との指摘が一般的です。定率減税の縮減によって生じる財源は基礎年金の財源に充てることになっており、将来の年金制度の安心感は家計や景気にもプラスの影響を与えることになります。

　■２００５年度の税制改正で減税率、減税の上限額とも一律、半分になります。所得税は０６年１月、個人住民税は同年６月徴収分から実施されます。

　　　　　　　　　　＊

　■定率減税は、景気が安定するまでの措置であり、「永遠に続けられる政策ではない」（読売新聞「社説」）ものです。経済の現状について、竹中平蔵経済財政担当相は「来年度にかけて、そのまま不況過程に入っていく認識ではない」との判断を示しています。日本経済の足かせとなってきた銀行の不良債権問題も解決のメドが立つ中で、「経済が復調しているのに、いつまでも『緊急措置』を残すわけにはいくまい」（朝日新聞「社説」）との見方が一般的です。

　　　　　　　　　　＊

　■定率減税の取り扱いについては、２００３年末に決めた０４年度の与党税制改正大綱で、０５年度以降の国民全員が加入する基礎年金に対する国庫負担割合（税金でまかなう分）の段階的な引き上げに必要な安定した財源として確保することを明記していました。それが今回の与党協議においても、公明党の強い主張

よって、定率減税の見直しで生じる財源を年金改革の財源に充てることが改めて確認さ

ました。

　　　　　　　　　　＊

　■年金財源を安定させることは、暮らせる年金給付の水準を維持し、保険料負担を増大させないための大切な手

てであり、中堅所得層に最も恩恵が及びます。将来の社会保障に対する安心感は、結果的に家計や景気にもプラスの影響をもたらすこ

になります。

■【景気に悪い影響を与えるのではないか？】

　■景気を減速させないため、定率減税の縮減は０５年度改正では、半分にとどめています。残る半分については、１年後の０６年度税制改正論議の中で、改めて検討することにしています。０５年度改正の縮減についても景気が悪ければ縮減幅の見直しを含め再検討することになります。

　■自民党は現行の減税幅を半分に減らすよう主張しましたが、公明党は景気への影響を考慮し、０５年度改正では３割の縮減にとどめ、中堅所得層の負担を緩和するよう主張しました。しかし、自民党が譲らず、５割縮減になりました。その代わりに、景気動向によっては、縮減方針を見直すことで合意しました。

　　　　　　　　　　＊

　■与党大綱には「今後の景気動向

注視し、必要があれば、政府・与党の決断により、その見直しを含め、その時々の経済

況に機動的・弾力的に対応する」と明記され、公明の主張で見直し規定が盛り込まれました。つまり、０５年度改正の縮減分についても景気動向次第で５割

減を見直しするということです。仮に景気悪化の判断が行われた場合、状況によっては０６年１月からの半減もやめることになります

■【負担が増えるだけではないのか？】

　■定率減税の縮減によって、たしかに税負担は増加しますが、縮減分が年金財源に回るので、保険料負担が抑えられ、確実に国民全体の利益に還元されます。「負担が増えるだけ」という批判は的外れです。

　■今回の自民・公明の政調会長合意で、０５年度の定率減税縮減による増収分（０６年１―３月、約１８５０億円）のうち、地方交付税への配分などを除き、無年金障害者の救済に１００億円を回すとともに、１１００億円程度が基礎年金の国庫負担割合引き上げに充てられるので、年金の保険料負担が抑えられます。

　　　　　　　　　　＊

　定率減税は高額所得者に比較的有利な特別措置との指摘もあります。減税は縮減になりますが、国民全員が加入する基礎年金

国庫負担割合の引き上げに充てられれば、確実に広く、そして公平に国民全体の利益に

元されます。

　　　　　　　　　　＊

　今回の税制改正を踏まえ、政府には歳出面を徹底して見直し、税金のムダ遣いをなくす目に見えた取り組み

一段と求められます。

■【負担が増えるだけではないのか？】

　■定率減税の縮減によって、たしかに税負担は増加しますが、縮減分が年金財源に回るので、保険料負担が抑えられ、確実に国民全体の利益に還元されます。「負担が増えるだけ」という批判は的外れです。

　■今回の自民・公明の政調会長合意で、０５年度の定率減税縮減による増収分（０６年１―３月、約１８５０億円）のうち、地方交付税への配分などを除き、無年金障害者の救済に１００億円を回すとともに、１１００億円程度が基礎年金の国庫負担割合引き上げに充てられるので、年金の保険料負担が抑えられます。

　　　　　　　　　　＊

　定率減税は高額所得者に比較的有利な特別措置との指摘もあります。減税は縮減になりますが、国民全員が加入する基礎年金の国庫負担割合の引き上げに充てられれば、確実に広く、そして公平に国民全体の利益に還元されます。

　　　　

　　　　　＊

　今回の税制改正を踏まえ、政府には歳出面を徹底して見直し、税金

ムダ遣いをなくす目に見えた取り組みが一段と求められます。

■ 景気と財政を見据えた決断

2004.12.17

■【公明　税制改正で責任あ

主張貫く】

■【年金財源の安定化へ】

　自民、公明両党が１５日に決めた２００５年度与党税制改正大綱では、最大の焦点だった所得税と個人住民税の定率減税の扱いについて「景気に配慮しつつ、減税幅の縮減を行うことを決定」（坂口力党税制調査会長）した。

　定率減税は１９９９年から景気回復のために導入され、個人の所得にかかる所得税額の２０％（年間最大２５万円）、個人住民税額の１５％（同４万円）を減額している。年間で総額３兆３０００億円に上り、減税の恩恵は国民各層に及び、個人消費を下支えしてきた。

　ただし、定率減税は臨時特例の減税であり、景気が回復すれば元に戻さなければならない時限的な措置だ。「景気が最悪期を脱した以上、それを圧縮するのはやむを得ない」（日本経済新聞　１６日付）との指摘もある。

　問題は、景気の現状と先行きに対する認識だ。景気は、これまで続いてきた上昇傾向が一服し、「踊り場的な面もみられる」（竹中平蔵経済財政担当相）状況にある。自民党は５割縮減を主張したが、公明党は景気動向や中堅所得層への影響を考慮し、縮減幅を初年度は３割とするよう求めた。

　徹底した議論の末に、０５年度は５割縮減とするものの、公明党の主張を踏まえ、大綱には「今後の景気動向を注視し、必要があれば、政府・与党の決断により、その見直しを含め、その時々の経済状況に機動的・弾力的に対応する」ことが明記された。

　この弾力条項は、景気悪化が判断された場合は、０６年１月からの５割縮減も見直すことができる規定であり、公明党が景気を腰折れさせないための歯止めをかけさせた意義は大きい。

　さらに、公明党は与党税制協議の中で、定率減税の縮減によって生じる財源を年金改革の財源に充てることを強く主張し、改めて確認させた。

　定率減税の見直しについては、昨年末に決めた２００４年度の与党税制改正大綱で、国民全員が加入する基礎年金の国庫負担割合を０５年度以降に段階的に引き上げるのに必要な安定した財源として確保することを明記している。暮らせる年金の給付水準を維持し、保険料負担の増大を避けるためだ。

　今回の税制改正大綱の決定を受けた与党政策責任者の合意では、０５年度の定率減税縮減によって生じる増収分（０６年１―３月、約１８５０億円）のうち、地方交付税への配分などを除き、１１００億円強が基礎年金の国庫負担割合引き上げに充てられることになり、年金の保険料負担が抑えられる。さらに、無年金障害者の救済に１００億円が振り向けられる。

　年金財政を安定させ、将来の社会保障に対する安心感を広げることは、結果的に家計や景気にもプラスの影響をもたらす。

■【税金のムダ削減を】

　一方、減税面では、中古でも良質な住宅の需

が拡大していることに対応し、一定の耐震基準を満たせば築後年数に関係なくロ

ン減税を受けられるようにした。

　さらに、経済活性化の起爆剤となる中小・ベンチャー企業の支援を促進するため、資金を供給する個人投資家を優遇する「エンジェル税制」の適用期間を０７年３月まで２年延長する。

　今後の焦点は来年度予算編成に移るが、今回の税制改正を踏まえ、歳出を厳しく見直し、税金のムダ遣いを徹底してなくす改革が一段と求められる。

■ 地方の行政改革をさらに

2004.12.15

■≪“聖域”なき歳出削減に取り組め≫

■【高い給与水準】

　■国と地方を通じた簡素で効率的な行財政システムの構築は、構造改革の最重要課題だ。そのために国と地方の歳出総額の６割以上を担う地方の行政改革が欠かせないことは言うまでもない。今後、地方分権の進展によって、地方自治体の行革努力が一層求められることになろう。

　■財務省は、国と地方の税財政を見直す三位一体改革の全体像を決定する過程で、国が地方の財源を保障する地方財政計画の縮小を主張した。地方の財政運営に支障を来す急激な縮小には賛成できないが、地方歳出の抑制は避けられないと考える。

　■財務省は「地方財政計画に７、８兆円の過大計上がある」と指摘。特に、地方単独の公共事業などに充てる投資的経費の過剰分が、一般行政経費に不適切に使い回されていると見ている。

　■なかでも問題視しているのが給与関係費だ。地方公務員の給与水準は、国家公務員や民間企業の従業員の給与水準を上回っている。例えば運転手など地方の技能労務職員の給与は、同種の国家公務員より平均２２．５％高い。一般行政職についても課長補佐級以上の給与を得ている職員が、国家公務員では３７．７％だが、地方公務員では５９．５％を占める。地方全体で１９３兆円の借入金残高（２００２年度末）を抱える状況を考えれば、地方公務員の優遇は国民の理解を得られないのではないか。

　■地方公務員の定員についても批判が強い。国家公務員は０２年までの３０年間に１１％の純減を果たしたが、地方公務員は逆に１４％増えている。福祉分野の増員など時代状況から不可避だったと思われるものもあるが、自治体によって削減努力には濃淡がある。各自治体で数値目標を掲げるなどして着実に削減に取り組んでいくべきだ。

　■与党は今年６月、政府に新たな行革方針の策定を

める中で、地方行革の推進を掲げ、自治体の行革努力に報いる財政措置を

年度から導入するよう申し入れた。総務省は人件費の削減率などを地方交付税配分額の算定に用いる案を示しているが、確実に具体化してもらいたい。

■【民間委託の推進を】

　■地方自治体の定員減やコスト削減のためには、事務事業の民間委託を積極的に推進することが効果的だ。

　■地方自治経営学会の調査によると、民間委託によって経費がごみ収集では４５％、ごみ焼却は７６％、学校給食は４７％、電話交換は３５％、公用車は１６％にダウンするという。官が民とともに競争入札に参加する市場化テストを地方自治体こそ実施すべきだ。

　■現任職員の雇用と直結する問題だが、市場化テストの母国である英国では、公務員が行政サービスを担うことになった民間企業に雇用されることもあるという。近年、民間が厳しいリストラを経てきたことを考えれば、それぐらいの行革努力がなされなければ、住民は納得できないのではないか。

　■民間委託を進めるに当たっては、公務員の配置を義務づけるといった法令の規制が阻害要因となっており、国による制度改正が望まれる。

　■なお、公明党の提案で設置さ

た行政効率化関係省庁連絡会議は今年６月、公共調達や公用車の効率化を

じめとする「行政効率化推進計画」を決定している。その内容も自治体行政の効率化に生かしてほしい。

■ 再挑戦しやすい経済社会に

2004.12.13

【物的・人的担保依存の融資脱却へ】



■【過大な保証責任軽減】

　日本経済の再生を確実にするには、屋台骨である中小・ベンチャー企業の発展が欠かせない。そのためには、一度失敗しても再挑戦しやすい経済社会を構築していくことが求められる。

　中小企業研究所の調査（２００２年）によると、再起業率では、個人破産した企業のうち再起できたケースは１３．７％であり、米国の４７％と比べると極めて低い。その背景には、倒産した企業の大半が金融機関から融資を受ける際に個人保証を求められており、倒産でほぼ全財産を失ってしまう深刻な実情がある。

　融資の現状では、不動産などの物的担保や信用力に乏しい中小企業の場合、経営者が自宅などの個人資産を担保として提供するとともに、本人や家族などの第三者が連帯保証人となるよう金融機関から要求されることが一般的だ。倒産などで会社が借金を返せなくなった場合、保証人は私財を処分してでも返済する義務を負う。

　こうした中で、先の臨時国会において、破たんした企業の債務の返済責任を保証人に無制限・無期限に負わせる「包括根保証」を撤廃する改正民法が成立した意義は大きい。「人的担保に過度に依存した融資慣行を改める第一歩となる」（島津圭一・東京商工会議所産業政策部統括調査役）ものといえる。

　根保証は、特定の借金だけを対象とする一般の保証と違い、継続的な取引の中で生じる借金全体を保証する制度で、中でも限度額や期間を定めないものが包括根保証と呼ばれる。保証人の返済責任が際限なく膨らみ、生活基盤すら奪われる恐れがある。まさに、「人生を丸ごと担保に提供しているのと同じ」とまで指摘され、過酷な責任追及の中で自殺に追い込まれる事態も少なくない。

　改正法では、
（１）限度額を決めていない根保証契約は無効
（２）保証期間は原則３年間、特別に契約する場合も最長５年間に限定
（３）契約は書面で交わさなければ無効
　　　――とし、包括根保証契約を結ぶことができないようにした。あらかじめ保証の限度額などを決めておくことで、保証人に対する過大な返済責

が大幅に軽減される。

　法改正

契機として、今後の金融の在り方については、不動産などの物的担

や個人保証などの人的担保に依存せず、企業の将来性や収益力などに着目した融資が普及していくことが求められる。

■【生活再建支援に力点】

　一方、破産した企業の経営者や従業員の基本的な生活権を守り、経済再生の機会を確保することに力点を置いた新破産法が来年１月から施行される。

　財産の差し押さえを受けた個人破産者が生活費として手元に残せる自由財産の金額を、これまでの６６万円から９９万円に引き上げた。さらに、従業員の未払い給与３カ月分や給与３カ月分に相当する退職金を優先して保護するなど、生活再建の支

に力点を置いているのがポイントだ。

　公明党は、神崎武法代表が０２年９月に発表した「中小企業、ベンチャー支援策」の中で、個人保証の見直しや自由財産の拡充を提言。同年１０月には政府に申し入れるとともに、マニフェスト（政策綱領）にも掲げるなど提言の具体化に全力を挙げてきた。

　再起できる仕組みを整備していくことは、中小企業の意欲を引き出し、起業や新事業展開を後押ししていくことにつながるからだ。(デイリーニュース

り)

■ 「三位一体改革」のポイント

2004.12.5

■≪「三位一体改革」のポイント≫

【「元気な地方」へ分権促す】
【公明が主張、自治体の裁量と自由度が拡大】
【義務教育の根幹は国の責任で堅持】
【３兆円規模の補助金

革】

■国と地方自治体の税財政を見直す「三位一体改革」について、政府・与党は１１月２６日、２００６年度までの改革の全体像を決めました。補助金削減、税源移譲、地方交付税見直しの３つの改革を同時に行い、「元気な地方」へと分権を促す三位一体改革のポイントをまとめました。

■改革の意義

　三位一体改革は、「国から地方へ」という地方分権を強力に進めるための改革で、（１）国が使い道を限定して地方自治体に配っている補助金を削減する
（２）その代わりに、国が集めている所得税などの税金を減らし、地方が集める住民税などの税金を増やす（国から地方への税源移譲）
（３）国が地方の財源不足を補うために使い道を指定しないで配分している地方交付税を見直す
　　　――という３つの改革を同時に行うものです。

　国民に対し、福祉などの行政サービスを実際に行っているのは地方自治体です。従って、住民生活により

結した効率的な施策を行うためには、できるだけ地方に権限

財源も移すのが望ま

い姿です。そうした視点に立って、補助金の削減と税源移譲、地方交付税の見直しを一体的に実現しようというのが三位一体改革の大きな意義です。

■補助金削減

　改革の「全体像」のうち、補助金改革では、０５、０６年度で総額２兆８３８０億円の削減を決定しました。

　このうち、焦点だった義務教育制度については、制度の根幹（機会均等・水準確保・無償制）を引き続き国の責任で堅持することを前提としつつ、費用の負担については、全国知事会など地方６団体が今年８月に国に提出した改革案をできるだけ生かす方向で検討した結果、義務教育費国庫負担金で８５００億円の削減を決めました。

　その上で、０５年度の暫定措置として４２５０億円を減額。その後の義務教育費の扱いについては、現在、中央教育審議会で義務教育のあり方を検討中であるため、最終的な決定は、同審議会の０５年秋の答申を踏まえて決定することになりました。

　このほか、国民健康保険（国保）のための補助金について約７０００億円を削減するほか、各省庁が所管する幅広い分野の補助金が削減されます。

　一方、

活保護費負担金と児童扶養手当の補助率見直しについては、

方団体関係者が参加

る協議機関を新たに設けて検討を行い、０５年秋までに結論を得ることになりました。あくまでも地方と協議の上で行うことが確認されました。

■税源移譲

　補助金の削減に見合う税源を国から地方自治体へと移す税源移譲もきちっと行う必要があります。

　今回決定した「全体像」では、おおむね３兆円規模をめざした税源移譲について、その８割に当たる２兆４１６０億円の移譲が決まりました。公明が一貫して主張してきたように地方の裁量と自由度が拡大、地方の理解が得られる内容になっています。

　具体的には、０４年度に実施した所得譲与税など６５６０億円を含め、国民健康保険負担金７０００億円、公営住宅家賃収入補助で６４０億円（９６年の制度改正前に建設された公営住宅が対象）などの移譲を決定しました。

　なお、公営住宅家賃関係補助については、９６年の制度改正後に政府が進めてきた特定優良賃貸住宅制度などさまざまな家賃補助がありますが、これについては引き続き国と地方が責任を持つ現在の仕組みが維持されます。

　一方、建設国債を財源とする公共事業の補助金は今回、

接は税源移譲にはつながりませんでしたが、約６０００億円

地方が使いやすい交

金に変えることになりました。さらに、補助金のうち約４７００億円を事業の縮小・廃止に充てることになった結果、現在決まっている税源移譲額を合わせると

ほぼ３兆円規模の補助金改革が実現することになります。

■地方交付税

　三位一体改革のもう一つの柱は地方交付税の見直しです。

　地方交付税は、国民がどの地域に住んでいても公平に行政サービスを受けられるように、地方自治体の財源を保障するとともに、税収格差を是正する役割を担ってきま

た。しかし、地方も厳しい財政事情の中で、歳出削減に努め

一層の効率化を進め

改革に取り組む必要があります。

　ただ、０５、０６年度の改革期間中は、地方財政の安定を確保しなければ、改革自体が頓挫してしまう恐れもあります。

　このため公明党は「０５、０６年度は地方の財政運営に必要な地方交付税や地方税などの一般財源はしっかり確

しなければならない」と主張しました。この点は、改革の「全体像」に明記されています。

■全体像の骨子

▽補助金改革は２００５、０６年度に計約２兆８３８０億円

▽義務教育費

２年間で８５００億円（鶻年度４２５０億円）削減。来秋に

教審答申を得て恒久

置

▽国民健康保険に都道府県負担を導入し、７０００億円削減

▽生活保護費負担金と児童扶養手当の補助率見直しは、地方参加の協議機関で来秋に結論

▽所得税から個人住民税へ、地方に２兆４１６０億円を税源移譲

▽地方団体の財政運営に必要な地方交付税、

方税などの一般財源の総額を確保

■ 地方財政の自立へ改革さらに

2004.12.3

【国と地方の税源比率１対１めざせ】

公明新聞：2004年12月3日付

　≪政治はビジョン持て≫

■
小泉政権が構造

革の一つとして取り組んできた、国と地方の税財政「三位一体の改革」が本格的に具体化する段階に入った。

　先月２６日には２００６年度までの改革の全体像について政府・与党が合意。０５、０６年度で２兆８３８０億円の地方向け補助金を整理、国から地方へ２兆４１６０億円を税源移譲することが固まった。

■「三位一体」とは改革の手段を示すものだが、改革の目的は「地方財政の自立」である。それなくして地方自治もなく、国と地方を通じた財政再建もない。持続可能性を問う国民の声を受け止め、政治はビジョンを持って改革を断行すべきだ。

　「地方財政の自立」という目的を達成するためには、「税源移譲」という目標を堅持することが重要だ。補助金を削減し税源移譲を行えば、三位一体で地方交付税の縮小につながる。

　国と地方の税収はほぼ６対４だが、仕事量は４対６。その非対称が国の関与、地方の依存を生んでいる。それをただすためには、自治体ごとの税収格差の調整も考慮し、国と地方の税収を１対１程度に改めることが必要だ。公明党もそれを掲げてきている。

　全体像では概ね３兆円規模の税源移譲を目指すとした。その目標を果たし、中期的にはもう一段の税源移譲を実現すべきだ。地方６団体案は、０９年度までに総額８兆円程度の税源移譲を求めている。

　そのためには一層の補助金削減が必要だ。ただし生活保護費の補助率引き下げなど、地方の自由度を高めない単なる負担転嫁は許されないことはいうまでもない。

　検討すべきはやはり、公共事業関係の補助金削減だ。国民は無駄な公共事業の排除を求めている。住民から見て受益と負担の関係を明確にするためにも、自治体が自らの財源で地域の公共事業を実施するのが望ましい。

　財務省は公共事業の財源は建設国債であり、税源移譲にふさわしくないと反対の姿勢を崩していない。しかし国債の元利償還金の財源は、国民の税負担で行われている。補助金を廃止して自治体が地方債で公共事業を行う場合、その元利償還金の一定割合を税源移譲することには根拠がある。

■年末の予算編成に向けて一つの焦点は、来年度の地方交付税総額だ。今年度は、地方交付税と臨時財政対策債（赤字地方債）が合計２．９兆円も削減され、自治体からは予算編成ができないという悲鳴が上がった。交付税などの額が半減した自治体もあり、自治体の反発も当然だ。財務省は地方財政計画の計上と決算の乖離などを指摘しているが、急激な是正には無理がある。

　特に補助金削減による移行期であり、地方交付税などの機能発揮による適切な財源保障が欠かせない。住民の不安を呼んで改革が頓挫する事態を招かないよう、全体像が明記した通り適切な財源措置、一般財源総額の確保が欠かせない。

　≪住民自治の強化を≫

■地方財政自立のための改革に際して忘れてならないのは、「住民自治」の強化だ。税源移譲に合わせて住民による財政や事業のコントロールの仕組みを

らないと、政・官・業の利権構造が

方に移行するだけのことになってしまう。近年の地方

権改革の中でもほとんど手が付いていないこの課題に取り組んでこそ、三位一体改革は完結するといえる。
(デイリーニュースより)

■ 地方分権促す「三位一体」

2004.12.2

【決定した「全体像」を井上政調会長に聞く】
【３兆円規模の補助金改革　義務教育の根幹は国の責任で堅持へ】

←【写真：インタビューに答える井上政調会長】

■公明が一貫して主張
地方の裁量と自由度拡大

　国と地方の税財政を見直す三位一体改革で、政府・与党は２６日に２００６年度までの改革の「全体像」を決定した。そのポイントについて、井上義久政務調査会長にインタビューした。

　　　　　◇

【地方に可能な限り権限と財源を】

――三位一体改革にはどんな意義があるのか。

井上政調会長　三位一体改革は「国から地方へ」という地方分権を強力に推進する改革です。国民に対して

祉などの行政サービスを実際に行っているのは地方自治体であり、より住民生活に直結した効率的な施策を行うためには、できるだけ地方に権限も財源も委ねた方がいい。そうした問題意識に立って、補助金の

減と税源移譲、地方交付税の見直しを一体的に

現しようというのが三位一体改革です。

■――合意した改革の全体像をどう評価するか。

【井上】　今回、（全国知事会など）地方６団体がまとめた改革案を中心に政府と与党が真摯に議論をし、２００５年、０６年度で約２兆８４００億円の補助金を廃止・縮減、税源移譲も今年度分（約６５００億円）を含めて約２兆４０００億円に決まりました。地方団体との協議も踏まえて結論を得ることができたことは、地方分権の流れを作る上で、大きな意義があったと考えています。

■――改革論議で

明党が特に主張したことは。

【井上】　地

分権の担い手は当然、地方自治体ですから、公明党は「最終的な結論は、地方団体

理解が得られるものでなければならない」と一貫して主張してきました。すなわち、地方の裁量と自由度が

大する改革案でなければ、地方の理解は得られないということです。

【生活保護費の扱い来秋までに結論】

　その観点から、地方団体が「裁量の拡大につながらない」と強く反対している生活保護費の補助率引き下げはやるべきではないと主張しました。その結果、生活保護費については国と地方団体が参加する協議機関を設け、来年秋までに結論を出すことが決まりました。生活保護費の見直しは、あくまでも地方と協議の上で行うことが確認されたのです。

■――補助金削減の焦点となった義務教育費国庫負担金の扱いについて。

【井上】　義務教育の根幹（機会均等・水準確保・無償制）は、引き続き国の責任で堅持することが必要です。その前提に立って、費用の負担についてはできる限り地方６団体の案を生かす方向で検討し、８５００億円分を税源移譲することになりました。ただ現在、中央教育審議会で義務教育のあり方について検討中であり、最終的な決定は０５年秋の中教審の答申を得てからになります。

■――税源移譲についてはどう考えるか。

【井上】　補助金の削減に見合う税源移譲は、当然きちっと行う必要があり、今回の合意でも確認されています。税源移譲額の目標は３兆円規模でしたが、今回、その約８割が実現できました。

　一方、建設国債を財源とする公共事業の補助金は、直接税源移譲にはつながりませんでしたが、約６０００億円を地方が使いやすい交付金に変えることになりました。また、補助金のうち約４７００億円を事業の縮小・廃止に充てることも決まりました。この交付金化と縮小・廃止に、現在決まっている税源移譲額を合わせると、ほぼ３兆円規模の補助金改革が実現することになります。

【家賃補助は引続き国・地方が責任】

■――公営住宅の家賃補助も税源移譲の対象となったが、影響は。

【井上】　公営住宅の家賃関係補助約１４００億円のうち、今回移譲対象とされたのは、１９９６年の制度改正前に建設された公営住宅に関する補助（約６４０億円）です。これについては各自治体が責任を持つことになりました。一方、制度改正後に政府が進めてきた特定優良賃貸住宅制度などさまざまな家賃補助は、引き続き国と地方が責任を持つ現在の仕組みが維持されます。公明党は、今回の合意に当たって、これまでの住宅政策に支障をきたさないように予算面で十分な配慮を行うことを財務相に強く要請し、同意を得ました。

■――改革のもう一つの柱である地方交付税改革はどう進めていくのか。

【井上】　地方交付税は、国民がどの地域でも平等に行政サービスを受けられるよう、自治体の財源を保障するとともに、税収格差を是正する役割を果たしてきました。しかし、地方財政も歳出削減に努め、一層の効率化を図る改革に取り組む必要があります。

　ただ、０

、０６年の改革期間中は地方財政の安定を確保

なければ、改革自体が頓挫してしまう恐れもあります。そのため、公明党は０５、

６年度は地方団体の財政運営に必要な一般財源（地方交付税、地方税など）はしっかり確保しなければなら

いと主張しました。改革の全体像ではその通りに明記されています。(デイリーニュースより)

■ 刑法改正案、きょう成立へ

2004.12.2

【性犯罪への速やかな罰則強化求

る】
【参院法務委で浜四津さん】
【公明の主張を反映】

←【写真：質問する浜四津さん】

参院法務委員会は３０日、重大・凶悪犯罪に対する厳罰化を図る刑法改正案について、採決を行い、公明党などの賛成多数で可決した。きょう１日の参院本会議で成立する見通し。同案は公明党の意見も大きく反映され、集団強姦罪の創設など性犯罪への罰則が強化される。

　採決に先立ち行われた質疑で、公明党の浜四津敏子さんは、南野知恵子法相を座長、浜四津さんを座長代理とする与党「女性と刑事法に関するプロジェクトチーム」が、強姦罪の罰則強化、集団強姦罪の創設などを当時の法相に強く申し入れてきた経緯に触れ、「要望がその通り反映された」と改正案を評価した。

　浜四

さんはまた、３０日の参考人質疑で、「法案の提出は審議不十分、国民的議論が尽くされず拙速だった」などの意見が出たことに関し、「犯罪の凶悪化を受け、以前から法整備を求める声が多数あった。さまざまな問題が次々発生している今、速やかに改正すべきだ」と反論した。

　これに対し南野法相は強姦罪の法規定がこれまで寛大すぎたとの認識を示すとともに、「改正については慎重な検討が必要だが、時宜を得た改正がされなければならない」と答えた。(デイリーニ

ースより)

■ 政府与党「三位一体の改革」全体像を決定

2004.11.29

≪解説のページ≫　

国と地方の税、財政の在り方を見直す「三位一体の改革」について、政府・与党は２６日、２００６年度までの改革の

体像を決定した。国から地方自治体に権限や財源を移す「地方分権」は１０年越しで取り組まれてきたが、小泉内閣が進

る「三位一体の改革」が本格化することで、大きく前進することになる。今回決定した全体像を踏まえ、「三位一体の改革」の狙いなどについて解説する。

■「三位一体」の意味は？
【税制、補助金、地方交付税の３つの要素を一体的に改革】

　「三位一体」とは、キリスト教で神とキリストと聖霊が一体であることを説く教義上の言葉。その言葉を小泉内閣が、地方の自立のために、国から地方自治体への資金の流れを見直す改革の名称として使うようになった。

　その場合の三つは、
（１）国から地方へ配る補助金の削減
（２）国から地方への税源（税の支払われる源泉となる所得や財産）移譲
（３）国から地方へ渡す地方交付税の見直し。

　地方の収入は、主に税金、地方交付税、補助金で構成され、それぞれが分かちがたく結び付いている。国から地方への資金の流れを変えるには、それらを一体として改革する必要があり、「三位一体の改革」と呼ぶようになった。

　従来の日本では、国が多くの税金を集めて、その税金を使って地方自治体をコントロールしてきた。しかし地方自治体ごとの創意工夫が求められる時代になって、地方が自由に財源を使えるようにすることが必要になり、資金の流れの改革が急務になっていた。

■住民サービスはどうなる？
【国税を減らし地方税を増額　必要額は地方交付税で保障】

　国からの補助金が廃止されたり減らされても、地方自治体は住民にとって必要な事業は実施しなければならない。そのため、削減した補助金に見合う財源を、国から地方に移すことが不可欠だ。

　「三位一体の改革」では、補助金の削減とともに、国が集めている税金を減らし、地方が集める税金を増やす改革が行われる。それが国から地方への税源移譲だ。

　今回決まった全体像では、約２兆２４００億円の補助金削減のうち、行政のスリム化を図る分を除いて約１兆７６００億円の税源移譲が行われることが決まった。今年度にとりあえずの形で約６５６０億円が税源移譲されているので、それを加えて最終的な形として、約２兆４１６０億円の税源移譲が行われることになった。

　具体的には、国が集めている所得税を減らし、地方が集めている個人住民税（市町村民税と都道府県民税）を増やすことで税源移譲を行うことになる。

　ただ、このように国から地方へ税源が移されても、人口が少なかったり、所得水準が低い地域の自治体では、思うように税収が増えず、自治体によって財政力の格差が出ることが予想される。その結果、今まで国の補助金を受けて実施していた事業が、今まで通り続けられないといった事態も考えられる。

　そうした事態を避けるために、役割が期待されるのが地方交付税だ。地方交付税は、国が集めた税金の一部を地方自治体に渡すもので、地方自治体ごとの税収の格差を、ある程度ならす役割がある。

　各自治体に配る地方交付税の額は、毎年、総務省が自治体ごとに必要と思われる費用を見積って、その自治体の税収では不足する額を割り出して決めている。したがって補助金が削減されても、その分が費用の見積もりに加えられれば、必要額は確保されることになる。

　今回の全体像では、「三位一体の改革」を進める０５、０６年度は、地方自治体の安定的な財政運営に必要な地方交付税や地方税

どの総額を確保し、地域における

要な行政課題に対し適切に財源措置を行うことを決めている。

　地方交付税や地方税は地方自治体が自由に使うことができる財源であること

ら、住民によるコントロールが従来以上に大切になる。

■なぜ補助金を削るのか？
【国の関与を減らすために自治体の自主財源を拡大】

　政府・与党が決定した「三位一体の改革」の全体像では、国から地方自治体に出している補助金のうち約２兆８３８０億円について、２００５、０６年度の２年間で、削減などの改革を行うことになった。

　削減される補助金は、義務教育のための補助金約８５００億円、国民健康保険（国保）のための補助金約７０００億円をはじめ、各省庁が所管する幅広い分野の補助金だ。

　最も金額が大きい義務教育のための補助金は、義務教育である小中学校の教員給与に充てるための補助金。小中学校は市町村が設置しているが、教員の採用人事権は都道府県にあり、教員給与は都道府県が負担。その２分の１を国が補助している。

　今回削減することになった約８５００億円は、国が負担する総額の３分の１程度だ。来年度はとりあえず約４２５０億円を削減し、中央教育審議会の答申を待って最終的な形を決める。義務教育の補助金削減の流れを決めたのは、全国知事会など地方６団体が今年８月に国に提出した、地方向け補助金の改革案。その中に教員給与の補助金約８５００億円（中学校分）の削減、さらに将来の制度廃止が含まれていた。

　小中学校の教員の人数や給与については、文部科学省が全国一律に細かい基準を定め、補助金を配っていた。それによって例えば、都道府県が独自に教員の給与を下げて人数を増やし、受け持ちの児童数を減らそうとしても、増員分に補助金を回せないばかりか、かえって補助金が減らされる仕組みだった。

　地方からの批判を受け文部科学省は今年度からこの補助金に関する“縛り”を大幅にゆるめた。しかし人件費を節約しても、人件費以外の教育予算に回せないなど、問題は残っている。学校と地域が一体になって教育を行えるよう、市町村に教員の採用人事権を移してほしいとの意見もある。教育分野の地方分権を一層進めることを求める声は続いていた。

　義務教育の補助金に限らず、国の補助金を受け取るにはさまざまな条件があり、現場の実情に合わなくても、その条件に合わせなければならない場合がある。国が補助金を出す事業より必要な事業があっても、地方の持ち出しが少ない補助金事業を優先するといった弊害もあった。補助金を配る、受け取るという事務自体にも、大変な労力、人員、費用がかかる。

　こうしたことから、補助金の制度は、地方自治体の自主的な活動を阻害し、無駄遣いを生んでいるとの批判が強まった。そこから国の補助金を減らし、地方が自由に使える財源を増やす改革が求められていた。

■全体像の主な内容
○２兆８３８０億円の補助金を改革
◇税源移譲に結びつく改革 １兆７７００億円
・（暫定）義務教育費国庫負担金 ８５００億円
・国民健康保険 ７０００億円
◇スリム化の改革 ４７００億円
◇交付金化の改革 ６０００億円
○概ね３兆円規模の税源移譲を目指す
◇所得税（国税）から個人住民税（地方税

へ移譲
◇全体像では２兆４１６０億円を計上
・０

年度の改革分 ６５６０億円
・０５、０６年度の改革分 １兆７６００億円
○地方交付税の改革

◇０５、０６年度は、地域において必要な行政課題に対しては、適切に財源措置
◇地方の安定的な財政運営に必要な一般財源の総額を確保
◇国、地方が納得できるかたちで歳出削減

■ 三位一体の「全体像」決まる

2004.11.28

【補助金削減は約３兆円】
【生活保護費の扱い来秋までに国・地方協議で結論】
【政府・与党】


←【写真：三位一体改革の「全体像」について決定した政府・与党の協議会】

公明新聞：2004年11月27日付

■政府・与党は２６日午後、国と地方の税財政を見直す三位一体改革に関する協議会を首相官邸で開き、国庫補助金改革について２００５年度と０６年度予算でおおむね３兆円規模の廃止、縮減を行うことなどを柱とした改革の「全体像」を決定した。公明党からは、冬柴鉄三幹事長、井上義久政務調査会長、桝屋敬悟政調副会長、草川昭三参院議員会長、木庭健太郎参院幹事長、山口那津男参院政審会長が出席した。

■三位一体改革は、地方分権と国の財政再建を目的に、
（１）「国から地方への補助金を減らす（国庫補助金削減）
（２）その代わりに国の税金を地方に移し（税源移譲）
（３）国が地方に配る地方交付税を見直す
　　　――という３つの改革を一体的に行う改革。政府はこの「全体像」をもとに０５年度予算案の編成作業を本格化させる。

■「全体像」のうち、補助金改革では、０５、０６両年度で総額２兆８３８０億円の削減を決定。義務教育制度については「その根幹を維持し、国の責任を引き続き堅持する」ことを確認し、義務教育費国庫負担金で８５００億円の削減を決めた。その上で担当４閣僚と自公両党の政調会長は、０５年度の暫定措置として４２５０億円を減額。その後の義務教育費の扱いについては、来年秋の中央教育審議会の答申を踏まえて決定するなどの「覚書」を交わした。

■また、概ね３兆円規模をめざした税源移譲については、その８割に当たる２兆４１６０億円の移譲を決めた。具体的には、０４年度に措置した所得譲与税など６５６０億円を含め、国民健康保険負担金７０００億円、公営住宅家賃収入補助で６４０億円などの移譲を決定。生活保護費負担金と児童扶養手当の補助率見直しについては、地方団体関係者が参加する協議機関を新たに設けて検討を行い、０５年秋までに結論を得ることにした。

■地方交付税改革については、０５、０６両年度で、「地方団体の安定した財政運営に必要な地方交付税、地方税などの一般財源の総額を確保する」方針を確認。２０１０年代初頭のプライマリー・バランス（基礎的財政収支）黒字化をめざし、国、地方双方が納得できる形で歳出削減に努め、地方財政計画の合理化、透明化を進めることを明記した。

■政府・与党の協議会終了後、公明党は同日夕、衆院第１議員会館で政調全体会議を開催。井上政調会長が、出席した衆参国会議員に、この日合意した三位一体改革の「全体像」の内容について報告した。

■政調全体会議終了後の記者会見で、井上政調会長は「公明党は、出口（結論）について、政府・与党で合意し、地方団体の理解が得られるものでなければならないと一貫して主張してきた。その意味では、地方団体の理解を得られるものとな

た」と述べた。(デイリーニュースより

■ 中小企業の元気が日本を再生

2004.11.25

【太田、さくらい氏が強

】
【活力強化東京大会】
【６団体が主催】

←【写真：中小企業活力強化東京大会であいさつした太田氏（左）

、さくらい氏】

公明新聞：2004年11月25日付

■中小企業６団体が主催する「中小企業活力強化東京大会」が２４日、都内で開かれ、公明党から太田昭宏幹事長代行（衆院議員）、さくらい良之助都議（都議選予定候補＝世田谷区）があいさつに立った。

　席上、太田氏は日本経済の現状について「回復基調にはあるが、中小企業が元気になるまでは景気が良くなったとは言えない」と指摘。また、中心市街地活性化に期待された効果を発揮していない「まちづくり３法」については「改正していく決意だ」と強調した。

　続いてあいさつに立った、さくらい氏は、中小企業融資について「中小企業に対して個人保証を求めない融資を推進していく」と述べた。また、「中小企業対策には予算確保が重要。都政にしっかり反映できるように頑張りたい」と意欲を示した。

　これに先立ちあいさつに立った、東京商工会議所の山口信夫会頭は、経済政策について

景気を後退させない

うに万全を期すべきだ」と強調。また、中小企業の下支えが大企業の成長に寄与するとして「（中小企業を中心として）内需がよくならなければ本格的な景気回復は難しい」と指摘した。

【中小企業振興へ強力支援】
【まちづくり３法の見直しなどで全国商工会から要望受ける
太田氏ら】

　公明党の太田昭宏幹事長代行は２４日、衆院第１議員会館で、全国商工会連合会の清家孝会長らと会い、中小企業の支援に関する要望を受けた。これには、山口那津男政務調査会長代理、谷口隆義財政金融部会長、松あきら経済産業部会長ら多数の衆参国会議員が出席した。

　席上、清家会長は、「全体的に景気は上向きだが、業種や地域でばらつきがあり、原油価格の高騰など、先行きでの懸念も多い」として、補正予算の編成などを通じた中小企業の支援拡充の必要性を強調。具体的な要望として、三位一体改革での中小企業支援関連費の国庫負担維持を挙げたほか、大型小売店舗と商店街の共存をめざし、大型小売店舗の立地調整を広域的にできるよう、まちづくり３法の見直しなどを求めた。

　太田幹事長代行は、「公明党は、中小企業経営者の生の声を重視している」として、１０月の

全国大会で掲げた重

政策課題に地域の再生が盛り込まれていることを紹介。まちづくり３法の改正や事業承継税制の拡充などを通じて、「中小企業の支援に今後も全力を挙げる」と決意を表明した。

■ 被害相次ぐ違法「年金担保」

2004.11.25

【貸金業規制法改正案の審議開始へ】
【通帳などの差し押さえに刑事罰】

公明新聞：2004年11月24日付

■年金受給者の借り入れに誘引する広告も禁止
　公明、高齢者の生活基盤の保護に全力

　「民間貸金業

が公的年金を担保として融資を行い、年

受給者の通帳

キャッシュカードなどを預かる行為に罰則を設ける「貸金業規制法改正案」が２４日、衆院に提出されることになり、今国会で成立する見通しとなった。」

■年金担保融資は、独立行政法人福祉医療機構など、一部の公的機関にのみ許された制度で、年金暮らしの高齢者への生活救済策として、年金からの借入金返済を認めている。年金を担保にすれば、最大２５０万円までの借り入れができる。

■しかし、最近では、巧みな勧誘で高齢者に融資を申し込ませ、年金が振り込まれる口座の通帳やキャッシュカードなどを預かるとともに、金利と称して、相当額を口座から勝手に引き出す悪質な業者が急増。中には、出資法で定められた上限２９．２％を上回る利子率を適用している業者もあることから、高齢者とのトラブルが後を絶たず、苦情や相談が相次いで寄せられている。

■年金は多くの高齢者の生活基盤になっているとの観点から、民間貸金業者による年金担保融資は、同法ですでに禁止されており、２００４年１月に施行された同法改正では、業務停止や登録取り消しなどの行政処分の対象にもなっている。しかし、刑事罰としての具体的な規制がなかったために、「事実上、野放しの状態」との指摘が多い。

■実際、契約を違法と知らず、自分の年金が管理されているとの安心感から、うっかり契約を結んでしまい、生活基盤を根こそぎ奪われた高齢者が多い。

■このような現状を踏まえ、今回の改正案では、禁止行為を行った民間貸金業者に対する罰則を規定。年金受給者の通帳やキャッシュカードの差し押さえに対して、１年以上の懲役、または３００万円以下の罰金を科すほか、「年金を担保に融資に応じます」などと、借り入れを誘引する広告や勧誘行為の禁止を盛り込んだ。

■公

党は、被害にあった高齢者の声を踏まえ

がら、「債務

の最低限の生活基盤を破壊する違法融資は到底看過することはできない」と主張。関係省庁との意見交換などを行う中で、「今後の新たな被害の発生を防止するための法整備などの対応を急ぐべきだ」として、民間貸金業者による年金担保融資への規制強化を求めてきた。(デイリーニュースより)

■ 三位一体改革　分権の目的踏まえ全体像を

2004.11.23

【税源移譲額示した「枠組み」基に】

■≪地方の理解得る内容へ≫

　■国と地方の税財政を見直す三位一体改革について、政府・与党は１８日、「基本的枠組み」を決めた。２００５、０６の両年度で３兆円程度の補助金を廃止・縮減し、国から地方へ、概ね３兆円規模の税源を移譲するというものだ。

　■公明党は今年６月に示した見解で、国と地方の税源比率を３対２から最終的に１対１をめざすとの政策を提示。０６年度までの改革については、小泉首相の方針に沿って３兆円の補助金削減、概ね３兆円規模の税源移譲との政策を示していた。

　■今回の基本的枠組みは、政府・与党として首相の方針に沿って補助金削減と税源移譲の総額を明記したものだ。政府は今秋に０６年度までの改革の全体像を示すことを公約しているが、今回の合意で全体像の取りまとめに向けて着実に前進が図られた。

　■基本的枠組みの下で現在、個別の補助金削減額などについて調整が進められているが、国と地方の役割分担を踏まえつつ、地方分権という目的に沿った調整が必要だ。地方の理解を得ることができないような全体像であってはならない。

　■その点、中央省庁に配分権限が残り税源移譲にも結び付かない交付金化や、地方に権限を移譲しないで単に負担を転嫁することになる補助率引き下げといった手法には問題がある。

　■例えば厚生労働省が示している生活保護費の補助率引き下げに地方は強く反対している。国の基準に従って金銭などを給付する生活保護費は自治体の判断で自由に金額を上げ下げできない。高齢化などで今後、支出が増えるおそれもある。

　■昨年の政府・与党合意では、生活保護費の見直しは、地方と協議しつつ検討するとされていた。公明党としては、地方団体と十分に協議して一定の合意を得た上でなければ、補助率の引き下げは認められない。

　■今回の基本的枠組みでは、０６年度までの改革期間中、地方交付税については、地域において必要な行政課題

対して適切に財源措置を行うとした。このことはかねてから公明党も主張してきたように、改革の遂行に当たって極めて重要な点だ。

　■財務省は、地方財政計画に７〜８兆円の不適切な過大計上があるとして、地方交付税の大幅削減を主張している。

　■確かに地方交付税の見直しは財政構造改革のために避けて通れない課題だ。過大計上された財源が使い回されることも望ましくない。地方の自主・自立の観点からも、地方交付税制度の肥大化は見直す必要がある。

■≪財政安定に配慮必要≫

　■しかし改革期間にあっては地方財政の安定を確保しなければ、改革自体が頓挫してしまう恐れがある。例えば、三位一体改革では財政力の弱い団体では補助金削減額より税源移譲額が小さくなる場合がある。それを調整するのが地方交付税だが、その削減幅が大きいと補助金削減額を補えなくなるといった事態も起こりうる。

　■政府の経済財政諮問会議は、０６年度までの改革期間中とそれ以降に分けて地方交付税改革に取り組む方向を示している。０６年度までは、国と地方が納得できるかたちで歳出削減を進める一方、現状が固定化されないよう０７年度

降の改革を明確にしておくことが必要だろう

(デイリーニュースより)

■ 三位一体改革とはＱ＆Ａ

2004.11.22

【補助金削減、税源移譲で地方の「自立」促す】

■住民生活にも大きく影響

　国と地方の税財政を見直す三位一体改革をめぐり、政府・与党の調整が大詰めを迎えています。改革の目的や経緯についてまとめ

みました。

■――≪三位一体改革とは何ですか。≫

　三位一体改革とは、
（１）国から地方への補助金を減らす
（２）その代わりに、国の税金を地方に

す（税源移譲）
（３）国が地方に配る地方交付税

見直す
　　　――という３つの改革を同時に行うことです。

■――≪なぜ、改革をするのですか。≫

●地方分権を本格的に進めるためです。２０００年の地方分権推進一括法の施行で、国と地方の関係は法律上は対等と位置づけられましたが、国が税金の多くを集め、地方にお金を分配する仕組みは変わっていません【左図参照】。国が配るお金には、使い道が限定されている補助金と自由に使える地方交付税の２種類があるのですが、特に補助金は国が画一的な基準を定めるため、地方の自由を奪ったり、一方で地域の実情に合わないムダな事業に使われてきたなどと指摘されています。地方が自立するためには、補助金を減らし、地方が自由に使える税金を増やす必要があるのです。

■――≪住民の生活にはどんな影響がありますか。≫

●補助金が減って地方の税収が増えると、自治体が独自の判断で使えるお金が増えます。地域の実態を把握している自治体が政策を決定できるので、より住民のニーズ（要望）に合った行政サービスを提供することが可能になります。ただ、国の関与が減るため、自治体の判断で教育などの水準に格差が出る可能性もあります。

■――≪改革はどこまで進んでいるのですか。≫

●現在の三位一体改革は約２０兆円ある補助金のうち、０４年度から３年間で４兆円を削減することなどが目標です。０４年度は補助金が１兆円削減され、６５００億円の税源移譲などが行われました。

●残り３兆円分の削減については０４年８月、政府の依頼を受けた全国知事会など地方６団体が３．２兆円分の補助金削減案をまとめました。これを受け、国と地方の協議が行われ、政府・与党は１１月１８日、「地方案を真摯に受け止め、できる限り実現をめざす」とする三位一体改革の基本的枠組み（基本方針）を決定。２６日にも改革の全体像を取りまとめる予定です。

■――≪国と地方のあつれきもあるようですが。≫

●地方側は１６０項目に上る補助金の廃止・削減と税源移譲を求めていますが、補助金を所管する各省庁は「補助金を廃止すると地方間の格差が拡大し、最低限のサービス水準を維持できなくなる」と補助金廃止の多くに反対し、代わりに補助率の引き下げや、補助金をある程度自由に使える交付金に変えるよう要求しています。しかし、補助率引き下げや交付金化では国の関与が残るため、地方は「真の地方分権につながら

い」と反論しています。

●このため、政府・与

は、改革の基本的枠組みで
（１）０５、０６年度で総額３兆円規模の補助金削減
（

）税源移譲は０４年度分も含めおおむね３兆円
　　――という大枠は決めましたが、個別の補助金削減額については２６日までにさらに検討を進めることにしました。公明党は「改革の全体像は、地方側の納得が得られるものにする必要がある」（井上義久政務調査会長）と主張しています。(デイリーニュースより)

■ 三位一体改革に関する基本的枠組み

2004.11.21

≪１８日、政府・与党が合意した「三位一体改革に関する基本的枠組み」の全文は次の通り。≫


１・補助金改革

＜１＞基本的考え方

　・地方案を真撃に受け止め、できるだけ地方案の実現を目指す。

　・１７年度予算に最大限いかす。

＜２＞総額　１７、１８年度で３兆円程度。

＜３＞各分野

＜文教＞

　（１）義務教育制度については、その根幹を維持し、国の責任を引き続き堅持する。その方針の下、費用負担についての地方案をいかす方策を検討し、また教育水準の維持向上を含む義務教育の在り方について幅広く検討する。

　こうした問題については、１７年秋までに中教審において結論を得る。

　（２）中教審の結論が出るまでの１７年度予算での措置については、別途検討する。

　（３）私学助成等については、更に検討する。

＜社会保障＞

　（１）養護老人ホーム運営費、在宅福祉事業費補助金等、可能な限り地方案をいかす。

　（２）国民健康保険については、地方への権限移譲を前提に、都道府県負担の導入を検討する。

　（３）生活保護については、昨年の政府・与党合意を踏まえ、更に検討する。

　（４）児童扶養手当についても、地方の裁量性の拡大等を踏まえ、更に検討する。

＜公共等その他＞

　（１）治山治水・防災等について、国の役割を検討し、国の関与の必要のない小規模事業等については、地方に委ねる。

　（２）縮減額及び交付金化の取り扱いは、更に検討する。

　（３）建設国債については、総務省、財務省の間で更に検討する。

　（４）農水・経産・環境等については、公共・非公共それぞれについて、見直しを行う。

＜４＞国による基準・モニター等チェックの仕組み

　補助負担金の廃止・縮減によって移譲された事務事業については、地方団体の裁量をいかしながら、確実に執行されることを担保する仕組みを検討する。

２・税源移譲

　（１）１６年度分も含め、概ね３兆円規模を目指す。

　（２）税源移譲に伴う財政力格差の拡大についての対応を検討する。

３・交付税改革

　（１）１７年度、１８年度は、地域において必要な行政課題に対しては適切に財源措置を行うなど「基本方針２００４」を順守するとともに、２０１０年代初頭の基礎的財政収支黒字化を目指して、国・地方の双方が納得できるかたちで歳出削減に努める。

　（２）地方財政計画については、引き続き合理化、透明化

進める。

　（３）不交付団体（人口）の割合の拡大に

けた改革を検討する。

　（４）地方交付税の額については、上記を踏まえ、総務省、財務省の間で検討する。
　　　(デイリーニュースより)

■ 中小企業保護の強化を

2004.11.21

【独禁法改正案で高木氏】
【衆院経

委】

←【写真：質問する高木氏】

公明新聞：2004年11月20日付

■≪優越的地位の乱用規制　民主案は「条文に明記すべき」≫

　【１９日の衆院経済産業委員会で公明党の高木陽介氏は、独占禁止法改正案について質問に立った。】

■高木氏は、党独禁法改正問題プロジェクトチームでの議論が同改正案に反映され、カルテルなどの不正取引を行った違反企業に対する規制強化などが抜本的に見直されたことを評価。「抜本的見直しの目的について広く国民に説明すべきだ」として、今回の改正による主要な変更点について、政府の説明を求めた。

■竹島一彦公正取引委員会委員長は、後を絶たない違反行為には、しっかりとした制裁が必要との認識を示した上で、違反企業に科す課徴金算定率を１０％に引き上げる妥当性を訴えたほか、公取委への犯則調査権限の付与により、証拠品の収集などが円滑に進むことを強調した。

■また高木氏は、企業の優越的地位の乱用により、中小企業が不利益を被る不正取引について、同改正案で、排除措置命令違反を行った企業への罰金が現行の３００万円以下から、３億円以下へと、大幅に引き上げられることを紹介。一方、民主案では、「不正取引からの中小企業の保護に対する措置が明記されていない」と指摘し、民主党の見解を求めた。

■法案提出者である民主党の近藤洋介衆院議員は、「（規制強化への）効果的な手段は必要だ」として、企業の優越的地位の乱

による不正取引などへの規制を今後検討するとの附則を民主案に

り込んだことを説明。これに対し、高木氏は、「中小企業の保護は重要な問題。しっかりと条文に明記すべきだ」と強調した。(公明党

イリーニュースより転載)

■ 「三位一体」の枠組み合意　政府与党

2004.11.19

【補助金　２年で３兆円削減】
【２６日に改革の全体像】

←【写真：三位一体の改革の基本的枠組みについて記者団に説明する冬柴幹事長（中央）と桝屋氏（右隣）】

公明新聞：2004年11月19日付

■≪冬柴幹事長　生活保護費、地方と協議必要≫

■政府・与党は１８日夕、首相官邸で国と地方の税財政を見直す三位一体改革に関する会合を開き、
（１）地方に配分する補助金を２００５、０６年度で３兆円程度削減
（２）地方への税源移譲は、今年度分（約６５００億円）も含め３兆円規模
　　　――などを柱とした改革の「基本的枠組み」を決定した。政府・与党は、この枠組みのもと個別の補助金削減額などについて調整を進め、２６日に改革の全体像を取りまとめる予定。この日の会合には、公明党から冬柴鉄三幹事長、井上義久政務調査会長、桝屋敬悟政調副会長が出席した。

■≪基本的枠組みの全文はこちら≫

　政府・与党が合意した基本的枠組みは、補助金改革について、「地方案を真摯に受け止め、できるだけ実現を目指す」と明記した上で、「文教」「社会保障」「公共事業等その他」の３分野について改革の方向性を示した。

　このうち「文教」分野では、焦点となっている義務教育費国庫負担金について、義務教育制度における国の責任は堅持するとの方針を示した上で、「費用負担については地方案を生かす方策を検討する」とし、０５年秋までに中央教育審議会で結論を得ることとした。０５年度予算での措置は「別途検討する」とした。

　また、「社会保障」では、国民健康保険で都道府県の負担率を増やす方向性を示し、生活保護費の国庫負担率引き下げはさらに検討する。公共事業関連では治山治水・防災などについての国の役割を検討し、小規模事業については地方に委ねる。

　一方、税源移譲では、地方の財政力格差に配慮する必要性があると指摘。地方交付税に関しては、０５、０６年度の改革期間中は「必要な行政課題に対し、適切に財源措置を行う」と明記した。

■会合の席上、冬柴幹事長は、基本的枠組みで検討項目に挙げられた生活保護費の国庫負担率引き下げについて、地方側が強く反発していることに触れ、「地方団体と十分に協議をして、ある程度のコンセンサス（合意）を得た上でない限り、（補助率引き下げは）認めるわけにはいかない」と主張。また、公営住宅の家賃補助制度についても、災害で住宅を失った被災者への支援策の観点から、「国のナショナルミニマム（最低限の保障）として留保してもらいたい」と述べ、廃止しないよう要望した。

　会合終了後、記者団に対し冬柴幹事長は、基本的枠組みについて、「補助金削減と税源移譲の総額が明記されてお

、（全体像取りまとめに向け）着実に前進している」と評価した。

■ オレオレ詐欺被害拡大で対策協議

2004.11.14

【プリペイド式携帯　本人確認徹底など議論】
【党プロジェクトチームが初会合】

公明新聞：2004年11月12日付
←【写真：プリペイド式携帯電話対策などを協議した党オレオレ詐欺対策ＰＴの初会合】

■各地で頻発し、被害が拡大しているオレオレ詐欺について有効な手立てを講じようと、公明党は１１日、東京・新宿区の党本部で開いた中央幹事会で、政務調査会内に「オレオレ詐欺対策プロジェクトチーム（ＰＴ）」（石井啓一座長＝衆院議員）の設置を決め、同日、初会合を参院議員会館で開催した。

■転売が容易で、使用者を特定できない場合も多いことから、大半のオレオレ詐欺の事例でプリペイド式携帯電話が使われているほか、他人名義の預金口座が使用されている。

■こうした実態をもとに自民・公明両党は１０月２０日の与党政策責任者会議でオレオレ詐欺対策のプロジェクトチームの設置を決定。与党ＰＴではこれまでに、預金口座の開設などを行う際、金融機関での本人確認を義務化し、預金口座の売買を禁止する本人確認法改正案の今国会提出を決めている。

■公明党および与党のＰＴでは、プリペイド式携帯電話の規制方法などについても対応策を検討していくことにしている。

■この日の会合では総務省からプリペイド式携帯電話の国内外における利用実態について説明があったほか、警察庁からは犯罪防止の観点からプリペイド式携帯電話、レンタル携帯電話における本人確認の徹底や、大量購入の防止、第三者譲渡の規制などの対応策が示された。

■この後、出席議員で対応を協議。プリペイド式携帯電話は料金前払いで通常の携帯電話に比べて

く使えることから子どもに持たせたり、受信専用で使うなど正規に利用してい

人も結構多いことから、「プリペイド式廃止も選択肢にはあるが、本人確認の徹底など規制を強化する方が望ましいのではないか」などの意見も出された。

　　　　　◇

　なお

公明党「オレオレ詐欺対策プロジェクトチーム」のメンバーは次の通り。

▽座長＝石井啓一

▽副座長＝田端正広、荒木清寛、桝屋敬悟

▽事務局長＝遠山清彦

■ 中小企業の活性化で経済再生

2004.11.8

【融資改革を軸に経営安定後押し】

■≪包括根保証を撤廃へ≫

　景気回復のすそ野が広がり、中小企業の景況感も持ち直し基調にあるとはいえ、業種別ではばらつきがあり、まだ「足踏みが見られる状況」（経済産業省）にある。

　日本の企業数の９９．７％、従業員数の７０．２％を占める中小企業は、まさに日本経済と地域社会の重要な担い手であり、「全般的に経済が上向きつつある今、さらに力強い支援策が必要」（浜四津敏子代表代行）である。

　公明党は一貫して「中小企業の活性化なくして日本経済の再生なし」との視点から、多彩な施策を推進している。それは、「公明党が政治の目線を中小企業や地域経済にしっかり置いている」（山口信夫・日本商工連盟会長）からだ。

　中でも、経営の安定を後押しする中小企業金融では、不動産担保や個人保証に依存する融資の在り方を転換し、事業計画や企業の将来性を重視するよう促してきた。

　今国会では、個人が無制限・無期限の支払い責任を負う「包括根保証」の撤廃や、動産を担保に活用できる融資の普及に向けた「動産譲渡登記制度」の創設に向けて、民法など関連法の改正案が審議されている。公明党のマニフェスト（政策綱領）が具体化するもので、実りある審議を踏まえ、成立させたい。

　根保証は、特定の借金だけを対象とする一般の保証と違い、継続的な取引の中で生じる借金全体を保証する制度で、特に限度額や期間を定めないものが包括根保証と呼ばれる。担保に乏しい中小企業が融資を受ける際、金融機関の求めで経営者本人や家族が負うことが多い。

　しかし、経営悪化で経営者らが全財産を身ぐるみはがされる上、過酷な責任追及を受けて自殺に追い込まれる事例も少なくない。「あたかも人生を担保として提供しているかのようである」（東京商工会議所）とまで指摘され、見直しが急務となっていた。

　改正案では、（１）限度額を決めていない根保証契約は無効（２）保証期間は原則３年間、特別に契約する場合も最長５年間に限定（３）契約は書面で交わさなければ無効――とし、包括根保証契約を結ぶことができないようにした。

　４日の参院法務委員会では、公明党の木庭健太郎氏が「改正案の適用範囲を既存の根保証契約にまで拡大するべきだ」として、既に交わされた限度額が定められていない根保証契約を無効とするよう政府に求めている。

■≪動産担保能力高める≫

　一方、動産譲渡登記制度は、企業が融資を受ける際に、担保にした在庫商品や機械設備などの動産の所有権が金融機関に移ったことを登記簿に記載して公示する不動産登記に準じた仕組みとし、動産の担保能力を高めるのが目的だ。

　現行では、金融機関にとって企業が差し出した動産が別の金融機関の担保に設定されていても確認する手段がない。このため、「二重担保」を恐れて貸し渋る状況が多く、金融界や経済界から登記制度の導入を求める声が強かった。

　法人企業統計（２００１年度）によると、資本金１億円未満の中小企業が持つ在庫は約４４兆円。中小企業の多くは担保価値のある不動産が不足して

るだけに、動産担保の活用は資金調達の円滑化・多様化につながる。

　今回の法

正の動きが新事業の展開や経営者の再起を促し、経済の活性化につながる確かな足掛かりとなるよう期待したい。

■ 公営住宅補助金の存続を

2004.11.6

【官房長官、国交相に申し入れ】
【太田氏らと党都本部】

←【写真：細田官房長官に公営住宅への補助

存続を要望する太田幹事長代行（右から２人目）と山口都本部代表ら（左から４人目）＝５日　首相官邸】

公明新聞：2004年11月6日付

■公明党の太田昭宏幹事長代行と党東京都本部（山口那津男代表＝参院議員）のメンバーは５日、首相官邸で細田博之官房長官と会い、三位一体改革で削減対象に挙げられている公営住宅への補助金の存続を申入れた。これには、太田幹事長代行、山口代表のほか、高木美智代衆院議員、鰐渕洋子参院議員、石井よしのぶ（都議選予定候補＝墨田区）、中島よしお（同＝世田谷区）、こいそ善彦（同＝町田市）の各都議が同席した。

■席上、太田氏らは、大都市圏を中心とした公営住宅の需要の多さを指摘。「補助金が廃止されれば老朽化した住宅の建替が大幅に遅れ

空き家の修繕ができなくなる」として、補助金存続の必要性を強調した。

　≪細田官房

官は、要望に理解を示し、「検討したい」とした≫

　※これに先立ち、一行と赤羽一嘉、高木陽介両衆院議員、沢雄二参院議員、東村くにひろ（都議選予定候補＝八王子市）都議は、国土交通省を訪れ北側一雄国交相にも要望を行

た

■ 虐待防止ネットワーク大きく前進

2004.11.4

【児童相談所や学校

どが連携】

■関係機関が連携して児童虐待の早期発見や対応にあたる「児童虐待防止市町村ネット

ーク」の設置数は全市町村の約４割（１２４３カ所）に、計画中の地域を合わせると全体の約半数

１５４９カ所）に上り、着実に整備が進んでいます。

■厚生労働省の調査で明らかになったのもので、前年度に

べて設置数は約３割（２７６カ所）も増加しています。

失火ウ市町村ネットワークは２０００年度から国の補助事業として実施。主に学校、保育所、病院、警察、児童相談所、民間団体などで協議会を構成し、地域の実情に合わせて個別のケース会議や研修会、啓発活動、相談事業などを行っています。

■ネットワーク設置のメリットや効果については、「連絡調整や情報共有がスムーズになった」「虐待問題の認識・関心が高まった」「潜在ケースの把握が可能になった」「継続的な支援が可能になった」などが挙げられ、早期発見や児童の保護に高い効果を挙げています。

■このため、厚労省は今国会に市町村ネットワークの設置を促す児童福祉法改正案を提出しています。ネットワークを「要保護児童対策地域協議会」として法的に位置付けた上で、中心的な役割を担う機関の選定や、参加者への守秘義務などを盛り込み、虐待防止を一段と強化する狙いです。

■公明党は、児童虐待防

法などの法整備を強力に推進する一方、関係機関によるネットワーク整備を政府に申し入れるなど

体制整備や予算確保に積極的に取り組んできました。さらに政策綱領「マニフェスト１２３」には、今後５年間で全市町村に児童虐待防止ネットワークを整備すると明記しています。

■ 三位一体改革で論議

2004.11.4

【生活保護費国庫負担率の堅持を】
【公明と政令市が懇談会】

←【写真：三位一体改革など積極的な論議が行われた指定都市行財政問題懇談会】

■全国の政令指定都市から公明党の国会議員が要望を受ける指定都市行財政問題懇談会が２日、衆院第２議員会館内で開かれた。これには、広島、北九州を除く鷙政令市の議会代表（公明党議員）、行政担当者と、公明党の浜四津敏子代表代行、冬柴鉄三幹事長、坂口力、草川昭三の両副代表、井上義久政務調査会長のほか、多数の衆参国会議員が出席した。

■懇談会で政令市側は、増大する財政需要に追いつかない厳しい財政実態を説明。国と地方の税財政を見直す三位一体改革にあたり、（１）税源移譲による国・地方間の税源配分の是正（２）都市税源の拡充強化――など、大都市の財政実

に即応した財源の拡充を求めた。

■さらに、政令市の議会代表からは、生活保護費国庫負担率につい

、「国の引き下げ方針は、責任放棄。多大な財政負担を地方に転嫁するものであり反対」と負担率堅持を求める意見が相次いだほか、地震防災対策の充実強化、エネルギーの有効利用対策などについて要望が出された。

　冬柴幹事長は「補助金や交付税を通じた極端な中央集権制

を今、変えようとしている。地方が自主的に行財政運営できる改革に取り組んでいきたい」と語った。

■ 誰もが安全に歩ける街に

2004.11.3

【観光、防災にも効果　移動支援システムを視察】
【北側国交相、浜四津代行ら】

←

写真：センサー付き

白杖と携帯端末を使った移動支援システムを視察する北側国交相（左端）、浜四津代表代行（左から４人目）ら】

■北側一雄国土交通相（公明党）は１日、東京都内のユビキタス・ネットワーキング研究所（所長＝坂村健・東京大学大学院教授）を訪れ、ＩＴ（情報技術）の活用で障害者や高齢者などすべての人が安全に移動できる街づくりをめざす「自律的移動支援プロジェクト」の研究現場を視察した。これには公明党の浜四津敏子代表代行のほか、赤羽一嘉党国交部会長、佐藤茂樹、大口善徳、富田茂之の各衆院議員が同行した。

■同プロジェクトは、街中の道路などに通信機能のあるＩＣタグを埋め込み、現在地や目的地への移動経路などの情報を、誰もがいつでも携帯端末を使って得られようにする事業。国交省は、９月３０日から神戸市内で実証実験をスタートさせている。

■この日の視察では、神戸市の実験地域を再現した部屋で、坂村所長らが携帯端末やセンサー付きの白杖を使ってデモンストレーションを行った。スタッフがＩＣタグを埋めこんだ点字ブロックやバリケードに白杖を近づけると、端末から「この先は工事中です。２００５年３月３１日までは通り抜けできま

ん」などと注意を促す音声が流れた。

■坂村所長は、「このシステムは障害者の歩行支援が第一の目的だが、観光ガイドなど幅広い分野でも活用できる」「災害情報も発信できるようにすれば、緊急時に威力を発揮する」と説明した。

■北側国交相は、誰もが安全・便利に暮らせるユニバーサル社会の実現に向け、同プロジェクトの全国展開に意欲を示すとともに、「政府を挙げて観光振興に取り組んでいるところであり、その面からもシステム

普及に取り組んでいきたい」と述べた。

■ 結党４０年党大会

2004.11.1

【「大衆とともに」勇んで前進】

≪政治に責任担う第３党として≫
≪“公明党ここにあり”の戦いを≫

←【写真：来夏の東京都議選の大勝利を誓い

い、神崎代表を中心に新たなスタートをきった第５回党全国大会】

■公明党は３１日、東京・江東区の東京ビッグサイト国際会議場で結党４０周年を記念する第５回全国大会を開き、「大衆とともに」の立党精神の堅持と「日本政治に責任を担う第３党」の真価発揮を宣言した運動方針や、「社会保障」「平和」「地域再生」の３本柱からなる重要政策課題を決定。東京都議選や大型地方選挙などの完全勝利に向け、勇躍スタートを切った。大会では、神崎武法代表、浜四津敏子代表代行、冬柴鉄三幹事長ら本部役員を選出・承認した。再任された神崎代表は、「日本政治に責任を担う第３党として改革の実をあげ、“公明党ここにあり”の姿を示そう」と力説。都議選については「結果が国政選挙に連動し、断じて負けられない」と指摘し、党勢拡大で全ての闘いに勝利しようと呼び掛けた。

■党全国大会は、「大衆とともに」の立党精神を不変の原点として堅持し、連続勝利へ新たな前進を開始しよう！　との息吹きがあふれる中、力強く開会した。

■大会ではイラクで人質となり殺害された香田証生さんに対し、代議員らが黙とうを捧げた。

■代表選挙で再任された神崎代表はあいさつに立ち、「安心と安全の社会をめざし国民合意の形成を推進する連立与党・公明党の使命は重大であり、党の舵取り役として責任の重さに身の引き締まる思いだ」と述べ、「政治家人生のすべてをかけて、死力を尽くして闘う」と決意を表明した。

【被災者支援に全力尽くす】

■初めに、日本各地を襲った台風と新潟県中越地震の被災者に対し、「心からお見舞い申し上げます」と述べ、公明党がいち早く提案した被災者生活再建支援法の弾力的運用などが相次ぎ実現したことを紹介し、「引き続き被災者支援に全力を尽くす」と訴えた。

■イラク邦人人質事件が人質殺害という最悪の結果となったことに対しては、「痛恨の極みであり、強い憤りを禁じ得ない」として哀悼の意を述べた上で、「このような理不尽な行為によって国家の基本政策が歪められることがあってはならない」と強調した。

■一方、神崎代表は、結党から４０周年を迎えた今大会の意義に触れ、政治腐敗やイデオロギー対立の政治を国民大衆の手に取り戻すために敢然と立ち上がったのが公明党だったと強調。「大衆とともに」の立党精神は「人間主義の理念に裏付けられた公明党独自の誇るべき行動規範、行動原理だ」と力説した。

■その上で、公明党が掲げる「生命・生活・生存を最大に尊重する人間主義」が時代をリードする理念であると指摘し、「日本政治に責任を担う第３党として、人間主義の旗を更に高く掲げ、立党精神を不変の原点として堅持していく重要性を重ねて訴えたい」と強調した。

■さらに、正念場を迎え

いる構造改革について、「改革の進行に伴って社会が二極化に向かい、経済効率化を至上の価値とする社会へと押し流

れているのではないかとの危惧を禁じ得ない」として、真面目に働く人が報われる社会の実現が重要と指摘した。

■また、重要政策課題案の意義に触れながら、転換期にある日本の国づくりと国民が望む改革の実を挙げることで“公明党ここにあり”の姿を示そうと訴えた。

■教育改革では社会全体の教育力の回復が急務だと指摘、「教育は国家百年の大計、大事業であり、教育基本法の見直し論議のみにとどまることなく、教育全般にわたる改革こそ必要だ」と強調。

■後を絶たない「政治とカネ」の問題に対しては、「いつになったら腐敗と決別できるのか強い憤りを禁じ得ない」と指摘。自民、公明の与党両党が政治団体間の献金制限などを柱とする政治資金規正法の改正を今国会で実現することで合意したとして、「『政治とカネ』の問題には一歩も引くことなく全力で取り組む」と表明した。

【都議選、地方選断じて勝ち抜こう】

●最後に神崎代表は、東京都議選について、「都議選の結果はそのまま次の国政選挙に連動してきた。現在の政治状況から、この２、３年が２１世

の日本政治の分水嶺になることは間違いなく、その意味でも断じて負けるわけにはいかない」と指摘し、「『大衆とと

に』の原点を深く胸に刻み、勇猛果敢に闘いを開始していこう！」と訴えた。

□これに先立ち、大会では、太田昭宏幹事長代行が党務報告案、大石清司財務副委員長が平成１５年度決算報告案を説明し、承認された。

■代表あいさつに続き、小泉純一郎首相（自民

総裁）と山口信夫・日本商工連盟会長が来賓祝辞。大会には、創価学会の正木正明副会長（中央社会協議会副議長）、三井麻生婦人部書記長、山田宣正副青年部長が

賓として出席した。また、河野洋平衆院議長、扇千景参院議長、全国知事会長の梶原拓・岐阜県知事の祝電が披露され

。

■続いて、漆原良夫規約改正副委員長が党規約の一部改正案、冬柴鉄三幹事長が運動方針案、井上義久政務調査会長が重要政策課題案、大石財務

委員長が平成１６年度補正予算案と同１７年度予算案をそれぞれ説明。連立政権と公明党、憲法問題、社会保障、地域再生などについて活発に総括質疑を行ったのち、５議案を原案通り決定した。

■その後、「全議員、全党員が動きに動き、語りに語って、日本政治の新しい

代を開く勝利の波動を起こしていこう」との大会宣言を満場一致で採択した。

　最後に、神崎代表が都議選予定候

者２３人を紹介した後、代表して東野秀平予定候補（目黒区）が気迫みなぎる決意を披歴。会場を揺るがす大拍手の中、大会は

会した。

■ 激甚災害指定を早期に

2004.10.26

【党対策本部】

←【写真：新潟県中越地震の復旧対策を検討した党対策本部】

公明新聞：2004年10月26日付

■公明党の「新潟県中越を震源とする地震」対策本部（総合本部長＝太田昭宏幹事長

行）は２５日午後、国会内で会合を開き、新潟県中越地震災害の復旧対策について協議した。

■太田

合本部長のほか、漆原良夫（本部長）、斉藤鉄夫、赤羽一嘉の各衆院議員、木庭健太郎、風間昶、渡辺孝男の各参院議員が出席した。

　会合では、
・（１）被災者生活再建支援法の改正を含めた見直しを検討する
・（２）激甚災害の早期指定を図る
・（３）災害で壊れた家電製品を家電リサイクル法の適用から除外する措置を検討する
・（４）災害ボランティアへの支援の在り方を研究する――ことなどを確認した

■ 補正予算を編成

2004.10.26

【通常国会に提出へ】
【公明 行方不明者捜索など強く要請】
【政

与党方針】

←【写真：新潟県中越地震、台風被害へ万全の対策を講じることを確認した政府与党連絡会議】

■政府と自民、公明の与党両党は２５日昼、首相官邸で連絡会議を開き、新潟県中越地震と大型台風の被害拡大を受け、救援、復旧対策に総力を挙げることを確認。また、災害復旧費確保のため、必要があれば２００４年度補正予算案を編成し、来年の通常国会冒頭に提出する方針を決定した。

■席上、小泉純一郎首相は、中越地震について「被災地が広範囲に及び、細やかな配慮をして地元の要求にこたえていきたい」と述べた上で、「政府一体となって対策を強化するので、与党の全面的な協力をお願いしたい」として、政府・与党が緊密に連携して対策に万全を期す考えを強調した。

■これに対し、公明党の神崎武法代表は、同地震への対応について、「行方不明者の早期捜索と救助に全力を挙げてもらいたい」と強く求めた上で、激甚災害の早期指定と補正予算案の編成を要請した。

■また、神崎代表は、救援策として、
・（１）給水・食料の供給体制の拡充
・（２）心のケアに対する専門家の派遣
・（３）電気、ガス、水道などライフラインの早期復旧
　　　――に全力を尽くすよう求め、同時に、「住民の皆さんが安心するために、いつまでにどう復旧するかのプログラムをできる限り明示することが大事だ」と主張。さらに、孤立した地域への自衛隊のヘリコプターの派遣増をはじめ、各避難所で不足している簡易トイレや、毛布、防寒具など救援物資の充実など被災者へのきめ細かい対応を求めた。

■一方、公明党の冬柴鉄三幹事長は、台風２３号などの台風被害に触れ、全壊や半壊を対象に住宅再建などを支援する被災者生活再建支援法について、台風による浸水被害で事実上、全壊や半壊に等しい家屋にも弾力的運用を行うよう主張

これに対し、村田吉隆防災担当相は「家屋が崩れてはいないが、土砂や悪臭で事実上家が使えないものは全壊扱いとすべきなど弾力的運用が必要だと感じている」と応じた。

≪与党が緊急対策本部を設置≫

　自民、公明の与党両党は２５日午前、国会内で幹事長、政務調査会長らが会談し、新潟県中越地震とそれに先立つ台風災害を受け、「与党平成１６年豪雨・台風・地震緊急対策本部」（本部長＝武部勤・自民党幹事長）

設置することを決めた。

■ 神崎代表が新潟入り

2004.10.26

【復旧

援に全力 県知事と会談し要望聞く】

←【写真：泉田県知事（左）から要望を聞く神崎代表（右）ら公明議員】

■新潟県中越地方を相次いで襲った地震の被害状況や現地の要望などを調査するため２５日に新潟入りした公明党の神崎武法代表は、新潟県庁を訪れ、泉田裕彦県知事と会談した。河合正智衆院議員、加藤修一参院議員、志田邦男、宮原典子両県議が同席した。

■会談で泉田県知事は、避難所の状況について、「すし詰め状態で、ゆっくり横になれないところもある。その上、断水や停電も重なり、精神的なダメージを受けている」と指摘。また、避難所のトイレの問題が深刻だとして、「プールの水などで対応している」と、簡易トイレが不足している現状を説明した。

■全村が孤立した山古志村については、これから降雪期に入ることなどから復旧までかなりの時間がかかるとし、「仮設住宅の建設をどうするかが課題になる」との認識を表明。同村の現状について、「山が両側から崩れて川がせき止められ、水がたまっている。雨が降れば土石流

（個人の財産が）流

れる可能性もある」とし、財産の保護について支援を求めた。

■神崎代表は、同日行われた政府与党連絡会議の席上、小泉純一郎首相

対し、行方不明者の早期救助や激甚災害の指定、補正予算の確保のほか、避難所の簡易トイレの増設、孤立地域の救出などの具体的な要望を行ったことを報告。要望の実現に全力を尽くすことを約束した。

　この後、神崎代表は県の災害対策本部の会合にも出席。「復旧支援にしっかり取り組んでいく」とあいさつした。

■ 新潟県中越地震　きめ細かな被災者支援を

2004.10.26

【電気・水道・ガス復旧急げ】
【防寒対策、不足物資の支給も】
【公明党対策本部が政府に要望】

←【写真：新潟県中越地震

害の復旧対策で村田防災担当相（左から３人目）に要請する党

策本部のメンバーら】

■公明党の「新潟県中越を震源とする地震」対策本部（総合本部長＝太田昭宏幹事長代行）のメンバーらは２５日午後、内閣府で村田吉隆防災担当相と会い、新潟県中越地震災害に関する緊急要望を行った。太田総合本部長、井上義久政務調査会長のほか、同地震対策本部の漆原良夫本部長、風間昶副本部長、公明党災害対策本部の木庭健太郎、斉藤鉄夫の両副本部長、赤羽一嘉、渡辺孝男の両事務局次長が出席した。

■席上、太田総合本部長は、２３日に発生した新潟県中越地震被害の復旧対策に関して、「道路の寸断により、山間部地域で孤立している被災住民の救出に全力を挙げてほしい」と要請。「現地では電気・水道・ガスなどライフラインの切断で水、食料が不足しており、政府の迅速かつ円滑な支給体制の確立が急務だ」と述べた。

■また、２４日に新潟県長岡市など被災地の現地調査を行った漆原本部長は、ライフラインの一日も早い復旧など被災住民から直接受けた要望を報告し、「防寒対策を早急にとるべきだ」と強調するとともに、現地の不足物資として、（１）毛布（２）乳児用粉ミルク（３）紙おむつ

乳幼児用、大人用）（４）生理用品（５）家庭用医薬品（６）使い捨てカイロ（７）テント（８）仮設トイレ――などを挙げ、政府の迅速な調達支給を求めた。
　 村田担当相は、同日昼の政府・与党連絡会議で与党側から要請された現地の支援体制強化について、「小泉純一郎首相からも指示があり、新潟県庁に設置している連絡調整室を、支援対策室に格上げし、各省庁の職員を派遣して人員を３０人程度に倍増す

ことを決めた」と述べ、現地

市町村支援強化に万全を期すとの考えを示した。

■ 中越地震復旧対策は補正予算で、冬柴幹事長

2004.10.26

【公明党の冬柴鉄三幹事長は２４日午前、ＮＨＫ番組「日曜討論」と、テレビ朝日系の報道番組「サンデープロジェクト」に与野党の幹事長らとともに出演し、「政治とカネ」をめぐる問題などについて見解を述べた。】

■冬柴幹事長は、２３日に発生した新潟県中越地震に関して、「亡くなられた方や、被災された方に対して、衷心よりお悔やみ、また、お見舞い

し上げます」と述べるとともに、被災

の復旧・復興支援対策について「必要な予算措置は補正予算でやっていきたい」と述べた。

■ 政策実現の党の真価を

2004.10.20

【神崎代表　マニフェスト推進本部で強調】

←【写真：マニフェストの進ちょく状況などが報告された党推進本部の会合】

公明新聞：200

年10月20日付

■公明党のマニフェスト実現推進本部（本部長＝神崎武法代表）は１９日、衆院第１議員会館で会合を開き、昨年の衆院選、今夏の参院選で公明党が発表したマニフェスト（政策綱領）の推進状況などについて報告が行われた。

■この日の会合で神崎代表は、今夏の参院選では、党マニフェストの高い実現度をもって「政策実現政党・公明党」を強力に訴えることができたことに触れ、「次期国政選挙もマニフェスト選挙色が、より一層強くなる。そこで２１世紀の政治の方向性が決まる。公明党にとっても正念場の選挙戦になる」と指摘。
　その上で、神崎代表は「次期国政選挙で公明党のマニフェストを胸を張って訴えるためにも、実現に向けて着実に取り組んでいこう」と呼び掛けた。

■井上義久政務調査会長は

衆院選で掲げたマニフェスト１００のうち、３５項目が実現もしくは大きく前進し、６４項目が進行中であることを報告した。参院選で掲げた２３項目の追加

ニフェストについては、３１日の党全国大会でその進ちょく状況が示される。

■ 公明の連立参加で政治は変わった

2004.10.20

【現場第一主義の党の力量発揮】
【浜四津代表代行がフォーラムで講演】
【福岡市】

←【写真：公明党の連立政権参加で政治が変わった、と訴える浜四津代表代行】

公明新聞：2004年10月20日付

■公明党の浜四津敏子代表代行（参院議員）は１９日、福岡市内で開かれた「毎日・世論フォーラム」（毎日新聞社主催）に出席し、「連立政権と公明党」と題し、約１時間にわたり講演した。

■浜四津代行は、冒頭、公明党が５年前に自民党との連立政権に参加した理由について、（１）日本および国民の利益のため大局的に判断
（２）政党の生命は政策にあり、政策実現をしていくため
　　　――であったと力説。また与党と野党の違いについて「与党には法律、予算を決める力、政策を実現する力があるが、野党にはそれがない」と指摘した。
　その上で、衆・参院選で争われたマニフェスト（政策綱領）に触れ、「公明党は当初の１００項目のマニフェストのうち３５項目を実現もしくは大きく前進させたが、民主党の実現力はゼロ。共産党は与党に入るつもりがないのか、まともなマニフェストすら示せなかった」と、与党・公明党と他の野党との政策実現力の違いを強調した。

■次いで浜四津代行は、公明党が政権に入ることで日本の政治が大きく変わり、福祉や平和、人権、教育、環境を政治の表舞台に押し出したとし、「常に現場第一主義で、ネットワーク政党の公明党だからこそ、生活者の目線に立つ政治を実現できた」と訴えた。
　また、連立政権における公明党の役割が、国民のための諸改革のエンジン役とともに、国家主義や右傾化、金権腐敗へのブレーキ役であることを力説した。

■さらに浜四津代行は、憲法問題に触れ、恒久平和主義、基本的人権、国民主権の３つの柱は人類普遍の原理として堅持、発展させつつも、時代に即して環境権、プライバシー権などの新しい人権を加え、補強していく加憲の考え方を示した。
　また憲法９条と集団的自衛権については、「９条は専守防衛が基本であり、集団的自衛権行使は、認められないとの政府の解

通りでいいのではないか」と述べた。

■最後に浜四津代行は、連立政権は今後も続くとの考えを

し、「公明党は、あくまで国民のためにどうすればいいのかと

視点で常に（連立政権への参加を）決断していく」と強調した。

■ 三位一体改革について議論

2004.10.18

【党厚労部会】

公明新聞：2004年10月16日付
　
■公明党の厚生労働部会（福島豊部会長＝衆院議員）は１４日、衆院第２議員会館で、厚生労働省から三位一体改革の補助金削減案について説明を受け、意見を交換した。

■厚生労働省の担当者から、補助金削減案の対象となっている国民健康保険の国庫負担について、国保を運営する市町村の財政力格差を是正する「調整交付金」の都道府県

の移管を検討していることが説明された。保険給付費の約１０％となる調整交付金の税源とともに市町村の医療費などをチェックする権限を与え、国保の運営に関する都道府県の役割強化を図る。

　福島部会長は、補助金削減案について、党として１０月末をめどに意見を整理する考えを示した。

■ 日本政治に責任担う第３党

2004.10.16

【公明 結党４０周年党大会議案を発表】
【「大衆とともに」の精神は不変】
【都議選、地方選の完勝を】
【現実的

加憲方式 国際貢献など論議の対象に】

←【写真：党全国大会に提出する運動方針案、重要政策課題案について討議した拡大中央幹事会＝１５日　党本部】

公明新聞：2004年10月16日付

■公明党は１５日午後、東京・新宿区の党本部で拡大中央幹事会を開き、３１日の第５回党全国大会に提出する運動方針案と重要政策課題案について討議した結果、一部を修正の上、取り扱いを執行部に一任。同日夕の記者会見で両案を発表した。
■運動方針案では、結党４０周年に当たり、「大衆とともに」の立党精神を「不変の原点」と宣言。直近の衆・参両院選挙を総括し、「公明党は日本政

に責任を担う第３党に発展した」と強調している。
■憲法問題では、国際貢献のあり方などについて「『加憲』の論議の対象」との方針を明記。来年夏の東京都議選などの完全勝利を呼び掛けている。
■重要政策課題案では、
●（1）持続可能な社会保障制度の構築
●（2）国際テロの時代における「新しい平和主義」
●（3）「地域の再生」
　　　　――の３つの柱につい

具体策を提唱している。

■運動方針案は５章で構成。
・第１章「内外情勢と公明党」では、「安全の危機」と「安心の危機」に絞って言及。国際テロに対処するには、軍事力中心のハードパワーのみでは限界があり、経済力や文化力などのソフトパワーによってテロの温床をなくす努力が欠かせないとして、「人間の安全保障」の重要性を指摘している。
　国内情勢では、年金・医療・介護など持続可能な社会保障制度の構築が最優先課題として、「信頼と共助」に支えられた活力ある福祉社会の実現は、「中道主義＝人間主義の政治によって可能になる」と強調している。
・第２章「結党４０周年と公明党の存在感」では、１９６４年１１月１７日に結成された公明党が「大衆とともに」の立党精神を原点にして、国政・地方ともに日本政治の責任を担う政党に発展してきたことを紹介し、結党４０周年を迎えるに当たり、改めて「立党精神を不変の原点として堅持する」と宣言している。
　その上で、昨年１１月の衆院選、今年７月の参院選において、マスコミなどで「２大政党制」が喧伝される中、公明党がいずれの選挙でも勝利を収めたことを通し、「公明党は日本政治に責任を担う第３党に発展した」と位置づけた。
・第３章「連立政権と公明党」では、公明党が連立政権に参加してから５年間、「政治の安定」を維持し、改革をリードしてきたことを総括。景気を本格的な回復基調に乗せつつあるところまで押し上げたほか、「生活与党」の視点から少子高齢化対策や環境型社会の推進、人権重視の社会づくり、教育・文化政策の推進、中小企業支援策の充実などに取り組んできたことを挙げ、「その軌跡は、『政策実現政党』として胸を張って語れるもの」としている。
　また、政治腐敗の改革については、政治家個人に対する企業・団体献金の禁止や「あっせん利得処罰法」の制定などを挙げ、公明党の政権参加によって「与党の側から防止策が積極的に提示される局面が現出した」と強調している。
・第４章「憲法問題への視点」では、現行日本国憲法は優れた憲法であるとの基本認識を示し、一昨年の第４回党全国大会で、「国民主権主義」「恒久平和主義」「基本的人権の保障」の憲法３原則と憲法９条を堅持した上で、環境権やプライバシー権等の新しい人権を加える「加憲」の立場を打ち出したことを確認。現行憲法を維持しつつ、そこに新しい条文を加え、補強する「加憲」方式は極めて現実的だとの考えを示した。
　その上で党内の憲法９条論議について、９条を堅持すべきだという強い意見がある一方、自衛隊の存在を認める記述や国際貢献の明確化を望む意見があることを指摘。今後の９条論議では、９条１項の戦争放棄、２項の戦力不保持の規定を堅持する姿勢に立った上で、「自衛隊の存在の明記や国際貢献のあり方について、『加憲』の論議の対象として、慎重に検討していく」との方針を示した。
・第５章「東京都議選に大勝利しよう」では、「強靭な党」の構築を目指し、（1）地域ネットワーク型政党としての真価を発揮（2）ＩＴ（情報技術）の発展的活

（3）日常活動の強化――を提唱。「この２、３年が２１世紀の日本の政治の動向を決める分水嶺となる」として、来年夏の都議選をはじめ大型地方選挙の完全勝

を呼び掛けて

る。

≪持続可能な社会保障制度に≫
≪国際テロ時代の「新しい平和主義」、「地域の再生」にも提言≫

【重要政策課題（案）】


■重要政策課題案は、
（１）持続可能な社会保障制度の構築
（２）国際テロの時代における「新しい平和主義」
（３）地域の再生
――の３つの横断的なテーマを柱に据えた。

■社会保障制度については、将来にわたって国民の安心を確保し、着実に改革を進めていくため、
（１）２１世紀の社会保障制度のビジョン（２）社会保障制度と財政
（３）介護保険制度の改革
　　　――を打ち出した。

　社会保障制度のビジョンでは、「年金・医療・介護保障の一体的な改革と財政・税制の抜本的な改革が不可欠」と強調。

　増大する給付を支えるためには、適切かつ相応の負担を国民に求めていくべきとし、「適切な政府の規模（国民負担の水準）については、国民的なコンセンサスを得て決定されるべきであり、絶対的な上限を課すことは適当ではない」とした。

　社会保障制度と財政では、公平で分かりやすい負担のあり方を示す必要があると指摘。介護保険制度の改革では、負担のあり方の見直しに当たって、低所得者への十分な配慮を強く求めている。

　「国際テロの時代における『新しい平和主義』」では、近年の国際情勢を踏まえ、「新しい平和主義」とは「日本が持てる力を総動員して平和を構築するために多面的に行動すること」と指摘。紛争後の平和維持や復興開発支援、紛争予防、国際テロ対策、地球環境の保全、アジアにおける多国間安全保障の枠組みの重要性を主張している。

　具体的な政策としては、（１）ＰＫＯ（国連平和維持活動）とＯＤＡ（政府開発援助）、ＮＧＯ（非政府組織）の有機的な連動（２）国際平和に貢献する人材育成（３）自衛隊の国際平和協力業務の「本来任務」化（４）ＩＣＣ（国際刑事裁判所）設立条約の早期締結――などを打ち出している。

　また、日本の安保理常任理事国入りについては、「実現に取り組む」方針を示した上で、「軍事力を行使しての紛争介入に日本が名乗りをあげるという点ではなく、日本独自の平和構築力で貢献する」との姿勢を強調している。

　「地域の再生」については、「人が地域をつくり、地域が人を支える」を基本理念に、「地域力」の充実を強調。その上で、（１）中小企業・農林水産業・地場産業・商店街を「成長のエンジン」に（２）「歩いて暮らせる」まちづく

（３）個性豊かな地域と文化の再生――の３つを柱に掲げた。

　具体的には、マーケティングの専門家や地域金融機関の総力を結集した「地域活性化総合支援協議会（仮称）」の設置をはじめ、全市町村での「歩いて暮らせるまちづくり計画」策定、地域文化振興ファンド（仮称）設置による財政的支援、観光資源の高度化に活用できる「ようこそ（ウエルカム）交付金制度」（仮称

の創設などを提言している。

■ 庶民と現場に立脚し 未来開拓の改革を

2004.10.16

【政治とカネ 量的制限と透明化が重要】

【地方、中小企業への支援で景気回復を確実に】
【財源も含めた 社会保障の将来ビジョン急務】
≪衆院代表質問で太田幹事長代行≫


　　　　　　↑
【写真：小泉首相の所信表明演説に対し、代表質問する太田幹事長代行（左）、被災地の視察を踏まえ災害対策で答弁する北側国交相（右）】

■国会は１４日午後の衆院本会議で、小泉純一

首相の所信表明演説に対する各党代表質問を行い、公明党からは太田昭宏幹事長代行が質問を行った。太田氏は、時代の激しい変化に対応するには「現場の声」「庶民の声」に立脚する必要がある

強調、景気回復を確実にするため「特に地方や中小企業へのバックアップが重要である」と指摘。無担保無保証融資の拡大などの支援策拡充を訴えるとともに、郵政民営化や

育改革、イラク問題、政治とカネなどで首相の見解をただした。

【災害対策】

太田氏は、集中豪雨や火山の噴火、９つの台風上陸などの今年の災害について、被災者へのお見舞いを述べると

もに、「とりわけお年寄りなどの災害弱者に被害が集中しており、こうした観点から総点検・見直しを行うべき」と主張。
　これに対し北側一雄国土交通相（公明党）は、台風２１号

陸の後に現地を視察し、豪雨災害の悲惨さに強い衝撃を受けたと述べ、「水害や土砂災害から国民の生命、財産を守るのは国の最も基本的な責務。防災情報の伝達や高齢者等の円滑な避難などの課題に対し、抜本的な取り組みをしていく」

述べた。

【経済活性化・地域再生・中小企業対策】

　太田氏は「景気回復を確実なものにするため、特に地方や中小企業へのバックアップこそ重要」として、近年、大型店舗の郊外出店などにより商店街が荒廃する事例が多いことに触れながら、「まちづくり三法」を抜本的に見直し、都市計画の広域的な調整機

を強化すべきことを訴えた。
　 また中小企業対策について、無担保無保証融資の拡大、ベンチャー起業家、若手・女性経営者などへの支援策拡充などを主張。さらに公明党が１０年来主張してきた「住宅基本法」の制定などについて見解を求めた。
　小泉首相は「景気回復の状況は地域間にばらつきがあり、中小企業はまだまだ厳しい」との認識を示し、地域再生や中小企業

の支援を強力に進めていくと述べた。

【郵政民営化】

　太田氏は、郵政事業の民営化について、政府・与党間での緊密な議論と合意形成、また国民への説明責任を果たす必要性を強調し、取りまとめの時期や法案策定・提出までのスケジュールなどについて質問。また現在働いている約４０万人の職員の雇用安定確保について見解を求めた。これに対し首相は「基本方針に基づき与党と緊密に調整しながら、次期通常国会に法案を提出したい。職員の雇用確保は制度設計において反映する」と述べた。

【教育改革】

　太田氏は、地域が学校を支えていく「開かれた学校」システムの重要性を訴え、（1）保護者や地域住民などが学校運営に参画する学校運営協議会制度の全国展開（2）職業体験活動の全中学校への導入（3）学校安全警備員「スクールガード」を小学校に配置――などを提案。さらに教員改革として、教育実習期間の大幅拡充や教員の養成機関拡大などを訴えた。

【イラク、北朝鮮問題】

　太田氏は、自衛隊が派遣されているムサンナー県のハッサーニ県知事と意見交換した際に、同知事が、日本の復興支援が南部の他地域やイラク全体にとって良いモデルとなっていることを紹介しつつ、「電気などの基礎インフラが不十分。新しい長期にわたる広範なプロジェクトを」と訴えていたことに触れ、政府の具体的取り組みを促した。首相は「今後も雇用拡大効果にも十分配慮して、ムサンナー県への支援をしていく」と述べた。
　 また太田氏は、北朝鮮問題について、「拉致問題の全面解決へ向け、対話を基本としつつも、経済制裁等も選択肢とした毅然たる対応を」と最大限の努力を求めた。また米韓両国との緊密な連携などで北朝鮮に核兵器開発の放棄を強く求めることを訴え、６カ国協議再開の見通しなどを質問した。

【政治とカネ】

　太田氏は、日本歯科医師連盟の一億円献金問題が国民の政治に対する信頼を大きく失墜させたことを指摘し、再発防止策として（1）政党及び政治資金団体以外の政治団体間の寄付につ

て年間限度額など一定の量的制限を設ける（2）政治団体間の寄付は、手続きの透明化を図るため銀行振り込みなどを義務付ける――ことを提案。「特に自民党自身が、疑惑について国民に事実を明らかにする真摯な取り組みを」と強調した。首相は「再発防止へ明確なルールが必要。公明党からの提案も踏まえ、早期にまとめたい」と述べた。

■ オレオレ詐欺の対策強化へ

2004.10.15

【口座の売買取り締まる法整備を】

≪巧妙化する犯行手口≫
　
■電話で「オレ、オレだよ」などと身内を装い、お金をだまし取るオレオレ詐欺の被害が広がっている。
　被害総額は今年に入り８月末までに１００億円を突破し、前年同期の２．３倍に増えた。政府の犯罪対策で凶悪犯罪の増加には歯止めがかかる一方で、オレオレ詐欺は急増している。
　被害者は４０歳以上の女性が全体の６割以上に上り、子どもや孫の交通事故や消費者金融の借金をでっち上げ、示談金や返済を要求する事例が多い。
　当初は高齢者が被害に遭うことが多かったが、最近では学生の保護者を狙うケースが増えている。手口も巧妙化し、電話口に警察や弁護士役が次々と出て、もっともらしい状況を演出する「劇団型」が目立っている。
　救急車のサイレンを効果音に使ったり、犯行中、事故に遭ったことにした子どもの携帯電話に犯人が電話をして本人確認ができないようにした例もある。
　
■子どもが交通事故や事件に遭ったと聞けば、だれでも慌ててしまう。家族を心配する気持ちを利用する悪質な犯罪であり、断じて許すことはできない。政府は法整備を含めて厳しく対処し、撲滅をめざしてほしい。
　犯行に使われる携帯電話のうち、９割以上が料金先払いのプリペイドカード式だ。振り込みを要求する預金口座も口座屋から入手したものが大半で、いずれも犯人の特定が難しい。
　プリペイドカード式の携帯電話は他の重大犯罪にも使われている。犯罪への利用を防ぐために契約時の本人確認、転売した場合の届け出を義務化するなどの対策が求められる。
　預金口座はインターネットでも取引され、身に覚えのないアダルトサイト利用代金などを求める架空請求詐欺にも使われるケースが増えている。口座売

を取り締まる法律を整備し、口座屋の横行を封じることが急務だ。
　
■公明党は８月、２００５年度予算案編成をめぐり、携帯電話・預金口座の不正利用を防止する対策に関係省庁が一体

なって取り組むよう強く要請し

。政府は効果的な対策を早急に講じていくべきだ。
　被害件数が急増している東京都では、警視庁が９月、約５０人の専従捜査員による集中取締本部を設置して、摘発の強化に乗り出している。全国に先駆けての取り組みとして注目される。

≪慌てず事実の確認を≫
　
■また警視庁では、「あわてない」「すぐにお金を振り込まない」「事実を確認する」の詐欺被害防止３カ条をアピールしている。
　家族の事故の話でパニック状態にして、たたみかけるように現金の振り込みを働きかけるのが常套手段だ。まず「

欺かもしれない」と疑ってみること。そして、口に出して聞いてみること。自分から家族の名前を言わずに、相手に名乗らせることなどを心がけていきたい。
　警察官が示談金などの交渉の仲介をすることはなく、弁護士や保険会社が事故直後に示談金の振り込みを求めることもない。お金を振り込む前に、家族や警察に相談したり、事実かどうかを確認することが大切だ

　取り締まり強化を求めるとともに、詐欺の手口を知り、犯人にだまされないように注意していきたい。

■ 国民の期待に応える国会に

2004.10.14

【「公明党ここにあり」の闘いを展開】

公明新聞：2004年10月13日付

≪「信頼の政治」確立を≫
　
■第１６１臨時国会が１２日に召集された。公明党は衆参両院議員総会で、連立与党の一員として責任ある対応をしていく一方、「公明党ここにあり」の闘いを展開し、「生活与党」として真価を発揮していくことを確認し合った。
　小泉純一郎首相は所信表明演説で、「官から民へ」「国から地方へ」を徹底し、構造改革を加速させる一方、地域の再生と経済の活性化、暮らしの安心と安全の確保に取り組む決意を示した。活力ある社会を築くために、改革の断行が必要なことは言うまでもない。
　ただ、政治に対する国民の信頼なくして改革を進めることはできない。その意味で、自民党旧橋本派への日本歯科医師連盟（日歯連）からの１億円献金事件については、真相究明と再発防止に全力で取り組み、「信頼の政治」を確立することが最重要の課題になる。
　
■公明党が早くから主張しているように、今国会で政治資金規正法の改正を行うべきだ。具体的には、量的制限のない政治団体間の献金に上限を設けるとともに、献金の透明化を図る観点から銀行振り込み制度の導入などを柱とする法整備が欠かせない。政党への迂廻献金の防止策も含めた検討が必要になる。
　所信表明では、政治改革に取り組む姿勢が示されたが、改革の具体策には踏み込んでおらず、その点では物足りなさが残った。首相の強い指導力発揮を望みたい。
　社会保障を持続可能なものとしていくため、財源問題も含めた制度改革が待ったなしの課題だ。にもかかわらず、年金の一元化問題を含めた制度全般の見直しを協議するとした今年５月の自民、公明、民主の３党合意について、民主党が応じようとしないのは極めて無責任な対応である。
　支持団体の「連合」の会長からも苦言を呈されているように、民主党は速やかに協議に入り、政党としての責任を果たすべきだ。
　
■一方、日本の産業社会から談合やカルテル（企業が製品の価格、生産、出荷数量などで協調し競争を避ける行為）などを根絶し、公正で自由な競争を促進することが欠かせない。このため、政府は不公正な取引の抑止力強化策として、違反企業に対する課徴金の引

上げなどを盛り込んだ独占禁止法の今国会での改正を目指す。
　改正案は、製造業などの大企業は売上高の１０％（現行６％）、中小企業は４％（同３％）とする内容だ。「公明が主導」（日本経

新聞　６日付）する形で協議が決着し、今国会に実効性のある改正案が提出されることになった意義は大きい。国際機関からも法整備を強く求められており、ぜひとも成立させたい。

■景気回復のカギを握る中小企業対策では、
●（１）無制限の支払い責任を負う包括根保証の撤廃
●（２）在庫商品な

の動産を担保に活用できる融資の普及に向けた

示（登記）制度の確立
――を柱とする関連法の改正案が提出される。個人保証や不動産担保重視の融資慣行からの転換を目指すもので、公明党が提唱してきた政策が具体化する。実現を強く望みた

。

■マニフェスト前進へ
　今国会は、公明党が連立政権に参加して６年目のスタートを切り、さらには結党４０周年の節目を迎える中での国会となった。公明党への期待は一層高まっており、衆・参院選を通じて国民に約束したのマニフェスト（政策綱領）の前進に全力を挙げていく。

■ 性犯罪の罰則を強化

2004.10.13

【

明、マニフェストなどで推進】
【刑法改正案を閣議決定】

■政府が１２日午前の閣議で決定した刑法と刑事訴訟法の改正案に、公明党が推進してきた強姦罪などの罰

強化が盛り込まれた。政府は、いずれの改正法案も今国会での成立を目指している。

■刑法の改正案は重大犯罪に対する罰則強化、刑事訴訟法改正案は重大犯罪の公訴時効期間の延長などを柱としている。
　刑法改正案における強姦罪などの規定については今回、強姦罪と強姦致死傷罪の刑の下限が２年から３年、３年から５年にそれぞれ引き上げられた

か、強制わいせつ罪の上限が７年から１０年となった。集団強姦等罪と集団強姦等致死傷罪もそれぞれ新設された。

■公明党の浜四津敏子代表代行を座長代理とする与党「女性と刑事法に関する

ロジェクトチーム」はこれまで、日本の刑法は強姦罪の刑罰が軽すぎるとして、野沢太三法相（当時）に対し、性犯罪の罰則強化などを強く申し入れてきた。また、公明党は先の参院選で掲げた「マニフェスト１２３」で、強姦罪の罰則強化や集団強姦罪の創設を訴えていた。

■ ＃８０００は子育ての力強い味方

2004.10.10

【夜間・休日の小児救急電話相談】
【推進役の都議会公明党　窓口の保健師らと意見交換】
【親の“不安”に適切な助言】

←【写真：都の小児救急電話相談事業の現場を視察

、利用状況などを聞く（左から）こいそ、野上、まつば、石川の各氏】

■東京方式
≪保健師らが応対≫
　　↓（必要に応じて）
≪小児科医に転送≫
　
■「子どもの救急時の心強い味方、＃８０００番」――都議会公明党は７日、東京・新宿区にある都保健医療公社を訪れ、都が７月にスタートさせた小児救急電話相談事業の現場を視察するとともに、応対する保健師・助産師などから、利用状況や今後の課題などについて意見を聞いた。
　 この日の視察には、石川よしあき副幹事長（都議選予定候補＝練馬区）、こいそ善彦（同＝町田市）、野上じゅん子（同＝葛飾区）の各議員と、まつば多美子都本部女性局次長（同＝杉並区）が参加した。

■小児救急電話相談は、子どもの突然の病気や事故への対処法について、プッシュホン回線の固定電話なら「＃８０００」番をダイヤルするだけで担当する小児科医などにつながり、アドバイスを受けられるシステム。都では、１９８７年から実施している妊婦・育児相談「母と子の健康相談室」事業をベースに、まず経験豊富な保健師・助産師らが応対し、必要に応じて小児科医のいる契約医療機関に電話を転送する２段階方式（＝東京方式）を採っている。
　 一行は、利用状況や利用者の反応について関係者から意見を聴取。７―８月の２カ月間の利用状況は、総相談件数２９６０件のうち、病気・けがなど小児救急の相談が１５０１件と約半数で、そのうち、実際に小児科医に電話を転送しなければならなかった内容は３３件に留まった。

■都の井元浩平・子ども医療課長は「多くは発熱や下痢、嘔吐など、保健師などで対応できるもの」と説明。相談の後「『大丈夫』と言ってもらえて、安心した」などの声も聞かれることを紹介し、「若いお母さん方の緊急時の心の依所となっているのではないか」と分析していた。

　視察後、石川副幹事長は「有益な事業であり、必要に応じて小児科医に電話を転送する東京方式が有効に機能していると感じた。今後、利用状況の推移も見ながら、相談スタッフや予算の拡充なども検討していきたい」と語っていた。

■小児救急電話相談については

公明党が２００３年秋のマニフェスト（政策綱領）に掲げて推進し、国の都道府県補助事業として０４年度予算に計上。６月の奈良県に続き、７月には東京都と山口、岡山両県が順次スタートし、９月からは大阪府でも開設されている。都では、こいそ、石川の両都議ら都議会公明党が強

に導入を提案・推進してきた。

　なお、都の電話相談の受付時間は、平日が１７―２２時、土日祝日と年末年始は９―１７時。プッシュ回線以外の固定電話や携帯電話からは「０３・５２８５・８８９８」番で受け付ける。

■ 地方税財政　三位一体で論議を深めよう

2004.10.9

【自治体の在り方に焦点を合わせ】

公明新聞：2004年10月8日付
≪１１月半ばに全体像≫
　
■国と地方の税財政を見直す三位一体改革がヤマ場を迎えている。政府は１１月半ばまでに、２００６年度までの改革の全体像をまとめる方針だ。
　三位一体改革は、地方向け補助金、国と地方の税源配分、地方交付税を一体で見直す改革だ。小泉首相は、０６年度までに４兆円の補助金を削減（１兆円は実施済み）するとともに、国から地方へ３兆円の税源移譲を行う方針を示し、地方に補助金削減案を取りまとめるよう要請した。
　全国知事会など地方６団体は８月中旬、３．２兆円の補助金削減案を取りまとめ、首相に提出した。補助金の所管官庁は、１０月中をめどに、地方案に対する対応を示すことになっている。
　
■地方案をめぐる一つの焦点は義務教育費国庫負担金の扱いだ。都道府県が支出する公立小中学校の教職員給与費の半分を負担する同負担金は、０４年度予算で２．５兆円。地方案は、０６年度までに中学校分８５０４億円を廃止、０９年度までに小学校分も廃止し、同負担金を全廃することを盛り込んだ。
　文部科学省などは「税源移譲しても、経済基盤の豊かな地域とそうでない地域で、義務教育水準に格差が出る恐れがある」「地方財政が厳しいという理由で、給与費を削減してほかの事業に回す可能性がある」と強く反対している。
　確かに同負担金削減額を所得税（国税）から住民税（地方税）に移譲した場合、３７道県で移譲額が削減額を下回るとの試算がある。消費税や法人税を移譲しても同様の税収偏在が生じるといわれ、３７道県が現在と同じ給与費を確保するには、何らかの方法で財源不足を穴埋めする必要がある。
　
■地方案では、財源不足は地方交付税で手当てすることを求めている。しかし交付税制度は１２０兆円もの借金を抱えており、総額削減が基調となっている。また地方の財源保障のために国が必要経費を算定して交付税を配分するシステムが、自治体のモラルハザード（財政に対する責任感の薄れ）を生んでいるとも指摘されている。
　同負担金は給与費であり、今年度から使用方法も弾力化されており、廃止して税源移譲されても自治体の自由度はそう高まらないともいわれている。より自由度を高めるために給与費に限定しない教育交付金にしては、との意見もある。
　
■政府は地方の補助金削減案を尊重するよう指示してい

が、同負担金廃止に反対する声も広がっており、着地点は見えない。混乱の背景には、財政上の国と地方の役割分担について十分に論議してこなかったこともある。
　東京都などは、義務教育や生活保護など基礎的な行政サービスは国が責任を持つべき分野だとして、むしろ国の全

負担を求め、それ以外の補助金を全廃するよう提言している。

≪財政責任を明確に≫

■補助金削減ばかりに注目が集まっているが、地方分権の目的は、地域に必要な事業のために効率的に税金を使っていく自治体を構築することにあるはずだ。そのためには、自治体そ

て住民の財政責任が明確になるシステムをつくることがカギであり、地方税や地方交付税の在り方を含め、まさに三位一体で検討する必要がある。
　政府がまとめる改革の全体像は、単に省庁間や国と地方の綱引きの結果ではなく、鹵世紀の行政の姿を描く地方税財政のグランドデ

インであってほしい。

■ ＢＳＥ全頭検査見直し　消費者重視で対応を

2004.10.7

【農作物の台風被害　総合的な救済策を要請】
【衆院農水委で白保氏】

←【写真：質問する白保氏】

公明新聞：2004年10月6日付

　５日開かれた衆院農林水産委員会で公明党の白保台一氏は、ＢＳＥ（牛海綿状脳症）問題への対応と、農作物への台風被害に関して質問した。

　白保氏は、国内牛のＢＳＥ全頭検査の対象から生後２０カ月以下の牛を除外する案について、消費者団体などから反対が相次いでいることを指摘。「消費者が安全を確信して、初めて生産者も安定する。検査見直しに当たっては、消費者重視でしっかりとした対応をするべきだ」と強調した。
　その上で、米国産牛肉の輸入再開をめぐる日米交渉では、消費者の理解と科学的知見が得られない限り

輸入

開条件について米側に譲歩すべきではないと訴えた。 　島村宜伸農水相は、全頭検査の見直しや輸入再開に当たっては、拙速を厳に慎む考えを表明した。

　一方、白保氏は、相次ぐ台風の上陸により農作物に甚大な被害が出ていることに言及し、「激甚災害の適用のみならず、法律の枠を超

た総合的な救済策を」と要請。
　これに対し大口善徳農水大臣政務官（公明党）は、（１）災害復旧事業の早期実施（２）共済金の早期支払い（３）低利資金の円滑な融通――などにより、災害対策に万全を期していくと述べた。

■ 「生活与党」として改革実現

2004.10.6

【連立５年で神崎代表が見解】
【景気、平和など責任ある対応】
【戦後最長の連立政権　公明の参加、国民に定着】
【政治とカネ、日中関係で自民の取り組みに期待】

←【写真：丸５年を迎える公明党の連立政権参加について見解を

べる神崎代表】

公明党が自民党との連立政権に参加して５日で丸５年を迎える。公明党の神崎武法代表は４日午後、国会内で記者団の質問に答え、連立参加５年について、大要次のような見解を述べた。

　　　　　◇

　一、連立政権参加５年で、戦後最長の連立政権になった。この間、デフレ・不況対策、構造改革の推進、国際テロ対策やイラク復興支援、北朝鮮問題への対応など難問が山積し、責任ある対応を取るために、気の抜けない日々が続いた。
　 連立政権に参加当初は、国民や支持者の皆さまの間にも戸惑いがあったと思うが、この５年間に衆院選２回、参院選２回が行われる中で、公明党の連立政権参加に対する理解が進んできた。最近の世論調査で、自民党や民主党の単独政権より、自民中心の連立政権を望む意見が多数を占めていることも、その表れだろう。

　一、公明党はこの５年間、連立政権の中で大きな役割を果たしてきた。「生活与党」の視点に立った政策として、少子高齢化、教育、環境、文化・芸術、中小企業などへの対策を推進し、政治腐敗との対決という意味では、他の連立政権ではできなかった、あっせん利得処罰法もつくった。また、「行動する平和主義」「人間の安全保障」を外交の軸に据え、紛争後の復興支援にも全力で取り組んできた。
　 現在、憲法、教育基本法改正問題、年金・介護・医療の社会保障制度見直しなど、与野党を超えて、超党派で取り組まなければできない問題が山積している。公明党は多様な民意の受け皿としての要の政党であり、こうした問題について、国民的合意の形成にリーダーシップが発揮できるように取り組んでいきたい。

　一、（小泉内閣、自民党との関係について）自公関係も成熟してきた。お互いに信頼関係を大事にしながら、言うべきことは言い、私たちが提言している政策が実現

きるように粘り強く小泉政権に働き掛けていく。同時に、小泉内閣が進めている構造改革については、「官から民へ」「国から地方へ」はこれからの新しい時代をつくる大きな柱であり、推進役になっていく。
　 自民党は国家の視点、公明党は生活者の視点というよ

に視点は違うが、お互いに緊張関係を持って、切磋琢磨の議論をしながら一つひとつの課題に結論を出していきたい。

一、（連立政権参加のメリットとデメリットについて）メリットは、公明党に政権担当能力があることを、国民の皆さまにご理解いただいたことだ。選挙のたびに実際に得票増、議席増を果たしてきている。また、公明党が掲げてきた政策が実現できるようになったことが大きい。デメリットは、自民党内で起きた「政治とカネ」の問題などの泥を公明党もかぶってしまうことだ。

　一、（政治団体間の寄付に上限を設ける政治資金規正法改正について）今回の日本歯科医師連盟（日歯連）問題を通して、国民の政治不信は極めて大きなものがある。これは自民党内の問題であり、自民党は国民の信頼を回復するために全力で「政治とカネ」の問題に取り組むべきだ。私たちは政治資金規正法を改正すべきだと提言しているが、むしろ自民党が率先してこの課題に早急に取り組むことが必要だ。一つひとつきちんとやらなければ、自民党が国民から厳しい批判を受けることになる。

　一、（自民党に対する要望について）国際的には日中関係が極めて重要な２国間関係だ。今、日中関係で障害になっている問題があり、そういう問題を除去するために、私たちも取り組むが、自民党も真正面から取り組んでもらいたい。
　 内政問題では、連立当初からの合意である永住外国人への地方選挙権付与問題などについても、自民党内を早く取りまとめてもらいたい。

　一、（連立政権での公明党

役割について）しがらみがない党として「改革のアクセル役」と「国家主義、右傾化のブレーキ役」が国民から求められているのではないか。

　一、（今後の連立政権継続の見通しについて）お互いに信頼をしながら、しかも選挙で勝つ限り長期になるだろう。自民

が信頼ある対応をしている限り、こちらも信頼ある対応をしていく。（民主党と連立を組む可能性は）近い将来は考えていないが、遠い将来はないとは言えない。

■ 自民との連立から満５年

2004.10.4

【国民に定着した公明党の政権参加】

公明

聞：2004年10月3日付
戦後最長の画期的な連立
衆参４回の選挙で与党が勝利 国民の信任受け政治を安定



　第２次小泉改造内閣が、９月２７日にスタートしましたが、公明党が参加した自民党との連立政権は、１０月５日で満５年を迎えます

政治の安定と改革のリーダーシップ発揮」を掲

て連立政権に参加した公明党の５年間について、その闘いぶりを検証しました。

■公明党が自民党との連立政権に参加してから５年。途中、旧自由党の分裂・離脱や保守新党の自民党への合流がありましたが、公明党が参加した自民党との連立政権は、日本の戦後政治史の中で誕生した連立政権のうち最も長く継続しています。

　しかも、その間、衆院選と参院選がそれぞれ２回ずつ実施され、いずれの選挙でも、連立与党側が改選議席の過半数を獲得する勝利を収め、国会の衆参両院で過半数議席を確保する安定した政権を形成し続けています。

　　　　　＊

■なかでも、比例区選挙で公明党は、衆院選では２０００年＝７７６万２０３２票から０３年＝８７３万３４４４票（９７万１４１２票増）に、参院選では０１年＝８１８万７８０４票から０４年＝８６２万１２６５票（４３万３４６１票増）に、それぞれ大幅得票増を果たす躍進ぶりを示しています。

　これらは、現在の自公連立政権が「国民の審判」を受けつつ、その信任を得て国政を担当していることを証明しているとともに、公明党の政権参加が政治を安定させ、広く国民各層に定着したことを物語っていると言えます。

【多様な民意を吸収する要党】

■最近、自民党と民主党による２大政党化の流れが盛んに言われますが、政策研究大学院大学の橋本晃和教授は「２つの巨大政党だけが政権を争う２大政党制は日本の政治にとって望ましくないし、実現不可能」として、「多様な価値観、多様化する『民意』を吸収できる公明党の存在は大きな意味を持つ。だからこそ『要（かなめ）党』といわれる所以だ」と強調しています。

■連立政権への参加から５年、より一層「公明党の存在感」は増しており、あらゆる課題に対して、公明党は「ますます重くなった政権与党としての責任を果たすため、全力を挙げて取り組んでいく」（神崎武法代表）決意です。



【「庶民の目線」で政策を実現 】

○児童手当、奨学金制度の拡充
○ジョブカフェなど若年者雇用を促進
○借換保証など中小企業支援策を充実
○ストーカー規制、児童虐待防止法
○文化芸術立国、観光立国への推進

■公明党の政権参加５年間で「これまでの政権ではなし得なかった生活者の感覚、庶民の目線を大事にする政治」（神崎代表）が大きく前進しています。

■特に、公明党の結党以来の伝統である「現場第一主

に徹した調査・対話運動で培った「庶民の目線

からの多彩な政策提言によって、旧来の保守政治では優先順位の低かった福祉、教育・文化、環境、人権などの分野が政策の表舞台に登場し、「政治の質」が大きく変わりつつあることは、まさに「生活与党・公明党」の真骨頂とも言える成果です。

■具体的には、公明党の力強い提案・推進で、児童手当、奨学金、保育所待機児童ゼロ作戦などの子育て支援策が格段に充実したほか、企業実習と教育訓練を組み合わせた日本版デュアルシステムの導入やジョブカフェ（若者向けの総合就職支援拠点）設置などの本格的な若年者雇用対策が前進。また、資金繰り円滑化借換保証制度など中小企業支援策の拡充や、循環型社会形成推進基本法の制定をはじめとする環境政策への取り組み、さらには人権を守るストーカー規制法や児童虐待防止法の制定など、数え切れないほどの実績を残しています。

　そして、２１世紀の新たな日本の在り方についても、文化芸術振興基本法の制定をはじめとした「文化芸術立国」「観光立国」への推進を強力に進めています。



政治・構造改革の「エンジン役」

○あっせん利得処罰法の制定・拡充
○永年勤続国会議員への特典廃止
○税金のムダ遣いを徹底的にカット

　連立政権の中で公明党は「改革のエンジン役」を担い、政治改革、構造改革への確かなリーダーシップを発揮しています。

　なかでも、公明党が結党以来掲げる「清潔な政治」の実現に向けた政治改革については、政治家個人への企業・団体献金の禁止のほか、自社さ連立政権では実現できなかった、あっせん利得処罰法の制定・拡充、官製談合防止法の制定などを相次ぎ実現させました。

　さらに、政治家の特権廃止を強く主張し、庶民感覚から大きくかけ離れていた永年勤続国会議員の特典廃止（特別交通

肖像画作製費の支給撤廃など）を実現させた上

国会議員歳費の１割カットを３年連続で実施させています。

　　　　　＊

　一方、日本再生に向けた金融システム改革、規制改革、行財政改革などの構造改革の推進についても、公明党は全力で推進。特に、税金のムダ遣いカットについては、国

公務員の通勤定期券を６カ月支給にして経費を節減するなどキメ細かな政策実現を重ねてきました。公共事業の削減・見直しも進んでいます。

■ 中国建国５５周年を祝福

2004.10.2

【王大使と懇談　日中友好の絆を強固に】
【

崎代表、浜四津代行ら】

←【写真：王大使（右）の出迎えを受け、握手を交わす公明党の神崎代表】

■公明党の神崎武法代表は３０日夕、都内で開かれた中華人民共和国の建国５５周年祝賀会に出席し、９月１０日に着任した王毅駐日大使ら関係者と歓談、日中友好のさらなる発展へ誓いを新たにした。浜四津敏子代表代行、冬柴鉄三幹事長をはじめ多数の公明党衆参国会議員が出席した。

■あいさつの中で、王大使は「中国の現在の発展は、日本の友人の支持と切り離すことができない。支援していただいた日本の友人の皆さまに心から感謝申し上げる」と謝意を表明。「中国はアジアの地域協力を積極的に推進している。今後も日本と協力してアジアの未来をつくり上げていきたい。そのためには、健全で安定的な中日関係が必要だ」と強調した。

■祝賀会に先立って、王大使の歓迎を受けた神崎代表は、大使が１９８９年か

５年間、駐日中国大使館に勤務したことに触れ、「着任おめでとうございます。大使にとっては故郷に帰ってこられたようなものですね」と祝意を表明。王大使は「今度、公明党を訪問し、ゆっくりとお話したいと思います」と述べた。

■ “心臓突然死”に救命の道広がる

2004.10.1

【ＡＥＤ（除細動器）の一般使用可能で
　救命率向上へ】　
【公共施設、空港などに設置】

←【写真：成田空港航空機事故訓練で公開された「自動体外式除細動器」】

■日本で毎日１００人近くが命を落とす“心臓突然死”に救命の道が広がっています。

　厚生労働省が７月に示した指針で、心停止患者の心臓に電気ショックを与えて救命する「自動体外式除細動器（ＡＥＤ）」の使用を医師や救急救命士、航空機の乗務員だけでなく、救命の現場に偶然居合わせた一般人にも使用を認めたことを受け、各地の公共施設や空港、スポーツ施設などへのＡＥＤ設置が進んでいます。
　不特定多数の人が利用する空港では、成田、羽田、関西空港に設置されたほか、２００５年２月に開港する中部国際空港にも設置が予定されています。
　また、自治体では、兵庫県が「安全にスポーツができる環境づくりを進めたい」（県健康増進課）とし、県立スポーツ施設など４６カ所にＡＥＤ配備を進めているほか、京都府や東京都中央区などでも、公共施設などに配置する計画です。長野県松本市は、市役所や市民芸術館に設置し、来館者の目に付くところに配備しています。一方、ＡＥＤ普及のための講習会も各地で開催され、好評です。

■心臓突然死の多くは血管が詰まるなどして、心臓の心室が細かく震え、ポンプ機能が失われる心室細動が原因。この細動を取り除く処置は１分遅れると救命率が１０％落ちるとされ、一刻も早い電気ショックが必要で、心臓の働きを正常に戻すＡＥＤの普及が救命率向上の決め手といえます。

■使い方は、患者の胸にパッドを張ると自動的に心電図を解析し、電気ショックが必要な状態かどうかを判断、必要な場合にのみ「ボタンを押してください」などと音声で指示が出る仕組みです。
　欧米ではＡＥＤが、空港や駅、競技場、学校などの公共施設に備えられ、初めてでも簡単に操作できることから、救命に大きな効果を上げています。そこで、日本でも、早くからだれもが使えるＡＥＤの普及が求められていました。

■救命率向上につながるＡＥＤの使用拡大については、公明党が強力に推進。渡辺孝男参院議員や桝屋敬悟衆院議員らが、０３年４月から医師の指示がなくても救急救命士が使えるよう推進してきたほか、赤松正雄衆院議員が０３年３月、衆院予算委員会で「緊急時においては、医師などの医療関

資格者以外でも、操作が簡単で安全性の高い自動除細動器を活用できるようにすべきだ」と主張、坂口力厚労

（当時、公明党）が「早急に、結論を出したい」と早期実現に前向きな姿勢を示していました。
　また、０４年４月には沢雄二参院議員が東京・杉並総支部の代表とともに署名簿を添えて坂口厚労相に早

実現を求めていたものです。
　今後さらに、公共施設や交通機関、ホテル、デパートなど不特定多数が利用する幅広い施設へのＡＥＤ普及が強く望まれています。

■ 地域経済の再生を支援

2004.10.1

【郵政民営化　

民への十分な説明が必要】
【ＮＨＫ番組で北側国交相】

■北側一雄国土交通相（公明党）は、２９日夜に放映されたＮＨＫ番組「新閣僚に問う」に他の閣僚とともに出演し、郵政民営化や地域経済の活性化など、当面する重要課題について見解を述べた。

■北側氏は、基本方針が閣議決定され、具体化が進む郵政民営化について、「なぜ民営化が必要なのか。政府は国民への説明責任を果たさなければならない」と強調。その上で、「市場原理を活用することで、日本国内の金融資産が流動化し、経済の活性化が促進される」として、郵政民営化を支持していく意向を示した。

■地域経済の活性化について北側氏は、全国的に商店街などの中心市街地が荒廃している現状を指摘。「観光振興などを通じた地域活性化に取り組む地方自治体を全力で支援したい」と述べた。また、大型店舗と商店街の共存をめざし、大型店舗の立地条件などを規定した「まちづくり３法」の効果が十分に出ていないことに触れ、実効性を高めるために同法の見直しを行う方針を示した。

■一方、整備新幹線の取り扱いについては、与党のワーキンググループで、安定した財源と採算性を考慮しながら、着工

間の前倒し、未着工区間の着工の在り方などを検討しているとした上で、「専門家の意見を取り入れながら年末までに結論を出したい」との見解を述べた。

■さらに北側氏は、高齢社会の進展により、増大する社会保障関係費の財源に消費税を充てるとの議論に言及。２０２５年には、社会保障給付の総額が現在の倍近

１５０兆円を超えるとの見通しを踏まえ、「今後の給付をどう支えるかが大きなテーマだ。消費税をどうするのかといった論議は避けて通れない」と述べた。

■ 求められる決算機能の強化

2004.9.21

【ムダ遣いなくし、予算編成の充実を】

【審査の迅速化が進む】

　■年末にまとめる国の来年度予算編成に向けた論議が本格化しつつある。税金のムダ遣いをなくし、限られた予算を効果的に使うには決算機能の強化が求められる。

　■国会の決算審査は予算の使われ方を検証し、予算を執行する内閣の責任をただすとともに、その結果を後年度の予算編成に反映させるのが本来の目的だ。

　■しかし、決算審査は長い間、予算案や重要法案審議の後回しになり、通常国会閉会後に行うことが常態化、審査結果が予算に生かされないと指摘されてきた。

　■このため、参院は公明党などの主張を踏まえて、決算を予算と同等に重視し、「良識の府」として行政に対するチェック機能の強化を目指し、昨年から通常国会会期中の審査を実現してきた。

　■さらに、決算審査を迅速にするには、決算書の国会提出時期を早める必要がある。これまでは、一般会計の概要を７月末に確定した後、特別会計を合わせた決算を翌年の１月２０日ごろに国会提出していた。

　■決算は、国会に提出する前に憲法で定められる会計検査院の検査を受けなければならず、内閣は通例９月ごろ会計検査院に送付し、約３カ月の検査後、内閣に戻されるからだ。

　■しかし、それでは年末の予算編成に間に合わず、翌年度の予算に問題点を反映させることができない。参院公明党は決算書の国会への早期提出を強く求めていた。

　■政府は２００３年度決算を、これまでより２カ月早く、２００４年１１月２０日をめどに決算書を国会に提出する方針を示し、作業を前倒ししている。国会への提出が早まれば、必要性が薄れた非効率な事業などを点検し、翌年度の予算編成に生かす取り組みが具体化する。

　■併せて、行政の財務状況をきちんと把握することが欠かせない。各省庁の財務状況は特別会計などを含めると資金の流れが複雑で、これまで全体像が分かりにくい状況になっていた。

　≪企業会計では親会社と子会社、関連会社の決算を合算してグループ全体の業績を示す連結決算が主流となっている。単独決算では分からない、グループ全体の経営状況が明らかになるメリット（利点

があるからだ。≫

　■財政制度等審議会（財務相の諮問機関）は２００４年６月、企業の会計手法を参考にして、各省庁別の一般会計や特別会計を合算した財務書類（諸表）を作成するための基準を決めた。貸借対照表や、民間企業

損益計算書に代わるものとして業務費用計算書など４種類の作成を求めている。

　■この基準に基づき、各省庁は財務省と協力して、０３年度決算分から関連の特殊法

や独立行政法人を含めた連結財務書類の作成に着手し、初めて公表する方針だ。

【行政運営の実態示す】

　省庁別の資産や負債の状況などが

確になることで、各省庁の業務に伴う国債発行残高が分かるほか、有価証券の評価損なども表面化する。各省庁の業務にかかる国民負担がいくらかが鮮明になる。

　国民に行政運営の実態を示して、行財政を効率化させる目的がある

従来にはない手法で、各省庁が説明責任を果たすことになる。これまで予算に偏っていた財政への関心が決算についても高まり、国会の行財政監視機能が強まることが期待

れる。

■ 効果大きい　スクールカウンセラー制度

2004.9.18

【不登校、いじめが

幅減少】
【２００５

度に文科省　全公立中学校へ配置めざす】
【公明が強力に推進】

■不登校の小・中学生が近年減少しつつあり、公明党が不登校・いじめ防止対策として強力に推進してきたスクールカウンセラー制度に改めて注目が集まっています。文部科学省が８月まとめたスクールカウンセラー配置校の全国調査でも、不登校やいじめの防止に顕著な効果があることが確認されました。

■同調査は、２００２年度に新たにスクールカウンセラーを配置した１７６９校（小学校４６３校、中学校１３０６校）を対象に行われたもので、配置前の０１年度に２万１１７６人だった不登校の児童・生徒数は、配置後の０３年度には１万７５４４人になり、１７．２％も減少。また、いじめの発生件数も２９５６件から２５９９件へ、１２．１％減少しました。
■これに対し、この期間の全国の小・中学校（スクールカウンセラーが２年以上配置されている学校を除く）での発生状況は、不登校が５．１％減、いじめが６．３％減にとどまっており、スクールカウンセラーが大きな効果を発揮していることがうかがえます。

■スクールカウンセラー制度は、臨床心理士や精神科医などのカウンセリングの専門家が週１、２回程度学校を訪れ、子どもたちの相談に応じるもので、モデル事業が１９９５年度からスタート。当初は全国１５４校でしたが配置校が年々拡大。０１年度からは国から自治体への補助も始まったこともあって飛躍的に伸び、０４年度は公立中学校を中心に全国８５００校にまで拡大しています。
　スクールカウンセラーの配置拡大に合わせ、増え続けていた不登校の児童・生徒数も０２年度に初めて減少。８月１０日に発表された０３年度の学校基本調査速報でも、不登校の児童・生徒の数は引き続き減少し、５年ぶりに１３万人台を割りました【グラフ参照】。
　文科省は「スクールカウンセラーの増員をはじめとした相談体制の整備が一定の効果を挙げつつある」と分析。さらなる不登校・いじめの減少を目指し、来年度予算の概算要求にはスクールカウンセラー関係予算に０４年度比４億５００万円増の４６億５００万円を盛り込みました。この要求が実現すれば、来年度は全国すべての公立中学校（３学級以上の１万校）へのスクールカウンセラー配置が実現します。

■スクールカウンセラー制度について公明党は、９３年に国会で取り上げて以来、導入を粘り強く主張。９５年のモデル事業開始後も一貫して制度拡充を主張してき

した。０３年発表した党のマニフェスト（政策綱領）でも、０５年度までにすべての公立中学校にスクールカウンセラーを配置することを公約に掲げ、文科省に配置拡大を強く要請してきました。

■ 公明は「地域再生」を推進

2004.9.18

【画一的でなく特性を生かして】
【中小企業の応援団として融資制度改

も促進】
【日商（日本商工会議所）総会で神崎代表が強調】

←【写真：日商の総会であいさつする神崎代表】

■公明党の神崎武法代表は１６日午前、都内で開かれた日本商工会議所（山口信夫会頭）の通常会員総会に出席し、あいさつした。

■日商など４団体が７月に、「まちづくりに関する要望」をまとめたことに関連して、神崎代表は、「これまでは、東京を中心に全国画一的、均一的な街づくりが進められてきたが、これからは地域の特性を生かした地域づくりを強力に推進しなければならない。『地域再生』がこれからのキーワードになる」と強調。
　その上で、「地域には、家庭が営まれ、自然があり、文化・伝統の地場としての側面がある。地域コミュニティー（共同体）の役割も極めて重要であり、地域を重視した政策づくりが急がれている」と強調。１０月３１日の公明党全国大会までに地域再生に関する提言をまとめる考えを示した。

■また、神崎代表は、公明党が現在、全国で開催している「列島縦断フォーラム」での議論を紹介し、「公明党は連

政権の中で、生活者の視点を軸に、庶民に支えられた中小企業の味方として、雇用対策、中小企業対策などさまざまな政策提言を行ってきた」と力説。「今後も、（列島フォーラムで要望の多かった）無担保・無保証融資の拡大や個人

証制度の見直しなどを着実に進め、あくまで中小企業の立場に立って政策提言していく決意だ」と述べた。

■ 「三位一体」で意見交換

2004.9.12

【税源移譲、地方交付税　テーマに総務、財務省と
党推進委】

公明新聞：2004年9月9日付
　■公明党の地方分権・三位一体改革推進委員会（委員長‖北側一雄政務調査会長）は８日午後、衆院第１議員会館で会合を開き、国と地方の税財源を見直す三位一体改革について、税源移譲と地方交付税改革について、総務省と財務省から説明を受け、意見を交換した。北側政調会長、桝屋敬悟事務局長（衆院議員）らが出席した。

　■税源移譲について、総務省は今年６月に閣議決定された基本方針に沿って、個人住民税所得割の１０％比例税率化、国・地方を通じた個人所得課税の抜本的見直しなどを強調。
　地方交付税制度について同省側は、国及び地方への財源保障機能の重要

を述べた。一方、財務省側は、地方と国家公務員の給与関係費の差額などを示し、地方財政計画縮小の必要性を訴えた。

　■これに対し、公明党側は、予算が削減される項目の明確化や判断基準などについて質問。北側政調会長は「地方交付税の見直し計画などを、早く地方に発信してほしい」と述べ、今後も党内で改革の論議を深めていくと述

た。

■ 来年度予算概算要求　公明党の主張が反映６

2004.9.11

【都市・地域再生】
【まちづくり交付金を拡充】

　■地方都市や地域の活性化を推進するため、公明党が大幅な増額を要望していた「まちづくり交付金」について、国土交通省は、今年度比１・５３倍の２０３０億円を概算要求に盛り込みました。

＊

　■同交付金は市町村の創意工夫による街づくりを支援する目的で今年度からスタート。従来の補助金よりも市町村の自主性や裁量が大幅に高く、非公共事業にも柔軟に使えるのが大きな特徴です。
　今年度は全国９５８地域に交付され、各地では駅前広場や公的住宅、駐車場の整備や歩道拡幅、電線地中化などが地域の実情に即して一体的に進められています。同省は来年度、非公共事業に使える割合を拡大するなど、同交付金をさらに使いやすくする方針です。

＊

　■また、民間主導のまちづくりを促進するため、空きビルの活用や町家の再生などの事業を行う特別目的会社（ＳＰＣ）や、まちづくり会社などを金融面で支援する「まち再生まるごと支援事業」（仮称）も新たに創設し、３３５億円を盛り込みました。


観光立国の推進
ビジット・ジャパン・キャンペーンを強化
「日本の魅力」をＰＲ

　政府は現在、訪日外国人旅行者数を２０１０年までに１０００万人にする目標を掲げ、観光立国の実現に向けた取り組みを強化しています。国土交通省の概算要求でも、観光施策の充実が重点課題とされました。

＊

　■このうち、海外のテレビＣＭやイベントなどを通じて日本をＰＲするビジット・ジャパン・キャンペーンに昨年度比１・２５の４０億円を配分。１５日から中国人団体旅行者向けのビザ（査証）発給が拡大することや、来年の日本国際博覧会（愛知万博）期間中、韓国人

行者のビザが免除されることを踏まえ、東アジア圏で重点的にキャンペーンを行う方針です。

＊

　■また、国際競争力ある観光地づくりを促進するため、観光地の魅力アップに向けた民間組織の取り組

を支援する「観光ルネサンス事業」に１３億円、外国人向け観光案内所や案内標識整備に１億円を盛り込んでいます。

＊

　■公明党は、ビジット・ジャパン・キャンペーン予算の大幅増額を要望し、「日本の魅力」を積極的に海外に発信するよう主張してきました。

■ 待機児童ゼロ作戦に成果

2004.9.11

【厚労省がまとめた「保育所の状況」から】
【利用児童は着実に拡大】
【入所待ちは初めて減少】

←【写真：保育所の受け入れ児童数は着実に増えている（写真は都内の保育所）】

公明新聞：2004年9月11日付


　厚生労働省は３日、今年４月１日現在の「保育所の状況」を発表し、保育所の入所を待つ待機児童が現行基準で調査を始めた２００１年以来、初めて減少に転じ、前年に比べて２１３８人少ない２万４２４５人になったことが分かりました。

　共働き夫婦の増加などにより保育所への入所希望者が年々増え続けるなか、政

は、０２年度から受け入れ児童を３年間で１５万人増やす「待機児童ゼロ作戦」を実施してきましたが、需要に供給が追いつき始めたことについて、厚労省は「待機児童ゼロ作戦の成果」としています。

「待機児童数の推移」　　　　　厚労省調べ

２００１年４月	２１２０１人
２００２年４月	２５４４７人
２００３年４月	２６３８３人
２００４年４月	２４２４５人

■保育所の利用児童数は４月１日現在、１９６万６９２９人で、前年同日に比べ４万６３３８人増加。待機児童ゼロ作戦を開始してからの２年間では、約９万人増え、これに保育ママや自治体の単独事業の利用者を合わせると、増加した受け入れ児童数は１１万人を超えると見られています。

■また、保育所の施設数は、前年から１３５カ所増の２万２４９０カ所。定員も、前年から３万７７５０人分増えて２０２万８０４５人となっています。

■地域別で見ると、この１年間で保育所の利用児童数が最も伸びた自治体は横浜市で、１８７９人増。次いで大阪市が１４６０人、広島市８２７人。一方、待機児童が黴人以上いる自治体も、横浜市、大阪

、広島市など都市部を中心に９５市区町あり、今後、改正児童福祉法に義務付けられた「保育計画」を策定し、集中的な保育サービスの拡充策が進められることになります。

【公明党が提唱し推進。来年度も新たに５万人を受け入れ】

■政府の「保育所待機児童ゼロ作戦」は、公明党が０１年３月に提唱した「保育所待機児童解消３カ年計画」を受けて、翌０２年に具体化されたものです。さらに政策綱領「マニフェスト１２３」にも１５万人の受け入れ拡大を明記し、働く親たちの育児支援を強力に推進しています。

■来年度も引き続き約５万

の受け入れ児童を拡大するため、厚労省の概算要求には施設整備や運営費などに３１３億円が盛り込まれ、予算に裏打ちされた着実な取り組みがさらに前進することになります。

■ 来年度予算概算要求　公明党の主張が反映５

2004.9.10

【「人間の安全保障」の推進
環境、感染症対策で大幅増額
　 世界には貧困や飢饉、感染症、対人地雷など、生命、生活、尊厳に対する脅威に直面している人々が数多く存在します。２００５年度予算の外務省概算要求では、こうした人々への援助を行う「人間の安全保障」関連のＯＤＡ（政府開発援助）予算が拡充されました。特に、公明党が重点要望項目に挙げた、水資源・環境無償資金援助が３０．４％増の３００億円、感染症対策無償資金援助が５４・５％増の１７０億円と大幅に増額されています。

　　　　　 ＊

　また、公明党などの強い要請を受けて政府が力を入れている対人地雷対策についても、前年と同額の３０億円の無償資金援助が計上されました。アフガニスタンやカンボジアを中心とする紛争後の地域で、除去の促進、犠牲者支援などに充てられます。

　　　　　 ＊

　さらに、国際貢献に関する専門家の育成を求める公明党の主張を反映し、（１）国際平和協力に関するインターンシップ制度の実施（２）ＪＩＣＡ（国際協力機構）の人材養成確保関係費――も新たに盛り込まれました。

健康フロンティア戦略
マンモグラフィ５００台　介護予防拠点を整備
　国民の健康寿命をのばす――。厚生労働省は、生活習慣病対策や介護予防対策を重点的に行う「健康フロンティア戦略」を推進するため、１１２６億円を概算要求に盛り込みました。

　　　　　 ＊

　このうち、がん罹患率と死亡率の激減をめざす「第３次対がん１０カ年総合戦略」に７０億円を要求。がんの解明とともに、予防、診断、治療法の開発を進めます。
　また、女性のがん罹患率の第１位である乳がん対策には、乳がん検診に効果の高いマンモグラフィ（乳房Ｘ線撮影）装置

００台を整備します。このほか、自動体外式除細動器（ＡＥＤ）を用いた救命活動を、７月から一般の人にも認めたのを受け、使用法の講習実施などに１億７０００万円を計上しています。

　　　　　＊

　介護予防対策の推進では、家庭や地域での適切なサービス提供を可能にするため、３０００カ所の介護予防拠点の整備を進めます。また、効果的

介護予防

ログラムの開発と普及体制の確立に１７１億円を盛り込んでいます。

■ メソポタミア湿原　復元に向け全力支援

2004.9.10

≪加藤、福本両氏　水資源保全へ決意を表明≫
≪国際シンポ≫

【メソポタミア湿原の復元について、決意を述べる加藤環境副大臣（中央）と福本農林水産大臣政務官（右端）：写真】⇒

公明新聞：2004年9月9日付

　加藤修一環境副大臣と福本潤一農林水産大臣政務官（ともに公明党）は８日、東京・渋谷区の国連大学で開かれた国際シンポジウム「水のグローバルガ

ナンス　人間安全保障の視点から」に出席し、水資源の管理と開発などをテーマとしたパネルディスカッションで見解を述べた。

　加藤副大臣は、水資源保全などの観点から、日本政府

取り組むイラク南東部のメソポタミア湿原の復元事業について、（１）飲料水、排水、衛生設備の提供（２）生態系の管理に対する人材育成（３）現地住民の雇用創出――などが目的であると強調。その上で、「イラクでの水資源の保全をめざし、積極的な支援を行いたい」と決意を表明した。

　

福本大臣政務官は、中国やインドネシアなどで実施した

本の

利活動が現地で高い評価を受けている事例を紹介。「現地住民の要望にこたえられる支援ができるかが重要だ」として、現地住民の声をよく聞きながら、水利活動など、同湿原の周辺住民の

援に全力を挙げる意向を示した。

■ 来年度予算概算要求　公明党の主張が反映４

2004.9.9

【若者の就業対策】
【「人間力」の強化へ　自立塾や速成講座】
　
■フリーターや若年失業者の就業対策とともに、働く意欲に欠ける若い無業者（ニート）の増加が新たな課題となっています。これに対し、厚生労働省は、働く意欲や能力を高める総合対策「若者人間力強化プロジェクト」の推進に２３１億円を盛り込みました。

　　　　　 ＊

■無業者の“働く意欲”の向上では、職業人に必要な基本的能力や勤労観を合宿形式で体得させる「若者自立塾」を創設。また、民間事業者を活用して、職業意識の啓発やコミュニケーション能力、ビジネスマナーなどを１０日間程度で習得できる「就職基礎能力速成講座」を新たに実施し、早期就職を促します。

　　　　　＊

■未就職の若者などを対象に、短期間の試し雇用を通じて常用雇用への移行を促進する「若年者トライアル雇用」については、終了者の８割が正社員に移行している成果を踏まえ、対象者を１万５０００人増の６万６０００人に拡充。ほかにも「若者自立・挑戦プラン」の推進や、インターネットなどを通じて能力開発ができる「ｅラーニング」の促進など、公明党の主張が随所に反映されています。

【ミスマッチの解消】
【地域での雇用創造を支援】
　
■求人企業と求職者の希望条件が合わない雇用のミスマッチが、依然として失業率改善の妨げになっています。そこで厚労省は「地域での雇用創造」に取り組む市町村を総合的に支援するとともに、職業紹介・情報提供については、民間や地方公共団体との連携強化などを要求しています。

　　　　　 ＊

■地域での雇用創造については、構想を策定しようとする市町村に対して、専門家のあっ旋や成功事例の紹介など、企画・構想段階からバックアップ。さらに、市町村が提案した事業の中から雇用創造効果が高いものをコンテスト方式で選抜し支援するなど、７０億円を計上しました。

　　　　　 ＊

■職業紹介では、民間委託による長期失業者の就職支援事業について、事業者の実績評価を踏まえて拡充し、年間対象者を３０００人増の８０００人に拡大。リ

トラや自営廃業などで早期再就職の必要度が高い求職者には、個別に就職実現プランを作成し、早期再就職専任支援員（就職支援ナビゲーター）が求人開拓から就職まで個々にきめ細

く対応します。

■ 地位協定　恣意的解釈に歯止めを

2004.9.9

【参院沖縄・北方問題特委で遠山氏】

←【写真：質問する遠山氏】

公明新聞：2004年9月8日付

　■７日開かれた参院沖縄及び北方問題に関する特別委員会で、公明党の遠山清彦氏は、米軍ヘリコプター墜落事故について、政府の見解をただした。

　■この中で遠山氏は、日米地位協定２３条や同協定合意議事録などで、米軍側が認めない限り、原則として日本側が米軍の財産（この場合は墜落したヘリコプター）について捜索、差し押さえ、検証を行う権利を行使しないと規定されていることに関して、「基地の外では、財産権の安全確保については日本にも平等な権利があるはずだ。関連する取り決めの行間には、米軍側が財産の確保に取り組んでいるときは、日本側のダメージを受けた財産の安全確保が制約されてもしようがないという不平等性がある」と指摘。「少なくとも運用上は、（米軍の）恣意的に解釈

る余地がないように取り決めをし直すべきだ」と力説した。
　川口順子外相は「積極的に改善すべきものは改善したい」と述べた。

　■また、遠山氏は今回のような事故

起こった時、県側に米軍との交渉など、対処の仕方について行政的な手続きが整備されていないことも指摘し、「外務省や内閣府が音頭をとって、今回の事故をきっかけにやるべきだ」と早急に検討する必要性を強調。茂木敏充・沖縄北方担当相は、「もし事件が起こったときの体制についての検討は必要であ

、早急に検討したい」と述べた。

■ 郵政民営化　基本方針の詰めを要請

2004.9.9

【変化に対応できる形態に】
【公明が主張　職員、労組と協調の視点で】
【政府との協議で与党】

←【写真：郵政民営化の基本方針をめぐり協議する政府・与党幹部】

公明新聞：2004年9月7日付

　■自民、公明両党の幹事長、政務調査会長らは６日午前、竹中平蔵金融・経済財政担当相、麻生太郎総務相らと都内で会談し、郵政民営化の基本方針について協議した。公明党から冬柴鉄三幹事長、北側一雄政調会長、草川昭三党郵政民営化委員長、木庭健太郎参院幹事長が出席した。

　■協議の中で与党側は、２００７年４月の民営化スタート時の経営形態など政府の基本方針素案で保留になっている部分について、６日中に政府が結論を出すよう申し入れた。また、小泉純一郎首相がめざす基本方針の１０日閣議決定について「こだわるべきではない」と要請した。これに対し、竹中担当相は「詰められるよう、しっかり努力する」と述べた。
　草川委員長ら公明党側は「郵政民営化は大事業であり、もう少し議論に時間が必要だ」と強調。「民営化を進める上で、政府の５つの基本原則（経済活性化、構造改革全体としての整合性、国民の利便性、郵便局ネットワークの資源活用、雇用配慮）を大切にしてほしい」と指摘した。その上で「日本郵政公社の生田正治総裁の見解を尊重すべき。職員や労組との協調なしには、改革は前進しない。長期的な観点に立ち、今後の変化に対応できる仕組みにすることが重要だ」と主張した。

　　　　　◇

　■小泉純一郎首相は６日午後、首相官邸で竹中平蔵金融・経済財政担当相と２度にわたり会談し、郵政民営化の基本方針の取りまとめに向けて協議した。席上、首相は１０日の閣議決定をめざし、２００７年４月の民営化スタート時の経営形態など政府の素案で保留と

っている部分について詰めの調整を急ぐよう指示した。政府は７日夕の経済財政諮問会議で、保留部分の結論を出し、基本方針を決めたい考えだ。

　■竹中氏は首相

の一連の会談で、６日午前の与党との協議を踏まえて保留部分の取り扱いについて「（麻生太郎総務相と）合意していないところがある。７日に報告できるように調整中だ」などと報告。これに対し、首相は「しっかり調整してほしい」と述べた。

■ 来年度予算概算要求　公明党の主張が反映３

2004.9.9

【スクールカウンセラー】
【すべての公立中学校に配置】
　
■子どもたちの“心の相談役”として、いじめや不登校などの問題に効果を挙げているスクールカウンセラーについて、すべての公立中学校（３学級以上の１万校）への配置が盛り込まれました。

　　　　　＊

■不登校の児童・生徒数は、統計を取り始めた１９９１年以降、一貫して増え続け、２００１年度には１３万８７２２人に上りました。しかし、０２年度に初めて減少に転じたのに続き、０３年度も減少。５年ぶりに１３万人台を割り込みました。

　　　　　＊

■こうした傾向について文部科学省では、「相談体制の整備など、さまざまな取り組みが一定の成果を挙げつつあるのでは」と分析。スクールカウンセラーの効果が、具体的に表れ始めました。

　　　　　 ＊

■スクールカウンセラーの配置は、公明党の主張を反映して９５年度にモデル事業がスタート。その後も、配置校が着実に拡大しています。公明党は昨年のマニフェスト（政策綱領）で、全公立中学校への配置を提唱。今回の概算要求に盛り込まれました。

【奨学金】
【貸与人員が１００万人を突破】
　
■奨学金の貸与人員が、いよいよ１００万人の大台突破へ――。来年度の奨学金事業については、無利子が４５万２０００人、有利子は５８万５０００人と、それぞれ貸与枠が拡大され、合計１０３万７０００人分の事業費が盛り込まれました。

　　　　　 ＊

■このうち有利子奨学金については今年度、「適格申請者全員が採用された」（文部科学省）ことから、文科省では、貸与枠がさらに拡大される来年度も、要件さえ満たしていれば、希望者全員が利用できる体制が整ったとしています。

　　　　　 ＊

■このほか、海外留学希望者への奨学金貸与枠を２０００人に倍増するとともに、申請条件を緩和。法科大学院に学ぶ学生のための

学金も７０００人に倍増し、貸与月額も拡充されます。

　　　　　 ＊

■公明党は、希望者全員が利用できる制度を目指し、貸与枠の拡大をはじめ、家計

変時に利用できる緊急採用制度や、入学資金用奨学金の創設を実現。奨学金制度の拡充に一貫して取り組んできました。

■ 来年度予算概算要求　公明党の主張が反映2

2004.9.9

【中小企業・創業支援】
【新事業へ挑戦を手助け】
【商工会などに人材配置】
　
■経済産業省は、経済活性化や雇用拡大の確実な流れをつくるために中小企業対策の重要性を強調し、前年度比１６７億円増の１４７２億円を概算要求しました。金融・再生支援に万全を期すとともに、新事業への挑戦を強力に推進することが柱で、公明党の主張が随所に反映されています。

　　　　　＊

■創業・新事業を志す経営者のビジネスプラン策定などを手伝う「支援人材」（シニアアドバイザー）を、商工会議所・商工会に配置する新事業に１５億円を要求。企業ＯＢを活用した支援事業も前年度比で倍増以上の９億円を盛り込みました。

　　　　　 ＊

■中小企業金融では、担保や個人保証に過度に依存しない融資を推進するため、政府系金融機関の無担保・無保証融資や、民間金融機関の貸付債権の証券化支援としての１２０億円などを要求。
　このほか、「中小企業経営革新等総合支援法」（仮称）を制定し、設備投資減税やエンゼル税制、留保金課税停止措置の拡充などの税制改正も含め、支援策を利用しやすい体系を構築します。

【研究開発プログラム】
【燃料電池など新産業を創造】
　
■燃料電池などに重点化した研究開発プログラム関連予算２４８８億円を、経済産業省が概算要求に盛り込みました。今年５月に同省が打ち出した「新産業創造戦略」を柱に、経済活性化につながる産業を育成するとともに、産業競争力を強化していきます。

　　　　　 ＊

■重点化するのは燃料電池、健康・福祉、ロボット、環境・エネルギー、情報家電、ナノテクノロジー・材料の各分野。このうち、水素などを用いたクリーンエネルギーとして注目され、自動車の動力源などに応用できる燃料電池分野では、新規に３５５億円を要求。量産技術の確立など実用化に向けた開発の促進を通じ、現在はまだ未発達な市場を、２０２０年までに約８兆円規模に育成する目標を立てています。

　　　　　 ＊

■技術革新（イノベーション

を着実に実用化へと結び付けることは、景気回復を安定的な軌道に乗せる呼び水としても期待されます。近年、薄型テレビなどのデジタル家電がヒットし、

在の回復局面をけん引した点がよい例です。

■ 「文化芸術立国」めざす公明党

2004.9.4

【心豊かな社会へ　多彩な実績】

公明新聞：2004年2月13日付

　「物の豊かさ」だけでなく「心の豊かさ」も大切にする時代へ――。公明党が連立政権に参加して以来、「文化芸術振興基本法」の制定をはじめ、文化庁予算の増額、支援税制などが次々と実現し、文化芸術分野における施策が年々拡充されている。先進諸国に比べて文化芸術振興策の遅れが指摘されていた日本は、公明党のリードによって「文化芸術立国」へと着実に前進している。

画期的な「振興基本法」
公明の提言が契機　「文化」の地位、大きく向上
　国家予算の０．１％にも満たなかった日本の文化芸術施策が、拡充に向けて大きく歩み出す契機となったのは、公明党「文化・芸術振興会議」がまとめた「文化芸術立国・日本をめざして」と題する政策提言（２００１年５月２日発表）だった。
　この提言では（１）「文化芸術振興基本法」の制定（２）文化芸術団体への税優遇制度の拡充（３）新進・若手芸術家の育成支援（４）子どもたちが本物の芸術に触れる機会の拡大（５）文化芸術施策の柱である「アーツプラン２１」を大幅に拡充した「新アーツプラン」の創設――を主張。
　同年６月１３日には、神崎武法代表らが小泉純一郎首相に対して、全国から寄せられた約１２万５０００人の署名簿を添えて、文化芸術振興策の実現を求める申し入れを行った。
　さらに同年１１月には、原案づくりから一貫して公明党が論議をリードした「文化芸術振興基本法」が成立（同年１２月７日施行）した。
　同法は、オペラや演劇から映画、音楽、美術、文学、花道や茶道、落語などの大衆芸能、さらには文化財の保護に至るまで、わが国の文化芸術全般にわたる施策の基本理念と、国および地方自治体の責務を明記した画期的な法律。行政における「文化」の地位を飛躍的に向上させ、その後の施策拡充を促す原動力となった。
　同法の制定について、劇作家で東亜大学学長の山崎正和氏は、「とかく文化をおろそかにしてきた日本の過去に対する清算であると同時に、２１世紀を豊かに切り開いていくためのカギとなるもの。この二つの意味で歴史的だ」（０１年１２月１日付　本紙）と高く評価している。

文化庁予算　５年連続の増加
新世紀アーツプランなど幅広い施策
　文化芸術振興策を財政面で支える文化庁の予算は、公明党の連立政権参加直後の２０００年度から増加傾向に転じ、０３年度には１０００億円の大台を初めて突破。０４年度予算政府案でも、緊縮財政の中にあって、前年度比１３億円増の１０１６億円を確保した。
　予算の増額に伴って各種施策も次々と拡充。中でも公明党の提唱によって０２年度に創設された「新世紀アーツプラン」（文化芸術創造プラン）は、それまでの「アーツプラン２１」を格段にレベルアップしたもので、初年度となった０２年度は前年度比３倍増の約１９３億円を計上。
　内容も（１）トップレベルの芸術への重点支援（２）新進芸術家の育成支援（３）子どもの文化芸術体験活動の推進――などを柱に、舞台芸術中心だった従来の振興策から大きく転換し、大衆芸能や映像文化も含めた幅広い分野の活動を、力強く支援している。
　このほか０３年度には、「『日本文化の魅力』発見・発信プラン」が創設され、「伝統文化子ども教室」など、次世代に伝統文化を体験・習得させる事業もスタート。また、文化芸術振興基本法制

の翌年４月からは、国立の博物館や美術館の常設展を対象に、小中学生の観覧料金が無料になった。

【寄付文化醸成へ税制支援】
【芸能法人の源泉徴収制度を撤廃】
　文化芸術活動に対する税制面の支援策も着実に前進している。
　０２年度税制改正では、文部科学省所管の特定公益増進法人である「企業メセナ協議会」による助成事業の対象を拡大。具体的には、それまでの音楽や舞踊、演劇、美術、映画に加え、新たにコンピューターグラフィックスなどのメディア芸術や文学、芸能などを追加したほか、活動主体もプロの団体・個人からセミプロ級にまで広げた。
　特定公益増進法人への寄付金は、企業の場合は損金算入、個人なら所得控除の特例措置が適用されることから、日本における寄付文化の醸成を後押ししている。
　さらに

３年度税制改正では、芸能法人に対する源泉徴収制度を廃止。劇団や映画会社、芸能プロダクションなどの芸能法人の恒常的な資金不足解消に役立つことが期待されている。また、東京にしかなかった企業メセナ協議会の窓口も、順次、全国に設置されている。
　一方、映画や音楽、アニメ、ゲームなどのコンテンツ（著作物）産業が、今後の主要産業に成長する可能性

高いことから、公明党は、必要な法整備などについて検討を重ねている。

■ 来年度予算要求　公明党主張が反映＜１＞

2004.9.4

【保育サービス】
【受け入れ児童を５万人拡大】
「保育所がいっぱいで入れない」――という親たちの切実な声を受けて、今年度まで３年間で１５万人の受け入れ児童を増やす「待機児童ゼロ作戦」が進められていますが、引き続き来年度も約５万人の受け入れ児童を拡大するため、概算要求に３１３億円が盛り込まれました。

　■待機児童が比較的多い都市部を中心に、施設整備などを進めます。

　親の働き方に合わせて子どもを預かる多様な保育サービスも拡大。開所時間を超えて実施する延長保育を１万４０００カ所（９００カ所増）、専業主婦の子どもなどを緊急・一時的に預かる一時保育と、午前や午後のみなど柔軟に対応する特定保育を、合わせて７５００カ所（２５００カ所増）、また休日・夜間保育を８２０カ所（７０カ所増）に、それぞれ増やします。

　また、保育所と幼稚園の機能を併せ持つ新たな総合施設（仮称）の創設に向けたモデル事業も３０カ所で行い、０６年度の全国展開を目指します。

　

【児童虐待対策】
【家庭訪問で育児不安を解消】
　深刻化する児童虐待を予防するために、来年度の予算概算要求には「育児支援家庭訪問事業」の推進に２０億円が盛り込まれました。

　出産後間もない時期や、家庭に問題を抱えている親などを対象に、保健師などが直接出向いて育児を支援することで、家にこもりがちな親の育児不安やストレスを解消し、虐待を事前に食い止める効果が期待されています。

　公明党は、同事業を５年間かけて全市町村で実施するよう政策綱領「マニフェスト１２３」に明記。虐待の早期発見、保護、自立支援に加えて

予防対策の強化に力を入れています。

　一方、夜間や休日でも相談や通告に対応できるよう、非常勤の専門員を常駐化するなど、児童相談所の機能を強化。また、虐待を受けた子どもの自立を支えるため、乳児院や情緒障害児短期治療施設や、児童自立支援施設で小規模グループケアを行うなど、施設の小規模化も推進。予防から自立支援まで、切れ目のない対策を行います。

■ メンタルヘルス対策の強化を

2004.9.3

≪労働者の“心の健康”が悪化の一途≫

【労災認定件数が急増】

　■企業間競争の激化、企業における能力主義、成果主義的な賃金・処遇制度の導入などを背景に、労働者の受けるストレスはますます拡大する傾向にあり、労働者のメンタルヘルス（心の健康）対策の強化が急務となっている。

　■労働者の健康をめぐる状況は深刻だ。健康診断結果を見ると、何らかの所見を有する者の割合（有所見率）は年々増加の一途をたどり、１９９５年に３６．４％だった有所見率は２００３年には４７．３％に達した。精神障害の労災補償状況を見ると、請求件数、認定件数ともに急増しており、そのうち未遂を含めた自殺の労災認定件数は年４０件（０３年度）に及んでいる。

　■民間の調査でも労働者の「心の健康」の悪化が裏付けられている。社会経済生産性本部が２０日に発表した「メンタルヘルスの取り組みに関するアンケート調査」（０４年４月実施）によると、従業員の心の病が「増加傾向」と答えた上場企業は５８．２％で、０２年の前回調査（４８．９％）を大きく上回っている。また、心の病で１カ月以上休業している従業員が存在すると答えた上場企業は６６．８％。やはり前回調査の５８．５％を上回っている。

　≪こうした状況を踏まえ、厚生労働省の「過重労働・メンタルヘルス対策の在り方に係る検討会」は１８日、報告書をまとめ、具体策を提言している。≫

　■報告書は、健康診断の実施とその結果に基づく適切な措置の徹底を求めた上で、（１）月１００時間を超える時間外労働などを行った場合に、医師が直接、労働者に面接して健康上の指導をすることを制度化する
（２）事業場における「心の健康づくり計画」の策定促進
（３）個人のストレス対処能力の向上
（４）相談体制の整備
（５）管理監督者に対する教育
（６）国の支援措置
　　　――など数多くの対策を提案している。

　■実は旧労働省は２０００年８月、メンタルヘルス対策で初の指針となる「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」をまとめ、この中に「心の健康づくり計画」の策定を盛り込んだ。しかし、同計画を策定している事業場はメンタルヘルス対策に取り組んでいるとする事業場の中でも７．６％にすぎない現実がある（０４年労働者健康状況調査）。このため、報告書は「対策が定着し、確実に実施されるためには必要な事項の法制化」が不可欠としている。厚労省はこの報告書を受けて、必要な法整備をめざす方針だ。

　■与党としても、職場におけるメンタルヘルス対策を重要政

に位置づけている。２００４年５月に策定した「健康フロンティア戦略」の中では、
（１）産業医活動への支援
（２）職域における心の健康に関する正しい知識の普及啓発
　　　――などの対策を盛り込んだ。

【組織的な対応が必要≫

　 メンタルヘルス対策は一部の少数者への個別的な対応ではなく、各職場で組織的に取り組む段階にきている。成果重視の米国でも、大企業の８割がＥＡＰ（従業員援助計画）と呼ばれる職場精神保健活動を利用し、成果主義とＥＡＰを“車の両輪”としている。

　過労死などで事業者の安全配慮義務違反

認められた裁判例に見られるように、事業者には労働者の労働時間管理や健康状況を把握し、それに応じた適切な措置を講じる責務がある。各職場で心の健康づくりを進めたい。

■ 介護保険　見直しへ現場の声　反映

2004.9.1

【全国町村会から要望受ける】
【党改革委】

←≪写真：全国町村会から要望を受ける党介護保険制度改革委員会の福島委員長

≫

■公明党の介護保険制度改革委員会（福島豊委員長＝衆院議員）は３１日、衆院第１議員会館で、全国町村会（山本文男会長＝福岡県添田町長）

ら、介護保険制度の見直しについて要望を受け、活発に意見を交換した。これには福島委員長、江田康幸事務局長のほか、遠山清彦参院議員、古屋範子衆院議員が出席した。

　山本会長は（１）保険料が限界点に近い（２）被保険者の年齢引き下げは３０歳まで――と強調、福島委員長らは、「貴重な意見を制度改正に役立てていきたい」と述べた。

　これに先立ち、同委員会はＮＰＯ法人市民福祉団体全国協議会とも懇談した。同委員会は今後もヒアリングを続け、制度の見直しにつなげていく。

■ 予算制度改革

2004.8.30

≪国の２００５年度予算の編成作業は、各省庁が８月３１日までに概算要求を提出するのを受けて、年末の政府案決定に向けて本格化していく。予算は政策の財政的な裏付けをなすものだけに、税金のムダ遣いをなくし、国民に理解される、分かりやすい予算づくりが求められる。公明党の主張が反映し、連立政権の中で予算を効率的かつ適

に使うための取り組みが具体化しつつある。予算編成の透明性を向上

せる改革の目的やポイントなどをまとめた。≫

【Ｑ　予算の在り方は】

■Ａ　国民に理解される、分かりやすい予算づくりに向けて、「透明性」と「説明責任」が求められている。


　国の予算は、税金を政策活動を通じて国民に再配分する重要な役割がある。従って、税金のムダ遣いをなくし、予算を適正かつ効率的に使うことが欠かせない。

　このため、予算は何を目的に、どのように使い、どう成果を上げていくのかを明示できるようにしなければならない。「透明性」と「説明責任」が重要な視点になる。

　国民に理解される、分かりやすい予算編成を行うには、「ＰＬＡＮ（立案）―ＤＯ（執行）―ＳＥＥ（検証）」のマネジメントサイクル（経営管理活動）の確立が求められている。

　予算の立案段階では、「縦割り行政」の中で類似した事業が省庁ごとに実施されているケースも珍しくなく、ムダ遣いをもたらす大きな要因とされている。

　また、国の予算は財政法によって毎年度の歳入（収入）と歳出（支出）を明確にし、国会で１年ごとにチェックする「単年度主義」が原則だ。ただ、使い残し�≠ﾍ返上しなければならず、年度末に不要な物品を購入したり、工事を行うといった「駆け込み消化」を招くなどの弊害も浮き彫りになっている。

　一方、予算が効果的に使われているかどうかを点検し、次の予算

成に生かす検証機能の強化が大きな課題となっている。政策評価や決算制度を充実させる取り組みが必要となっている。

　さらに、国の基本的な予算を扱う一般会計以上に、仕組みが複雑で透明性が低いと指摘される特別会計についても、徹底した検証と見直しが求められている。併せて、特別会計などを含めた全体の財務状況を把握することが不可欠であり、会計制度の整備

急務となっている。

【Ｑ　見直しの状況は】


■≪Ａ　重点施策については成果目標を示すとともに事後評価を行い、次の予算編成に生かす試みが具体化しつつある。≫




　公明党は、予算の重点分野に関する施策の目標や成果について、各府省が具体的に明示する仕組みを導入するよう求めるなど、予算編成の透明性を向上させる制度改革を提唱してきた。

　６月に閣議決定した「経済財政運営と構造改革に関する基本方針２００４」（骨太の方針第４弾）では、こうした方針が盛り込まれ、来年度予算の概算要求基準に示された。重点課題となるすべての事業予算について成果目標を提示し、各府省が目標の達成状況を公表するとともに事後評価を徹底する。

　予算の立案段階における改革としては、「縦割り行政」「単年度主義」の弊害を打破する試みとして、今年度から導入された「政策群」「モデル事業」という二つの手法について、来年度はさらに拡充する。

　政策群は、複数の省庁にまたがる重要政策について省庁の垣根を越えて横断的に予算配分する取り組みであり、モデル事業は複数年度にわたる予算の使い方を認めるものだ。

　検証機能の強化では、前年度に査定した予算が適正に使われているかどうかを事後点検し、翌年度の予算編成に生かす「予算執行調査」が軌道に乗り始めている。

　民間企業が行っている事後評価手法を適用したもので、ム

遣いを洗い出し、予算執行の効率化を図るのが目的。財務省が２００２年度から始めているもので、来年度予算編成に向けては、特別会計の事業に重点を置いた調査が実施された。

【Ｑ　特別会計の改革は】


■≪Ａ　各会計の事業の必要性について、関係府省が厳しく検証しつつ徹底した見直しを行い、年内に改革案を策定へ。≫


　特別会計は国が特定の事業を手掛けたり、特定の資金を運用するため、一般会計とは別に財政法で設置が認められている。土地改良や道路・港湾整備などの特定の公共事業や、国民年金、厚生年金といった社会保険事業など、現状では計３１会計に上る。今年度予算の歳出総額は単純合計で約３８７兆円、会計間の重複を除いても約２０７兆円と、一般会計の約８２兆円を大きく上回っている。

　各省庁が個別に管理し、各会計ごとに縦割りで扱われるため、予算配分の硬直化や歪みを招きやすい。資金は一般会計からの繰り入れや独自財源、民間からの借り入れなどが入り組んで全体像が見えにくく、非効率な事業が温存されているとの批判は多い。実際、年金保険料で建設された福祉施設の大半が赤字経営に陥るなどの実態が明るみになっている。

　公明党はマニフェスト（政策綱領）で「廃止を含め合理化を進める」とし、大胆な見直しを提起。財務相の諮問機関である財政制度等審議会は０４年１１月、事務事業等の見直し、歳入・歳出を通じた構造の見直しなど５０項目以上の具体策を打ち出した。これを受けて、事業内容や制度を再検討し、事務費にもメスを入れた結果、今年度予算では前年度より計５０００億円以上削減した。

　骨太の方針第４弾では、関係府省に対し、各特別会計

ついて必要性の検証と見直しを行い、年内に「成果目標及び中期的な抑制の目標」などを盛り込んだ改革案を策定するよう求めている

【Ｑ　決算機能の強化は】

■≪Ａ　行政の財務状況を明確に把握するため、企業の会計手法である「連結決算」を導入、０３年度決算分から本格的に作成し、公表する。≫


　民間の企業会計では親会社と子会社、関連会社の決算を合算してグループ全体の業績を示す「連結決算」が主流となっている。単独決算では分からない、グループ全体の経営状況が明らかになるメリット（利点）があるからだ。

　骨太の方針第４弾では、公会計にも企業会計の手法を導入し、各省庁が一般会計、特別会計に独立行政法人・特殊法人など関連法人を連結した省庁別の財務書類（諸表）を作成し、０６年度から「年次報告書（仮称）」として公表するよう求めている。

　各省庁の資産や負債の状況などを明確にし、行政運営の全体的な財務状況を国民に示すことが目的。「連結省庁別財務書類」については、０３年度決算分から作成に入り、初めて公表する方針だ。

　一方、財務省は０３年度決算をこれまでより２カ月早く、１１月２０日をめどに国会に提出する。決算の提出時期が早まることで、必要性が薄れた補助金や非効率な事業などを点検し、決算結果を次の予算編成に反映させる取り組みが一段と進む。

　決算審査を充実させることにより、国会の財政監視機能が強まることが期待される。

　

【来年度概算要求】

【既存施策を見直し、重点４分野への配分促す】

　■予算はまず、第１段階で予算の基礎と輪郭を定め、これをもとに具体的な計数を盛り込んだ予算案を決める流れになっている。この編成作業の第１段階にあたるのが「予算の概定」と呼ばれ、そこで示される計数を概算という。

　■各省庁は毎年８月末までに、次年度の予算を財務省に要求する。これが概算要求だ。その際、安易に予算枠が拡大しないよう、１９６１年度の予算編成から、予算の枠組みを定める概算要求基準（シーリング）が設定されてきた。

　■来年度予算のシーリングは、政策的経費である一般歳出の総額を今年度当初予算より６０００億円増の黯兆２０００億円に抑えた。鷁年度基準と同様、公共投資関係費は前年度当初比３％減、各省庁の政策判断による裁量的経費は２％減（科学技術振興費は除く）を基礎額とし、その２割増しまでを要求の上限とした。社会保障関係など義務的経費は９６００億円増に抑えた。

　■その上で、予算の質の改善に向けて、（１）既存施策の見直しに取り組み、重点４分

（教育・科学技術、都市・地方、高齢・少子化、循環型社会）に施策を集中（２）公共投資関係費と裁量的経費の間で自由な重点化を進める――などの点がポイントになっている。

【政策群、モデル事業】


【省庁横断の予算配分や複数年度の事業認める】

　政策群とは、少子化対策や雇用創出といった複数の省庁にまたがる重要な政策課題について、重複予算を避けながら、民間活力を引き出すための規制改革を同時に進める試み。

　今年度は次世代育成支援や若年失業者の雇用促進、低公害車・燃料電池車の普及など、延べ１３府省庁がかかわる１０事業に計１兆４０００億円が投じられている。

　一方、モデル事業では、最長３年の複数年度にわたる事業が認められる。その期間にかかる総額を示し、各年度で必要とされる額を年度ごとに予算要求する。効果的な予算執行で余裕が生じた場合は翌年度に繰り越したり、使い道を変更できる。

　省庁に柔軟な予算の使用を認める代わりに、政策目標を明確にし、達成度を厳格に事後評価するもので、ムダな歳出をカットする「予算の特区」といわれる。今年度は９省庁による１０事業に約７００億円が配分され、このうち９事業が２〜３年の「複数年度予算」となっている。



【予算執行調査 】


【事業の有効性を事後点検し、次の予算に生かす】

　予算の使われ方について、財務省主計局の予算査定の担当者が事業の現場に出向き、
●（１）事業の効果が実現しているか
●（２）事業の進ちょく状況はどうか
●（３）事業のコストが効果に見合っているか
――といった観点から運用状況を事後点検する。

　初めて実施された２００２年度は４３事業について調査し、政府米の保管単価を引き下げたり、自衛隊車両の整備工場の稼働率を向上させるなどの改善を行い、０３年度予算

総額１８９億円を削減した。

　０３年度は一般会計に加え、１８の特別会計（２０事業）を含む５１事業を対象とした。その結果、デフレによる物品や工事の単価下落が正しく入札価格に反映されていない事例などが見つかり、今年度予算で計４９２億円の節約が実現している。

　今年度は、１４の特別会計（１５事業）など５３事業を対象とした。調査結果では、対象の

事業で非効率やムダを指摘し、７事業について廃

を含めた見直しを求めている。

■ 社会保障制度の再構築を

2004.8.29

【欧州視察した坂口厚労相に聞く】
【年金、介護、医療を総合的に】
【保険料と税の割合をどうするのか】
【労働時間、賃金の視点も重要】
【ドイツ、フランス　保険料は労使で管理】


坂口厚労相

公明新聞：2004年8月29日付


　 坂口力厚生労働相（公明党）は、欧州における社会保障制度改革の実態や課題を調査するため、１６日から２２までフランス、ドイツを訪問し、両国の政府関係者と意見交換しました。目前に迫った超高齢社会では年金、介護、医療の各制度が個別に財源を確保し、サービスを提供するには無理があります。政府も「社会保障の在り方に関する懇談会」（細田博之官房長官の私的懇談会）を立ち上げ、社会保障全体の見直し論議を進めています。制度全体の再構築に向けて何が必要なのか、欧州の取り組みや課題を踏まえ、坂口厚労相に聞きました。

　≪仏独は２０％近い保険料負担≫

　【――フランス、ドイツ歴訪の目的と印象は。】

　坂口厚労相　フランス、ドイツともに社会保険料が非常に高く、ドイツでは１９・５％（年金）、フランスも１６％台（家族給付などを入れると２１・８５％）です。そして消費税もそれぞれ?％近くになっており、国民の負担が非常に増えています。

　特にフランスは社会保険料の６〜７割を企業が負担しています。日本では将来、１８・３０％（年金保険料）になることにすら労使の抵抗が大きいのに、フランスやドイツでは既にその水準を超えています。許容されている原因が何かを知りたいというのが今回の訪問の最大の目的でした。

　受けた印象としては、両国とも、年金改革、医療制度改革には苦慮しているということでした。少しでも改革しようとすると国民の反発を招く。特にフランスは労働組合の反発が強い。ＥＵ（欧州連合）の統合が起こって、ポーランド、ハンガリー、チェコなど非常に人件費の安い国々が仲間に入ってくるため、今以上に保険料を高くすることは企業の国際競争上、難しいということではないかと思います。

　フランスの場合、国内企業を閉鎖して外国に移すか、週３５時間の労働時間を３８時間、４０時間に伸ばし、賃金は増やさないという協定を結びながら、企業は地元にとどまるといった話し合いを労働組合と行っています。

　ですから、単に保険料の問題だけでなく、労使の関係性、賃金、労働時間などの問題にまで波及して、トータル（総合的）でどう見直していくかということになっています。

≪経済変動で動く独の年金に批判≫

　【――フランス、ドイツの年金制度と日本の改革を比較すると。】

　坂口　年金についていえば、（フランスより）ドイツの方がより深刻で、年金積立金はほとんどない状況です。ドイツは“スライド制”は凍結しており、自動調整機構のようなものをつくり、その時の経済動向、賃金動向、人口動態、少子高齢化の状態などを加味しながら調整して、翌年の年金額を決めるという制度を導入しました。

　その都度、調整するということですから、経済が悪くなれば、いっぺんに年金額が減るという話になり、ドイツはかなり厳しい状況にあるといえます。それだけに国民から大変な批判を受けています。

　日本の場合は、長期的な展望の中で見ており、その時、その時で年金額が上下しないように設計されています。また、１４７兆円の積立金があり、積立金がゼロに近づいている国と比較すると、まだゆとりがあります。それだけに今のうちに手を打って、将来に対応できるようにしておかなければならないのです。

　≪年金一元化の議論は皆無≫

　【――年金の一元化の議論は欧州諸国ではどうでしょうか。】

　坂口　フランスもドイツも、総論としては、職種ごとに細かく分かれている年金の一元化の動きはありません。職域ごとに年金制度が出来上がっていて、それぞれ歴史を持っており、それを一つにまとめる意見はないということです。

　ドイツでは、日本で年金一元化の話があることについて、「われわれの方にはそういう話はありません」ということでした。

　≪難しい保険料徴収と徴税一元化≫

　【――日本では社会保険庁の保険料徴収を税務署の税徴収業務と一元化してはどうかという議論がありますが。】

　坂口　フランスでは保険料は労使で徴収に協力し、運用についてもかなりの責任を持っている。税金と一緒に集めたら国が勝手に使う可能性があるので、一緒に集めるつもりはないと。自分たちで集めて、自分たちで管理し、運用するという、運営委員会のようなものをつくって、その中に労使が入ってやっている。勤めている人は給料から引かれるわけですから、労使が協力ということなんでしょうね。

　【――年金、介護、医療などトータルな日本の社会保障制度に必要な視点は。】

　坂口　フランスもドイツも、年金、介護、医療の問題だけでなく、労働時間や賃金なども含めて総合的に改革を進めていこうとしています。

　両国が日本と違う点は、社会保険料を労使で管理・運用しているという意識が強いことです。自分たちのものであるという思いが、高い保険料を支えているようです。

　日本も同じで、年金、介護、医療の問題をトータルで見て、将来、どれだけ国民の負担になるのか。その中で、保険料として負担できるのはどれだけで、税として負担できるのはどれだけなのか。その総論を全体で見て、具体的に年金や、介護、医療の問題を考えていこうと思っています。

■ 政策評価を実りある制度に

2004.8.29

【「効率的で質の高い行政」築くカギ】

公明新聞：2004年8月28日付
【第３者機関の監視も】

　■国の借金総額が７００兆円を超え、国内総生産（ＧＤＰ）の１・５倍近くに達する中で、限られた予算を効果的に使い、「効率的で質の高い行政」を実現することが急務の課題だ。
　 そのためには、行政が実施するすべての事業・施策について、数値目標を明確にしつつ厳格に評価し、検証結果を予算編成に生かしていく「政策評価」システムの充実が欠かせない。予算編成では、各省庁がいったん予算を獲得してしまうと既成事実として硬直化しがちな実態があるだからだ。
　 一つの政策が本当に必要かどうか、状況の進展に応じたニーズ（要望）の変化に対応しているか、また具体的な成果を上げているかなどについて、政策の立案段階から事業の実施、終了後まで目配りしていくことが求められる。
　 その観点から、各省庁が自らの事業を評価し、公表する政策評価制度が導入されて３年目を迎えている。公明党の強い推進を受けて具体化したもので、最大の目的は行政のムダを排し、国民に分かりやすい予算にするために説明責任を果たすことにある。
　 政策評価には政策を実施する意思決定の前に行う「事前評価」と、意思決定後の「事後評価」がある。事前評価は原則として事業費１０億円以上の研究開発、公共事業、政府開発援助について、事後評価は政策決定から５年以上着手していなかったり、１０年以上経っても完了していない政策が対象だ。
　 各省庁が２００３年度に行った政策評価の結果をまとめた「政策評価白書」によると、事前・事後の評価対象となった１万１１７７件のうち、５１４件が見直しや廃止などに結び付いた。このうち、公共事業など５６件が廃止・中止になり、研究開発１件が実施を見送られていた。
　 ただ、各省庁の政策評価を見ると、政策目標を数値化し評価の指標としている割合は前進しているものの、全体の半分にとどまっている。評価の核心である「政策の効果」を把握する取り組みを徹底するとともに、外部の意見を積極的に取り入れるなどして評価の質を向上させていく必要がある。
　 また、政策評価の信頼性を高めるには評価の手法やデータを公表したり、各府省間で評価に整合性を持たせることなどが指摘されている。さらには、独立性を保った第３者機関がチェックする仕組みの確立が課題となる。
　 政策評価法では、施行後３年を経過した場合に実施状況について検討を加え、必要な措置を取るとしている。来年４月で施行後丸３年となり、実りある制度に向けた一層の取り組みが求められる。
　 政策評価が予算要求をするための形式になったり、評価のための評価になっては意味がない。行政機関が民間企業並みのコスト（費用）意識と経営感覚を持ち、必要最小限の費用で質の高い行政サービスを実施するための手段であることを改めて銘記したい。

【予算制度改革と連動】

　■一方、政策評価を充実させるとともに、既存の制度や予算編成の改革も急がれる。「縦割り行政」の弊害を打破したり、複数年度にわたって柔軟な予算執行を認める「政策群」や「モデル事業」などの試みが本格化しつつあるが、こうした予算制度改革と連動させていくことで、メリハリのある政策立案が可能になる。

■ 東京都議選　痛快な勝利へ大前進

2004.8.27

【「立党精神」を燃え上がらせ】
【浜四津代行ら強調　地域、日本、平和のために】
【都本部が決意みなぎる議員研修会】

←【写真：東京都本部の夏季議員研修会で「来年の都議選大勝利を」と訴える浜四津代表

行】

≪公明党東京都本部（山口那津男代表＝参院議員）は２４日、都内で夏季議員研修会を開き、来年の首都決戦・東京都議選の必勝を誓い合った。浜四津敏子代表代行、太田昭宏幹事長代行が出席したほか、竹中平蔵金融・経済財政担当相が講演した。≫

■浜四津代表代行は、先の参院選での党員・支持者の献身的な支援に心から感謝の意を表明。その上で、「第３党としての公明党の位置付けがゆるぎないものになった。その使命と責任を果たしていこう」と強調した。
　さらに、浜四津代表代行は、今秋で公明党が結党４０周年の佳節を迎えることに触れ、「公明党が日本の柱、日本を動かす要の党であることを自覚し、さらに力を付けていきたい」と力説。他党にはない公明党の特色として、
（１）確固たる哲学がある
（２）理想に向かって一致団結している
（３）後輩を大事にし、育てている
――の３点を挙げ、「公明党の伝統をさらに強固にしたい」と述べた。
　また、「今後もいかなる風が吹き荒れ、地殻変動があっても、公明党は『大衆とともに』の立党精神を寸分も変えず、ひたすら地域のため、日本のため、平和のために熱い情熱を燃え上がらせ、確信を持って前進していきたい」と力強く訴えた。
　最後に、浜四津代表代行は、東京都議選の完全勝利への決意を表明し、「痛快なる勝利へ、満々たる決意で一致団結し、呼吸を合わせて力強くスタートしたい」と力説した。

《太田幹事長代行は、「東京都議選をはじめ、すべての戦いに勝ち進もう」と訴える一方、社会保障制度改革や憲法問題など山積する当面の諸課題に対し、「公明党は庶民、中小企業の味方の立場で取り組んでいく」と強調した。
　このほか、石居尚郎・羽村市議と宮沢清子・日野市議、薄井浩一・足立区議が公明新聞購読拡大の取り組みなどについて活動報告し、介護保険制度の見直し、国と地方の税財源に関する三位一体改革について高木陽介、高木美智代両衆院議員を講師に研さんした。》

≪公明は改革の推進力≫
≪不良債権処理で成果　“２％成長”軌道に回復へ≫
≪竹中金融相が講演≫
　
■竹中金融・経済財政担当相は講演の中で、日本経済の現状について「本来の２％成長の軌道に戻りつつある」との認識を示した上で、「自民党と公明党が力を合わせて進めてきた不良債権処理の成果が表れはじめた」と強調。２年前に発表した不良債権処理策が激しい批判を浴びたことを振り返りながら、「あの時、神崎代表、冬柴幹事長はじめ、公明党の皆さんが支持してくれたからこそ、この改革を実現し、今日に至ったと思っている」と述べ、改革の推進力としての公明党の姿勢を高く評価した。
■また、民間主導による景気回復の問題点として、地域格差が生じやすいことを指摘。その解決策として構造改革特区制度や地域再生プログラムなど、地域の特性を生かす取り組みに言及。「皆さんが主役となって進めてほしい」として、公明党の地方議員のリーダーシップに大きな期待を寄せた。
■当面の重要課題の一つである郵政事業の民営化について竹中金融相は、「かなりの仕事は公務員でなくてもできるのではないか」と指摘。郵便局の窓口ネットワークについては、ＪＲの乗車券など取り扱い商品の拡大も視野に入れつつ、「過疎地まで含めて維持したい」と述べた。一方、都市部の局舎については「今のままでいいとは思えない」として、合理化を検討すべきとの考えを示した。また、民営化による職員の雇用問題については、「十分な配慮が必要」と述べた。

■ 効果挙げ始めた不登校対策

2004.8.22

【スクールカウンセラー配置拡大など】

公明新聞：2004年8月20日付
　
■不登校の児童・生徒数が２年連続で減少し、５年ぶりに１３万人台を割り込んだ。公明党が推進してきたスクールカウンセラーの配置校拡大をはじめとする相談体制の整備が一定の効果を発揮したとされている。しかし、依然として深刻な数字であることから、なお一層の取り組みが不可欠だ。

【２年連続で減少、１３万人台割る】
【相談体制の整備が進む】

　■文部科学省が１０日に発表した学校基本調査速報によると、不登校の児童・生徒の数は２００３年度、１２万６２１２人（小学校２万４０８６人、中学校１０万２１２６人）で、０２年度より約５０００人減少した。

　■不登校の児童・生徒数は、統計を取り始めた１９９１年以降、一貫して増え続け、０１年度には１３万８７２２人に上がった。しかし、０２年度に初めて減少に転じ、０３年度も引き続き減少。５年ぶりに１３万人台を割り込んだ。＜グラフ参照＞

　■この結果について文科省では、「相談体制の整備などさまざまな取り組みが一定の成果をあげつつあるのでは」と分析。スクールカウンセラーをはじめとする対応策の効果を指摘している。

　■相談体制の整備が不登校対策に効果的であることは、学校基本調査速報と同時に公表された生徒指導上の諸問題に関する調査（不登校分）でも明らかになっている。

　■０３年度に不登校になった児童・生徒のうち、年度内に登校できるようになったのは、２６．７％の約３万３０００人。学校に復帰した児童・生徒がいた小中学校に対し、「学校内での指導の改善工夫」「家庭への働き掛け」「他の機関との連携」の３分野で計１５項目を挙げ、特に効果があった項目を複数回答で選んでもらった。

　■それによると、「効果があった」とした学校が最も多かったのは、「家庭訪問を行い、学業や生活面での相談に乗るなどした」の１２．１％。次いで「登校を促すため電話をかけたり迎えに行くなどした」（１０．６％）、「保護者の協力を求め、家族関係や家族生活の改善を図った。」（８．５％）の順で、ベスト３はすべて「家庭への働き掛け」に分類できる項目だった。

　■一方、「学校内での改善工夫」に関する項目では、「研修会などを通じて全教師に共通理解を図る」（７．９％）、「保健室などに登校させて指導に当たる」（７．８％）、「スクールカウンセラーらが専門的に指導に当たる」（７．４％）など選んだ学校が多かった。特に中学校では、「スクールカウンセラー」を選んだところが９．２％と最も多く、全体でも「家庭訪問」（１２．４％）「登校を促す電話」（１０．２％）に次いで多かった。

　■これまでにもスクールカウンセラーについては、配置した学校でいじめや不登校の増加を抑える効果があるとの調査結果が発表されている。今回の調査でも、学校内におけるスクールカウンセラーの重要性が改めて示される結果となった。

【学校以外の受け皿づくりも急務】
【公明、取り組み強化に全力】
　
　■いじめや不登校が社会問題化しはじめた９０年代はじめ、公明党は、アメリカで６０年代半ばから定着しているスクールカウンセラー制度に注目。９３年に国会で取り上げて以来、粘り強く実現を訴え続けた結果、９５年度にモデル事業がスタートした。
　 その後も、公明党の主張を反映して配置校が年々拡大【表参照】。昨年８月には、０５年度までに全公立中学校に配置するよう要望した。これを受けて文科省は現在、公立中学校のすべての生徒がスクールカウンセラーに相談できる体制の整備を進めている。
　 一方、各自治体でも、さまざまな訪問・相談事業に取り組み着実に成果を挙げている。
　 ■北海道室蘭市では４人の指導員による「訪問アドバイザー」事業を０３年度から開始。１９人の中学生の学校復帰を支援したほか、進学を希望していた８人の中学生も全員高校進学を果たした。大分市では、２９人の大学生を相談員とした「メンタルフレンド」事業を実施。「子どもの表情に明るさが戻った」など保護者から大きな反響が寄せられている。
　 両市の事業は、いずれも公明党議員の提案が実を結んだもので、他の自治体でも、地方議会公明党の推進によって訪問事業の実現が相次いでる。
　 また、学校不信などが原因のため学校復帰が難しい子どもたちのためには、学校以外の受け皿が必要だ。
　 このため公明党は、０２年の第４回党大会重点政策で「ホームスクールやフリースクールの設置など多様な教育機会の提供を図る」と提言。学びたくても学校に行けない子どもたちの教育を受ける権利を守る姿勢を明確にしている。
　 政府も、不登校の児童・生徒が教育支援センター（適応指導教室＝教育委員会が設置）や民間施設など学校外の機関で指導等を受ける場合でも、指導要録上の「出席扱い」とすることや、中学校を卒業できない生徒の高校受験が可能となるよう、中学校卒業程度認定試験の受験資格拡大などの柔軟な対応を進めている。
　 また、構造改革特区で試験導入された教育分野での規制緩和のうち、自治体等がＩＴ（情報技術）を活用して提供する学習活動を不登校の児童・生徒が自宅等で行う場合でも、指導要録上の「出席扱い」とする事業について、政府の特区推進本部評価委員会は１０日、「全国展開が可能」とする報告書素案をまとめた。
　 さまざまな対策が効果を発揮しはじめて２年連続の減少となったとはいえ、不登校の児童・生徒数は依然として多く、中学校ではクラスに１人いる計算となる

　 これまでの取り組みに満足することなく、子ども

ちの未来を開く施策の拡充が求められている。

子どもの瞳輝く社会を
【党文科部会長 斉藤　鉄夫　衆院議員】

不登校の小学校が０２年度に続いて減ったことは大変に喜ばしいことです。これに油断することなく、今後も、不登校対策に着実に取り組みたいと思います。一方、不登校の子供たちが、、その可能性を閉ざすことのないよう、フリースクールなどを含めた、さまざまな受け皿を整備することも大切です。「教育国」をめざす公明党は、学校はもちろんのこと、地域や家庭の教育力

再生を図りながら、子どもたちの瞳輝く社会づくりに、

れからも全力で取り組む決意です。

■ 包括根保証の見直し早急に

2004.8.21

【中小企業融資の改革で経済再生】

公明新聞：2004年8月21日付

【廃止へ法制審要綱案】

　■日本経済の屋台骨を担う中小企業への融資については、ビジネスプラン（事業計画）の中身や将来性などを見抜く審査能力、いわゆる“目利き”を重視する姿勢に転換していくことが求められる。

　■最近では、一部の大手銀行ではあるが、創業期のベンチャー企業の成長性を独自に点数化し、無担保融資をする際の重要な基準として活用する「成長性評価」システムを導入する動きも出てきた。

　■ただ現状では、金融機関が中小企業に融資する場合は担保力などを補完するため、経営者などに個人保証を求めるケースが大半だ。しかも、その割合は従業員が少なく、経営体力の弱い零細企業ほど高い。特に、破たんした企業の債務の返済責任を保証人に無制限・無期限に負わせる「包括根（ほうかつね）保証」をしている例が少なくない。

　■このため、中小企業金融をめぐっては、
●（１）不動産を持たず、信用力に乏しいベンチャー企業に必要な資金が回りにくい
●（２）破たん企業の経営者が包括根保証をしていた場合は、多額の債務を抱え企業再建が極めて困難
――などの問題点が浮き彫りになっている。

　■こうした状況が、日本経済の再生を妨げる障害になっているとの指摘は多い。中でも、包括根保証の見直しは優先課題として挙げられる。この方式は、融資ごとに保証契約を結び直す必要がないため、金融機関側にとっては便利だが、個人の返済責任が際限なく膨らむ恐れがある。

　■企業の再起が困難になるだけでなく、過大な債務のため自宅などの私財の売却を余儀なくされ、生活基盤すら奪われる事態も相次いでいる。中小企業関係団体からは、「あたかも人生を担保として提供しているかのようである」（東京商工会議所）との声もあり、見直しを求める意見は強い。

　■公明党は中小企業の現場の声を踏まえ、個人保証の見直しを早くから提唱している。マニフェスト（政策綱領）の中でも、個人保証を求めない融資の推進とともに、包括根保証制度について「限度額や保証期間を定めるなどの見直しを行う」ことを掲げ、改革に取り組んできた。

　■経営者本人に個人保証を免除する融資制度については、公明党の推進を受けて、政府系金融機関が突破口を開く形で、０４年度から中小企業金融公庫と商工組合中央金庫が実施に乗り出した。

　■こうした中で、法制審議会（法相の諮問機関）の保証制度部会が８月３日に打ち出した包括根保証を廃止する見直し要綱案は、個人保証や不動産担保に過度に依存する中小企業融資の在り方を改革する試みの一環として注目される。

　■要綱案のポイントは、保証契約は書面を交わし、限度額を定めなければ無効とした。保証期限は債権者と保証人の合意があれば５年以内、合意がなければ３年以内に限定した。債務者や保証人が破産したり死亡するなどした場合は、返済責任をその時点までの融資だけに限定する保護措置を取る。

【実効ある法整備を】

　■法務省は法制審の答申を得た上で、０４年秋に予定される臨時国会にも民法改正案を提出する方針だ。

　■優れた発想力や高い技術力を持つ中小企業が思い切って新事業を展開したり、再挑戦がしやすいような活力ある社会を構築することが欠かせない。その観点から、実効ある法整備が急がれる。

■ 温暖化ガスの削減に全力を

2004.8.17

【猛暑や豪雨を警鐘と受け止め】
公明新聞：2004年8月17日付

【海面温度の上昇で】

■猛暑や豪雨などの「異常気象」が人々の不安をかき立てている。全国的に記録的な猛暑が続くなか、最高気温が３０度を超える真夏日が続いていた東京では、ついに連続真夏日が観測史上最高の４０日に達した。１５日に猛暑は一休みしたものの、再び真夏日が戻る見込みで残暑は厳しいという。

■また、猛暑の一方で、例年になく６月に二つも台風が上陸し、梅雨末期の集中豪雨が日本海側を直撃した。新潟や福井では甚大な豪雨被害を被った。

■２００４年の猛暑や豪雨は、太平洋高気圧の勢力の強さによってもたらされたと言われる。ちなみに、東京で観測史上最高の３９．５度を記録した７月２０日は、日本から約１０００キロ南の海に中心がある太平洋高気圧が関東地方まで張り出していた。新潟、福井の豪雨も、東シナ海で発達した高気圧の分枝を回って水蒸気を大量に含んだ気流が日本海側を襲ったため起きたと言われる。

■問題は、太平洋高気圧の勢力がなぜ強いのかだが、その要因としては、フィリピン東海上や赤道付近の海面温度の上昇が挙げられており、地球温暖化の現象の一つと指摘されている。観測によると、フィリピン東の７月の平均海面水温は平年より０．５度も高かった。毎年、海面水温の変化が少ない場所での０．５度の上昇はとても大きな変化だという。

■ペルー沖で海面水温が大規模に上昇し世界的規模で異常気象をもたらす現象を「エルニーニョ現象」と呼んでいるが、今年の猛暑と豪雨について、ある専門家は「プチエルニーニョ」と言い、またある専門家は「エルニーニョもどき」とも名づけている。

■異常気象は、世界的な現象である。特に目立つのは豪雨による洪水だ。２００４年も６月以降、バングラデシュ、中国、インド、朝鮮半島、フィリピンなどアジア各国で洪水や土砂崩れなどにより多数の死者が出た。バングラデシュでは国土の約３分の２が浸水し数百万人が家屋を失った。インドでは２０００万人以上が被災した。

■アジアの国々だけではない。９５年には、ライン川などがあふれ、ドイツ、オランダ、フランスなどで数十万人が被災した。０２年は、ドイツやチェコなど中東欧が洪水に見舞われた。

【削減どころか悪化】

●グローバルな異常気象の原因は何なのか。地球温暖化との因果関係については、詳細にわたって解明されているわけではない。だが、少なくとも、温暖化が進めば猛暑は更に激しくなる。気温が上昇すれば空気中の水蒸気の量が増え豪雨の頻度が増すのは必至だ。世界で７３〜７７年に年平均１９００万人だった洪水被災者が、９３〜９７年には年平均１億３１００万人に急増しているとのデータは、地球温暖化への重大な警鐘と受け止めるべきだろう。

●日本は、京都議定書で二酸化炭素など温暖化ガスの排出量を０８〜１２年に９０年比６％減に削減すると約束した。だが、経済産業省の試算では、１０年度には逆に悪化し９０年度比１１％増にふくれ上がるという。京都議定書を取りまとめたホスト国として何とも情けない。異常気象の現実を直視し、国内の温暖化ガス削減を強力に進めるとともに、世界の温暖化ガス削減に向けてリーダーシップを発揮していくべきではないか。

■ 公明は「空き交番」解消などに全力

2004.8.17

【犯罪発生を抑止する対策を】

【重要犯罪が減少】

　■殺人、強盗、強姦など重要犯罪の発生が、ようやく減り始めた。

　■警察庁によると、２００４年６月末までに発生した重要犯罪が２００３年同期比で２．８％減少。９年ぶりのマイナスで、悪化し続ける日本の治安の回復へ、明るい兆しが見えてきた。

　■検挙率も過去最低だった２００３年同期から１．７％増の５０．３％に回復し、政府が２００３年、「治安回復元年」と銘打ち、さまざまな犯罪抑止対策を実施してきた効果が現れてきた。

　■とはいえ、犯罪の発生件数は戦後最悪の水準であることに変わりはない。孫や息子を装い高齢者から金品をだまし取る「おれおれ詐偽」など、悪質な知能犯は急増している。政府は、手を緩めることなく、さらなる治安対策に取り組んでほしい。

　■治安対策で大切なことは、犯罪の検挙率を上げることとともに、犯罪の発生を抑止する予防的な施策だ。

　犯罪抑止で、まず取り組むべきは、「空き交番」の解消だ。日本の交番制度は世界の模範だが、最近は警察官がパトロール中に無人になる「空き交番」が増えている。いざという時に交番が無人では、住民は不安になり、犯罪者には“スキのある街”と見える。

　■公明党は、２００３年秋の衆院選に向けたマニフェスト（政策綱領）で、「空き交番ゼロ作戦」を掲げ、そのための警察官の増員を実現した。

　■日本では、警察官１人当たりの人口が５３３人。英国の３９５人、米国の３８５人などに比べて警察官の負担は大きい。多発する犯罪に、捜査が追いつかない実態もある。

　■ひったくりなどの街頭犯罪では、ボタンを押すと警報が鳴るとともに、インターフォンで警察とつながり、さらにビデオカメラが周辺を撮影するスーパー防犯灯が効果を発揮している。

　■設置しただけで、犯罪が激減し、ビデオカメラの映像が犯人検挙につながったケースもある。商店街や夜間に暗くなる場所で設置が進められている。

　■侵入犯罪に対しては、公明党の推進で２００３年、ピッキング防止法が成立した。ピッキング用具を正当な理由なく所持した場合は、１年以下の懲役などを科すもので、発生を抑止するのが狙いだ。

　■子どもが通学路や学校内で被害に遭う事件も多い。これまでの日本の治安状況とは違うという意識を持ち、子どもの安全対策を強化したい。

　■公明党はマニフェストで、全小学校の通学路の防犯・安全点検を実施するとともに、全小中学生に防犯ブザーを貸与・配布する政策を明記した。警察官ＯＢ、民間警備員、ボランティアを活用した「スクールガード」（学校安全警備員）の配置も進める。

【住民との連携密に】

　■米国のニューヨーク市では、軽微な犯罪を厳しく取り締まることで、殺人など重要犯罪を減らすことに成功した。

　■壊れた窓を放置しておくと建物全体が荒れていくという考え方で、そこには住民のコミュニティーを大切にするという発想がある。

　■日本でも、地域住民と警察が協力し合うことで、安心して暮らせる犯罪のない街づくりを進めてほしい。

■ 行動する平和主義貫く

2004.8.16

【国立の追悼施設を早期に】
【憲法三原則堅持し　右傾化に歯止めかける】
【終戦記念日　公明、各地で街頭演説】
【東京で浜四津、太田氏ら】

←【写真：平和構築への決意を語る浜四津代表代行（中央）と、（左から）山口、遠山、鰐淵、高木（陽）、高木（美）、太田、沢の各氏】

公明新聞：2004年8月16日付

　５９回目の終戦記念日を迎えた１５日、公明党は東京、大阪、宮城など全国各地で街頭演説を行い、平和構築への決意を力強く訴えた。このうち、東京・新宿駅西口の演説会には、浜四津敏子代表代行、太田昭宏幹事長代行らが出席。また、神崎武法代表、坂口力厚労相（公明党）は、東京・千代田区の日本武道館で開催された政府主催の全国戦没者追悼式に参列した。

　　　　◇　　　　　　　　　　◇

　東京・ＪＲ新宿駅西口で、浜四津代表代行はまず、政治の決断が重要であることに言及。「先の大戦を始めたのも政治の決定であり、政治の決断の誤りが、いかに多くの悲劇を生むかを実証した」と述べ、「平和の党・公明党の責務として、今後も日本の右傾化、国家主義化の動きに対しては厳しく“歯止め”をかけていく」との決意を強調した。

　さらに、首相や閣僚による靖国神社参拝をめぐっては「８月１５日を迎えるたびに、各国の批判が続いているのは、大変残念だ。先の大戦をどう捉えるのかという歴史認識に直結する問題だ」と指摘。その上で、公明党はだれもがわだかまりなく、追悼の誠をささげ、平和を祈念する無宗教の国立施設を造るべきだと主張しているとし、「一日も早くこうした施設を造るため全力を挙げたい」と語った。

　また、浜四津代表代行は、テロや貧困、飢餓など「構造的暴力」の克服には、確固たる理念・哲学が必要との見解を示した上で、「日本国憲法の恒久平和主義、国民主権主義、基本的人権の尊重の三原則こそ、世界平和のため、日本が全世界に発信していかなくてはならない」と述べた。

　同時に、平和を築くには具体的行動が不可欠だとして、公明党議員がイラクやアフガニスタンなど紛争国にも足を運び、現場からの発想で支援策をまとめてきたことを紹介し、「２１世紀を平和と人道の世紀にするため、行動する平和主義の理念を一層高く掲げていきたい」と強調した。

　これに先立ち太田幹事長代行は、「平和はすべての礎であり、それを築くには、国際的な協調と国民同士の協力が何より大切だ」と指摘。靖国参拝問題と周辺国の反発に関しては「無宗教の国立の追悼施設を造るという方向が、すべての打開につながると確信している」との見方を示した。

　街頭演説会には、藤井富雄常任顧問（都議）、高木陽介、高木美智代両衆院議員、山口那津男、遠山清彦、沢雄二、鰐淵洋子の各参院議員、新宿区議団の代表も出席した。

■ ごみ焼却施設　ダイオキシンが９８％減

2004.8.15

≪政府目標達成　公明主導の対策法が効果≫
≪環境省調査で明らかに≫

■毒性が強く発がん性が指摘されている「ダイオキシン類」の排出量が大幅に削減されていることが分かった。環境省はこのほど、２００３年１年間（２００２年１２月１日〜０３年１１月３０日）に全国の廃棄物焼却施設から排出されたダイオキシン類の総量が１９９７年の排出量と比べ約９８％削減され、政府の削減目標を達成したと発表した。

■同省によると、０３年１年間の総排出量は１４５グラムで、その内訳は一般廃棄物焼却施設が約７１グラム、産業廃棄物焼却施設が約７４グラム。前年の同期間の総排出量約６３５グラムに比べ７７％の減で、ダイオキシン類が大気汚染防止の指定物質となった９７年の排出量約６５００グラムから、約９８％が削減されたことになる。

■政府は、９９年７月に公明党の主導で成立した「ダイオキシン類対策特別措置法」に基づき、００年９月、廃棄物焼却施設から排出されるダイオキシン類の削減計画を策定。０３年３月末の排出量を９７年比で９２％削減する目標を掲げ、排出基準を満たさない焼却施設の廃止や低公害な焼却施設の整備を強力に推進してきた。

■０２年１２月には同法の完全施行に伴い、排出規制が大幅に強化され、焼却施設を運営する地方地自体などが対応措置を進めたことから、排出減が一層前進、７年間で約９８％の削減が実現した。

■今後は
・（１）規制が強化される中で廃止された約５００の一般廃棄物焼却施設の円滑な解体
・（２）浸出水処理施設などを有しない不適正な一般廃棄物最終処分場（全国で２１９カ所）の閉鎖や改善策
ーーなどが急務となっている。

※【写真：ダイオキシン問題の調査のため、産業廃棄物処理施設を視察する神崎代表（前列左端）ら＝１９９９年３月４日　埼玉県三芳町】⇒

■公明党は、ダイオキシンの規制強化を一貫してリードしてきた。９８年２月に対策本部を設置し、実態調査を行う一方、緊急提言を発表し、ダイオキシン対策予算の大幅増額を政府に促した。

■さらに、９９年１月には党独自のダイオキシン規制法案を国会に提出。この公明案が軸となり、同年７月、ダイオキシン類対策特別措置法が成立。翌００年１月に施行され、ダイオキシン規制が本格化した。



■田端正広・党ダイオキシン対策本部長（衆院議員）＝今後も、リサイクルやリユースなど「循環型社会」の構築に向けた取り組みを推進し、ダイオキシン類をはじめとした有害物質の発生源となる、ごみの減量を図りたい。

■ 平和教育なくして平和なし

2004.8.15

≪「教える」から「自ら考える」教育へ≫

公明新聞：2004年8月13日付

≪大きな曲がり角に≫

　■戦争と核の悲惨さ残酷さを語り継ぎ平和を祈る夏。「８・６」広島原爆忌、「８・９」長崎原爆忌、そして「８・１５」終戦記念日へ――今、広島と長崎を中心に、全国各地で平和教育、平和学習への取り組みがなされている。

　■中国新聞社が全国の小中高校６０８０校のホームページを検索調査したところ、原爆や平和教育の記載ページのある学校は２４５校に上ったという。平和学習の実践の模様や、修学旅行で広島・長崎を訪れた時の感想文などを掲載するケースが多く、電子メールで他校や海外と積極的に平和交流を行っている学校も１７校あった。

　■平和を創出していく上で、平和教育の役割は決定的に重要である。「平和教育なくして平和なし」とは、１９９９年５月のハーグ平和会議で採択されたモットーだ。同会議では、平和教育を世界のすべての学校に普及させるための平和教育キャンペーンが満場一致で採択された。２０００年からの１０年間は国連が定めた「平和教育の１０年」でもある。

　■しかし、平和教育は今、大きな曲がり角に立っているのも事実だ。「語り部」の高齢化により、戦争体験や被爆体験の「生きた証言」を直接聞けなくなる時代が近づいているからである。語り部の減少とともに、広島や長崎への修学旅行も減っている。

　■平和教育の目的は、戦争体験の継承を通して戦争の悲惨さ残酷さを教えることと、平和の大切さを発信できる人を育てることにある。わが国の平和教育は前者に軸足が置かれてきたが、このまま従来型の“教え込む平和教育”を続けていくならば、平和教育の衰退は避けられないだろう。前者から後者へ、今こそ新しい時代に合った「人を育てる平和教育」へと軸足を移していく時だ。

　■国際平和研究学会事務局長の児玉克哉氏は、浜四津敏子代表代行との対談（０２年７月３０日付公明新聞）で、次のように言う。「日本では平和教育も平和に関する知識の詰め込みであったり、偏った方向からの発想に閉じ込めるものでした。しかし、それでは、創造性は生まれません」。

　■これを受け浜四津代行は、「これまでの教育に最も欠けていたのは『自ら考える』ことではないでしょうか。なぜ戦争には反対なのか。差別、貧困などの構造的暴力になぜ立ち向かわなければならないのか。真の平和国家・日本を築き、世界平和に貢献するにはどうすればよいのか。こうした平和の問題について『自ら考え』、行動しなければ、知識が頭の片隅を通り抜けるだけで、決して本物の血肉にはなり得ません」と。

≪「平和学」の拡充を≫

　■教える教育から、自発的に考え学ぶ平和教育へ。世界に平和を発信する子どもたちをどう育てていくか。学校教育にとどまらず、より広範な地域社会での平和教育も必要だ。また、小中高校での平和教育とあわせ、各大学で「希望を創り出す学問」（児玉克哉氏）である平和学、平和講座を拡充していくことも重要である。

　■私たちは２００５年、大きな節目となる６０年目の「８・６」「８・９」「８・１５」を迎える。時とともに体験は風化する。だからこそ、時とともに平和教育は拡充していかねばならない。衰退させてはならない。公明党は、平和教育の拡充に全力で取り組んでいく。

■ 公明は日本の政治の要

2004.8.13

【二大政党では吸収できない　多様な民意の受け皿に】
【山梨県本部が夏季議員研】
【浜四津代行が強調】

←【写真：浜四津代表代行（左）が出席し、地道な日常活動の重要性を再確認した山梨県本部の夏季議員研】

公明新聞：2004年8月10日付


　 ◆公明党の浜四津敏子代表代行は９日、山梨県高根町で開かれた党山梨県本部（宮原稔育代表＝県議）の夏季議員研修会に出席し、先の参院選での各議員や党員・支持者の奮闘に感謝の意を表明するとともに、「次なる勝利に向け、前進していこう」と呼び掛けた。高木陽介衆院議員、遠山清彦参院議員も出席した。

　◆浜四津代表代行は、参院選の結果について、「各マスコミの論調にあるように、第３党としての公明党の存在、位置付けが揺るぎないものになった」と指摘し、「二大政党では、吸収できない多様な民意の受け皿となる“要（かなめ）党”として、公明党の存在感、役割の大きさが高まっている」と力説。

　◆その上で、今秋で結党４０周年を迎えることに言及し、「いよいよ、公明党は日本の政界において、結党大会で掲げた『日本の柱・公明党』『大衆福祉の公明党』との言葉通りの存在になった。一人ひとりの議員がその現実にふさわしい自覚と行動をしていかなくてはならない」と、各議員に地道な日常活動の重要性を訴えた。

　◆さらに、今後の政治情勢について浜四津代表代行は、「２００６年に衆院選があるとの予想もあり、各党が生き残りをかけ、準備を始めつつある」と強調し、「日本の政治の本当の意味での分水嶺、分岐点となる２年後、３年後の国政選挙に向け、来年の東京都議選をはじめ、すべての戦いに勝利していこう」と訴えた。

　◆研修会では宮原県代表が、「参院選では、山梨県として過去最高の得票率を記録した。大勝利できた今こそ、さらに積極的な活動を展開し、住民との信頼関係を深めよう」と訴えた。また、矢野義典塩山市議、志村裕子南アルプス市議が地域に根ざした党勢拡大、公明新聞の拡大の活動を報告。高木、遠山両氏の担当で、介護保険制度の見直し、国・地方における税財源の三位一体の改革、憲法問題などの政策課題について、論議した。

■ 少子化対策の強化めざす

2004.8.13

【不十分な財源　見直し必要】
【社会保険庁の改革必ず実現】
【テレビ番組で坂口厚労相】

←【写真：少子化対策の在り方などで見解を述べる坂口厚労相＝８日　テレビ画面から撮影】

公明新聞：2004年8月10日付


　 ◆社会保障全体の見直しを考える中で、今後、どれだけの財源をつくり出すことができるのか明確にし、これまで、十分な支援が行われなかった少子化対策にもっと財源を投入していく――。

　◆坂口力厚生労働相（公明党）は８日午前、ＮＨＫ番組「日曜討論」に出演し、今後の少子化対策の在り方や人口減少社会への対応について見解を述べた。

　◆坂口厚労相は、昨年の合計特殊出生率が１．２９を記録したことに対して、「１年、３年、５年という単位で見ると難しいと思うが、今後約５０年の間に出生率を回復させる対策をどう行うかが今、問われている」と長期的な施策の重要性を強調。また、出生率が政府の予測を下回る傾向にあることに対して、「過去のデータが基準となり得ないことを示している。新しい基準を考えないといけない」と述べた。

　◆一方、若い世代の子育て負担を軽減する経済支援について坂口厚労相は、「（今の水準で）決して十分とは思っていないが、財源のいる話だ。年金、医療、介護、いずれもウエートが高齢者にかかっており、ここに少子化対策を加えないといけない」と強調。その上で、社会保障全体の見直しに関する政府の議論においても、「少子化対策に対してもっと財源を投入する。その財源をどうするかという議論になってくると思う」との見通しを述べた。

　◆また、育児休業など職場環境の整備を中心とした施策から、家庭の子育て支援に重点を移すべきとの意見に対して、坂口厚労相は、「家庭も大事だが、職場の問題も両方大事だと思う。家庭で子どもと接する時間を増やすために、男性も含めた働き方をどうしていくか。早く帰宅できる態勢をどうつくるかということだ」と、労働時間の見直しにも取り組む必要性を語った。

　　　　◇


　 【坂口厚生労働相は８日朝、テレビ番組「報道２００１」に生出演し、年金一元化問題や社会保険庁の改革について見解を述べた。】

　◆坂口厚労相は、不祥事や無駄遣いで批判の多い社会保険庁の改革について、「年金保険料は年金（給付）以外に使うのはやめようと決めている。（年金の信頼回復には）そこが一番大事だ」と改めて表明。特に、かつて一般会計で賄われていた同庁職員の宿舎建設費や公用車購入費が「事務費」として年金保険料から支出されている問題については、「一般会計が苦しいから（１９９８年施行の財政構造改革特別措置法によって）年金財源でみるよう振り分けられたが、来年から元に戻してもらいたいと言っている」と述べ、２００５年度予算では一般会計で確保していく考えを強調。職員の意識改革も含め、民間から初登用した村瀬清司新長官を中心に改革に全力を挙げる決意を示した。

　◆一方、年金改革について坂口厚労相は、「一元化すれば少子高齢時代に対応できるというわけではない」と強調した上で、今後の年金一元化の進め方について、「日本式の一元化をどうつくるかだ。国民年金も（厚生年金と同様に）所得の多い人は（保険料を）多く出すという仕組みに変えるところからスタートすれば、前に進むのではないか」との私見を表明。その際には、厚生年金の個人単位化や、納税者番号制度など所得把握の仕組みを導入することなどが必要となるとの考えを示した。

■ 薬物乱用、性感染症、子どもの健康被害防げ

2004.8.13

≪実態調査の実施などを要望≫
≪党ワーキングチーム≫

←【写真：思春期の健康教育と発達障害者に対する支援の要望を行う公明議員】

公明新聞：2004年8月11日付

　◆党思春期における健康教育に関するプロジェクトチーム（座長＝高木美智代衆院議員）は１０日、文部科学、厚生労働両省で、思春期の健康教育とその支援に関する要望を行った。

　◆席上、高木さんは「思春期の子どもたちの健康被害が増大している」と述べ、
●（１）性意識などに対する実態調査の実施
●（２）覚せい剤など薬物乱用、喫煙、性感染症などが及ぼす健康被害に対する教育の充実
――などを求めた。

　◆これに対し、白川哲久文科省大臣官房長は「思春期向けの健康教育には、冊子などを作ってアピールしている。これらに加えて、さらに施策の効果が上がるようにしたい」と述べた。また、鈴木直和厚労省大臣官房長は「性感染症に対する知識の啓発が重要であり、両省の連携強化が必要である」と答えた。

【発達障害でも支援求める】

　◆また、同日、党発達障害者・児支援を考えるワーキングチーム（座長＝福島豊衆院議員）も、
●（１）発達障害者・児に対する早期発見、早期支援
●（２）発達障害者支援を担う人材育成の強化
――などを要望した。

　■要望に対して、白川大臣官房長は「発達障害者支援に向けた体制づくりに努力したい」と述べた。一方、鈴木大臣官房長は「各年齢における早期発見のための支援づくりや、就労支援が極めて重要である」と語った。

　申し入れには、福島氏、高木さんのほか、富田茂之、古屋範子の両衆院議員、野上純子都議が出席した。

■ 「働かない」若者の対策を

2004.8.13

【NEET問題　小杉研究員から現状聞く】
【党PT、青年局】

←【写真：小杉さん（右）からNEET問題の現状を聞く党若年者雇用対策PTと青年局の合同会議】

公明新聞：2004年8月12日付


　■公明党の若年者雇用対策プロジェクトチーム（斉藤鉄夫座長＝衆院議員）と青年局（遠山清彦局長＝参院議員）は１１日午前、参院議員会館で合同会議を開き、労働政策研究・研修機構の小杉礼子副総括研究員からＮＥＥＴ（仕事に就かず、働く意欲もない若者）問題について見解を聞き、意見交換した。これには北側一雄政調会長ら衆参国会議員が参加した。

　■小杉さんは、ＮＥＥＴの増加傾向が見られ、２００３年の労働力調査では６３万人に上っていると指摘した上で、ＮＥＥＴのタイプを
●（１）今だけ大切にする「刹那を生きる」
●（２）人間関係の「つながりを失う」
●（３）大学生が就職活動をしても決まらず「立ちすくむ」
●（４）短期離職などで「自信を失う」――
　の４つに分類。「早い段階での対応が必要だ」と述べ、キャリア教育を充実させる必要性などを訴えた。

■ メソポタミア湿原　文明史的な復元事業

2004.8.9

【国際強調、雇用創出の効果も期待】

公明新聞：2004年8月7日付
≪UNEPが計画発表≫
　イラクにかかわる久々の明るいニュースである。心から歓迎するとともに、これを機に復興への動きが加速することを期待したい。

■国連環境計画（ＵＮＥＰ）がイラク南東部に広がるメソポタミア湿原の復元事業計画を発表した。

■別名「水のあるエデン」とも呼ばれる同湿原は、聖書の「エデンの園」があったとされる地域で、古代エジプトで霊鳥として崇められたコシグロトキなどが生息する野生生物の宝庫としても知られてきた。エジプト文明と並ぶ世界最古のアッシリア文明およびバビロニア文明の発祥の地でもある。

■ところが、１９７０年代ごろから周辺のダム建設で湿地が次第に失われ、９１年の湾岸戦争後には旧フセイン政権が「地域住民が反政府的だ」との理由で水の流れを変える排水設備をつくったことから環境破壊が加速。コシグロトキの生息地が失われるなど、四国よりも広い約２万平方キロの総面積を誇っていた湿地帯は２００１年までに９割が消失し、０８年までにはすべてが消滅するとみられていた。

■その復元に国連が動き出す。文明史的な意義を孕（はら）んだ大事業といっていいだろう。

■しかも事業は、日本政府がイラク復興信託基金に拠出した資金のうち１１００万ドル（約１２億円）を活用して進められる。人類の遺産ともいうべき同湿原の回復に日本が先頭を切って支援する格好であり、これほどの国際貢献はない。

■事業の具体的な中身は、
・（１）太陽エネルギーなどを利用した浄水システムの構築
・（２）天然ろ過装置として機能する葦などの植生保全
・（３）浄水・下水処理などにかかわるイラク人専門技術者の育成
――などで、これにより湿地帯の回復を図り、周辺住民約８万５０００人に安全で清潔な飲料水を供給しようという計画だ。実施機関には大阪に本部を置くＵＮＥＰ国際環境技術センターが予定されている。

　【この事業が持つ意義は環境保全の域だけにとどまらない。】

■まず第一に、国連の旗頭のもとにフランスやドイツが同事業に参加するようになれば、イラク戦争以来の米欧間のきしみが消え、イラク復興問題にかかわる国際協調体制が修復される可能性がある。

■壊滅状態にあるイラク経済の復興への期待もかかる。国際政治アナリストの小川和久氏は、「湿原復元事業は世界最大級の環境回復事業であると同時に、巨大な公共土木事業である」として、同事業が本格化すればイラク安定の上で欠かせない雇用創出に絶大な効果が期待できると指摘している。

■公明党は同湿原の復元を人道復興支援の一環として強力に推進してきた。今回のＵＮＥＰの決定を受けて、さっそく党イラク人道復興プロジェクトチームの会合を開き、同事業を積極的に支援していく方針も確認した。昨日閉会した臨時国会では、
・（１）仏独両国への、復元事業への参加の呼び掛け
・（２）国際会議の日本開催――
などを政府に求めたところである。

【引き続き日本は先頭に】

■ＵＮＥＰのテプファー事務局長が「湿原回復のために日本政府が踏み出したことを非常に喜んでいる」と語っているように、湿原復元への扉は日本のリードで開けられた。引き続き、日本がリーダーシップを発揮していくことが肝要であり、そのために公明党は今後も、政府と密接に連携を取りながら支援の強化に努める覚悟だ。

■ 中国の修学旅行生 ９月からビザ免除へ

2004.8.9

【訪日旅行者の増加図る】
【公明などの主張が実現】

公明新聞：2004年8月8日付
■政府は６日、日本を訪れる中国の修学旅行生について、今年９月１日から査証（ビザ）を免除することを中国外務省に伝えました。

■近年、国際交流の増大に伴い、短期間滞在の観光旅行者を中心に入国ビザを免除するケースが増えており、日本も欧米の多くの国とは、互いにビザ免除の取り決めを交わし、旅行者の便宜を図っています。

■ところが、アジアについては、日本は、ブルネイ、シンガポール、香港と、韓国の修学旅行生にしかビザの免除を認めていません。また、中国からの団体観光客に関しては、ビザの発給対象地域そのものが、北京、上海などごく一部の地域の在住者に限られており、ビザの発給対象地域拡大やビザの免除を求める声が強く上がっていました。

■公明党は、「観光立国」の推進の立場から、昨年７月、「観光立国の戦略的展開を求める２０の提言」をまとめ、韓国人旅行者へのビザ解禁や中国での観光ビザ発給対象地域の拡大を政府に要望。また、今年２月１３日の衆院予算委員会では、遠藤乙彦氏が「国際観光に関しては中国が最大のマーケット」だと指摘し、政府に中国人観光旅行者の増大を促進するよう求めるなど、さまざまな機会に施策の拡充を求めてきました。

■これを受けて政府は３月、中国人団体観光客へのビザ発給を従来の２市１省のほかに、１市４省も対象地域に加える方針を決定。さらに今回、修学旅行生へのビザ免除を決定したもので、今後、隣国・中国からの旅行者増加に弾みがつくものと期待されます。

■ メソポタミア湿原　日本の技術活用求める

2004.8.6

【湿原管理、国内外で多くの実績】
【参院イラク特委で遠山氏】

←【写真：質問する遠山清彦氏】

公明新聞：2004年8月6日付

◆５日の参院イラク復興支援・武力攻撃事態対処特別委員会で公明党の遠山清彦氏は、メソポタミア湿原復元支援事業について、「現地にとって文化面や湿地帯生態系の保存という観点から極めて重要だ」と強調し、プロジェクトへの日本の積極的な関与を求めた。

◆これに対し、石川薫・外務省国際社会協力部長は、わが国として浄水の供給や湿原管理などの専門家育成の研修を行うと説明し、「日本の技術で応用可能なものは活用していきたい」と答えた。

◆また、遠山氏は「アメリカのイラク財団の報告書によると、湿原には現在、４〜５割の水が戻りつつある」と指摘。今後、必要性の高まりが予想される灌漑技術など、環境省が持つ湿原復元に関する技術や知識を活用していくよう要望した。

■ 永住外国人に　地方選挙権を

2004.8.6

【付与法案の早期審議求める】
【衆院特委で長沢氏】

公明新聞：2004年8月5日付
　≪４日の衆院政治倫理・公選法改正特別委員会で公明党の長沢広明氏は、永住外国人への地方選挙権付与や期日前投票などについて質問した。≫

■長沢氏は、永住外国人への地方選挙権付与を求める地方議会の決議が全国で１２２６件に上る一方、反対決議がわずか５件にとどまっている現状を指摘し、「地方の要請に誠実にこたえるべきだ」と強調。その上で、公明党が先の通常国会で提出した地方選挙権付与法案について、「一刻も早く実質的な審議を行うべきだ」と主張した。
　
◆これに対し、麻生太郎総務相は「選挙の投票にかかわる重要な問題。各党、各会派間で慎重な議論がさらに行われる必要がある」と述べた。

■一方、長沢氏は期日前投票について、一部の投票所で選挙区と比例区の投票用紙が同時に渡され、有権者の戸惑いを招いた例があったと指摘し、運用の改善を求めた。
　
■このほか、長沢氏は郵便による不在者投票制度の周知徹底、選挙公報の点字化などを通し、高齢者や障害者の投票機会をさらに広げていくよう要請した。

◆◆『永住外国人への地方選挙権の付与』◆◆
公明党マニフェスト進捗状況(第３章２[投票権の拡大]��９１)：２００４年２月１９日に「永住外国人地方参政権付与法案」を公明党独自で国会提出。次期国会で継続審議。

◆【平成１６年１月１９日冬柴幹事長の話】公明党の冬柴鉄三幹事長は１９日午前、国会内で開かれた代議士会であいさつし、永住外国人に地方選挙権を付与する法案について、「連立政権の中で協力して成立させるとの合意がなされている。衆院解散で廃案になったが、この国会で、法案は提出しなければならない」と強調。
　国民の約７５％にあたる１５００以上の自治体で、地方参政権の付与を求める意見書が採択されていることを指摘し、「圧倒的多数の国民、地方議会が付与すべきと考えており、国会の一部の人が強硬に反対するからといって解決できないのはおかしい。（党として）粘り強く対処していきたい」と述べた。

■ 記録的猛暑　進むヒートアイランド現象

2004.8.5

【屋上緑化や保水性舗装の推進を】

公明新聞：2004年8月4日付

≪地球温暖化より顕著≫

　日本列島で記録的な猛暑が続いている。

■地球温暖化との関連も取りざたされているが、大都市では、ビルの空調システムや車から出る人工排熱が原因で、郊外よりも気温が高くなるヒートアイランド現象が問題視されている。

■地球全体の平均気温が２０世紀中に約０．６度上昇したのに対して、東京など６大都市では２〜３度上昇している。地球温暖化よりもヒートアイランド現象の進行の方が顕著だ。

■日中の気温が３０度を超える真夏日や、夜間の気温が２５度を下らない熱帯夜が増え、都市住民の不快感は高い。熱中症や光化学ダイオキシンの発生を助長する要因とも指摘されている。

■原因は、人工排熱のほかに、緑地や水面の減少、コンクリート建築やアスファルト舗装の増大だ。猛暑の中、冷暖房の使用が増え、それによる人工排熱がさらなる高温化を招く悪循環もある。

■政府は３月、ヒートアイランド対策大綱をまとめ、人工排熱の低減、緑化推進など地表面の改善、原因・メカニズムの解明などに取り組んでいる。各自治体も対策を進めている。

■街づくりの構造や都市住民のライフスタイルに深くかかわる問題だけに、効果を挙げるには時間がかかるだろう。政府や自治体には着実な努力を求めたい。

■緑化面積や水面を増やすために、各自治体は公園、街路樹の整備、ビルの屋上・壁面の緑化などに取り組んでいる。

■特に、屋上・壁面の緑化による効果は高く、東京都の調査では、緑化しない屋上の表面温度が約５５度に対し、緑化した場合は約３０度と約２５度も低くなる。壁面緑化では約１０度の低減が見られた。

■学校の校庭や屋上の芝生化も推進されている。校庭が芝生になれば、子どもが、けがを恐れず伸び伸び運動できるという教育的な効果も期待できる。

■道路の改善では、保水性舗装が注目されている。雨の日に吸収した水分を晴れた日に蒸発させ、気化熱を発散させることで表面温度を引き下げることができる。

■東京都では２００１年から試験的に導入し、従来の舗装と比べて約１０度引き下げられることを確認している。本格的な導入へ向けて調査研究を急いでほしい。

■こうした対策では、官民共同の取り組みが不可欠だ。そして民間の行動を促すためにも、行政の率先した取り組みが求められる。

■ヒートアイランド現象が深刻な東京都では、都議会公明党の推進で、都がリーダーシップを発揮しながら、区市やＮＰＯ（民間非営利団体）を巻き込み、総合的な施策を進めている。全国の模範となる取り組みを期待したい。

【公明党が対策を推進】

■公明党は０３年、衆院選に向けたマニフェスト（政策綱領）で、ヒートアイランド対策の推進や、大都市に３００ヘクタール規模の森林をつくるなど水と緑のネットワークの整備を掲げている。

■国レベルでは、すでに政府のヒートアイランド対策大綱が制定され、これに基づき公明党の各地の地方議員が自治体ごとの対策を推進している。ネットワーク政党ならではの政策実現力だ。

■環境は生命尊厳の哲学と、粘り強い取り組みが必要だ。公明党はさらに取り組みを強化する。

■ 人権守る法整備急ぐ

2004.8.4

【高齢者虐待の定義など課題】
【党ワーキングチーム】

←【写真：虐待防止法の制定に向け活発に議論を行った党ワーキングチーム】

公明新聞：2004年8月4日付

■公明党の高齢者虐待防止対策ワーキングチーム（座長＝古屋範子衆院議員）は３日、衆院第２議員会館で会合を開き、２００３年の衆院選マニフェストで提唱した高齢者虐待防止法の制定へ、活発に議論を行った。古屋座長のほか、福島豊、富田茂之両衆院議員が出席した。

■厚生労働省の調査では、虐待被害者の１割が「生命にかかわる危険な状態」にあるとされ、同法の整備を求める声は多い。
　会合では、家庭や施設における虐待防止策や介護を行う家族の負担軽減措置などが検討され、問題点として
●（１）虐待の定義
●（２）既存法制との整合性
●（３）世話の放棄（ネグレクト）などを防ぐために必要な高齢者を扶養する義務を負う人の範囲
――などが挙げられた。
　
　古屋座長は、「高齢者の尊厳と人権を守るために法整備を急がなければならない」と強調した。

■ 問われる過酷な個人保証＜下＞

2004.8.3

【青天井の責任追及（包括根保証）見直しを】
【説明責任を果たし収益重視の融資制度に】
【東京商工会議所経済法規委専門委員会座長　中村廉平氏に聞く】

≪質問に答える中村廉平氏：写真≫

公明新聞：2004年8月3日付

■中小企業を取り巻く個人保証の現状と課題について、東京商工会議所の経済法規委員会専門委員会座長であり、法制審議会（法相の諮問機関）の保証制度部会で委員も務める中村廉平氏に聞いた。

≪――個人保証の現状は。≫

【中村廉平氏】　
■中小企業が金融機関から融資を受ける際、信用力を補完するために個人保証を求められるのが通例になっている。主な対象は経営者か、経営に関与していない人も含む第三者。経営者の粉飾決算や放漫経営などのモラルハザード（倫理の欠如）を防止したり、第三者に迷惑をかけないという意識を持たせるのが金融機関の狙いだ。個人保証を取り付けること自体は金融機関の判断なので、とやかくは言えないが、個人保証が過度な場合が多々あり、これが大問題だ。
　個人保証には、一回の借り入れに一度きりの保証を求める「特定債務保証」と、反復して借り入れる場合に大枠の保証を求める「根保証」がある。さらに根保証には限度額や期間を限定する「限定根保証」と、限度額や期間を定めない「包括根保証」があり、問題は包括根保証だ。

≪――なぜ、包括根保証が問題なのか。≫

【中村】　
■包括根保証の場合、中小企業が借り入れを増やすほど青天井で責任追及されてしまう。例えば、経営者が退任しても解約されず、その後もずっと保証責任を負うことになる。この現状に対し、「一定の合理的理由があれば、解約を認めるべきだ」という判例もある。
　包括根保証は責任追及が過酷なゆえに、経営者側には「追及されたくない」「第三者に迷惑をかけられない」との心理が働く。このため、経営が傾いた時、直ちに再生に着手すれば十分に再建の可能性があったのに対応が遅れ、ずるずる“じり貧”になるケースが増えている。結果的に取り返しがつかなくなり、自殺など最悪の結末になる場合もある。大変に憂慮すべき問題だ。

≪――どのように是正すべきか。≫

【中村】　
■まず包括根保証を立法上、撤廃すべきだ。先の通常国会でも衆参両院の法務委員会における破産法関連の付帯決議に盛り込まれた。具体案は現在、法制審議会の保証制度部会で検討中だ。
　「金融取引は自由が原則であり、法規制すべきでない」との声も一部にあるが、それは違う。金融庁による業界への指導や自主規制など現状の対応では、商工ローン、ひいてはヤミ金融に規制の網をかけることができない。さらに個人保証には貸す側と借りる側の微妙な力関係があり、借りる側は保証を求められれば、いやでも応じなければならない。金融のプロとアマという側面もある。

≪――金融機関側に求めたいことは。≫

【中村】　
■金融慣行の観点から２点申し上げたい。一つはアカウンタビリティー（説明責任）を果たすこと。特に個人保証を求める際は、なぜそうするのか、倒産したら最悪どうなるのか――など十分説明すべきだ。「決まりだからハンコを押して」では済まされない。説明責任に関しては、金融庁の指針にも明記されており、ノンバンクも含め、誠実に実践してほしい。
　もう一つは、中小企業に不動産などの担保を必ず求めたり、保証を常に求める「担保・保証絶対主義」を改め、依存から脱却してもらいたい。つまり、もっと中小企業の経営者の資質や技術力、将来性を見極める柔らかい発想の融資に転換すべきだ。政府系金融機関や地域金融機関でキャッシュフロー（収益）重視の融資制度などが始まっており、評価できるが、より積極展開し、このような取り組みが広がってほしい。

■ 問われる過酷な個人保証＜上＞

2004.8.2

【「再挑戦社会」へ見直し必要】
【約７割の中小企業が提供】
【最悪は財産を没収】



公明新聞：2004年8月2日付

■優れた発想力や高い技術力を持ちながら、思い切った経営戦略を立てられない中小企業が少なくない。最大のネックの一つは、過酷な個人保証を求められる融資慣行だ。金融機関側の一方的な要求に、中小企業が応じなければならない実態を追ってみた。

■経営不振や倒産から経営者が自殺を図るケースが後を絶たない。過去最悪を記録した２００３年の自殺者のうち、自営業者は４２１５人と全体の１２．２４％に上り、無職者などに続き上位を占めた（警察庁調べ）。
　なぜ、経営者が自殺にまで追い込まれていくのか。景気はようやく回復の兆しを見せてきたが、中小企業などの裾野にはまだ十分に波及していないのが現状。長引く不況が経営に影を落としていることは言うまでもない。その上で、経営者に債務返済の重荷をいたずらに背負わせ、苦境に追い詰める大きな要因として指摘されているのが、中小企業を中心にした過酷な個人保証の問題だ。
　
■個人保証は、金融機関が融資する際、担保力や信用力に乏しい中小企業に求める融資慣行だ。経営者本人や第三者が保証人となり、万が一、返済不能に陥った時に住宅などの個人資産を手放さなければならない。極端なケースでは、事業に再挑戦するチャンスだけでなく、生活基盤を失う事態にも発展している。中小企業庁の「企業金融環境実態調査」（２００３年１２月実施）では、６９．８％もの中小企業がメーンバンク（主力銀行）へ個人保証を提供し、このうち９割以上の経営者が自ら保証人になっている。

■当然、中小企業側の不満は大きい。東京商工会議所（東商）の「中小企業の経営課題に関するアンケート調査結果」（０４年３月発表）によると、「中小企業金融で今後重要だと思われる対策は何か」との問いに対し、６割の企業が「個人保証の見直し」を挙げ、「不動産偏重の担保の見直し」「貸し渋り等の貸出姿勢の改善」などを抜いてトップとなった【グラフ参照】。東商中小企業政策課の間部彰成課長は「個人保証は信用力を補完する一つの機能として否定はできない。しかし、当たり前のように個人保証を求め、生活基盤を失うこともやむを得ないというのは行き過ぎではないか。再挑戦できる社会環境づくりが何よりも重要だ」と指摘する。

■ 政治学習のために　「三位一体の改革」とは

2004.8.1

【政治学習のために　「三位一体の改革」とは】
■（１）補助金削減
■（２）地方交付税見直し
■（３）税源移譲
――の一体的な推進で地方主権の確立、ムダの削減めざす

公明新聞：2004年8月1日付
　
■２００５年度予算案の編成作業で焦点になっているのが、地方財政の「三位一体の改革」です。

■「三位一体の改革」とは、（１）国から地方自治体への国庫補助負担金（国庫支出金＝補助金）削減（２）地方交付税見直し（３）税源移譲――を同時に進めて、「国から地方へ」という地方主権の流れを確かなものにする制度改革で、小泉純一郎首相が進める構造改革の柱の一つです。

■自治体は、住民税や固定資産税などの税収を主な財源にしています。所得税など国税を財源にしている国と比べ、税収額全体の約４割にしかなりません。

■ところが、自治体の歳出は国と自治体を合わせた歳出額全体の約６割を占めています。つまり、税収は国と地方で「６対４」になっているのに、歳出では「４対６」に逆転しているのです。この不足分を埋め合わせているのが、国から自治体への地方交付税と補助金です。

　　　　　＊

■地方交付税は、自治体間の財政力の格差を緩和するなどのため国から配分するものです。一方、特定の事業に対して国の予算から支出されるのが補助金です。

■地方交付税や補助金は、行政制度として定着してきたものですが、問題点や課題が指摘されています。例えば、（１）地方交付税は一般財源ですが、安易に歳出の拡大を招いている（２）補助金は、国が地方をしばったり、ムダな事業に使われている――などといった点です。

■このため地方交付税を見直し、補助金を削減すると同時に、これまで国に納められていた税収の一部を地方に渡す税源移譲の３点を一体的に改革し、自治体の自主的な行財政運営を進め、歳出の無駄を排除していこうというのが「三位一体の改革」です。


【国から地方へ　０６年度までに３兆円の税源移譲へ】
【２００４年度は補助金を１兆円削減】

■「三位一体の改革」の道筋は、０２年６月に閣議決定された「経済財政運営と構造改革に関する基本方針２００２」（骨太の方針第２弾）で打ち出されました。さらに、０３年６月の「骨太の方針第３弾」では、補助金を０６年度までに４兆円程度削減することなどが盛り込まれました。

　　　　　＊

■こうした方針を受けて０４年度予算では補助金を約１兆３００億円削減、地方交付税も約１兆２０００億円抑制しました。これまで省庁の抵抗などで進まなかった三位一体の改革の突破口が開かれた意義は大きく画期的です。

■さらに、２００４年６月には、０６年度までに、おおむね３兆円規模の財源移譲をめざすことを「骨太の方針第４弾」に明記。その前提として政府は地方６団体に補助金改革案を取りまとめるよう要請しています。

■この補助金削減案については、全国知事会が８月２０日をめどに取りまとめを進めています。政府は三位一体の改革の全体像を今秋に明らかにし、年内に決定する方針です。

■主な論点としては、補助金改革の工程表や義務教育国庫負担金、施設整備費などの扱い、税源移譲の内容などが焦点になっています。

【公明の考え方　地方の意見踏まえ議論を】
【税源比率（国と地方）は１対１目標に】

■公明党は、「骨太の方針第２弾」（０２年）で「三位一体の改革」が打ち出されたのを受け、政務調査会に「地方分権改革推進委員会」（草川昭三委員長）を設置しました。

■２００３年の衆院選のマニフェスト（政策綱領）では４兆円をめどに補助金の廃止・縮減、国から地方への税源移譲を積極的に進めることを提言。特に、将来的な目標として、国と地方の税源比率を１対１にすることを提言し注目されました。このうち、補助金削減は２００４年度予算で約１兆円分の削減が実現しています。

　　　　　＊

■さらに、「マニフェスト１２３」に関連して６月に発表した「当面する重要政治課題」では、地方の意見を十分に聞きながら、全体像を早急に明らかにするよう主張。なぜなら、三位一体の改革が単なる地方へのツケ回しや負担転嫁になってはならないからです。

■改革の具体的内容としては、０６年度までの改革では、おおむね３兆円規模の税源移譲をめざし、所得税から住民税への本格的な税源移譲を実現するとともに、地方の自由度を拡大するため、残りの３兆円の補助金の廃止・縮減を行う、としています。

■また、地方交付税については、地方の財政運営に支障をきたすことのないよう必要な一般財源の総額を確保しながら、地方の行革努力を反映できる評価システムの導入などにより、地方歳出の一層の抑制を強調しています。

■ 「３党時代」迎え責任果たす

2004.7.31

≪年金法廃止法案は無責任≫
≪両院議員総会で神崎代表≫

←【写真：参院選大勝利を受け、パワーアップした公明党の構築に全力を挙げることを確認した党両院議員総会＝30日　国会内】

公明新聞：2004年7月30日

■参院選を受けた第１６０臨時国会が３０日、召集された。同日午後、衆参両院で本会議が開かれ、会期を８月６日までの８日間とすることを自民、公明の与党両党の賛成多数で議決した。公明党は同日昼、国会内で衆参両院議員総会を開き、あいさつした神崎武法代表は、先の参院選の結果について、「自民、民主の二大政党では吸い上げられない民意を、第３党として公明党が吸い上げた」と強調。「自民、民主、公明の３党がこれからの時代の政治に影響力を及ぼす党であり、公明党にとっては、これからが正念場だ。責任政党として国民の期待にこたえるために、あらゆる政治課題に真剣に取り組んでいく」と決意を述べた。浜四津敏子代表代行、冬柴鉄三幹事長、草川昭三参院会長、東順治国会対策委員長、北側一雄政務調査会長があいさつした。一方、この日の総会では、衆参両院議員総会会長に、草川昭三参院会長が選任された。

■　一、先の参院選の公明党の当選者は１１人中６人が新人だ。新しい力を得て、パワーアップした公明党をつくるために全力で取り組んでいきたい。

■　一、参院選では、自民対民主の風が吹く中で、公明党が踏ん張って１議席増を勝ち取った。比例区の得票率も１５％で、自民党の得票数の半分に至っている。自民、民主の二大政党では吸い上げられない民意を、第３党として公明党が吸い上げたと言うことができる。

■　共産、社民両党は、先の衆院選に続いて参院選でも敗退した。その中で公明党はいずれの選挙でも着実に議席を伸ばした。自民、民主、公明の３党がこれからの時代の政治に影響力を及ぼす党になってきたと言っても過言ではない。これからが、公明党にとって正念場であり、責任政党として国民の皆さまの期待にこたえるために、一人ひとりが力をつけ、あらゆる政治課題に真剣に取り組まなければならない。

■　一、きょう（３０日）召集された臨時国会は会期は短いが、秋の臨時国会につながる重要な国会だ。年金や自衛隊の多国籍軍参加問題などを中心に論戦が行われるが、結束して対処していきたい。

■　一、年金問題では、民主党が本日、年金法廃止法案を国会提出した。年金法を廃止するというのだから、すべて廃止するのかと思えば、そうではない。年金法のうち、国民向けのいい点はつまみ食いして残しておくという、ご都合主義の法案だ。

■　内容的にも無責任で、年金法を廃止すると年間４〜５兆円の年金財政の赤字が生じるが、これに対する手当てが全くなされていない。また、２年後に年金一元化を実現すると書かれているが、実現しようとしている年金一元化がどういう姿、内容を持っているのかを明確に示していない。さらに、社会保険庁を廃止するとしているが、同庁は徴収事務のほかにも、年金給付事務や中小企業対象の政管健保の運営も行っており、これらの事務をどこが行うのかについて触れていない。

■　民主党が、どうせパフォーマンスとして廃止法案を出すのだから、また国会で直ちに否決されるのだから、法案の整合性はなくても問題ない――と考えて法案を出したのだとすれば、国民を冒涜するものと言わざるを得ない。私どもは、この国会で（廃止法案を）集中的に議論して粛々と否決していきたい。

■　一、イラク問題については、自衛隊が多国籍軍に参加した形でサマワで人道復興支援活動を継続し、イラクでの政治プロセスも着実に進んでいる。既に暫定政府が樹立され、来年１月までに暫定議会の選挙、１０月に憲法の国民投票、１２月に議会選挙が行われる。来年末までには、イラク人による本格的な政府がスタートする政治日程が予定通り進められている。世界各国はイラクの政治プロセスをしっかり支えていかなければならない。

【メソポタミア湿原復元/公明の取り組み実る】

　一、７月２３日、国連環境計画（ＵＮＥＰ）は、公明党がかねてから主張していたメソポタミア湿原の保全と飲料水の提供プロジェクトを、日本からの拠出金１１００万�j（約１２ 億円）によって開始すると発表した。公明党が先頭に立って提案、主張し、現地視察や署名運動をしてきただけに大変にうれしい。今後も、プロジェクトが成功できるようにしっかり支えていきたい。

【政治不信高める日歯連事件/徹底的に真相解明を】

　一、日本歯科医師連盟（日歯連）をめぐる一連の事件が報道されているが、国民の政治不信を高めるものとして、極めて遺憾なことだ。当面、当局の捜査を見守りたいが、徹底的に真相を解明し、国民の前に事実関係を明らかにしてほしいと強く期待している。

　一、来年度予算編成へ向けた作業が行われ、本日、概算要求基準も閣議決定された。現在、党として地方自治体や各種団体からのヒアリングを行っており、概算要求に党のマニフェスト（政策綱領）や政策が反映されるように各分野で努力してほしい。

【次の戦いは東京都議選】

　一、これからの党としての大きな戦いは、来年６月の東京都議選だ。現在、候補者の選考作業中で、８月中をめどに公認手続きができるよう準備を進めている。次の大きな戦いは都議選であるとしっかり認識して頑張ってまいりたい。

■ メソポタミア湿原の復元に着手

2004.7.30

≪国連環境計画　プロジェクトを発表≫
≪浄水システムや環境保全など≫
【公明が強力に推進】

公明新聞：2004年7月30日付
■国連環境計画（ＵＮＥＰ）は２３日、日本政府の拠出金１１００万ドル（約１２億円）によるイラク南東部のメソポタミア湿原の保全と飲料水供給のためのプロジェクトを発表しました。これは同湿原の復元が国連の事業として本格的にスタートすることを意味します。

■現在、湿原から水を採取している現地住民の間では、「汚水が原因の病気は通常の事態となっている」（ＵＮＥＰ）といいます。同プロジェクトには、
●（１）９〜１２居住地を対象に、太陽エネルギーなどによる小規模な浄水システムの構築
●（２）天然ろ過装置として機能する葦などの植生環境の保全による地域住民の福利と野生生物の生息環境の提供
●（３）現地に関心のある人々が情報を共有するためのイラク湿原情報ネットワークの構築
●（４）湿原の管理、保全、遠隔操作分析、地域の資源管理などの専門家育成へ、国、地方レベルのイラク政府関係者の研修
――などが盛り込まれています。
　環境の保全を行い、周辺住民８万５０００人に清潔な飲料水の供給を目指します。

■メソポタミア湿原は、聖書にある「エデンの園」があったといわれ、かつては２万平方キロメートルあったとされます。ただ、１９７３年から徐々に失われはじめ、２００２年には７５９平方キロメートルに縮小しました。周辺のダム建設に加え、湾岸戦争時に、同地域の住民が反政府的な行動をとったとして、サダム・フセイン元大統領が水路を変更するなどの報復措置を行ったことで、特に９１年から９５年の間に急激に環境破壊が進みました。
　旧フセイン政権崩壊後、現地住民らは、水を湿原に戻すために水門を開け、堤防を壊し始めました。その結果、２００４年の４月までに約５分の１（３０００平方キロメートル）の湿原に水が戻ってきました。

■公明党は、人道復興支援の一環として同湿原の復元事業を強力に推進してきました。党視察団として、浜四津敏子代表代行や遠山清彦青年局長、西田実仁同局次長を現地に派遣、現地視察を行いました。また、小泉純一郎首相あてに５５１万人による署名簿を提出し、取り組みを後押し。０４年２月に神崎武法代表がアナン国連事務総長と会談した際にも同事業の必要性を訴えました。

■ これからの政治課題と公明党の対応�V

2004.7.27

【経済財政運営】
●残る課題は「デフレからの脱却」
　 政府は８月初めに２００５年度予算の概算要求基準を策定し、編成作業を本格化させます。安易な財政出動に頼らず、日本経済の体質改善によって成長を促す構造改革の効果が徐々に出始め、最近の各種の経済指標では景気の回復が顕著になってきました。
　これまでの成果を踏まえ、２００５年度予算編成では、民需主導の自律的な回復をさらに後押しできるかどうかが問われています。各種の経済データが好転する中で、最後に残っている「緩やかなデフレ（物価の持続的下落）」からの脱却が目標です。公明党は、燃料電池、ロボット、コンテンツ（情報の内容）産業など戦略的分野を育成・強化し、現在の構造改革の重点４分野に地域再生、防犯、健康増進・介護予防、若年雇用対策を加えて予算の重点配分を促進するなどの措置によって２００５年度のデフレ脱却に挑みます。
　
■財政運営では、国から地方への補助金削減、地方交付税見直し、税源移譲を同時に進める「三位一体の改革」が大きな焦点になります。政府は、２００４年秋に０６年度までの改革の全体像を示し、年内に決定する方針です。

■ これからの政治課題と公明党の対応�U

2004.7.27

【イラク復興支援】
●多国籍軍参加、さらに説明必要
　イラク人道復興支援のための自衛隊の多国籍軍参加については、湾岸戦争当時、専ら武力行使を任務としていた多国籍軍と混同しているような誤解が、まだ見受けられます。国民に正しく理解してもらうため、国会などの場でていねいに説明するなど政府はもっと努力すべきです。
　今回の多国籍軍は、国連安全保障理事会が全会一致で採択した決議１５４６（６月８日）に基づき、イラク暫定政府（６月２８日発足）の要請を受けて治安維持と人道復興支援などの任務に就くものです。
　日本が多国籍軍に参加する場合、憲法上の観点から日本が武力行使をせず、他国の武力行使と一体化しないことなどを明確にする必要があることから、公明党の神崎武法代表は、小泉純一郎首相に対し、多国籍軍に参加する場合の条件として（１）多国籍軍の指揮下に入らない（２）活動地域は非戦闘地域に限定する（３）活動内容はイラク特措法に基づく人道復興支援を継続する（４）他国の武力行使を伴う活動と一体化しない――との４条件を守るよう要請しました。これを受け政府も、多国籍軍参加についての「基本的な考え方」に４条件を盛り込みました。
　自衛隊は多国籍軍の指揮下に入らず、日本の主体的判断でイラク特措法に基づき、給水などサマワでの人道復興支援活動を継続します。自衛隊の活動の中断や撤退も日本独自の判断で行います。
　民主党は当初、新たな国連決議の採択、イラク国民による暫定政府の樹立などを条件に多国籍軍参加を検討するとしていましたが、実際にそうした条件がクリアされると、「自衛隊を撤退させた上で、日本の関与のあり方を検討すべきだ」と主張を変えました。何よりも一貫性が求められる外交政策でコロコロ主張を変えるようでは、公党として信頼できません。民主党は、政府を追及する前に自らの路線転換について、説明責任を果たすべきです。

【郵政事業民営化】
●「利用者」「国民」の視点で検討
　 小泉政権の構造改革の“本丸”とされる郵政民営化について、成案の取りまとめが本格化します。８月、経済財政諮問会議（議長＝小泉純一郎首相）で集中審議を実施した上で、９月に具体案が策定される予定です。
　郵便、郵便貯金、簡易保険の郵政３事業は、日本郵政公社に引き継がれ、２００７年の民営化をめざしています。これまで３事業は国の信用を後ろ盾に事業を展開し、民間の同種業者を圧迫していると批判されてきました。「民間でできることは民間に」との構造改革の方針に従って民営化されますが、一方で「現在の郵政サービスが低下するのではないか」といった不安もあります。
　公明党は「マニフェスト１２３」の中で、全国２万４０００カ所に上る郵便局ネットワークを「国民生活にとって重要なインフラ（社会基盤）」であると位置付け、「利用者」「国民」の視点から積極的に民営化を検討すると表明しています。具体案の内容に関しては、（１）経済活性化（２）構造改革との整合性（３）国民利便性（４）郵便局ネットワーク資源の活用（５）職員の雇用配慮――という「五つの基本原則」を踏まえて検討します。また、視覚障害者用郵便物の無料化など現在、実施されている社会福祉サービスは、継続させます。

■ これからの政治課題と公明党の対応�T

2004.7.27

【国政の舞台では、社会保障制度改革、イラクでの自衛隊の多国籍軍参加、郵政民営化、「三位一体の改革」などが議論のテーマになります。こうした政治課題に対する公明党の基本的な考えなどをまとめました。】

【社会保障制度改革】
●民主党は「３党合意」順守すべき
　年金、介護、医療など社会保障制度の改革に関しては、与党と民主党との間で成立した「３党合意」（５月６日）の推進、社会保険庁の抜本的な改革などが焦点となります。
　３党合意の内容は、（１）衆参両院の厚生労働委員会に「年金の一元化問題を含む社会保障制度全般のあり方に関する小委員会」を設置し、２００７年３月を目途に結論を得る（２）与野党による協議会も設置し社会保障制度全般の一体的な見直しについて協議する（３）年金の未加入・未納対策を強化する――などです。
　この合意に基づき与党は民主党に協議に入るよう繰り返し要請していますが、民主党の岡田克也代表は、「与党がまず一元化の方針を明確にしない限り与野党協議に入れない」との主張を繰り返しています。厚生年金、国民年金などに分かれている現行制度のどこを、どのように「一元化」するのかということ自体が重要な検討課題です。岡田代表の主張は、与野党協議に入る前に、その一元化の方向付けを与党に迫るという、まったく筋の通らない暴論です。
　そもそも民主党は、先の通常国会で、３党合意の内容を付則に反映させた年金改革関連法修正案に衆院では賛成し、参院では態度を豹変させ、“国民受け”を狙って「廃案」を主張、合意を無視する行動に出ました。
　３党合意は公党間の約束であり、「この約束に基づき早急に協議を始めてもらいたい」（７・１７付　日本経済新聞）というのが国民の声です。民主党は、こうした声を真摯に受け止め、誠実に合意事項を履行すべきです。
　一方、社会保険庁に関しては、国民から預かった貴重な年金保険料のムダ遣いに加え、年金加入記録など個人情報の漏えい、保険料のズサンな徴収体制といった多くの問題が発覚しています。このため、坂口力厚生労働相がリーダーシップをとり、初めて民間人から同庁長官を登用するなど抜本的な改革が始まっています。

■ メソポタミア湿原復元に着手

2004.7.27

【国連環境計画がプロジェクト発表】

【現地調査など　公明が強力に推進】

公明新聞：2004年7月27日付
　国連環境計画（ＵＮＥＰ）は２３日、日本政府の拠出金１１００万ドルによるイラク南東部のメソポタミア湿原の保全と飲料水の供給をめざしたプロジェクトの実施を発表した。

■同湿原は、地域住民が非協力的などの理由で、旧フセイン政権が“報復”、環境破壊が進んでいたもので、プロジェクトは、
・（１）９から１２居住区に小規模な浄水システムの構築
・（２）天然ろ過装置としての葦などの植生の保全
・（３）イラクでの専門家育成へ研修の実施――など。
環境保全により、周辺住民８万５０００人に清潔な飲料水を供給する。
　
■同プロジェクトの進行役であるＵＮＥＰのモニク・バブー技術・産業・経済局長は「年末をめどに浄水施設のパイロットプロジェクトを開始したい」と表明しており、進展が期待されている。

■公明党は、イラク人道復興支援の一環として、メソポタミア湿原の復元を強力に推進。国会質問のほか、党視察団として、浜四津敏子代表代行や遠山清彦青年局長、西田実仁同局次長を派遣、現地視察を行うとともに、全国的に署名運動を展開し日本政府に積極的な取り組みを求めていた。

■ 注目される「市場型間接金融」

2004.7.26

【注目される「市場型間接金融」中小向け無担保融資拡大へ　貸出債権の証券化推進を】

公明新聞：2004年7月26日付
【公明が強力に後押し】

■銀行の中小企業向け融資が思うように伸びず、資金が企業に十分に行きわたらない「金融の目詰まり」が指摘される中で、新しい手法の間接金融である「市場型間接金融」が注目されている。

■日本は伝統的に、銀行が預金を集め、土地などの不動産を担保に企業に資金を貸し出す「間接金融」が主体となってきた。一方、英米では企業が株や債券を発行して市場から直接資金を調達する「直接金融」が主流となっている。

■間接金融は企業が自分で融資者を探さなくても必要な資金を調達できる半面、金融情勢や銀行側の事情に影響を受けやすい弱点がある。事実、大手金融機関の破たんなど１９９７年以降の金融システム不安を背景に銀行の貸し渋りが中小企業を直撃した。

■さらに、デフレが長期化する中で、担保となる不動産価格の下落などにより、中小企業金融は一層の制約を受ける事態となり、従来の間接金融の枠組みによる資金調達だけでは一定の限界があることも浮き彫りになった。

■ただ、融資・投資先企業が破たんした際のリスク（危険）については、間接金融では銀行が、直接金融の場合は株や債券を購入する投資家が負うことになる。このため、日本では、投資家がリスクを敬遠する傾向が強く、直接金融を展開する資本市場が形成されにくい要因といわれている。

■市場型間接金融は、直接金融と間接金融の中間に位置する金融手法である。銀行の貸出債権を担保にした証券化は、その中核となる商品だ。銀行が企業に資金を貸し付けるという点では間接金融と変わらないが、資金は貸出債権を裏付けとして発行される証券から調達される仕組みである。

■銀行は企業への貸出金などの債権を証券化して投資家に販売することにより、融資先が破たんするリスクを銀行と投資家の間で分散できる。その分、中小企業に無担保融資を実施しやすくなる。

■公明党は、中小企業が持つ売掛債権（商品などの販売代金を回収する権利）や金融機関の中小企業向け貸出債権などを証券化する資産担保証券市場の育成に力を注いできた。日本銀行が０３年７月から証券の購入策に乗り出しているのは、その呼び水となるものだ。

■不動産などの物的担保に乏しい中小・ベンチャー企業にとって、金融手法の多様化は急務の課題といえる。公明党は中小企業向けの無担保・無保証融資を拡大させる観点から、改訂版・政策綱領「マニフェスト１２３」で「金融機関の中小企業向け貸出債権の証券化を推進する」ことを明記。こうした中で、経済産業省は今年度から中小企業金融公庫による貸出債権の証券化支援事業を創設し、７月から業務を開始している。

≪中小公庫でスタート≫

■中小公庫が証券化のノウハウ（手法）を持たない民間金融機関などから中小企業向け貸出債権を購入して証券化する「買取型」に加え、同公庫が保証する債権を民間金融機関などが証券化する「保証型」の２方式だ。返済期間が１年以上の無担保債権（原則、第三者保証人不要）が対象となる。

　政府系金融機関が銀行などの貸出債権を証券化するのは初めてのことだ。民間金融機関の中小企業向け無担保・無保証融資の拡大に弾みをつけ、市場型間接金融の市場を育成する役割が期待される。

■ 中小企業の資金繰り支援

2004.7.25

≪借り入れの一本化や返済期間の延長（最高１０年）が可能に≫


■資金繰りに苦しむ中小企業を支援するため、２００３年２月に「資金繰り円滑化借換保証制度」を創設しました。信用保証協会の特別保証、セーフティーネット保証、一般保証のいずれかを利用している中小企業の、月々の返済額を軽減するため、借り入れの一本化や返済期間の延長（最高１０年）が可能となり、中小企業経営者に大好評を博しています。また、０１年１２月には「売掛債権担保融資保証制度」をつくり、新しい資金調達手段を開拓しました。

■ 日本版デュアルシステムが本格始動

2004.7.23

【秋冬開講で８００人募集】
【ヘルパー養成など　若者向け新職業教育】
【公明が強力に推進】

■厚生労働省が所管する雇用・能力開発機構は、若年者向けの新しい職業教育訓練制度として注目されている「日本版デュアルシステム」により、１０月と２００５年１月に受講期間１―２年の本格的な講座を開く。全国１５施設で計３００人の受講を見込んでおり、一部で募集を開始した。青森、石川、静岡県など２３都道府県の職業能力開発校も９月以降、計約５００人を対象に１年以上の期間で順次開講する。

■この新システムは、企業実習と教育訓練機関での座学を一体的に組み合わせて、実践的な職業能力を身に付けた人材を育成するもの。坂口厚労相（公明党）の私案をベースに政府が０３年６月に策定した若年雇用対策「若者自立・挑戦プラン」の柱の一つで、公明党も青年局が中心に若者の失業者・無業者対策の充実を強く主張、昨年秋の衆院選マニフェスト（政策綱領）にも盛り込み、導入を強力に推進してきた。失業問題が深刻な３５歳未満の若年層が対象で、卒業後は実習先の企業にそのまま就職するケースも想定している。
　同機構は、北海道から沖縄まで１５カ所の職業能力開発大学校・センターで各２０人を募集。機械加工や情報・通信、ビル管理などの技術者を育成する。都道府県も、１級ヘルパー養成科（山形県）、自動車整備科（福島県）といった地域ニーズに合わせた講座を開設する。

■一方、民間の専修学校でもこの制度を使ったカリキュラムを組む動きが出ているが、本格導入は来春になりそう。中学・高校の新卒者向けに「調理や福祉、ＩＴ（情報技術）など幅広い分野の講座が出そろう」（東京都専修学校各種学校協会）とみられている。

■ 景気回復に一段と力強さ

2004.7.21

【バブル期以来　個人消費にも波及】
【アテネ五輪、猛暑も拍車】
【中小、家計全般への浸透　若年雇用などが課題】

■２００２年２月から始まっている今回の景気回復局面は７月で３０カ月目に突入しました。これは戦後回復期の平均期間３３カ月に間もなく並ぶものとなります。

■今回の拡大局面はバブル崩壊後３度目ですが、過去２回とは２つの点で状況が異なります。
●第１に、現在の自公連立政権は国債発行頼みの景気回復を図るという財政依型と決別し、構造改革などによって民間の力を引き出す民間主導型とした点。
●第２に主要銀行の不良債権残高がここ１年余で９兆円以上減少するなど不良債権処理が確実に進んでいる点です。

■さらにここにきて、本格的な景気回復を見極める上で重要なポイントになると目されていた家計部門への波及を示すデータが出始めてきました。
●７月１３日、内閣府発表の月例経済報告は景気について「企業部門の改善が家計部門にも広がり、堅調に回復」と判断、前月までの「着実な回復」を上方修正しました。その要因となったのが「緩やかに増加している」とバブル期以降、１８年ぶりのプラス評価となった個人消費です。

【消費総合指数の推移】⇒


■８月のアテネ五輪を控え、液晶薄型テレビやＤＶＤ（デジタル多用途ディスク）などのデジタル家電は引き続き好調な売れ行きをみせています。これに全国的な猛暑が拍車を掛け、エアコン販売台数も７月に入って以降は前年比１００％増近くまで伸ばしてきました。
　
■個人消費が緩やかに増加している背景には、先行していた消費者マインド（心理）の改善に加え、大企業を中心とした企業収益の大幅な改善を受けて所得が底堅く推移していることが挙げられます。

■実際、所得への波及を裏付けるものとして、０４年度の夏のボーナスは前年同期比で日本経団連が３．５％、労務行政研究所が５．６％のプラスを予測。今夏のボーナスの支給額については「過去最高」（１６日付　日経）との調査結果も出ています。１４日、内閣府が発表した全国消費動向調査でも、４―６月期の「収入の増え方」に関する指数は前期比１．１ポイントアップの４１．０と３年半ぶりの高水準を記録しました。
　
■このほか、景気好転の動きは懸案だった中小企業・製造業でも認められてきました。１日に日銀が発表した６月の企業短期経済観測調査（短観）は、企業の景況感を示す業況判断指数（ＤＩ）が大企業製造業でプラス２２と１３年ぶりの高水準。中小企業・製造業も９１年１１月以来、１２年７カ月ぶりのプラス。これはバブル崩壊後では初のプラスとなり、これらの分野でも着実に景気回復のすそ野が広がっていることが裏付けられました。

■その上で、景気を本格的な回復軌道に乗せるためには依然として弱い雇用改善などの課題も残っています。大企業から中小企業、製造業から非製造業、そして各地域から家計全般へと景気回復の波を着実に広げるためにも、今後とも総合的かつ切れ目ない政策実行が不可欠となっています。

■ 全議員が党勢拡大の先頭に

2004.7.20

【日常活動の強化に総力挙げよう】

公明新聞：2004年7月20 日付

≪次の勝利をめざし≫

　公明党は２２日、参院選当選者をはじめ衆参両院議員が一堂に会し、更なる党勢拡大に向けて出発の会合を開催する。勝って兜の緒を締めよ、勝った時に次の勝因をつくる――その心意気で、全国３４９０人（６月末）の全議員が先頭に立ち、日常活動の強化・充実に総力を挙げていきたい。

　忘れもしない４年前の７月２４日の全国県代表協議会。大政党に有利な小選挙区で１８選挙区中１１人の公明党候補が涙をのんだ衆院選結果を受け、神崎武法代表は、「今回の悔しさを断じて忘れることなく、今後は、どんなに厳しい状況下に置かれても勝つことのできる強靭な底力を持った党を構築していこう！」と呼びかけた。逆風であれ順風であれ、どんな状況のもとでも勝てる強靭な底力を持った党の構築――それが私たちの党勢拡大の合言葉となった。

　公明党は、翌０１年夏の参院選、都議選に大勝利し、更に０３年春の統一地方選、同年秋の衆院選、０４年７月の参院選といずれも大勝利を飾ることができた。今回の参院選は、０３年秋の衆院選に引き続き自民対民主の二大政党対決ばかりがクローズアップされるという突風が吹き、与党に対しては逆風が吹いた厳しい状況下での選挙だったが、公明党は、突風や逆風をはねのけて踏みとどまり、改選議席を上回る議席を獲得することができたのである。

　この大勝利は、すべて、連日連夜、身を粉にして戦って下さった党員・支持者の皆さま、献身的なご支援をお寄せ下さった創価学会員の皆さまのご尽力のたまものであり、「公明党議員は、大恩を生涯忘れることなく、結果を残す戦いをしていかなければならない」（神崎代表）。とともに、この４年、地域サポート運動をはじめ、党の日常活動の強化・充実に全力を挙げてきた闘いの結果であると受け止め、尊いご支援に報いるためにも、日常活動をより一層強めていく必要がある。

　０５年夏には、首都決戦である都議選が戦われる。次の衆院選と参院選は、日本にとっても公明党にとっても、文字通り「天王山の戦い」となる。「次の勝利」を可能にする党勢拡大に向けて、市民相談、議会活動、地域活動、広報宣伝活動、公明新聞拡大……など、あらゆる日常活動の力量アップを図っていきたい。

底力とは絆の強さ

　なかでも、新たな前進を開始するに当たって銘記したいのは、公明新聞を読み、語り、広げていくことの重要性だ。党本部には「年金やイラクなどで逆風が吹いたが、毎日の公明新聞の記事が逆風をはねのける力になった」など、選挙戦勝利の一つのポイントとして公明新聞の熟読と活用を指摘する声が寄せられた。連日、テレビやマスコミ紙を通じて与党批判が流される中で、公明新聞は、「連立与党の唯一の日刊機関紙」としての力をいかんなく発揮したと言えるのではないか。

　党勢拡大とは、党の支持基盤、底力を拡大していくことにほかならない。底力とは、住民と公明党の信頼関係、絆の強さであり、その絆は市民相談や公明新聞拡大などの日常活動を通して培われていく。闘いは、いよいよこれからである。更に強靭な底力を持った党の構築めざし、国会議員も地方議員も全議員が心を一つにして奮闘していこうではないか！

■ パワーリハビリで高齢者の筋力回復

2004.7.20

【介護予防事業を視察/子育て支援施設も訪問】
【浜四津代行ら】
【東京・日野市】

←【写真：筋力トレーニングを視察する浜四津代行（右）と高木美智代衆院議員（左隣）＝１６日　東京・日野市】

≪参院選の公約実現に始動≫
　
■公明党の浜四津敏子代表代行は１６日、東京・日野市の生活・保健センターを訪れ、高齢者が筋力トレーニングで介護予防に取り組むパワーリハビリテーション事業を視察した。これには、高木美智代衆院議員、日野市議会公明党の馬場繁夫、宮沢清子、馬場賢司の各市議が同行した。

■同事業は２００３年７月から始まり、９０分のトレーニングを週２回、３カ月間を一区切りとして行われる。６種類の機械を用い、普段使わない部位を刺激することで日常の動作の改善を図る。

■この事業を一部委託されているＮＰＯ法人「福祉カフェテリア」の報告によると、参加者のほぼ全員に歩行能力の改善などが見られるという。参加者からも「日常生活が楽になった」など、喜びの声が多く寄せられている。

　トレーニング終了後も継続を希望する人が多く、終了後のフォロー体制の検討が今後の課題という。

■この後、一行は子育て支援や男女共同参画社会などを推進するための同市の複合施設「多摩平の森ふれあい館」を視察した。

■同館には、図書館や男女平等推進センターのほか、子育てに関する相談事業や子育てサークルへの支援活動を行う子ども家庭支援センター、０歳から１８歳の児童らが使える児童館などが設置されている。

■公明党は、マニフェスト（政策綱領）に介護予防サービス拠点の整備、介護予防リハビリプログラムの開発や、子育てサークルの支援・育児相談等を行う「つどいの広場」や「地域子育て支援センター」の整備を掲げている。公明党の主張により０４年度予算では約６５億円が計上され、子育て支援施設の整備などが推進されている。

■視察を終えた浜四津代表代行は、「参院選での支持者の皆さまのご支援に報いるため、公約を実現し、特に介護予防や子育て支援に全力で取り組んでいきたい」と語った。

■ 性同一性障害者法が施行

2004.7.19

【公明党が積極的に推進】
【戸籍の性別変更が可能に】

公明新聞：2004年7月19日付
　
■生物学的な性と本人が自覚する性が一致しない性同一性障害者に対し、家庭裁判所の判断により戸籍上の性別変更を認める「性同一性障害者の性別取扱い特例法」が１６日、施行された

■同特例法は、２人以上の専門医から性同一性障害であるとの診断を受けた者が、
●（1）２０歳以上
●（2）結婚していない
●(3)子どもがいない
●(4)生殖腺の除去などで生殖が不能の状態――
　などの要件を満たす場合、家庭裁判所に性別変更の審判を請求できるとするもの。与党の「性同一性障害に関するプロジェクトチーム」が法案をまとめ、昨年７月に全会一致で成立した。
　
■性同一性障害者は、戸籍上の性別と見掛けの性別が違うことから、社会生活の上で身分照会を求められる際に、トラブルになる場合が多く、「就職するのが難しい」「海外旅行や選挙に行けない」など、切実な問題が生じており、関係者からは性別を変更できるようにしてもらいたいとの要望が強かった。
　
■公明党は性同一性障害に関する問題について、人権尊重の立場から取り上げ、２００２年１１月、党厚生労働部会と法務部会で合同勉強会を開催。同年１２月には小委員会を法務部会内に設置した。０３年２月には戸籍法の改正をはじめ、公文書から記載が不要なものについては性別欄を削除する立法措置を講ずるよう政府に申し入れるなど、積極的に取り組んできた。

■ 空き交番、３年で１９０削減

2004.7.18

【勤務警察官は３８００人増員】
【警察庁】

竹中経財相に「骨太の方針」での治安・防犯対策の一層強化などを申し入れる北側政調会長ら＝５月１４日　内閣府分館

←【写真：公明新聞：2004年7月16日付】

■警察官の不在が常態化している「空き交番」の解消に向け、警察庁は１５日、２００７年４月までに全国で統廃合を進め、約１９０の交番を削減、交番勤務の警察官を約３８００人増やすことを決めた。

■警察官の不在が常態化している「空き交番」の解消に向け、警察庁は１５日、２００７年４月までに全国で統廃合を進め、約１９０の交番を削減、交番勤務の警察官を約３８００人増やすことを決めた。

■警察庁によると、１人がパトロールなどで外出しても、別の警察官が残れる体制にするには、一交番に最低６人の配置が必要。しかし、２００４年４月現在で全国６５０９交番のうち、３７．８％に当たる２４５８交番が５人以下の配置という。
　
■警察庁の計画では、統廃合と増配置により、３年後には約５２００の交番（全体の約８２％）に６人以上を配置、常に２人以上の警察官がいるようにする。駐在所を含む残りの約１１２０交番（同約１８％）は、警察官ＯＢを中心にした交番相談員の活用などで対応するという。

■各警察本部は今後、地域の状況に応じて計画を進めていく。

■「空き交番」をめぐっては、刑法犯増加など治安悪化が進む中、不安視する住民の声が多く、犯罪対策閣僚会議の行動計画にも解消の必要性が盛り込まれている。
　
■「空き交番」対策に関して公明党は、２００３年の衆院選マニフェスト（政策綱領）で、警察官増員などによる「ゼロ作戦」の展開を宣言。０４年５月１４日には、北側一雄政務調査会長らが竹中平蔵経済財政・金融担当相に対し、０５年度の政府予算編成の方向性を示す「経済財政運営と構造改革に関する基本方針２００４」（骨太の方針第４弾）での、治安・防犯対策の一層強化を申し入れている。

■ 公明、「１増」の１１議席獲得

2004.7.14

≪比例区　８６２万票（参院選で過去最高）、８人当選≫
≪実績の公明に厚い信頼≫
≪記者会見で神崎代表　国民への説明、積極的に≫

←【写真：参院選大勝利の結果を受け、記者会見する神崎代表（中）、冬柴幹事長（左）、井上選対委員長】

公明新聞：2004年7月13日付

■１１日に投・開票された第２０回参議院通常選挙で公明党は、埼玉、東京、大阪の３選挙区で完勝。比例区では過去最高の８６２万票余りを得票し、浜四津敏子代表代行をはじめ８氏が当選。定数５減の中、１議席増の計１１議席を獲得する大勝利を勝ち取った。今回の参院選は、小泉政権による“構造改革”路線への評価に加え、景気回復や、年金制度改革、イラク人道復興支援などが焦点となったが、自民、公明の与党両党で、非改選を加え絶対安定多数（１１の常任委員会で、与党から委員長を選出した上で、委員数でも過半数を占める議席数１３５）を満たす６０議席を確保した。一方、野党側は民主党が議席を伸ばしたものの、共産党は大幅に議席を減らし、社民党は党勢回復を果たせなかった。与党の過半数確保で小泉内閣の政権基盤は揺るがず、日本経済の本格的な景気回復に全力で取り組む態勢が整った。公明党は、今回の参院選を「２１世紀の日本の針路を決める『政策審判』の選挙」と位置付け、連立政権参加４年９カ月での“生活者の目線”に立った数多くの実績をアピールし、「実現力！！　公明党」を訴えた。公明党に対し、猛暑の中、献身的なご支援をいただいた党員・支持者、創価学会員の皆さまに深く感謝を申し上げます。

■公明党の神崎武法代表と冬柴鉄三幹事長は、参院選の結果が判明した１２日午前、東京・新宿区の党本部に設置された開票センターで記者会見し、大要、次の通り見解を述べた。

　　　　　◇

■質問――自民党が改選議席を割り込んだが。

●【神崎代表】　　
　今回の選挙結果で、連立関係に影響を及ぼすことはない。（自民党は）国民の意見を謙虚に受け止めて、できる限り、さまざまな内政外交の問題について、積極的に、国民に説明をしていく努力をしてもらいたい。与党全体に逆風だったと思うが、年金制度改革や、自衛隊の多国籍軍への参加問題などについて、正しい国民の理解がなかなか得られなかった点が大きかったと思う。

■質問――自民党の支持基盤が弱体化しているとの指摘があるが。

●【神崎】　
　自民党としても、いろいろな努力をされていると思う。小泉純一郎首相が「自民党をぶっ壊す」といって、既成の組織を壊したり、新しい支持層を開拓しようという取り組みもされている。たしかに、今回は逆風だったが、それだけでない、いろいろな要素が含まれていると思う。

●【冬柴幹事長】　
　小泉内閣になって参院選は２回目で、今回は、４９議席にとどまったが、非改選の６６議席と合わせれば参院において第一党であることは間違いないし、自民、公明の連立与党は、参院において絶対安定多数を確保した。今回の選挙だけを取り出して、小泉内閣がどうだとか、自民党が低落傾向にあるだとかという判断は直ちにはできない。

■質問――目標だった比例区１０００万票獲得に届かなかったが。

●【神崎】　
　今回は、与党全体に逆風だったことが大きかった。その中で、参院選としては過去最高の８６２万票を超える支持をいただいた。党員・支持者の皆さまのご支援のたまものと心から感謝申し上げている。また、定数５減の中で、１議席増を勝ち取ったことは大変なことだ。今回の選挙は大勝利だと思っている。１０００万票獲得については、引き続き目標として、持ち続けていく。

■質問――参院選の結果を受けて、重要政策について自民党との協議に影響はあるのか。

●【神崎】　
　おそらく、これから教育基本法の改正問題、あるいは防衛省の設置問題、（憲法改正手続きを定める）国民投票法などが具体的な日程に上ってくるだろうが、これまでも自公間で精力的に議論しており、引き続き議論した上で結論を得たいと思う。結論は私どもは得られると思っている。（公明党の影響力が増すかどうかについては）お互いに信頼関係を持ってやってきているので、従来どおり具体的な議論はするが、結論を出すときは結論を出す。

■質問――年金改革法について民主党は「白紙撤回」を求める方針だが。

●【神崎】　
　「白紙撤回」することは、まったく考えられない。ただ３党で（年金制度改革に関して）合意しているので、将来的な問題については、これからしっかり３党間で議論したい。施行時期については予定通り（１０月から実施）だ。

●【冬柴】　
　衆院でも、参院でも、自民党と公明党で絶対安定多数を持っているのだから「白紙撤回」や撤回法案を提案されても実現しないと思う。（撤回すれば年金財政の）赤字が出るわけだから、そうならないように私どもは成立した年金法を（実施し）、年金を守っていくことが必要だ。３党合意の内容は、民主党も政府案を一部修正して成立させようというのが暗黙の合意だった。そうでなければ、３党合意はできなかったのだから、それを「白紙撤回」というのは言い過ぎだ。今後は社会保障全般について考えていこうということであり、年金法を撤回することはない。

参院選挙党派別当選者

	合計	比例代表	選挙区	非改選	新勢力
公明	11	8	3	13	24
自民	49	15	34	66	115
民主	50	19	31	32	82
共産	4	4	0	5	9
社民	2	2	0	3	5
諸派・無所属	5	0	5	2	7
合計	121	48	73	121	242

■ 公明、３選挙区とも完勝

2004.7.12

【比例区で８議席獲得】
【全国の支持者の激闘に感謝】

←【写真：当選確実に党の赤いロゴマークをつけ喜び合う神崎代表ら】

公明新聞：2004年7月12日付

■第２０回参議院通常選挙は１１日、投・開票された。公明党は埼玉選挙区の西田実仁氏、東京選挙区の沢雄二氏、大阪選挙区の山下栄一氏が当選を確実にし、３選挙区で完全勝利。非拘束名簿式が導入されてから２度目の選挙となった比例区でも、浜四津敏子さん（党代表代行）ら６氏がトップを切って当選確実を決めるなど順調に得票を伸ばし８議席を獲得した。

■今回の参院選は、小泉政権による“構造改革”路線への評価に加え、景気回復や年金制度改革、イラク人道復興支援などが争点として注目を集めたが、自民、公明の与党両党で、非改選議席（自公で７９議席）と合わせて参院のすべての常任委員会で過半数を占める安定多数に必要な５０議席を確保した。
■一方、野党側は民主党が順調に議席を伸ばしたが、共産、社民両党は退潮。
■与党の過半数確保で小泉内閣の政権基盤はさらに安定し、日本経済の本格的な景気回復が可能になった。
■公明党は、今回の参院選を「２１世紀の日本の針路を決める『政策審判』の選挙」と位置づけ、連立政権参加４年９カ月での“生活者の目線”に立った数多くの実績をアピールし、「実現力！！　公明党」を訴えた。
■公明党に対し、猛暑の中、献身的なご支援をいただいた党員・支持者、創価学会員の皆さまに深く感謝を申し上げます。

■公明党の神崎武法代表、浜四津敏子代表代行、草川昭三副代表、冬柴鉄三幹事長ら執行部は、投票終了後の午後８時すぎから、東京・新宿区の党本部内に設置された開票センターに集まり、全国各地の開票作業を見守った。
●午後８時２０分、比例区で一挙に、浜四津代表代行、荒木清寛、風間昶、弘友和夫、浮島智子、谷合正明の６氏の当選確実の報が飛び込み、開票センター内は「おお！」と歓声が起こった。
●神崎代表ら党幹部は、午後９時４５分すぎ、開票センター正面に掲げられた比例区の候補者名に、公明党の赤いロゴマークをつけ、当選確実を喜び合った。
●一方、選挙区では、午後１０時３０分、３選挙区のトップを切って、埼玉選挙区の新人・西田実仁氏の当選確実の知らせが入った。定数３の「残る１議席」をめぐり、西田氏は、共産、民主男性と大接戦を繰り広げ、逆転勝利。
●午後１０時４０分には、東京選挙区の新人・沢雄二氏が当選確実に。沢氏は先行する民主２、自民、無所属の４人を総力を挙げて猛追、大混戦を制して勝利をもぎ取った。
●続く午後１０時５０分すぎ、「残る２」をめぐり自民、無所属とデッドヒートを演じた大阪選挙区の現職・山下栄一氏が当確を決め、公明党は３選挙区で完勝を果たした。

【東京選挙区】
　 「バンザーイ！　悲願の初当選だ」。「当選確実」の報が入ると、東京・新宿区内にある沢雄二氏の選挙事務所に詰め掛けた支持者の間から、大きな歓声と割れんばかりの拍手が響き渡った。沢氏が姿を見せると喜びは最高潮に。最終盤の接戦を制し、逆転勝利した沢氏は「皆さまの執念の奮闘に心から感謝します」と御礼のあいさつを述べた。

■ １７日間の激闘に、心より感謝申し上げます

2004.7.10

≪１７日間にわたる選挙戦も今日が最終日。埼玉・大宮、東京・銀座、六本木で遊説後、夜１９時３０分からは多摩市内で全魂を込めて「最後の訴え」を行いました。≫

●「景気の本格回復のために公明党を勝たせていただきたい！」
●「今回の年金改革こそ、持続可能な抜本改革！」
●「公明党は、政策実現力ナンバーワン！」

■こぶしを振り上げて訴えるたびに、「そうだ！」「がんばれ！」「勝つぞ！」の大声援。最後の最後まで公明党支援に奔走してくださる皆様の熱い思いが伝わってきました。いよいよ明日は投票日。「実現力！　公明党」です。公明党は断じて勝ちます！勝って日本の政治のなかで民衆直結の要(かなめ)の政党として確固たる足場を築き、安心と活力ある社会を実現していく決意です。

■最後に、連日連夜、猛暑の中、時には豪雨の中を「公明党勝利」のために奮闘していただいた党員・支持者の皆様に心より感謝と御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

■そして、１７日間、昼夜にわたり「公明党」を訴え続けた全国の遊説隊のメンバー、選挙事務所等のスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

■ 「口だけの党」か「実現の党」か

2004.7.9

【神崎代表の今日のひと言】

■参院選は政策審判選挙です。その政党がこれまで何をしてきたのか。どんな政策を実現してきたのか。その一点が大きく問われるわけです。
　
■民主党は先の衆院選で、マニフェスト（政策綱領）に「高速道路を無料化します」などとバラ色の政策を並べて、２０００万票を超す得票を得ました。しかし、今日に至るまで高速道路無料化の道筋さえ見えていません。要するに、何も実現できていないのです。「高速道路無料化」「年金一元化」などと言って、口はうまいのですが、実現力が全くありません。
　
■公明党は、衆院選マニフェストに４年の間に実現する１００項目の政策を掲げ、既に児童手当拡充、行政のムダ一掃、若者の雇用対策――など３１項目を実現もしくは大前進させました。口はあまりうまくないかも知れませんが、実現力はナンバーワンです。公明党は国民の皆様にお約束した政策を、まさに石にかじりつくような思いで実現してきました。
　
■「口だけの党」か「実現の党」か。どちらに２１世紀の日本を託すことができるのかは明らかです。投票日まで残すところあと３日。有権者が投票する政党・候補者は投票日直前に決まるとも言われています。まさにこの３日が勝敗を決します。「実現力！！　公明党」を最後の最後まで力の限り訴え、何としても公明勝利をもぎ取ってまいります。

■ １０００万へ公明党をこうアピールしよう

2004.7.8

≪責任ある対応で日本を支える≫

　参院選の投票日（１１日）まであと３日となりました。年金、イラクが争点といわれながら、野党は明確な対案を示せず、低投票率さえ予測されています。こうした中、「責任ある対応で日本を支える公明党」の実績・政策を明快に訴えていけば、必ず公明党への支持を勝ち取っていくことができます。公明党のアピールポイントを５項目にまとめました。（公明新聞：2004年7月8日）

【公明党が政権参加し政治が安定。切れ目ない政策展開で景気を本格回復へ】
　
■日本経済はバブル崩壊後の長いトンネルから抜け出し、着実に回復に向かっています。景気動向を端的に表す国内総生産（ＧＤＰ）の実質経済成長率は２００３年度３．２％増と、予想を大きく上回る結果に。雇用情勢も改善の動きを見せています。
　
■公明党が連立政権に入って４年９カ月、政治が安定したことで経済・金融政策を切れ目なく実行することができました。その成果が芽を出してきています。
　
■この流れを地方、中小企業、家計のすみずみにまで浸透させるには、引き続き「政治の安定」の下での「改革の持続」が欠かせません。
　
■公明党は中小企業政策を柱に据えた経済運営に全力を挙げています。公明党が参院選で勝利することが、景気を本格的な回復軌道に乗せることに直結します。

【破たん寸前の年金制度を抜本改革。「暮らせる給付」を将来まで可能に】
　
■年金制度で最も大切なことは、「将来にわたって確実に年金がもらえる」ことであり、そのためには負担と給付のバランス（均衡）がとれていなくてはなりません。
　政府の年金改革は、急速に進む少子高齢化のもとでも、１４７兆円（２００２年度末）の年金積立金を給付に充てながら、年金額自体は下げることなく、２１００年まで負担と給付のバランスをとる抜本的な改革です。
　
■＜表＞の通り、現行制度を放置すると、年金財政の単年度の収支は赤字が拡大し続け、破たんしてしまうのに対し、政府の改革によって厚生年金は１０年度に、国民年金は０９年度に単年度の収支が黒字に転換し、将来にわたる「確実な給付」が保障されます。
　これに対し、既に単年度の収支が赤字であるのに、それを放置して「５年間かけて改革の中身を議論する」という民主党の提案は、「先送り」そのものです。

財政見通しの比較（厚生年金）　単位：兆円

	現行制度の放置	政府の年金改革
年度	単年度収支差	単年度収支差
２００５	−４．４	−３．６
２００６	−４．４	−３．１
２００７	−４．５	−２．５
２００８	−４．７	−１．９
２００９	−５．７	−０．４
２０１０	−７．０	０．０
２０１５	−１２．２	２．６
２０２０	−１６．０	５．９

財政見通しの比較（国民年金）　単位：兆円

	現行制度の放置	政府の年金改革
年度	単年度収支差	単年度収支差
２００５	−０．３	−０．２
２００６	−０．３	−０．２
２００７	−０．４	−０．２
２００８	−０．５	−０．２
２００９	−０．６	０．３
２０１０	−０．７	０．５
２０１５	−１．４	０．７
２０２０	（注）	０．９

注：現行制度を放置すると、２０１７年度中に破綻

【イラク国民による国家再建が始動。公明党は今後も憲法の枠内で人道復興支援を推進
　公明党は、憲法の枠内で真に必要な国際貢献を進めます。】
　
■イラクでは、６月２８日に主権が暫定政府に移り、いよいよイラク国民自身による国家再建がスタートしました。
　国連安全保障理事会は決議１５４６を全会一致で採択。占領下の復興支援から、引き続き、主権国家イラクへの支援を続けるよう加盟国に求めています。イラク暫定政府も、治安維持と人道支援という２つの任務継続のため、多国籍軍に対し駐留の継続を求めました。
　
■これを受けて日本政府は、自衛隊がサマワで実施してきた人道支援を多国籍軍の中で続けることを決定し、従来と同じ給水や医療支援を続けています。
　
■多国籍軍に参加しても自衛隊の指揮権は日本にあります。自衛隊は武力行使や多国籍軍の武力行使と一体となる活動はせず、もし活動地域が非戦闘地域でなくなれば撤退します。

【児童手当の支給拡大をはじめ公明党のマニフェスト実現力はナンバーワン】
　
■公明党は、マニフェスト（政策綱領）の実現力でナンバーワンの政党です。「２１世紀臨調」が５月に開いた「マニフェスト検証大会」でも、公明党のマニフェスト達成率が随一であることを、民間シンクタンクが示しました。
　
■公明党が、２００３年秋の衆院選で掲げたマニフェスト１００項目のうち、すでに児童手当の拡充や税金のムダ遣い削減など３１項目が達成もしくは大きく前進、６８項目が進行中です。
　
■なかでも児童手当の拡充は、約束どおり支給対象を小学３年修了まで拡大。対象児童数は約３００万人も増えて９３６万人になりました。
●そのための法改正が先の国会で行われましたが、民主党は参院選マニフェストで児童手当拡充を約束しているにもかかわらず、一党だけ反対しました。民主党のマニフェストは信用できません。

【生活与党・公明党は、介護予防、若者の自立支援、子どもの安全などで具体策を提示】
　
■実現力ナンバーワンの公明党のマニフェストに新たに２３項目が追加されました。どの項目も「生活者の立場に立つ公明党ならでは」の政策です。
　
●例えば、元気で長生きできる「健康長寿」の政策。介護予防・疾病予防・健康増進を一体的に進め、健康寿命（健康で自立して暮らせる期間）を１０年で２年程度のばすことを約束しました。
●また教育段階からの取り組みを重視する「若者自立支援・雇用促進」政策、期限や目標を明確にした「子どもの安全」対策、高齢社会にふさわしい「歩いて暮らせるまちづくり」などの政策も注目を集めています。
●さらに安全・安心な高品質農産物の振興などで食料自給率を金額ベースでもアップさせる「農業を元気にする政策」も掲げました。関係者からは「総合的、意欲的、具体的」と大いに期待されています。

■ 公明勝利で景気回復確実に

2004.7.6

【中小企業支援を軸に「改革」推進】

公明新聞：2004年7月5日付
≪切れ目のない対策で≫

■景気は長いトンネルを抜けて、明るい回復の兆しが見えてきた。日本銀行が１日発表した６月実施の企業短期経済観測調査（短観）では、「日本企業の景況感はバブル崩壊後の最高レベルに回復した」（日本経済新聞　７・２付）ことが裏付けられた。

■国内総生産（ＧＤＰ）の物価変動の影響を除いた実質成長率は、２００３年１０―１２月期、０４年１―３月期の２期連続で年率換算６％を超えた。実に１４年ぶりで、景気の堅調さが浮き彫りになった形だ。

■０３年度の実質成長率３．２％の内訳は、個人消費や設備投資を柱とする国内需要が２．４％、海外需要が０．８％だ。日本経済が内需を中心に自律的に回復しつつある姿を示している。

■景気回復局面はバブル崩壊以降３回目となる。過去２回と明らかに異なるのは、公共投資のマイナスが続く中で、民間の経済活動が成長をリードしていることだ。

■景気回復の流れは雇用部門にも広がりつつある。５月の完全失業率は前月から０．１ポイント低下し４．６％となり、２０００年８月以来の水準まで改善した。

■公明党は４年９カ月、「政治の安定と改革」を掲げ、連立政権の中で日本経済のかじ取りに責任を持ち、改革を進めてきた。政治が安定したからこそ、大胆かつ適切な経済運営・金融対策を切れ目なく実行することができた。

■中でも、経済再生の足かせとなっていた不良債権の処理は大きく進展している。大手行全体の不良債権比率は０２年３月の８．４％から５．２％まで低下し、０５年３月までに半減させるという政府目標の達成は確実だ。

■規制改革では、一定地域内で規制を撤廃・緩和する「構造改革特区」が３２４誕生した。資本金１円でも会社が設立できる特例制度を活用した起業数も１万社を優に超え、加速度的に増加している。

■設備投資減税や研究開発減税などを先行実施させたことも企業の活性化を促進している。企業自体の経営努力は言うまでもないが、構造改革の成果が確実に芽を出してきていると言える。

■問題は、「この流れを地方や中小企業、さらに家計にまで広げることができるかどうか。今が正念場」（神崎武法代表）に差し掛かっている。だからこそ、「政治の安定」の下での「改革の持続」が欠かせない。

■公明党は、「中小企業・ベンチャー支援に積極的に取り組んでいる」（神谷一雄・東京商工連盟会長）との声が寄せられるように、一貫して中小企業政策を柱に据えた経済運営に全力を挙げてきた。しかも、常に現場から政策を発信してきたところに、公明党ならではの取り組みがある。

■「資金繰り円滑化借換保証制度」の実現はその代表例だ。０３年２月のスタート以来、利用実績は４３万件を突破しており、倒産の減少に効果を発揮しつつある。

≪現場から経済を再生≫

■公明党は追加マニフェスト（政策綱領）で、無担保・無保証融資の拡充など資金繰りの円滑化とともに、企業ＯＢなどの人材を派遣し経営アドバイスを行う事業の促進など、中小企業の自助努力を一段と後押しする政策を掲げた。

■現場を見据えて経済再生を進める公明党が参院選で勝利することが、景気を本格回復の軌道に乗せることに直結する。

■ 抜本的な年金改革を実現

2004.7.4

【民放の党首討論で神崎代表が強調】
【改革先送りの「一元化万能論」を批判】

←【写真：民放テレビの党首討論で見解を述べる神崎代表＝2日　テレビ画面から撮影】

公明新聞：2004年7月3日付

■公明党の神崎武法代表は、２日夕に放送された日本テレビ系の報道番組「ニュースプラス１」に、自民、民主、共産、社民の各党党首とともに出席し、参院選の争点をめぐって討論した。

■焦点の年金制度改革について神崎代表は、「今回の改革は抜本改革である」と強調。その理由として（１）給付と負担の明確化（２）国民年金の国庫負担率２分の１への引き上げ（３）年金積立金の活用――などを挙げて、１００年先を見通した改革が実現したとの認識を示した。

■また、国会議員の年金未納・未加入問題に関連して民主党の岡田克也代表が、公明党の党内調査の公表が年金改革関連法案の衆院通過後になったことを批判したが、神崎代表は、「民主党の公表は公明党の後だった」と反論した。

■社会保障全般の見直しに関する与野党協議について神崎代表は、自公民３党の合意に基づく協議機関の設置を進めるべきだと指摘。その上で、「年金一元化といえば、これが万能薬、特効薬で、すべてが解決するように言うが、そうではない」として、実現困難な一元化論議に事寄せて改革を先送りする野党の無責任さを厳しく批判した。

■参院選で最も訴えたい点について神崎代表は、連立政権に参加して４年９カ月の間に、生活者の視点に立った数多くの政策を実現してきたことに言及。昨年の衆院選で発表したマニフェスト（政策綱領）１００項目のうち、３１項目が実現または大きく前進しているとして、「実現力ではどの党にも負けない」と強調した。

■小泉政権が進めてきた構造改革に対する評価については、ＧＤＰ（国内総生産）や企業収益、失業率などの経済指標が着実に改善しているとして、「改革の方向は正しい」と指摘。その上で、「雇用や中小企業のセーフティーネット（安全網）はきちんとやらなければならない」と力説した。

■このほか神崎代表は、北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさんと家族との再会が決まったことについて、「小泉首相の訪朝の成果が徐々に出始めている」との認識を示すとともに、安否不明者問題の解決へ、政府の一層の努力を要望した。

■ クルクル変わる民主の政策

2004.7.3

≪神崎代表の今日のひと言≫
■参院選もいよいよ終盤戦に突入し、各地での論戦も激しさを増してきました。今回の参院選は景気、年金、イラクへの多国籍軍参加が焦点とも言われていますが、公明党はどれも、国民に対して責任ある対応を貫いてきたと自負しています。
　
■一方、民主党は政権交代への足掛かりをつくるため、政府与党に対する批判を強めていますが、選挙目当てにクルクル対応を変えただけの無責任な主張に過ぎません。
　
■たとえば、年金制度改革では、公明党が持続可能な安定した制度へと改革し、老後の生活を守ったのに対し、民主党は、「一元化」を声高に叫んで、改革を５年も先送りしようとしています。そんなことをしたら年金の累積赤字は、５年で２５兆８０００億円にまで膨らんでしまいます。
　　
■多国籍軍参加でも、民主党は岡田代表や、菅前代表が、イラク国民による暫定政府が誕生し、国連の新決議ができれば、自衛隊の多国籍軍参加を検討すると、明言していました。その条件が満たされたのに「反対」と言うのは、まったく筋が通りません。少し冷静に判断すれば大半の国民が納得できることを、選挙で勝つために混乱させ不安をあおる姿勢はあまりにも情けなく、これではますます政権から遠ざかってしまうのでは、と思います。

■選挙後半戦もこれまで以上に、公明党の連立政権での成果、責任ある対応を国民の皆さまに訴えていく決意です。

■ 公明「比例区」政見放送が好評

2004.7.3

【友人・知人への支持拡大に活用を】
【神崎代表らが明快な主張】

←【写真：公明党比例区の政見放送では、神崎代表が重要課題への取り組みや
公明党の「実現力」などをアピールしている（NHKテレビ画面から）】

公明新聞：2004年7月3日付

≪景気の回復に全力≫
≪マニフェスト達成率１番≫
≪社会保障改革にもっとも真剣≫

■参院選比例区の政見放送は現在、ＮＨＫの総合テレビとラジオ第１で放送されていますが、公明党の比例区の政見放送が好評を博しています。
　 公明党の政見放送は、神崎武法代表が公明党の「実現力」や参院選向けの重点政策をアピールする前半部分と、公明党の比例区候補の代表（荒木きよひろ、風間ひさし、はまよつ敏子、ひろ友和夫、浮島とも子、谷あい正明、浜田まさよし）が力強く決意を述べる後半部分で構成されています。放送時間は約１７分です。

■神崎代表は、年金制度改革やイラク人道復興支援などで公明党の責任ある対応を紹介し、「公明党は直面する課題を先送りせず、きちんと解決していく」と力説。
　
■さらに、公明党が連立政権に参加し、政治が安定したことで、切れ目ない経済運営が可能になり、景気が着実に回復傾向を示していることや、児童手当、育英奨学金の拡充など「生活者の視点に立った政治」が大きく前進したことを強調しています。
　
■また神崎代表は、参院選に向けた重点政策として、
●（１）健康増進と介護予防で健康寿命をのばす
●（２）世界一安全な日本をつくり、地域の安全と子どもの安全を守る
●（３）中小企業支援で景気の回復を確実にする――
の３点を提案。

■「公明党は政策実現力では、どの党にも負けない」として、
・＜景気の回復に全力で取り組む公明党＞
・＜マニフェスト（政策綱領）達成率１番の公明党＞
・＜社会保障改革にもっとも真剣な公明党＞
――への絶大な支援を訴えています。

　　　　　　◇

■後半部分では、公明党比例区候補の代表７人が各人の持ち味、専門を生かした決意を披歴しています。
　
●全国の通学路の安全対策を推進してきた荒木きよひろ候補は「安心社会の構築に力を尽くす」と力説し、
●風間ひさし候補は「地域ぐるみの介護予防対策を推進し、健康寿命を２年のばす」と決意を表明。
●「命と人権と平和を守る女性弁護士」のはまよつ敏子候補は、女性専門外来設置の推進などを訴えています。
●また、前環境副大臣の、ひろ友和夫候補は、「国民のため」との視点を根本に、「環境教育」「武道教育」の導入を提唱。
●元プリマバレリーナの浮島とも子候補は「文化、芸術の『感動の力』で躍動の日本をめざす」と訴え、
●谷あい正明候補は「国際医療ボランティアで活動した経験を生かし、世界に誇れる日本をつくる」と力説。
●浜田まさよし候補は「住宅や交通のバリアフリー、若年雇用対策に全力を挙げる」と決意を表明しています。

■ 参院選　全国に支持拡大の大波を

2004.7.2

≪後半戦に突入、土日がヤマ場に≫

公明新聞：2004年7月2日付
【理解広げる対話】

■６月２４日に公示された参院選は、きょう２日、ちょうど中間点に差し掛かった。１１日（日）の投票日まであと９日、いよいよこれからが正念場だ。特に明日、あさっては期間中に残された最後の土曜・日曜、最大のヤマ場になる。

■休日を利用し、普段は電話でしか話せない友人、知人ともじっくり話し合いたい。また遠隔地にいる友人、知人とは、電話でやはりじっくりと対話したい。公明候補への支持を爆発的に広げるチャンスにしていこう。

■なぜ、じっくりと話し込むことが必要なのか。それは、今回の参院選で有権者の関心が高いとされる年金改革をめぐって、正しい理解を欠いたままマスコミ情報に踊らされている人がいかに多いかを実感するからだ。

■年金問題を考える基本的な視点は、言うまでもなく、急激な少子化の進行、平均寿命の大幅なのびに伴う老人人口の急増を踏まえ、現実的に耐えられる保険料負担の水準はどこか、給付の下限はどこかを見極め、安心の老後へ、どう暮らせる年金を確保するかにある。その中で知恵を絞り、巨額の年金積立金を生かして、１００年間安心できる年金を実現するのが政府の改革だ。

■ところが、この改革の基本すら知らない有権者が実際には多い。中には真顔で「年金がなくなってしまう」と訴える人さえいる。そして誤った情報に動揺する。政府による周知が十分でなかったという批判はあろうが、選挙の争点にしようというのなら、正しい情報が、あらゆる媒体を通じて伝えられることが必要だ。

■「支払う保険料は少なく」「受け取る給付はなるべくたくさん」と願うのは自然だが、その思いに便乗するのは誤りだ。近い将来の年金財政の破たんが明らかな状況の中で、同時にだれもが喜べるような、ばら色の改革など有り得ないことを正直に語るべきだろう。

■その点で、不誠実極まりないのが民主党だということも、しっかりと語っていきたい。

■民主党は、年金改革で所得比例年金への一元化を掲げているが、その案には「保険料負担と給付を具体的にいくらにするのか」という、国民にとって最も必要な数字が入っていない。「肝心な点をほとんど示していない。考え方だけで判断しろといわれても無理」（日本経済新聞　６・２９「社説」）な代物なのだ。

■民主党は“幻想”を振りまいているにすぎない。年金制度を一元化したからといって年金財政が改善するわけではない。また一元化したからといって、負担が増え、給付が下がるのは避けられない。ましてや、「与野党で５年間かけて議論し、改革を行う」という民主党の主張は、抜本改革に名を借りた実質的な“改革先送り”にすぎない。その５年後までに累積する赤字２５兆８０００億円には触れようともしない。

【批判だけなら簡単】

■批判を声高に叫ぶのは簡単だ。しかし「どう変えるのか」判断できる案が示されて初めて論争もできる。誠実さが売り物という民主党・岡田代表だが、それだけでは国民にとって何の意味もない。

■参院選は政策審判の選挙と言われる。暮らしを守る政策、政治を推進してきたのはどの政党なのかとじっくりと話し込み、公明党を理解してもらおう。

■ 介護予防で健康長寿に

2004.7.1

≪筋トレで８割が改善≫
≪神崎代表　効果挙げるセンターを訪問≫
≪神奈川県川崎市≫

←【写真：川崎市の健康・検診センターを訪れ、利用者から筋力トレーニングの効果について意見を聞く神崎代表（右から２人目）】

公明新聞：2004年6月30日付

【公明の「公約」】
【１０年間で健康寿命２年のばす】
【０８年度までに全中学校区に“拠点”】
　
■公明党の神崎武法代表は２９日、神奈川県川崎市の健康・検診センターを訪れ、要介護度の改善に大きな効果を挙げている高齢者の介護予防トレーニングを見学した。これには、川崎市の阿部孝夫市長はじめ、市議会公明党の平子瀧夫団長、岩崎善幸、菅原進市議が同行した。

■同市は２００１年度から介護予防を目的に「パワーリハビリテーション事業」を導入し、高齢者の体力や動作の改善を図ってきた。その結果、参加者の８割で要介護度に改善が見られ、参加者１人当たり、年間１００万円を超す介護費用削減の効果が生まれている。
　
■神崎代表は、阿部市長らから説明を受けた後、担当者の案内で、高齢者専用のトレーニング機器を備えた訓練室を視察し、自らもトレーニングを体験した。機能訓練に励むお年寄りに「体の調子はどうですか」と声を掛け、感想を聞いた。利用者からは「脳梗塞を経験し寝たきりの生活だったが、今では自分で何でもできるようになった」「体力がつき、食事がおいしくなった」「転倒やつまずきがなくなった」などの喜びの声が寄せられた。
　
■同市の高齢者リハビリ事業は、高齢者が住み慣れた地域で、活動的に自立した生活を送ることができるよう、専門家の指導を受けながら、９０分間のトレーニングを週２回、１１週にわたって行うもので、現在、市内の２カ所で実施。今年度中には４カ所での実施が可能になる。対象は、要介護認定で「要介護２」以下の高齢者で、利用料は１コースにつき５２５０円。スタート時から昨年度までに参加した７８人の要介護認定者のうち、８０．８％に当たる６３人に要介護度の改善が見られ、このうち３７人は介護「非該当」（自立）になった。

■見学を終えた神崎代表は、「介護予防・健康増進は、公明党が追加マニフェスト（政策綱領）の柱として取り組んでいる重要政策。利用者から感想を聞き、身体の改善効果が著しいことを改めて感じた。高齢社会が進む今、こうした介護予防に全力を挙げる」と語った。
　
■公明党は、追加マニフェスト１２３で介護予防の推進を提案し、今後１０年間で健康寿命（健康で自立して暮らせる期間）を２年程度のばすことをめざしている。
　
■具体的には、歩いて行ける場所に介護予防サービス拠点の整備を推進。０８年度までに全国の中学校区に１カ所（約１万カ所）、１１年度までに小学校区に１カ所（約２万３０００カ所）の整備をめざす。

■ 前進マニフェスト　通常国会の成立法から

2004.6.30

●≪改正児童虐待防止法≫
●≪子どもを守る体制を強化≫

■深刻化する児童虐待から子どもを守る体制を強化するため、改正児童虐待防止法が公明党の強力な推進で成立しました。１０月１日から施行されます。
　
■今回の改正では、虐待に気づいた人が通報しやすい制度に改めました。具体的には、通告義務の対象を「虐待を受けた児童」から「虐待を受けたと思われる児童」に改正。疑いがあれば通報するよう求め、社会全体で子どもを守る意識を高めます。
　
■また、児童相談所が面会や立ち入り調査を拒否された場合には、必要に応じて警察に援助を求めるよう義務付け、児童相談所と警察との連携を強化。子どもの安全を最優先する体制に前進しました。
　
■さらに、虐待の予防策や、虐待を受けた子どもの自立生活を後押しする施策を国や都道府県に求め、予防から子どもの自立に至るまで、切れ目なく支援する体制を整えます。
　
■公明党は２０００年の法施行後、複雑・深刻化する被害に対応するため、昨年の衆院選マニフェスト（政策綱領）に児童虐待の対策強化を掲げ、今国会での法改正を強力に推進しました。今後も虐待予防のための家庭訪問事業などを推進し、子どもの安全確保に全力で取り組みます。

●≪司法ネット法≫
●≪全国各地に法律相談窓口≫

■国民が、離婚や相続など法律上のトラブルに直面した時、気軽に法的サービスを受けられる体制をつくるため、総合法律支援法（司法ネット法）が成立しました。
　
■具体的には、独立行政法人型の運営主体「日本司法支援センター」（本部＝東京）を新設して、各都道府県に事務所を置き、２００６年度中に全国各地に法律相談窓口を整備します。
　
■窓口では、弁護士が待機し、問題解決への「道案内」を行います。事案によっては、弁護士がそのまま、解決に当たります。また、資力が乏しい人の裁判費用を立て替える民事法律扶助や、刑事事件の被告に公費で弁護士をつける公的刑事弁護、犯罪被害者への支援も行います。
　
■政府はこうした相談窓口を、弁護士不足地域へ重点的に設置し、設置できない地域では巡回相談を実施する方針です。公明党は衆院選マニフェストで「弁護士がゼロないし１人しかいない『ゼロワン地域』の解消」を公約しましたが、これにより、大きく前進します。

■ 政治が安定し景気回復へ

2004.6.29

≪景気回復の明るさが一段と増してきました。株価は１年前に比べ大幅に上昇、企業の業績や設備投資も上向き、雇用の悪化にも歯止めがかかってきたからです。回復の背景には、輸出の増大や企業活動の好転があるといわれていますが、連立政権の下、政治が安定し構造改革を迅速かつ果敢に打ち出してきた成果が着実に芽を出してきたことは見逃せません。≫

【１３年半ぶりの高い経済成長率。株価も１年で約５０％上昇】
　
■経済成長率は、景気の動向を端的に表すと言われます。わが国のＧＤＰ（国内総生産）実質成長率は２００３年１０―１２月期で１３年半ぶりの高い伸びを示し、０３年度でも当初見込みを大きく上回る３．２％まで回復してきました。
　
■失業率も改善しています。０３年１月には５．５％まで悪化しましたが、０３年の年間平均完全失業率が１３年ぶりに前年度を下回り、２００４年５月には４．７％まで改善しました。
　
■国の税収も企業収益の改善を受けて好調で、０３年度は３年ぶりに政府の見積もり額を上回る勢いです。
　
■日本経済の足腰の強さを測る株価も、３月末には１年前に比べて４７％も上昇。ここでも景気は回復局面にあることがはっきりと読み取れます。

【税金を使う財政出動に頼らず民需中心の成長だから“本物”】
　
■景気回復の内容を細かく見てみると、ここ数年になかった“本物の姿”が浮き彫りになります。
　●第一に、経済成長を主導しているのが、外国経済に依存する外需ではなく、消費や設備投資などの内需である、という点です。０３年度の実質ＧＤＰ（改定値）は前年度比３．２％増の高成長でしたが、その内訳を見ると、外需が０．８％増だったのに対し、内需は２．４％増と力強い数字を示しました。
　●さらに、多額の税金を使って公共事業など一時的な景気刺激策に頼るのではなく、民間の経済活動が成長をリードしていることも特徴的です。過去２回（１９９２〜９４年、９８〜００年）の回復時は、それぞれ経済対策に総事業規模で４５兆円、６８兆円が投じられたのに対し、今回の局面（０１〜０３年）では大幅減の１４兆円でした。

【連立政権４年８カ月。公明の経済活性化策が着実に浸透】
　
■政治が不安定では思い切った経済政策は打てません。９８年秋に日本経済を襲った金融危機は、当時野党だった公明党の高い政策判断で未然に防ぐことができました。
　
■９９年１０月に公明党が連立政権に参加して以降、大胆かつスピーディーな経済対策を切れ目なく実行。金融再生プログラムを打ち出したことで不良債権処理は２００５年３月の半減目標達成に向けて大きく進展。この成果は企業収益の改善にも連動しています。
　●１円でも会社を設立できる「１円起業」制度の創設は、年間の起業数の９分の１にも当たる１万を超える会社を新たに生み出しました。
　●設備投資減税や研究開発減税などの先行減税は、企業の活性化を大きく促進させています。
　
■公明党の神崎武法代表が「企業努力もあるが構造改革が着実に進んできた」と強調するように、政府・与党の構造改革の成果が、ここにきてはっきりした形で表れてきているのです。

【地方、中小企業、家計が正念場。公明が勝てば改革が持続】
　
■景気は明らかに回復傾向にありますが、庶民の実感が乏しいのも事実です。問題は、「この流れを地方や中小企業、さらには家計にまで広げることができるかどうか、今が正念場」（神崎代表）です。
　
■これまでも公明党は、日本経済の再生とともに、「資金繰り円滑化借換保証制度」創設などの中小企業対策や地方経済活性化策に全力を挙げてきました。また、年金改革など“将来不安”の解消や生活者の目線でさまざまな改革を実現してきましたが、まだ道半ばです。若年者の失業など景気回復がまだら模様なのも事実です。
　
■今、景気対策で最も重要なのは、引き続き「政治の安定」のもとで切れ目ない経済対策を実施し、改革を持続することです。連立政権の一翼を担う公明党が参院選で勝つことこそ、景気を確かな回復軌道に乗せることにつながります。

■ 景気回復の兆しは　構造改革の大きな成果

2004.6.29

【地方、家計への波及めざす】
【テレビ番組で神崎代表】
【中小企業　無担保・無保証の融資拡充を】

■公明党の神崎武法代表は２７日午前、フジテレビ系「報道２００１」、ＮＨＫ「参院選特集」に各党党首とともに出演し、参院選への取り組みや重要課題について大要、次の通り見解を述べた。（公明新聞：2004年6月28日）

【景気回復】
■景気が明るい兆しを見せ始めた。好調な輸出や、企業の経営努力による面もあるが、昨年の実質経済成長率の３．２％の内訳は、内需が２．４％、外需が０．８％で、内需主導の経済成長になっており、構造改革が機能して景気回復にいい影響を与えている面が大きい。
●中でも、不良債権処理は８．４％から５．２％まで進み、年度内に目標を達成する見通しだ。規制改革も３年間で１０００件以上の改革がなされ、構造改革特区も３２４できた。
●さらに、減税を先行させたことも大きく、昨年度１兆８０００億円、今年度１兆５０００億円の先行減税や、研究開発投資減税などの成果が出ている。国と地方を合わせた基礎的財政収支も、今年度は０．８％改善しており、すべての面で順調に構造改革の成果が表れている。あとは、景気回復を、地方、中小企業、家計にどう波及させていくかが大事だ。


【中小企業対策】
■改革は必要だし、効果は出ているが、改革には失業問題などさまざまな痛みを伴う。これまで公明党は、政府に対して、雇用対策、中小企業対策などのセーフティーネット（安全網）を十分に張り、万全の態勢でやってもらいたいと要請してきた。その中で実現した、資金繰り円滑化借換保証制度は約４０万件の利用があった。
●さらに公明党は、中小企業対策として、中小企業向け貸出債権の証券化推進などで無担保・無保証の融資を拡大するとともに、動産担保を利用した融資の普及をめざしている。また、個人保証の中でも無制限に支払い責任を負わされる包括根保証を見直し、限度額や保証期間を制限するよう提言している。

【憲法問題】
■現在、党内でタブーを設けないで、憲法９条についても議論している。これまでの議論では、憲法９条が果たしてきた意味は大きく、党のこれまでの「９条堅持」の立場を覆す議論には至っていない。
　
●自衛隊については、違憲ではないと考えているが、はっきりさせるという意味で、自衛隊の存在を９条の条文に加えてもいいという議論もある。より国際貢献できるようにしてもらいたい。
　
●集団的自衛権の行使については、認めるべきでないという考え方が有力だ。アジア諸国との関係に問題が生じる恐れもある。武器も近代化しており、個別的自衛権を基本に考えるべきだ。今日まで日本が、集団的自衛権は持っているが行使は認めない、との立場をとってきたことを重く受け止めるべきだ。

【郵政民営化】
　 ３５０兆円の郵貯・簡易保険資金はかなり大きい規模だが、徐々に少なくなりはじめており、１０年後には２４０兆円規模にまで縮小するだろう。基本的に市場原理にまかせればいい。現在、免除されている税金や預金保険料などは、民営化されれば、負担させる方向でいいと思う。

【北朝鮮問題】
　 小泉純一郎首相の訪朝を高く評価する。拉致問題だけでなく、核ミサイル問題でも前進があった。現に、北朝鮮の核開発問題をめぐる第３回６カ国協議でも、朝鮮半島の非核化という観点から具体的な提案が行われ、一定の前進が見られた。核凍結の検証方法など隔たりはあるが、解決の方向へ進めてもらいたい。

■ 前進マニフェスト　通常国会の成立法から

2004.6.27

【改正ＤＶ防止法】
【被害女性を守る対策強化】
　
■配偶者などの暴力（ＤＶ＝ドメスティック・バイオレンス）から被害者を守るため、保護の対象や期間を拡大した改正ＤＶ防止法が、公明党の推進で成立しました。１２月に施行される予定です。

■配偶者から暴力を受けた経験のある女性は５人に１人に上り、離婚後や家族にも被害が及ぶなど深刻化しています。
　
■ＤＶ防止法には、裁判所が加害者に接近禁止や住居からの退去を命じる「保護命令」が定められていますが、今回の改正では、配偶者（内縁を含む）に限られていた対象を元配偶者にも広げ、離婚後の暴力にも対応。
　
■また接近禁止の対象を子どもにも広げ、学校などからの連れ去りを防いだり、退去命令の期間を２週間から２カ月間に拡大し、被害者が転居の準備を十分整えられるようにするなど、被害者の保護対策が前進しました。
　
■心身に傷を負った被害者が、自立生活に踏み出すための支援も拡大。具体的には、配偶者暴力相談支援センター（都道府県に設置）の業務に、被害者の就労、住宅確保の援助などを加えました。
　
■公明党は、マニフェスト（政策綱領）に「被害者の立場に立った実効性のあるＤＶ防止法改正」を掲げ、改正ＤＶ防止法の成立を強力に推進してきました。

【改正地方教育行政法】
【地域・家庭が学校運営に参画】
　
■「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」が改正され、公立学校の運営に地域住民や保護者が参画する「学校運営協議会」を設置できるようになりました。

■これは、地域住民や保護者が学校運営に主体的に取り組むことによって、より開かれた信頼される学校づくりを目的としたもので、公明党のマニフェストに沿った法改正です。
　
■学校運営協議会は、教育委員会が指定した学校に設置され、協議会の委員も教育委員会が任命します。協議会の委員は、学校運営について教育委員会や校長に対して意見を述べることができます。校長は、教育課程の編成など学校運営に関する基本的な方針について、協議会の了承を得なければなりません。
　
■このほか協議会の委員は、教職員の採用について校長に意見を述べることができます。校長は、この意見を尊重することになっています。
　
■学校運営協議会の設置によって、地域と家庭と学校が一体となって子どもの健全育成に取り組む体制づくりが、大きく前進することが期待されています。

■ 年金、５年後には黒字に

2004.6.27

≪内需主導で経済成長≫
≪構造改革が着実に進展≫
≪ＴＢＳ番組で神崎代表≫

←【写真：ＴＢＳの報道番組に出演し、年金改革などで見解を述べる神崎代表＝25日　テレビ画面から撮影】


■公明党の神崎武法代表は２５日夜、ＴＢＳの報道番組「ＮＥＷＳ２３」に各党党首とともに出演し、７月１１日投票の参院選について、「内外にある問題を先送りせずに、責任ある対応をしたかどうかが問われる」と力説し、公明党が連立政権の中で、景気回復や年金制度改革に真剣に取り組んできたことを強調した。
　
■この中で、神崎代表は、景気に明るい兆しが見えてきたことについて、２００３年度の実質経済成長率３．２％が、輸出よりも内需が主導する形で達成されたことから、「企業努力もあるが構造改革が着実に進んできたことが大きく寄与している」と指摘。不良債権処理が順調に進んでいることや完全失業率の減少など多くの経済指標が改善していることを強調した。
　
■また、年金制度改革については、改革を先送りすれば、年金財政の赤字が５年後には２５兆８０００億円にまで膨らむと指摘し、「今回は、負担と給付を抜本的に見直す改革を中心にやった。５年後には単年度で黒字になり、年金財政が安定する」と力説した。
　
■一方、イラクへの多国籍軍参加問題で神崎代表は、民主党の岡田克也代表が昨年のテレビ討論会で、イラクに暫定政府ができれば多国籍軍参加も検討すると述べていたことを指摘。これに対し、岡田代表は「その時の暫定政府というのは、仮定の話だ」と苦しい弁解を行った。（公明新聞：2004年6月27日）

■ 少子高齢社会に耐えうる年金制度確立できた

2004.6.26

●≪子・孫の世代まで持続できるように設計≫
●≪一元化は問題解決の「万能薬」ではない≫
●≪賃金が上がれば、保険料も給付も上がる≫
●≪出生率低下の歯止めへ少子化対策に全力≫
●≪社会保険庁改革/「民営化も含め、年内に結論」≫

■先の通常国会で最大の焦点とされた年金制度改革が、参院選の争点の一つとなっています。そこで、年金改革法の成立に尽力してきた坂口力厚生労働相（公明党）に、改めて今回の年金改革の意義や一元化問題、出生率低下の影響、社会保険庁改革などについて見解を聞きました。

■――今回の年金改革の目的を一言で言うと。

　【坂口】　先の通常国会で、年金制度の改革を行わなければならなかった理由はただ一つ、少子高齢社会に対応できる制度を確立することです。若者の数が減る一方、高齢者の寿命がのびて、しかも人数が増える社会になりつつあるわけですから、それに耐え得る制度をつくり、子どもや孫の世代にも年金制度が持続できるように設計しなければなりません。それが今回行った制度改革の原点です。

■――一元化をすれば年金制度が良くなるという意見がありますが。

　【坂口】　一元化は厚生年金と共済年金や国民年金を一つの制度にするだけであり、一元化によって少子高齢社会に適応できるわけではありません。従って、一元化することが、そのまま年金制度の柱である「給付と負担」の点で将来も安心できるものになるということではなく、まったく別次元の話です。

■一元化するとなると、例えば国民年金に入っている人はサラリーマンのように保険料を労使で折半しているわけではないので、保険料をサラリーマンの２倍出して、年金額は同じということになります。さらに、納税者番号をつけて、所得の把握を徹底して行う必要があり、所得に応じた保険料を払うことになります。問題は、それらのことに合意が得られるかどうかです。

■つまり、一元化そのものは年金の万能薬でも特効薬でもありません。

■――年金は、もらい始めた時に比較して、だんだん下がっていくのでしょうか。

　【坂口】　ご安心ください。【表１】に示したように、物価が年率１・０％で上昇していくとすると、どの年齢の人でも、もらい始めた時に比較して、１０年後、２０年後の年金額は物価上昇に比例して「物価スライド」し増えていきます。ただ、最近のようにデフレの時は物価下落分だけ下がりますが、その時は保険料も下がります。

　また、【【表２】のように、厚生年金の保険料は、２０１７年以降、保険料率（％）は同じでも、所得が上がればそれにつれて額は上がります。

■国民年金の保険料は、２００４年の物価水準が将来も変わらないとすると、２０１７年まで段階的に引き上げられ、１６９００円が上限です。しかし、賃金が高くなりますとそれにつれて保険料も上がります。当然、受け取る年金額も高くなります。

■――出生率が１．２９に下がり、年金制度の前提が崩れたとの意見もありますが。

　【坂口】　それは、まったくの誤りです。年金制度の将来はこれからの少子化対策にかかっているのであり、１年や２年の出生率をみて判断することはできません。

■大事なのは、一人の女性が一生の間に産む子どもの数（合計特殊出生率）が今後どうなっていくのかです。

■４０歳代の女性はほとんど子どもを産み終わった年齢ですから、この年齢層がどれだけ子どもを産んでいるかをみるとよく分かります。４０〜４４歳の女性では出生率が１．８１であり、４５〜４９歳では１．９８です。すなわち、４０歳代の女性は２人近くの子どもを産んでいることが分かります。しかし３５〜３９歳では１．５５であり、年齢が若くなるにつれて数字は下がってきます。つまり、これから２０歳代や３０歳代前半の人たちがどれだけ産んでくれるかによって将来が決まるわけです。

　今回の年金改革は、５０年後に出生率が１．３９になることをベースにしていますが、少なくともそれ以下にはならないよう、しっかり少子化対策を行っていきます。

■ 実現力の公明党に支援を

2004.6.26

【中央幹事会がアピール】

（公明新聞：2004年6月24日付）
■本日、第２０回参議院通常選挙が公示され、７月１１日の投票日に向けて決戦の火ぶたが切られました。公明党は、埼玉、東京、大阪の３選挙区の完勝と、比例区では現有７議席以上、１０００万票の獲得をめざし、きょうから１７日間、死力を尽くして戦ってまいります。党員・支持者の皆さまの力強いご支援を心からお願い申し上げます。

■今回の参院選は、内政・外交にわたり難題が山積する中で、２１世紀の確かな日本の針路を決める極めて重大な選挙です。また、政権選択を問う衆院選に対し、政策を問う「政策審判の選挙」といわれています。いかにして景気回復・経済再生を実現するか。急速な少子高齢化の中にあって、年金、介護、医療、子育て支援など、社会保障をどのように改革していくのか。希望と安心の２１世紀日本を築く政策が強く求められています。さらに、「世界の中の日本」として、いかに誤りなき外交のカジ取り、国際貢献の責務を果たしていくか、も問われています。

■ここ１０年来低迷を続けた景気は、ここにきて各種の経済指標に軒並み明るさが見られます。自公連立により政治が安定し、切れ目のない経済・金融政策が断行されてきたことによる成果です。この経済再生への流れを地方や中小企業、家庭にまで波及させ、何としても景気を本格的な回復軌道に乗せるため全力を尽くしてまいります。

■また、イラクへの自衛隊派遣は、あくまで人道復興支援のためです。給水や医療など自衛隊の活動は、現地のサマワ住民から高く評価されています。自衛隊は、６月末のイラク暫定政権への主権移譲後に国連決議に基づき編成される多国籍軍に参加しますが、自衛隊の活動はこれまでと同様、イラク復興支援特別措置法に基づく人道復興支援であることに変わりありません。

■政党の生命は、政策実現力にあります。連立政権に参加して４年８カ月、生活者の目線に立った政策が数多く実現しました。
　公明党の実現力は、マニフェスト（政策綱領）達成率に顕著です。２００３年秋の衆院選でお約束した１００項目のうち、すでに児童手当の拡充や税金のムダ遣い削減など３１項目が達成もしくは大きく前進、６８項目が進行中です。児童手当の支給は小学３年修了まで拡大し、支給児童数は約３００万人も増えました。公明党は、マニフェストの実現力でナンバーワンの政党であると自負しています。

■「実現力　公明党」――公明党は、実現力では、どの党にも負けません。「景気の回復に全力で取り組む公明党」「マニフェスト達成率一番の公明党」「社会保障改革に最も真剣な公明党」に、絶大なるご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。

　２００４年６月２４日　公明党中央幹事会

■ 神崎代表の参院選遊説第一声（要旨）

2004.6.25

【年金給付、負担の抜本改革】
【国民の視点貫く第三勢力に】

公明党への絶大な支援を訴える神崎代表

公明新聞：2004年6月25日付

　今回の参院選は、２１世紀の日本の針路を決めるとともに、「政策審判」の選挙だ。景気回復や経済再生、急激な少子高齢化が進む中で安定した社会保障制度改革、世界の中の日本としての国際貢献、これらにどう取り組むのかが問われる。公明党は、課題を先送りすることなく、一つひとつに責任ある対応をしていく。

■先の通常国会では、社会保障制度改革の第１弾として年金改革を実現した。抜本改革をしようとすると、負担を増やして給付を抑えざるを得ない。そういう改革の必要性を、どの政党も国民に言うことができないで先送りしてきたが、このままでは、年金制度が崩壊してしまい、国民生活に重大な支障が出てしまう。だから公明党は、他党に先駆けて年金改革の具体案を発表し、議論をリードしてきた。
　
■民主党は「５年後に抜本改革をすればいい」と、今でも５年先送り案を主張する無責任さだ。

■イラクへの多国籍軍に自衛隊を参加させる問題も、公明党は責任ある対応をした。私から小泉首相に（多国籍軍の指揮下に入らないなど）４つの条件をつけた。政府が米、英の両政府と交渉して、いずれも４つの条件を了解してもらった。
　
■一方、民主党はクルクルと政策が変わり、無責任な対応をしている。多国籍軍の参加問題で、民主党の岡田克也代表は昨年、幹事長時代にテレビ討論会に出て「イラクに暫定政府ができた時には、日本としても多国籍軍への派遣を検討する」と言っていた。
　
■ところが、「暫定政府」と「新しい国連決議」ができ、多国籍軍派遣が具体的になった段階で、民主党は「反対だ」「暫定政府はイラク人による本格的な政府ではない。だからダメだ」と言い出した。国際貢献という重要な外交問題で、政策がクルクル変わるようでは、国際的にも信用されない。今まで、何と言っていたのか、よく反省してもらいたい。

■この国会で公明党が頑張って、児童手当を小学３年生まで拡充する法案が成立した。ところが、唯一この法案に民主党は反対した。
●民主党は前回の参院選公約でも、昨年の統一地方選公約でも、今回の参院選マニフェストでも「児童手当制度を拡充します」と、国民に約束している。にもかかわらず、国会では児童手当制度の拡充に反対した。これでは言っていることとやっていることが、まったく違うではないか。
　
■民主党のポスターを見ると「まっすぐに、ひたむきに」と言っているが、クルクル変わる政策を持った民主党こそ、ひたむきにまっすぐに、そして真面目にしてもらいたいと強く訴えたい。

■昨年の衆院選では二大政党が躍進した中で、公明党だけが踏ん張って、議席を伸ばした。二大政党の流れができたが、結局、国会は対決型になった。激突する国会に戻り、国民の視点が忘れ去られてしまった。だからこそ、国民の視点を大事にする第三勢力として、公明党が頑張らなければならない。
　
■政党の命は、政策の実現力だ。公明党は実現力では、どの政党にも負けない。昨年の衆院選挙で約束した１００項目のマニフェストのうち、３１項目がすでに実現し、また大幅に前進をしている。マニフェストの達成率はナンバーワンだ。
●日本総合研究所理事の高橋進氏は、公明党のマニフェストは、具体性、明確さ、検証性、いずれをとっても最も優れていると、高く評価している。
●マニフェスト達成率ナンバーワンの公明党、また、社会保障制度改革や景気を本格的な回復軌道に乗せるために真剣に取り組む公明党に、どうか力強いご支援を心からお願い申し上げます。

■ 安心・日本へ　責任ある対応

2004.6.25

≪「実現力」公明が改革をリード≫
≪参院選公示　神崎代表ら訴え≫

←【写真：「公明党は政策実現力で負けない」と力説する神崎代表】

■内政、外交にわたる重要課題が山積する中、２１世紀の確かな日本の針路を決める第２０回参議院議員通常選挙が２４日公示され、７月１１日（日）の投票をめざし決戦の火ぶたが切られた。公明党は、３選挙区完勝に挑む埼玉・西田まこと、東京・沢ゆうじ、大阪・山下栄一の３候補と、現有７議席以上、１０００万票獲得をめざす比例区の各候補が、決意みなぎる第一声を放った。神崎武法代表、冬柴鉄三幹事長、坂口力副代表（厚生労働相）ら党幹部も公明党勝利へ渾身の訴え。神崎代表は、参院選を「政策審判」の選挙と位置付け、景気回復、社会保障制度改革、国際貢献に関する公明党の取り組みを挙げながら、「公明党は、２１世紀の日本を希望と安心に満ちあふれたものにするために、こうした課題を先送りすることなく責任ある対応をしてきた。政策実現力ではどの党にも負けない」と力説。公明党の責任ある対応と政策実現力への評価を訴え、「国民の視点を大事にする第三勢力の公明党を勝たせてほしい」と力説した。

■神崎代表は、日本経済に景気回復の兆しが見え始めたことに対し、「公明党が連立政権に入り、政治が安定し、切れ目のない経済運営、金融政策を打ったことによるものだ」と強調し、地方や中小企業、家庭が実感できる景気の本格回復に全力を挙げる考えを表明。
　
■年金制度改革については、「年金制度が壊れれば国民生活に重大な支障が出る。公明党は他党に先駆けて具体案を出して改革をリードし、責任ある対応をしてきた」と訴えた。
　
■さらに、イラクの多国籍軍への自衛隊参加についても、「（多国籍軍の指揮下に入らないなど）４つの条件を政府に了解させた。公明党が連立政権でしっかり舵取りをしているからこそ、人道復興支援活動を中心とした自衛隊の活動が継続できることになった」と力説した。
　
■また、神崎代表は、多国籍軍参加や年金改革、児童手当拡充をめぐる民主党の対応について、「クルクル政策が変わり、無責任な対応を繰り返している。政党間の合意を守れない政党に国民との約束が守れるはずがない」と厳しく批判した。（公明新聞：2004年6月25日）

　　　　　◇

■冬柴幹事長は、ＪＲ天王寺駅前（大阪市阿倍野区）で、回復しつつある景気について、「公明党の政権参加で政治が安定し、大胆な改革を進めることができたのが大きい要因だ。地方、中小企業、そして家計まで、この流れを波及させたい」と訴えた。
　
■また年金改革について、「（公明党の決断に）評価をいただけるのは間違いない。今後も少子化対策、介護予防に全力を尽くす」と強調。公明党への絶大な支援を訴えた。

■ 持続に道筋つけた年金改革

2004.6.23

【疑問にお答えします】


　先の通常国会で年金制度改革関連法が成立しましたが、野党の主張や一部のマスコミ報道に誤解や無理解に基づく批判が見受けられます。その主なものにお答えします。（公明新聞：2004年6月23日）

≪問い≫
今回の年金改革について、世論調査では６〜７割の人が反対している。白紙撤回すべきでは？

【改革なしなら年間４兆７０００億円もの赤字。制度破綻へ】
　
■今回の年金改革は、少子高齢化を踏まえて、給付と負担の抜本的見直しを行い、将来まで持続可能で安心な年金制度へと道筋をつけたことが最大のポイントです。「支え手が減って、将来は年金がもらえなくなるのでは」という不安が高まる中で、高齢期の生活設計で「年金を頼りにしている」という人が７割に達している政府の調査結果を考えれば、この改革は大きな意義があります。
　　　　　＊
■半面、世論調査の結果を見る限り、国民に今回の年金改革の意義などが十分に理解されていない点や、誤解されている点もあり、政府・与党として、しっかり説明責任を果たしていくことが重要です。
　　　　　＊
■しかし、今回の改革を白紙撤回すれば、１年で４兆７０００億円もの財政赤字が生じてしまいます。ましてや、民主党のように「今後５年間議論して抜本改革を」などと悠長なことを言っていたら、５年後には累積赤字は２５兆８０００億円にも膨らみ、結果として、国民が老後の頼りとする年金制度を崩壊させてしまうことになりかねません。
　　　　　＊
■公明党は、出血が止まらない重症の患者に５年も手当てせずに見殺しにするような無責任な態度をとることはできません。今回の改革は断じて必要であり“待ったなし”の改革です。

【問い】
■国民年金は未納者が多く、既に破綻状態だ。制度も複雑であり、一元化すべきだったのではないか。
「給付と負担」の見直しなしの一元化は本末転倒
　今回の年金改革で肝心な点は、「将来の給付と負担をどれくらいにするか」という点です。年金制度を一元化すれば、国民年金の未納を含めて何かすべての問題が解決するかのように論じられていますが、それは大きな誤解です。
　　　　　＊
■例えて言えば、今回の年金改革は、支え手が減ってグラグラしている家の大黒柱（給付と負担）を、将来まで揺るがないようにする改革です。一方、一元化は、家の壁を取り払って「間取り」を変更するようなものであり、仕組みの変更問題といえます。たとえ、国民年金や厚生年金、共済年金などの公的年金を一元化したとしても、それだけで国民の負担が軽くなったり、年金が増えたりするわけではありません。
　　　　＊
■国民年金を含めた年金制度の一元化には、自営業者の所得の把握など、乗り越えなければならないハードルがいくつもあり、一朝一夕に実現できるものではありません。これができるまで、給付と負担の見直しをやらないとしたら、それこそ本末転倒。結果として、一歩も改革が進まないことになってしまいます。

【問い】
■今回の年金改革では１４年間連続して給付が減り、負担は増える。これでは「改悪」ではないか。

【給付と負担を抜本的に見直した、現状で最善の改正】
　
■「給付は減らすな。負担は増やすな」という主張は、急速に進む少子高齢化の現実を直視しない、非現実的な議論です。
　　　　　＊
■日本の年金制度は、現役世代が納める保険料で、その時代の高齢者の年金を賄う仕組みです。支え手が減り、受給者は今後も増えていく中で、「給付を減らすな」というなら将来世代に過重な負担をお願いするしかありませんし、「負担を増やすな」というなら年金額を大幅に削減する以外にありません。
　　　　　＊
■今回の改革では、例えば厚生年金で、保険料水準は将来世代の負担を過大にしないために１８．３０％に上限を抑え、給付水準は「暮らせる年金」が確保できるよう、年金受給開始時には現役平均収入の５０％（モデル年金）を給付の下限として設定。その後は物価や賃金の上昇・下落にスライドして「給付と負担」を自動調整する仕組みを導入しました。物価下落分を除けば年金額は減りません。
　　　　　＊
■年金制度に詳しい神代和俊・横浜国立大学名誉教授も、「何とか給付を５０％に維持できるのは、基礎年金の国庫負担を２分の１にまで引き上げ、積立金を２０５０年以降取り崩すことにしたから。マスコミや野党は、この改正の画期的意義を理解しようとせず、いたずらな非難を繰り返している」と指摘しています。

【問い】
【出生率が１．２９と発表され、制度設計の前提条件が崩れた。これで将来まで安心と言えるのか。】

【景気回復などプラス面も。大事なのは子育て支援策】
　
■２００３年の合計特殊出生率が１．２９だったことだけをとらえて「年金改革の前提が崩れた。“欠陥商品”は直ちに見直すべき」などと批判するのは、大きな間違いです。
　　　　　＊
■年金制度改革の前提は出生率だけでなく、賃金・物価上昇率などの経済指標もあり、これらは改善しつつあります。こうした景気回復傾向のプラス要素も含めて考える必要があります。
　　　　　＊
■年金改革の前提となっている出生率の「１．３９」は２０５０年を基準としたもの。０３年の出生率が年金財政に影響が出るとしても、それは０３年に生まれた人が保険料を納めるようになる２０年後の話であり、「今すぐ制度の前提を見直し、給付と負担も見直さないと大変だ」などと大騒ぎする話ではありません。また、若い世代の出生率が下がっているものの、３５歳から４５歳では１．５以上の高水準を維持しています。
　　　　　＊
■大事なことは、国を挙げて、安心して子どもを産み育てられる社会にすることであり、だからこそ公明党は、児童手当や奨学金の拡充をはじめ、総合的な子育て支援策に全力で取り組んでいるのです。

■ 公明党は「実現力」で勝負 !

2004.6.22

【党首討論会で神崎代表が強調】
【政策綱領（マニフェスト）が大きく前進】
【社会保障見直しの協議機関　民主は早期開催に応じよ】

■２４日公示の参院選を目前に控え、日本記者クラブ主催による与野党５党党首討論会２１日午後、東京・千代田区の日本プレスセンターで開催され、公明党の神崎武法代表は、公明党が景気や年金、イラク問題などに責任ある対応を貫いていると力説した。

　　　　◇

■討論の冒頭、参院選に臨む各党の意見表明の中で神崎代表は、公明党は連立政権で経済再生、社会保障改革、イラクの人道復興支援など内外の諸課題に果敢に挑戦していると強調、「直面する課題を先送りせず、きちんと解決していく責任ある対応力への評価をいただきたい」と訴えた。

■また、「公明党の参加で安定した連立政権が実現し、切れ目のない経済、金融政策を続けてきた結果、ようやく明るい回復の兆しが見えてきた。この流れを地方や中小企業、さらには家計にまで広げることができるかどうか今が正念場だ」と強調するとともに、「公明党は生活者の視点に立った数多くの政策を実現し、マニフェスト（政策綱領）１００項目中、児童手当の拡充など３１項目を達成もしくは大きく前進させている。『実現力!!　公明党』であり、政策実現力では負けない」と述べた。

≪イラク国民は人道支援継続を強く要望≫

■続く討論で神崎代表は、イラクで編成される多国籍軍への自衛隊参加について、民主党の岡田克也代表が「現状ではイラク国民の手による政府はできていない」などとして反対したことを踏まえ、「国連が認定した暫定政府からの要請による多国籍軍なのだから、その場合は菅直人前代表が参加も検討すると発言したように、きちんと対応するのが筋だ」と指摘。岡田氏の「一時撤退すべき」との発言に対しても、「暫定政府のヤワル大統領が最も今イラクに来てもらいたい部隊は自衛隊だと筆頭に上げていることを重く受け止めるべきだ」と厳しく批判した。

■岡田氏は昨年９月（当時、幹事長）、テレビ番組の中で「イラク国民による新たな暫定政府の要請に基づく多国籍軍（参加）には検討の余地がある」と発言しており、この日の発言はそれとも矛盾する。

■また、神崎代表は、年金制度改革について、「野党は改悪だというが、現行制度がこのまま続くと、（民主党が抜本改革するという）５年後には約２５兆８０００億円の累積赤字になる。“待ったなし”の改革をせざるを得ないという厳しい現実を認識すべきだ」と強調。岡田氏に対し、年金一元化など社会保障制度に関して与党と民主党とが合意した協議会設置に早急に応じるよう求めた。

■しかし、岡田氏が、与党が国民年金を含めた一元化や財源となる消費税に関する方向性を示さない限り協議には応じられない、などと消極的な姿勢を見せたため、神崎代表は「まず議論することが大事だ。公党間の約束一つ守れないようでは国民との約束も守れない」と糾弾した。

■記者団との質疑応答で神崎代表は、現行の議員互助年金（議員年金）制度を見直す時期について、「衆参両院議長のもとに第３者機関がスタートした。年度内をめどにその成案がまとまり次第、各党で協議し成案を得たい」と表明。

■また、憲法改正問題での憲法９条の扱いについては「今回、党で論点整理したが、これまでの『９条堅持』という見解を覆すには至っていない」と述べるとともに、自衛隊の存在の明記や国際貢献の明確化などについても党内で議論していると述べた。

■ 国民に丁寧な説明を

2004.6.19

≪イラクでの多国籍軍参加の閣議決定で神崎代表がコメント≫

←【写真：多国籍軍参加決定で見解を示す神崎代表＝18日　横浜市内】


■公明党の神崎武法代表は１８日昼、横浜市内で記者団に対し、政府がイラク主権委譲後に編成される多国籍軍への自衛隊参加を閣議決定したことについて、大要次のような見解を述べた。

◇

■一、本日、自衛隊の多国籍軍参加について閣議決定されたが、公明党が要請した４点
●＜１＞日本の指揮下での活動
●＜２＞活動は非戦闘地域に限定
●＜３＞活動内容はイラク特措法の範囲
●＜４＞武力行使と一体化しない）――
については、すでに政府見解および小泉首相の記者会見で担保されることが明らかになっている。野党党首にも首相から丁寧に説明がされたと承知しており、本日の衆院イラク特別委員会でも、細田官房長官が報告して議論されると聞いており、国会でしっかり議論してもらいたい。

■一、多国籍軍参加の問題は、国民に正確に理解をしてもらえるよう、政府は分かりやすく丁寧に説明してもらいたいし、私どももいろいろな機会に国民の皆さまに説明していきたいと考えている。(公明新聞：2004年6月19日)

■ 神崎代表、浜四津代行、冬柴幹事長発言要旨

2004.6.18

≪衆参院議員総会≫
←【写真：参院選勝利へ実績訴え総力を　神崎代表】
　
■第１５９通常国会は、21世紀の日本の針路を見据えた大変に大きな成果があった国会だった。２１世紀の日本の確たる基盤をつくる重要法案が成立し、重要な方針が決定された。
　
■内政では、小泉純一郎首相が進める構造改革を具体化した法案の是非が問われ、年金制度改革、道路公団民営化、司法制度改革、金融改革などさまざまな改革を実現。外交では、日本の国際貢献の在り方から、人道復興支援のためにイラクへの自衛隊派遣を決断し、北朝鮮問題で外為法改正、特定船舶入港禁止法を成立させることができた。

■政治改革では、長年の懸案であった秘書給与問題が決着。また、議員互助年金問題は本日（１６日）、衆参両院議長のもとに（見直しを検討する）第三者機関がスタートする。
　
■公明党が２００３年の衆院選で約束したマニフェスト（政策綱領）は、既に１００項目中３１項目を達成もしくは達成見込みだ。マニフェストの実現力でナンバーワンの政党が公明党だ、と声高く訴えていきたい。児童手当拡充をはじめ、行政のムダ一掃でも具体的な成果が上がり始めている。今国会での公明党の成果を各地でしっかり訴えていかなければならない。

■国会対応では、与党は１０年先、２０年先のことを考えて行動した。これに対し、野党の民主党などは年金改革などで目先の参院選の利害を考え、党利党略に終始した。
■しかも、民主党は選挙や政策で児童手当を義務教育修了まで拡充すると言っていたのに、今国会では児童手当改正法案に反対した。イラクへの自衛隊派遣でも、民主党は新たに国連決議ができて多国籍軍の要請があれば検討したいと言っていたが、現実に多国籍軍参加問題が生じると、派遣に反対と言う。民主党は一貫性がなく、その時々で政策も対応もぶれてしまう。これでは政権担当能力があるとは到底言えない。その姿を国民の前に示した国会でもあった。
　
■参院選の目標は埼玉、東京、大阪の３選挙区の完勝と、比例区７議席以上、１０００万票の獲得だ。景気を本格的な回復軌道に乗せ、引き続き改革を断行するために、絶対に勝たなければならない。議員が先頭に立ち総力で戦っていこう。

←【写真：公明は国民の側に立つ　浜四津代表代行】

■公明党は、今国会、国の将来や国民の安心を考えて、児童手当拡充などさまざまな改革や政策の立法化に、真剣に、責任ある対応をしてきました。これに対して野党は、年金制度改革関連法の審議では、“牛歩戦術”や審議の実力阻止など、議会制民主主義を後退させる反国民的で、無責任な対応に終始しました。どの政党が本当に国のことを考え、国民の側に立っているかが明白になったと思います。
　
■いよいよ、歴史的決戦が迫ってきました。参院選は「政策審判の選挙」と言われています。公明党は、政策実現力・実行力ではどの党にも負けない自負を持っており、連立政権に参加した４年８カ月で１００を超える政策を実現しました。マニフェストも３１項目が実現か、大きく前進しています。私も参院選予定候補者の１人として、「これまで政策を実現してきたのは公明党なのだから、これからも政策を実現できるのは公明党だ」と力強く訴え、未曾有の勝利をめざし、死力を尽くして戦っていきます。

←【写真：政治安定で改革、経済も再生　冬柴幹事長】

■２００４年度予算を年度内成立させ、途切れのない経済運営ができ、加速度的に景気がよくなってきた。与党の責任を果たせたと思う。
　
■公明党が泥をかぶりながらも年金改革をリードしたのは、未曾有の少子高齢社会の中、年金抜きに老後の生活は考えられないからだ。野党の無責任、常軌を逸した抵抗が年金改革の正確な国民理解を妨げたのは誠に残念でならない。
　
■公党間の合意にも言及したい。与党と民主党間の「年金制度改革に関する３党合意」が事実上破棄された。また、公明党と自民党の連立合意に成立が明記されている永住外国人への地方選挙権付与法案（公明党単独で衆院に提出）の審議が棚上げされた。公党間の合意は誠意をもって守らなければならず、強く警鐘を鳴らしたい。公明党は約束してきたことはきちっと守ってきたし、今後も誠心誠意対処する。連立はまさにその基礎に立っていると思う。
　
■今後も公明党は言うべきことは言うが、協力することはする。（自公両党が）連立を組んでいるからこそ日本の政治は安定し、改革が進み、経済も再生しつつある。これらは、連立がなければできなかったと自負している。

■ 新政策盛り込みマニフェスト１２３

2004.6.18

≪公明党は宣言します≫
≪健康増進や農業など　参院選勝利し必ず達成≫

←【写真：公明党が視察した茨城県大洋村では村全体の健康づくりが注目されている＝３月３０日】

公明新聞：2004年6月13日付

　公明党は、７月の参院選に向けて改訂版の政策綱領「マニフェスト１２３」を発表しました。これは、２００３年秋の衆院選で掲げた「マニフェスト１００」を基本にし、新たな政策課題を補完するため健康増進・介護予防など２３項目を追加したもので、達成期限は「マニフェスト１００」と同様、原則として現在の衆院議員の任期（２００７年１１月）までとしています。ここでは、追加された２３項目の政策を「高齢者」「子育て」など５つの分野にまとめ、内容を紹介します。（追加された全２３項目はこちら）

高齢者
健康増進、介護予防で健康寿命を２年のばす
　 日本は今、世界でも例のない超高齢社会を迎えつつあり、国民一人ひとりが健康で元気に暮らすことのできる「健康長寿社会」の構築を求める声が高まっています。
　 そこで公明党は、今回の追加マニフェスト２３で健康増進策・介護予防の推進を提案し、今後１０年間で健康寿命（健康で自立して暮らせる期間）を２年程度のばすことをめざしています。
　 介護予防では、高齢者人口に占める要介護者の比率を「現在の７人に１人から１０人に１人にまで減少させる」との目標を明示し、実現に全力を注ぎます。具体的には、歩いて行ける場所に介護予防サービス拠点の計画的な整備を推進。２００８年度までに全国の中学校区に１カ所（約１万カ所）、１１年度までに小学校区に１カ所（約２万３０００カ所）まで拡大。併せて、筋力トレーニングなど効果のある介護予防リハビリプログラムの開発や、介護予防サービス拠点にトレーニング機器を整備し、スポーツ施設や温泉など、介護予防での地域資源の活用を図ります。
　 さらに、国民の生涯を通じた健康生活の実現を図るため、がん、心疾患、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病に関する研究や、総合的予防対策を地域と職域を通じて推進し、罹患率と死亡率の減少にも取り組み、健康で元気な社会をめざします。

【子育て】
≪保育や安全対策を強化≫
　
■家庭や地域、職場における総合的な子育て支援の充実をめざす「次世代育成プラン」（仮称）を策定し、地域のニーズ（需要）を踏まえた保育所待機児童の解消に取り組みます。虐待やいじめを受けた児童を治療する「情緒障害児短期治療施設」や、施設退所後の子どもの自立を支援する「自立援助ホーム」も全都道府県に整備します。
　 自閉症や注意欠陥多動性障害、学習障害などに対しては「発達障害者支援法」を制定し、発達障害支援センターを全都道府県に整備します。
　
■子どもの安全対策では、０５年度までに（１）学校独自の防犯マニュアル策定（２）全小学校で「通学安全マップ」作製（３）小中学生全員に防犯ブザー貸与・配布――を実施。必要な小学校には「スクールガード」（学校安全警備員）を５年間で配置します。

【若者】
≪「１０カ年戦略」で就労を推進≫
　
■若年世代でフリーターや無業者が増えているため、新たに新「若者自立・挑戦プラン１０カ年戦略」（仮称）を策定します。
　
■同戦略では、子どもたちが将来、フリーターにならないよう予防する対策を教育段階から展開します。具体的には、社会の仕組みを学ぶ「未来プラン授業」（仮称）の導入や、補修授業、職業体験活動などを行う土曜授業の開催、中学校２年時に実施する「働くウイーク」（職業体験週間）の導入を図ります。
　
■さらに、パソコンなどを活用して職業教育を気軽に受講できる「日本版ラーンダイレクト」の創設や、社会が必要とする職業能力を身に付けた若者に国が「証明書」を発行する仕組み「ＹＥＳ―プログラム（若年者就職基礎能力認証事業）」の実現などに取り組みます。

【産業】
≪中小企業金融拡充、食料自給率５０％に≫
　
■農業の再生をめざし、食料自給率をカロリーベースで５０％（現在４０％）、金額ベースで８０％（同６９％）に引き上げます。具体的には、首相が本部長の「食料・農業・農村政策推進本部」を自給率向上の戦略本部として位置づけ、政府の総合的な取り組みを強化します。
　 意欲ある担い手や環境保全型農業への支援強化のため、直接支払い制度を導入。家族経営協定の締結農家を４万戸（現行２万５０００戸）まで増やします。
　 中小企業政策では、中小企業向け貸出債権の証券化推進などで無担保・無保証融資を拡大。動産担保を利用した融資を普及させます。個人保証の中でも無制限に支払い責任を負わされる包括根保証は見直し、限度額や保証期間を定めるようにします。

【文化、消費者】
≪芸術家への助成を拡大≫
　 文化芸術の行政支援をワンストップサービスで受けられる総合窓口を０６年度までに国、都道府県に設置するとともに、芸術家や文化人を任期付き（または短時間勤務）の地方公務員として採用。公的助成対象の追加（稽古手当や創作研究費など）や、創作・公演終了までの一時融資制度の創設もめざします。
　 悪徳業者などから消費者を守るため、０６年をめどに消費者団体が個人に代わって提訴できる消費者団体訴訟制度の法制化を図ります。また、金融商品の多様化に伴う一般投資家の被害が増加していることから、投資家保護法制を整備します。
　 高齢社会に対応した「歩いて暮らせるまちづくり」のため、国が基本指針を示し、０６年度をめどに地方自治体で計画策定することを進めます。

■ 少子化対策に全力

2004.6.16

≪神崎代表が強調　景気の本格回復めざす≫
≪山下、浮島、谷あい氏が決意表明≫
≪大阪、兵庫≫

←【写真；公明党への一層の力添えを呼び掛ける神崎代表（中）と、山下氏（左）、浮島さん】

公明新聞：2004年6月15日付

■公明党の神崎武法代表は１３日、大阪市で山下栄一参院議員（参院選予定候補＝大阪選挙区）、浮島とも子党文化局次長（同＝比例区）らと街頭演説会に出席する一方、谷あい正明党青年局次長（同＝比例区）と兵庫県西宮市、尼崎市を回り支援を訴えた。

■大阪市で神崎代表は、明るい兆しが見えてきた景気について、「公明党は政権に参加して政治を安定させ、景気回復に全力で取り組んできた。１月から３月期のＧＤＰ（国内総生産）も年率換算でプラス６．１％と十数年来の高い成長率となっている」と力説。「今が景気を本格的回復軌道に乗せる正念場であり、国民が回復を実感できるようにするため、力を与えてほしい」と訴えた。
　 一方、神崎代表は年金制度改革の成立に関連し、２００３年の合計特殊出生率（１人の女性が生涯に何人の子どもを産むかを示す推計値）が１．２９と予想を下回ったことで、年金財政が数年で崩れるかのような批判があることに触れ、「批判は正しくない。影響が出るのは生まれた子どもが年金保険料を負担する２０年後であり、今から総合的な少子化対策をしっかりやり出生率を引き上げることだ」と反論した。
　また神崎代表は、イラク復興に向けた多国籍軍への自衛隊参加問題について、「昨夜（１２日夜）、帰国後の小泉首相から電話があり、『多国籍軍の問題は、これからよく相談をさせていただきます』ということだったので、しっかり話を聞きながら、議論していきたい」と語った。

■山下氏は「庶民感覚を大切にし、子育てと教育の充実に取り組む」と決意を披歴。浮島さんは「心の豊かさをはぐくむ文化芸術の振興に全力を挙げる」と訴えた。また、西宮市で谷あい氏は「世界・生活者・青年の三つの目線で改革を推進したい」と強調した。

■ 児童手当の請求手続き１８日からスタート

2004.6.16

【６月中の申請で　７月支給（４・５月分）可能】
【６〜９月分は１０月に】　
【９月末までに請求すれば４月分から支給】

公明新聞：2004年6月15日付
　

■公明党の粘り強い推進により、４月１日から児童手当の支給対象年齢を小学３年修了まで引き上げる改正児童手当法が１４日の参院本会議で成立しました。これによって、待ちに待った手当支給の開始月が確定し、新たに約３００万人の児童を抱える家庭が対象となる児童手当の支給がスタートします。

　　　　　 ＊

■今回、新しく受給資格を得た小学２・３年生の対象児童（１９９５年４月２日生まれ〜９７年４月１日生まれ）は、市区町村の窓口で９月末日までに認定請求などの手続きを行い、児童手当の支給を受けることができます。
　
■請求手続きの開始は、施行日となる１８日からです。ただし、６月３０日までに各市区町村の窓口で手続きを済ませた場合に限り、まず４月、５月分の手当が７月に支給されます。なお、市区町村の窓口によっては、事務手続きが間に合わず、８月支給になる場合もあるため、各自治体の窓口にお問い合わせください。その後の支給については、１０月の支給月（通常、２月、６月、１０月の年３回）に６月、７月、８月、９月の４カ月分の児童手当がまとめて支給されます。
また、請求手続きが７月、８月、９月に受け付けられた場合は、４月から９月までの６カ月分の児童手当が１０月の支給月にまとめて支給されます。
　
■一方、４月に新１年生となった対象児童については、引き続き支給されることになり、新たに請求手続きの申請をする必要はありません。４月、５月分は市区町村の事務手続きが完了次第、７月に支給される予定（ただし、事務手続きが間に合わない場合は８月支給もあります）です。その後の支給については、通常の支給月である１０月支給になります。

　　　　　 ＊

■児童手当は養育者からの申請がないと支給されません。このため、くれぐれも申請を忘れないよう注意してください。
　
■なお、今回の制度拡充では、支給額と所得制限は現行制度と変わりません。支給額は、第１子、第２子に月額５０００円、第３子以降に同１万円です。所得制限は、厚生年金加入のサラリーマンの場合、例えば夫婦と子ども２人の標準世帯（扶養親族等の数３人）で、年収７８０万円未満。同様の標準世帯で、国民年金加入の自営業者などの場合は、５９６万３０００円未満となっています。受給できるかどうか分からない場合は、市区町村の窓口までお問い合わせください。

■ 改正児童手当法が成立

2004.6.15

≪小学３年修了まで拡大≫
≪対象３００万人も増加≫
≪公明の強力な推進で実現≫
≪民主党は反対≫

←【写真：自民、公明などの賛成多数で成立した改正児童手当法】

公明新聞：2004年6月15日付

■４月１日から支給対象を小学３年修了まで拡大する改正児童手当法が１４日午後、参院本会議で自民、公明、共産、社民などの賛成で可決、成立した。民主は反対した。同法は１８日から施行され、４月分まで遡って支給される【詳細はこちら】。
　
■今回の改正法は、子育て世帯の経済負担を軽減するため、児童手当の支給対象年齢を、これまでの「小学校入学前まで」から「小学３年修了まで」に引き上げた。
■これにより、支給対象児童数は、現行制度の場合の６４５万人から９３６万人へと、約３００万人も増加。公明党が連立政権に参加した１９９９年当時の対象児童数（２４１万人）と比べ、約４倍となる。
　
■これに先立ち、同日の参院厚生労働委員会での質疑で公明党の遠山清彦氏は、わが国で１９７２年に創設された児童手当制度が公明党の強力な推進で拡充されてきたことに触れ、支給対象年齢について「今回の改正では小学３年修了までに拡大され、約３００万人が加わることは大きな前進だ」と強調。その上で、児童手当制度を持つ先進諸国と比較し、「ドイツは１８歳未満、英・仏では１６歳未満となっている。日本も早い時期に、少なくとも義務教育が終了するまで支給するという方向に行くことが大事だ」と主張した。
　
■一方、民主党は今回の拡充案に強く反対。参院本会議で反対討論に立った民主の辻泰弘氏は、「単なるバラマキに過ぎない」などと、見当違いの批判を展開した。民主党はこれまで「子ども手当（児童手当）を所得制限をはずして抜本的に拡充します」などと約束し、児童手当がバラマキでないと主張しており、党略的な反対は国民から厳しい批判を浴びることは確実だ。

　　　　　◇

■７２年の児童手当制度創設は公明党が強力に推進して実現させたもの。以降、公明党は支給対象の拡大や支給額の引き上げに取り組み、００年６月に支給対象年齢を３歳未満から小学校入学前まで引き上げ、０１年６月には所得制限を大幅に緩和した。
■今回の改正法は、公明党が昨秋の衆院選マニフェスト（政策綱領）で掲げた「２００４年度に対象年齢を小学校３年生にまで引き上げる」との主張が実現したもので、公明党は引き続き当面、小学６年生までの拡充をめざす。

■ 出生率１.２９の影響は？

2004.6.13

≪年金改革の給付水準に影響なし≫
≪試算の前提１.３９は５０年後の基準≫
≪少子化対策や景気回復が重要≫


■【問い】　厚生労働省が１０日に発表した２００３年の合計特殊出生率は１.２９でした。政府の年金制度改革は１.３９が前提だったと思いますが、モデル世帯で５０.２％とした給付水準に影響はないのでしょうか。

●年金財政試算の前提となる合計特殊出生率１.３９は２０５０年を基準時としたものです。一方、今回発表された１.２９という数字は、０３年の合計特殊出生率です。

●そのため０３年の合計特殊出生率１.２９が、直ちに今回の年金改革の給付水準に影響するものではありません。０３年の出生率自体が年金財政に影響が出てくるとすれば、それは２０年以上も先の話です。従って、今すぐに制度の前提を見直し、それに合わせて給付水準も見直さなければならないというものでなく、中長期的な視点で判断すべきものです。

●少子化は多くの先進国共通の課題であり、欧州諸国でも少子化対策に力を入れることにより、出生率の低下に歯止めがかかっています。例えば、イギリス１.６３、フランス１.９０、スウェーデン１.５７などです（いずれも０１年）。

●仮に２０５０年という約５０年先の将来においても、出生率の低下に歯止めがかけられず、１.３９という出生率も維持できないとすれば、それは年金財政だけの問題でなく、社会全体に大きな影響を及ぼすことになります。だからこそ公明党は、安心して子どもを産み育てられる社会にするため、総合的な子育て支援の充実など少子化対策に全力で取り組んでいるのです。
(公明新聞：2004年6月13日)

■年金制度は、長期的な経済の前提、労働力率、出生率などをトータルで考えて設計されていますが、中でも当面の年金財政に大きな影響を与えるのは、経済情勢です。例えば、景気回復に伴った株価・金利の上昇や企業の財務状況改善などは、運用利回りなどを好転させます。

■わが国経済も、ここにきて長期の不況を脱し、民需主導の景気回復の兆しが現れつつあります。０３年度の経済成長率は３.２％（実質）ですが、名目でも３年ぶりに０.７％のプラスとなりました。出生率の低下というマイナス要素だけでなく、こうした景気回復傾向というプラス要素も含めて考えれば、直ちに「年金改革の前提が崩れた」などという批判は当たりません。

■なお、最新の合計特殊出生率データを、「なぜ年金改革関連法が成立してから発表したのか」といった批判が一部のマスコミなどからありますが、合計特殊出生率は、毎年この時期（６月）に発表されています。

■ 効果大きい介護予防事業

2004.6.12

≪リハビリで８割が改善≫
≪介護費用１人年間１１０万円の削減≫
≪公明議員の質問に市当局が回答≫
≪川崎市≫

■川崎市は、要介護状態などのお年寄りを対象に筋力トレーニングなどを行う「高齢者パワーリハビリテーション事業」を展開しているが、これまでトレーニングに参加した約８０人のうち、８割の人の要介護度に改善が見られ、参加者１人当たり、年間１１０万円もの介護費用削減の効果が生まれていることが明らかになった。

■１１日の同市議会定例会本会議で、公明党の後藤晶一議員の質問に対し、井野久明・市健康福祉局長が答えた。
　
■川崎市の高齢者リハビリ事業は、高齢者が住み慣れた地域で、より活動的な生活を送ることができるよう、専門家の指導を受けながら、・分間のトレーニングを週２回、約２カ月半にわたって行うもので、２００１年度の試行を経て、現在、川崎区と宮前区の２カ所で実施している。
　
■要介護認定で「要介護２」以下の高齢者が対象で、利用料は１コースにつき５２５０円。両施設とも、今年度は３コースずつ用意している。
　
■川崎市によると、調査の対象は試行時から昨年度までに参加した７８人の要介護認定者。トレーニングの結果、６３人（８０.８％）に要介護度の改善が見られ、うち３７人は非該当（自立）になった。

■答弁の中で、井野局長は、こうした成果を踏まえ、「今年度は中原区と高津区でも事業をスタートさせ、各区１カ所（計７カ所）を目標に実施していきたい」と明言。今後、介護保険施設の協力も得て、介護予防事業として推進していく考えを示した。
(公明新聞：2004年6月12日)

　

■ 出生率１．２９で「年金崩壊」は早計

2004.6.12

≪児童手当の拡充　筋通らぬ民主の反対≫
≪代議士会で冬柴幹事長≫

代議士会であいさつする冬柴幹事長



■公明党の冬柴鉄三幹事長は１０日昼、国会内で開かれた代議士会であいさつし、当面する課題について大要次のような見解を述べた。

　　　　　◇

■【出生率１．２９と年金改革法】
　昨年（２００３年）の合計特殊出生率（１人の女性が生涯に何人の子どもを産むかを示す推計値）が、０２年の１．３２から１．２９になったから、（新たな年金制度が）崩壊するとか、基礎が狂ったとかいうのは相当早計だと言わざるを得ない。生まれた子どもが次の世代になるまで２０年以上あり、その間に子育て支援など出生率を上げる努力を政策的にしていかなければならない。

■【多国籍軍への自衛隊参加】
　 （主権回復後のイラクの統治のあり方などを規定した国連安全保障理事会決議１５４６に基づく）多国籍軍への自衛隊参加が問題になっているが、１９８０年に（政府は）質問主意書への答弁書で、国連軍といっても任務・目的はいろいろあり、一律に合憲か違憲かは早計には論じられないが、当該国連軍の目的・任務に武力行使を伴うものに自衛隊が参加するのは憲法に反するが、武力行使を伴わないものには参加が許される、という判断が示されている。
　これに照らしても、今回の国連決議は治安、安全だけでなく、人道復興支援活動も加盟国に要請している。従って、サマワで行っている自衛隊の人道復興支援活動に限定すれば、（多国籍軍に）参加することは（憲法に）反するものではないと私は考えている。

■【児童手当の拡充】
　（支給対象者を小学３年修了まで拡充する）児童手当法案について、不思議なことに民主党が衆院で反対した。委員会審議の中で民主党委員は、公明党の選挙対策のようなものでバラマキだから反対したという。民主党は「子ども手当」と言っているが、われわれが言っているのと同じようなものを、所得制限をなくして拡充すべきだと主張してきた政党が、なぜ児童手当に反対するのか、非常に筋が通らない。

■【教育基本法改正問題】
　教育基本法の問題で、公明党が譲歩したような報道もあるが、これは２６回に及ぶ与党協議の中で、「愛国心」「国を愛する心」の「国」について、「統治機構である時の政府を称揚し、宣揚するような教育をするようなことは許されない」と公明党はずっと言ってきた。その点については、自民党にも全く異論がなく、どう表現するかが問題となっている。
　自民党は、「『国を愛する心』というものが盛り込まれるべきだ」という考え方だ。公明党は「国」という言葉を入れるのであれば、そこに統治機構は含まれないということを何らかの形で明らかにすることが必要であると主張するとともに、「愛する」という言葉について、もっと置き換える言葉はないのかという模索の中で、「国を大切にする」という案もあるのではないかという議論の過程にある。

■【行財政改革】
　（９日の）与党の推進協議会では、２００５年から５年間かけて国家公務員（の定員）を１０％削減しようという斬新な案が出たが、削減されたすべてが国家公務員でなくなるのではなく、治安、海上保安、税関といった、いま本当に補充しなければならない部分があるのだから、メリハリの付いた人事をやろうというのが本義だ。
(公明新聞：2004年6月11日)

■ 骨太の方針第４弾のポイント

2004.6.11

■政府の「経済財政運営と構造改革に関する基本方針２００４」（骨太の方針第４弾）が４日に閣議決定された。骨太の方針は、政府の経済財政諮問会議（議長・小泉純一郎首相）が中期的な構造改革や予算編成の指針を示すために２００１年から毎年６月に策定している。内閣府が原案を作成し、公明党など与党の審議を経て同会議で取りまとめる。
■４回目となる今回は
●「日本経済の現状と構造改革が目指すところ」
●「『重点強化期間』の主な改革」
●「経済活性化に向けた重点施策」
●「経済財政運営と０５年度予算の在り方」――
の４本柱から構成されている。そのポイントを解説する。

≪日本経済の現状と構造改革≫
【２００６年度以降　名目２％以上の成長へ】
　
■小泉内閣が初めて策定した「骨太の方針第１弾」では、バブル崩壊後の負の遺産である不良債権の処理を優先課題に掲げ、０１年度から２〜３年を「集中調整期間」と位置づけた。その後、０４年度まで延長されたが、日本経済の“病根”となっている部分を摘出しない限り、健康体とはならないとの視点から、体質改善を目指したものだ。
　
■今回の方針ではまず、これまでの集中調整期間を検証。
・（１）主要行の不良債権残高がこの２年で１３兆円以上減少し、銀行や不動産業等の株価が着実に上昇している
・（２）企業の設備投資・研究開発減税が回復を下支えした
・（３）資本金１円でも会社を設立できる最低資本金特例による過去１年の起業数が１万社を超えるなど企業の再生・再編が活発である――
などの状況を示し、「バブル崩壊後、日本経済を下押ししてきた重しの除去に総合的な成果をあげている」と分析した。
　
■さらに、０３年の失業率が１３年ぶりに低下に転じたことと併せ、企業部門の好調さが雇用の回復を通じて家計に波及する兆しも現れ、消費マインド（心理）が改善していると指摘。日本経済の現状について「民間需要主導の成長が実現しつつある」との認識を示した。
　ただ、「地域の景気回復動向にはばらつきがあり、大企業に比べ中小企業の状況は厳しいことを認識することが重要」とし、デフレ（物価の持続的下落）克服への取り組みを軸に、０４年度は集中調整期間の仕上げに全力を挙げる方針。
　
■その上で、０５年度以降については、人口減少や国際環境の変化など新たな条件の下での成長基盤を確立することが課題とし、０５〜０６年度の２年間を「重点強化期間」と規定。日銀と一体となった政策努力で、デフレからの脱却を確実にする。こうした取り組みにより、０６年度以降は、物価変動を反映した名目成長率で２％以上の成長（０３年度は０．７％成長）を見込んだ。

≪重点強化期間（０５、０６年度）の主な改革≫
【地方への税源移譲】
【「３兆円規模」を目指す】
【健康・介護予防へ１０カ年戦略】
　
■重点強化期間の主な改革としては、
●（１）「官から民へ」「国から地方へ」の徹底
●（２）「官の改革」の強化
●（３）「民の改革」の推進
●（４）「人間力」の抜本的強化
●（５）「持続的な安全・安心」の確立――の５点を柱に据えた。
　
■「国から地方へ」を実現する具体的手段となる「三位一体の改革」（国と地方の税財政の見直し）では、税源移譲について０６年度までに「おおむね３兆円規模を目指す」と明記。その前提として自治体に国庫補助負担金改革案の取りまとめを要請することも盛り込み、補助金の削減項目は地方に選ばせる方向を示した。
　
■２００３年決めた骨太の方針第３弾では、約２０兆円（０３年度予算）の補助金を０６年度までに４兆円削減する方針を打ち出し、年末の予算編成で約１兆円の削減を実現。税源移譲については、暫定的に所得税収の一部を使途を限定しないで地方に配分する「所得譲与税」（４２４９億円）を実現した。
　
■その際、与党税制改正大綱では、０６年度までに所得税（国税）から個人住民税（地方税）への本格的な税源移譲を実施することが明記されており、今回の方針でも、その点が改めて確認された。
　
■個人住民税は、その地域の住民が負担するもので、地域との密着性が強く、自治体も同税の拡充を求めている。現在、所得に応じて５％、１０％、１３％の３段階の税率が適用されているが、「税率をフラット化する方向で検討を行う」とし、税率一本化を目指す。
　
■「民の改革」では「将来の人口減少下での成長戦略の確立」を掲げ、０４年度中に「日本経済２１世紀ビジョン（仮称）」を取りまとめるとした。急速な高齢化と人口減少の中で、０９年から経済は縮小に向かうとの推計も出されている。こうした現実を踏まえた発想の転換やシステム改革が求められており、ビジョンの策定が注目される。
　
■また社会保障改革では制度全般について「一体的な見直しを開始する」とし、国民年金保険料の未納問題などを踏まえ、保険料の徴収体制や社会保険庁の在り方を改革する方針も盛り込んだ。
　
■一方、１５年に高齢者数が３３００万人に達すると予測される超高齢社会を見据え、国民が元気で活動的に生活できる社会の構築を目指す。このため、生活習慣病対策と介護予防で「健康寿命」（健康で自立して暮らすことのできる期間）を延ばすことを目標にした「健康フロンティア戦略」を０５年度から１０カ年戦略として展開する。公明党が提唱し、与党として政府に実現を要請していた政策が盛り込まれた。
　
■このほか、公明党が主張してきた「循環型社会の構築・地球環境の保全」「治安・安全の確保」「文化芸術・スポーツの振興」「起業等の促進」などの施策が盛り込まれた

≪経済の活性化への重点施策≫
【地域、雇用、新産業軸に推進】
　
■経済活性化に向けては
●（１）地域再生
●（２）雇用政策
●（３）新産業創造戦略――
の３本柱を重点施策として掲げた。
　
■地域再生の在り方については、地方の権限と責任を大幅に拡大するなど「三位一体の改革」と連動する方向で「地方でできることは地方に」との構造改革を後押しする。このため、補助金改革を行い、「地域が自主裁量性の高い資金を未来への投資として、戦略的に活用できるような仕組みを構築」することを打ち出した。
　その際、対象となる政策については、透明な選定プロセス（過程）や複数年度にわたる事業の執行、成果の評価などを念頭に行政のムダを省き、国民に説明できるような形で実施するとした。
　
■雇用政策では、高い失業率で推移する若年者の雇用対策が、急務の課題だ。特にフリーターや無業者の増加に対処するには、教育段階からの予防的施策に力点を置くべきとする公明党の主張が反映し、「小・中学校段階から職業に関する教育を地域の協力も得て充実する」など職業教育の強化が明記された。
　
■一方、デフレを克服するには、根本的には新たな需要を創出することが欠かせない。そのためには時代のニーズ（要望）に対応した商品やサービスを生み出す新産業の育成が必要であり、雇用の拡大にも直結する。この観点から、将来の発展を支える燃料電池など７つの戦略産業分野の育成を重点的に推進する。

≪経済財政運営と０５年度予算≫
【重点施策に成果目標明示　事後評価の徹底も】
　
■０５年度予算は「集中調整期間後の『構造改革の仕上げ』と『新たな成長』に向けた重要な予算」と位置づけた。その上で歳出を厳しく見直し、重点課題に対してメリハリのある配分を行うなど、持続可能な財政と予算の質の向上を目指す。
　
■簡素で効率的な政府を目指し、０５年度から重点化する予算について成果目標の明示を各府省に求める。各府省は毎年度に目標の達成状況など事後評価を徹底する。成果目標の設定や事後評価の徹底は、国民に分かりやすい予算編成を目指す予算制度改革の一環で、公明党が提唱していた。
　
■また０５年度予算では、新規事業を計上する場合は、既存事業の廃止・縮減をセットですることを原則とする。このため、各省庁には要求に当たって徹底した自助努力を行い、民間需要を誘発する政策や費用対効果の高い政策に絞り込むことを求めている。一方、継続する既存政策については、事後評価を要求・査定に反映する方針を示した。
　
■さらに、ムダな公共工事や行政経費を削減するため、政府の「行政効率化関係省庁連絡会議」が取りまとめる内容について予算編成過程や執行段階で反映させることを盛り込んだ。同会議は、税金のムダ遣いを徹底的に洗い出し、改革を行う観点から、公明党の提言を受けて今年２月、内閣に設置されたもので、具体案の策定を進めている。
　
　その上で重点課題については、公明党の主張が随所に反映している「『重点強化期間』の主な改革」や「経済活性化に向けた重点施策」を推進するとした。

■ ムダゼロへ行政効率化急げ

2004.6.10

≪省庁の公用車削減、ＩＰ電話導入など　具体策を政府に提案≫
≪党対策推進委が申し入れ≫

←【写真：行政効率化で細田官房長官（中央）に申し入れを行う党対策推進委のメンバー】


■公明党ムダゼロ対策推進委員会（日笠勝之委員長＝参院議員）は９日午後、首相官邸に細田博之官房長官を訪ね、行政効率化への取り組みに関する小泉純一郎首相あての申し入れ書を手渡し、税金のムダ遣いを徹底的になくすことを求めた。これには日笠委員長、高木陽介事務局長（衆院議員）のほか、草川昭三党副代表、山名靖英、池坊保子、大口善徳、石田祝稔、加藤修一の各衆参国会議員が参加した。

■申し入れでは、ムダ削減の積極推進に向け、各府省庁ごとに効率化目標の数値、期限を明記した「行政効率化推進計画」を早急に策定するよう提唱。さらに、強力に推進すべき対策として、
●（１）行政運営に民間手法を取り入れたコスト削減の徹底実施
●（２）組織の簡素・合理化、ＩＴ（情報技術）化による人件費見直し
●（３）各種法人への補助金・交付金の効率化
●（４）行政のチェック機能のさらなる強化――
の４分野に関する計２４項目の実施を求めた。
　
■具体的には、透明で公正な入札制度確立のほか、各府省庁への通信料金が安い「ＩＰ電話」の導入、官庁所有の公用車の計画的な削減などを求め、公明党の提唱で設置された政府内の「行政効率化関係省庁連絡会議」で検討を行い、強力に推進するよう要望した。
　
■これに対し、細田官房長官は「ぜひ、頑張りたい」と意欲を示し、「早速、連絡会議に伝え、概算要求等に反映するよう指示する」と述べた。(公明新聞：2004年6月10日)

■ 児童手当改正案が衆院通過

2004.6.9

≪４月分まで遡って支給　「小学３年修了」まで対象拡大≫
≪今国会成立へ≫

■児童手当の支給対象年齢を「小学校入学前」から「小学３年修了まで」に引き上げることを内容とした児童手当法改正案が８日午後、衆院本会議で自民、公明、共産各党の賛成多数で可決、参院に送付された。民主党は反対、社民党は欠席した。今国会中に成立する見込み。

■今回の拡充で、支給対象児童数は、現行制度の場合の６４５万人から９３６万人へと、約３００万人も増加する見込み。公明党が連立政権に参加した１９９９年当時の対象児童数（２４１万人）と比べ、約４倍の伸びとなる。
　児童手当は現在、第１子、第２子が１人に付き月額５０００円、第３子以降は同１万円が支給されている。同改正案が成立すれば、４月分まで遡って支給される。なお、支給額と所得制限は現行制度と変わらない。

■公明党は、子育て支援策の柱として児童手当の拡充を一貫して強力に推進してきた。２００３年秋の衆院選マニフェスト（政策綱領）では、２００４年度中に対象年齢を小学校３年生までに引き上げ、引き続き６年生までの拡充をめざすことを掲げていた。(公明新聞：2004年6月9日)

■ 高次脳機能障害者を支援

2004.6.8

【診断基準など明示　全国の体制整備へ道筋】
【厚労省が報告書】

■厚生労働省は、高次脳機能障害への適切な支援の在り方を検討するため、２００１年度から３年間、モデル事業を実施してきたが、このほど、報告書をまとめた。同省は、この中で示された診断基準や訓練・支援プログラムを活用してさらに事業を継続し、２００６年度までに全国に普及可能な支援体制を確立する方針。(公明新聞：2004年6月8日)

■高次脳機能障害は、交通事故などによる頭部外傷や脳血管障害（脳出血、脳梗塞など）の後遺症として、「物の置き場所を忘れる」「計画を立てて物事を実行することができない」などの障害を生じ、日常生活や社会生活への適応に困難をきたす。
　
■ただ、一見しただけでは障害と認識することが難しいこともあって、医療や福祉の専門家の間でも理解が進んでいないのが現状。 　報告書には、受傷・発症から急性期、回復期、社会復帰に至るまで、「連続的な支援と医療・福祉の連携による障害特性に対応した支援の実現が重要」と明記。
その上で、３年間のモデル事業を経て検討された
●（１）診断基準
●（２）医学的リハビリテーションなどの訓練プログラム
●（３）社会復帰支援のためのプログラム――が示されている。
　
■同省は、こうした成果を活用して引き続き全国１２地域でのモデル事業を実施し、０６年度までにモデル的な支援体制を確立する方針で、全国的な支援体制の普及へ大きく道が開かれる。
　
■公明党は１９９８年、井上義久衆院議員が、研究の着手や公的支援策を求めた質問主意書を提出したのをはじめ、東京都議会公明党が都の実態調査を全国に先駆けて推進するなど、国と地方議会との連携で、高次脳機能障害に対する支援体制の強化を一貫して推進している。

■ 三位一体改革　地方分権への覚悟はあるか

2004.6.8

≪政治は前向きの議論で全体像示せ≫

【骨太方針で方向性】　

■政府の「骨太方針２００４」は国と地方の税財政の改革（三位一体改革）について、「概ね３兆円規模」の税源移譲を打ち出すとともに、３兆円の補助金改革について地方自治体に具体案の取りまとめを要請することとした。三位一体改革を前進させるものとして評価したい。

■本年度予算を見ると、国は４２兆円の税収で８２兆円の歳出を、地方は３２兆円の税収で８５兆円の歳出を計上している。まさに身の丈以上の歳出を行っている。そのために国も地方も借金を重ね、今年度末には国が５４８兆円、地方が２０４兆円の借金を抱える見込みだ。国も地方も財政のスリム化が迫られているわけだが、そうした中で、国と地方の税財政の改革（三位一体改革）を進めなければならないところに難しさがある。

■しかし、困難な中でも「住民本位の行政」を目指す「地方分権」改革は、推し進める必要がある。それが実現してこそ、行政のムダも減らすことができる。特に税財政改革は、小泉政権下でようやく手がついた地方分権の“本丸”であり、着実に成果を上げることが大切だ。

■国も地方も大きな借金をしているわけだが、国から地方に一般会計で１７兆円もの補助金が出ているということは、仕事量に比べて税源の配分に偏りがあることを示している。そこに国が地方を縛る源泉がある。

■０２年度で国税は４５．８兆円、地方税は３３．４兆円で３対２の税源比率になっている。公明党はこれを最終的に１対１にすることを主張しているが、骨太方針では、まず０６年度までに「概ね３兆円規模」の税源移譲を目指すことを明記した。行方が定かでなかった税源移譲を小泉首相の指示で明確にしたことは意義が大きい。

■言うまでもなく、財政面で国が地方を縛っている手法の一つは「補助金」だ。０４年度予算では国の一般会計、特別会計を合わせて２０．４兆円を支出している。政府は、０６年度までに４兆円の補助金の廃止・縮減等を打ち出し、今年度予算で１兆円の廃止・縮減等を行ったが、今後、３兆円の改革が残っている。

■骨太方針では「税源移譲に結び付く改革」「地方の裁量度を高め自主性を大幅に拡大する改革」との方向性を明確にした。これは今年度の１兆円の改革が４５００億円程度の税源移譲にとどまったことや、単なる補助率引き下げは自由度の拡大に結び付かないといった声を踏まえたものだ。

■補助金改革は中央省庁の権益を奪う改革といえるから、当然、さまざまな形で中央省庁の抵抗がある。骨太方針が、廃止・縮減等の内容について地方自治体に取りまとめを要請するとしたことは、地方の自由度拡大との目的に照らして、望ましい方法といえる。

【関与見直しと一体で】　

■補助金改革については「国の関与・規制の見直しを一体的に行うことが重要だ」ともしているが、着実に実行することを求めたい。

■骨太方針は「０６年度までの三位一体改革の全体像を０４年秋に明らかにし、年内に決定する」とした。今、求められているのは地方分権への“覚悟”である。地方不信では地方分権は進まない。特に政治は、国と地方の役割分担について前向きの議論を深め、改革を前進させてほしい。(公明新聞：2004年6月8日)

■ 公明は政策実現力で勝負

2004.6.8

≪マニフェストの達成率1番≫
≪児童手当法の改正、今国会で≫
≪神崎代表が強調≫

←【写真：「参院選勝利で公明に磐石な基盤を」と訴える神崎代表】



【盛大に沢、はまよつさんが講演会】
　
■公明党の神崎武法代表は７日夜、都内で開かれた党東京都本部の時局講演会に、沢ゆうじ広報局次長（参院選予定候補＝東京選挙区）とはまよつ敏子代表代行（同＝比例区）とともに出席し、絶大な支援を訴えた。(公明新聞：2004年6月8日)

■この中で神崎代表は、年金制度改革法成立について、「給付額を確保し保険料負担の上限を定め、持続的で安定した年金制度への道筋をつけることができた」と強調。改革を先送りした場合、国民年金と厚生年金とで来年度に計４．７兆円の赤字が生じると指摘し、「成立が遅れるほど雪だるま式に赤字が出て、年金財政の破たんを招いてしまう。今国会で決着をつけることが、次の世代を考えた（政治の）役割だとの決意で成立させた」と述べ、引き続き介護、医療など社会保障全体の見直し、議員互助年金制度の抜本見直しなどに取り組む考えを示した。
　
■また、参院での年金法案成立をめぐる民主党の徹底抗戦を厳しく批判するとともに、民主党が衆院委員会でも児童手当法改正案の採決を引き延ばしたことに対し、「児童手当が拡充されても、公明党の成果になるだけとのジェラシー（嫉妬）で反発しているのだろうが、公明党は今国会で何としても児童手当法案を成立をさせる」と強調した。
　
■さらに神崎代表は、公明党のマニフェスト（政策綱領）の実現度が高い評価を受けている事実を紹介、「公明の政策実現力はナンバーワン」と強調した。
　最後に、「景気回復を確実なものにし、生活者の視点に立った政治を実現するために、参院選勝利で公明党に盤石な基盤をつくらせてほしい」と呼び掛けた。

■沢氏は、３２年間、報道ジャーナリストとして活動してきた経験から「庶民の目線に立った政治を行い、一貫して福祉政策を進めてきたのは公明党だと断言できる」と述べるとともに、あっせん利得処罰法などの成立に大きな役割を果たしてきた公明党の実績や行動力を強調した。
　
■また沢氏は、都内の小学校の防犯対策の状況を調査した結果、多数の問題点が明らかになったことを報告し、「子どもの安全対策を強化していく」と述べた。

　
■続いてあいさつに立ったはまよつ代表代行は、「公明党は、連立政権に参加して４年半、与党としての力を存分に発揮し、多くの政策を実現することができた」と強調。さい帯血移植への保険適用や、全国の公立病院で３カ所しかなかった女性専門外来を１００カ所以上にまで増設した実績などを紹介し、「政治は結果が勝負。安心で、はつらつ、生き生きとした日本を築くため全力を挙げる」と決意を表明した。
　
■なお、この日は、東京商工連盟の神谷一雄会長が来賓として出席し、公明党の中小企業対策に期待を寄せた。

■ 「安心の年金」に明確な道筋 北側政調会長

2004.6.8

≪重要課題引き続き議論≫
≪議員年金　廃止し、抜本改革を≫
≪ＮＨＫ討論会で北側政調会長≫

【写真：ＮＨＫ「日曜討論」で年金改革について見解を述べる北側政調会長】　・・・⇒



　公明党の北側一雄政務調査会長は６日、各党の政策責任者とともにＮＨＫ番組「日曜討論」に出席し、今国会最大の焦点となった年金制度改革について見解を述べた。発言要旨は次の通り。(公明新聞：2004年6月7日)

■　【給付水準】
　現行制度でも、受給開始時より給付水準は下がってくる。一番のポイントは『受給開始時に５０％以上を確保し、名目額は前年度より下げない』ということ。これは非常に大きな意味があると思う。
　（次第に給付水準が下がることを隠していたのでは、との批判に）法文にも書いてあり、衆院予算委員会でも２月２５日に民主党がこの問題を取り上げている。参院段階で急に出てきたわけではない。

■　【保険料の上限】
　今回の改革の最大の目的は、少子高齢時代でも将来まで持続可能な年金制度にすること。そのために、給付水準の抑制と負担の増加は、だれがどんな制度設計をしても避けられず、政治が責任を持ってやるべきことだ。
　国民年金の保険料（が将来、賃金の伸びに応じて１万６９００円より上がること）についても、厚生年金では年収の１８．３％で「率」だから、賃金が増えれば「金額」も増える。国民年金も「１万６９００円」とは、あくまで現在価値に直した額ということだ。

■　【今回改革の意義】
　今回の改革では「給付と負担の見直し」を第一にやらせていただいた。年金財政は現行制度のまま１年間放っておくだけで、４兆７０００億円もの赤字が出てしまう。もし放置したら１０年もたたずに年金財政は破綻してしまう。
　（「改革しても２００５年度は３兆８０００億円の赤字だ」との批判に）この法案が通ることで、１０年には厚生年金も国民年金も赤字はなくなる。黒字に転換する。

■　【未納分の追納特例】
　追納期間を（現行の）２年から５年に延長するという恒久措置の見直しはいい。しかし、１８年前まで遡ってというのは、まじめに払ってきた一般の国民とのバランスを考えないといけない。国会議員が一般国民と同じ扱いでいいのかという意見があり、もう少し検討したい。

■　【議員年金】
　今の議員年金は、ＯＢが増えて現職議員が減っているわけで、このままでは持たない。現行制度は廃止し、抜本改革するしかないと思う。

■　【今後の課題】
　人口減少時代の社会保障をどうするかは大きな課題だ。政権により制度が変わるようではいけないし、政争の具にしてはならない。与野党の枠を超え、真摯に議論させていただきたい。
　年金一元化の問題は、（厚生、共済年金など）被用者年金の一元化はスケジュールに乗せないといけない。（国民年金も含めた）全体の議論も、ハードルは高いが、ぜひやりたい。また、多様な働き方に対応する年金制度の構築、社会保障全体の費用をどうするかの問題も、与野党通じて議論させていただきたい。

■ 社会保障制度改革に全力

2004.6.7

≪介護、医療　早急に着手≫
≪「牛歩」戦術など　民主党の国会対応を批判≫
≪広島市で神崎代表≫

←【写真：「政治の安定のため、公明党へ絶大な支援を」と呼び掛ける神崎代表】


■公明党の神崎武法代表は６日、広島市内で開かれた時局講演会に、谷あい正明党青年局次長（参院選予定候補＝比例区）らとともに出席し、先に成立した年金制度改革関連法の意義や民主党の対応について、大要次のような見解を述べた。

　　　　　◇

　一、年金改革法が徹夜での攻防戦を経て可決した。日本は今、世界に例を見ない少子高齢社会を迎えている。今回の年金改革法は給付額を確保し保険料負担の上限を定め、持続可能な安定した年金制度の実現に道筋をつけたものだ。

　一、民主党は岡田克也氏が新代表に就任し、新しい民主党になるのではないかと期待していたが、年金改革法にかかわる“牛歩”などの国会対応を見ていると、先祖返りしたようで、まるで旧社会党になったようだ。日本の将来を民主党に託すわけにはいかない。幻滅を感じた。

　一、老後を安心していただくためには年金、介護、医療の３本柱の改革が必要で、年金はその第一弾だ。公明党は社会保障制度全般の見直しを早急にやらなければならないと考えている。与党と民主党との間で合意した、３党合意についても議論を深めていきたい。

　一、今回の参院選挙は「政策審判」の選挙といわれている。公明党はマニフェスト達成率で一番の政党だ。今回、マニフェストに新たに２３項目を追加した。総計１２３項目で、健康増進・介護予防などを盛り込んだ。

　一、政治の安定のために、４年半前に公明党が連立政権入りし金融危機を乗り越えた。民間主導で景気回復を、と各種の規制緩和や企業に対する減税、中小企業に対する無担保融資制度や借換制度などを実現し、企業の設備投資も活発化してきた。ただ、現在の景気回復はまだら模様だ。本格的な景気回復軌道に乗せるためにも参院選で公明党を勝たせていただきたい。(公明新聞：2004年6月7日)

■ 年金制度守った公明党国民不安解消を最優先

2004.6.7

≪冬柴幹事長に聞く≫
【年金制度守った公明党】
【国民不安の解消を最優先】


　通常国会の最大の焦点だった年金制度改革関連３法が５日午前の参院本会議で、自民、公明両党の賛成多数で可決、成立しました。今回、成立した年金改革法の意義や、異例の審議引き延ばし戦術に出た民主など野党の国会対応について公明党の冬柴鉄三幹事長に聞きました。(公明新聞：2004年6月6日)

≪――今回、成立した年金改革法の意義は。≫

■【冬柴鉄三幹事長】　
　年金は高齢者世帯の収入の７割を占め、しかも６割の高齢者世帯が年金収入だけで生活しています。まさに、年金は老後の生活の柱です。しかし、わが国の少子高齢化は世界に類例を見ないスピードで進み、公的年金制度の存続が危ぶまれていました。そうした中、高齢者の「暮らせる年金」を保障した上で、現役世代の負担も過重とならない範囲で上限を設けたのが今回の年金改革です。

■具体的には、国庫負担の２分の１への引き上げと年金積立金の活用で、給付水準は厚生年金では現役平均手取り収入の５０％以上（モデル世帯、給付開始時）の確保を法律に明記し、保険料水準は年収の１８.３０％（これを労使折半）で上昇に歯止めをかけた。これは、５年ごとに「負担と給付」を見直してきた現行制度を根幹から大転換したものであり、大いに評価される改革だと自負しています。

■今回の改革のベースには「負担はどこまで上がるのか」「給付は大幅に減らされるのか」という国民不安の解消を最優先すべきとの公明党の主張があるのです。枝葉の部分をとらえた批判は数多くありましたが、結果的にこれまで、現実的改革案は政府案以外に提案されていません。民主案は何一つ具体的な数字を示せない、「対案」の名に値しない無責任な内容でした。私は「公明党の取り組みで年金制度が守られた」と評価されるのは間違いないと確信しています。

≪――野党側は参院厚生労働委員会での採決を「強行採決」「審議不十分」と反発していましたが。≫

【冬柴】
■参院の厚生労働委員会での質疑打ち切りは別に特異なこととは言えません。採決に至るべき手はずをきちっと踏んだ上だったからです。

■参院の審議時間は衆院と同程度の約３６時間でした。衆院と参院の定数から、今までの慣例としては衆院の審議時間の３分の２が参院の審議時間の一つの目安になっていました。それを今回は衆院と変わらない時間を費やし、採決の機は十分に熟していました。衆院で行えなかった公聴会も開きました。

■参院の委員会採決に批判がありますが、これはむしろ民主党に大きな責任があります。採決当日、民主党は審議している委員会が参議院であるにもかかわらず、１００人規模の衆院議員を集めている、という情報が与党側に伝わってきました。そうした状況を察知した与党の理事は、このままでは採決の際に大混乱になると現場で急きょ判断、それを未然に防ぐために採決の動議を出したのです。実際、採決時に、委員長を取り囲み妨害していた野党議員の中に民主党衆院議員が数人います。

≪――野党は、採決引き延ばしの国会戦術で国民生活の基盤となる年金法案を政争の具にしました。≫

【冬柴】　
■私たちは衆参両院の審議を通じて、政府案を批判するならば早急に対案を出すように求めました。衆院で民主党がようやく提出したのは４月８日、政府案から遅れること２カ月後でした。ここで本来、早速、議論に入るべきところ、民主党は衆院本会議での民主案への首相答弁を不服として９日間の審議ボイコットをしました。

■また、衆院での審議が３０時間を超えたので採決の前提となる公聴会日程を決めようとしましたが、ここでも民主党は物理的抵抗をしました。厚生労働委員会室前にバリケードを張り、委員長や与党委員の委員会室入室を力づくで妨害したのです。

■自分たちの稚拙な対案への議論の深まりを恐れたのか、民主党はさまざまな形で議論の機会を自ら放棄したのです。

■自民、公明、民主で交わした三党合意については、「民主党の言うような被用者年金と国民年金の一元化は盛り込むわけにはいかない」と岡田幹事長（当時）に強く申し上げ、「一元化を展望しつつ協議を進める」という表現になったのです。年金、介護、医療の一体的な国民負担をどう考えるかというのが三党合意で、岡田さんもそうした理解でサインしました。衆院では民主党は修正案には賛成し、法案は実に円満に参院に送られたのです。しかし、民主党は参院では一転して法案の成立を実力行使で妨害しました。この矛盾した行動は、とても理解できません。

■野党が言うように今回、年金改革法案が廃案となれば厚生年金で４兆４０００億円、国民年金で３０００億円という巨額の赤字が生じ、国民皆年金制度自体が崩壊する可能性がありました。そのため、私たちは野党が、年金法案の成立に当たり衆参両院で妨害行為に出ても、あくまで粛々と忍耐強く議会のルールにのっとり採決を迎えました。

　■今回の改革で５年、１０年後には「公明党が頑張った」と必ず国民の皆さんに喜んでいただけるものと確信しています。■

≪本岡副議長の「散会」宣言　参院規則で「無効」明らか≫

≪――本岡副議長の「散会」宣言を、倉田議長が「無効」としましたが、その根拠は。≫

【冬柴】　
■倉田議長が、自らの議長不信任決議案の処理で出席できないことを利用して、議長を代わった民主党出身（会派離脱）の本岡副議長が、参院規則第８５条の「議長が散会、延会又は休憩を宣告した後は、何人も、議事について発言することができない」との文言を都合よく解釈して、抜き打ちで本会議を「散会」しました。これは、今後の日程を決めずに散会すれば、６日の本会議開催も困難になり、あわよくば時間切れで廃案に追い込もうという、とんでもない姑息なやり方です。

■しかし、この参院本会議には議長不信任決議案や年金法案など議事日程に記載した案件が掛けられており、その採決が終了しない限り、散会はできず（参院規則８２条）、宣言するとすれば「休憩」しかできません。議場は野党が退席し、混乱しました。このため、国会の秩序を保持する責任や議事を整理する権限を有する（国会法第１９条）倉田議長は、本岡副議長が宣言した「散会」は、「無効」として取り消し、副議長の議事進行に間違い（「事故」）があったとして、国会法第鹹条に基づき副議長に代わって議事進行する仮議長を選出したわけです。これは、法律に基づいた適正な処理です。

■批判されるべきは、議長の権限を利用して国会機能を麻痺させるという卑劣な手段によって「良識の府・参院」を“無法状態”に貶（おとし）めようとした野党です。

■ 年金改革法が成立

2004.6.6

≪給付・負担で抜本改革≫
≪制度守り、「安心の年金」保証≫
≪参院本会議で可決≫

←【写真：自民、公明両党の賛成多数で可決、成立した年金制度改革関連法。手前の空席が民主党席＝５日午前　参院本会議】


■終盤国会の焦点だった年金制度改革関連法が５日午前７時半から開かれた参院本会議で、自民、公明両党の賛成多数で可決、成立した。民主、社民両党は本会議を欠席した。

■与党は給付・負担の抜本改革となる年金法の４日中の成立をめざしたが、民主、共産、社民の野党は採決引き延ばしを狙い、４日午前に国井正幸参院厚生労働委員長の解任決議案を提出。参院本会議での採決は、野党の７時間近い非常識な長時間演説（提案理由説明、賛成討論）や、投票を故意に遅らせる“牛歩”によって５日未明になった。

■これに先立って、小泉純一郎首相は公明党の代議士会で「夜遅くまでお疲れさまです。連立の結束を強化して、これからも一緒に頑張っていきたいと思います」とあいさつ、理不尽な野党の戦術に対して堂々と年金改革法案の成立を期していくことを確認した。

■その後、野党は、倉田寛之参院議長不信任決議案、坂口力厚生労働相問責決議案などを提出し、さらに議事の引き延ばしを図った。

■５日午前４時２０分に再開された本会議の冒頭、不信任決議案を提出された倉田議長に代わって議長席についた民主党出身の本岡昭次副議長が突然、「散会」を宣言し、「休憩しかできない」との参院事務総長の制止を振り切って退席、野党議員も退席した。
■しかし、不信任決議案や年金法案など議事日程に記載した案件の採決が終了しない限り、「散会」はできず（参議院規則第８２条）、本会議は混乱した。そこで、「議院の秩序を保持し、議事を整理」（国会法第１９条）する権限を持つ倉田議長は、事態を収拾するため、本岡副議長の散会宣言を「無効」としてこれを取り消した。

■本会議はいったん休憩となったが、再開後、副議長の議事進行に間違い（「事故」）があったとして、国会法第２２条に基づき、副議長に代わって議事進行を進める仮議長を選出。議長不信任決議案を否決した。その後、倉田議長のもとで、坂口厚労相問責決議案を採決し、否決した。坂口厚労相問責決議案の反対討論では、公明党の渡辺孝男参院議員が「党利党略で安易に問責決議案を提出した野党諸君に猛省を促す」と年金法案を政争の具にした野党を厳しく批判した。(公明新聞：2004年6月6日)

■ 年金改革関連法案の成立にあたっての談話

2004.6.6

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2004年6月5日

≪幹事長　冬柴鉄三≫

一、本日、年金改革関連法案が、与党、自由民主党・公明党の賛成を得て、参院本会議で可決、成立した。公明党が終始その成立に向けてリードしてきただけに感無量であり、ご支援いただいた国民各層の方々に対し心より感謝申し上げたい。

一、法案の採決にあたって野党は、動議の連発や、牛歩戦術さらに民主党出身の参院副議長が一方的に本会議散会を宣言するなど、議会のルールを踏みにじる行動で抵抗を行った。参院選を目前に控えての野党のパフォーマンスとはいえ、いたずらに国会を混乱させるもので極めて遺憾と言わざるを得ない。

一、この法案の最大の意義は、急速に進む少子高齢化の中で、将来とも暮らせる年金を確保するとともに、最終保険料（率）を定め、今後２０１７年度まで徐々に保険料（率）を引き上げること、基礎年金の国庫負担割合を２００９年度までに段階的に引き上げて２分の１とすることなど、給付と負担の抜本的見直しを行ったことである。この法案成立によって、ようやく長期持続可能で安定的な年金制度の道筋ができ、将来の国民生活保障のための抜本改革となったと考える。

一、短時間労働者など多様な働き方の選択に公的年金制度をどう対応させるか、公的年金制度の一元化を展望した体系のあり方をどうするかなど、残された重要課題がある。こうした問題について、公明党は精力的に取り組む決意である。
また、国民本位への社会保険庁改革、議員互助年金制度の改革などについても早急に結論を得、実現を図ってまいりたい。

■ 児童手当改正案を可決 ! 衆院厚労委

2004.6.5

≪「小学３年修了」まで拡大≫
≪４月分まで遡って支給 対象児童は【９３６万人】に≫
≪民主、社民は欠席≫


■衆院厚生労働委員会は４日、支給対象児童を拡大する児童手当法改正案の採決を行い、自民、公明、共産の賛成で可決した。民主、社民は欠席した。
　
■採決に先立つ質疑で公明党の古屋範子さんは、児童手当の拡充について「多くの子育て世帯が待ち望んでいるもの」として、少子化対策の重要な柱に位置づけるよう主張。法案の早期成立と、新たに支給対象となる家庭への周知徹底を求めた。
　
■これに対し伍藤忠春雇用均等・児童家庭局長は、自治体が広報やリーフレットを活用するなど十分に対応するよう徹底する、と答えた。
　
■また古屋さんは年金、介護、医療などの社会保障制度全体の中で、次世代育成支援の優先度を高め、「育児の社会化を推進すべき」と訴えたのに対し、坂口力厚労相（公明党）は「これまで（わが国は）子育てを社会全体で支えることに、それほど熱心ではなかった」と述べた上で、その反省に立って、社会保障の配分と財源の在り方について議論していく考えを示した。
　
■今回の改正案では、子育て世帯の経済的負担を軽減するため、児童手当の支給対象年齢を、これまでの「小学校入学前まで」から「小学３年修了まで」に引上げる。
●これにより、支給対象児童数は、現行制度の場合の【６４５万人から９３６万人】へと、約３００万人も増加する見込み。公明党が連立政権に参加した１９９９年当時の対象児童数（２４１万人）と比べ、約４倍の伸びとなる。
●児童手当は現在、第１子、第２子が１人に付き月額５０００円、第３子以降は同１万円が支給されている。
●同改正案が成立すれば、４月分まで遡って支給される。
●新規対象者は市区町村の窓口に「児童手当認定申請書」を提出する必要がある。なお、支給額と所得制限は現行制度と変わらない。
　
■公明党は、子育て支援策の柱として児童手当の拡充を一環して強力に推進してきた。昨秋の衆院選マニフェスト（政策綱領）では、２００４年度中に対象年齢を小学校３年生までに引き上げ、引き続き６年生までの拡充をめざすことを掲げていた。(公明新聞：2004年6月4日)

【委員会で質問する古屋範子議員】

■ 年金改革法案が可決　参院厚労委

2004.6.4

≪持続可能な制度に改革≫
≪負担に上限、給付に下限　与党、４日成立めざす≫

←【写真：野党が採決を妨害するなか、年金改革法案が可決された参院厚生労働委員会】



　【野党が採決阻止狙い混乱】

■参院厚生労働委員会は３日、後半国会最大の焦点となっていた年金制度改革関連法案について、小泉純一郎首相が出席して締めくくり総括質疑を行った後、与党側が審議打ち切りの緊急動議を提出して採決し、自民、公明両党などの賛成多数で可決した。

■野党側は採決に当たり、委員長席に詰め寄ってマイクを奪い取ったり、国井正幸委員長につかみ掛かるなど、採決妨害の暴挙に出た。与党側はきょう４日の参院本会議で成立させる方針だ。

■採決に先立ち、質問に立った公明党の遠山清彦氏は「野党には『給付は下げるな、負担は上げるな』といった主張も見受けられるが、今回の改革は長期に持続可能な年金制度を実現するための重要な改革だ。負担と給付の見直しは避けられないことを国民に理解いただくことが出発点となる」と述べ、あらためて年金改革の必要性について説明を求めた。

■これに対し、坂口力厚生労働相（公明党）は「（年金制度を）少子高齢社会に見合ったものにするため、負担の上限と給付の下限を示した。その数字のプレゼンテーション（説明）の仕方に十分でなかったところもあるが、（改革の意義を）ご理解いただき前進しなければならない」と述べた。

■また、遠山氏が年金一元化について「難しい問題だから、この法案成立後に、与野党でしっかり議論していくべき問題だ」と述べ、小泉首相の見解を求めた。首相は「一元化は実に難しい。医療、介護の負担の問題もあるので、この年金法案を成立させて、早くこの協議に入った方がいいと思う」と述べた。

■年金法案は、
●（１）保険料水準は、厚生年金では現行１３．５８％の保険料率を２００５年１０月から毎年徐々に上げ、２０１７年度以降は１８．３０％で固定。国民年金も現行月額１万３３００円を０５年４月から毎年、月額２８０円ずつ引き上げて１７年度に１万６９００円（＝０４年度価格）で固定
●（２）給付水準は、厚生年金は現役世代の平均手取り収入の「５０％以上」（モデル世帯、受給開始時）の確保を法案に明記。国民年金でも、納めた保険料の１．７倍の年金額を確保
●（３）基礎年金の国庫負担割合を段階的に２分の１へと引き上げる道筋を明確にし、年金積立金を徐々に取り崩して将来の給付に活用――
などが柱。(公明新聞：2004年6月4日)

【年金法案の本会議採決を要請　自公の参院会長】　　

■厚生労働委員会における年金法案の採決を受けて、参院公明党の草川昭三会長（党副代表）は３日夕、参院自民党の竹山裕議員会長とともに、国会内で倉田寛之参院議長と会談した。

■席上、草川会長は、厚労委での採決について「手続きに瑕疵はなかった。適切な本会議の運営をお願いする」と述べ、年金法案の採決で本会議を開くよう要請した。

■ 国民が利点感じる経営に 神崎代表記者会見

2004.6.4

≪意義深い道路公団民営化法の成立/国民が利点感じる経営に≫

【イラク多国籍軍への参加】
【任務、目的を見て判断を】
【記者会見で神崎代表】

【写真：記者会見する神崎代表】⇒


　公明党の神崎武法代表は２日午後、国会内で記者会見し、記者団の質問に答える形で、道路公団民営化法案の成立やイラクの主権移譲後に編成される多国籍軍への自衛隊参加問題などについて大要、次のような見解を述べた。(公明新聞：2004年6月3日)

■【道路公団民営化法案の成立】
　 道路公団改革は官から民への改革の一つの柱であり、成立したことは意義深い。民間の経営方式をしっかり発揮し、国民にとって民営化したメリットがあったと実感できるようにしてもらいたい。通行料金の夜間割引の工夫など、いろいろな努力を期待したい。

■【多国籍軍への自衛隊参加】
　 イラク復興支援特別措置法に基づき自衛隊が派遣され、サマワにおける復興支援活動は地元でも大変に評価されている。政府は当然、（６月末の主権移譲後も）イラク復興のための支援を継続したいとの気持ちでいるだろう。私も基本的にそう考えている。
　 その場合、ＣＰＡ（連合国暫定当局）から暫定政府に統治権限が移譲されるので、引き続き（自衛隊が人道復興支援活動を）するとなると、一つは暫定政府側から、サマワに駐在して活動することについての同意と要請が必要だ。また、裁判権の免除など法的地位を確認することも必要だ。
　 これらを、
●暫定政府との間で日本政府が個別に行うのか、
●あるいは、（国連安全保障理事会の）新たな決議ができて、暫定政府が国連に多国籍軍派遣を要請し、国連がこたえる場合、日本も多国籍軍に参加して包括的にするのか、
２つの方法があるだろう。
　
　　多国籍軍への自衛隊の参加については、最近の内閣法制局長官の答弁で、（１９９１年の）湾岸戦争型の多国籍軍のようにもっぱら武力行使を目的、任務とする多国籍軍には参加できないが、武力行使を目的とするものと、目的としないものの複数の任務がある場合は参加し得るという見解も示している。これから国連でどういう決議がなされ、どういう多国籍軍の任務、目的、編成なのかが明らかになった時点で、日本として参加できるのか判断すべきだ

■【小泉首相の厚生年金加入問題】
　 （首相が今から３０年以上前、厚生年金に加入していた当時の会社で）勤務実態がどうなのかという問題はよく分からないが、勤務実態がないにもかかわらず厚生年金に入ったとすれば、決して好ましいことではないと思う。
　 ただ、政治資金の規制のあり方がだんだん厳しくなった今日の目から見て何十年も前のことを取り出すと、ずさんな点があったりするだろう。今日の視点ですべてを評価するのはあまり正確ではなく、当時の社会の実態や実情を踏まえ、当時においてどうだったのかという観点から、考えないと誤ることになる。（首相の会社員時代という）３５年前のことを今の尺度で批判するのが適当なのか、もう少し慎重に検討を要するのではないか。

■【憲法改正手続きを定める国民投票法案】
　 私は、衆参両院の憲法調査会から報告が出され、憲法改正の方向性が出た段階で手続きをするのが一番自然なのではないかと思っている。ただ、自民党は早い段階で提出したいという意向もあり、（公明党は）今国会に提出することは反対だが、その後については与党間で調整して決めたい。

■ 参院選へマニフェスト１２３ 公明党(２)

2004.6.2

■「当面する重要政治課題」に関しては、経済財政運営、社会保障、地方分権、郵政民営化問題、憲法改正問題、教育基本法の見直し、イラク問題・国際貢献、北朝鮮問題に対する見解を示す予定。

■取りまとめに当たって、「マニフェスト１２３」実現への決意として「国民の皆さんと公明党との“契約”です。公明党は、与党としての実行力で、これからも責任を持って政策実現を果たすことを『宣言』します」と記した。

≪無年金障害者≫
≪救済法の今国会提出めざす≫
≪北側政調会長≫

■公明党の北側一雄政務調査会長は１日午後、衆院第１議員会館で記者団と懇談し、無年金障害者への救済について見解を述べた。

■北側政調会長は、学生無年金障害者をめぐる訴訟で東京地裁が３月に違憲判決を出したことを受け、「無年金障害者の早期救済に全力を挙げる」と述べるとともに、与党年金改革協議会で救済法案の成案がまとまったことを報告。今国会中の法案提出をめざすべきとの考えを示した。
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■ 参院選へマニフェスト１２３ 公明党(１)

2004.6.2

≪健康増進、農業など追加≫
≪国民との「契約」を必ず実現≫
≪公明党推進本部が取りまとめ≫

←【写真：「マニフェスト１２３」をまとめた党マニフェスト実現推進本部の会合】


【健康寿命を２年伸ばす】
【食料自給率、１０年で５０％に】
【雇用障害者数を６０万人に】
【各学校に独自の防犯マニュアル】
【包括根保証制度を見直し】

■公明党マニフェスト実現推進本部（本部長＝神崎武法代表）は１日、参院議員会館で会合を開き、改訂版の政策綱領「マニフェスト１２３」を取りまとめた。政策審判の選挙と位置付けられる７月の参院選に公明党が掲げるもので、３日の中央幹事会で了承され次第、正式に発表する。

■「マニフェスト１２３」は、２００３年の衆院選で掲げた「マニフェスト１００」を基本とし、今日的な政策課題への対策を補完・補充して新たに２３項目を追加。その上で、１２３項目の中から（１）健康増進・介護予防（２）治安（子どもの安全）（３）若年者雇用（４）まちづくり（５）中小企業支援（６）農業対策――の６分野で「重点項目」を明記。さらに、実現への進展状況のコメントを付けた「マニフェスト１００」と、「連立参加４年８カ月の成果と実績」、経済や社会保障、外交問題などへの見解を示した「当面する重要政治課題」で構成している。

■追加２３項目のうち、健康増進・介護予防に関しては、新しい介護予防サービスの創設や拠点整備などを進め、「１０年間で高齢者人口に占める要介護者の比率を、現在の高齢者７人に１人から１０人に１人に減らす」と明記。また、介護予防と生活習慣病対策の一体的推進によって「今後１０年間で健康寿命（健康で自立して暮らせる期間）を２年間伸ばすことをめざす」などと記した。

■障害者雇用では２００８年度に行われる障害者雇用実態調査において、雇用障害者数を６０万人にすることをめざす。

■中小企業支援では、動産担保を利用した融資や、経験と技術を持つ人材を中小企業に派遣する事業の推進のほか、個人保証で無制限に支払い責任が負わされる包括根保証制度について、限度額や保証期間を定めるなどの見直しを盛り込んだ。子どもの安全対策では小学校への「スクールガード」（学校安全警備員）配置、各学校での独自の防犯マニュアル作成などを提唱。若年者雇用対策では、フリーターの増大に対応するため、教育段階からの予防的対策を強化する新「若者自立・挑戦プラン１０カ年戦略」の策定、農業対策では今後１０年程度で食料自給率を５０％に引き上げることなどを掲げた。

■一方、「連立参加４年８カ月の成果と実績」としては、切れ目ない適切な経済運営や改革の持続を可能にした「政治の安定」、景気を本格的な回復軌道に向かわせた「経済の再生」、福祉・環境・人権・教育・文化などに政治の光を当て、実績を積み重ねてきた「国民生活優先の政治実現」を強調している。

■「マニフェスト１００」の進展状況については、３１項目が「実現もしくは大いに前進」し、６８項目が「進行中」であると自己査定。公務員の手当見直しは「通勤手当の見直し・異動保障の受給要件の厳格化等、公明党の主張で着実に見直しが実現」、スクールカウンセラーでは「０４年度予算において配置数が８５００校になった」などと、それぞれの項目にコメントを付け、さらなる前進に向けた決意を記している。。(公明新聞：2004年6月2日)

■ 介護予防で「健康寿命」を２年伸ばそう！

2004.6.2

≪生活習慣病対策と介護予防で「健康寿命」を２年伸ばそう！≫

≪与党がめざす「健康フロンティア戦略」≫

←【写真：坂口厚労相に脳卒中対策の充実を要望する党厚労部会の福島部会長ら】＝2003年10月9日

■１０年後の２０１５年に高齢者数が３３００万人に達すると予測されている超高齢社会・日本――。自民、公明の両党は１９日、国民一人ひとりが健康で元気に暮らすことのできる社会の構築をめざし、「健康フロンティア戦略」を策定、来年度予算に反映するよう政府に申し入れました。同戦略には達成すべき数値目標を明確に定め、働き盛り層、女性層、高齢者層などを対象に政策の４本柱を設定、具体策の展開を提案しています。ここでは、元気を伸ばす戦略のポイントをまとめてみました。

　≪達成すべき目標を具体的に示し、元気な社会をつくる≫

■世界でも例のない超高齢社会を迎えるわが国にとって、国民が生涯にわたり元気で活動的に生活できる社会の構築は待ったなしの緊急課題。
　
■そこで与党の「健康フロンティア戦略」では、生活習慣病対策と介護予防に的を絞った施策を２００５年から１０年間で展開し、世界一の「健康寿命（健康で自立して暮らすことのできる期間）」を、さらに２年程度伸ばすことをめざしています。
　
■戦略には具体的な数値目標を明示。とくに生活習慣病による死亡の割合は死因の６割以上。がん、心臓病、脳卒中、糖尿病など疾病ごとの対策は急務の課題。そこで戦略では
●（１）がん対策＝５年生存率を２０％改善
●（２）心疾患対策＝死亡率を２５％改善
●（３）脳卒中対策＝死亡率を２５％改善（４）糖尿病対策＝発生率を２０％改善――
を約束。
　
■一方、増え続ける要介護認定者にも効果的な介護予防が急務。現在の７人に１人に上る要介護者を「１０人に１人」にまで減少させる施策を提案しています。

　≪政策の４本柱を中心に、重要な施策の実行を提言≫

■戦略に掲げた数値目標を実現するため、働き盛り層、女性層、高齢者層などの国民各層を対象に政策の４本柱を設定。重要性の高い施策に的を絞り、実施にあたる地方自治体との連携強化で生活習慣病対策と介護予防を進めていく方針です。

≪働き盛り層≫
≪３大死因対策や心の健康に重点≫

■第１の柱である「働き盛りの健康安心プラン」では、３大死因（がん、心疾患、脳卒中）と糖尿病について総合的予防対策を地域と職域を通じて推進します。具体的にはＩＴ（情報技術）を使った情報発信や健康づくりの場の提供、健診データに基づく継続的な健康指導、救急医療体制の整備を進めます。また、心の健康問題にも取り組みます。このうち、脳卒中対策は公明党が２００３年１０月に「脳卒中対策新１０カ年戦略」をまとめており、発生抑止に全力を挙げます。

≪女性層≫
≪乳がん、子宮がん対策を進める≫

■第２の柱である「女性のがん緊急対策」は、女性のがん罹患（りかん）率第１位の「乳がん」と、発症年齢が低年齢化している「子宮がん」について緊急対策を実施。具体的には、乳がん対策として５００台のマンモグラフィの緊急整備や２０歳からの子宮がん検診の普及などを図るほか、女性専門外来の設置促進で女性の生涯を通じた健康支援対策を進めます。これらの女性政策は公明党の主張が大きく盛り込まれています。

■ 先送りできない年金改革

2004.6.2

≪放置なら４．７兆円（２００５年度）の赤字に≫
≪神代公述人　「未納問題で廃案に」は本末転倒≫
≪参院厚労委が地方公聴会≫

←【写真：地方公聴会で公述人に意見を聞く渡辺氏】

■参院厚生労働委員会は３１日午後、年金改革関連法案について横浜市内で地方公聴会を開き、公述人から見解を聞いた。社会保障制度審議会年金部会で部会長代理を務めた与党推薦公述人の神代和俊氏（横浜国立大学名誉教授）は、冒頭の意見陳述で、政府案について「少子高齢化が進む中でも１００年間持続可能な制度に改革するもの」と高く評価。同じく与党推薦の鈴木和行氏（神奈川県社会保険委員会連合会会長）も政府案に賛成の立場から見解を述べた。公明党からは渡辺孝男氏が質問した。(公明新聞：2004年6月1日)

■公述人との質疑で渡辺氏は、今回の改革を先送りすると、２００５年度の１年間だけで年金財政に４兆７０００億円の穴が開くことを指摘。「改革先送りは年金財政の悪化を招き、後世代の負担を重くする」と強調し、見解を求めた。これに対し神代氏は「（改革は）一刻の猶予もできないところまできている」とし、鈴木氏も「渡辺氏の主張に同感だ」と述べた。
　
■また、民主党委員が、年金法案の今国会成立に関し、世論調査で「成立を急ぐべきでない」「審議が尽くされていない」との意見が多い点について質問。これに対し、神代氏は「（世論を）すべて正確に反映しているとは思わない。いくらやっても審議は尽きないが、基本的部分は私たちが（社会保障制度審議会の）年金部会で既に２年間やってきている。時間は有限だ。これまでの改革より相当頻繁に議論したのではないか」と述べた。鈴木氏も「先送りすべき問題ではない」と重ねて力説した。
　
■さらに厚労副大臣２人の年金保険料未納問題について民主党委員が意見を求めたのに対し、神代氏は「だからといって今回の改革案を廃案にするのは本末転倒の議論だ。毎年４０兆円以上を給付する年金制度を持続可能にする問題であり、その点を配慮いただきたい」と強く訴えた。

≪少子高齢化見据えた持続可能な制度改革≫
≪神代和俊公述人（横浜国立大名誉教授）の意見陳述から≫


≪将来世代の負担抑えた方式≫
　
■今回の改正案は、少子高齢化が進む中でも１００年間持続可能な制度に改革しようというものである。
■改正法案は以下の４点の注目すべき改革を行っている。
　
●第１は保険料率の最高限度の設定。
●第２は基礎年金の国庫負担割合（現行３分の１）を２分の１にすること。
●第３は（現役世代の負担を過重にしないため、一定期間、年金額の伸びを抑制する）マクロ経済スライド方式の導入。
●第４は厚生年金保険料を２０１７年まで毎年０．３５４％（これを労使で折半）ずつ引き上げ、積立金については２００５年度以降、徐々に取り崩す方式を採用している点だ。
　
■保険料率の最高限度の設定について最も重要な点は、世代間扶養と世代間の公平という年金制度の２つの大きな原則の調和を図っている点にある。これまでは給付水準を一定に保つことを前提として保険料の引き上げを繰り返してきたが、将来世代の負担可能な保険料率の上限を定めて、その範囲内で給付水準を定める方式に変えたことは重要だ。
　
■マスコミの理解には非好意的なものが多いが、マクロ経済スライド方式は少子高齢化が進む時代制約の中で、給付と負担のバランスを維持していく非常に大事な仕掛けである。将来世代の負担を少なくするためのやむを得ない処置であり、負担の上限を１８．３％に抑えた大変重要な改革だ。
　
■今回の法案が前提としている出生率や賃金上昇率などは、いずれも実現可能な政策変数であると考えている。（法案成立へ）国会の尽力をお願いしたい。

■ 年金改革　遅れれば赤字拡大 NHK討論で

2004.5.31

≪３党合意を否定　民主の方針変更を批判≫
≪ＮＨＫ討論会で冬柴幹事長≫

←【写真：年金法案、北朝鮮問題などについて見解を述べる冬柴幹事長】

　公明党の冬柴鉄三幹事長は３０日午前、ＮＨＫの「日曜討論」に与野党幹事長らとともに出演し、終盤国会での年金改革関連法案への対応や北朝鮮問題などについて見解を述べた。（公明新聞：2004年5月31日付）

■冬柴幹事長は、番組の中で民主党の藤井裕久幹事長が年金法案を「廃案にする」と強調したのに対し、「年金を受け取っている３０００万人の方々の生活を思えば、安易に政治的な問題で廃案に追い込むというのはどうか。今国会で絶対に通さなければならない」と力説。さらに、「廃案にした場合、（年金財政に）１年間で厚生年金で約４兆４０００億円、国民年金で約３０００億円の穴が開く。民主党案では５年間の検討期間をおいているが、後世にツケを残すだけでなく、国民皆年金制度自体が崩壊しかねない」と指摘した。

■また、藤井氏が自民、公明、民主の３党による年金など社会保障に関する３党合意を事実上、破棄する考えを示唆したことから、冬柴幹事長は「それこそ国会における密室政治だ。（民主党執行部が）決めて（３党間で）署名しておいて、ここにきて否定するのはいかがなものか」と民主党の政略的な対応を厳しく批判した。

■一方、先の日朝首脳会談について、野党の出席者は「拙速だ」などと批判。
●冬柴幹事長は「（拉致被害者５人は）１年７カ月も親子がバラバラになり、辛抱も限界だと言っていた。それを『拙速だ』と言えるのか」と反論し、
●「リスクがありながら、あえて小泉首相が行かれたのは大英断だ。
●マスメディアは批判しているが、
●日本国民はそこをよく知っていて６〜７割が是認している。米国、中国、韓国も評価しており、素直に評価していい」と述べた。
　
■首相が表明した２５万トンの食料支援については、「（拉致被害者家族帰国の）見返りとの見方もあるが、（人道支援のための）国際協調の一環と見ていいと思う」との考えを示し、「国連から加盟国に（北朝鮮の）食料危機への支援要請があり、韓国は５０万トン、米国は１０万トンの支援を行っている。日本は拉致問題が横たわり、国民感情からきちんと（食料援助が）できないということがあったが、今回は国民感情として許されると判断したのだろう」と述べた。

■ 「子どもたちの生命を守る安全プラン」

2004.5.29

≪子どもの安全はみんなの安心≫
≪公明党が提案する　「子どもたちの生命を守る安全プラン」≫

←【写真：子どもの安全対策を求める要望書と約３２６万人分の署名簿を河村建夫文部科学相に手渡す、はまよつ敏子代表代行ら（４月５日　文科省）】


■子どもたちを狙った犯罪が急増していることから公明党は４月２０日、学校や通学路、地域の安全・防犯対策を推進する提言「子どもたちの生命を守る安全プラン」を発表した。その内容を紹介するとともに、取りまとめにあたった党「子どもの安全対策プロジェクトチーム」の大口善徳座長（衆院議員）に聞いた。（公明新聞：2004年5月27日）

≪学校の防犯力を強化≫
●０４年度中に安全管理体制を総点検
●０５年度までに全校で独自の防犯マニュアル
●５年間で必要な小学校に警備員を配置
　
■２００３年に全国の学校で起きた外部侵入者による凶悪犯は、９６年の２倍以上の９９件に上る。いまや学校は決して安全な場所ではなく、危機管理対策の強化が求められている。

●〈プラン〉　０４年度中にすべての学校（注１）の安全管理体制の総点検を実施。来年度までにすべての学校で独自の「防犯マニュアル」を策定する。
　特に小学校（注２）で人的警備を必要とする学校には、警察官ＯＢや民間警備員、ボランティアなどによる「スクールガード」（学校安全警備員）を５年間で配置できるようにする。
　
●小学校などは、ＰＴＡ、自治会の協力を得て「子どもの安全委員会」を設置し、警察・消防と連携して「通学安全マップ」の作成、地域パトロール活動、定期的な情報交換を行い、学校と通学路の安全確保体制を構築する。
　
●子どもたちへの防犯教育では「総合的な学習」の時間などにおいて「防犯教室」の実施を推進。教職員の危機管理意識の向上のために防犯訓練や研修を強化する。
　
●学校の安全管理の強化のため、
・（１）防犯カメラ、出入り者感知センサー、外灯、門扉・フェンス
・（２）非常ベルや教室と職員室の間の非常通報装置
・（３）警察ホットラインの設置など緊急通報システム――などを拡充。
●そのために公立学校などへの学校安全対策費、私学助成による財政支援措置を強化する。
　
■学校施設の新増改築や補強は、計画段階から防犯力の向上に配慮して実施するとともに、安全が確保されるよう公立学校施設整備費予算を拡充する。

≪地域との結びつきを≫

●０５年度までに全小学校で「通学安全マップ」
●０５年度までに小・中学生全員に防犯ブザー
■小・中学生の略取誘拐事件は、０３年１月から１０月１５日の間に、全国で１１２件発生。そのうち５７件が通学路上だった。 　学校、ＰＴＡ、地域、警察、消防などが連携し、実効ある施策を進めていく必要がある。

■〈プラン〉　０５年度までにすべての小学校（注２）で通学路の防犯・安全点検を実施し、「通学安全マップ」を作成する。
　
■「子ども１１０番の家」（１４２万カ所、０３年５月現在）の機能が十分に発揮されるよう、シールや旗を通学路から見えやすいところに掲示したり、「１１０番の家」関係者と子どもたちとの直接交流を重ねるなど、運用の改善を図る。
　
■小・中学生への防犯ブザーの貸与・配布状況の調査を早急に行い、来年度までに全員への貸与・配布を実現できるようにする。
　
■学校周辺や通学路を巡回する「子どもの安全パトロールカー」の配備を推進する。
　犯罪多発地域では、父母や生徒が、携帯電話やパソコンで警察の犯罪発生情報を受信できる「セーフティ・メール」のモデル事業を推進する。
　
■公園などの遊具の安全総点検を定期的に実施。遊具の不具合情報に迅速に対応するシステムを確立する。

≪防犯性の高いまちへ≫

■国・自治体が「防犯まちづくり計画」策定
０５年度予算で「治安・防犯」を重点分野に
防犯環境設計で公園、公衆トイレなど改良
　子どもを守る視点から女性・高齢者も含めた、すべての人が安心できる地域を確立する。

■〈プラン〉　０５年度予算編成に向けた政府の「骨太の方針」の中で、「治安回復・防犯強化」を重点分野の一つに位置付ける。
　
■政府の犯罪対策閣僚会議は、「地域力の向上」を前面にして、子どもたちの安全確保を最も大切な目的とする「防犯まちづくり推進基本計画」を早急に策定する。
　地方自治体は、国の基本計画に基づき、
（１）地域社会自らの努力
（２）警察と自治体との協働
（３）地域の実情に即した政策展開
（４）「防犯環境設計」（犯罪が発生しにくい環境づくり）の手法――
などの基本的な考え方に立って、「防犯まちづくり推進計画」を策定する。
　　　　　◇
■地域では、国からの「まちづくり交付金」を活用し、防犯環境設計に基づいて公園、駐車・駐輪場、道路、公衆トイレなどの改良整備を実施。
　
■「暗がり診断」を実施し、玄関灯の点灯など地域ぐるみの「明るいまちづくり」を啓発・推進する。
　
■スーパー防犯灯（街頭緊急通報システム）を４年間で１０００基設置。子ども緊急通報装置や防犯カメラの設置を推進する。

≪児童虐待を根絶≫

≪「育児支援訪問」を５年間で全市町村に≫
　
■痛ましい児童虐待事件も相次いでいる。今国会で児童虐待防止法が改正されたが、総合的な施策が求められている。

■〈プラン〉　市町村単位で関係機関が連携し、地域ぐるみで児童虐待に対応する「児童虐待防止市町村ネットワーク」（９６７カ所、０３年６月）の設置を進め、今後５年間で全市町村に設置する。
　
■児童虐待の予防や解決のための「育児支援家庭訪問事業」（今年度予算で９５７市町村）を推進し、今後５年間で全市町村に設置する。
　
■「児童相談所」の役割を虐待対応に重点化し、それ以外の相談は市町村の窓口へ移管。職員の適正配置で体制を強化し、職員の専門性確保のため継続的な講習を実施する。
　
■育児の悩み相談に対応する、福祉事務所「家庭児童相談室」の設置を義務付け、相談員を常勤化して虐待防止を図る。

≪大口善徳プロジェクトチーム座長に聞く≫
≪公明議員のネットワークでプラン実現へ≫
　――
≪「子どもたちの生命を守る安全プラン」を取りまとめた経緯は。≫

■大口善徳・党子どもの安全対策プロジェクトチーム座長（衆院議員）　子どもの安全が脅かされる事件が急増するなかで、公明党は今年１月から、学校の安全対策強化などを求める署名運動を全国各地で展開した。
　
■党東京都本部では、所属議員が小学校を訪問して聞き取り調査を実施し、「学校安全総合支援プラン」も取りまとめている。
　
■こうした全国各地での取り組みを背景に、党政務調査会にプロジェクトチームが設置され、精力的な議論で「安全プラン」を取りまとめた。

　――≪プランの基本的な考え方は。≫

【大口】　今回のプランは単なる宣言文ではなく、対策の数値目標、財源、期限を明確にしたものだ。国民との契約であるマニフェスト（政策綱領）にも、追加して盛り込まれる予定になっている。
　内容的には、地域ごとの取り組みを踏まえて、国の責任・役割を明確にすることを主眼として、学校・地域の防犯力強化、「防犯まちづくり推進計画」策定などを掲げた。
　公明党としては、０５年度予算で子どもの安全対策など「治安・防犯対策」を重点分野として位置付けるために、政府の「基本方針２００４」（骨太の方針第４弾）に盛り込むよう申し入れている。

　――≪プラン実現に向けて公明党の取り組みは。≫

【大口】　地域の防犯力を向上させていくためには、地方自治体が主体的に取り組み、国がそれを支援していく形が必要だ。
　しかし現在、地方財政計画で治安維持特別対策経費として警察関係で３００億円が計上されてはいるが、実際には７６億円ぐらいしか使われていない状況がある。
　
■公明党は、国会議員と地方議員によるネットワーク政党であり、その持ち味を発揮して、一体となって「安全プラン」の具体化に取り組んでいきたい。

■ 児童手当法　改正は今国会で

2004.5.29

≪年金法案　廃案は国民にマイナス≫
≪参院厚労委で渡辺氏≫

←【写真：質問する渡辺氏】

≪参院厚生労働委員会は２７日、年金法案の質疑を行い、公明党から渡辺孝男氏が質問に立った。≫

■渡辺氏は、今回改正案に育児休業中の保険料免除期間の延長など次世代育成支援策が盛り込まれている点に触れた上で、年金制度の将来の“支え手”を育成する観点から「さまざまな少子化対策を進めるべきだ。児童手当の拡充も進んできたが、現在の手当ではなお不十分で、さらに拡充すべきだ」と主張した。

■これに対し坂口力厚生労働相（公明党）は、今国会に児童手当の支給対象を拡充する法案を出していることに言及し、「小学３年修了まで引き上げる改正を実現できるか（が先決）であり、一日も早く実現させていただきたい」と、児童手当法改正案の今国会成立の必要性を強調し協力を求めた。渡辺氏は「国民も成立を期待している。教育費の負担が大きいのが現実であり、公明党も児童手当の拡充実現にしっかり取り組んでいく」と述べた。

■また、渡辺氏が、仮に年金法案が廃案となった場合に年金財政が１年間でどの程度悪化するか聞いたのに対し、吉武民樹年金局長は「厚生年金で約４兆４０００億円、国民年金で３０００億円の赤字が生ずる」との見通しを示した。これを受けて、渡辺氏は「今回の法改正を見送るのは国民にとって大きなマイナス。法案はぜひ成立させるべきだ」と主張した。（公明新聞：2004年5月28日）

■ 参院選は政策審判の選挙

2004.5.28

≪７月１１日投票が想定される参院選は、衆院選が政権を選ぶ選挙であるのに対し、政権・与党が行った政策について有権者が審判する選挙として注目されています。≫

◆≪生活者の目線から多彩な実績≫◆
■連立政権に参加して４年半、公明党は、「生活者の目線」に立った多彩な実績を積み重ねてきました。これまでの保守政治では優先順位が低かった福祉、教育、環境、人権、平和などの分野を政策の表舞台に立たせ、政治の質を大きく変えてきました。

■子育て支援では、児童手当制度の拡充、保育所の待機児童減少などが大きく前進。教育では、希望者のほぼ全員が受けられる奨学金制度の充実などに取り組みました。
　人権の観点では、児童虐待防止法、ストーカー規制法や、ハンセン病対策に公明党が大きな役割を発揮しました。

■自社さ政権では実現できなかった、あっせん利得処罰法の制定や、永年勤続国会議員の特典廃止などの政治家改革は、公明党ならではの実績です。「生活与党」として、生活者の政治をさらに前進させていくためにも、参院選で大勝利し、公明党の揺るぎない基盤をつくることが必要です。

◆≪マニフェスト実現率もＮｏ．１≫
　各党がマニフェスト（政策綱領）を提示し国民の審判を仰いだ昨年秋の衆院選で、公明党は４年間で実現をめざす１００項目のマニフェストを掲げました。

■公明党マニフェスト実現推進本部（本部長＝神崎武法代表）のまとめによると、現時点で、年金制度改革や児童手当の支給対象拡大をはじめ、３１項目が実現もしくは大きく前進し、さらに６８項目が進行中です。
　１００項目のうち９９項目ですから、実に９９％が実現もしくは実現に向けて前進していることになります。衆院選からわずか６カ月で、これだけ前進させているのは「政策実現政党・公明党」だけです。
　　　　　＊
■新しい日本をつくる国民会議（２１世紀臨調）が開いた「マニフェスト検証大会」でも、公明党は、マニフェスト実現への進展状況が主要政党で最も高く評価されました。民間シンクタンクのまとめでは、半年間の政策実現率は、英ブレア政権のペースを上回る高い水準にあることが判明。「具体的で国民の目線から政策を提起」（言論ＮＰＯ）とも評価されました。

◆≪公明の勝利で「改革」持続を≫◆
　公明党は４年半前、「政治の安定と改革」を掲げ、連立政権に参加しました。公明党の参加で政権が安定したことで、政府は切れ目なく経済対策を実行し、その成果が表れてきました。
　日本経済は着実に回復に向かい始めています。各種の経済指標は、景気が回復軌道にあることを裏付けています。この流れを、さらに確実に地方経済や中小企業、家計の隅々まで浸透させていくことが緊急の課題です。
　　　　　＊
■アック少子高齢化の進行で“待ったなし”なのが、年金・介護・医療の社会保障改革です。公明党は、元気な高齢者が多い社会の実現をめざす「介護予防１０カ年戦略」を発表。高齢者人口に占める要介護者の割合を１０年間で３割減らすことを目標に、高齢者が身体機能の向上や健康増進などに取り組めるよう、具体的プランを提唱しています。
　公明党の提言は、与党の「健康フロンティア戦略」の柱の一つに位置付けられ、政府の政策に反映される方向です。
　　　　　＊
■公明党は、現在４０％（カロリーベース）と先進国の中で最低水準にある食料自給率を１０年間で５０％に引き上げることなどを柱とする提言も発表。農業再生に全力を挙げています。公明党が７月の参院選で勝利すれば、「国民のための改革」がさらに前進します。

■ 拉致、核など一定の前進　神崎代表が見解

2004.5.23

≪１０人の行方不明者　再調査を解決につなげよ≫
≪神崎代表が見解≫

←【写真：日朝首脳会談についてコメントする神崎代表】


■公明党の神崎武法代表は２２日夕、日朝首脳会談の結果を受け、都内で記者団に対し、大要次のように述べた。

●一、小泉首相が２回目の訪朝をされたが、１回目の訪朝以降、膠着状態に陥った日朝関係の現状を打開するためリスクを覚悟で決断されたもので、高く敬意を表したい。

●一、１０人の行方不明者については、再調査を行い、日本側もそれに参加することになり、このことが全面解決の一歩になるよう、つなげなくてはならないと思う。

●一、核・ミサイル問題では、朝鮮半島の非核化をめざし、６カ国協議で平和的解決のための努力をしたいとの金正日国防委員長の言動もあった。また、弾道ミサイルの発射実験のモラトリアム（猶予）も確認され、北東アジアの平和と安定にとって大変よかった。

●一、（首相再訪朝に見合った成果だったか、との問いに）小泉首相が訪朝していなければ一つも実現しなかったことであり、首相が決断し、訪朝されたからこそ、それぞれの分野で一定の前進を勝ち取ることができた。

●一、（行方不明者の再調査に関する担保が不十分では、との問いに）全く進んでいなかったものをこうした形で前進させたという意味では、一定の評価をしていいのではないか。

●一、（特定船舶入港禁止法案について）国会は国会の意思として、きちんと（法律を成立）するのはいいと思う。政府の立場で日朝交渉全体を考え「発動せず」というのであれば、それも一つの判断だろう。（公明新聞：2004年5月23日）

≪拉致　全面解決に全力を≫
≪食料・医薬品支援　緊急人道援助と理解≫
≪冬柴幹事長が談話≫

　【２２日行われた日朝首脳会談について公明党の冬柴鉄三幹事長は、次のような談話を発表した。】

■一、本日（５月２２日）平壌で開催された小泉純一郎総理と朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の金正日国防委員長（総書記）との日朝首脳会談によって、拉致被害者家族５名の帰国が実現した。この日を待ち続けてこられたご家族の皆様に対し、心よりお喜びを申し上げたい。また、拉致被害者家族のうち北京等第三国での再会等を含め引き続き協議となった曽我ひとみさん一家については、今後政府としてできる限りのバックアップを行うべきである。

■一、北朝鮮がこれまで「死亡」「入国なし」としてきた拉致被害者１０人については、直ちに本格的調査を再開することになったが、拉致問題の全面解決に向けた一歩に繋げなければならない。引き続き政府は、拉致被害者１０人に関する真相究明、また、その他の行方不明者で拉致の可能性を排除できない方々の問題についても、粘り強く全面解決へ向け全力を挙げるべきである。

■一、今回の総理の再訪朝は、１年７カ月に及ぶこう着状態を打開するため、総理自らが大きなリスクも覚悟の上で決断されたものであり、総理の英断と関係者のご努力にあらためて心から敬意を表したい。

■一、今日の会談で先の日朝平壌宣言の誠実な履行が再確認されるとともに、核・ミサイル問題では金総書記から朝鮮半島の非核化が目標であり、その解決の場である六者協議に前向きな対応が示されたこと、さらにミサイル発射実験のモラトリアムが再確認されたことは東アジアの平和と安定にとって確かなる前進であると考える。さらに、日朝国交正常化交渉の再開に向け協議することとなったことを評価したい。

■なお、今回約束した２５万トンの食糧と１千万ドル相当の医薬品支援については、北朝鮮の深刻な食糧・医薬品不足に対応した国際機関を通しての緊急的な人道援助であり、拉致問題の交渉とは別個の措置と理解する。

平成１６年５月２２日

■ 使いやすい司法を実現　参院法務委で木庭氏

2004.5.23

≪総合法律支援　弁護士の独立、十分確保≫

←【写真：参院法務委で木庭氏】

■２０日の参院法務委員会で公明党の木庭健太郎氏は、全国で法的サービスを提供する総合法律支援（司法ネット）法案について、「国民が使いやすい司法を実現する意味で待ちに待った法案だ」と積極的に推進する姿勢を強調した。

■その上で木庭氏は、事業主体の日本司法支援センターが独立行政法人形態のため、同センターと契約して法律相談などの業務に従事する弁護士が行政の監督下に置かれ独立性が損なわれる、との懸念が指摘されていることに言及。

■山崎潮司法制度改革推進本部事務局長は、「法案では、個々の業務についてセンターの指揮命令を受けないとしている。トラブルが生じたときも、センターの判断で契約解除を決めることはできない」と弁護士の独立性を十分に確保していることを強調した。

■また木庭氏は、
●（１）同センターの業務である民事法律扶助や犯罪被害者支援の充実
●（２）同センターの受付窓口での相談者の立場に立った対応――
などを求めた。(公明新聞：2004年5月21日)

■ 少子化対策に全力を　参院厚労委で遠山氏

2004.5.23

≪少子化対策に全力を≫
≪年金制度　出生率向上が安定のカギ≫

←【写真：参院厚労委で遠山氏】　

■２０日の参院厚生労働委員会で公明党の遠山清彦氏は、少子高齢社会を乗り越え、経済や社会、地域の存続基盤を安定させるため、子どもを産み、育てやすい国づくりに総力を挙げる重要性を強調。その上で、政府が年金制度改革関連法案の前提として示した出生率１．３９（現状は１．３２）以上の達成に向け、「少子化対策に全力で取り組むべきだ」と強く訴えた。

■この中で遠山氏は、わが国の社会保障給付総額のうち、年金給付をはじめとする高齢者関連の給付が約７割を占めている一方、出産育児一時金や児童手当など子ども関連の給付が４％以下にとどまっている現状を指摘し、「子ども関連の施策が不足している」と強調。男性の育児休業取得率向上などの男性の育児参加を促す職場環境づくりや、不妊治療への保険適用の早期実現を要請した。

●これに対し、坂口力厚生労働相（公明党）は、「財政が厳しい中ではあるが、今こそ知恵を絞らなければならない時期だ」と述べた。(公明新聞：2004年5月21日)

■ 評価できる政府の改革案 　阿部恂氏の講演

2004.5.19

≪都本部政策勉強会の講演から　２１世紀型年金への改革≫

≪評価できる政府の改革案≫
≪支え手減少を巧みに調整　積立金活用し負担軽減≫
【元社会保障制度審議会委員、元日本経済新聞論説委員・阿部恂氏】

←【写真：都本部政策勉強会で講演する阿部氏】


今回の年金改革について、不勉強なマスコミが「改革先送り」「数字合わせ」などと悪口を書いていますが、私はとても良い改革案だと思っています。改革の中心を担った公明党の皆さんは疑念を抱くのでなく、「良い改革案だ」と、胸を張って言っていただきたいと思います。

■年金は、老後の所得について国が国民に約束した契約です。この約束のもとで年金を頼りに生活するお年寄りが多数存在するわけですから、突然に給付を大幅にカットするというような激変を伴う改革はできません。改革は、ゆっくり少しずつ進めていかないといけません。
　
■今回の改革のポイントは、急速に進む少子高齢化の中で、減少していく支え手の負担が過重にならないように給付の伸びを抑えることです。そこで今回の改革では、給付の伸びを自動的に調整する「マクロ経済スライド」という仕組みを新たに盛り込みました。
　
■これは、年金額を算定する際に賃金や物価の伸び率から、働き手の減少や平均余命の延び（スライド調整率、当面平均年０．９％程度）を差し引くことで給付の伸びを抑える仕組みです。例えば新規の年金額を算定する場合は、賃金が２％上がっていても、年金額は０．９％を引いた１．１％分だけの上乗せとさせていただくのです。こうした、年金の支え手が減少する影響を、給付の抑制に巧みに反映させる仕組みです。
　
■実際、現行の給付水準を維持すると、２０２５年の厚生年金の支出合計は年間約５３兆円に上ると試算されていますが、この調整方式を導入した場合は４６兆円と、約７兆円が抑制されます。年金は巨大な制度ですから、今から調整していけば、少しの変化でも長い間でかなりの額を抑えることができるのです。

■少子高齢化は、日本だけでなく、先進諸国に共通する課題です。各国とも“年金の危機”ともいえるこの問題をどう乗り越えるかという、いわば改革の「国際レース」を展開していると言っていいでしょう。
　
■スウェーデンやドイツは「高齢化」に重点を置き、平均余命の延びの影響を考慮した改革を進めています。これに対し、日本は「少子化」に重点を置いて、支え手の減少の影響を吸収する「マクロ経済スライド」の導入でレースに乗り込んだといえます。現在は、スウェーデンの改革がやや先行し、日本とドイツが続き、半歩遅れでイギリス、さらにフランスが追い、イタリアは下位に甘んじている、といった状況でしょう。
　
■私は、このレースにおいて日本の改革は、少なくとも決勝までは勝ち進んだ、という感じを持っています。案外、他の国が日本の方式を参考にする時代がくるかもしれないと思っています。

■給付と負担の水準については、まず給付はさまざまな議論を経て、厚生年金では受給開始時には、現役世代の平均手取り収入の５０％以上（モデル世帯）は確保しましょうということに決まりました。保険料率は、その給付を確保するためにどうするかを議論して、今後徐々に引き上げて２０１７年には１８．３％（労使で折半）で固定することになったわけです。
　
■欧州諸国では既に、保険料は２０％前後となっていますが、日本では２０年後、３０年後でも１８．３％で抑えることができた。これは、１４０兆円を超える年金積立金を取り崩して将来の給付に充てるという主張が盛り込まれたから可能になったといえます。

◆民主党も、年金改革でいろんな主張をしています。例えば、全国民に共通の最低保障年金を創設し、財源は年金目的消費税３％の増税で賄うという主張がありました。しかし、３％では到底賄いきれるものではありません。また、「最低の生活を保障するのだから税でやる」と言いますが、所得保障と生活保障は違うわけで、おかしな形で税を年金に入れると、「第二の生活保護」になってしまう恐れもあります。
　また、国民年金を含めた年金の一元化を主張していますが、自営業者の所得をどう正確に把握するかなど、現実は容易なことではありません。◆

　　　　＊

■□それに比べ、政府案は、現役世代の所得に比べて５０％以上の給付を保障し、保険料には上限を設定した。財源も国庫負担割合の２分の１への引き上げに道筋をつけるとともに、積立金の取り崩しで少子高齢化の波を乗り切る。給付水準を自動的に調整する仕組みも盛り込まれているのです。■□
　
■中途半端とか改革先送りとか言いますが、そんなことは決してありません。ガラガラポンと、新しい制度にしなければ改革といえない、というのは誤りであり、マスコミの悪いクセです。(公明新聞：2004年5月19日)

■ 年金法案成立めざす 安心できる制度が必要

2004.5.18

≪少子高齢社会が進展　安心できる制度が重要≫
≪党富山県本部時局で冬柴幹事長≫

■公明党の冬柴鉄三幹事長は１６日、富山市で開催された公明党富山県本部（島田一代表＝県議）主催の時局講演会に、漆原良夫衆院議員とともに出席し、自身の国民年金保険料の未納を深く陳謝した上で、参議院で審議される年金改革関連法案の成立に全力で取り組む決意を強調した。

■この中で冬柴幹事長は少子高齢社会が進む中で安心できる年金制度が重要だと指摘。その上で年金制度改革の政府案は「将来、よくやってくれたと必ず評価していただけるという確信があるから公明党は頑張っている。一歩も引かない」と力説し、理解を求めた。

■また国民年金保険料の未加入・未納問題の再発防止に努め、国会議員互助年金（議員年金）制度についても廃止して抜本的に改革していく点を強調し、参院選に挑む荒木きよひろ同県本部顧問（参院議員、参院選予定候補＝比例区）や公明党への支援を呼び掛けた。

■漆原氏は、自らの国民年金保険料未納について陳謝。その上で「日本の隅々まで法の光を当てる社会を築くため、司法制度改革に取り組んできた」と強調し、同改革の中心的存在である荒木氏への支援を訴えた。(公明新聞：2004年5月17日)

■ 状況を年２回公表。配布の規制緩和が必要

2004.5.17

≪北側政調会長の発言から≫

■公明党は昨年、他の政党に先駆けて１００項目のマニフェスト（政策綱領）を発表し、これを「選挙のときだけの公約」にならないよう昨年秋の衆院選直後に神崎武法代表を本部長とする「マニフェスト実現推進本部」を党内に設置しました。
■ここでは、年２回、マニフェスト実現への進展状況をチェックし、結果を国民の皆さまに公表する方針です。
■７月の参院選前にはマニフェストの進展状況についての中間報告を行うとともに、これまでの文言を一字たりとも変更せず、約２０項目を新しく追加する「改訂版マニフェスト」を発表する予定です。
　
■ 昨年秋の衆院選では「マニフェスト選挙」をめざすため、公職選挙法を改正し、街頭演説を行う場所や演説会場、選挙事務所、政党事務所でマニフェストの配布ができるようになりました。
■しかし、主要駅前などでは配布ができないため、有権者に十分な情報が行き渡らなかったという問題があります。７月の参院選を「政策本位」の選挙とするため、マニフェストの配布に関する規制緩和がもう一歩前進できるよう全力を挙げる決意です。

■ 公明マニフェスト　達成度に高い評価

2004.5.17

≪２１世紀臨調が「検証大会」≫

←【写真：各団体が主要政党のマニフェストに対する評価を発表した「検証大会」＝１２日　都内】


■マニフェスト（政策綱領）を着実に実現する公明党に高い評価――。「新しい日本をつくる国民会議」（２１世紀臨調）が１２日に都内で開いた「マニフェスト検証大会」で、経済団体や民間シンクタンクなど８団体が、主要政党のマニフェストに関する評価結果を発表しました。この中で公明党は、マニフェスト実現への進展状況が主要政党で最も高く評価され、達成度がハイペースであることが判明。「非常にまとまった政策」「国民の目線から政策を提起」とも評価され、「政策実現政党」としての力量が改めて証明されました。

≪「政策実現政党」を証明≫

≪具体的で国民の目線から政策を提起。進ちょく状況も判断できる（言論ＮＧＯ）≫
≪半年間の政策実現率は、英ブレア政権を上回る高い水準（構想日本）≫

■公明党のマニフェストに対する総括的な評価の中で、経済界の経済同友会（北城恪太郎代表幹事）は、「公的年金改革、治安の回復、国際協力などの分野で非常にまとまった政策を提示しており、評価したい」と指摘。政府の年金改革案に反映された「年金１００年安心プラン」をはじめ、「空き交番ゼロ作戦」や「地域パトロール強化」などの治安回復策、「国際平和貢献プロジェクト」などの国際協力策、環境・エネルギー政策に対して、５段階で「４」（各党とも「５」はなし）の高い評価を受けました。
　
■焦点であるマニフェストの進展状況については、特定非営利法人「言論ＮＰＯ」（工藤泰志代表）が、「公明党のマニフェストは具体的であり、国民の目線から政策を提起しており、その進ちょくについても党として判断できる状況となっている」と論評するなど、公明党が最も高い評価を得ました。党内に「マニフェスト実現推進本部」（本部長＝神崎武法代表）を設置し、マニフェストの進展状況を常にチェックしていることも注目されました。
　
■例えば、民間シンクタンクの「構想日本」（加藤秀樹代表）は、公明、自民両党（他党は対象となり得ず）のマニフェスト達成状況に関する評価をグラフで示しました。

●これによると、両党ともマニフェストの実現に全力で取り組んでいることが一目瞭然ですが、「方針／計画等の作成」「法案／予算案の提出」「公約の実現」のいずれの段階でも、公明党の取り組みが自民党を上回っていることが分かります。このことからも公明党の達成度が最も高いことが裏付けられました。
　 また、図の下段に記されているように、１９９７年の英国総選挙にマニフェストを掲げて臨み、１８年間続いた保守党政権を破った労働党のブレア政権が、最初の１年間で実現した公約の割合は２８％（自己評価ベース）。これに対して公明党は、昨年の衆院選後わずか５カ月間で１７％（２７項目）となっており、ブレア政権の達成率を上回るハイペースで、マニフェストを実現していると評価されています。


≪“質の高い”政策に注目≫

≪期限、工程、財源など評価。年金改革案は最高の「４」も≫

●個別の政策についても、公明党を評価する意見が少なくありませんでした。

≪国際貢献や治安回復も評価≫

■経済同友会が５段階評価で「４」をつけた政策のうち、「国際平和貢献センターの設置」など９項目に上る国際協力政策に関しては、「国際貢献・国際平和・軍縮・国際犯罪撲滅等、広範にわたり具体的な施策を明示している」と高く評価しています。
　
■また、治安回復策については「数値目標や期限、それを達成するための施策名は詳細に明記されている」と指摘、環境・エネルギー政策についても「数値目標とそれに向けた具体的な施策が示されている」として、いずれも「４」の評価を下しています。これらの政策については、数値目標や期限、工程、財源など、マニフェストに必要とされる条件が一定水準以上に備わっていると認められたことが、高い評価を得る要因となっています。
　
■なお、年金制度改革案についても、「経済同友会の考え方とは異なる」としながら、「数値目標（国庫負担の割合）、期限（法案提出）は明記されている」として、同じく「４」の評価をしています。しかも、これらの政策はいずれも実現・前進していることは周知の通りです。

≪司法改革で最高の７０点≫

■「言論ＮＰＯ」は、公明、自民両党の政策評価を点数（満点は１００点）で示しましたが、最高の７０点を獲得したのは公明党の司法制度改革案でした。
　 司法改革について公明党は
●（１）奨学金制度の充実などでロースクール（法科大学院）へ進学する学生を財政的に支援
●（２）国民が裁判手続きに参加する裁判員制度の創設
●（３）法律扶助制度の拡充や犯罪被害者の刑事手続き参加制度の創設――
などを提唱。
　
■これに対して「言論ＮＰＯ」は、「公明党のマニフェストは司法改革の理念を把握しており、その政策体系もロースクールの学生支援で奨学金などの充実や裁判員法を優先しているなど、理念に基づいて政策が体系化しており、マニフェストとして妥当性がある」と分析。政策としての“質の高さ”を評価しています。（公明新聞：2004年5月16日）

■ 税源移譲への道筋つける（三位一体改革）

2004.5.16

≪全国知事会と懇談会≫
≪三位一体改革など意見交換≫
≪神崎代表、冬柴幹事長ら≫


■公明党の神崎武法代表、冬柴鉄三幹事長らは１４日、国会内で全国知事会の梶原拓会長（岐阜県知事）らと懇談し、地方への補助金削減、地方交付税見直し、地方への税源移譲を一体的に進める三位一体改革などに関する要望を受け、意見を交換した。懇談会は全国知事会の申し入れで行われたもので、今後、定期的に開催する。

■懇談会の冒頭、神崎代表は、政府が策定中の「骨太の方針」に関連して「大変なのは（国から地方への）税源の移譲であり、所得税から住民税への税源移譲の道筋をつけたい」と強調。三位一体改革については「対立の構図ではなく、国と地方が持続可能な行財政システムをどう構築していくのかという観点から議論し、結論を出さなければならない」との考えを示した。

●梶原会長は、「生活の場の実情が政治に反映されるようにしなければならない」と述べ、公明党との定期的な意見交換に期待を表明。その後、三位一体改革の進め方などについて意見交換した。

■懇談会には公明党から北側一雄政務調査会長、枡屋敬悟総務部会長、山名靖英地方議会局長（いずれも衆院議員）、全国知事会から岩手県・増田寛也、茨城県・橋本昌、愛知県・神田真秋、奈良県・柿本善也、鳥取県・片山善博、徳島県・飯泉嘉門、愛媛県・加戸守行、熊本県・潮谷義子の各知事も出席した。
（公明新聞：2004年5月15日）

■ 景気回復を確実にする公明党

2004.5.14

≪地方、中小企業への浸透に全力≫
≪経済指標が示す明るさ≫

■東京の神田から日比谷に至るＪＲ沿いの地域では今、十数カ所で再開発が進められ、１００棟を超すビルの建設が計画されているという。日本経済新聞の集計（７日）によれば上場企業の２００４年３月期決算は、３年ぶりに過去最高の利益となるという。１年前の３月期がリストラによる利益ねん出であったのに対し、増収による利益拡大へと企業の収益構造が変わってきた――と同紙は分析している（５月８日付）。
■今、マスコミで紹介されるさまざまな経済ニュースからは、景気回復の力強い足音が聞こえてくる。“景気は気から”といわれるが、「デジタル家電が好調で、消費が持ち直してきた」「だんだん街にも活気が出てきた」といった明るい“気分”や消費者心理が日本経済復活には大事な要素だ。
　
■その意味で、最近のさまざまな経済指標には注目したい。

●例えばＧＤＰ（国内総生産）は、０３年１０―１２月期のＧＤＰが４期連続のプラス成長となり、実質で前期比１．６％増、年率換算で６．４％増。伸び率は１３年半ぶりの高成長だ。今回は民間支出主導で高成長を達成しているところに特徴がある。このため「先行きのデフレ脱却に期待を抱ける状況となってきた」（嶋中雄二・ＵＦＪ総研投資調査部長、「エコノミスト」４．６号）との期待も膨らむ。

●また日銀短観（全国企業短期経済観測調査）によれば、企業の収益力を示す経常利益は２００４年度にかけて３年度連続の増益となる見込みで、これは８年ぶりのこと。４月の月例経済報告は「景気は、企業部門の改善に広がりがみられ、着実な回復を続けている」と指摘した。収益や景況感の改善が、大企業の製造業ばかりでなく、非製造業や中小企業にも広がりつつあることなどを反映したものだ。

●一方、企業倒産にも歯止めがかかりつつあるほか、４月末に総務省が発表した３月の完全失業率は４．７％に。これは０１年３月以来、３年ぶりの低水準だ。日本経済低迷の足かせだった金融機関の不良債権処理も確実に進んでいる。

●こうした景気を本格的な回復軌道に乗せるには、「一にも二にも、引き続き『政治の安定』が欠かせず、そのもとでの『改革の持続』が必要」（北側一雄政務調査会長）だ。
　
■日本経済は長期にわたって低迷し、暗い雲に覆われてきた。１９９９年当時、大手金融機関の破たんなど金融危機がわが国を脅かしていたとき、公明党は「政治の安定と改革」を掲げ、連立政権に参画した。公明党が政権を力強く支え、政治が安定したからこそ、政府は切れ目なく適切な経済対策を実行できた。そうした改革の実行により、さまざまな経済指標の好転という成果が形をとってきたといえる。

■≪改革のエンジンに≫

　『しかし回復基調にあるといっても、０４年版中小企業白書が示すように、中小企業は大企業に比べそのスピードが遅く、地域・業種間でもまだら模様だ。若年者の雇用も依然として厳しい。内需の柱である個人消費もまだ力不足だ。
　 景気をどう本格回復させるか。それには、これまで以上に公明党が連立政権の中で“改革のエンジン”となっていくしかない。参院選に向けて、「景気回復を確実にする公明党」をさらにアピールしていきたい。』

■ はまよつ代表代行　参院選勝利へ決意表明

2004.5.14

≪神奈川県本部女性委が時局≫

←【写真：参院選勝利へ決意を表明する、はまよつ代表代行】


■公明党のはまよつ敏子代表代行（参院選予定候補＝比例区）は１２日午後、横浜市内で開かれた神奈川県本部女性委員会主催の時局講演会に出席し、参院選への力強い決意を表明した。
　
■はまよつ代表代行はあいさつの中で、「政治は庶民の皆さまの幸せのためにこそある、との信念で悔いなく戦ってきた」と強調。「連立与党での４年半で公明党が主張して実現した法律や政策は、１００をはるかに超える」と述べ、公明党が与党の中で十分に力を発揮していることを訴えた。また、公明党が野党時代にも教科書の無償配布や白内障の眼内レンズの保険適用など数多くの政策を実現してきたのに対し、「今の野党は知恵も力もないから実績がつくれない」として、政策実現力の違いを訴えた。
　
■また、はまよつ代表代行は、公明党が奨学金の拡充、児童手当の拡大、女性専門外来の開設に代表されるような国民主役の政治をリードする「政策実現政党」であるとともに、「政策実現政治家・はまよつ敏子であると自負している」と力説した。(デイリーニュースより)　

■ 特別会計など税金のムダ削減急げ 遠山氏

2004.5.11

≪予算執行調査拡充迫る≫

≪特別会計など税金のムダ削減急げ≫
≪参院決算委で遠山氏≫

←【写真：税金のムダ削減を訴える遠山氏】


■参院決算委員会は１０日、特別会計改革について集中審議を行い、公明党の遠山清彦氏は、歳出規模で一般会計をはるかにしのぐ特別会計についてムダ削減に向けた取り組みを促した。

■遠山氏は、一般、特別会計予算を事後点検し、翌年度査定の参考にする予算執行調査について５１事業を対象に財務省が実施した結果、２００４年度予算案では４９２億円の削減効果を挙げた点に言及。このうち民家対象の防音工事で市場価格より割高だった点を是正し、約３０億円削減できた防衛庁事業を挙げ、「氷山の一角ではないか」と述べ、同調査の対象事業をさらに拡充するよう訴えた。

●これに対し、財務省の山下英利政務官は「予算効率化は重要。一生懸命進めていきたい」と述べた。

■また遠山氏は、現在３１ある特別会計の統廃合を省庁横断的に検討する場として経済財政諮問会議を活用するよう提案したほか、行政コスト削減と公務員定数削減とを連動して進める必要性を強調した。(デイリーニュースより)

　

■ 児童手当の支給拡大　小学３年修了まで

2004.5.11

■４月から児童手当の支給対象年齢が、これまでの「小学校入学前まで」から「小学３年生修了まで」に引き上げられます。支給対象児童数は約３００万人増の９３６万人が見込まれています。
　
■手当の支給については、現在審議中の年金改革関連法案の後に審議される児童手当法改正案の成立後、年３回ある支給月（２月、６月、１０月の年３回）のうち、事務手続きが整った支給月に、４月まで遡って支給されます。早ければ６月の支給月に間に合います。
■なお、今回の制度拡充では、支給額と所得制限は現行制度と変わりません。

≪４月から、児童手当の支給対象年齢が、これまでの義務教育就学前までから小学校３年生修了前までに変わる予定のところが、国会審議の遅れで、対象者への連絡が遅れている現状にあります。該当する市民の皆様に対し、混乱と不安を除くための措置が必要と、要請し、予定される対応等がホームページに掲載されました。下記をクリックしてください。≫
http://www.city.akishima.tokyo.jp/JPortal/oshirase/001100oshirase.htm

■ 社会保障全般の財源の在り方 国民に道筋を

2004.5.10

≪国民に道筋示すべき≫

≪社会保障全般の財源の在り方≫
≪衆院厚労委で福島氏≫

←【写真：質問する福島氏】

■７日の衆院厚生労働委員会で公明党の福島豊氏は、年金制度改革に関する自民、公明、民主の「３党合意」の中で「年金保険料については、社会保障全体の在り方の検討状況などの事情を勘案し、必要に応じて検討を加える」としている点に関し、首相の見解を聞いた。

■これに対し小泉純一郎首相は、年金政府案で厚生年金保険料の上限を１８．３０％とし、給付水準を現役世代の平均手取り収入の５０％以上と規定したことに触れ、「今後の見直しにおいても、この点については十分留意する必要がある」と述べた。
　
■さらに福島氏は、年金だけでなく、介護、医療を含めた社会保障制度全般を支える財源について「保険料と税の組み合わせをどう考えるか、国民に率直な道筋を示さなければいけない」と指摘。
●小泉首相は「保険料、税の負担と、給付の問題は大事な問題だ。与野党の協議会の場で大いに議論してほしい」と述べた。
　
■また福島氏は、民主党が主張する年金制度一元化について「納税者番号制度の導入など、国民の理解を得るハードルが多々あるのではないか」と指摘。
●小泉首相は、現行制度の複雑さのほか、一元化に関して国民年金を含めて一緒にするかどうかなど考え方がさまざまあることに言及し、「一元化の共通の認識を持つだけで１、２年かかると思う」と述べた。(公明新聞より)

■ 道路公団民営化法案　民主案「夢物語」

2004.5.9

≪高木陽介党国土交通部会長に聞く≫

←【写真：インタビューに答える高木陽介党国土交通部会長】

■政府案　債務返済と道路網整備を両立■
■民主案　現場から遊離した“夢物語”■

◆◆通行料金の値下げが可能に　――道路公団を民営化する目的、国民にとってのメリットは？

●【高木部会長】　現在の道路公団による高速道路の建設手法は、日本の財政に余力がなかったために、借金をして有料道路を造るという方針で行ってきました。
　ところが、
■（１）不採算路線の建設に歯止めがかからず、４０兆円もの莫大な債務を抱えた
■（２）公団への高級官僚天下り
■（３）コスト意識の欠如
■（４）ファミリー企業との関係が不明朗――
などの弊害が次々に浮き彫りになり、道路公団の見直しが行われることになりました。
　
●見直しのきっかけになったのは、小泉首相が道路公団民営化を掲げたからではなく、もともと１９９９年に公明党が連立参加した時、特殊法人改革を提案したからです。２００１年６月には、公明党がリードする形で「特殊法人等改革基本法」が成立し、特殊法人の民営化や廃止が進みました。道路公団も例外ではなく、０１年１２月に閣議決定された「特殊法人等整理合理化計画」で廃止が決まりました。道路公団改革の大きな流れをつくったのは公明党です。

≪建設の是非めぐる議論を公開　――政府案の特徴は、どういう点ですか？≫

　●高木　政府案では、日本道路公団を３分割し、首都高速、阪神高速、本州四国連絡橋の各公団については、現行規模で民営化します。また、４公団の道路資産と債務を引き継ぐ独立行政法人（日本高速道路保有・債務返済機構）を新たに設立し、民営化から４５年以内に債務４０兆円を返済して、同機構を解散し、道路を無料開放するとしています。
　
　●特に、借金を４５年以内にしっかり返済する道筋を明確にしながら、国の整備計画９３４２キロのネットワーク（道路網）もきちんと整備する、この両方を担保したのが、今回の政府案の特徴であると思います。
　そして、すべてではありませんが、今までの弊害部分を解消したといえると思います。
　
　●例えば、会社が採算に合わないと判断した道路は、社会資本整備審議会で、建設の是非を検討することになりますが、「どの道路を、どういう形で造るか」という審議会の議論が公開されます。そのため、族議員の介入など政治的な圧力が排除されます。

≪公明、建設コスト削減を推進　――公明党の主張は、どう反映されましたか？≫

　●高木　まずコスト削減です。政府案ができる前の２００３年１２月、政府・与党が協議会を開き、４公団民営化の基本的な枠組みを決めました。協議会では、９３４２キロのうち、未整備の残り約２０００キロの建設コストについて、当初予想されていた２０兆円の建設費を、約半分（１０．５兆円）に削減しました。公明党がいなければ、こんなには下がりませんでした。
　
　●ＥＴＣ（ノンストップ料金収受システム）についても、普及を主張してきましたが、現在約２７０万台まで搭載車が普及しました。また、ＥＴＣを活用して、夜間割引や通勤割引など、通行料金の値下げが行われるようになりました。
　
　●さらに、今までの料金プール制（東名高速など黒字路線で得た料金収入を地方の高速道建設費に回す）は、コスト意識が生まれないという問題点がありましたが、分割することによって、その会社の扱う範囲で収支の決着をつけなければいけなくなりました。
　
　●公明党が与党にいたからこそ、こうした、“どんぶり勘定”に初めてメスが入ったのです。そのきっかけは、先ほども触れた特殊法人等改革基本法です。それまで政府には、特殊法人を改革するという発想はありませんでした。利権とは縁遠い公明党だから、先べんをつけられたのです。

≪民主、無料化への道筋示せず　――民主党の無料化案について。≫

　●高木　民主党案の問題の一つは、“問題先送り”をしているという点です。結局、彼らの法律案は基本法という形にしてしまったことによって、「いつ、どういう形で無料化するのか」というスキーム（枠組み）については、全く触れていません。
　
　●さらに、一部課金制にして、首都高速や阪神高速は有料で残すとしているのも矛盾です。首都圏と近畿圏の人は、税金を払った上に、料金まで徴収され、二重払いという不公平が生まれます。
　
　●民主党は、４０兆円の借金を税金で返すということですが、今まで利用者負担で４０年近くやってきたのを急に、明日から国民負担で借金を返すということになったら、国民は怒ると思います。４月１３日の衆院国土交通委員会の参考人質疑でも、民営化推進委員会の猪瀬直樹氏が民主党案を「夢物語だ。恐らくだれも信用しない」と批判していましたが、その通りです。(デイリーニュースより)

■ 「３党合意」で冬柴幹事長に聞く

2004.5.8

≪社会保障　一体的見直しを協議≫

←【写真：インタビューに答える冬柴幹事長】


■自民、公明両党と民主党は６日の幹事長・国会対策委員長会談で、年金制度改革に関する「３党合意」を行いました。この合意や年金一元化の意味、国民年金保険料の未納対策などについて、冬柴鉄三幹事長に聞きました。

【一元化　（厚生年金と共済年金）被用者年金同士を統一】
【国民年金までは将来の課題】

【３党合意について】

[国民的課題、野党含め議論]

　――今回、３党合意をしたのは、なぜですか。？

　●冬柴鉄三幹事長　少子高齢化の中で今後、介護保険の見直しや新しい高齢者医療制度の創設なども喫緊の課題となっています。こうした社会保障全般で多くの財源が必要になることが予見されており、税であれ保険料であれ、その財源のあり方でベストミックス（最適の組み合わせ）を考えていく必要があります。
　 社会保障は国民全体にかかわる重要な課題ですから、与党だけでなく、野党も一緒になって社会保障全般の一体的見直しを協議するための協議会を設置し、しっかり議論を開始していこうということになったわけです。

【年金一元化について】

　――３党合意にある「年金一元化」とは何を指しているのですか。？

　●冬柴　これまで政府が「年金一元化」と言った場合、「公的年金制度の一元化の推進について」（２００１年３月１６日）の閣議決定でも「被用者年金制度の統一的な枠組みの形成を図る」とあるように、被用者年金（厚生年金と共済年金）同士を統一しようということを意味しています。実際、これまでも電電公社や国鉄民営化の際に共済年金を厚生年金に一元化してきましたし、今国会でも国家公務員と地方公務員の共済年金の財源を一緒にしようとしています。

　――なぜ国民年金を含めた一元化ではないのですか。？

　●冬柴　被用者年金はいずれもサラリーマンや公務員のため、所得の把握が正確にでき、保険料を天引きするという源泉徴収で確実に納められる点で共通しています。
　 これに対し、国民年金は、加入者である自営業者の方々は毎月の所得が決まったものではなく、自己申告で経費を報告しており、所得をどこで捉えるかという大きな問題があります。一元化した場合、サラリーマンと同様に収支を把握しなければならず、それには、国民納税者番号制度を導入せざるを得ず、大きな政治問題となるでしょう。しかも、一元化によって、全額を自分で負担しなければならない自営業者の保険料は最大８．２倍にも跳ね上がるとも言われます。
　 ですから、与党と民主党の幹事長・国会対策委員長会談で私は、合意文書の「年金一元化」とは被用者年金の一元化を意味していると述べました。

　――３党合意で法案に加える付則には「公的年金制度の一元化を展望」とありますが。？

　●冬柴　この「一元化」は国民年金までを含めたものです。ただし、これは何年何月までにということではなく、それを展望した議論をしようということです。

【給付　「５０％」の約束揺るがず】
【財源は介護、医療含め議論】

【年金政府案への影響】

　――合意では、年金保険料について「必要に応じ検討を加える」とありますが、政府案の「給付と負担」は変わりますか。？

　●冬柴　ご安心ください。私たちは年金１００年安心プランとして、保険料には上限を設け（年収の１８．３０％）、給付水準は現役世代の平均手取り収入の５０．２％より下げないという政府案を提案しています。経済社会情勢の変化がありますので検討はしていきますが、「負担と給付」は表裏一体ですので、給付は５０％以上確保するとの国民との約束に傷がつくような保険料の設定はあり得ません。

　――３党合意では、３年間で「社会保障制度全般を一体的に見直す」とありますが、３年後に年金制度を見直すのですか。？

　●冬柴　そうではありません。私どもは今回の政府案こそ抜本改革だと考えています。ただ、年金の財源問題は、今後の介護や医療の改革と切り離しては考えられない問題ですから、そこを一体で考えていきましょうということです。

【国民年金の未納問題】

[議員一人ひとりが責任持ち確認]

　――今回の合意で、今後、国民年金保険料の未納は防げますか。？

　●冬柴　今回、歳費から国民年金保険料を天引きすることを確認しており、公明党も来週中には、全国会議員に口座振替の手続きをとってもらい、私のところに報告してもらうことになっています。

　――国会議員の納付状況の公開については。？

　●冬柴　党が一律にやるべき話ではないと思います。保険料の払い込み状況は非常にプライバシーに関するもので、社会保険事務所も本人以外には教えず、政党から問い合わせても絶対に回答は来ません。ですから、議員一人ひとりが政治責任をかけて調査して、その結果を党に報告してもらいます。党はその情状に照らし、処分を含めてそれを早急に公表したいと考えています。
　 その上で、これだけ社会問題になったのですから、再発防止には万全を期し、今国会中に立法措置が必要なものについては対処します。(デイリーニュースより)

■ 自民、公明と民主が合意

2004.5.8

≪年金法案、１１日衆院通過へ≫

【社会保障全般を見直す】
【国民年金未納防止策も確認】
【自民、公明と民主が合意】

←【写真：年金制度改革について合意した自民、公明、民主の３党幹事長・国対委員長会談】

■自民、公明の与党両党と民主党は６日、国会内で幹事長・国会対策委員長会談を断続的に開き、２８日の衆院厚生労働委員会で可決された年金改革関連法案への対応と国民年金未納問題の再発防止策などについて協議した。その結果、年金法案に関して、社会保障制度全般の一体的見直しの観点から、法案の付則を修正し、１１日の衆院本会議で可決することで合意した。会談には、公明党から冬柴鉄三幹事長、東順治国対委員長が出席した。

■会談では、年金法案への対応について、衆院本会議採決にあたって、法案の付則に「社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付の在り方を含め、一体的な見直しを行いつつ、これとの整合を図り、公的年金制度について必要な見直しを行う」「見直しを行うに当たっては、公的年金制度の一元化を展望し、体系の在り方について検討を行う」との修正を加えることで一致。

■その上で、年金、介護、医療など社会保障制度全般のあり方に関する小委員会を衆参両院の厚生労働委員会に設置し、２００７年（平成１９年）３月をめどに結論を得ることとし、この国会審議と並行して、与野党による協議会を設置し社会保障全般の一体的見直しを検討していくことでも合意した。
　
■年金保険料については、「社会保障全体の在り方の検討状況や経済や社会情勢の変化などの事情を勘案して、必要に応じて検討を加えていく」ことにした。これについて、会談の中で冬柴幹事長は「給付水準５０.２％を国民に約束しており、これを傷つけるようなことはしない」と強調した。
　
■また、会談では、閣僚や民主党幹部など国会議員による国民年金保険料の未納が相次ぎ発覚したことを受けて、今国会で再発防止策を講じることとし、具体的に、
●（１）錯誤などで未加入、未納は、一定条件の下で事後納付できるように法的措置を講じる（
●２）民間人から登用される大臣は、国家公務員共済年金に加入できるよう政令改正する――
・・・ことを決め、国民年金の未加入者や未納者に対しては、社会保険庁から通知、督促を適正に行うための措置を講じることでも一致した。
　
■一方、国会議員の年金納付状況の公開については、会談の中で、自公の両幹事長は「本人に任せるものであり、われわれがこうしろとか言うべきものではない」との考えを示した。(デイリーニュースより)

■ よく分かる年金積立金　Ｑ＆Ａで解説

2004.5.5

≪ムダ遣いされている？≫
≪福祉施設　全て売却、保険料投入せず≫

●年金改革の中で、国民に保険料の引き上げを求める以上、保険料のムダ遣いは徹底して排除しなくてはなりません。問題の全国２６５カ所の年金福祉施設は与党合意（２００４年３月１０日）に沿って、今後、全施設が売却され、「年金給付に関係しないことに保険料を使用しない」との方針のもと、徹底した改革が進められます。
　
●保険料で整備された年金福祉施設は、年間４４００万人（０２年度）が利用していますが、国有財産減価償却費の考え方を考慮した収支状況を見ると、ほとんどが赤字経営です。また、施設の運営を委託されている公益法人（７法人）は、官僚の天下りの温床になっており、国民から厳しい批判にさらされています。
　
●グリーンピア（大規模年金保養基地）は０１年の閣議決定により０５年度までに廃止されます。
　
●年金住宅融資（貸付額累計２５.７兆円、０２年度末）についても、０１年の閣議決定により、０５年度までに廃止され、融資債権の管理・回収は独立行政法人福祉医療機構に引き継がれます。

■≪市場運用で６兆円損失？≫
●≪既に６割回復、長期的視点で≫


■０２年度末で１４７兆円の年金積立金は、大半の約１１２兆円が財務省所管の財政融資資金に預託され、残りの約３５兆円が厚生労働省所管の年金資金運用基金によって管理され、財投債（国債の一種）の引き受けや市場運用に投入されています。

■このうち年金資金運用基金の累積損失が６兆７１７億円（０２年度末）に達し、市場運用のあり方について見直しを求める声が高まっています。
　
■確かに、専門性の徹底や責任の明確化など運用体制の見直しは不可欠です。その上で、市場運用においては長期的視点に立った評価が必要であることも事実です。
　実際、金融市場が好調な時は高い運用利回りを得ており、１９８６〜００年度までは運用収益の累計が９兆３４００億円に上りました。さらに０３年度は市場運用によって第３四半期まで（４〜１２月）に３兆４９２２億円の収益があり、既に損失約６兆円のうち６割近くが取り戻されています。今後、株価が上昇すればさらに事態は好転することが予想されます。
　
■０２年度は国内株式で２兆４５２億円、外国株式で１兆４６８０億円の損失が発生し、市場運用は極めて厳しい結果でしたが、積立金全体の運用では、財政融資資金への預託金収益３兆２９６８億円や財投債１３４７億円の収益などがあり、単年度で２３６０億円の収益を確保しています。

■■≪不良債権化し実態ない？≫
●●≪積立金は安全、厳然と存在する≫


■郵便貯金や簡易保険の資金とともに、年金積立金の大半が財務省所管の財政融資資金に預託されています。
　
■この財政融資資金から、特殊法人などに多額の融資がなされ、それが不良債権化することで積立金を回収できないかのようなイメージを与えるセンセーショナルなマスコミ報道が繰り返されることによって、国民の間に「積立金の実態はないのではないか」といった不安が広がりました。
　
■しかし、これは全くの誤りです。積立金は直接、特殊法人などに融資されているのではありません。預託先は財務省所管の財政融資資金であり、国がつぶれない限り、預託金は安全です。
　
■加えて、０２年度末で１１２兆円の預託金は、毎年約２０兆円近くが年金特別会計に戻され、０８年度までに利子とともに全額が戻ってきます。預託に伴う金利の収益は０２年度から０８年度までで１０兆２９９２億円が見込まれています。

■■≪具体的にどう取り崩す？≫
●●≪今の若い世代が受給し始める２０５０年頃から重点的に≫


■政府案では年金積立金はまず、団塊の世代が受給者の側に回ることによる給付の増加に対応して取り崩します。そして、その後、積み増し、さらに団塊の世代の子どもや、それに続く今の２０代以下の若い世代が受給し始める２０５０年以降に重点的に取り崩し、給付水準５０％以上の「暮らせる年金」を２１００年まで保障する財政見通しを立てています。
　
■厚生年金は現在、約５年分の給付に相当する積立金を保有していますが、２１００年の時点で１年分が残るように取り崩します。
　
■国民年金は現在、約３年分の給付に相当する積立金を保有していますが、２１００年時点で同じく１年分を残して取り崩します。


■■≪運用体制はどう改革？≫
●●≪専門性を徹底し、責任を明確化≫

■運用体制の見直しについては、専門性を徹底し、責任の明確化を図るとともに、現在、年金積立金の管理運用を行っている特殊法人（年金資金運用基金）を廃止し、新たに年金積立金管理運用独立行政法人を創設します。
　
■新法人は、施設業務や住宅融資業務を廃止し、運用業務に特化。理事長には資金運用に関する高度な知識と経験を有する者を任命し、理事長が運用方針を作成。これを金融・経済などの専門家で構成する「運用委員会」が審議します。これら専門家集団である新法人が債券や株式への投資割合などの運用方針を決定することとし、責任を明確化します。
　
■評価委員会が毎年度、運用実績を評価し、法人役員などの人事、報酬に反映させる仕組みも導入します。
　
■厚生労働大臣は運用業務の中期目標を設定、必要に応じて運用方針の見直しを要求します。(デイリーニュースより)

■ 憲法記念日の街頭演説で神崎代表ら

2004.5.5

≪行動する平和主義めざす　憲法記念日の街頭演説で神崎代表ら≫
≪国際貢献、人権など重視≫
≪公明　未来志向の論戦をリード≫

←【写真：憲法記念日の街頭演説で「未来志向の憲法論議を」と訴える神崎代表】 　
　
■■公明党は、５７回目を迎えた憲法記念日の３日、神崎武法代表とはまよつ敏子代表代行（参院選予定候補＝比例区）、沢ゆうじ広報局次長（同＝東京選挙区）らが東京・ＪＲ新宿駅西口で街頭演説会を行い、性急な憲法改正論と、かたくなな憲法擁護論の間で「橋渡しをしながらコンセンサス（合意）をつくる大きな役割が公明党にある」と、未来志向の憲法論議をリードする考えを訴えた。演説の中で神崎代表は、最近の世論調査で憲法改正賛成が半数を超しつつ、平和憲法の象徴である第９条改正は半数以下にとどまっていることに対し、「悲惨な大戦の体験などを踏まえ、日本人は憲法９条を大事にしたいという素朴な思いを持っているのではないか」と指摘し、９条の重要性を強調。国際貢献に関しては、「平和は単に願うだけでは守ることができない時代だ。

■■地球全体の平和主義、行動する平和主義に立って、平和を創造、構築するために不断の努力をしなければならない」と力説した。
　
■■また、公明党の現憲法に関する考え方について神崎代表は、「国民主権主義、恒久平和主義、基本的人権の尊重の憲法３原則を永久不変の原理として堅持する」と重ねて強調。今後、
●（１）国際貢献をさらに行うための安全保障の視点
●（２）国民主権をさらに確かにしていく視点
●（３）激動する社会にあって人権を確立する視点
●（４）環境を一層重視する視点――
で議論を深め、「６月までに論点整理し、秋に一定の見解を示したい。公明党は、これからも２１世紀の日本を見据すえた、骨太の憲法改正論議をしていく」と訴えた。　


■はまよつ代表代行は、憲法３原則に触れながら、第９条について「日本が平和国家の先頭に立ち、世界不戦の流れをつくっていくとの９条の精神を踏まえて論議していきたい」として、「積極的平和主義、恒久平和主義は人類普遍の原理として守っていかなければならない」と強調。
　さらに、「日本を平和、福祉、環境、人権、教育、文化・芸術の先進国にしていくために、未来志向の憲法論議をしていく」と訴えた。
　
■沢氏は、「庶民の目線で国民のための政治を実現していく」と決意を述べた。

■街頭演説には、藤井富雄常任顧問（都議）、山口那津男都本部代表（参院議員）、高木陽介衆院議員らが出席した。(公明新聞より)

■ マニフェスト、　公明は着実に政策を実現

2004.5.4

≪景気回復、中小企業にも≫
≪本格再生へ取組み強化≫
≪神崎代表が西田氏を応援≫

←【写真：公明党への絶大な支援を訴える神崎代表（中央）＝２日　埼玉・志木市】 　

【埼玉・志木市で街頭演説会】


■公明党の神崎武法代表は２日、埼玉県志木市で開かれた党同県本部主催の街頭演説会に、高野博師同県本部代表、西田まこと青年局次長（参院選予定候補＝埼玉選挙区）とともに出席し、公明党への絶大な支援を訴えた。

■神崎代表は、７月の参院選を「昨年秋の衆院選で各党が掲げたマニフェスト（政策綱領）の達成状況が問われる政策審判選挙だ」と位置付けた上で、公明党が掲げた１００項目のマニフェストで、３１項目が実現、または大きく前進、６８項目が進行中であることを紹介。「公明党は他のどの政党よりもマニフェストの達成度が高い」として「生活者の目線で着実に政策を実現している公明党に力強い支援を」と呼び掛けた。
　
■さらに、神崎代表は、公明党が連立政権に参加して政治が安定した結果、大都市や大企業を中心に、景気回復の兆しが見えてきたことを強調。「この動きを地方や中小企業にまで広げていくために、一段と政策を強化していく」と訴えた。
　
■西田氏は、「若さと行動力を生かし、中小企業対策やイラク復興支援に全力で取り組む」と決意を表明した。(デイリーニュースより)

■ 連立４年半、景気が回復軌道に

2004.5.3

≪公明、地方・中小企業への浸透に全力≫


■日本経済の先行きに、ようやく明るさが見え始めました。各種経済指標は、着実な景気回復を裏付けており、長かった不況のトンネルを間もなく抜け出しそうです。公明党が連立政権に参加して政治が安定した結果、適切な経済対策を実行した効果が、芽を出してきたからです。ただ、景気回復にはばらつきがあり、本格的な回復軌道に乗せるため、公明党はさらに切れ目のない政策運営を進めていきます。


【ＧＤＰ】
【１３年半ぶりの高い成長率に】

■日本経済の好転ぶりは、国内総生産（ＧＤＰ）の成長率に表れています。２００３年１０―１２月期のＧＤＰ（改定値）は４期連続のプラス成長となり、実質で前期比１．６％増と、１３年半ぶりの高い伸びを示しました。
　
■今回の特徴は、公共事業など安易な財政出動に頼るのではなく、民間支出主動で達成していることです。
●過去２回（９２〜９４年、９８〜００年）の回復時は、それぞれ４５兆円、６８兆円のお経済対策費が投じられたのに対し、
●今回（０１〜０３年）の局面では１４兆円でした。
■規制緩和や投資減税・税制改正、予算配分の重点化などの改革が浸透し、民需を重視した政府・与党の総合デフレ対策が功を奏す形で回復局面を迎え始めています。

【経常利益】
【企業、３年連続増益の見込み】

■企業活動にも改善の動きが広がっています。企業の収益力を示す経常利益は、今年度にかけて３年度連続の増益となる見通しです（日本銀行の全国企業短期経済観測調査「日銀短観」で前年度と比べたもの）。３年度連続は８年ぶり。
　
■この日銀短観の内容を受け、４月の月例経済報告では、大企業、製造業だけでなく、昨年度後半から中小企業や非製造業にも増益が及んでいる、との明るい話題も出ています。
　
■一方、同報告によると、企業が事業の拡大や合理化を目的に工場や機械を増設する設備投資が「増加」しています。設備投資の増加は今後、景気がさらに持ち直し、製品の売れ行きが良くなると企業が予測しているためです。しかも、投資活動は現在の景気を押し上げるだけでなく、増設した工場や機械が実際に動き出す将来にわたって経済成長をリードしていきます。

【企業倒産】
【今年３月まで１９ヶ月連続減少】

■企業倒産にも歯止めがかかりつつあります。全国の企業倒産件数は２００２年８月以来、２００４年３月まで１９カ月連続で減少しています（東京商工リサーチの調査で前年同月と比べたもの）。
　
■２００３年の１年間でみると、倒産件数は１万６２５５件で前年より１４．８％減少。これは、２００３年２月の資金繰り円滑化借換保証制度創設をはじめ、公明党が中小企業対策に全力を挙げてきた時期と符合します。
　
■ただし、販売不振や赤字累積、売掛金の回収難など、不況に起因した“不況型倒産”の割合が過去最悪を記録し、手放しで喜べない側面もあります。景況改善を中小企業や地方、家計にまで浸透させ、景気を本格的な回復軌道に乗せるためには、引き続き安定した政権で、キメ細かな経済対策を展開する必要があります。

【完全失業率】
【５．５％から４．７％に。若年者雇用が課題】


■４月３０日、総務省が発表した３月の労働力調査によると、完全失業率（季節調整値）は前月比０．３ポイント減の４．７％と２００１年３月の水準まで下がりました。完全失業者数は５１万人減と月間としては過去最大の改善。
　
■昨年１月時点で、完全失業者数は過去最悪の５．５％でしたが、政府・与党が進める規制改革やＩＴ（情報技術）関連への重点投資をはじめとする切れ目ない雇用対策も推進力となって、ここにきて新たな雇用環境が生まれています。
　
■ただ、若年者の雇用は依然として厳しい状況にあります。このため公明党は、実務と教育を一体で行う「日本版デュアルシステム」や、若者に一貫した就業サービスを行う総合就職支援拠点「ジョブカフェ」などの取り組み、フリーター対策をさらに強化します。


【不良債権処理】
【順調に減少。公的資金完済の銀行も】


■日本経済低迷の足かせとなってきたのが金融機関の不良債権処理ですが、昨今の景気回復、株価好転で大手銀行の財務体質は改善。大手１１行を対象に金融庁が行った２００４年３月期の特別検査では不良債権の追加処理額合計が４０００億円と、１年前の１兆３０００億円、半年前の９０００億円に比べ大幅に減少、不良債権処理が進展していることを裏付けました。
　
■今年は３月決算期のたびに浮上していた「金融危機説」も陰を潜め、公的資金を完済する金融機関も出始めています。
　
■０２年３月期には不良債権残高は２７兆円、融資残高比率も８．４％と深刻化したことから、政府・与党は０５年度に不良債権を半減させる「金融再生プログラム」を作成。強力に対策を講じてきました。(デイリーニュースより)

■ 注目される公明の「子ども安全プラン」

2004.5.3

≪「地域の防犯力」向上めざす≫
≪注目される公明の「子ども安全プラン」≫


■子どもが学校の内外で襲われる事件が相次ぐなか、公明党はこのほど、学校や地域での総合的な対策をまとめた提言「子どもたちの生命を守る安全プラン」を発表した。参院選に向けた改訂版マニフェスト（政策綱領）に盛り込む。同プランの主な内容と、識者のコメントを紹介する。


≪狙われる子どもたち≫
≪学校内外で増える凶悪犯≫
　
■２００１年６月の大阪教育大付属池田小学校での殺傷事件をはじめ、２００３年１２月には京都府宇治市の小学校で傷害事件が起きるなど、学校への不審者侵入事件が相次いでいる。警察庁の調べによると、学校などで発生した凶悪犯は０３年度で９９件に達し、この７年間で倍増。住居侵入も２６６０件に急増している。
　
■学校外でも、路上や公園で子どもが突然殴られたり、切り付けられるなどの被害も目立つ。特に凶悪犯罪の被害件数が増えており、２０歳未満の少年に対する殺人、略取誘拐、傷害などの凶悪犯罪は０３年度で２２０４件に達し、この１０年間でほぼ倍増している。
　こうした子どもへの犯罪を防止するためには、学校や住宅、街並みを犯罪が起こりにくい設計に改善するとともに、不審者を常にチェックする“監視の目”を強化するため、学校や警察、地域住民などの連携による総合的な対策が求められている。

≪「安全プラン」の主な内容≫
≪小学校にスクールガードなど≫
≪子どもを守る視点で具体策≫
　
■公明党「子どもたちの生命を守る安全プラン」は、子どもの保護に視点を置いた地域の安全・防犯対策が、女性や高齢者を含めたすべての住民が安心して暮らせる社会の実現につながるとの視点から、学校、ＰＴＡ、地域、警察などが連携し、「地域の防犯力」向上を図っていく。
　数値目標などを掲げた２８項目にわたる具体策のうち、主な内容は次の通り（表も参照）。
　　　　　◇
■【学校の防犯力強化】
　
●安全管理体制の総点検を、２００４年度中にすべての学校（注１）で行い、０５年度までにすべての学校で独自の防犯マニュアル策定を推進する。また、人的警備を必要とする小学校（注２）に、警察官ＯＢやボランティアなどを活用した「スクールガード」（学校安全警備員）を５年間で配置できるようにする

■≪【地域社会と子どもたちの結びつき強化】≫
　
●通学路の防犯・安全点検を、２００５年度までにすべての小学校（注２）で実施し、「通学安全マップ」を作成する。
●また、各自治体で独自に進められている小・中学生への防犯ブザーの貸与・配布状況の調査を早急に行い、２００５年度までに小・中学生全員への防犯ブザーの貸与・配布を実施する。
　
■≪【防犯性の高い地域環境を整備】≫
　
●緊急時にはブザー音が鳴る通報ボタンと防犯カメラなどが付いたスーパー防犯灯を、４年間で１０００基設置する。
●また、地域活性化のため今年度から創設された「まちづくり交付金」を活用し、公園や駐車・駐輪場、公衆トイレなどを犯罪被害に遭いにくい設計に改良整備する。
　
■≪【児童虐待の防止】≫
　
●児童相談所や病院、警察、住民などが連携する「児童虐待防止市町村ネットワーク」を５年間で全市町村に設置する。また、親の育児不安を軽減し、虐待を防ぐため「育児支援家庭訪問事業」を推進し、５年間で全市町村において実施する。
　
■【「防犯まちづくり推進計画」の策定】
　
●子どもたちの安全を最優先する国の「防犯まちづくり推進基本計画」を早急に策定し、これに基づいて、各自治体で「防犯まちづくり推進計画」を策定する。
　また、２００５年度予算編成において「治安回復・防犯強化」を重点分野の１つに位置づけ、計画の推進体制が整った自治体に予算配分する。
　・＊注１＝幼稚園、小・中学校、高等学校、盲・聾・養護学校
　・＊注２＝盲・聾・養護学校の小学部を含む


■党「安全プラン」主な項目

○全ての学校で独自の防犯マニュアル策定（２００５年度まで）
○人的警備を必要とする小学校にスクールガードを配置（５年間で）
○小学校の通学安全マップを作成（２００５年度まで）
○小・中学生全員へ防犯ブザーを貸与・配布
○スーパー防犯灯を１０００基設置（４年間で）
○「児童虐待防止市町村ネットワーク」を全市町村に設置（５年間で）
○「育児支援家庭訪問事業」を全市町村で実施（５年間で）
○自治体の「防犯まちづくり推進計画」策定を推進

≪公明党が対策に全力≫
■【地方議員先頭に署名活動】
　
●公明党は子どもの安全対策について、０４年１月から３月にかけて全国各地で署名運動を展開。
・（１）学校の安全管理の徹底
・（２）通学路や学校周辺の警備体制の強化
・（３）防犯訓練や防犯教育の実施
・（４）小・中学生への防犯ベルの貸与・配布――
・・・などの要望項目について３２６万人もの署名を集め、４月５日、河村武夫文科相に早急な対策を申し入れた。
　
●このうち防犯ブザーの貸与・配布については、署名を受けて実施に踏み切った自治体も相次いでいる。
　
●また党都本部では０４年１月から２月にかけて、公立小学校への聞き取り調査を実施。この結果を踏まえ４月２日、都に対し、「スクールガードの配置」など１８項目の「学校安全総合支援プラン」（仮称）を提言。
　
■こうした地方議員と党員による全国運動を背景に、２００４年３月、党子どもの安全対策プロジェクトチーム（大口善徳座長＝衆院議員）を設置し、各地の調査結果や意見などを反映した子どもの安全プランをまとめた。

≪「安全プラン」を高く評価≫
【マヌ都市建築研究所主席研究員　山本俊哉氏】
　
■子どもたちを取り巻く治安の現状は深刻です。大阪教育大付属池田小学校の事件後も、安心であるはずの学校で凶悪な事件が続発しています。次代を担う子どもたちを守り育てることは大人の宿命です。残念ですが、日本も諸外国と同様、積極的な安全対策を取らざるを得ない状況にあります。
　
■今回発表された「安全プラン」は従来、接点の少なかった防犯とまちづくりを相互に組み込んだ「防犯まちづくり」に着目し、子どもたちの安全確保を第一義的な目的とした計画策定を明記した点で高く評価します。子どもたちにとって安全で安心なまちは、女性や高齢者にとっても安全で安心だからです。また、それを実現するには、防犯まちづくりという地域の実情に即した、ソフト（人的対応）とハード（物的対応）の両面からの取り組みが求められているからです。
　
■財政難の時代ですから、犯罪防止のためには地域社会自らの努力と現場の知恵や工夫を活かした施策が必要です。しかし、財源がなければ、思うように進みません。防犯まちづくりは、身近な地域の防犯力を高めるものです。これまでの予算配分を見直し、地域と自治体、学校、警察などの連携による防犯まちづくりを促す予算措置が講じられることを切望します。(デイリーニュースより)

■ 国庫負担２分の１に道筋、積立金を活用

2004.5.1

≪「暮らせる年金」実現へ≫
≪年金政府案が衆院可決≫
≪不安解消へ　負担と給付を数字で明示≫
≪国庫負担２分の１に道筋、積立金を活用≫

←【北側公明党政調会長】


■政府提出の年金改革関連法案が２８日の衆院厚生労働委員会で可決された。これにより、年金政府案は５月６日の衆院本会議で可決された後、参院に送付され、今国会での成立が、ほぼ確実になった。

■この政府案は、人口構成や経済情勢の変化などに合わせて５年ごとに年金財政を見直してきた現行法を、
●その根幹部分から大きく転換。年金制度で最も大事な「負担と給付」について、負担の上限と給付の下限を具体的な数字で明示し、国民に理解を求めたことが最大のポイント。「負担はどこまで上がるのか」「給付は大幅に減らされるのか」という公的年金に対する国民の不満や不安、不信を解消する意味で、大いに評価されるべき点といえる。
　
■具体的には、年金の給付水準は、経済界などの大幅カット案をハネのけて、厚生年金は現役世代の平均手取り収入の「５０％以上」（モデル世帯）の確保を法案に明記。国民年金でも、納めた保険料の１．７倍の年金が受け取れる計算となっている。
　
■保険料水準は、一度に引き上げるのではなく、厚生年金保険料率（現行は年収の１３．５８％、これを労使で折半）は２００４年１０月から毎年０．３５４％（本人０．１７７％）ずつ１４年かけて徐々に引き上げ、１７年度以降は１８．３０％（本人負担９．１５％）で固定。国民年金保険料（現行月額１万３３００円）は０５年４月から毎年、月額２８０円ずつ引き上げて１万６９００円（＝０４年度価格）で固定。上昇に“歯止め”を設けた。

■また、年金財政を確実に安定させるために、２つの大きな改革を実施。１つは基礎年金の国庫負担割合の２分の１への引き上げで、公明党の主張通り、定率減税の縮減などを財源に０９年度までに完了する道筋をつけた。もう１つが年金積立金の取り崩し。現在、１４０兆円以上ある積立金を高齢化が最も厳しくなる２０５０年以降の給付に重点的に活用することで、今後の少子高齢社会にあっても１００年間揺るがない年金財政の確立を可能にする。

■こうした根幹にかかわる改革のほかに、時代に適合した制度実現に向けて、さまざまな改革を盛り込んでいる。

■例えば、サラリーマンの夫と専業主婦が離婚した場合、夫が老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を受け取れるのに、妻は老齢基礎年金だけという不公平感を解消するため、夫の厚生年金を妻と分割できる制度の導入を盛り込んだ。

■このほか
●（１）国民年金保険料の徴収対策では、３０歳未満の就職困難者などのための納付猶予特例制度を０５年４月に創設し、所得に応じた多段階免除制度を０６年７月に導入する
●（２）制度への理解を深めるため、加入者の保険料納付実績を点数化する「ポイント制」を０８年に導入し、定期的に通知する
●（３）在職老齢年金制度では、６０歳代前半で働くと年金が一律２割削減されていた仕組みを０５年度から廃止する。６５歳以降の老齢厚生年金については繰り下げ受給制度を導入する
●（４）育児休業中の保険料免除を、０５年４月から「子どもが３歳まで」に拡充する
●（５）障害基礎年金について、０６年４月から老齢厚生年金や遺族厚生年金との併給を可能にする――などが盛り込まれている。
　
■さらに、２８日の同委員会では関連法案として、６５歳までの定年延長か継続雇用制度の導入などを義務づける「高年齢者雇用安定法改正案」も可決された。これも、公明党が強く主張してきた“生涯現役社会”の実現へ、大きな一歩を踏み出すものといえる。

■ 与党の賛成多数で年金政府案が可決

2004.4.30

≪給付５０％確保、負担に上限≫
≪野党欠席、粛々と採決≫
≪衆院厚労委≫

←【写真：野党の退席後、年金制度改革関連法案を可決した衆院厚生労働委員会】 　
　
■衆院厚生労働委員会は２８日夕、政府提出の年金制度改革関連法案について採決を行い、自民、公明両党の賛成多数で可決した。民主など野党三党は委員会運営に反発して途中で退席したため、与党の単独採決となった。これにより、同法案は大型連休後の５月６日に衆院を通過し、参院に送られる見通しとなった。

■同委員会は午前中の野党質疑に続いて、午後からは小泉純一郎首相も出席して与野党の総括質疑を行った。しかし、公明党の福島豊氏に続いて質問に立った、
●民主党の古川元久氏は、制度改革の根幹の議論には触れず、閣僚の年金保険料納付状況の提出要求に終始。公表が遅れていることを理由に発言拒否を続けた。衛藤晟一委員長が「審議を継続してください」「委員長の指示に従ってください」との呼び掛けを再三続けたが、持ち時間を超えても応じず、実質的に審議を放棄。与党側委員からも「せっかく総理が出席している。審議を尽くせ」との批判が飛ぶなど、旧態依然の抵抗戦術に終始した。

●続く民主の三井辨雄、大島敦氏は途中で退席。大島氏には事務局を通じて持ち時間終了まで審議出席を呼び掛けたが、応じなかった。
●共産、社民の質疑者も退席し、質問を実質的に取りやめた。

■こうした事態を受け、与党は審議時間も前回改革を上回る３０時間を超えたことから審議打ち切りの緊急動議を提出し、政府案を粛々と採決した。

≪将来像明示した政府案/福島氏 ≫

■午後の総括質疑で公明党の福島氏は、抜本改革が論点となったことに触れ、政府案について「年金財政の安定を図るため、保険料上限を固定し、給付を自動調整する仕組みを導入した点が、少子高齢化の進行に対応した最も重要な部分だ」と強調。「政府案が負担と給付水準（現役世代の５０％以上）の将来像を明示したことは高く評価されるべき」と改めて主張した。


■一方、民主党案については、「（年金制度の）一元化を大きな論点に掲げたが、それでは決して少子高齢化による変化に対応できない」と指摘。民主党案の大きな問題点として、厚生年金などの給付分までを広く全国民に負担を求める消費税で賄うとする点を例示し、「公平性の観点からは到底理解されるものではない」と批判した。


■最後に福島氏は、今後の社会保障制度改革について、小泉首相に対し「２１世紀に安定した運営ができ、国民に信頼される制度の再構築に全力で取り組んでほしい」と強く要請した。
(デイリーニュースより)

■ 理解できない民主の対応

2004.4.29

≪対案示しながら審議拒否≫
●●≪未納問題　菅代表は国民に謝罪を≫●●
≪神崎代表、東国対委員長が見解≫

←【写真：記者会見する神崎代表】 　
　
■公明党の神崎武法代表は２８日午後、国会内で記者会見し、記者団の質問に答える形で、年金改革関連法案をめぐる民主党の対応、閣僚の国民年金保険料未納、憲法問題などについて見解を述べた。
　
■神崎代表は、民主党が年金法案で審議拒否を繰り返したことに対し、「国民は年金問題に一番関心を持っており、（民主党は）対案を示しながら審議拒否を繰り返し、（２８日には）質問拒否をする行動は国民には理解されない」と厳しく批判し、「野党は野党の責任として、（国会審議を通じて）自らの案についてもっと国民に理解を得る努力が必要ではないか」と猛省を促した。

■ 閣僚らの保険料未納問題については、「（保険料納付は）法的な義務があり、不注意にせよ怠ったことは、国民の年金に対する信頼を損なうものであり、誠に遺憾だ」と述べ、「それぞれの閣僚が反省するとともに、不注意などでそういう問題が起きないような改善策をきちんと講ずべきだ」と強調した。また、未納問題に対する野党側の対応については、「この問題を審議拒否の理由にするのはおかしい」と批判した。
　
■憲法問題への対応では、「党憲法調査会でそれぞれの論点についての議論を着実に進めている。６月に論点整理を行い、秋に予定される党大会で一定の見解を出したいということで、地道な議論を続けていきたい」と強調。参院選で憲法問題が争点になるかどうかの見通しについては、「当初は可能性が高いのではと思っていたが、少しトーンダウンした感じがあり、参院選の争点になるかどうかはもう少し様子を見ないと分からない」と述べた。

■ 政策実現　公明党をこう語ろう 中小企業編

2004.4.29

≪個人保証なしの融資実現≫

←【ガッツな経営者】　

■経営者本人の「個人保証」を免除する融資制度が４月から、中小企業金融公庫と商工中金でスタートしました。
●新事業を始めようという中小企業が対象で、
●安定経営に関する特約を結んだ上で、
●「個人保証」なしで設備資金や運転資金を借りることができます。
　
■日本の金融機関には、担保になる土地や建物を持たない中小企業などに対し、万が一、お金が返せなくなったら個人財産を没収する「個人保証」を取り付ける融資慣行がありますが、これをなくす狙いがあります。

←【資金繰り円滑化借換保証制度の実績（累計）】 　

≪借換保証、利用数４０万件に≫
　
■中小企業が抱える借金の借り換えを行い、月々の返済負担を軽くする「資金繰り円滑化借換保証制度」の利用実績が伸び続けています。
●２００３年２月の制度スタートから０４年４月１６日までの利用件数は、４０万件（保証額約６兆円）を超えました【グラフ参照】。
●借換保証制度は、これまで中小企業が利用してきた「保証付き融資」に関して、借り換えによって返済期間を最長１０年まで延長し、月々の返済額を軽くするもの。「資金繰りが楽になった」「救われた」などと喜びの声が広がっています。

≪「１円起業」が１万件突破≫
　
■個人で独立したくても資金が足らない起業家をバックアップするための中小企業挑戦支援法（最低資本金規制特例）が０３年２月にスタートしました。
　●この特例法は、設立５年以内に最低資本金を準備することが必要ですが、たとえ「資本金１円」でも会社設立が可能なことから開始以来、大きな反響を呼び、利用者は１万件を突破しています。
　
■公明党は、起業促進が経済活性化、雇用創出の起爆剤につながることから同法の成立を強力に推進してきました。


≪第三者保証人不要の融資を拡充≫
　
■第三者に保証人を依頼することや、不動産や有価証券などの担保を提供することが困難な中小企業に対し、第三者保証人や担保なしで融資する制度について、国民生活金融公庫は４月から、融資限度額を１０００万円から１５００万円に引き上げ、拡充しました。
　
■この制度は、中小企業の業績を重視し、第三者保証人の代わりに、家族や会社の人を保証人にできるもの。返済期間は運転資金が５年以内、設備資金が１０年以内です。

■ ドクターヘリを視察　普及への課題など探る

2004.4.27

≪救急医療の充実めざす≫
≪ドクターヘリを視察　普及への課題など探る≫
≪千葉県印旛村で、はまよつ代行≫

←【写真：ドクターヘリの装備について話を聞く、はまよつ代表代行（左から２人目）ら一行】 　
　
■公明党のはまよつ敏子代表代行（参院選予定候補＝比例区）は２６日、千葉県印旛村の日本医科大学付属千葉北総病院を訪れ、同病院に常駐配備されているドクターヘリを視察し、病院関係者から説明を受けた。これには、党千葉県本部の吉野秀夫代表（県議）らと、党茨城県本部の女性議員が参加した。
　
■同病院のヘリポートには、千葉県が導入したドクターヘリ１機が２００１年１０月から常駐配備。千葉県内を中心に半径５０キロ以内の地域で救急医療に当たり、開始から２年半で計１２０６件（２６日現在）の患者搬送を実施、救命率向上に大きな威力を発揮している。

■しかし、同病院の関係者によれば、「ドクターヘリの課題は、運航が朝８時半から日没３０分前となっており、早朝と日没時の搬送要請が多いことに苦慮している」のが現状。搬送時間を延ばしたくても、国と県からの年間１億７０００万円の補助金では２００回分の運航費用しか賄えない。今年は搬送要請が大きく伸び、８００回を超えるペースで、「飛べば飛ぶほど赤字が出る状態」という。
　
■この日、一行はドクターヘリの運航状況や、救命実績などの説明を受けた後、ドクターヘリの装備を視察した。はまよつ代表代行は「ドクターヘリの普及は、公明党のマニフェスト（政策綱領）でも盛り込んでおり、４年間で３倍に増やしたい。今日の課題を持ち帰り、しっかりと取り組みたい」と答えた。(デイリーニュースより)

■ 改訂版マニフェスト　１２０項目程度に

2004.4.26

≪介護予防、子どもの安全など新たな重点政策を追加≫
≪北側政調会長≫


■政策課題の説明に立った北側一雄政務調査会長は、参院選に向けた改訂版マニフェスト（政策綱領）の作成について「新たな重点政策を追加し、１２０ぐらいにしたい」との考えを表明。５月中に取りまとめを行い、６月中旬には配布できるようにしたいと述べた。
　
■北側政調会長は、昨年衆院選での公明党マニフェストについて「これは４年間の目標であり、一言一句変更せずにいきたい」との方針を説明。今後は神崎代表を本部長とする「マニフェスト実現推進本部」を年に２回程度開催しながら状況をチェックしていくとし、参院選前には「中間報告」として１００項目の進ちょく状況を再確認して、自己評価やコメントも付けて国民に報告していきたいと述べた。
　
■また、新たに改訂版に追加する重点政策については、既に今月発表した「介護予防?カ年戦略」と「子どもたちの生命を守る安全プラン」の２つの提言に加え、フリーター対策、農業政策、中小企業・商店街活性化対策などを盛り込んでいくことを説明。特に介護予防・健康増進策については「党を挙げて全力で取り組む」と強調し、自民党と連携しながら、６月に政府がまとめる経済財政運営の基本方針（骨太の方針）に、重点分野の１つとして位置付けていく考えを示した。最後に北側政調会長は「政策提言を通し、参院選勝利への追い風をつくっていきたい」と決意を披歴した。(デイリーニュースより)

■ 三位一体改革　地方の声　反映を

2004.4.25

≪合併推進補助金の確保も要望≫
≪衆院総務委で桝屋氏≫

←【写真：桝屋敬悟氏 】　
　
■２０日の衆院総務委員会で公明党の桝屋敬悟氏は、三位一体改革（補助金削減、交付税見直し、税源移譲）や市町村合併などについて質問した。
　
■三位一体改革について桝屋氏は、補助金の１兆円削減をはじめとする２００４年度の改革案の決定が年末になったため、地方自治体の予算編成や合併計画が影響を受けたことを指摘。
　
■これに対して麻生太郎総務相は、今後、積極的に自治体の意見を聞いた上で、「次の概算（要求）までにきちんとした方針を出す」と答弁。２００５年度予算の概算要求がまとまる８月までに改革方針を示し、市町村合併に配慮する考えを示した。

■また、「市町村合併推進体制整備費補助金」について桝屋氏は、２００３年度は補正予算で対応したことを踏まえ、自治体に不安を与えないよう十分な予算の確保を要望。総務省の大野慎一官房総括審議官は、「合併の推進状況を見てしっかり対応したい」と述べた。(デイリーニュースより)

■ 民主案（高速道無料化）は無責任

2004.4.22

≪債務返済の具体的財源示せ≫
≪衆院国交委で高木氏≫


【質問する高木氏：写真】⇒ 　
　
■道路関係４公団民営化４法案と、高速道路事業改革基本法案（民主党案）の審議を行った２１日の衆院国土交通委員会（赤羽一嘉委員長＝公明党）で、公明党から高木陽介氏が質問に立った。
　
■高木氏は民主党案について、（１）財源構成が全く不明で高速道路の建設、管理のメドが立っていない無責任法案（２）高速道の料金無料化と言いながら、大都市部の路線には課金。高速道を使用しない人も税負担し、大都市部では（税金と課金の）二重負担という、『双子の不公平』が発生（３）課金する対象路線・区間も不明。無料化も結局は数字合わせの法案――などと厳しく批判した。

■その上で「無料化して、料金収入が無くなったら、４０兆円の債務返済や新規建設の財源をどう確保するのか、具体的な数値を示すべきだ」と主張した。
■これに対し、民主党の岩國哲人氏は、「財源は経済の活性化、税収の増加に期待している。一部の路線からの通行料金徴収は継続する。二重払いという不公平感は是正しなければならない」と述べるにとどまり、具体策は示されなかった。(デイリーニュースより)

■ 年金改革　欠陥だらけの民主党案(４)

2004.4.20

≪自営業者の負担急増≫
≪高齢者は二重払いに≫
　
■民主党案は、“自営業者イジメ法案”です。現在、国民年金に加入している自営業者の方は月額１万３３００円を定額で払っていますが、民主党案では所得によって変わります。また、自営業者は、サラリーマンとは異なり保険料の事業主負担がないので、所得が同じであれば２倍の保険料負担になります。
　
●例えば、年間５００万円の所得がある自営業者の保険料は月額５万６５００円、今の４倍強の保険料を払うことになります。所得によっては最大８倍の保険料になります。民主党は、年金目的消費税を導入することによって、国民年金の保険料未納・滞納者が増加する空洞化問題を解消できると主張していますが、４〜８倍にも保険料負担が増加すれば、払えない自営業者が続出する恐れがあります。
　
■また、民主党案では、消費税を増税して、現行の年金財源の不足分にも充てるので、すでに年金で暮らしている高齢者に、消費税で保険料の追加負担を求めることになります。これは、保険料の「二重払い」を強いるもので、まさに“お年寄りイジメ法案”です。

■ 年金改革　欠陥だらけの民主党案(３)

2004.4.20

≪消費税大増税は必至≫
≪６％上昇し、「１１％」に≫
　
■民主党は、０７年度から消費税率を３％引き上げれば財源問題は決着するかのように宣伝していますが、政府の試算によると、所得比例部分の保険料率を１３．５８％に据え置いた上で５０％給付を実現するためには、さらに３％の消費税引き上げが必要になり、計６％アップの大増税になってしまいます。最低保障年金の財源に加え、現行制度から新制度への移行期間中に現行制度に基づく給付の不足分も消費税で穴埋めしなければならないからです。現在の消費税率５％に加え、年金改革のために６％もの消費税大増税がのしかかることになります。
　
■財源を確保するために合計１１％の消費税を国民に課す恐れがあるにもかかわらず、民主党は「消費税の３％の引き上げで３０年間は年金制度を維持できる」と、国民を欺く主張を繰り返しています。「すでに年金をもらっている人々への給付のことも考えると、３％程度の消費増税で年金財政が回っていくかどうか」（朝日新聞「社説」　４・９付）という疑問の声に対し、民主党は、根拠を具体的に示すべきです。

■ 年金改革　欠陥だらけの民主党案(２)

2004.4.20

≪保険料納めなくても支給、不公平を拡大≫
　
■国会審議の中で、年金制度の骨格を成す負担や給付の水準を示すよう追及されると、民主党は「所得状況を把握できない人が多く、年金額は示すことができない」「０８年度までに国会で議論して結論を得る」などと逃げ、５年間も現状を放置する無責任な姿勢が浮き彫りにされました。
　
■民主党案は所得比例という枠組みを示していますが、法案には、その所得の定義すら規定されていません。自営業者も含め国民の所得を、どのように正確に把握し、保険料を徴収するのでしょうか。納税者番号制を導入し、国税庁と社会保険庁を統合して対応する考えのようですが、実現への道筋は全く見えていません。
　
■民主党案では、所得の低い人に支給する最低保障年金を消費税増税で賄うため、保険料を納めていなくても年金をもらえるようになってしまいます。また、所得があっても保険料を納めない人が出てくる恐れがあり、まじめに保険料を納めている人との間に大きな不公平を生じてしまいます。また、保険料の現行水準を維持するため、年金積立金を２０５０年までに全部使い切る算段のようです。その時に年金受給者となる今の２０歳以下の人たちに大きな負担を強いることになり、世代間格差を拡大させます。まさに“不公平拡大法案”です。

■ 年金改革　欠陥だらけの民主党案(１)

2004.4.20

←【写真： 欠陥だらけの民主党案を追及する公明党の北側一雄政務調査会長（９日　衆院厚生労働委員会） 】　
　
◇■通常国会後半の最大の争点である年金改革をめぐり与野党の論戦が本格化しています。民主党は国会審議を拒否してまで対案づくりに時間を費やしたようですが、実際に提出された法案は、具体的な数字が全くないなど、「“対案”の名にも値しない」（北側一雄・公明党政務調査会長）シロモノでした。ここでは、民主党案の欠陥についてまとめてみました。◇■

≪数字なし法案、５０％給付の根拠など不明≫
　
■民主党案は、厚生年金、国民年金などの現行制度を一元化し、所得に比例して保険料を納める「所得比例年金」と、２００７年度に創設する税率３％の「年金目的消費税」を財源にした「最低保障年金」の２階建て制度にするとしています。年金目的消費税は、現行制度に基づく年金給付の財源にも充てられます。所得比例の保険料率は、現在の厚生年金保険料率１３．５８％（労使折半）のまま据え置き、受け取る年金の水準は現行制度のモデル世帯（夫が４０年加入、妻が専業主婦）で、現役世代の平均所得の５０％程度を確保できると強弁しています。
　
■５０％程度の給付は、政府案とほぼ同じ水準ですが、政府案は保険料率を段階的に引き上げて２０１７年度に１８．３０％に固定することを前提にしています。今と同じ保険料率で、どのようにして５０％給付が可能になるか、民主党はその根拠を全く示していません。目玉である最低保障年金に関しても、所得比例部分の増加に伴って減額される水準や支給されなくなる水準など具体的な数字が不明です。民主党案には改革の実施時期と被保険者の年齢を示す数字が出ているだけです。
　
■マスコミから「選挙を意識するあまり、保険料の負担は増やさないと強調する一方で、給付は政府案と同水準を約束するなど、数字のつじつまを無理やり合わせた」（日本経済新聞　４・７付）と批判されるのも当然です。

■ [年金制度改革]民主対案　あまりにも未熟

2004.4.18

≪一元化は抜本改革に非ず≫
≪消費税増税に理解得られず≫
≪衆院厚労委で福島氏≫

←【写真：福島豊氏】 　
　
■衆院厚生労働委員会は１４日、政府提出の年金制度改革関連法案と、民主党が対案として国会提出した年金抜本改革推進法案について審議した。
　
■公明党から質問に立った福島豊氏は、民主党案の年金一元化や、年金目的消費税、所得比例年金の問題点を厳しく追及。「民主党案は法案というにはあまりにも未成熟であり、政府案への対案とはいえない」と批判した。

■この中で福島氏は、「民主党は年金一元化イコール抜本改革だと主張するが、年金制度が大きな曲がり角にきている最大の理由は少子高齢化である」と指摘し、「それに対して、どう対応するかが最も重要であり、たとえ年金を一元化したとしても少子高齢化という状況はまったく変わらない」と主張。少子高齢化に対しては、政府案で示しているように、崩れつつある給付と負担のバランスを見直すことが最も重要であると訴えた。
　
■また、福島氏は、民主党案が年金目的消費税の創設を盛り込んでいることについて「サラリーマンＯＢを対象にした厚生年金や共済年金の２階部分の年金給付にも、自営業者をはじめ、すべての国民が消費税で負担することになり、とても理解を得られない」と糾弾。さらに、払った保険料の分だけ年金給付が戻ってくると言っている所得比例年金についても「具体的な内容がまったく示されていない」と、厳しく追及した。こうした福島氏の質問に対して、民主党の法案提出者はまともに答弁できず、民主対案のズサンさが改めて浮き彫りになった。(デイリーニュースより)

■ マニフェスト１００,すでに３１大前進！

2004.4.12

≪政策実現力は政党の命。公明党は掲げた政策を確実に実現させています。国民との“契約”であるマニフェストも１００項目のうち、すでに３１項目が大きく前進≫
■“約束を守る党”としての本領は、２００３年の衆院選で、公明党が他党に先駆けて作成したマニフェスト（政策綱領）の推進状況にも表れています。
■党マニフェスト実現推進本部（本部長＝神崎武法代表）が２００４年度予算編成終了時点で進ちょく状況をまとめた結果、３カ月余の短期間にもかかわらず、１００項目のうち３１項目が達成もしくは大きく前進しています

■例えば、国民から厳しい目が向けられている税金のムダ遣いについては、マニフェストに税金のムダ遣い一掃対策本部の設置を掲げ、０４年１月２２日の衆院本会議でも神崎代表が政府内に早急に設置するよう強く求めました。
　その結果、２月５日、行政効率化関係省庁連絡会議が内閣に設置され、公共事業の効率化や行政のムダ遣い追放への取り組みが始まりました。
　
■また、国家公務員の通勤手当についても、０４年４月から、従来の１カ月ごとの定期券代支給から割引率の高い６カ月定期分の支給に切り替えられることになりました。

■暮らしの分野では、年金制度改革について、自民・公明両党の協議を踏まえ、厚生年金の給付水準を現役世代の平均収入の「５０％以上」と法律に明記し、保険料にも“歯止め”をかけるなど、「暮らせる年金」をめざす公明党の提案が政府の改革案に反映されています。
　
■また、女性医師が女性を診断する女性専門外来の増設、保育所受け入れ児童数の拡大、児童手当の拡充、安全・安心の社会に向けた空き交番ゼロ作戦など、公明党のマニフェストは着々と実現、前進しています。


　　　　　＊
■経済・雇用の分野でも公明党の主張で数々の施策が進んでいます。日本再生の“切り札”として注目される科学技術創造立国の実現をめざす「みらい創造プロジェクト」は、０４年度予算案で環境、バイオテクノロジー（生命工学・技術）など重点分野の技術開発に重点投資が行われています。
　
■雇用対策では、若年者雇用、高齢者雇用を進める施策が０４年度に一段と拡充されます。


　　　　　＊
■公明党は今後、マニフェスト実現の進ちょく状況について年２回発表していくとともに、２００４年夏の参院選に向けて新たにマニフェストに追加する政策項目を発表する方針です。

【１００項目のマニフェストのうち達成もしくは大きく前進している３１項目のほか、６８項目が現在「進行中」です。公明党は、４年間ですべての項目を実現するため、今後も全力を注いでいくことにしています】

■◇■大きく前進した３１項目■◇■
（１）税金のムダ遣い対策本部の設置
（２）公務員の通勤手当など各種調整手当の見直し
（３）環境、バイオテクノロジー、情報通信、ナノテクノロジーなどの重点分野への重点投資
（４）観光担当大臣の任命
（５）若年者の失業率の半減をめざし、「ジョブカフェ」の設置、「日本版デュアルシステム」の導入、希望するすべての学生がインターンシップを体験
（６）定年年齢の引き上げ、継続雇用制度の導入
（７）保育所受け入れ児童数を３年で１５万人拡大。児童虐待防止対策の強化
（８）０４年度中に児童手当の対象年齢を小学３年まで拡充
（９）小児救急電話相談の事業化
（１０）子育てサークルの支援や育児相談を行う「つどいの広場」や「地域子育て支援センター」を全中学校区（約１万カ所）に整備
（１１）年金制度改革
（１２）基礎年金国庫負担の段階的引き上げ
（１３）離婚時の年金分割
（１４）女性専門外来の増設
（１５）地域の文化施設や多様な文化の人材を活用し、多くの人が文化芸術に親しめるための環境を整備
（１６）地域住民や保護者が学校運営に参加できる学校評議会の設置
（１７）スクールカウンセラーを全中学校に配置
（１８）すべての小中学校に補助教員を配置、社会人や専門家などの活用を大幅に拡充
（１９）育英奨学金制度の拡充
（２０）空き交番ゼロ作戦の展開
（２１）出入国管理体制を確立するなど犯罪対策を強化
（２２）現場重視の警察行政の実現・総合的な治安対策
（２３）森林整備事業・緑の雇用
（２４）対人地雷除去推進のための財政支援の実施
（２５）郵便投票や代理投票制度の対象者拡大
（２６）法科大学院対象の奨学金制度の創設
（２７）裁判員制度の創設
（２８）国民に開かれた行政訴訟制度の創設
（２９）弁護士「ゼロワン地域」の解消
（３０）ＤＶ（ドメスティック・バイオレンス＝配偶者などからの暴力）防止法の見直し
（３１）強姦罪の罰則強化・性犯罪の罰則強化

■ 邦人救出に全力を　人質事件で首相に要請

2004.4.12

≪「数字」なしの年金民主案≫
≪大阪市の街頭で神崎代表≫

←【写真：街頭演説会で、イラク邦人人質事件での邦人救出などを強調する神崎代表＝１０日　大阪市内 】　
　
■公明党の神崎武法代表は１０日午後、大阪市内で開かれた街頭演説会に、山下栄一参院議員（参院選予定候補＝大阪選挙区）、浮島とも子文化局次長（同＝比例区）とともに出席し、参院選での力強い公明党支援を訴えた。
　
■神崎代表は、イラクでの邦人人質事件について、「イラク国民のためにボランティア活動する民間人を誘拐するという卑劣な行為であり、憤りを禁じ得ない」と述べ、「自衛隊は人道復興支援に行っており、『撤退しろ』というのは筋が合わない」と強調した。

■さらに、同事件に関して１０日午前に小泉純一郎首相から電話があったことを紹介し、「首相は『切迫した状況が続くが、緊密に連携を取って対処していくので、今後もよろしくお願いしたい』と話され、私からは『３人の救出に全力で取り組んでほしい』と申し上げた」と述べ、首相に対して人質救出に全力を挙げるよう求めたことを明らかにした。
　
■また、国会で本格論戦が始まった年金制度改革について、「年金制度は、給付と負担がどうなるかが大事だ。政府案はその給付と負担、財源まで示し、１００年安心の制度に改革するものだ」と強調。一方、給付と負担の具体的な数字を示さない民主党案に対して、「年金改革が焦点になっている国会で、改革の“設計図”を出していないようなものだ。こんな民主党案が信用できるわけがない」と述べ、厳しく批判した。(公明新聞より)

■ イラクでの邦人人質事件で党対策本部

2004.4.12

≪政府と緊密に連携し、総力で対応≫

←【写真：今後の対応策について協議した党「イラク邦人人質事件」対策本部】 　
　
■公明党「イラク邦人人質事件」対策本部（本部長＝神崎武法代表）は１０日午前、国会内で会合を開き、内閣官房、外務省、防衛庁から「ムジャヒディン旅団」と名乗る組織が日本人３人を拘束した事件の最新の状況について報告と説明を受け、今後の対応策について協議した。冬柴鉄三事務局長（幹事長）、太田昭宏幹事長代行、北側一雄政調会長が出席した。

■席上、外務省は、拘束されている３人がヨルダンの首都・アンマンのホテルからタクシーでイラクに向け出発したことが確認されたため、タクシー運転手との接触を図るなどの情報収集に努めている現状を説明。高島肇久外務報道官が、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラを通し、人質の即時解放を訴えていることも伝えた。
　
■冬柴事務局長は、政府に今後の対策を一層強化するよう要請するとともに、「公明党も政府と緊密に連携し、全力で対応する」と述べた。(デイリーニュースより)

■ 立川駅北口で、公明党演説会開催！大喝采！

2004.4.11

≪公明党街頭演説会が立川駅北口まえの通りで行なわれました。≫

■沿道と、２階連絡通路、広場の北側には、溢れんばかりの聴衆の皆さんが集まっていただき、熱心に、聞き入り大きな拍手を送ってくださいました。
■司会は、公明党立川総支部の総支部長中島光男市議会議員が行い、元気いっぱい、来るべき参議院選挙東京選挙区予定候補者沢ゆうじ(公明党広報局次長)を紹介し、式の進行に当たっていました。

■沢ゆうじが、力強く、皆さんにご挨拶をし、テレビを中心としたメデイアの世界に３２年身をおき、積み上げた豊富な実績、経験を今度は政治の中に身を置いて、改革を行なうとの決意を告げ、力強いご支援を！と訴え、大きな拍手の激励が響きました。
■続いて、公明党東京都本部代表山口那津男参議院議員がマイクを握り、中小企業支援や事業者の個人保証・無限責任を緩和し、起業を起こしやすくする政策、活性化のために公明党が積極的に取組んでいることを報告し、沢ゆうじへの絶大なご支援を訴えた。
■最後に、北側一雄公明党政調会長は、年金改革について、年金改革の必要性、特に、団塊の世代が定年を迎え、年金の給付を受ける対象者になるこの５年が重要であり、早急な改革を説明し、政府・与党提出の法案を、給付、負担そして財源の観点から、いかに公明党の改革案が適正であるかを訴えた。そして、待てども、待てども出てこなかった、民主党の対案が、やっとこの４月８日に提出されたわけであるが、その内容のなんと、希薄な、具体性が数字でまったく表されていない、いい加減極まりない、かつすべて重要事項を、この５年で検討すると言うような、先送りで、無責任極まりない、まさに選挙目当ての、衆院選の時のマニフェストと同じく、国民だましの対案と断じ、この大事な改革を民主党に任せるわけにいかないと、参院選での公明党への支援を訴え、沢ゆうじへのご支援をお願いした。

■ 民主の「改革先送り」年金案を糾弾 !

2004.4.10

≪衆院厚労委での北側政調会長の質疑（要旨）≫

←【写真：民主党の年金法案の欠陥を厳しく糾弾する北側政調会長（９日　衆院厚労委）】 　
　

■９日開かれた衆院厚生労働委員会の年金法案審議における公明党の北側一雄政務調査会長の質疑要旨は次の通り。
　
　 　　　　　◇
【給付と負担の水準】
【５年間も現状放置　後世代にツケ回し】
【障害年金、遺族年金にも触れず】
　
■北側一雄政調会長　待ちくたびれた感じもするが、ようやく民主党案が出てきた。しかし、残念ながら法案に数字が全く入っていない。この程度の法案だったらもっと早く出せばよいのに、と言わざるを得ない。具体的にしっかり質問するので、具体的な答弁をもらいたい。


●「今、年金制度で一番の問題は何か」といえば、バランスを崩している給付と負担の柱を立てることだ。政府案はガッチリした給付と負担の柱を立てるものだが、民主党案は（新制度が実施される）２００９年度までの５年間、負担水準も給付水準も今のまま変えないというものだ。
　給付と負担の改革は「待ったなし」の課題であり、特に（戦後のベビーブームの時代に生まれた）団塊の世代の人たちが６０歳代（の年金給付年齢）になるこの５年間こそ、大切な時だ。民主党案のように５年間放置することで、年金財政はどうなるのか。
　
◆吉武民樹年金局長　政府案の改正を遅らせると、保険料を据え置き、現行の給付水準を維持することになり、従って年金財政の赤字幅は拡大、悪化していく。
　
●北側　５年間据え置くという意味は、結局、負担を後世代に残し、ツケを回すということだ。民主党案は「改革先送り法案」と言わざるを得ない。
　さらに、民主党案では障害年金、遺族年金をどう取り扱うのか。法案に盛り込んでいるのかどうか聞きたい。
　
◆山井和則氏（民主）　障害年金、遺族年金は、法案にある「高齢期等」に含まれる。詳細は年金制度改革調査会でしっかり詰める。
　
●北側　今の答弁は大変な話だ。法案には障害年金、遺族年金という言葉が一つも入っていなくて、極めて大事な制度が「等」に入っているということだ。さらに今の答弁は、これから５年間で障害年金、遺族年金を論議するという。これでは対案になっていない。
　

■□年金目的消費税□■

【受給者に「二重払い」強制】
【税率３％では足りず大増税必至】 　
　
●北側　次に年金目的消費税の問題だ。税率は３％を想定しているようだが、民主党案では、この年金目的消費税を最低保障年金と、現行制度に基づく年金給付の両方の財源に使うという。
　現行制度に基づく年金給付に充てるために使うとなると、長年の保険料支払いを終え、年金を受給している高齢者にも再び年金目的消費税を課すわけだ。これは「二重払い」で、高齢者の理解を得られないはずだ。
　もう一点（の欠陥として）、サラリーマンだけを対象にした厚生年金や共済年金の２階部分の年金給付にも、すべての国民が広く負担する消費税を使うことになる。これは税の論理からいって、自営業者の方々に理解が得られるのか。
　 　
◆五十嵐文彦氏（民主）　一部の穴を埋めるのに、マイナスの負債を平等に負担してもらうということだ。
　
●北側　（そうすると）分かりやすい例で説明すると、大企業の役員に年金を支払うために、零細の自営業者やお年寄りに年金目的消費税を課して（財源に）充てる、ということになってしまう。
　そういう論理からすれば、「弱いものいじめ法案」「お年寄りいじめ法案」と言わざるを得ない。
■さらに、現行の保険料水準を維持したまま、現行の給付水準を維持し、最低保障年金は全額税方式という民主案では（消費税率アップ分が）３％では足りないと思う。
　いずれにせよ民主党の案は「消費税大増税法案」と言わざるを得ない。

【最低保障年金】
【支給水準、明記なし】 　
　
●北側　（グラフを示し）最低保障年金（年金目的消費税を財源として、低所得者を対象に支給）の額をどの程度の水準と考えているのか。また、最低保障年金の額が下がっていくところがある。いったい、最低保障年金が全額給付されるのはどの程度の所得比例年金（所得に比例した保険料を納め、それに応じて受給額が決まる）が支給されているところまでなのか。さらに、最低保障年金が全く支給されない人がいる。最低保障年金が全く支給されない人とは、どの程度の所得比例年金を受給する人なのか。全て具体的な数字でお聞きしたい。


◆古川元久（民主）　所得状況を把握できない人が多く、最低保障年金額を正確に示すことはできないが、現行の基礎年金に当たる６万６０００円が基本になると思う。政府案と同じ所得代替率（現役世代の平均手取り収入に対する年金支給額の割合）５０％の水準は維持する。具体的な制度は年金制度改革調査会で検討したい。
　
●北側　最低保障年金と言いながら、（国会審議という）公式の場で明確な水準を答えられない。どの程度の年金を受給するようになったら最低保障年金が減額されるのか、また、最低保障年金が全く支給されない層はどこからなのか。それが明記されていないのが民主党の年金制度“改革”案だ。

■□所得比例年金□■
【自営業者いじめ、明らか】
【年間５００万円の所得なら　保険料は４倍以上に】
　
●北側　次に、所得比例年金の問題について聞きたい。この所得比例年金の保険料に関し、算定対象となる自営業者の「所得」というのは、税制上の課税所得なのか。
　
◆五十嵐　自営業者のどの部分を所得として認定するかというのは大変難しい問題なので、これから検討しなければならないことの一つだ。
　
●北側　所得比例年金の「所得」とは何かについて、これから議論しましょうという答弁だ。自営業者の所得の把握（捕捉）の問題も大変な問題だが、この問題以前に「所得が何か」すら決まっていないわけだから、質問をしても無意味になってしまう。
　また、自営業者の保険料負担は、労使折半のサラリーマンの場合とは違い、（労使の）両方（の分を）負担することになるので、自営業者の方々の理解をとても得られないのではないか。
　さらには、サラリーマンのように源泉徴収できずに、保険料徴収が困難になって、空洞化がさらに広がってしまうのではないか。こういう疑問がある。
　例えば年間５００万円の所得がある人の場合、保険料が今の月額１万３３００円から４倍以上の５万６０００円になる。このほかにも年金目的消費税が課せられるわけだ。自営業者にとって大幅な負担増となり、「自営業者いじめ法案」と言わざるを得ない。
　以上、整理して５つの（欠陥）ポイントを指摘すると、民主党の対案は（１）改革先送り法案（２）消費税大増税法案（３）お年寄り・自営業者いじめ法案（４）不公平拡大法案（空洞化拡大法案）（５）数字なしのごまかし法案――と申し上げ、質問を終わる。
　
　
■□【年金目的消費税】現行の消費税（５％）を増税し、税率の上乗せ部分を新たに「年金目的消費税」として最低保障年金の財源に充てる。２００７年度から税率３％で導入するとしている。□■

■ 欠陥だらけの民主案を論破 !

2004.4.10

≪年金改革“対案”に値せず≫　
≪衆院厚労委で北側政調会長≫

←【写真：民主党の年金改革案の不備を厳しく追及する北側政調会長＝９日　衆院厚生労働委員会】 　

≪給付・負担示せぬ改革先送り法案≫
≪「３％」どころか消費税大増税法案≫
≪お年寄り・自営業者いじめ法案≫
≪不公平、空洞化を拡大する法案≫
≪「数字」なしの　ごまかし法案≫
　
　
■衆院厚生労働委員会は９日午後、政府提出の年金制度改革関連法案と、民主党が対案として８日に国会提出した年金抜本改革推進法案について本格論戦に入った。

■公明党から質問に立った北側一雄政務調査会長は、民主党案の不明確な負担と給付の水準や、新たに導入するという年金目的消費税、最低保障年金、所得比例年金への疑問点を厳しく追及。議論をすり替え、明確な答弁のできない民主党の法案提出者に対して、北側氏は「この法案は“対案”の名にも値しない。改革先送り法案、消費税大増税法案、お年寄り・自営業者いじめ法案、不公平拡大法案（空洞化拡大法案）、数字なしのゴマ化し法案だと言わざるを得ない」と明快に切り捨てた。

■この中で北側氏は、今回の年金改革では、少子高齢化の進展で崩れつつある給付と負担のバランスを建て直すことが最も重要だと指摘した上で、「給付と負担の改革は待ったなしの課題。民主党案のように５年間放置することは後世代にツケを回すことであり、『改革先送り法案』と言わざるを得ない」と厳しく指摘した。
　
■民主党案で創設するという「最低保障年金」について北側氏は、その年金額の水準や減額が始まる所得水準、全く支給されなくなる水準についてそれぞれ明確な数値を示すよう求めたのに対し、法案提出者の古川元久氏（民主）は「所得状況を把握できない人が多く、年金額は示すことはできない。具体的な制度は年金制度改革調査会で検討したい」と、明確な数値を示せない“欠陥法案”であることを自ら認めるような答弁を行った。
　
■また、民主党案で、最低保障年金を賄う財源として創設するという「年金目的消費税」について北側氏は、「現行制度に基づく年金給付にも使うというが、（既に保険料を払い終わった）高齢者にも消費税を課すわけで『二重払い』だ。大企業の役員の年金を給付するために、零細の自営業者やお年寄りに消費税を課すことになり、弱い者いじめ、お年寄り・自営業者いじめ法案と言わざるを得ない」と糾弾した。
　
■さらに、納めた保険料に応じて給付するという「所得比例年金」については、北側氏が「保険料算定の対象となる自営業者の『所得』とは、税制上の課税所得のことか」と質問したのに対し、五十嵐文彦氏（民主）は「どの部分を所得と認定するかは大変難しく、これから検討するものの一つだ」とし、答弁できず、与党側の失笑を買った。
　
■最後に北側氏は、民主案では年収５００万円の自営業者の場合、保険料負担が４倍以上に膨れ上がる点を指摘し、「自営業者いじめ法案」だと断じた。
　
■なお、質疑の冒頭で北側氏は、イラクで武装集団による日本人人質事件が起きたことについて「テロの卑劣な行為に激しい怒りを感じる」と述べ、政府に対して人質救出と現地の日本人の安全確保に、さらに強力に取り組むよう要請した。

■ 民主案は自営業いじめ

2004.4.8

≪年金局長答弁　保険料は最高８.２倍に≫
≪消費税率は６％もアップ≫
≪衆院厚労委で冬柴幹事長≫

←【写真＝民主年金案を厳しく批判する冬柴幹事長】 　
　
■衆院厚生労働委員会は７日、年金制度改革関連法案の審議に入り、公明党から冬柴鉄三幹事長が質問に立った。民主、社民両党は審議を拒否し、委員会を欠席した。
　
■冬柴氏は、野党第１党の民主党が委員会を欠席したことを糾弾する一方、同党が昨秋の衆院選マニフェストで年金改革案を示したにもかかわらず、いまだに対案を出せないことに対し、「一体どういうつもりか。政権担当能力がないと言わざるを得ない」と力説した。
　その上で冬柴氏は、民主党の対案の大きな柱である自営業者（国民年金）とサラリーマン（厚生年金）の一元化について、「相当な議論と時間が必要ではないか」と指摘。

■これに対し、坂口力厚生労働相（公明党）は、自営業者をサラリーマンと同じ制度にする場合、（１）所得の把握（捕捉）がかなり困難（２）保険料を売り上げ、所得、課税所得のどこに掛けるのか難しい議論になる――との見解を示し、冬柴氏の指摘を認めた。
　
■さらに冬柴氏が自営業者の保険料をただしたのに対し、吉武民樹年金局長は「現在の月額１万３３００円と比べ、最高８．２倍になる」と答弁。冬柴氏は「自営業者いじめの内容になり、相当なパニックになる」と指摘した。
　
■一方、冬柴氏は、最低保障年金の財源として「年金目的消費税」を導入し、消費税率をアップしようとしている点に言及。民主党が保険料率を現状維持（１３．５８％）し、給付水準を現役世代の平均所得の５０％程度確保すると主張していることに関して、そのために必要な消費税率の推計を政府に示すよう求めた。
●吉武年金局長は、保険料率維持で不足する財源などを合計すると、消費税率アップが６％程度になる試算を示した。
　
■さらに冬柴氏は、年金目的消費税の導入が現在の受給者に対して保険料の二重払いを強制することになる問題点を指摘する一方、「介護、高齢者医療の制度改革を控えているのに、年金だけに６％も（新たに）消費税を投入すれば、あっという間に２０％近くなる」と述べた。
　
■最後に、冬柴氏は「現役世代の５０．２％（の給付水準）を保障することを国の威信を懸けて決める点こそ抜本改革であり、法案成立に向けて頑張る」と強調した。

■ 靖国参拝違憲判決　重く受け止め、自粛を

2004.4.8

【４月７日(水)午後、神崎代表は、国会内で記者会見を行い、小泉純一郎首相の靖国神社参拝の違憲判決、議員互助年金(議員年金)見直し、イラクの治安情勢悪化などについて見解を述べた。】

≪靖国参拝違憲判決　重く受け止め、自粛を≫


　【靖国参拝の違憲判決】
　かねてから、首相の靖国神社参拝は憲法上、疑義があると申し上げてきた。本日（７日）、福岡地裁で、首相の靖国神社参拝は「憲法違反」との判断が示された。これは重く受け止めるべきだ。こういう（違憲）判決が出たのだから、首相は靖国神社参拝を自粛されるべきではないかと思う。


　【議員年金】
　議員年金は与野党合意の上で、（衆参）議長のもとに第三者機関を設置し、そこで結論を得て、それを踏まえて各党が協議して最終的に改革をすることになっている。小泉首相がどういう考えで（廃止を）言われたのか分からないが、いずれにせよ、国民に納得いただける抜本的改革をしなければならない。
　（首相は、今国会中の改革も示唆しているが、との問いに）第三者機関でいつ結論を出せるか、結論が出ればそれを踏まえ、できる限り早く対処するようになると思う。


　【イラク情勢】
　情勢が緊迫してきていることは事実で、憂慮している。ただ、今回の問題は（イスラム教）シーア派内部での、（連合暫定当局からの）主権移譲をめぐっての主導権争いの面もあり、もう少し全体状況をよく見極める必要がある。
　（自衛隊が活動する）サマワにおいては依然として比較的平穏な状況が続いている。これは、現在いろいろな混乱を起こしているサドル師派でないシーア派が、この地域にいることもあってのことだと思う。今後、混乱がシーア派全体に拡大するのかどうか、警戒心をもって注視していきたい。自衛隊も十分警戒しながら対処していくと思う。

■ 民主年金案は「改革先送り」

2004.4.8

≪消費税の大増税明らか≫
≪記者会見で神崎代表≫

←【写真＝記者会見で年金の民主党案の問題点を指摘する神崎代表】 　

■給付と負担の見直しに触れず
■年金目的税「３％」の根拠不明確
■自営業者ら負担増　保険料納入の意欲低下

　公明党の神崎武法代表は７日午後、国会内で記者会見し、記者団の質問に答える形で、政府の年金制度改革法案の対案となる民主党案の問題点を指摘したほか、小泉純一郎首相の靖国神社参拝の違憲判決、議員互助年金（議員年金）見直し、イラクの治安情勢悪化などについて見解を述べた。

■◇◇【年金改革の民主党案の問題点】◇◇■
　今、私たちが承知している民主党案を見ると、いくつかの問題点がある。
　●（１）給付と負担の見直しが先送りされ、「改革先送りの案」と言わざるを得ない。
　●（２）「年金目的消費税」を導入し、（税率は）「３％」を考えているようだが、それで本当にまかない切れるのか、数字の根拠が明確でない。７日の衆院厚生労働委員会で厚労省年金局長は少なくても「６％以上」必要だと答弁しており、どういう計算で３％なのか明らかにすべきだ。
　●（３）年金にだけ消費税を投入すると考えており、年金、医療、介護という社会保障全体における税と保険料のあり方を全く考えていない。
　●（４）私たちは年金積立金を１００年間かけて取り崩す案だが、民主党案は２０５０年までに取り崩すといい、その先の年金がどうなるのか全く示されていない。
　●（５）消費税頼みの案で、零細事業者が大手企業会社員らの年金を支える仕組みになっている。零細事業者から理解を得られるとは思えない。
　●（６）国民年金の未納・未加入（という年金の空洞化）問題は、民主党案では解決されないどころか、かえって困難（な事態）を拡大する恐れがある。消費税などでまかなう「最低保障年金」があるのであれば、保険料を払わなくてもいいのではないかと、誤ったメッセージを送る恐れがあるからだ。逆に、（「所得比例年金」で）所得に応じて保険料を払うということで、所得が大きくなれば保険料が大きくなるのではないかというメッセージを与える可能性もある。
　
■例えば、（年収）１０００万円の（自営業者の）人は、今の国民年金であれば年間１５万９０００円の保険料ですむが、民主党案では１３０万円あまりの保険料がとられることになる。その意味では、収入があればますます大変な保険料をとられるので、もう払わなくてもいいということで、保険料の納入意欲を削ぐ結果になるのではないかと感じている。
　今後の年金法案審議の見通しについては、（民主党が）対案を提出すれば早い時期に審議は再開されると期待している。

■ １０１６万人分の署名簿を添え、政府に要望

2004.4.6

≪安心・安全な社会の実現を≫
≪１０１６万人分の署名簿を添え、公明が政府に７項目を要望≫
≪はまよつ代表代行ら参院選予定候補≫

←【写真：福田官房長官（中）に署名簿を手渡す、はまよつ代行（左隣）と、（左から）浜田、ひろ友、荒木、北側、沢、西田、谷あいの各氏】 　
　
■公明党のはまよつ敏子代表代行（参院選予定候補＝比例区）、北側一雄政務調査会長らは５日、首相官邸、厚生労働省、文部科学省を訪問し、福田康夫官房長官、坂口力厚労相（公明党）、河村建夫文科相に対し、安心・安全な社会の実現や暮らしの向上に関する７つの要望書を手渡した。要望書には、全国の党員・支持者が１月から３月にかけて集めた７種類、計１０１５万９６１８人分の署名簿が添えられた。
　
■荒木きよひろ（参院選予定候補＝比例区）、ひろ友和夫（同）、山口那津男の各参院議員と沢ゆうじ広報局次長（同＝東京選挙区）、西田まこと青年局次長（同＝埼玉選挙区）、谷あい正明青年局次長（同＝比例区）、浜田まさよし市民活動局次長（同）が同行した。(デイリーニュースより)

【沢ゆうじ広報局次長】

【浜四津敏子代表代行】

■ 参院選　埼玉から全国遊説第一声

2004.4.4

≪公明は実績と政策で勝負≫
≪参院選　埼玉から全国遊説第一声/３選挙区完勝、比例1000万票を≫
≪給付と負担の数字示した年金政府案こそ抜本改革案≫

　

←【参院選勝利をめざし、全国遊説第一声＝３日さいたま市】 　
　
■「埼玉、東京、大阪の３選挙区完全勝利、比例区１０００万票獲得を！」――公明党は３日午後、さいたま市内で、神崎武法代表らが夏の参院選大勝利に向け全国遊説を力強くスタートさせた。はまよつ敏子代表代行（参院選予定候補＝比例区）、西田まこと青年局次長（同＝埼玉選挙区）、北側一雄政務調査会長、井上義久選挙対策委員長、高野博師埼玉県代表らがあいさつした。参院選投票日が予想される７月１１日まで、あと１００日。神崎代表は「改革の実現のため断じて勝利する」、はまよつ代行は「生活者の目線に立った、庶民のための政治を実現する」と力説した。

≪神崎代表の挨拶≫
■街頭演説で神崎代表は、７月の参院選の意義について（１）小泉改革の是非を問う選挙（２）公明党が連立政権に参加した４年半で実現したさまざまな政策と実績の評価をいただく選挙（３）改革はまさに正念場であり、明るい兆しを見せてきた経済を本格的な回復軌道に乗せるため改革を断行する政治を実現する選挙――の３点を指摘した。
　
■また、神崎代表は、年金改革について「年金制度を家にたとえると、給付と負担が柱にあたる。家の土台は基礎年金だ。公明党案に沿った政府案は、給付と負担を明確にし、柱と土台をしっかりしたものにした。１００年間、長持ちする家であり、抜本改革に値する案だ」と強調。これに対して、「民主党は、今の家（年金）を壊して新しい家をつくれといっているようなものだ。ところが家の設計図（対案）を示していない。今、住んでいる人がどこにいったらいいかも分からない」と批判した上で、民主党が近く国会に提出するという対案について「給付と負担がどうなるのか、消費税を何％引き上げるのか、一番大事な数字を明確にしないなら、対案の名に値しない」と切り捨てた。

■さらに、神崎代表は、年金改革法案をめぐって民主党が国会審議をボイコットしたことについて、「国民が求めているのは国会で本質的な議論が行われることであって審議拒否ではないはずだ。対案を提出できないことを反省しないばかりか、審議拒否という暴挙に出たことは許しがたい行為だ。民主党の政権担当能力を疑わざるを得ない」と糾弾した。

≪浜四津代表代行≫
■はまよつ代表代行は、２期１２年間の議員生活で、児童手当の拡充や女性専門外来の増設、アレルギー対策の強化、さい帯血移植の前進など“庶民の願い”を受けた数々の実績を残してきたことを報告。さらに、小泉内閣が進める政策に公明党の多くの主張が反映されているとし、「皆さまの声がストレートに首相に届き、国の政策として実現されている時代に入った」と述べた。また、はまよつ代表代行は「庶民の幸福のために政治はある。ハート（心）の通った政治をこれからも実現していく」と力説した。
　
■これに先立ち北側政調会長は、昨年の衆院選での公明党マニフェスト（政策綱領）について「まだ半年もたたないが、１００項目のうち３１項目が大きく前進した」と力説、夏の参院選に向けマニフェスト改訂版を発表することを明らかにした。その一方、民主党に対し「衆院選で訴えたことを一つも実現できない党に日本の政治は任せられない」と批判した。

≪西田まこと≫
■西田氏は、少子高齢化対策、防犯対策、中小企業支援策に全力で取り組む考えを示し、「埼玉から日本の元気を取り戻すため、現場第一主義で戦っていく」と力強い決意を表明した。
(デイリーニュースより)

■ さい帯血移植　１５００例突破！

2004.4.2

≪バンクの財政基盤確立へ前進≫

≪２万件の保存も達成≫
　
■白血病などの画期的治療法である「さい帯血移植」が、遂に１５００例を突破した。２００３年６月に１０００例を突破してからわずか８カ月の記録更新。２００４年２月末の累計移植数は１５２６例に達した。
　最近のさい帯血移植の発展は目覚ましい。２００３年の移植数は５８８例と、一昨年と比べ２倍以上に拡大。２００３年９月から２００４年２月までの６カ月間においては、さい帯血移植数（３８４例）が骨髄移植数（３６０例）を上回った。２００４年秋にも、さい帯血移植は２０００例を突破する勢いだ。
　かつては、さい帯血移植は小児向けの医療と位置づけられていたが、現在では移植を受ける患者の４割が５０歳以上。一昔前の“常識”は覆され、大人にも適用可能な治療法として定着している。

■ 当初、目標としていた２万件のさい帯血の保存も達成された。インターネット上の検索システムに公開されている、さい帯血は３月３０日現在で１万８４１９件。最終の安全確認のために公開を留保している過去６カ月分の保存済みさい帯血などを含めると、保存件数は優に２万件を超えている。各バンクとも大人の移植に使用できる細胞数の多い、さい帯血の保存に努めている。
　
■こうした日本の実績は世界的にも注目され、日本のさい帯血バンクシステムや移植成績に称賛の声が寄せられている。バンク関係者やさい帯血の採取医療機関、移植医、陰で支えてきた全国のボランティアら、さい帯血移植を推進した関係者に心から感謝したい。
　
■公明党は日本さい帯血バンク支援ボランティアの会の有田美智世代表らと連携して、２００万人を超える署名を集め、１９９８年４月からのさい帯血移植への保険適用、１９９９年８月の「日本さい帯血バンクネットワーク」の設立を強力に推進した。
　さらに、保険外の患者負担を発生させないためにも、さい帯血バンク（全国１１カ所）の財政基盤強化に全力で取り組んできた。
　各バンクは、さい帯血を保存すればするほど赤字が出る構造的な問題に苦しんできた。しかし、各バンクは患者に負担を転嫁することなく、身を削りながら、さい帯血移植を支えてきた。

■公明党はこれらバンク関係者とともに、財政基盤の確立を厚生労働省に粘り強く要請。その結果、２０００年４月からのさい帯血検査費への保険適用、２００３年度のバンクへの人件費補助拡充などに続き、４月１日からは「さい帯血の管理にかかる費用等、さい帯血移植の実施に必要な費用の一部を含めて」評価し、さい帯血移植の保険点数が２万６９００点から３万６９００点へと１万点加算される。
　金額にして移植１件当たり１０万円の加算で、「上乗せ分は、さい帯血移植を行った移植医療機関から、さい帯血を提供したバンクへ支払われる」。バンクの赤字体質脱却に向けた大きな前進であり、関係者にとって待ちに待った朗報といえる。

≪今後も力強く応援≫
　
■公明党が浜四津敏子代表代行を先頭に署名運動をスタートさせた１９９７年８月から６年８カ月。さい帯血移植は医師と患者の信頼を集める確固たる医療へと成長した。絶望から希望へ――一人でも多くの蘇生のドラマが花咲くよう、公明党は今後も、さい帯血移植を応援していく。

■ 公明党時局講演会開催、沢・遠山各氏出席！

2004.3.30

≪平成１６年３月２８日(日)午後６時より、『公明党時局講演会』を昭島市民会館において、開催≫

●当日は、約１２００人の定員が満席になるほどの皆さんがきていただきました。本当にありがとうございます。
来賓として北川昭島市長の挨拶に続いて、桜井都議が都政報告を行ないました。
●引き続いて沢ゆうじ氏が長年にわたるＴＶプロデューサー経験からの、公明党の実績、働きを紹介し、また個人的なつながりから、ヤンキースの松井からもらったサインボールを見せ、幅広い交友関係を紹介し、会場の皆さんから大きな拍手が送られました。
●遠山清彦参議院議員から国政報告があり、特に、メソポタミア湿原回復を公明党が主導で行なっていることを強調しました。現在のイラクにおける混乱状態から治安を回復することが、国際社会に課せられた当然の責務であるとともに、イラクの人々が、生活が成り立っていくために、さまざまな事業・施策を計画し実施することが、国際協力の本来の本来の目的であり、そのための準備が急務である、このように受け止めました。湿原回復は、大変に効果的な取り組みになることは間違いなく、公明党が必死に訴えていることも、一日も早く、治安の回復とともに、安心の生活を、イラクの人々に実現をしたいからです。

■ ４月スタート　公務員も６カ月定期券に

2004.3.30

≪国・地方で１４０億円超す節減≫
≪自治体でも相次ぐ　ムダ遣い解消へ大きな効果≫
≪公明議員の提案実る≫

■４月１日から、国家公務員の通勤定期が、現行の１カ月定期券から、割引率の高い６カ月定期券に変更される。国家公務員の通勤手当の改定によるもので、６カ月定期券が発行されていない場合は、最長期間の定期券になる。財務省試算によれば、６カ月定期券への変更によって、年間約５５億円の経費が節約されることになる。
　
■国家公務員の通勤定期を１カ月定期券から割安な６カ月定期券に変更することについては、公明党の山下栄一参院議員（参院選予定候補＝大阪選挙区）が、２００３年６月１６日の参院決算委員会で見直しを提案、小泉純一郎首相が「初めて伺った。これは検討に価することだ。なぜ今までできなかったのか」と答弁し、見直しに向け検討を指示。
　
■その結果、８月８日の人事院勧告で「民間においては、過半の事業所が６カ月定期券等の最も割安な定期券の価額を基礎として通勤手当を支給しており、（公務員においても）通勤手当は低廉な定期券の価額により一括支給するよう改めることとする」として、支給基準の見直しが盛り込まれた。これを受けて政府は９月１７日の閣議で、人事院勧告を完全実施し、６カ月定期券の支給を決めた。

■一方、国家公務員の６カ月定期券への変更は、地方公務員の通勤手当に大きな影響を与えた。人事院勧告が“追い風”となり、地方議会での公明党の提案などで、地方自治体で通勤定期を６カ月定期券に切り換える動きが相次いでいる。
　
■なかでも、節減効果の大きい大都市圏を抱える都道府県での動きが目立ち、北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡などの各都道府県が４月１日から６カ月定期券に変更。その経費節減は各自治体試算によれば、合計約６５億円にもなる。

■さらに、政令指定都市も、千葉市、横浜市、神戸市、広島市が４月１日から６カ月定期券に変更、人事異動時期などを考慮し２００４年秋をメドに実施するところを含めると、１３政令市のうち１２市までが０４年度中に導入に踏み切る予定で、これによって、約２３億円の経費が節減されるという。
　
■民間企業では当然のように実施されている６カ月定期券を公務員に適用しただけで、国と地方を合わせると年間で、実に１４０億円を超える経費が節減されることになる。今後も、多くの地方自治体が、６カ月定期券への変更を検討しており、行政のムダ遣い解消がさらに前進することは間違いない。

●この公明党のマニフェストを受けて、昭島公明党は、この職員の通勤手当の削減を求め、実現させることができました。公明党のマニフェストを早速、昭島市が実施し、昭島公明党が実現しました。
具体的には、平成１５年６月定例議会の補正予算特別委員会で、公明党の赤沼泰雄議員が通勤手当の見直しを訴え、その結果９月定例議会で実現し、平成１５年１０月より実施となったものです。

■ メソポタミア湿原復元　日本の協力に期待

2004.3.29

≪イラク環境相が表明　自然保護、水質改善で支援を≫
≪はまよつ代行、遠山氏が会談≫

←【写真：カリーム環境相(左から２人目）と会談する、はまよつ代行（右から２人目）。左端はサベット駐日イラク大使＝２６日　都内】 　
　
■公明党のはまよつ敏子代表代行（参院選予定候補＝比例区）と遠山清彦青年局長（参院議員）は２６日夕、都内のホテルで、来日中のイラクのアブドルラフマーン・サディーク・カリーム暫定環境相と会談、旧フセイン政権により破壊されたメソポタミア湿原の復元事業について、意見を交換した。
　同環境相は、中東地域における環境保全の取り組みについて話し合う環境省主催のセミナーに参加するため、来日したもので、この日は、イラクのサーエル・Ａ・サベット駐日臨時代理大使も同席した。

■席上、はまよつ代行は「公明党は、わが国がイラクの周辺諸国や国連機関と連携しながら、湿原の復元事業をリードしていくよう政府に強く要請している。政府としても、湿原の復元に積極的に関与していく方針だ」と紹介した。

【写真：イラン南部湿原を視察する浜四津代表代行と遠山清彦参議院議員】

■これに対し、カリーム環境相は「日本にもぜひ、協力してほしい」と表明。現在、イラクに湿原の復元センターを設置し、米の栽培のための下地づくりや水量の調節、湿原の観光地化などの観点から、農業省、水源省、文化省が復元事業を進めていることを紹介し「特に自然保護や水質改善の面で日本に支援してもらえると、大変ありがたい」と述べた。
　
■はまよつ代行は、「湿原の復元は、生態系の回復や環境保全にもつながる。公明党としても、全力で後押ししていきたい」と伝えた。

■ 包括根保証の廃止含め中小企業守る法改正を

2004.3.28

≪個人保証の見直し早急に≫
≪参院法務委で木庭氏≫


【写真：木庭健太郎氏】 　
　
■参院予算委員会は２４日、各常任委員会で２００４年度予算案に関する委嘱審査を行った。
　
■参院法務委員会で公明党の木庭健太郎氏は、中小企業が金融機関から融資を受ける際、経営者本人や親族らが過大な返済責任を負う「個人保証」の見直しについて、政府の見解をただした。
　木庭氏は、個人保証の中でも上限や期限を設けない「包括根保証」に言及し、中小企業が倒産すると返済責任を際限なく負い、生活基盤すら奪われている現状を指摘しながら「法制審議会で包括根保証の廃止も含め、十分検討すべき」と主張。さらに「今の厳しい経済状況や中小企業の現状を考えると、法改正を早急に実施すべきだ」と訴えた。

■これに対し、野沢太三法務相は「できる限り早い機会に法制審の結論を得て、法律にしていきたい」と述べ、年内にも法改正に取り組む考えを示した。(デイリーニュースより)

■ ＤＶ防止法改正案が参院通過

2004.3.27

≪公明の主張盛り込む≫
≪保護命令の拡大など　被害者保護の強化図る≫

■２６日の参院本会議で、参院共生社会調査会が提出したＤＶ（ドメスティック・バイオレンス＝配偶者などからの暴力）防止法改正案が賛成多数で可決し、衆院に送付された。今国会での成立を目指している。

■同改正案は、法施行後３年の見直し時期を迎え、超党派のプロジェクトチームがまとめた。公明党からは同ＰＴメンバーの山本香苗さんが改正案取りまとめに参加し、２００３年７月に党女性委員会（委員長＝浜四津敏子代表代行）で政府に要望した内容が大きく反映されている。
　
■改正案の大きな特徴は、被害者保護のために裁判所が命じる保護命令の拡大、強化。改正案では保護命令の対象を「配偶者」だけでなく「元配偶者」にも拡大し、離婚後の暴力にも対応。接近禁止の対象には「子ども」を加え、子の連れ戻しによる面会を防ぐ。
　
■さらに、住居からの退去命令については、２週間から２カ月間に延長するとともに、再度の申し立ても可能にし、被害者が転居に必要な期間を十分に取れるようにする。

■一方、暴力から逃れた被害者が新たな生活を始めるためには、就労や住宅を確保することが不可欠であることから、国と都道府県の責務に「自立支援」を明記し、配偶者暴力相談支援センターの業務には、（１）就業の促進
（２）住宅の確保
（３）関係期間との連絡調整――
　　　などを具体的に盛り込んだ。
　
■現在、都道府県に設置を義務付けている配偶者暴力相談支援センターについては、被害者にとって、より身近でキメ細かな相談や支援体制が必要であるため、市町村も同センターの機能を果たせるようにする。


【ＤＶ防止法改正案の骨子】

○保護命令の対象を元配偶者にも拡大
○保護命令の再度申し立て手続きを簡素化
○接近禁止命令の対象を子どもにも拡大
○退去命令の期間を２ヶ月間に拡大
○心身に有害な影響を及ぼす言動も暴力に加える
○市町村の施設にも配偶者暴力相談支援センターの機能を与える
○支援センターの業務に、被害者の自立支援を明記
○暴力防止の施策について、国は基本方針を、都道府県は基本計画を策定
○外国籍や障害を持つ被害者に配慮

■ メソポタミア湿原 ５５１万人署名簿手渡す

2004.3.19

≪メソポタミア湿原≫　
≪日本主導で復元を≫
≪５５１万人の署名簿手渡す≫


【写真：福田官房長官（中央右）に署名簿を手渡す、はまよつ代行（左隣）と（左から）丸谷、西田、高野、遠山の各氏】 　

≪国際会議を開催し、事業推進を≫
≪現地調査再開めざし、国連と連携≫
≪イラク文化遺産保護へ財政支援≫

■公明党のはまよつ敏子代表代行（参院選予定候補＝比例区）、遠山清彦青年局長（参院議員）、西田まこと青年局次長（参院選予定候補＝埼玉選挙区）は１８日、国会内で福田康夫官房長官に対し、旧フセイン政権により破壊され、消滅の危機にあるイラク南部からイランにまたがるメソポタミア湿原の復元事業を、わが国の主導で進めるよう政府に求める５５１万１８５人分の署名簿の一部を手渡した。これには、草川昭三副代表、高野博師国際委員長、丸谷佳織国際局次長の各衆参国会議員が同席した。

■同署名は小泉純一郎首相、川口順子外相、小池百合子環境相にあてたもので、青年党員が中心に運動を展開した。


■署名は、（１）日本のイニシアチブ（主導）でメソポタミア湿原復元のための国際会議を開催すること（２）現地調査の再開をめざし、国連環境計画など国際機関と緊密に連携していくこと（３）イラクの文化財保護・修復の支援策として、イラク国立博物館や文化財研究所の人材研修や財政支援などを行うこと――を政府に要請している。

■署名簿を受け取った福田官房長官は、同湿原の復元を通し、イラクの本格的な復興を願う多くの人々の思いが「ズシリと伝わってくる」と述べ、署名の意義を尊重し、政府として積極的に復元に取り組んでいく意向を示し、「今後も、（公明党から）知恵をお借りしたい」と述べた。

■この後、川口外相を訪ねたはまよつ代表代行らは、党視察団の団長としてイランを訪問したことを踏まえ、「同湿原の復元事業は、難民の帰還促進にもつながる」と強調した。

■これに対し、川口外相は「日本には、釧路湿原の復元などで蓄積されたノウハウがある。釧路湿原の復元と同じくメソポタミア湿原でも、環境省、国交省、農水省と密に連携していきたい」と答えた。

■一方、はまよつ代表代行と西田青年局次長、高木美智代衆院議員は１８日午後、東京・千代田区の環境省を訪れ、署名簿の一部を小池環境相に手渡した。

■小池環境相は、「有識者による検討会を設置し、メソポタミア湿原復元など、イラクの環境面での復興にできることを検討している」と説明。来週訪日予定のイラクを含むアラブ諸国の政府高官から「現地の要望を聞いて取り組んでいきたい」と述べた。(デイリーニュースより)

■ 年金改革　「負担」　保険料に上限を設定！

2004.3.19

≪「厚生」１８．３０％、「国民」１万６９００円≫
≪現役世代の負担に歯止めを設け、その分給付水準を調整≫

■少子高齢化で「保険料はどこまで上がるのだろうか」との現役世代の不安を解消するため、保険料上昇に歯止めを設け、具体的な数値で上限を設定したのが、政府・与党案の大きな特徴です。
　
■「負担はここまで」と保険料に上限を設け、その範囲内で給付水準を調整することは、高齢者と現役世代の不公平感の是正にもつながります。
　
■現行の給付水準を将来にわたって維持しようとすると、厚生年金の保険料率は現行の１３．５８％（本人負担は半分の６．７９％）から２６％（本人１３％）に、国民年金の保険料は現行の月１万３３００円から月２万８９００円に引き上げなければなりません。
　
※※■政府・与党案では、厚生年金の保険料率の上限を１８．３％（本人９．１５％）に、国民年金の保険料の上限を月１万６９００円に抑えます。■※※

■保険料は一度に引き上げるのではなく、
・厚生年金は０４年１０月から１７年度まで毎年０．３５４％（本人０．１７７％）ずつ、
・国民年金は０５年４月から１７年度まで毎年月額２８０円ずつ、
徐々に引き上げる内容で、家計が急変しないよう配慮されています。

保険料を現行のまま据え置くと、高齢者がもらっている年金は一度に４割程度減らさざるを得ず、生活できません。一定の保険料の引き上げは必要です。

■ 年金改革「給付」将来とも５０％以上確保！

2004.3.18

≪政府・与党がまとめた年金制度改革法案が国会に提出されていますが、年金改革をめぐっては野党との間で激しい論戦が予想されています。≫

≪給付≫
≪年金額自体は減らない≫
≪将来とも「５０％以上」を確保≫

■給付水準は現状より下がるが、それは年金額の伸びを小さくすること
　政府・与党案では、サラリーマンのモデル世帯（妻が専業主婦で４０年加入）における厚生年金の給付水準は、今後、少子高齢化が進んだとしても、少なくとも「現役世代の平均的収入の５０％を上回るものとする」ことが、法案に明記されました。
　「
■年金はもらえるのか」といった年金制度への不信を解消するため、具体的数値で「暮らせる年金」を将来にわたって保障することを明確にしたことは、大きな意義があります。
　
■５０％以上の給付水準を維持する裏付けとして、（１）基礎年金の国庫負担を２００９年度までに現行の３分の１から２分の１に段階的に引き上げる（２）約１４０兆円の年金積立金を取り崩す――という巨額の財源を確保しました。

■「保険料は払い損になるのではないか」との声もありますが、およそ平均寿命まで生きるケースでは、現在ゼロ歳の世代であっても、厚生年金の場合、生涯に払った保険料の２．３倍の年金を受給できます。国民年金の場合、１．７倍の年金を受給できます。
　
■厚生年金の給付水準が現在の５９．３％から徐々に低下（２３年度以降、５０．２％）することについて、「年金額が減る」と誤解されている面がありますが、決してそうではありません。給付水準が下がるということは、「年金額の伸びを小さくする」ことであり、年金額自体は減らさない仕組みになっています。
　
■グラフは、先のモデル世帯における厚生年金受給額の推移を示したものです（下に最新の推計に基づく試算の前提）。
　
■厚生年金は通常、現役世代の賃金上昇率に応じて受け取り始める年金額が増加する仕組みですが、２３年度までの給付水準調整期間は、賃金上昇率から「保険料を支払う人の減少率」などを差し引き、年金額の伸びを小さくします（年によっては据え置き）。「給付水準が下がる」とはこのことを意味しています。
　
●試算によると、現在月２３．３万円のモデル世帯の年金額は、２３年度に月２８万円、２５年度に２９．２万円、５０年度に４９．１万円となります。
　既に年金を受給している人の場合も、年金の伸びが小さくなる、あるいは据え置かれることはありますが、年金額自体は原則として減りません。
　ただ、物価や賃金が下がる場合には、例外的に年金額自体が下がることがあります。

年金改革参考資料

	2003	2004	2005	2006	2007	2008	２００９年度以降
物価上昇率	−０．３	−０．２	０．５	１．２	１．５	１．９	１．０
賃金上昇率(実質)	０．０(０．３)	０．６(０．８)	１．３ (０．８)	２．０(０．８)	２．３(０．８)	２．７(０．８)	２．１(１．１)
運用利回り(実質)	０．８(０．８)	０．９ (０．３)	１．６ (０．３)	２．３ (０．３)	２．６ (０．３)	３．０ (０．３)	３．２ (１．２１)

資料(２)

合計特殊出生率	平均寿命
２００２年　　　　　２０５０年 １．３２　　　⇒　　１．３９	２０００年　　　　　２０５０年 男　７７．６４年⇒８０．９５年 女　８４．６２年⇒８９．２２年

■ 乳がん検診　市町村への支援要請

2004.3.17

≪マンモグラフィ体制強化せよ≫

■１５日の参院予算委員会で山本香苗さんは、効果的な乳がん検診を実施するため、「マンモグラフィ（乳房Ｘ線撮影検査）導入を国として積極的に推進すべき」と訴えた。

■　山本さんは、マンモグラフィについて、「検査結果に見落とし、見誤りがあると手遅れの可能性が高くなる」と指摘。検査対象の拡大とともに、「精度のよい撮影装置、技量の高い撮影技師、読影できる医師の三拍子そろった検査体制を整えるべき」と訴え、実施主体となる市町村への財政支援や、人員配置など体制整備への支援の必要性を訴えた。

　これに対し坂口力厚生労働相（公明党）は、「現在最高とされる機材をどう市町村に整えていただくか。小さな市町村なら検診車で対応するなど、全国に行き渡るようにしなければいけない」と答えた。(デイリーニュースより)

■ 民主の「疑惑隠し」とは闘う　東国対委員長

2004.3.16

≪宗教団体の政治活動否定は違憲≫

■公明党の東順治国会対策委員長は１２日午後、国会内で記者団と懇談し、公設秘書給与流用をめぐる民主党の一連の不祥事などについて見解を述べた。
　この中で東氏は、民主党の長妻昭衆院議員（東京７区）の秘書給与詐欺疑惑報道について「（自ら）きちんと説明すべきだ」と指摘。併せて、長妻氏や、詐欺罪などで実刑判決を受けた山本譲司元衆院議員（党除名）が菅直人代表の“側近”などと言われていることから、「どういうわけで菅氏のグループで疑惑が次々起こるのか、はなはだ疑問に思う」と述べた。
　
■さらに、かつて菅代表の公設秘書を務めていた山本元議員が昨年２月、同氏の秘書時代の給与の一部が菅氏の事務所経費などに充てられていたとする手記を公表した際に、菅氏が「給与の一部を寄付として受けていたようだが、調査中」とのコメントを出していたことに言及。「それから１３カ月が経過しており、事実関係がどうだったのか、公党の代表として調査結果を明らかにすべきである」と述べた。
　
■一方、与野党間で協議が続く公設秘書制度見直しで、政治資金管理団体や政党などへの秘書の寄付に対し、民主党が「公開はするが、禁止はしない」と及び腰の主張をしていることについて東氏は「民主党議員の多くが秘書給与のピンハネを恒常的に行っているのではないかと疑われても仕方がない」と指摘。その上で、秘書給与詐欺容疑で逮捕された佐藤観樹容疑者（議員辞職、党除名）の事件を真しに反省するのであれば、「（民主党所属の）全議員の調査を行ったり、秘書の寄付禁止をしっかり提案することが、こうした事件を次々起こしている政党のあるべき姿ではないか」と批判した。
　
■東氏はまた、一部マスコミで、民主党が７月の参院選に向け、公明党・創価学会対策の「特命プロジェクトチーム」を設置、有識者や宗教団体の代表らをメンバーに加えた会を立ち上げ、批判キャンペーンを行うとした報道に言及し、「憲法で認められた宗教団体の政治活動を否定するものだ」と指摘。民主党の動きを「姑息な疑惑隠しだ」として「こうした政治姿勢とは、公明党は断固闘っていく」と力説した。(デイリーニュースより)

■ 年金法案　今国会成立に全力

2004.3.11

≪沢氏　「現場第一」で政治変える≫
≪出版祝賀会で神崎代表≫

■出版記念祝賀会で沢氏（左）に期待の言葉を述べる神崎代表 　
　公明党の神崎武法代表とはまよつ敏子代表代行（参院選予定候補＝比例区）は９日夜、都内で開かれた沢ゆうじ広報局次長（同＝東京選挙区）の編著書「いつだって、〔現場〕が第一」の出版記念祝賀会に出席し、あいさつした。
　神崎代表は、年金改革関連法案について、「国民の関心が高く、老後の不安解消を図るためにも一日も早く成立させる必要がある。今国会での成立を期すために全力で取り組む」と力説。同法案に反対する民主党に対し、「菅直人代表は廃案にもっていきたいと言っているが、民主党も政権をめざす政党であれば、一日も早く対案を国民の前に示すべきだ」と述べた。

■また、神崎代表は、沢氏がジャーナリストとして政治、国際問題に携わってきた経歴を紹介し、「海外の問題が日本の政治に直接影響する時代の政治家にふさわしい人物だ」と述べ、力強い支援を訴えた。
　沢氏は、「現場第一で、ジャーナリストとしての経験と力を日本の政治を変えるために発揮したい」と力強く抱負を述べた。(デイリーニュースより)

■ メソポタミア湿原　日本が復元の推進役に

2004.3.11

≪脳卒中対策　新戦略策定急げ≫
≪メソポタミア湿原　日本が復元の推進役に≫
≪参院予算委で渡辺、遠山氏 ≫

■参院予算委員会は１０日、全閣僚が出席して基本的質疑を行い、公明党から渡辺孝男、遠山清彦の両氏が質問に立った。
　渡辺氏は、わが国の主要な死因となっている脳卒中への対策について、公明党が２００３年１０月にまとめて坂口力厚生労働相（公明党）に提言した「脳卒中対策新１０カ年戦略」の策定を急ぐよう要望。
　これに対し、坂口厚労相は「国のメディカルフロンティア戦略など脳卒中死亡者を減少させる取り組みが続いている」とした上で、「もう一歩踏み込んだ対策を進める時期にきている」と述べた。

■また、渡辺氏は、地方病院の医師不足が深刻なことに対し、地域医療向上の観点から、医師不足解消に全力を挙げるよう強調。河村建夫文部科学相は、大学の医学部において「地元に残る医師を確保する地域枠の設定など入学定員のあり方を検討課題として地方の医師不足解消に努めたい」と答えた。
■このほか、渡辺氏は、０３年、水稲などに深刻な被害を及ぼした冷害に対する対策強化、痴呆症患者への今後の取り組みなどについて政府の見解を求めた。
　
■一方、遠山氏は、旧フセイン政権に破壊されたメソポタミア湿原の復元事業を、「日本が主導し進めていくことが重要だ」と強調、政府の積極的な取り組みを求めた。
　これに対し、川口順子外相は「環境省と全面的に協力して取り組みたい。難民の帰還・再定住の促進という観点からも多面的なメリットがある。前向きに検討していきたい」と答えた。
　また、遠山氏は、神崎武法代表とともに野沢太三法相に対し要請していた、難民として認められないまま強制退去処分を受けたミャンマー人男性、キンマウンラ氏への在留特別許可の付与が実現したことを評価。「少子高齢化を迎えているわが国では、外国人労働者を受け入れるべきだとする主張もある。今後、外国人との共生をどうすべきかが、重要な課題となるだろう」と指摘した。(公明新聞から)

■ 鳥インフルエンザ 公明が緊急申し入れ

2004.3.8

≪早急に感染防止、支援強化を≫
≪飼育者に異常時の報告徹底せよ≫
≪自治体に鶏処分費用を財政支援≫
≪中堅の外食事業者も支援対象に≫


■福田官房長官に対し、鳥インフルエンザ対策の緊急申し入れを行う冬柴幹事長ら公明党の鳥インフルエンザ対策本部（本部長＝冬柴鉄三幹事長）の冬柴本部長は５日、首相官邸に福田康夫官房長官を訪ね、高病原性鳥インフルエンザ対策に関する緊急申し入れを行った。

■これには、同対策本部の山名靖英副本部長、白保台一事務局長、江田康幸衆院議員が同席した。
　申し入れでは、（１）早期発見、まん延防止体制の構築（２）防疫体制の強化（３）新型ヒトインフルエンザウイルスの発生防止対策（４）自治体に対する財政対策の強化（５）中小・中堅企業に対する支援（６）風評被害の防止――を要請。

この中で、まん延防止対策については、一定規模以上の養鶏農家に対して、死亡数を１週間ごとに報告することを義務付けたことに加え、「鶏を飼っているすべての世帯に、何らかの異常を発見した時は直ちに報告することの徹底」を要望。

■また、移動制限命令を受けた養鶏農家から大量に出ている感染鶏、鶏卵、鶏ふんの処分については、埋却（まいきゃく）に加え、焼却も検討するよう求めた。さらに、移動制限地域内の他の農家に対して、家畜伝染病予防法の改正も含めて検討し、損失補てんを行うよう要請。防疫面では、外国からの感染を防ぐため、空港での検疫体制の強化を求めた。　新型ヒトインフルエンザの発生防止については「新型インフルエンザワクチンの日本での早期開発」や、豚に鳥とヒトインフルエンザが同時感染すると遺伝子が交換されて新型ウイルスが発生する恐れがあることから、夏場だけ行われている豚の血清検査を流行時も行うよう求めた。
　このほか、被害が出始めている鶏肉料理店や焼き鳥店などの中堅外食事業者に対する支援措置も要請した。
　
■これに対し、福田官房長官は、申し入れた項目を一つひとつ確認しながら、「具体的な提案がなされており、適切な議論の場でしっかり対応していきたい」と述べた。
　これに先立ち、公明党の鳥インフルエンザ対策本部は同日午前、国会内で会合を開き、緊急に取り組むべき対応策を協議した。会合では、農林水産省や厚生労働省などのの担当者から現状の取り組みについて報告を受け、意見交換した。(デイリーニュースより)

■ 番号ポータビリティー実現へ

2004.3.6

≪携帯電話の会社変更が気軽に≫

■署名運動が後押し
　携帯電話の契約会社を変えても、同じ電話番号を使える「番号ポータビリティー（持ち運び）制度」が実現する方向に大きく前進した。
　総務省の研究会が２月２６日、「導入することが適当」との報告書の骨子案を発表した。４月末にも正式な報告書がまとめられ、２００５年度中に導入される見通しになった。

■公明党青年局（遠山清彦局長＝参院議員）は０３年９月、８４６万人分の署名簿を小泉純一郎首相あてに提出し、同制度の導入を強く求めてきた。署名数は最終的に１０１２万５１３９人に達した。
　
■当初、事業者側は前向きではなかったが、消費者の声を結集した党青年局の署名運動が大きな推進力となった。同制度導入へ道を開いた意味は大きい。
　携帯電話の加入者数は、今や８０００万人台。国民のだれもが持っている生活必需品になった。メール送受信やインターネットにアクセスする端末機としても広く使われている。最近では、動画メールや高画質デジカメなど、新しい機能が付加された機種も次々と発売され、買い替える機会が増えている。
　ところが、今の制度では、別の会社の携帯電話に変えると、電話番号まで変わってしまう。これでは、新しい番号を友人や取引先に通知したり、名刺や名簿を書き直すなどの手間がかかり、多くの消費者はやむなく同じ会社の機種に買い替えてしまう。
　
■総務省や事業者側の調査によれば、契約会社を変えたことがない利用者の３〜４割が「電話番号が変わるから」と答え、「番号ポータビリティー制度」を利用したい人は３割前後いる。消費者のニーズは高い。
　既に米国、英国、ドイツ、フランス、香港、オーストラリアなどで導入が進んでいる。事業者には積極的に取り組んでほしい。
　同制度が導入されれば、別の会社の機種にも気軽に買い替えられるようになる。それだけでなく、事業者間の競争が促進され、継続割引サービスなど料金の引き下げも期待できる。さらに、携帯電話市場が再び活性化することで、生産性が向上し、日本の国際競争力もアップする。
　制度導入に必要な設備を整えるために、１０００億〜１５００億円程度かかるとの試算がある。消費者はその一部を負担することになるが、利用しやすい金額に設定してほしい。
　
■一部の事業者には、移転先番号の案内サービスで十分対応できるという意見があるが、「番号ポータビリティー制度」の代わりにはならない。


≪青年局が時代先取り≫
　４年前、党青年局は通信料金の引き下げを求める署名運動を展開した。当時は、インターネットへのアクセスは容量の小さい電話回線が中心で、海外に比べて割高な通信料金が、日本のＩＴ革命の進展を阻んでいた。
　党青年局は、ブロードバンド時代の到来を先取りし、ＡＤＳＬや光ファイバーによるインターネット・アクセスの定額制の普及と、あらゆる電話料金の値下げにつながる「ＮＴＴ接続料金」の引き下げを求めて、実現させた。
　「番号ポータビリティー制度」が実現すれば、時代を先取りする党青年局の実績が、また一つ増えることになる。

■ 小児救急電話相談の導入を（＃８０００番）

2004.3.6

≪多摩地域の周産期医療　民間病院への支援急げ≫
≪都議会本会議で小磯、東村議員≫


■４日の東京都議会本会議で、公明党の小磯善彦、東村邦浩の両議員が一般質問した。
　
■小磯議員は、公明党がマニフェスト（政策綱領）に掲げていた、全国共通の電話番号（「♯８０００番」）でつながる「小児救急電話相談事業」が、都道府県への補助事業として新年度からスタートすることから、都としての導入を強く要請。
●平井健一健康局長は、「国の事業内容が明らかになり次第、導入の可能性を検討する」と述べた。
　
■また、行政改革について小磯議員は、都に「ムダ遣い一掃検討会」（仮称）を設けるなど一元的な体制を構築し、コストのさらなる削減へ全庁的な取り組みを求めた。
●赤星經昭総務局長は、「都の各局における（行革の）成果や取り組みの情報を共有できる方策を実施する」と答弁した。
　
■一方、東京・多摩地域における周産期（胎児から新生児までの期間）医療についてただした東村議員は、２００７年度の小児総合医療センター（仮称＝府中市）新設後も、多摩地域におけるＮＩＣＵ（新生児集中治療管理室）の病床数は、２３区内に比べて依然少なく、格差が大きいことを指摘。民間病院への人的・財政的支援を積極的に行い、同医療の充実を進めるよう提案した。
●平井健康局長は、「八王子市内をはじめ多摩地域の民間医療機関でのＮＩＣＵの整備に向け、人的・財政的支援の具体策を検討し、周産期医療を充実させていく」と答えた。
　
■また、東村議員は、現在、視覚障害者のために鉄道駅ホームでの音声案内システム開発が進められているとし、利便性の高いシステム開発のために、（１）都営地下鉄駅構内を実証実験の場に提供する（２）同実験への視覚障害者の参加――などを提案した。
●幸田昭一福祉局長は、これに賛同し、駅構内を実験の場に提供し、「視覚障害者への参加も呼び掛ける」と答えた。(デイリーニュースから)

■ 市長に防犯対策強化を求める要望書提出！

2004.3.2

≪３月２日(火)北川市長に『安心・安全の街づくりのため防犯対策強化を求める要望書』の署名簿を提出≫

■署名した人数　：　５３１５人

■公明党昭島総支部は、長引く不況の中、犯罪件数の増加傾向にある社会状況にあって、防犯・治安対策の強化を求める住民の声を、５３１５人の署名簿に託して北川昭島市長に届けました。
■要望事項は、空き交番の解消、地域パトロールの強化、小中学生等への防犯ブザーの貸与等安心・安全の街づくりに関する６項目

【上記の写真は、市民の代表の方とともに。北川市長に要望書を提出する公明党昭島市議団】

【左は、要望事項を市長に説明する市民の代表者と市長】

■ メソポタミア湿原　日本が復元の先頭に

2004.2.28

≪浜四津代行らが首相に帰国報告 ≫
≪メソポタミア湿原　日本が復元の先頭に≫
≪イランは支援を歓迎≫
≪小泉首相　国際会議提唱へ前向き≫

■公明党のイラン・メソポタミア湿原視察団の浜四津敏子代表代行（団長）と遠山清彦党青年局長（参院議員）、西田まこと青年局次長（参院選予定候補＝埼玉選挙区）は２７日午前、すべての予定を終え、成田空港着の英国航空機で帰国。同日午後には、首相官邸に小泉純一郎首相を訪ね、帰国報告を行った。
　メソポタミア湿原はイラン・イラク両国に広がり、イラク側の湿原はフセイン政権によって破壊され消滅の危機にある。

【写真＝小泉首相（中央右）への帰国報告に臨む浜四津代表代行と遠山（右端）、西田（左端）の両氏】 　

■小泉首相に対して、浜四津代表代行は、湿原が破壊されたためにイラクからイランに逃れてきた難民約２０万人のうち、フセイン政権崩壊後、すでに７万人がイラク国内に帰還していることを紹介し、湿原復元による帰還者の生活基盤再建が必要だと訴えた。
　
■さらに浜四津代表代行は、「会談したイラン政府高官は、日本がイニシアティブ（主導権）を持ってメソポタミア湿原復元に取り組むことを歓迎する意向を示していた。日本として、国際会議を開くなど、国連機関や関係諸国にも働き掛け、連携しながら復元事業を支援してほしい」と要請した。(デイリーニュースから)
　
■これに対し小泉首相は、イラク人自身による主体的な国づくりの重要性を強調し、「（湿原復元事業は）いいことだ。ただ、（将来樹立される予定の）イラク政府側の支援受け入れの体制が整うことが大切だ。イラク政府が望むなら日本として支援を惜しまない」と述べた。また、日本が呼び掛けて国際会議を開催することについて小泉首相は、実現に前向きな姿勢を示した。
　
■さらに小泉首相は、浜四津代表代行が、小泉首相の訪問を待望し歓迎するイラン政府高官の声を紹介すると、「私も本物の湿原を見てみたい」とイラン訪問への意欲を示した。

■ イラク側は９３％消失　再生事業で雇用を

2004.2.28

【写真＝シャーデガン市周辺の湿原で漁業関係者から話を聞く党イラン・メソポタミア湿原視察団】 　

≪イラク側は９３％消失　再生事業で雇用創出を≫
　
■視察を終えた浜四津代表代行は、「メソポタミア湿原の中でも、イラン側の湿原は広大で、自然の中で暮らす人々の生活は豊かな印象を受けた。一方、イラク側では湿原の９３％が失われている。湿原の消失で生活の場を奪われたイラク難民の帰還を促進し、雇用を創出する上でも、メソポタミア湿原の復元事業に全力で取り組みたい」と語った。(デイリーニュースから)

■ メソポタミア湿原を調査　生態系の宝庫

2004.2.28

≪メソポタミア湿原を調査　生態系の宝庫、豊かな収穫 ≫
≪「生活の場」復元に全力　イラク難民の帰還促進めざす≫
≪浜四津代表代行ら党視察団≫
≪イラン・シャーデガン市≫

【写真＝イラン南部の湿原で、イラン環境庁から説明を聞く浜四津代表代行（左から３人目）、西田氏（同２人目）ら 】　
　
■公明党イラン・メソポタミア湿原視察団の浜四津敏子代表代行（団長）、遠山清彦青年局長（参院議員）、西田まこと青年局次長（参院選予定候補＝埼玉選挙区）は、２５日午後（日本時間、同日夜）、メソポタミア湿原の一部であるイラン南部シャーデガン市周辺の湿原を視察した。
　
■イラン南部の都市アバダンからシャーデガン市に向けて、車で約２０分。葦が繁茂する水量豊富な（イランの水の３０％を占める）湿原が広がる。湿原の代表的農産物のナツメヤシの林の中に、石積みの住居が点在し、牛や羊が草を食むといった、この地方特有の湿原風景が続く。海水と真水が混ざり合うシャーデガン周辺の湿原は生態系が豊かで約１０万羽の渡り鳥が飛来し、絶滅危惧種にも指定された貴重な水鳥も確認されている。

■この日、視察団一行は、湿原内を精力的に調査し、同行したイラン環境庁の担当者から説明を受けた。ドーラッグという小さな港では、湿原内の漁業関係者から漁業の現状について話を聞いた。漁業関係者によると、エビなど１日の漁獲量は２０キログラムで、多いときは５０キログラムになるという。漁獲量は年々減っているとはいえ、湿原は今も、この地域で暮らす人々に豊かな収穫をもたらしている。

■ 日本の自衛隊派遣を評価　国連事務総長

2004.2.25

≪日本の自衛隊派遣を評価≫
≪神崎代表に国連事務総長が表明≫
≪イラクへの連帯と受け止め　アナン総長≫
≪国連事務所の早期再開を　神崎代表≫


■アナン国連事務総長（右）との会談に臨む神崎代表 　
　公明党の神崎武法代表は２３日午後、来日中のアナン国連事務総長と都内で会談し、イラク復興支援、北朝鮮問題などについて意見を交わした。会談には公明党から冬柴鉄三幹事長、太田昭宏幹事長代行、高野博師国際委員長、白保台一副幹事長が出席した。

■神崎代表は、２００３年３月に訪米し、イラク問題の平和的解決を要請してから１年ぶりとなるアナン氏との再会を喜び、「イラク問題では国際社会が一致してテロと対決し、イラク再建のために事務総長が努力されていることに敬意を表したい」と表明。その上で、国連がイラク復興支援に積極的に関与する重要性から、「そのシンボルとして（イラクから撤退した）国連事務所をできるだけ早く再開してほしい」と要請した。

■アナン氏は、５０億ドルの拠出と自衛隊派遣の日本のイラク人道復興支援について、「イラク人に対する連帯を表明することになるだろう」と高く評価。
　また、イラクへの統治権限委譲に関して、「６月の（直接）選挙は無理だが、６月中には主権委譲が行われなければならない。どのような形で主権委譲がなされるか、国連内でも検討しなければならない」と述べるとともに、「来年以降に選挙を行うが、安全な環境がこれを下支えするために、国際社会の支援が必要だ。選挙は平和的な環境でなされなければならない」「主権委譲がなされても、多国籍の国際社会の治安維持の協力が必要だろう。期間はどのくらいになるかは分からない」などと述べた。
　
■神崎代表は、イラク人道復興支援のあり方として、「イラク国民が安心して生活できるように総合的な支援をすることが大事だ」と指摘し、その具体例として、公明党がこの日、浜四津敏子代表代行を団長にした視察団を派遣するなど精力的に取り組んでいるメソポタミア湿原の復元プロジェクトを挙げ、「湿原の復元へのバックアップをお願いしたい」と求めた。これに対し、アナン氏は「復元プロジェクトについて、ＵＮＤＰ（国連開発計画）の担当者に伝えたい」と約した。
　
■一方、北朝鮮問題について、神崎代表は「先の訪中で胡錦涛国家主席にも要請したが、２５日からの６カ国協議では核開発、拉致問題を含めて包括的な解決がなされるよう、アナン事務総長の側面的な援助をお願いしたい」と要請。これに対し、アナン氏は６カ国協議について「多国間協議が成功し、成果が挙がることを望んでいる」と表明し、拉致問題については「日本が満足できる解決ができるよう祈念している。愛するものが拉致された家族の気持ちはよく理解でき、北朝鮮がこのような文脈の中で前向きに他の国と連携を取ることを希望する」と述べ、日本の立場に理解を示した。


≪国連平和大学の沖縄誘致を要請≫
　また、神崎代表は「先の大戦で悲惨な経験をした沖縄は、沖縄を平和の島にしたいとの願いがある。国連平和大学の誘致実現にご協力をお願いしたい」と述べ、白保氏もコスタリカにある国連平和大学の一部（分校）を誘致したいとの考えを表明。アナン氏は、国連平和大学理事長のモーリス・ストロング氏（北朝鮮問題での国連事務総長特使）と話し合ってほしいと答えた。
　冬柴幹事長も「日本政府と与党は団結して、沖縄を平和の拠点としたいと考えている」と述べ、重ねて誘致実現への協力を要請した。(デイリーニュースより)

■ ３カ月で３１項目が実現　公明マニフェスト

2004.2.21

≪３カ月で３１項目が実現、前進≫
≪公明党のマニフェスト（政策綱領）１００≫
≪ムダ削減、児童手当など成果　参院選に向け追加項目を検討へ≫

■公明党のマニフェスト実現推進本部（本部長＝神崎武法代表）は１９日、衆院第１議員会館で会合を開き、２００３年の衆院選の際、公明党が発表したマニフェスト（政策綱領）に盛り込んだ１００項目の政策目標について、２００４年度予算編成終了時点での進ちょく状況を検討、３１項目が達成もしくは大きく前進し、６８項目が進行中であることが報告された。
　
■公明党は０３年、他党に先駆けて衆院選に向けたマニフェストを作成、４年間で実現をめざす国民との“契約”として発表した。衆院選直後の０３年１１月１３日には、党内にマニフェスト実現推進本部を設置、１００項目それぞれについて担当の議員も明確にし、党を挙げて実現に全力を注いできた。

■このうち、焦点となっていた年金制度改革では、自民・公明両党の協議の結果、厚生年金の給付水準を現役世代の平均年収の「５０％以上」と法律に明記し、安心の年金を築くとの公明党の主張が政府の改革案に反映した。
　
■一方、子育て支援でも、児童手当の支給開始年齢（現在は小学校入学前まで）が０４年４月から、小学校３年修了までに拡大することを与党間で決定し、０４年度予算案に計上。「０４年度中に小学校３年生まで引き上げ」とのマニフェストの内容を実現させた。
　
■税金のムダ遣い一掃に向けた行政改革と特権廃止でも、マニフェストに掲げた公務員の通勤手当是正は、国家公務員について０４年４月から実施。従来の１カ月ごとの定期券代支給から６カ月分に切り替えられることになった。
●さらに、政府内に対策本部を設置すべきとの主張も、行政効率化関係省庁連絡会議が設けられ、実現した。
　
■このほか、中小企業、雇用対策、食の安全、治安・防犯対策など、さまざまな分野で公明党がマニフェストに掲げた政策目標が数多く実現もしくは大きく前進した。
　
■同日の会合で神崎代表は、衆院選から３カ月余りの短期間で３１項目が実現もしくは大きく前進したことに触れ、「ぜひとも４年間ですべての項目を達成したい」と強調。さらに、行政効率化関係省庁連絡会議を例に挙げ、「設置はされたが、そこに何を（検討課題として）盛り込むかが課題だ」と指摘、すべての項目について、公明党がさらに積極的にかかわり、達成度を向上させていきたいと述べた。
　
■また、北側一雄政務調査会長（同本部事務局長）は、今後、予算編成終了後の２月ごろと、概算要求終了後の９月か１０月ごろの年２回、マニフェスト実現の進ちょく状況を発表するとの方針を表明。０４年の参院選に向けては、１００項目の進ちょく状況のほか、新たにマニフェストに追加する政策項目を策定し、発表する方針を明らかにした。

■ 公明党　児童虐待防止で改正案

2004.2.21

≪「暴言」「拒絶的態度」も対象に≫
≪虐待の疑いにも通告の義務≫
≪立ち入り拒否なら警察に通告≫

■公明党厚生労働部会の児童虐待防止法改正検討ワーキングチーム（富田茂之座長＝衆院議員）は１８日、衆院第１議員会館で会合を開き、児童虐待防止法の見直しについて協議し、党としての改正案をまとめた。
　全国の児童相談所への虐待に関する相談件数は、１９９９年の１万１６３１件から、０２年には２万３７３８件に倍増。幼い子どもが虐待死に至る悲惨な事件も後を絶たない。

■党改正案では、子どもの権利擁護を明確に規定するため、法律の「目的」に、児童虐待が「児童の権利を著しく侵害」するものであると明記。

■学校や地域住民などが虐待に気づきながら介入が遅れるケースが多いことから、疑いの段階での通告を促すため、通告義務の対象を「虐待を受けた児童を発見した者」から「受けたと思われる児童を発見した者」に拡大する。

■また、子どもの生命を最優先に保護するため、児童相談所と警察との連携を強化する。具体的には、現行法の「警察官の援助を求めることができる」に加え、この規定について「適切に運用しなければならない」との条文を新設するとともに、立ち入り調査を拒否された場合にも、速やかに警察に通告する義務を加えた。

■さらに虐待の定義について、「保護者以外の同居人」による虐待や、配偶者への暴力などで子どもが受ける心理的外傷も新たに加えるほか、国と地方自治体の努力義務には「早期発見」「保護」に加えて「予防」「自立支援」「保護者に対する適切な指導」を明記、予防から社会的自立に至るまで切れ目のない支援を後押しする。

■このほか、親子の再統合への配慮、子どもの年齢と能力に応じた教育義務などを盛り込んだ。

≪児童虐待防止法の党改正案要旨≫

【児童の権利擁護】
　法律の「目的」に、児童虐待が「児童の権利を著しく侵害」するものであることを明記する。

【虐待定義の拡大】
　「保護者以外の同居人」による虐待行為について、保護者がこれを放置することも「看護を著しく怠る」として、虐待の定義に加える。また、児童に対する「著しい暴言」「拒絶的な態度」「家庭における配偶者に対する暴力」など、子どもに心理的外傷を与える言動も対象とする。

【国と地方自治体の責務】
　国と地方自治体の努力義務に、現行の「早期発見」と「保護」に加え、「予防」「自立支援」「保護者に対する適切な指導」を新たに盛り込む。

【早期発見の努力義務の対象拡大】
　早期発見の努力義務を課す対象に、学校、児童福祉施設、病院などの「団体」を追加する。

【通告義務の対象拡大】
　通告義務を課す対象に関して、現行の「虐待を受けた児童」を発見した者から、「虐待を受けたと思われる児童」を発見した者に改める。

【警察の援助】
　一時保護や立ち入り調査を行う児童相談所が「警察官の援助を求めることができる」との現行規定について、「適切に運用しなければならない」との項目を追加。さらに立ち入りを拒否された場合には、「管轄の警察署長に対し、速やかに、その旨を通告しなければならない」と明記する。

【親子の再統合】
　虐待した保護者に対する指導について、「親子の再統合に配慮」して行うよう明記する。

【保護者への児童引き渡し後の対処】
　施設入所した児童を保護者へ引き渡し、または面会などを行った際、再び虐待が行われたと認められる時にも、児童相談所が一時保護できるよう規定する。

【児童への教育】
　被虐待児の年齢と能力に応じた教育を受けられるよう、国と地方自治体に義務を課す。

■ 菅氏の公明批判 根拠ない“レッテル張り”

2004.2.20

≪地方、中小への景気波及策を≫
≪菅氏の公明批判 根拠ない“レッテル張り”≫
≪記者会見で神崎代表 ≫

■公明党の神崎武法代表は１８日午後、国会内で記者会見し、記者団の質問に答える形で、見解を述べた。
　神崎代表は、同日の党首討論で民主党の菅直人代表が昨年の衆院選での自公協力などを例に挙げて「自民・公明融合新党」などと的外れの批判を繰り返したことに対し、「自民党と公明党は競争的な関係を持ってお互いに競っており、何の根拠もなく『融合政党』だとレッテル張りをして決め付け、イメージを作り出す手法、やり方には憤りを感じる」と批判。さらに、「自公連立政権は、自民党と公明党が政策の違いを前提としながら一つひとつの政策づくりに切磋琢磨している」と反論した。

■一方、０３年１０―１２月期の実質ＧＤＰ（国内総生産）が年率換算で７．０％増となったことに関して、神崎代表は、「予想以上に高い数値が出た。順調に回復基調になってきた」と述べつつ、「全国的に見ると、地方、非製造業、中小・零細企業の格差などの問題点も内包している。全体としてバランスのいい形で景気が回復していく措置を講じるべきだ」と全体的な波及策の必要性を指摘した。
　
■また、今国会での教育基本法改正の見通しについては、「重要法案が目白押しでタイト（窮屈）な日程であり、なかなか難しいだろう。自公で抜本改正する方向で議論しており、それがまとまった段階で法案を提出することが筋だと思う」と述べた。
　
■北朝鮮を想定した特定船舶入港禁止法案に対しては、「６カ国協議の推移を見ながら、党内で議論を進めていきたい」として、改正外為法などを発動するかどうかは「将来の展望をにらみながら政府・与党が議論して、結論を出すことが大事だ。冷静に分析しながら態度を決めるべきだ」と強調した。
　
■憲法改正問題での党内議論の進め方については、「まず憲法改正全体の問題として、（今秋予定の）党大会に焦点をあてて意見集約し、そのための論点整理をできれば６月ごろにしたい」と述べ、論点整理は「憲法第９条だけにかかわらず、憲法改正問題全体と理解してほしい」と説明した上で、「国際貢献との兼ね合いが大変に問題になっており、憲法第９条と前文を集中的に議論したい」と述べた。(公明新聞より)

■ 女性議員大会でのあいさつ要旨　小泉首相

2004.2.16

≪小泉首相≫
≪暮らしの改革に心から敬意≫
　
■第１回の女性議員大会にお招きいただき、誠にありがとうございます。
　私が厚生大臣をしている時に浜四津さんが、さい帯血移植の保険適用の件で陳情にこられました。以来、公明党が熱心にこの運動を進められ、ずいぶん進んできたと思います。公明党の女性議員は「これからは女性の時代」と、早くから医療、環境、福祉、子育てなど、女性らしい、地域に密着した問題に取り組んでこられました。少しでも暮らしを良くしていこうと頑張っている皆さんに、心から敬意を表します。

　公明党がめざす暮らしの改革は、小泉内閣においても最重要課題です。今後、特に、環境保護と経済再生を両立させなくてはなりませんが、ごみ・ゼロ作戦、リサイクル推進についても皆さん方は実に熱心です。こうした点も小泉内閣として、引き続き強力に進めていかなくてはと思っています。それに、公明党の皆さんは文化、芸術振興にも大変熱心です。
　自民党と連立を組んでいると、公明党も批判を浴び、お気の毒の面もあります。しかし、政治を安定させ、少しでも前進させて、暮らしを良くしていこうという責任ある立場に立つと、批判を受けるのはやむを得ないことかもしれません。
　身近な住民の皆さんと常に話し合いながら、暮らしを改善していこうという気持ちを、実際の現場の政治に生かしていく、最も強力な政治勢力が、公明党の女性議員の皆さんだと思います。
　これからも、生活者の視点、女性の立場から政治を変えていこうという皆さんの視点を大事にしながら、いっしょに協力して、日本の経済を発展させ、引き続き平和を維持しながら、世界の平和と安定のために貢献していきたいと思います(デイリーニュースより)

■ 全国女性議員大会　神崎代表、小泉首相出席

2004.2.16

≪女性の力で参院選勝利を ≫
≪晴れやかに第１回全国女性議員大会≫
≪日本一戦う、仲の良い、力ある勢力に≫　
●浜四津代行、神崎代表、小泉首相も出席　地域密着の活動に心から敬意

■１５日午後、東京・中央区の中央会館ホールで、第１回全国女性議員大会を開き、８６０人の女性議員が集って、２００４年夏の参院選大勝利に向けて力強く出発した。浜四津敏子代表代行（女性委員会委員長）は「日本一戦う、仲の良い、力のある女性議員集団に」と呼び掛け、神崎武法代表、小泉純一郎首相（自民党総裁）、坂口力厚生労働相（公明党）が来賓として祝辞を述べた。

■開会あいさつで浜四津代表代行は、「生活に根差した女性の視点が『生活者の政治』『清潔な政治』の実現に不可欠」と強調。「日本一　戦う、日本一　仲の良い、日本一　力のある最強の女性議員団として、心を合わせ、勇敢に戦い、痛快に勝利し、日本に『平和と人道の時代』をつくりましょう」と呼び掛けた。
　神崎代表は、先の第３次訪中に言及し、「北朝鮮による核開発、拉致問題解決を一歩前進させる大きな流れをつくらなければならない」と強調した上で「平和の党・公明党として、アジアの平和と安定のため、しっかり取り組んでいく」と決意を表明。「女性議員一人ひとりが生活与党・公明党の中心的な存在として、地域でさらなる奮闘をお願いしたい」と期待を寄せた。

■２００２年の第４回党全国大会に続いての来賓出席となった小泉首相は、「女性の立場から政治を変えていこうという視点を、小泉内閣も自民党も大事にしながら、自民、公明が共に協力し、日本の経済発展、世界の平和と安定のために貢献したい」と祝辞を述べた。坂口厚労相は「皆さんと呼吸を合わせて改革を前進させていく」とあいさつした。
　
■大会では、宮崎県の大西八重子・新富町議、岐阜県の糟谷玲子・羽島市議がそれぞれ活動報告を行い、熱い拍手を浴びた。さらに、参院選に挑む３選挙区の予定候補である西田まこと（埼玉選挙区）、沢ゆうじ（東京選挙区）、山下栄一（大阪選挙区）の各氏が紹介され、決意を表明。大会の熱気は最高潮に達した。
　最後に、浜四津代表代行、松あきら女性局長（参院議員）が力強く抱負を述べ、「参院選に断じて勝つぞ」のシュプレヒコールの波が沸き起こる中、大会は閉幕した。(デイリーニュースより)

■ 党訪中団　胡錦濤主席と会談

2004.2.12

≪北朝鮮問題、日中で意見交換≫
≪拉致解決、日朝対話を支持　胡主席≫
≪６カ国協議の成果に期待　神崎代表≫

■公明党第３次訪中団の神崎武法代表は１１日午後、北京・人民大会堂で胡錦濤国家主席と会談した。席上、神崎代表は２５日に再開される６カ国協議（米国、中国、韓国、北朝鮮、日本、ロシア）の実現に対する中国政府の努力に敬意を表明、胡主席の訪日を要望した。これに対し、胡主席は新しい日中関係の構築に意欲を示すとともに、６カ国協議の継続に期待感を表明した。

■神崎代表　小泉首相の親書を預かったのでお渡ししたい。

■胡主席　大変に感謝する。中日両国は一衣帯水の隣国同士で、国交正常化以来、共同の努力によって各分野で発展を遂げてきた。最も重要な２国間関係と言える。中日両国は世界の平和と安定に重要な責任を持ち、両国の善隣友好関係の発展は両国人民の利益だけでなく、アジア、世界の平和と繁栄に貢献している。
　近年来、私は（中日友好関係を）新たな発展段階に引き上げたいということを強調している。この点は阿南（惟茂）在中国日本大使が証明してくれる。従って、中日双方は長期的な目でお互いの関係を見るべきではないか。中日友好の大局から出発し、妨害を排除し新しい中日友好関係を構築すべきだ。


■神崎代表　主席の意見に同感だ。日中関係はアジア、世界の平和と安定に必要不可欠だ。現在、幅広い分野で友好が進んでいる。今後の日中友好関係を拡大、進展するためにどのような点に留意すべきか。


■胡主席　両国の指導者は歴史に対して責任を持ち、人民に対し責任を持つべきだ。中日共同声明など３つの政治文書の精神を堅持し、両国の平和、共存、友好の思想を堅持すべきだ。
　公明党は長期的に中日関係を重視し、国交正常化以来、重要な貢献をしてきた。歴史問題と台湾問題に対して、一貫して理解し守ってきた。大局を見ていることを高く評価する。今後も、政党間交流の強みと特色を生かし、率直に意見交換することを望んでいる。


■神崎代表　私どもも日中間の３文書をもとに交流してきた。今後もその精神で取り組みたい。
　朝鮮半島の平和と安定は両国の利益にとって重大だ。６カ国協議が２５日に開かれることになったが、中国政府の尽力に敬意を表し、ぜひ成功させたい。日本は核と拉致問題を包括的に解決しないと日朝国交正常化はない。拉致問題を含めて包括的な解決ができるよう尽力をお願いしたい。


■胡主席　核問題を対話を通じて平和的に解決することは中日両国のみならず、関係方面の利益に合致すると考え、平和的な会談の実現のために働きかけてきた。６カ国協議での私どもの希望は、会談を開くだけでなく成果をあげることだ。今後のプロセスの継続を保っていくことを期待している。
　肝心の問題は、各関係方面の問題もあるが、（１）朝鮮（北朝鮮）の非核化と核放棄（２）朝鮮に安全の保証を提供――の２つの問題がある。６カ国協議をめぐり、中日双方は意思の疎通を図ってきたが、これからも連携を保っていく必要がある。
　拉致問題に関しては、日本の国民が関心を寄せていることを理解している。朝鮮、日本の双方は対話を通じて適切に解決することを希望し、支持する。

■神崎代表　胡主席が最も力を入れて取り組んでいる課題は何か。


■胡主席　常に考えているのは中国の発展だ。迅速な発展を遂げてきたが、多くの人口を抱え、速度も遅い。当面の貧困、立ち遅れを取り戻すには数十年の努力が必要だ。
　全面的な発展とは経済だけでなく、バランスの取れた持続可能な発展であり、社会主義的市場経済、社会主義的民主政治も含まれる。目先の発展に着目するだけでなく子々孫々の発展も重要だ。農業、農村、農民の「三農問題」もあり、農民の発展がないと中国全体の発展はない。
　中日の経済関係は相互依存の関係にあり、中国は広大な市場、安い労働力を持つ。日本は高い技術と豊富な資本を持っている。中国の発展プロセスの中で日本にとっても経済、貿易の勝機がある。小泉首相が言う中国の発展は脅威でなくチャンスだというのはまさにその通りだ。


■神崎代表　一度日本に近い将来、来日されることを望みたい。日本国民にその熱い思いを訴えていただくことを望みたい。


■胡主席　二十数年前から中日友好事業に携わり、多くの政党、政治家、友人と知り合い、友人の皆さまと再会することを期待している。ともに相談し、意見交換したいと思う。神崎代表が帰国したら、私の古き友人にくれぐれもよろしくお伝えください。

●神崎代表ら党訪中団一行は同日夜、人民大会堂で唐家せん国務委員と会談した。

■ 安心の年金　改革案まとまる

2004.2.10

■自民・公明両党による与党年金制度改革協議会は２月４日、今国会の最重要テーマの一つである「年金制度改革」について正式に合意しました。政府はこの合意に沿った法案を１０日にも閣議決定し、国会に提出します。「公明の主張色濃く」（５日付「東京」）との指摘通り、公明党のマニフェスト（政策綱領）が随所に反映された合意のポイントを紹介します。


【給付】
≪暮らせる年金へ「５０％以上」明記≫

■今回の年金改革の最大の柱は、標準的な厚生年金の給付水準について、現役世代の平均収入の「５０％以上」と法律に明記することです。これは、「経済動向や出生率が変化しようとも、５０％以上の“暮らせる年金”は保障する、という宣言」（北側一雄政調会長）といえます。
　当初は経済界などから、既に受給している人の年金も含め、給付の大幅カットが必要との意見が強くありました。しかし、公明党の強い主張で「現役世代の平均収入の５０％以上の水準を確保する」ことを決定。現在受け取っている年金額も、消費者物価の下落に連動した改定以外、減ることはありません。
　同様に、国民年金も公明党の主張通り、「払った１．７倍」以上の給付が確保されることになりました。
　また、与党合意には年金積立金を活用して将来世代の給付に充てる案も盛り込まれ、１００年間を見通して年金財政の均衡を図る「安心の年金」へと改革が大きく前進します。


【保険料】
■厚生年金１８．３０％　国民年金１万６９００円が上限
　公明党は、「保険料は上限のない青天井にはしません」との約束通り、将来の保険料水準に上限を設ける「保険料水準固定方式」を導入し、上がり続ける保険料に“歯止め”をかけました。
　その保険料の上限は、厚生年金保険料（現行は年収の１３．５８％、これを労使で折半）は２００４年１０月から徐々に毎年０．３５４％ずつ引き上げ、２０１７年度以降は１８．３０％で固定することで最終決着。国民年金保険料（現行月額１万３３００円）は０５年４月から毎年月額２８０円ずつ引き上げ、１７年度以降は１万６９００円で固定します。厚生労働省の当初案では毎年の上げ幅が６００円でしたが、「負担が重過ぎる」（北側氏）ことから、半分以下に抑えました。
　いずれも、公明党が「厚生年金は２０％以下」「国民年金は１万８０００円台以下」と約束した範囲内での決定となりました。

【国庫負担】
■１／２へ道筋。段階的に引き上げ
　今回の改正の焦点である基礎年金の国庫負担割合（現行３分の１）の２分の１への引き上げについては、安定財源を確保する道筋を明示しました。これにより、２００４年度から段階的引き上げがスタートします。
　具体的には、０４年度以降は年金課税の見直しによる増収分を充当する形で引き上げに着手。０５―０６年度には所得税の定率減税の段階的縮小などによる増収分で適切な水準にまで引き上げます。さらに、社会保障全般の改革を見据えた税制の抜本改革を行い、２分の１への引き上げを０９年度までに完了します。
　この財源確保では、先の衆院選の前も後も、与野党を通じて責任ある具体案を提示したのは公明党だけでした。「先送り許さず」の姿勢で与党協議に臨み、年金財政の安定化に欠かせない財源問題に決着を付けました。

【女性の年金】
≪夫婦間で分割可、未届けの救済も≫

　■サラリーマンの夫と専業主婦が離婚した場合、夫は老齢基礎年金と老齢厚生年金が両方受け取れるのに、妻は老齢基礎年金だけ。この不公平感を解消するため、夫の厚生年金を妻と分割できる制度が導入されます。
　離婚以外にも分割を認めるべきとする公明党の主張に対し、自民党の一部に根強い反発もありましたが、最終的に、夫の失踪や婚姻関係が事実上破たんしている場合なども、分割が認められるようにしました。
　また、サラリーマン世帯の主婦が退職後に国民年金の届け出を忘れたために年金加入歴に空白（未納）期間が生じ、無年金になったり年金が減額されてしまう問題では、現在は２年間しか遡れませんが、２００５年４月以降は空白期間の長さに関係なく、届け出れば減額されない救済策が盛り込まれました。

■ 「さい帯血」に保険適用を　！

2004.2.7

≪バンクの安定運営に不可欠≫
≪８０万人の署名添え坂口厚労相に要望≫
≪はまよつ代表代行、山下、西田氏ら≫


■公明党のはまよつ敏子代表代行（参院選予定候補＝比例区）は４日、厚生労働省で坂口力厚生労働相（公明党）に対し、さい帯血への医療保険の適用を申し入れた。申し入れには保険適用を求める約８０万人の署名簿も添えられた。
　
■これには公明党の江田康幸・造血幹細胞移植小委員会委員長、古屋範子衆院議員、山下栄一参院議員（同＝大阪選挙区）、西田まこと青年局次長（同＝埼玉選挙区）と、青木繁之・東京臍帯血バンク代表、有田美智世・日本さい帯血バンク支援ボランティアの会代表らが同席した。

【写真】坂口厚労相（中央）に、さい帯血への医療保険適用を要望する有田さん（同右隣）と、はまよつ（左から４人目）、西田（同３人目）、山下（同２人目）氏ら 　

■はまよつ代表代行らは、さい帯血移植が白血病などの有効な治療法として優れた成果を挙げ、多くの命が救われている一方で、さい帯血の採取や保存などにかかる費用負担が重く、さい帯血バンクの財政事情が厳しいなどの課題を指摘。
　●（１）造血幹細胞移植を推進する国の責任を明確にした「造血幹細胞移植推進法」（仮称）の制定
　●（２）血液製剤と同様に、さい帯血そのものに医療保険を適用すること――などを要望した。
　
■坂口厚労相は「予算の関係で、一度にすべて実現することは難しいが、厚労省として一生懸命に検討を進めている。できるだけ実現したい」と述べた。

■ 税金ムダ遣い排除へ　公明の提案に首相決断

2004.2.7

≪政府が連絡会議を設置 行政の効率化に期待≫
≪神崎代表の提案に首相決断≫
≪公明マニフェスト　また実現≫


■政府は５日、行政のムダを省き、簡素で効率的な政府を実現するため、内閣に行政効率化関係省庁連絡会議を設置し、初会合を開いた。関係省庁が情報や意見の交換を行い、総合的な施策の推進にあたって連携を図ることをめざす。
　これは、公明党の神崎武法代表の提案に小泉純一郎首相が応え、実現した。同連絡会議は、議長に内閣官房副長官補、副議長に総務省行政管理局長、財務省主計局長が就任、各省庁の官房長らで構成される。

■公明党は、行政のムダ一掃を政策の柱の一つに掲げ、徹底した改革と、議員、官僚などの特権の排除を進めてきた。２００３年発表した党のマニフェスト（政策綱領）では、政府を挙げてムダ遣い排除を徹底するため、「総理陣頭指揮の対策本部」を政府内に設けることを提言。神崎代表は０３年９月１２日、政府・与党連絡会議の場で小泉純一郎首相に直接、対策本部設置を要望。同９月２９日の衆院本会議の代表質問でも、この問題を取り上げた。

■また、北側一雄政務調査会長は０３年１２月、年金制度改革をめぐる政府・与党協議会の場で「税金・行政のムダの排除・効率化のためのチームを検討してはどうか」と提案。福田康夫官房長官は「検討したい」と答えていた。
　
■年が変わり、１月２２日の衆院本会議代表質問で、神崎代表は再びこの問題を提起、「国民に負担増という痛みをお願いするのなら、ムダ遣い一掃対策本部のようなものを設置し、政府自らがムダ遣い追放・行政合理化に努めるべき」と実現を強く訴えた。
　
■これに対して小泉首相は、「ご提言を踏まえ、内閣に検討チームを設けたいと思います」と答弁し、大幅なコスト削減をめざして省庁の連絡会議を設置するよう指示した。
　連絡会議の設置は、公明の粘り強い主張が首相の決断を促した形。連絡会議が設置されたことで、公共事業の効率化や行政のムダ遣い追放への取り組みが一段と本格化することが期待される。(デイリーニュースより)

■ 自衛隊派遣支持が反対を上回る傾向に！

2004.2.3

　≪世論調査から≫
■マスコミによる最近の世論調査結果を見ると、自衛隊派遣について、国民の理解が着実に深まってきていることが読み取れる。
　
■読売新聞社が１月２４、２５の両日に行った全国世論調査（面接方式）によると、自衛隊派遣決定について、「評価する」と答えた人は「大いに」１４．３％、「多少は」３８．７％を合わせて５３．０％と過半数を占め、「評価しない」（４４．２％）を上回った。

■また、日本テレビの電話世論調査（１月２３〜２５日実施）では、自衛隊派遣を「支持する」が５０．３％と前回１２月の調査よりも８．９ポイント上昇、「支持しない」は３８．４％と前回比８．６ポイント減少した。

■同時期に行われた毎日新聞社の世論調査でも、「賛成」と「反対」がともに４７％と、２００３年７月の調査以降「賛成」が増えて、初めて並んだ。
　
■国民がわが国によるイラク人道復興支援への理解を深め、的確に判断していくためには、政府が今後も「説明責任」を積極的に果たしていくことが望まれている。
(公明新聞より)

■ ２００３年度補正予算案も衆院を通過

2004.2.3

≪イラクへの自衛隊派遣承認案は３１日未明の衆院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決、参院に送付された。民主、共産、社民の野党３党は欠席した≫

■本会議採決を前に、公明党の河合正智氏が与党を代表して賛成討論を行った。この中で河合氏は、自衛隊派遣を承認する理由として、（１）インフラが整っていない厳しい環境下で、衣食住などを自己完結で活動できる最大の組織が自衛隊である（２）他地域に比較し、治安が安定している地域を絞り込んで基本計画を閣議決定し、実施要項が決められた（３）自衛隊の活動は、給水や浄水、学校や病院の修復、食料や医薬品の輸送など、緊急に行うべき人道的な見地からの活動を主な任務とすることも、委員会における質疑で確認できた――を挙げた≫

■イラク人道復興支援特別措置法によれば、首相は自衛隊派遣命令（対応措置）から２０日以内に国会承認を求めなければならず、閉会中はその後、召集される国会で、速やかに承認を求めることを規定。小泉純一郎首相は１月１９日、陸海空の各自衛隊の派遣命令を一括した承認案を国会提出していた。

■一方、衆院予算委員会は３０日深夜、野党が欠席する中、イラク復興支援費を含む２００３年度補正予算案を可決。与党側は本会議が日付をまたいで開会できる延会手続きを取り、緊急上程した補正予算案と関連法案、派遣承認案を相次いで起立採決で可決した。

≪手続きに則り粛々と採決
冬柴幹事長がコメント　議会ルールを野党は無視≫

■自衛隊イラク派遣の国会承認案が衆院本会議で可決したことを受け、公明党の冬柴鉄三幹事長は３１日未明、国会内で、記者団の質問に対し、大要、次のような感想を述べた。
　　　　　◇

■一、　（結果的に、与党単独での強行採決になったが）強行採決ではなく、野党が欠席した。与党側は粛々と手続きに則って進めた。しかも、こういう事態にならないように、衆院議長が与野党の責任者を呼んで調停案を示された。これに対し与党は、一日採決を延ばすことまで提案し、議長もここまで与党が譲るのであれば野党はこれを聞くべきではないか、とおっしゃるほど、われわれは誠意を尽くしてやった。しかし、（野党側は）それまで峻拒（厳しく拒む）して、一切電話にも出ない。これをもって強行採決ということにはならない。
(バスラ国際空港)

■一、　（欠席した野党側の対応について）このように手続きをきちっと踏み、しかも、あす（２月１日）は、陸上自衛隊本隊が北海道・旭川で編成完結式を行い、イラクの地へ出掛ける。それを前にして、反対、賛成はもちろん自由だが、本会議に出席して反対の意思を述べるというのが、国会議員として当然の話ではないか。自分の気に入らないことについては、議会制度を無視するというやり方は、民主主義の原則を踏みにじるものであり、決して許されるものではない。
■一、　（自民党から造反者が出たが）その人その人の政治決断であり、良心に従った行動であろう。よその党のことであり、内部の問題であり、われわれが論評する問題ではない。

■一、　（政府答弁の混乱など一連の審議をどう振り返るか）答弁撤回などがあったが、答弁をきちっと読んでもらえれば分かるが、首相は決して間違ったことは言っていない。ＣＰＡ（連合暫定当局）やオランダ軍など治安に責任をもっているところの情報を基にした公電に基づいて答弁している。それが客観的事実に適合しているかどうかは、まだ今後も十分見極めなければならないと思う。しかし、治安情勢について心配すべき事実ではない、ということはよく分かっている。遠く離れた地であり、情報が混乱し、今後も改善していかなくてはならないと思うが、それ自体が案件の承認を妨げるような事実では全くない。(隊旗授与式での小泉首相、公明新聞より)

■ 生活者の視線で政治を改革 浜四津代行質問

2004.1.25

■私は公明党を代表して、ただ今、議題となりました小泉総理の施政方針演説を中心に総理並びに関係大臣に質問をいたします。
　今、私たちをとりまく状況をみると、内外にさまざまな課題が山積しています。今こそ、こうした諸課題に迅速果敢に挑戦する指導力、先見性、判断力、実行力が政治に問われています。公明党は連立政権に参画して以来４年３カ月、一貫して連立の信頼を構築しつつ、責任を共有してさまざまな改革を推進し、数多くの政策を実現してまいりました。連立５年目の今年も、生活者の目線に立った「生活与党公明党」「政策実現政党公明党」として皆さまの負託にこたえるべく総力で取り組んでまいります。

≪マニフェスト具体化≫
■公明党が連立政権に参画してから４年３カ月。イラク支援問題、年金など社会保障改革、経済再生、教育改革等々、国の内外に課題が山積するなか、与党の一員としての公明党の行動に注目が集まっている。１９日召集の第１５９通常国会は、この夏の参院選にも“連動”する重要な国会であり、公明党としては「あくまでも『生活者の視線』に立って、２１世紀の針路を見据えながら、的確に対処」（神崎武法代表）していく決意だ。

■２３日には参院本会議で代表質問が行われ、浜四津敏子代表代行が質問に立った。焦点のイラク支援について浜四津代行は、「世界の国々との協力、協調の重視」と「日本と世界の平和と安定、社会の繁栄、人々の幸福に資するかどうか」との観点こそが重要と指摘。自衛隊派遣の目的は平和憲法に合致した人道復興支援であることを強調した。
■民主党の菅代表は衆院代表質問で、自衛隊派遣を憲法違反と決め付けたが、マスコミからは「現実から遊離して国際社会の中で日本がいかなる役割を果たせるのかという疑問に答えていない」（産経新聞　１・２３付）などの疑問が投げ掛けられた。現実に陸上自衛隊が駐留予定のイラク南東部のサマワで地元紙が行った世論調査では、９０％以上が自衛隊派遣を支持（朝日新聞　１・１３付）と、住民は自衛隊派遣を歓迎しており、特に雇用創出に期待を寄せている。
■そのため浜四津代行はイラク国民の雇用創出にも総力を挙げるべきとして、失業中の住民に仕事の機会をつくることや多くのイラクの人々を日本に招き、国づくりへ技術、知識の修得や職業訓練を行うこと、さらに特別枠を設け日本へのイラク人留学生の受け入れを行うなどの具体的提案を行った。
■また浜四津代行はイラク南部のメソポタミア湿原が旧フセイン政権により徹底的に破壊されたことを取り上げ、「日本が強力なリーダーシップを発揮し国連機関等の協力を受け復元事業に取りかかるべき」と主張、この事業により１００万人単位の雇用も生み出せると訴え、小泉首相も「可能な限りの支援を検討していきたい」と応じた。
■浜四津代行は公明党がマニフェストで、無担保・無保証の新創業支援制度の拡充など中小企業への金融支援策を提言し、２００４年度予算案で具体化したことを強調。深刻な若者の雇用状況を踏まえ、就職に向けてのあらゆる支援を１カ所で行う「ジョブ・カフェ（ワンストップ・サービスセンター）」の早期整備などを求めた。


≪幅広く政策提言≫
■進行する少子化に対し、浜四津代行は児童手当の拡充など公明党の取り組みの成果を踏まえつつ、育児・介護休業制度の改善を主張。坂口厚生労働相は契約社員ら有期雇用労働者にも休業を認め、小学生以下の子についての看護休暇を新設する育児・介護休業法改正案を今国会に提出すると述べた。
■また乳がんの早期発見・治療へ、正確な発見が可能なマンモグラフィ検診を黏歳以上へ導入するよう求めたのに対し、坂口厚労相は対象者拡大の意思を表明した。さらに浜四津代行は、高齢者の雇用支援策、介護保険制度の見直し、高齢者虐待防止法制定、乳幼児へのインフルエンザ予防接種の公的支援など幅広く提言、「生活与党」の真価を遺憾なく発揮した。

■ 神崎質問　日本の針路見据え、対応迫る

2004.1.25

≪「生活者の目線」で具体策を提示≫

「経済再生」を確実に
　
■２２日の衆院本会議の代表質問で公明党の神崎武法代表は、「２００４年は日本の国家百年の運命を決める『重大な年』」との認識を示し、２１世紀の日本の針路を見据えつつ、主要課題について具体的な提言を行った。

■内政外交の重要な転換期にある今日ほど、長期的な視点に立った戦略が求められている時はない。神崎質問は「どういう国づくりをするのか」を基軸にした論戦を展開し、「対決のための対決」「反対のための反対」が際立った野党側の質問とは好対照だった。
■野党質問といえば、民主党の菅直人代表が前日の本会議で神崎代表に党代表を辞職するよう求める筋違いの発言をした。神崎代表は「野党の一党首から辞職勧告されるいわれは毛頭ない」と一蹴。その上で、「自らの党所属議員の学歴詐称など重大疑惑事件を徹底解明し、出所進退を明らかにさせることこそ、菅代表の責任」との反論は当然といえる。
■イラク復興支援に対する自衛隊派遣について、野党側の質問は「憲法違反だ」などとする“神学論争”に終始した。神崎代表は、野党の批判を「結局は何もしないことになる」と厳しく指摘した。その上で、陸上自衛隊本隊の派遣時期については、状況を十分に見極めて最終判断するよう求めた。
　ただ、自衛隊派遣はイラク復興支援全体の一部分である。神崎代表は、雇用対策や教育支援、環境保全などに貢献するよう主張した。民生の安定は治安にも直結し、自衛隊の安全確保にもつながる。政府には実現を強く求めたい。
■景気は回復への確かな歩みを始めたが、現状は設備投資と輸出に支えられたものであり、個人消費はまだ力が弱く、中小企業や地域経済には十分に波及していない。神崎代表はこの認識に立って、新産業・雇用など新たな需要の創出へ向けた取り組みの強化を訴えた。特に、需要が高く、経済効果も期待できる住宅リフォームの推進を提言した点は着目される。
　また、中小企業の活性化こそ経済再生のカギであるとして、中小企業金融の強化、特に無担保・無保証融資や新規開業向け融資の拡充を提起した。内需主導の本格的な景気回復をめざすためには欠かせない対策である。
■首相の靖国神社参拝については、中国から懸念を表明されるなど、外交上の障害になっている。神崎代表が力説するように、「新たな追悼平和祈念施設」の建設に向け、早急な検討を開始すべきだ。
■未来への国づくりで神崎代表は、文化・芸術の振興に力点を置いた。そのために、（１）「芸術家の社会的地位向上法」の制定（２）街づくりなど公共事業に文化・芸術の視点を政策評価基準として採用を提唱し、首相も前向きな姿勢を示した。


《議員自ら範示すべき》
　一方、神崎代表は改革を断行するに当たって、政府自らが徹底した税金のムダ遣いを追放するよう迫った。その意味で、首相の強いリーダーシップのもとに「ムダ遣い一掃対策本部」を設置するよう改めて求めたのに対し、首相が「内閣に検討チームを設けたい」と表明したことは注目される。
　さらに、「議員年金の見直し、国会議員の歳費カットの継続などについても、範を示さなければならない」と言及した点は、庶民の目線に立った提言といえよう。(公明新聞「主張」より)

■ 衆院両院総会での浜四津代行あいさつ要旨

2004.1.21

≪１９日の両院議員総会で、浜四津敏子代表代行が行ったあいさつの要旨は次のとおり。≫

【 政策実現重ね、参院選勝利の潮流を】

■一、０４年度予算案の中には、公明党が主張した政策が大幅に盛り込まれています。全議員が全力で取り組んできた成果であり、公明党のマニフェスト（政策綱領）が大きく実現できるという結果になりました。例えば、公共事業の大幅削減、国家公務員の交通費の見直し、児童手当、奨学金制度のさらなる拡充、不妊治療への助成など、数え上げれば切りがないほどの成果が予算案に盛り込まれました。

■一、民主党の菅直人代表が、公明党が自民党をコントロールしているなどと発言したと報道されていますが、それは公明党が連立政権の中で、責任を果たし、力を発揮したことの裏返しであり、むしろ、ほめ言葉だと受けとめています。菅代表は、自社さ政権と同様、公明党は連立政権で実績を挙げられないだろうと思っていたのでしょうが、公明党はこの４年間で１００を超える実績を挙げました。菅さんは「こんなはずではなかった」とびっくりしているのでしょう。これからも、野党の党首に妬まれるぐらいの成果を挙げていきたいと思います。

■一、２月には９００人を超える公明党の女性議員が一堂に会して、女性議員大会を開催します。女性議員の力で参院選勝利の潮流をつくっていきたいと思います。結束して、心を合わせ参院選の勝利に向けて頑張ってまいります。

■ 衆院両院総会での神崎代表あいさつ要旨

2004.1.21

≪１９日の両院議員総会で、神崎武法代表が行ったあいさつの要旨は次のとおり。≫


■公明への非難、中傷に堂々と反論　神崎代表
　一、第１５９通常国会が召集されました。重要法案が山積し、国会日程もタイト（窮屈）です。夏には参院選が予定されており、結束して対処していきたい。今国会は、小泉改革の仕上げの国会であり、改革の成果が問われる国会でもあります。「生活者の視線」に立って、２１世紀の日本の針路を見据えながら、的確に対処していきたいと思います。
　一、前半国会では、２００３年度補正予算案とイラクへの自衛隊派遣の承認手続きが焦点です。これをできるだけ早く終えて、明るい兆しを見せ始めた景気を本格的な回復軌道に乗せるためにも、公明党マニフェスト（政策綱領）の政策が数多く盛り込まれている０４年度予算案を、年度内にぜひとも成立させなければなりません。

■一、後半国会は、年金改革、道路公団民営化、三位一体、司法制度、有事法制での国民保護法案などの重要法案が目白押しです。いずれもこの国会で成立させる決意で、速やかに与党協議を進めていきたいと思います。
■一、（憲法改正手続きを定める）国民投票法案については、自民党などの一部に今国会提出の意向がありますが、極めてタイトな国会日程を考えると、この国会への提出は慎重であるべきです。
■一、また、０５年１月、衆参の憲法調査会で最終報告が取りまとめられる予定であり、党内議論を活発化させていきます。
■一、イラクへの自衛隊派遣は、野党は「戦争に行く」「憲法違反だ」と批判しますが、「憲法の精神に基づき、人道復興支援のために行く」ものです。間もなく陸上自衛隊の先遣隊がクウェートからイラクに入り、治安状況を見極めて、首相に最終報告します。その際、（陸自本隊の派遣について）首相から意見を求められるので、党内でしっかり議論し、党の対応を決めたいと思います。
■一、０３年の衆院選では、与野党を問わず、買収などで逮捕、事情聴取を受ける国会議員が数多く出ました。誠に遺憾です。国会として、再発防止策、政治倫理の確立を図らなければなりません。与野党は、逮捕・勾留中の議員の歳費（給与）凍結と秘書給与の問題について協議を始めていますが、選挙違反の再発防止策についてもしっかり協議していくべきです。また、第三者機関で協議される方向の議員年金の問題も与野党で協議すべきです。
■一、夏の参院選に向けて、自公両党の関係を分断し、いろいろな目的で公明党を非難、中傷する動きが出てくるでしょう。反論すべきは堂々と反論し、結束して参院選に取り組んでまいりましょう。

■ 施設方針演説　「改革」の実を挙げる国会に

2004.1.21

■イラク復興支援　雇用、湿原復元などの貢献も

≪予算の年度内成立を≫

■第１５９通常国会の施政方針演説で小泉純一郎首相は、「自民、公明両党による連立政権の安定した基盤に立って、改革の芽を大きな木に育てたい」と、さらなる改革推進の決意を表明した。
　首相の言う通り、今国会は、これまで積み上げてきた改革論議の現段階での仕上げとして、「改革の結果を出す国会」（冬柴鉄三幹事長）となる。野党は、夏の参院選をにらんで対決姿勢を強めているが、政府・与党が結束し、改革の実を挙げたい。
　小泉政権はこれまで、「構造改革なくして日本の再生と発展はない」との方針の下、年金制度改革や道路公団民営化、三位一体改革など、１内閣で１つできるかという大きな改革論議を同時進行で進めてきた。それらの改革の大枠が固まり、今国会に関連法案も提出される。

■年金制度改革については、政府・与党間で「給付は現役時代の平均収入の５０％以上を確保」し、負担（保険料率）の上限を１８．３５％に固定することで合意している。公明党が衆院選マニフェスト（政策綱領）で掲げた「年金１００年安心プラン」に基づき、将来にわたって安心できる年金制度を何としても構築していきたい。
　国から地方への補助金削減、税源移譲、地方交付税の見直しを一体的に実施する「三位一体改革」についても、目標年次の２００６年度に向け「大きな一歩を踏み出した」（首相）。地方分権の総仕上げとなる改革への着手は、画期的なことだ。
■首相は、日本経済の現状について「着実に回復している」との認識を示し、政府・日銀が一体となってデフレ克服と経済活性化を目指す考えを強調した。景気を本格的な回復軌道に乗せるためにも、０４年度予算案と予算関連法案の年度内成立に全力を挙げたい。
　
■一方、イラク復興支援のための自衛隊派遣について、首相は「人的な貢献は危険を伴う可能性があるから他の国に任せるということでは、国際社会の一員として責任を果たしたとは言えない」とし、資金協力と自衛隊や復興支援職員による人的貢献を「車の両輪」として進める考えを強調した。
　現在のイラクの状況では、衣食住を自ら調達し、危険を回避する能力も持っている自衛隊でなければ救援活動はできない。「復興支援には賛成、自衛隊派遣に反対」という野党の主張は、結局のところ復興支援はしないと言っているのに等しい。それでは国連安保理決議に基づく「国際社会の責務」を果たすことはできない。
　ただ、自衛隊派遣はイラク復興支援全体の一部分であり、イラク国家再建には、中長期的な視点に立ち「イラク国民に喜ばれる支援を日本ができるかどうかが問われる」（神崎武法代表）。その意味で、雇用対策やメソポタミア湿原の復元支援なども極めて重要だ。

■野党は対案示すべき
　今国会では、参院選をにらんで与野党の対決が激化することが必至と見られるが、対決のための対決では国民の期待にこたえることはできない。「期待されているのは合意の形成であり、野党はそれぞれの課題で対案を示すべきだ」（神崎代表）。公明党は、与党の一翼を担う責任感に立ち、改革の結果を示すため、衆参国会議員全員が気を引き締めて論戦に臨む決意である。(公明新聞より)

■ 最高裁判決受け　公明が参院議長に申し入れ

2004.1.20

[平成１６年１月１９日(月)午後　国会内で≪１票の格差　各派協議会開催≫を、倉田参院議長に申し入れ]

《写真左は、参院議長に参院定数是正で申し入れする参院公明党の草川、木庭、山口各氏》

■参院公明党の草川昭三議員会長（党副代表）は１９日午後、国会内で倉田寛之参院議長に会い、１４日の最高裁の判決で、１票の格差が是正されないまま参院選が行われ、訴訟になれば「違憲」と判断される可能性が示されたことについて、早急に各会派の意見を聞くよう求めた。木庭健太郎参院幹事長、山口那津男参院国対委員長が同席した。
　
●『０１年７月の参院選をめぐり、最高裁大法廷は１４日、選挙区の議員１人当たりの有権者数比が最大５．０６倍となった選挙区定数配分は「合憲」の判決を言い渡したが、１５裁判官のうち６人が「違憲」の反対意見を述べ、「合憲」とした９人のうち４人も「格差是正の措置をとらずに漫然と今の状況が続いたまま次の選挙が行われれば、違憲判断をする余地がある」と指摘した。』

■席上、草川議員会長は、「参院は定数是正の途上（前回参院選から２回の改選で５議席ずつ削減）であるが、最高裁の判決は見過ごせない。各会派が、今回の判決をどのように受けとめるか意見を聞いてほしい」と述べ、各会派の代表者による協議会を開くよう要望した。

□■人の長い歴史的経験をベースに、主権者である国民の権利と自由を擁護するため、国家権力を三つに分け、相互に抑制と均衡を行なわせるという三権分立の制度を考え出し、近代民主国家が基本としていることから、今回の最高裁の判決は見逃すことのできない重いものであり、国会内で直ちに行動を起こしたことは、流石に公明党と、拍手を送ります。■□

■ 公明マニフェスト早くもこれが実現！�A

2004.1.19

≪児童手当、小学３年まで拡充≫

■子育て支援策の柱である児童手当の支給対象年齢が、０４年４月から、小学３年生修了（現行は小学校入学前）まで引き上げられます。これにより、４月時点の支給対象児童見込み数は、現行制度の場合の６４７万人から９３０万人へと約３００万人も増加します。

≪不妊治療に助成（年間１０万円２年を限度）≫
　
■０４年４月から、高額な不妊治療費の負担軽減に向け助成制度が創設されます。体外受精か顕微授精による不妊治療を受けた場合、一定の所得制限を設け、２年を限度に、年１回１０万円程度が支給されます。治療を受ける夫婦の約８５％が助成を受けられる見込みです。

≪奨学金　１００万人時代へ≫
　
■奨学金の貸与人員は０４年度で、有利子貸与（きぼう２１プラン）が５２万７０００人に増員され、公明党が連立政権に参加する前の１９９８年度と比べて５倍に。無利子貸与も含めると１００万人に迫る大幅拡充です。０４年度から海外留学希望者も対象（有利子）になります。

■治安対策で警察官を増員
　治安回復と空き交番ゼロをめざし、０４年度予算案に３１５０人の警察官増員が盛り込まれました。当初の政府計画では１５００人の増員でしたが、公明党の強い主張によって２倍以上に拡充されました。緊急時に警察署に通報できるスーパー防犯灯の整備も進みます。

■若年者の雇用改善を支援
　若年者の雇用を後押しするため、企業での実習と学校での教育訓練を組み合わせて職業人を育成する「日本版デュアルシステム」が、０４年度から導入されます。就職相談や職業紹介などの支援を１カ所で受けられるようにする「ジョブカフェ」の設置も進みます。

■マニフェスト実現への頑張りを高く評価
前三重県知事（早大大学院教授）　北川正恭氏
　マニフェストで掲げた約束を守り、断固として実行していくことは、つらいことだと思いますが、今回、公明党が０３年末までの予算編成でマニフェスト実現に重きをおいて与党内で頑張っていただいたことを高く評価しています。
　約束したことは必ずやるという習慣が政党政治についてこないと、この困難な時代を切り開くことはできません。(デイリーニュースより)

■ 公明マニフェスト早くもこれが実現！�@

2004.1.19

≪老後も暮らせる年金を確保≫

　マニフェスト　給付水準は５０％〜５０％台半ば
　　　　　　　　　　↓
　やりました　５０％以上を確保。法律に明記

■公明党はマニフェスト（政策綱領）で厚生年金の給付水準について「現役時代の平均収入の５０％から５０％台半ばを確保する」と明記しました。
　経済界、財務省などから給付水準カットの意見も出されましたが、政府・与党間で「現役時代の平均収入の５０％以上を確保し、その旨を法律に明記する」ことが合意されました。これが最大の成果です。

※経済動向や出生率が変化しようとも、政府として５０％以上の「暮らせる年金」を保証するものであり、年金抜本改革への第一歩となるものです。

　マニフェスト　保険料率は年収の２０％以下に
　　　　　　　　　　↓
　やりました　負担の上限を１８．３５％に固定

■「高齢化とともに保険料は際限なく上がるのでは」との現役世代の不安・不信を解消するため、公明党はマニフェストで厚生年金の保険料率について、将来とも「年収の２０％以下（本人分１０％以下）」にとどめるという上限の設定を提案。
　政府・与党間での調整の結果、保険料率の上限を１８．３５％（本人分９．１７５％）とし、２００４年１０月から毎年０．３５４％（本人分０．１７７％）ずつ、段階的に引き上げることが合意されました。「負担はここまで」と明確に歯止めをかけることができました。

■国民年金の保険料も上限設定へ
　国民年金の保険料は、法案提出までに決着をつけ、上限を明確に定めます。
　公明党は月１万８０００円台を上限とし、支払った保険料の１．７倍以上、できれば２倍の年金をもらえるよう改革し、年金に加入していて本当に良かったと言われる制度にします。

　マニフェスト　基礎年金　国の負担１／２へ財源を明示
　　　　　　　　　　↓
　やりました　公明の提案に沿い実現へ道筋
　
■基礎年金の国庫負担を現行の３分の１から２分の１に引き上げるための財源確保（年２兆７０００億円）について、公明党だけが所得税の定率減税と年金課税の見直しという責任ある具体案を提示し、議論をリード。「断じて先送りは許さない」との姿勢で与党間の交渉に臨み、実現への道筋をつけました。
　具体的には、公明党の主張に沿って定率減税の縮減と年金課税の見直しで国庫負担割合を０４年度から段階的に引き上げ、０９年度までに２分の１に引き上げることが合意されました。

■マニフェスト実現への頑張りを高く評価
前三重県知事（早大大学院教授）　北川正恭氏
　マニフェストで掲げた約束を守り、断固として実行していくことは、つらいことだと思いますが、今回、公明党が０３年末までの予算編成でマニフェスト実現に重きをおいて与党内で頑張っていただいたことを高く評価しています。
　約束したことは必ずやるという習慣が政党政治についてこないと、この困難な時代を切り開くことはできません。(デイリーニュースより)

■ 少子高齢時代の社会保障　藤田伍一教授

2004.1.19

[公明党　新年政策研究会の講演から]平成１６年１月１５日衆議院第１議員会館
≪講師：藤田伍一・一橋大学大学院教授≫

■わが国は今、社会保障問題で大きな転換期に差し掛かっている。本日は社会保障の原点に返り、基本的な考え方からさまざまな問題をもう一度考えていく。 　社会保障の概念としては「安定」「安心」「安全」の３点が挙げられる。日々の生活での安定、安心を確保し、疾病や介護などさまざまなリスク（不安要因）を予防的に回避することが社会保障の“真の意味”であり、政治の大きな課題でもある。この理念からみると、昨今、社会問題として取り上げられている「年金不安」「年金不信」はゆゆしき事態だ。年金問題も「安心」を第一に考えていかなければならない。

■さて現在、さまざまな社会保障に関する改革案が登場している。改革を動かす要因として、環境面、制度面の２つに大きく分けられるだろう。
　１つは、人口構\\造の少子高齢化や産業の第３次（サービス）化、経済の国際化など社会、経済環境の変化によって生産性が低下し、成長が停滞していることである。

世代間扶養の方式、限界に

　もう一つの要因としては、社会保障がコスト（費用）増の体質を持っていることだ。特に年金を取り上げると、日本は現役世代がその時点の高齢者の年金を負担する『世代間扶養』のシステムを採用している。専門的には「賦課方式」という。その年度に必要な年金財政を、その時点で現役世代に賦課していく、ということだ。人口の高齢化によって、現役世代の負担はどんどん上がって耐え切れないというように、世代間の扶養方式が限界に達してきている。また、医療も同様に、コスト増となっている。
　この２つが相互に関連して構\\造的な制度改革を促していると思われる。今後、経済成長の見込みがあまり立たない日本社会では、それらの条件を考えた上で社会保障、あるいはもっと大きな社会政策というものを考える必要がある。
　では、社会保障の具体的な課題は何か。１つは、これまでの世代間扶養の考え方を切り替えなければならないだろう。年金、医療という２つの柱を考えたとき、年金は「（支給開始年齢である）６５歳まであと何年」と老後への準備ができるため、リスク的には安定している。逆に医療はいつ、どこで病気になるかわからない。今後の国家財政は、リスクが大きく不安定な医療や介護に投入すべきではないかと思う。
　年金については、公明党が新たな年金法案のベースをつくった。賦課方式を前提にするなら、積立金をもっと取り崩して本格的にやるべきだ。積立金の中身が中途半端に（保養施設の）グリーンピアなどに投入されてしまうようなことでは困る。その意味で公明党案は、これまでにない画期的な案ではないかと思う。
　さらに、「これだけ払うからこれだけは国として保障します」という『年金権』といったものが加われば、国民にとってリライアブル（安心）な年金制度になるのではないか。
　医療については、医師を介して医療保障が成り立っている。今後はどのような形で国民の健康を守っていくかを考えていかなければならない。
　日本の場合、医療の機能\\分化が整理されていない。特にかかりつけ医（家庭医）制度を導入・整備して、主に患者の健康管理を担っていくべきだ。健康増進法もできたが、医療コストを抑制するためにも医療保険の内部に予\\防のメカニズム（機能\\）を取り入れていくことが大事ではないか。

■予\\\\防機能\\\\備えた医療、介護に

　現在、政府案として打診されている高齢者医療を（６５―\\\\７４歳までの前期高齢者と７５歳以上の後期高齢者の）２つのグループに分ける案は評価すべきものがある。国民健康保険や組合健康保険などの医療保険間で負担を分け合う『突き抜け案』、７５歳以上を対象に独立した新保険制度を創設して、財政責任を明確化させる『独立保険案』の両方とも対応しているのだが、これは単に妥協というだけではなく、もっと合理的な意味をもっているものと思う。特に前期高齢者にとっては、分けることによって『予\\\\防』が効いてくる。『突き抜け案』でいうと、若い時から健康管理を行っていくという予\\\\防機能\\\\を組み込んでいる。
　また、介護についても、これから見直しが本格化するだろう。ここで考えるべきことは、３０数万人いる「要支援」の人にきちんと手当てしていくことで、「要介護」者にならないように予\\\\防する体制をもっと強化していくべきだ。また、約１０万人いる第二号被保険者（４０歳以上６５歳未満）については、追跡調査を行った上で、どのような病気が高齢化にともなって出てくるかを研究することによって、予\\\\防が効いてくるのではないか。
　ただ今後、介護保険の方向性として、次の２つが考えられる。１つは、被保険者の対象を２０歳まで下げて一般障害保険として組み直していく案だ。現行の３０００円の保険料が将来、５０００円を超えると予\\\\測されるために、財政面では改善効果がある。もう一つは、老人医療と介護保険を結合して新しい老人介護保険をつくる案だ。高齢者になると、医療と福祉の境目がなくなってくるのではないか。以上の２方向が将来の展望として考えられるだろう。

福祉国家へのビジョン必要

　最後に、社会保障の政策展望として２つ挙げたい。１つは、経済学者のガルブレイス博士が述べているように、「成長」の時代から「分配」を考えていかなければならない時代に入ってきている。大量生産、大量消費に支えられた経済成長本位の社会構\\\\造を変革して福祉国家体制をつくっていく必要があるだろう。そのためにはまず、国が福祉国家体制のビジョンを国民に明示する必要があるだろう。
　今後、日本が福祉国家体制を築いていく上で、新しい市民社会をつくっていかなくてはならない。自由・平等という精神に加えて、市民と国家が一方的に与えるだけの関係ではなく、国から公助を受けた国民が社会に対して貢献する往復的なレシプロシテイ（お互いに利益を与え合う互酬性）の関係を築くことが大事だ。今後、日本が福祉国家体制を築くためには、社会政策（ソ\\\\ーシャル・ポリシー）を中心にしてこのような市民社会をつくることが大事になってくるだろう。(公明新聞から)

■ 菅代表の事実歪曲中傷発言に反論！神崎代表

2004.1.18

[平成１６年１月１５日(木)公明党中央幹事会：党本部]
≪菅氏発言に、反発相次ぐ！≫
■神崎代表は、菅民主党代表の中傷発言に「事実無根」「見識を問われる」などと反論。

【菅氏の発言】
菅氏は民主党大会で「小泉政権は、公明党に首根っこを押さえられた政権になった」「日本の政治が公明党を通して一宗教団体に支配されてはなりません。このことをしっかり全国民に訴えれば、必ず良識的な保守層は自民党を離れ、民主党を支持してくれる」などという発言をした。

■公明党の神崎武法代表は１５日、東京・新宿区の党本部で行われた中央幹事会で、民主党の菅直人代表が１３日の民主党大会で、公明党と支持団体である創価学会に対して事実無根の中傷を行ったことに対して強く反論した。

■神崎代表は、「自民、公明の連携がしっかりしており民主党が政権を取れないので、何とか自公の間に亀裂を入れようと意図した発言である。（菅氏は）かつて公明党大会（１９９８年の結党大会）で『人間の立場に立った中道政治が大きな流れになっている。どうか、これまで以上に手を取り合って協力しながらやっていきたい』とあいさつし、常日ごろ『政権をともにしたい』といいながら、与党と野党に立場が変わったら、こんな事実無根の発言をするのは見識を問われる。このことを強く申し上げたい」と反論した。
　これに関連して、各中央幹事からは「事実に基づかない発言を党大会という重要な場で行うとは、とんでもない話だ」「竹入元委員長が党と学会の関係を“支配”という言葉で歪めようとした妄言を引用しているが、その誤りは、すでに当時の公明新聞で明確にされている。それにもかかわらず、それを引用して、こうした発言をするのは、“ためにする”ものとしか思えない」「連立を組んでいる自民党に対しても失礼な話だ」など強く反発する意見が相次いだ。

■与野党に立場が変わったら手のひらを返す発言以外にも、１３日の菅氏の発言は公明党と創価学会に対する事実誤認に満ちた暴\\\\言と言わざるを得ない。
■公明党は人事も政策も財政も、党が自主的・主体的に行っている。政党が支持団体の意見を聞くのは当然のことであり、学会だけでなく、多くの団体、組織からも政策について意見を聞いている。民主党も政策や選挙活動などについて支持団体である連合などと協議しているのではないか。支持団体との、そのような関係を支配されているなどというのはまったくの的外れというほかない。
■また、公明党は連立政権に参加して４年、自民党とは連立政権合意に基づき、互いに切磋琢磨していく関係にある。２党連立になったため、与党内における公明党の影響力が大きくなったといわれるが、公明党は連立の信義を重んじ、第一党の自民党には敬意を払い誠実に対応している。
　選挙戦で与党勝利のために、自公両党が支援・協力し合ったのは当然のことで、公明党が９小選挙区で勝利できたのも、自民党から多大な支援を受けた結果だ。両党はあくまでギブ・アンド・テークの協力関係を貫いたまでだ。それを菅氏が歪めて「公明党が選挙を通じて自民党の内側に入った」などというのは、明らかな言いがかりであり、公党に対する侮辱である。(公明新聞より一部抜粋)

■ 戦争のための派兵なら真っ先に反対する！

2004.1.15

【木庭健太郎　　参議院議員　公明党参院幹事長】
≪公明新聞(永田町からのＥメール)から≫

■「なぜ、公明党は自衛隊を戦争に参加させるんですか」と最近よく聞かれる。そのたびに「戦争のため海外に派兵するなら真っ先に反対するのが公明党です」と答える。
　実は十数年前、国連の平和維持活動(ＰＫＯ)に自衛隊が初の派遣となったときも、まったく同じやり取りを繰り返した。
　今、テレビから流れる映像。銃を持って行進する自衛隊、実践訓練、戦車に飛行機。これも十数年前のあのときと一緒、国民の目には「戦争」のイメージが強烈に残る。

■わが国初のＰＫＯとなったカンボジアでは国連ボランテイア、警察官が犠牲となったが、部隊派遣の自衛隊には犠牲はなく、その後のＰＫＯ派遣でも犠牲者はいない。自衛隊が最も適した国際貢献があるのだ。
■今回、イラクでは戦争が終結。国連が加盟国に対して、復興、人道支援の協力求める国連決議を全会一致で可決したのを受け、日本として自衛隊を含む人道支援もできる法律を成立させた。自衛隊が現地で行なうのは、物資輸送に給水、医療業務に限定され、米軍などが行なっている治安維持活動には参加しないことが明確になっている。

■もちろん、イラクでは今もテロとの戦いが続いている。ＰＫＯとは比較にならない困難も予\\想される。だからこそ、戦闘状況の中に自衛隊をおくことのないように慎重のうえにも慎重な調査と判断がいる。神崎武法代表\\が現地に行った理由もそこにある。戦争ではなく、平和復興への自衛隊派遣へ、しっかり見極めたい。

≪サマワの病院を視察する神崎代表\\と遠山参議院議員≫

≪サマワの現地視察について報告する神崎代表\\と遠山参議院議員≫

■ 鳥インフルエンザウイルスの分析体制を強化

2004.1.15

■山口県阿東町の採卵鶏農場で鳥インフルエンザ感染が確認された問題で、坂口力厚労相は１３日の閣議後会見で、「感染者と思われる人が出たら直ちに対応できるよう、改めて指導していきたい」と述べ、患者発生の監視体制や、地方衛生研究所によるウイルスの分析体制を強化するよう、都道府県に対する指導を強める方針を明らかにした。
　厚労相は鳥インフルエンザについて、「毒性はかなり強いが、人への感染は一般のインフルエンザのように起こるものではない」と指摘。
　その上で「一番問題なのは、鳥のウイルスと人のウイルスが遺伝子交換して新型のウイルスができること」と述べ、感染の広がりを監視することが重要との考えを示した。

■ 女性を元気にする公明党　保育サービス充実

2004.1.14

≪待機児童ゼロ作戦を強化≫
　
■働く親たちの子育てを支援するため、保育所の受け入れ児童を３年間で１５万人拡大する「保育所待機児童ゼロ作戦」が２００２年度から実施されています。公明党の提案を受け、政府が重点的に推進している施策です。
　０４年度の予算政府案には、新たに５万人の児童を受け入れるため、保育所の施設整備などに充てる４３７億円が盛り込まれました。とくに、都市部など待機児童の多い地域を中心に、保育施設の緊急整備を行います。
■また、親の働き方に合わせて週２、３日や午前、午後のみなど、柔軟に利用できる特定保育事業の対象年齢を、３歳未満から就学前までに拡大。対象児童は２万８８００人に倍増され、パートで働く母親などに朗報です。
　さらに、延長・休日・一時保育など多様な保育サービスを拡充するほか、預かり保育を行う幼稚園への財政支援も拡充します。

■ 女性を元気にする公明党　不妊治療に助成

2004.1.14

≪年間１０万円、２年を限度に支給≫

■不妊治療費の経済的負担の軽減に向け、４月から新たな助成制度が創設されます。
　公明党の粘り強い主張によって、０３年１１月１９日に自民、公明両党間で正式に合意し、そのための費用が０４年度予算案に盛り込まれています。
　具体的には、体外受精や顕微授精による不妊治療を受けた場合、夫婦合算の給与所得（年収から給与所得控除額を差し引いた金額）ベースで６５０万円の所得制限を設け、年１回、２年を限度に、１回１０万円程度が支給されることになります。
　治療を受ける夫婦の約８５％が助成を受けられる見込みです。実施主体は、都道府県、政令指定都市、中核市。費用は国と自治体で２分の１ずつ負担します。
　不妊に悩む夫婦は１０組に１組と言われ、治療費の総額が１００万円を超える夫婦が全体の４割以上を占めるなど、重い経済的負担に苦しんでいるだけに、今回の助成制度の創設に喜びの声が広がっています。

[不妊治療に助成]

■ 女性を元気にする公明党女性専門外来普及

2004.1.14

≪署名運動追い風に全都道府県へ≫
　
■男性医師には相談しにくい女性特有の症状や疾患などにも対応できるよう、初診の際に女性医師がじっくりと問診に応じる女性専門外来の設置が、各自治体を中心に急ピッチで進められ、「気軽に受診できる」と好評を博しています。
■公明党の強い推進によって、０３年は国立成育医療センター（東京・世田谷区）をはじめ、東京都立大塚病院、大阪府立大阪病院、兵庫県立塚口病院など、各自治体で設置が相次ぎました。２００４年度中にも都立墨東病院、同府中病院などで設置が予定されており、女性党員らが各地で展開する署名運動を追い風に、全国的に普及が進んでいます。
　恥ずかしさなどから受診をためらい、症状を悪化させる女性も少なくないため、女性医師や性差医療に詳しい医師が窓口となる女性専門外来の必要性が高まっています。
　公明党は、女性専門外来の全都道府県への設置をめざし、マニフェストにも掲げています。

■ 女性を元気にする公明党　小児医療が充実

2004.1.14

≪電話相談で親の不安を解消≫
　
■子どもの急な発熱や発疹などで、対処に不安を感じる保護者が、電話で小児科医からアドバイスを受けられる「小児救急電話相談」が４月以降スタートします。公明党が、０３年の衆院選でマニフェスト（政策綱領）に掲げ推進してきたものです。既に、試行実施している広島県では１日平均２０件程度利用されています。専用の電話番号にかけると、担当の小児科医へ転送され、相談が受けられる仕組みです。この事業は都道府県単位で行われますが、全国で展開されるよう厚生労働省では準備を進めています。
　一方、小児ぜんそくや小児糖尿病など小児慢性特定疾患に関する治療研究事業が、より安定した制度へ見直されます。
■具体的には、医療費負担が軽減される特定疾患の対象が、すべての重症者まで適用されます。対象年齢も、重症者の場合、現在の１８歳から２０歳到達まで拡充されます。これらは、０４年１０月から実施予定です

■ 女性を元気にする公明党　児童手当の拡充

2004.1.14

[小学校３年生まで対象を拡大]

■公明党の粘り強い推進で、着実に制度が拡充されてきた「児童手当」は現在、小学校入学前までの児童を対象に、第１子、第２子に月額５０００円、第３子以降に同１万円が支給されています。ヨーロッパ各国では既に、少子化対策としての効果が実証済みです。
　■この支給対象年齢が、０３年１１月１９日の自民、公明両党の合意によって、０４年４月から、小学３年生修了まで引き上げられます。これによって、０４年４月時点の支給対象児童見込み数は、現行の６４７万人から９３０万人へと約３００万人も増加します。公明党が連立政権に参加した１９９９年の支給対象児童数２４１万人と比べ、約４倍にも拡充されます。
　■新規対象者は市区町村の窓口に「児童手当認定申請書」を提出する必要があります。なお、４月以降の支給については、通常国会で法案成立後、事務手続きが整った直後の支給月に、４月まで遡って支給されます

■ 女性を元気にする公明党　女性の視点の政策

2004.1.14

[また暮らしの支援策が実現]
≪浜四津敏子代表代行≫

■公明党は連立政権に参加した４年間、児童手当の拡充や、保育所の待機児童ゼロ作戦など女性の視点に立った政策を大きく前進させてまいりました。これは、「平和」「いのち」「暮らし」を何よりも大切にする女性の願いを、政治に反映させたいとの思いからです。
　現在、公明党の議員は４人に１人が女性です。身近な問題に関する声があれば、女性議員がそれを素早く受け止めて、ネットワークを生かして、「全国的に取り組みましょう」ということになります。例えば、２０００年１月にアレルギー対策の署名運動を全国的に展開し、約１５００万人の署名によって国のアレルギー対策が本格的に始まりました。このように現場に一番根差している女性の視点で政策を形成できるのが公明党の強さだと自負しています。
　今後も、育児保険制度の創設や、児童手当の小学６年生までの拡充、被害者の立場に立った実効性のあるＤＶ（配偶者などからの暴力）防止法の改正などに全力で取り組んでまいります。

■ 東京から決戦勝利の勢いを！新春賀詞交歓会

2004.1.10

≪改革の成果出す１年に≫新春交歓会で神崎代表

■公明党東京都本部（山口那津男代表＝参院議員）の新春賀詞交歓会が９日午前、都内で開かれ、公明党の神崎武法代表、はまよつ敏子代表代行（参院選予定候補＝比例区）、太田昭宏幹事長代行、藤井富雄常任顧問（都議）、沢ゆうじ広報局次長（参院選予定候補＝東京選挙区）らと、政界、経済・労働界から多数の来賓が出席しました。
私も出席し、来るべき決戦への決意を固めました。

■あいさつで神崎代表は、今年最大の政治決戦である参院選について、「これまでも与党に厳しい選挙となってきたが、その逆風をはねのけ、大勝利するために全力で戦う」と述べ、首都・東京から勝利への勢いをつけるため、一層の支援を訴えた。

■今後の課題としては、「明るい兆しをみせはじめた景気を本格的な回復軌道にどう乗せるのかが重要だ」と指摘。また、「年金、道路公団、三位一体、司法制度などの改革の道筋ができはじめ、法案を国会提出する仕上げの段階になった。成果の出る一年にしていく」と力説し、生活与党の立場から経済再生と改革に全力で取り組む、と決意を述べた。
　
■イラク復興支援のための陸上自衛隊の派遣について、神崎代表は「これから先遣隊が入り、最終的に現地の治安状況を見極めて本隊を派遣をするかどうかの最終判断を首相に報告する段取りになる。公明党もそこを見極めながら、最終的な対応を決めさせていただく」との考えを示した。

●神崎代表が参院選予定候補を紹介したのを受けて、
■はまよつ代表代行は、「生活者の目線に立った政治実現のため、頭は徹して現実主義で、胸には理想主義の炎を燃やし続けて全力で頑張る」と力説。

■沢氏は「テレビ・ジャーナリスト３２年の経験を生かし、常に庶民の目線で現場第一主義で戦う」と決意を述べた。

■ 坂口厚労相が表明　根強い偏見消す努力を

2004.1.8

≪「元患者」を新たな呼び方に≫
　■ハンセン病問題

　●ハンセン病問題で９０年にわたった国の隔離政策のツメ跡は想像以上に深い。２００３年１１月、熊本県内で「元患者」がホテルの宿泊を拒否された問題では、水面下にある差別・偏見の根強さを改めて思い知らされた感がある。
　この問題について、坂口力厚生労働相（公明党）は６日、閣議後の記者会見で、ハンセン病が治った人を「元患者」と呼んでいることについて、新たな呼び方を検討する考えを示した。
　坂口厚労相は、潮谷義子熊本県知事が５日の記者会見で「元患者」の呼び方を「回復者」などと見直す必要性があるとの認識を示したことについて、「いい提案だ」と賛意を表明。「『ハンセン病』と付くと、『元』であっても過去のイメージが付いてまわる。もっと違った形で接することは、差別・偏見をなくす上からも大変いいことだ」と評価し、「（国も）どうお呼びする方法があるか検討したい」と述べた。
　●ハンセン病国家賠償訴訟で、国を断罪した熊本地裁判決から２年余。今なお、差別・偏見の壁は厚く、生まれ育った故郷に帰れない入所者も多い。呼び方の見直しも含め、国民レベルでの幅広い啓発活動で“社会への扉”を開く努力を積み重ねていく以外にない。(デイリーニュースより)

■ ドクターヘリの全国配備を

2004.1.7

■[公明、救命率向上へ早期導入めざす ]

●現状は７県で実施
　１分１秒を争う救急医療の分野で、これまでの救命実績を大きく塗り替える「ドクターヘリ」が、各地で活躍している。現在までに岡山、静岡、千葉、愛知、福岡、神奈川、和歌山の７県で導入され、多くの患者の蘇生のドラマが生まれている。
　ドクターヘリは、救急専用の医療機器を装備したヘリコプターを救命救急センターに常駐させ、消防機関や医療機関からの出動要請に応じて医師・看護師が同乗して救急現場に急行し、搬送段階から患者に対する救命医療を行うことができる専用ヘリコプター。人工呼吸器や患者の状況監視装置など救急専用の各種医療機器を装備する“空飛ぶ救命治療室”とも言うべきものだ。
　半径５０キロの範囲であれば現場まで１５分以内に急行。大規模災害や重大な事故の発生時のほか、初期治療が回復のカギを握る突発性の心筋梗塞や脳卒中などの患者に大きな効果を発揮する。
　欧米諸国では既に広く普及しており、ドイツではドクターヘリの導入によりアウトバーン（高速自動車道）での事故による犠牲者を劇的に減少させた。山岳地が多いスイスでは、全国１７カ所にヘリコプターを配備し、国内全域にわたって医師が１５分以内に到着できる体制を整えている。
　日本では、厚生労働省が１９９９年度および２０００年度に、東海大学救命救急センター（神奈川県）と川崎医科大学高度救命救急センター（岡山県）の２カ所で、ドクターヘリを試験的に導入し、効果を検証した。
　その結果、東海大学救命救急センターでは、ヘリで搬送した４８２例を分析したところ、ヘリを使用しなかった場合（推計）に比べ、死亡例が約３０％から約１９％に、障害が残る例が約１５％から約９％にそれぞれ減少。逆に、障害が残らず完全に社会復帰する例が、約３１％から約４９％へと大幅に増え、顕著な効果が明らかになった。
　これを踏まえて厚労省は、ドクターヘリを全国に展開するため、０１年度からドクターヘリ導入促進事業を創設。都道府県がドクターヘリを導入する場合、事業費の２分の１を国が補助している。
　ドクターヘリが導入された７県では、救命率が大幅に向上し、感動的な救命のドラマがマスコミ等で紹介されている。
　例えば、千葉県のドクターヘリは、０１年１０月から１年間で計２９９人を搬送。推定ではドクターヘリの活用で死者が半分程度に減少したと見られている。
　自治体によっては救命率の向上に向け、消防防災ヘリに医師を同乗させて救急現場に向かうなどの工夫をしているところもある。


●救急医療の“切り札”
　公明党は、ドクターヘリを救急医療の“切り札”と位置付け、早期導入に取り組んできた。０１年度の予算編成に当たっては、ドクターヘリの全国的普及を要望。先の衆院選マニフェスト（政策綱領）では、「ドクターヘリの拠点地域を４年以内に３倍に拡大し、１０年後には各都道府県に１カ所、全国で５０カ所の整備をめざす」と明記した。
　厚労省は０４年度予算案で実施個所を現在の７カ所から９カ所へと拡大する予定だが、実施主体はあくまでも都道府県だ。国の努力はもとより、都道府県の早期導入に向けた決断を期待したい。

■ 浜四津代行、冬柴幹事長挨拶　新春幹部会

2004.1.6

【浜四津代表代行】

(平和・人道大国へ正念場の年)

■　一、昨年（０３年）は４月の統一地方選に完勝し、また統一外選挙も９４カ月連続勝利させていただきました。これも、３０００人を超える公明党の地方議員全員が、地域の人々への奉仕を誠実に実践してきたことへの評価をいただいたからだと思っております。目の前の１人のために、力になることが、日本の社会全体のためになるという基本姿勢を、今後も貫いていきたいと思います。


■　一、また、昨年（０３年）１１月の衆院選の大勝利も、与党に入って４年間、庶民の痛みが分かるクリーンな政治をめざして政策を実現してきた公明党への評価をいただいたものと感謝しています。公明党は与党として、庶民の皆さまのために全力で取り組む党です。これからもマニフェストの実現をめざし、着実に頑張っていきます。

■　一、今年（０４年）はいよいよ参院選、勝負の年です。参院選は、国政をチェックするという意味もあり、野党に有利な傾向にあります。一方で、二大政党の対決ムードが作られる中で、公明党にとっては厳しい戦いが予測されています。しかし、どんな嵐が吹こうが倒れることなく、また逆風にあえばあうほど強く伸びていく、しなやかな若竹のような党が公明党だと思っております。


■　一、今年（０４年）は日本が平和大国、人道大国への道を進めるか否かの正念場の年です。人々が人間らしく助け合い、幸せに平和に生きられる平和大国、人道大国を実現できるのは、人間主義の政治しかありません。「平和と人道の１０００万の民衆が立ち上がれば、いかなる権力をも動かすことができる」とは、ガンジーの言葉です。その意味で、人間主義を掲げる公明党の勝利がいかに大事かを確認し、ともどもに大いなる誇りを持って“１０００万の戦い”に大勝利してまいりたいと思います。


■　一、私自身、参院選で比例区の候補として戦わせていただきます。自らの限界を打ち破る戦いをしてまいります。東京、埼玉、大阪の選挙区完勝、比例区１０００万の大勝利をめざして、団結して力強く出発しようではありませんか。

【冬柴幹事長】

「大衆とともに」銘記し前進

■　一、今年（０４年）は公明党結党４０周年を迎える年にあたります。この佳節を刻む年頭にあたり、立党の精神を改めて確認し、５０周年、１００周年をめざして躍進を続けていきたいと思います。


■　一、公明党が立党の際に掲げた「大衆とともに」という精神は、当時の政治状況を反映したものでありました。当時は、経済団体など大集団の利益を擁護する自民党と、組合労働者の利益を代表する社会党の不毛な対決が続き、組合を結成できない中小企業の労働者などの庶民は、自分の政治要求を国に訴えることができずにいました。

■　一、そのような中で、公明党は、政治から置き去りにされた人々の怒りや悩み、苦しみを吸収し、国政に反映させていくということをめざして生まれたのです。大衆の中に入り、大衆とともに語り、大衆のために戦い、悩みを解決していくのが公明党です。公明党は、引き続きこの精神を堅持し、訪問対話運動や地域サポート運動の推進などを通して、大衆の目線に立った政治を実現していかなければならないと思います。


■　一、公明党は、１９６４年１１月の結党大会で、「日本の柱　公明党」を掲げましたが、今（０４年）夏の参院選で全有権者の１割に相当する１０００万票を獲得できれば、まさに公明党が日本の大黒柱になったといえると思います。４０年前に掲げられた先輩たちの望みを、われわれの手で実現させ、そして１１月１７日の結党４０周年を荘厳していきたいと思います。神崎代表を中心に団結し、勇敢に、今年１年を頑張ってまいりましょう。

■ 公明　参院選勝利へ決意みなぎる新春幹部会

2004.1.6

[平成１６年１月５日(月)午前、公明党は党本部で新春患部会を開きました。
神崎武法代表、浜四津敏子代表代行、冬柴幹事長等が挨拶に立ち、本年最大の政治決戦である夏の参院選に勝利し、さらに「生活与党・公明党」の力を発揮して改革を進めるために、全議員、職員が総力を挙げて戦うことを誓い合った。

■あいさつに立った神崎武法代表は、２００４年夏の参院選で公明党は、埼玉、東京、大阪の「３選挙区の完全勝利」と「比例区で７議席以上、１０００万票獲得」をめざして戦うと強調し、「二大政党の逆風をはね返して歴史的な大勝利を飾るために、各地域で先頭に立って獅子奮迅の精神で戦おう」と訴えた。

　また、イラク復興支援のための自衛隊派遣について、公明党が国際協調、日米同盟、国益の三つの観点から賛成していると指摘。その上で、陸上自衛隊の派遣時期については、現地の治安状況を見極めて慎重を期すよう政府に求めていることを踏まえ、「政府が（派遣を）判断する際には、公明党にも意見を求めてくると思う。国際協調、日米同盟、国益の観点と、自衛隊員の安全性確保、現地のニーズ（要望）などを総合的に判断しなければならない」と強調し、陸自先遣隊の派遣も「党内でしっかり議論して結論を出したい」と述べた。
　さらに、日本のイラク復興支援として、（１）国連事務所のイラクでの活動再開（２）アラブ諸国が先頭に立つ復興（３）イラク人による政府づくり――に強力な応援をするべきだ、との考えを示した。
■一方、憲法改正問題について、神崎代表は「日本の国際貢献を進める中で、憲法とのかかわりでさまざまな議論がなされている」と指摘。衆参両院の憲法調査会が２００５年１月をめどに憲法問題に関する最終見解を取りまとめる方向であることを踏まえ、「公明党は『論憲』の立場であり、党内では環境権などを加える『加憲』の考え方も有力だ。今後、党内の議論をより活発化させ、時機を見て党の最終見解を取りまとめていきたい」と述べた。
　通常国会の取り組みについては、衆院選の公明党マニフェスト（政策綱領）の着実な実現とともに、０４年度予算案の年度内成立と、年金制度改革など重要法案の成立に全力を挙げると述べた。

■ 陸上自衛隊イラク派遣　治安を見極め慎重に

2004.1.5

[平成１６年１月４日(日)ＮＨＫテレビ「日曜討論」
≪公明党の神崎武法代表は４日午前、ＮＨＫ番組「日曜討論」に出演し、重要政策課題などについて、インタビューに答える形で大要次の通り見解を述べた。≫

■陸上自衛隊のイラク派遣　現地の治安見極め慎重に
■２００４年度予算政府案　メリハリ利かせ“安心”を確保
　　≪ＮＨＫ番組で神崎代表≫

●　一、（神崎代表が２００３年１２月、陸上自衛隊が活動を予定しているイラク南東部のサマワを視察したことについて）限られた時間内での視察だったが、街の雰囲気や病院を視察した感じでは比較的平穏であり、自衛隊の活動内容である給水、医療などのニーズは数多くあるという印象を受けた。

　イラク南東部は、北部のバグダッドとは違い、フセイン政権下で弾圧を受けたシーア派住民が多く、フセイン政権崩壊を歓迎している。日本が作った総合病院もあり、日本に親近感を持っている。


●　一、（陸上自衛隊の派遣について）あくまで政府が責任を持って、ある程度のスパン（期間）を見ながら、治安状況を見極める必要がある。テロも「１００パーセントない」とは言い切れないので、陸上自衛隊の派遣については慎重の上にも慎重を期し、判断してもらいたい。


●　一、（陸自派遣見送りの可能性について）治安が極めて悪く、法律（イラク人道復興支援特別措置法）で予定されているような「非戦闘地域」と認められないということであれば（陸自派遣に）反対することも十分あり得る。

●　一、（国際紛争当事国などへの武器輸出を禁じている「武器輸出３原則」の見直しについて）武器輸出３原則自体は、素晴らしい日本の政策だ。中東地域においては、大国の武器輸出が紛争の大きな引き金になっている。日本は武器輸出をしないことで、友好関係を保ってきており、日本に対する信頼になっている。その意味で、武器輸出３原則は堅持すべきだ。ただし、現在、日米で共同研究している「ミサイル防衛構想」が開発・配備の段階になれば、相互に共同研究の成果を具体化する必要がある。その限りにおいて、３原則の例外を作ることは検討の余地がある。


●　一、（２００４年度予算政府案について）特徴の一つは、メリハリの利いた、民間活力を引き出すための構造改革推進型の予算案になっている。科学技術、ＩＴ（情報技術）など経済の活性化に資する分野のほか、少子化対策、若年層の雇用対策、中小企業対策などに重点配分されている一方、公共投資については、重点配分しつつも、抑制的で、コスト削減が行われている。
　もう一つの特徴は、国民の安心を確保するための予算案になっている。特に、年金改革については、厚生年金では現役時代の平均的収入の５０％以上の給付を確保できる仕組みができた。基礎年金の国庫負担の２分の１への引き上げも５年間で行い、年金課税、所得税の定率減税の見直しについても道筋をつけた。また、「空き交番」対策として警察官を３１５０人増員するなど国民の安全にも配慮した予算案になっている。


●　一、（道路公団民営化について）高速道路のネットワーク構築は必要不可欠であり、災害対策、医療の充実、地域の活性化を考えれば、きちんと整備する必要がある。「民間にできることは民間に委ねる」という基本原則に基づき、政府が責任を持ってネットワークを整備することで政府・与党が合意したことは、公明党の主張に沿うところであり、評価する。


●　一、（参院選の目標について）東京、大阪、埼玉の３選挙区での完勝を、比例区では１０００万票獲得を目指して取り組む。 (公明新聞より)

■ イラン大地震　公明昭島、救援募金行なう！

2004.1.4

［平成１６年１月４日(日)午後１時〜４時]

■公明党昭島総支部は、昭島駅北口で「東京都イラン地震災害救援の会」のメンバーとともに、イラン南部での大地震被災者を救援するため、募金活動を展開しました。
　メンバーと公明党市議団は『皆様の真心を被災者に寄せてください」「寒空で路頭に迷っているイランの被災者の支援と復興のために暖かい手を」と道行く人に訴え、募金への協力を呼びかけました。

【募金に協力するご夫婦】

【小さなお子様を連れたファミリーの方が募金】

【いつもとっても親しい人が募金に来てくれました】

【お子様連れのお母さんも、救援募金に協力してくれました】ありがとうございます・

【知り合いのご婦人が通りかかり、協力してくれました。記念に１枚パチリ！】

【ご夫婦もイランの被災者の皆さん温かい手を差し伸べてくれました】


■本日多くの皆さんにご協力いただきました募金は、「日本赤十字社東京都支部」に寄託し、イランの被災者の皆さんの救援と復興のために役立てていただくことになります。

■ 神崎代表　イラク視察結果を首相に報告！

2003.12.26

[平成１５年１２月２２日首相官邸]
　イラク人道復興支援特別措置法に基づく自衛隊派遣予定地の状況などを調査するため、陸上自衛隊（陸自）が活動を予定しているイラク南東部のサマワや航空自衛隊（空自）が輸送支援を行う際の拠点となるクウェートの空軍基地の視察を終え、２２日午後に帰国した公明党の神崎武法代表と遠山清彦参院議員は同日夕、首相官邸で小泉純一郎首相に視察結果を報告。引き続き常任役員会での報告を行った後、国会内で記者会見を開いた。

小泉首相との会談の席上、神崎代表は、サマワの治安情勢について「比較的安全であるとの印象を受けた」と述べる一方で、「（現地での滞在時間は３時間３０分と）極めて短時間での限られた視察であるため、政府としても、ち密な調査を実施し、陸上自衛隊の派遣については慎重の上にも慎重を期し、判断してもらいたい」と、改めて強く求めた。

■ 神崎代表は、現地の治安状況やニーズ（要望）などについて、視察結果をもとに報告。イラクでの人道復興支援において重要な調整役を果たしているクウェート政府が運営する人道支援センター（ＨＯＣ）を訪問した際、ＨＯＣの関係者から、イラク南部では、「フィリピンやタイの部隊が巡回医療を行っているが、車両が不足しており十分な活動が行えていない。大型バスのような車両を供与してもらえるとありがたい」「がんや白血病患者も多い。がん治療支援も必要だ」――など多様なニーズがあることについて説明を受けたことを紹介。空自が行う輸送業務の拠点となるクウェートのアリ・アル・サーレム基地では、空自の受け入れ準備が全力で進められており、空自が行う支援活動への期待感が高まっている様子も伝えた。

■　神崎代表は、サマワで陸自が派遣された場合の宿営地や病院などを視察したことを報告。現地の治安情勢については「市内でテロはまだ起きたことがなく、比較的に安定している」と述べ、「サマワで治安維持任務に当たっているオランダ軍がサマワの住民と良好な関係を築くことに成功している」との見解を示した。

　さらに、神崎代表は、サマワでの支援ニーズについて「犯罪防止や交通渋滞の解消、電気、水、医療など、多岐にわたっている」と指摘。サマワの病院を視察したときの様子として、「リハビリのための機材はあるが補修されずに放置されているため、老朽化してしまっている」などの状況を紹介すると同時に、「精神科医がいないことも問題だ」と述べた。
　一方で、神崎代表は、現在オランダ軍の民政部門が、２００以上もの復興支援プロジェクトを進めていることにも言及。日本も、イラクの復興に向け中長期的な視野に立ち、自衛隊の派遣を含めた多角的な支援を行うことの重要性を強調した。(公明新聞より)
　

■ マニフェスト実現へ！空き交番3年後に解消

2003.12.26

[平成15年12月25日警察庁は、警察官の不在が常態化している『空き交番』の解消に向け、統廃合や人員配置の見直しなどの対策をまとめました。]

■全国の各警察本部、これを基に３カ年計画を策定、２００６年度中の解消を目指す。
■警察庁によると、１人がパトロールなどで外出外出しても、別の警察官が留守番できる体制にするには、１交番に最低６人のはいちが必要。しかし、今年４月現在で、全国６５５６交番のうち、37.1％に当たる２４３５交番が5人以下の配置という。

■全交番への６人以上の配置には、７０００人の警察官が必要。警察庁は２００２年度から進めている増員分をみてる一方、◆内部での配置見直し◆交番の統廃合や駐在所への転換◆警察官ＯＢの交番相談員としての活用・・などの対策を各警察本部に求めることにした。

■空き交番をめぐっては、刑法犯増加など治安悪化が進む中、不安視する住民の声が多く、犯罪対策閣僚会議の行動計画にも解消の必要性が盛り込まれた。(公明新聞から)

公明党は衆議院選において公約に掲げていたものです。

■ 「イラク支援は国連の要請」　冬柴幹事長

2003.12.23

[平成１５年１２月２０日(土)夜放送されたＮＨＫの討論番組]
　同番組に、各党代表、川口順子外相、石破茂防衛庁長官とともに生出演し、イラクへの自衛隊派遣問題、日米同盟のあり方などについて見解を述べた。
　この中で冬柴幹事長は、イラクへの支援について（１）飲料水の供給など日本として手伝えることがある（２）そうした行動を組織的にできるのは、わが国では自衛隊しかない――などと述べ、国際協力の視点から、派遣の必要性を強調した。

冬柴幹事長は、陸上自衛隊派遣について、「陸上自衛隊が出るのは航空自衛隊とは違って、人数も相当になり、一定の地域で固定するわけだから危険も多い。その意味からも慎重にやってほしいと申し上げている」と強調。ただ、派遣自体の見送りを政府に働き掛けるつもりはあるのか、との司会者の問いに対しては「ない」と明言、その理由として（１）公明党はイラク復興支援特別措置法の立案、成立を積極推進した（２）陸上自衛隊が派遣予定のイラク南部では、フセイン元大統領の圧政により社会インフラが未整備で、住民の多くが不自由な生活を余儀なくされている――などを挙げた。
　一方、日本のイラク支援と日米同盟との関係をめぐって冬柴幹事長は「（両者を）あまりリンクさせてはいけない。法律には（日米同盟との関係性は）一つも書かれていない」とし、イラク支援の根拠が国連安保理決議の要請という国際協力であることを強調するとともに、原油の９割近くを中東に依存しているわが国の国益からも無視できない点を強調した。
　討論の中で川口外相は、自衛隊派遣に関する各国の反応について「近隣のアラブの国も含め十分に理解してもらっている」と説明。また、自衛隊派遣は米英軍に加担するとの一部出席者の批判に対しては「国連安保理決議１５１１や１４８３は、米英軍の役割を認めている」と反論した。(デイリーニュースより)

[平成１５年１２月２０日イラク南部サマワで病院内を視察する神崎武法代表と遠山清彦参議院議員]

■ 神崎代表、イラク・サマワを視察

2003.12.23

[陸上自衛隊派遣予定地の治安状況などを調査]平成１５年１２月２０日(日本時間同日午後)

■イラク人道復興支援特別措置法に基づく自衛隊派遣予定地の状況などを調査するため、公明党の神崎武法代表と遠山清彦参院議員は２０日午前（日本時間同日午後）、陸上自衛隊が活動を予定しているイラク南東部のサマワを訪問した。視察を終え、クウェートに戻った神崎代表は同日夕（日本時間２１日未明）、クウェート市内のホテルで記者会見を行い、サマワの治安情勢などについて見解を述べるとともに、記者団からの質問に答えた。

■クウェートのアルムバラク空軍基地から米軍のＣ１３０輸送機で、サマワに向け出発した。サマワ到着後、滞在時間は３時間３０分と限られた範囲での視察となったため、あくまでも個人的な感想として述べたい。

■（サマワに駐留し、支援活動を行っている）オランダ軍司令官の案内でサマワ市内を視察したが、現地は比較的平穏だった。同司令官は「街の理髪店に防弾チョッキを着けずに単身で出かけることができるほど落ち着いている」と語っていた

■子どもたちも手を振ってくれるなど、雰囲気として（オランダ軍が）現地の住民とうまくいっていると感じた。また、同市内でのテロ活動は見受けられない。市外ではテロ活動を指摘する情報もあり、完全ではないが、比較的安全であると感じている。陸上自衛隊が派遣された場合の宿営地も視察した。

　現地でのニーズ（要望）としては、さまざまある。犯罪の防止、交通渋滞の解消、電気、水、医療などが挙げられる。セメント工場を設置し雇用を促進したり、道路や橋を造ったり、バイパス道路の建設により交通渋滞を解消させるなどのインフラ（社会基盤）整備も必要だ。

　医療面では、病院があっても機材が壊れていたり、必要な機材がなかったりするなどの問題がある。日本が建設した病院も見てきたが使われていなかった。電気やボイラーなども壊れ、トイレなどの水回りも老朽化し、病院内に汚水がたまっているなど、病院一つとっても、さまざまなニーズがあり、やることはたくさんあると感じた。(デイリーニューズより)

■ 神崎代表、アリ空軍基地を視察

2003.12.23

[神崎武法代表と遠山清彦参議院議員は、１８日、航空自衛隊がイラクへの人道復興支援のための輸送業務を行なう際の拠点となるアリ・アル・サーレム空軍基地を訪問した]
　
■ジャーシム司令官ら空幕官僚と意見交換し、同司令官の案内で同空軍基地を視察した。
■神崎代表は、「航空自衛隊がこれからお世話になるが、くれぐれもよろしくお願いしたい」と謝意を表明し、日本がイラクの人道復興支援に協力することの重要性を強調した。(デイリーニュースより抜粋)

■ 神崎代表、１２月１７日クウエートに到着！

2003.12.23

[神崎代表がクウエート入り]平成１５年１２月１７日

■公明党の神崎武法代表と遠山清彦参議院議員は１７日午前、クウエートに到着、在クウエート日本大使らと情報交換を行なった。神崎代表は自衛隊派遣の基本計画を受けて、航空自衛隊の派遣先となる同国を視察した。(デイリーニュースより)

■神崎代表と遠山参議院議員は同日、クウエート政府が運営する人道支援センター(ＨＯＣ)を訪問し、関係者と意見交換をした。

■ＨＯＣは、イラク国内の治安情勢、国内避難民の動向、水や電気をはじめとする生活基盤施設の状況など、人道分野に関する情報を米英軍や国連などから入手し、関連国際機関やＮＧＯ(非政府組織)などに伝達しているほか、クウエート内務省と連携し、米英軍が治安が安定していると判断した地域への立ち入り許可手続き行なうなど、イラクへの人道復興支援における重要な調整役を果たしている。

■ 給付５０％以上確定保険料18.35％で固定

2003.12.18

[平成１５年１２月１７日(水)与党協議会（首相官邸）]
関係閣僚や自民、公明の幹事長、政調会長、国会対策委員長らによる協議会を開き、２００４年の年金制度改革で給付と負担、基礎年金の国庫負担割合引き上げなどを柱とする与党合意について了承した。これに先立ち同日、年金制度改革に関する政府・与党協議会の与党メンバー会議が国会内で開かれ、合意文書に署名をした。
厚生年金の給付水準については、夫が厚生年金に４０年加入し、妻が専業主婦のモデル世帯で、少なくとも現役世代の平均的収入の５０％以上を確保することを法律に明記。

厚生年金の保険料率については、２００４年１０月から毎年０．３５４％（本人負担、０．１７７％）ずつ引き上げ、当面の上限として１８．３５％（本人負担、９．１７５％）で固定。また、０４年の年金改正法案提出までに、７０歳以上で給与を受けている人への在職老齢年金制度の適用を検討し、法案提出の段階では保険料率の上限を抑制するよう最大限努めることとした。

基礎年金の国庫負担割合を３分の１から２分の１に引き上げる点については、０９年度までに２分の１とすることを決定。０４年度税制改正で年金課税見直しによる増収分を財源として０４年度から着手し、０４年度は国庫負担（３分の１）に年金課税の増収分を加えた額、０５年度以降は３分の１に当該増収分を加えた一定率を負担。０５、０６年度で国庫負担割合を適切な水準にまで引き上げる。
　財源を確保するための税制措置は１７日の与党税制協議会の決定（定率減税の縮減などを実施）によるとした。(１２月１８日公明新聞より)

【沢　雄二】　さわ　ゆうじ
広報局次長（参院選予定候補＝東京選挙区）
ＴＶ報道プロジューサー、ジャーナリストとして３２年

【浜四津敏子】はまよつ　としこ
党代表代行（参院選予定候補＝比例区）

■ 地雷除去機など公開実験、アフガン支援！

2003.12.14

【輸出解禁や政策提言　公明が推進役を果たす】

公明党の浜四津敏子代表代行は１２日、防衛庁下北試験場（青森県東通村）を訪れ、アフガニスタンでの対人地雷や不発弾を処理するため民間企業が開発した対人地雷除去・探知機の試作機の公開試験を視察した。

試験では、クレーン形の対人地雷探知機と地雷除去機、掃除機に似た形状の携帯型対人地雷探知機の３タイプを公開。アフガニスタンから政府や国連、ＮＧＯ（非政府組織）関係者とともに、公明党からは山口那津男、風間昶両参院議員らも参加した。
　２００４年前半には、アフガン国内で対人地雷除去・探知機の実証試験を行い、将来はベトナムやカンボジアなど、地雷が埋設されているほかの国にも技術提供していく考えだ。

試験では、クレーン形の対人地雷探知機と地雷除去機、掃除機に似た形状の携帯型対人地雷探知機の３タイプを公開。アフガニスタンから政府や国連、ＮＧＯ（非政府組織）関係者とともに、公明党からは山口那津男、風間昶両参院議員らも参加した。
　２００４年前半には、アフガン国内で対人地雷除去・探知機の実証試験を行い、将来はベトナムやカンボジアなど、地雷が埋設されているほかの国にも技術提供していく考えだ。

浜四津代行は、爆発点付近で国連アフガニスタン地雷対策センターのハビブ・ウル・ハク・カブール支所長と懇談。同支所長は、「特に、地雷と分からずに触って被害を受ける女性や子どもたちが多い。今回の日本政府による取り組みは、アフガニスタンの女性や子どもたちを守ることになり、大変感謝している」と強調。浜四津代行は、「感謝していただいて大変うれしい。今回の事業が本当にお役に立てるよう祈ります」と答えるとともに、対人地雷撲滅への決意を述べた。

対人地雷は、アフガニスタンをはじめ世界七十数カ国に１億個以上埋められているといわれる。その地域の安全を取り戻すには地雷すべての撤去が必要だが、手作業による除去作業は危険が伴い、復興・開発の大きな障害になっている。　そのため公明党は、２００２年１月のアフガニスタン復興支援東京会議をきっかけに、党外交・安全保障部会に「地雷除去支援小委員会」を設置。技術開発現場の視察や関係者との意見交換を重ね、同３月には「地雷除去総合支援体制の確立に関する政策提言」を発表、政府に支援策実現を強く要請してきた。その結果、経済産業省は同８月、民間企業や大学などが研究開発した対人地雷探知・除去機を「武器」規定から外し、輸出制限を撤廃。今回の試作機をはじめとする国産機がアフガニスタンをはじめとする世界各国で活躍する道が開かれた。

■ 空き交番ゼロ作戦など、防犯対策めぐり議論

2003.12.12

[平成１５年１２月１１日(木)公明党の治安対策ＰＴが、参議院会館で初会合]
警察庁から国内治安の現状などを聞き、意見を交換した。これには草川座長のほか、大口善徳事務局長（衆院議員）、河合正智、山名靖英、佐藤茂樹、赤羽一嘉、上田勇、丸谷佳織の各衆院議員、山本保、高野博師、魚住裕一郎、山本香苗の各参院議員が出席した。
同ＰＴは、警察庁から最近の国内犯罪情勢や防犯対策の説明を受けた。草川座長は安全・快適な街づくりのため、「マニフェストで掲げた空き交番ゼロ作戦の推進や地域パトロールの強化などを実現していく」と強調し、「今後新たな防犯対策を検討していきたい」と決意を述べた。

　（防犯対策をめぐり意見を交わす党治安対策ＰＴの初会合）

■ 年金改革で現役手取額の半分保証を主張！

2003.11.27

[衆議院予算委員会で質問を行なう冬柴幹事長]平成１５年１１月２５日
　衆院は２５日、予算委員会で基本的質疑を行い、公明党から冬柴鉄三幹事長が質問に立ちました。冬柴幹事長は、厚生年金の給付水準について「公的年金が高齢者の生活の基礎的な部分を支えている実情を考えると、現役時代の平均手取り額の５０％を下回らないことが必要だ」と主張。民主党が追加マニフェスト（政策綱領）で示した「給付は５０―５５％」こそ与野党の合意できる水準だとして、衆院選挙中に「５０％程度でしょう」との考えを示していた小泉首相に改めて見解を求めました。これに対し、小泉首相は「５０％程度が各党各会派、お互いの意見が集約できる程度（の水準）だ。５０％を基準に、その前後は各党間の調整次第ではないか」と述べ、現役所得の５０％前後を念頭に検討を進めていく考えを表明しました

【保険料率は１０％（個人の負担分）が上限】

　保険料率について首相は「私は、負担の限度は個人としては１０％が上限ではないかと話したが、１０％でいいという方と重すぎるという方があるので、給付と併せて考えていくべき問題だ」と答えた。
　これを受けて冬柴幹事長は「総理がリーダーシップを発揮している」と評価し、「『（給付は）５０％程度』『（個人の負担は）１０％が上限』という総理の発言は非常に重いものであり、選挙の最中に言ったことについて国民は期待している」と強調した。
　また、既に年金を受けている人の年金額（既裁定年金）について、「厚生労働省案はこれを下げないということでいいか」と確認したのに対し、坂口力厚労相（公明党）は「（物価変動分を除いた）名目額としては下げない」と明言した。(デイリーニュースより)

■ 児童手当を小学３年まで拡大！

2003.11.23

１１月１９日に自民、公明両党が合意した『少子化対策に関する与党合意』は児童手当の支給対象年齢を現行の就学前から「小学校３学年修了まで引き上げる」こととし、支給日については、来年４月１日からにすることを明文化したものです。児童手当の支給額や所得制限については現行どおりです。

[右の写真は北側政調会長]
児童手当の与党合意を受け政府は、来年度予算案に、児童手当拡充を含む少子化対策費２５００億円を計上することになります。

■公明が一貫して拡充を推進してきました。
・野党時代の日本の児童手当制度は、３歳未満児が対象で、厳しい所得制限がつけられ、ごく一部の人にしか支給されないという貧困な制度でした。
・２０００年６月に支給対象年齢を３歳未満から小学校入学前まで引きげ、支給対象者は、それまでの２５６万人から約５７０万人へと２倍以上に拡大。
・２００１年６月には所得制限を大幅に緩和。支給対象者は、１００万人増の６６０万人へと拡大された。
●さらに今回の拡大によって、支給対象年齢が小学校３年生まで引き上げられ、支給対象者は、現在の６６０万人から約９６０万人へと大幅に拡大されることになります。

■ 北川市長に平成１６年度予算要望書を提出

2003.10.21

[平成１５年１０月１７日(金)北川市長に平成１６年度予算要望書を提出]
公明党市議団６人は次の項目の予算要望書を提出し、平成１６年度予算に反映されますよう、強く要望しました。
�T．地方主権の確立と行財政改革の推進に向けて・・・・・・４項目
�U．高齢者、障害者、子供に優しい福祉のまちづくり・・・・１３項目
�V．新しい時代を開く教育の改革に向けて
　・・・・・・・・１２項目
�W．環境と調和した循環型社会づくりに向けて・・・・・・・６項目
�X．文化いきづく都市生活の実現に向けて
　・・・・・・・・９項目
�Y．二十一世紀型の都市基盤整備に向けて
　・・・・・・・５０項目
�Z．世界の人々と交流し、ともに暮らす社会づくり・・・・１項目
�[．都市交通基盤の整備　・・１４項目
�\．男女協働参画社会の実現にむけて　・・・・・４項目
�]．その他　・・・・・８項目
全部で１２１項目

■ リバースモーゲージスタート！実現しました

2003.9.25

[平成１２年９月第３回定例会一般質問で高齢者福祉対策の一環として、その実現を強く求めたリバースモーゲージ制度が社会福祉協議会を窓口とする生活福祉資金貸付制度において、本年度(平成１４年度)低所得者の高齢者世帯に対し、居住用資産を担保に生活資金を貸し付ける『長期生活支援資金』貸付として実施実現されました]

■市内の大変に困っておられた高齢者ご夫妻から、深刻なご相談を受け、制度の谷間に苦しんでいる方になんとしても実現したいとの思い出で訴えてきた制度です。長い文で申し訳ありませんが、私の一般質問の内容と再質問を掲載させていただきました。是非ご一読いただければと思います。

≪平成１２年９月第３回定例会木村国秋一般質問のリバースモーゲージの部分、期日は８月３１日≫
◆次に、高齢者福祉についてお伺いいたします。
　初めに、市内に持ち家のお住まいを持つある高齢者の御夫妻の話をさせていただきます。その御夫妻は、80歳と82歳というお２人とも80歳を超えるいわゆる後期高齢者に区分される方です。生活資金の根拠は、御主人には年金の受給資格がありません。奥様の年金のみにて日々の生活を賄っているとのことでございます。幸いにして御夫婦とも健康で、現在のところ介護サービスを受けるに至っておりませんが、高齢のためいつその不安が発生するか、当人たちは危惧しております。市内に身寄りがなく、御夫婦２人での生活そのまま現在に至っているわけでございます。このお２人が生活について深刻に不安を抱き、気持ちが晴れぬまま日々を過ごしております。今このお２人は、少ない収入から固定資産税、都市計画税等の住民税を支払い、残ったわずかの収入をやりくりして生活しております。当然、持ち家を修理する余裕もなく、資産的価値もほとんどないのではないかと思える状況にあります。今、お２人が深刻に悩んでおりますのは、介護保険料等の現金出費によって生活が行き詰まってしまうのではないかという不安でございます。国民皆年金のもと、無年金防止についてはより一層の努力が求められるところでありますが、このように無年金による年金収入が期待できずに生活に大きな支障を来している高齢者、低所得者がいることは事実であります。
　我が国の高齢化の進行のテンポは極めて早く、国勢調査によりますと、平成２年、国におきましては12.1％、東京都におきましては10.5％、昭島市におきましては 9.1％、平成７年度におきましては国は14.6％、東京都におきましては13.0％、昭島市におきましても11.5％でございます。平成10年度におきましては、推計値ではございますが、国においては17.2％、東京都におきましては15.9％、昭島市におきましては13.9％に達すると見込まれております。具体的数値の推計によりますと、平成12年度昭島市の65歳以上の高齢者人口は１万5060人であり、市の総人口の13.9％を占めるとのことであります。なお、推計によりますと、高齢者人口は以後も着実に増加し続けると見られています。平成16年度には１万7544人と推計されております。実に６人に１人が65歳以上の高齢者という状況が予測されております。また、高齢者人口の増加の傾向について、75歳以上の後期高齢者が65歳から75歳までの前期高齢者を上回る増加が見込まれております。
　

昭島市総合基本計画の高齢者福祉において、高齢者にとって経済的に安定した老後の暮らしは大切なことであると明言しております。所得保障の観点から、各種年金、手当制度の改善のほか、定年制の延長、職業紹介など雇用対策の充実、施策の必要性を説いております。しかし、ここでは無年金の高齢者、特に経済的基盤の安定を就業機会をふやす施策で対応しようとすることは、75歳以上の高齢者、いわゆる後期高齢者の対応策としては十分とは言えないと考えます。先ほどの高齢者御夫妻は、この施策によっては生活への不安は解消されない、このようになります。高齢者であるにもかかわらず、高齢者福祉での救済が難しいということであれば、低所得者福祉に基づいて生活の安定を図るため生活権を保障する生活保護制度の適用を受けることしか、この御夫妻の不安を解消するすべがないことになります。
　生活保護の適用について、第１回定例会におきまして、井上議員の質問に対し答弁がありました。生活保護の適用については、法的に一定の考え方によるものでもあり、生活保護受給に至らないケースもあるとのことであります。持ち家を自己所有していることは、そのケースに当てはまると推測される趣旨でございました。福祉的対応として、生活福祉資金の貸付制度及び５万円の助け合い資金制度がありますが、資金使途が限定されており、継続的に不足する生活資金の対応としては不十分であり、生活基盤の安定にはつながってまいりません。先ほどの御夫婦を福祉対応として根本的にその生活の不安を解消するためには、やはりリバースモーゲージの適用こそが急ぎ検討すべき課題であると、強く確信いたします。
　このように、高齢者福祉の施策においても、低所得者福祉の施策におきましても、その制度をもって救済を実現する可能性が薄い高齢者が現実にいらっしゃいます。福祉の谷間で日が当たることなく、生活費を切り詰め生活しております。現在でもこのような方が少なからずおられるということは、先ほどの市の推計によりますと、明らかに年次ごとに後期高齢者が増加するということであります。
　また、総務庁の調査によりますと、高齢者夫妻世帯の持ち家比率は84.9％と大変に高くなっていることからも、このことの対応策が急がれると思います。その一つとしてリバースモーゲージ制度の導入をすべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
　

なお、リバースモーゲージは、住宅や土地を持っている高齢者にその不動産を担保に自治体などが生活資金を融資し、高齢者が死亡した段階で不動産を売却して融資の清算を図る仕組みであります。このことについては現在内部で検討が行われていると思いますが、本制度は現金収入の少ない高齢者に住み慣れた家を離れることなく生活資金の融資や介護サービスを受けられる道を開くことをその目的とするものでありますが、不動産を担保として被担保債権を保全するという機能を持たせることから、不動産登記手続を連結することがリバースモーゲージ制度が普及する大事な要素であると確信いたします。例えば、リバースモーゲージが対象とする被担保債権は単一の債権ではなく、不動産のあらかじめ決めた価値の範囲内で一定の債権額を限度に−−いわゆる極度額です−−幾つかの借り入れを継続的に行うことが推測されます。この場合の担保は、根抵当権の設定が適当ではないかと考えます。不動産譲渡による弁済契約、つまり死亡時に弁済を履行できないときに、その支払いとして不動産を引き渡す契約、すなわち停止条件付き代物弁済契約、または代物弁済契約の予約ということになると思いますが、この契約に基づいて担保を考えた場合、債権者は弁済契約締結後、仮登記によって所有権移転につき順位を保全する必要があります。この場合、不動産の対価に対して実際の債権が少ない場合、相続人との間で摩擦が生じ、余分な時間、手間がかかるということもあり得ます。この権利を登記することによって対抗力を持たせれば、法に基づいた優先順位が確保されることになり、所有者の死亡清算時期と限定する必要もなくなります。
　私は、福祉、生活権の保障という最重要の課題は最も優先されるべき点であると思いますが、不動産を担保するという制度である以上、一般取引の通念上の信頼に基づいて行われるべきであると考えます。やはり登記制度によりまして対抗力を備え、その順位に基づいて権利は保全され、当該不動産は独立した価値として流通していくものであると考えます。リバースモーゲージの検討の過程で取り上げるべきことと考えますが、これについてのお考えもあわせてお聞かせ願いたいと思います。

◆１５番（木村国秋議員）　今、私の１回目の一連の質問に対しまして御答弁をいただきました。ありがとうございます。
　若干の要望と、１点だけ質問をさせていただきます。
　まず、不登校でございますが、ただいまの答弁で取り組みの基本的な考え方、姿勢についてはお伺いすることができました。
　実は不登校について一つの例といたしまして、これは三鷹市の例でございますが、不登校生のいるお宅にパソコンを貸与し、通信のやり取りを行う中で不登校を解決できたという事例がございます。やはりいろいろな形を模索する中で、熱意、また情熱を持って取り組んだ一つの結果だなと、そういうふうに感じます。
　今の御答弁で、昭島市といたしましても教育相談室、またスクールカウンセラー、適応指導教室、心の相談員の配置、臨床心理士の配置等、取り組まれていることがよくわかりました。多様な取り組みを本当に御苦労さまでございます。
　不登校は必死の自己主張であると、私は考えます。子どもからのサインなんです。結局、大人社会の反映が子ども社会であります。大人が無責任であったり、傍観者を決め込んだり、目の前に起きていることにかかわろうとしない、人間の道を踏み外しているのは大人たちだという子どもたちの声なき叫びを、社会全体で真摯に受けとめるべきです。
　教育の目的は何か。それは子どもの幸せ、この１点であります。そして、教師こそ最高の教育環境であり、その情熱と真剣な取り組みが、どんな問題であってもよい方向に転じていける可能性を持つものと私は確信しております。

どうか大変で苦労の多い地味な仕事でありますが、大切なうちのクラスの生徒なんだ、幸せにせずにおくものか、この情熱で主体的な取り組みを切にお願い申し上げ、この件については一層の取り組みを要望いたします。
　
　次に、リバースモーゲージの取り組みについて御答弁いただきました。リバースモーゲージ制度導入が実現すれば、高齢化社会に順応した福祉の道が一歩開けると思います。前向きな検討に大いに期待するところであります。実現に向け、熱意ある取り組みを要望いたします。
　最後に、１点御質問いたします。実は、生活保護実務要領の中に、「他に処分・活用できない居住用の住居の保有を認める」、このような項目がございます。この件について御説明をお願いいたします。
　以上です

リバースモーゲージ・本資金の概要

目的	一定の居住資産を有し、将来にわたりその住居に住み続けることを希望する高齢者世帯に対し、当該不動産を担保として生活資金の貸付を行うことにより、その世帯の自立を支援することを目的する。
貸付対象	次のいずれにも該当する世帯です。 ●借入者が単独で所有(同居の配偶者との共有を含む)する不動産に居住していること ●賃借権、抵当権が設定されていないこと ●配偶者または親以外の同居人がいないこと ●世帯の構成員が６５歳以上であること ●借入世帯が市町村民税の非課税世帯または均等割課税世帯程度の世帯であること
貸付内容	(貸付限度額) 居住用不動産(土地)の評価額の７０%程度 (貸付期間) 借受人の死亡時までの期間、または貸付元利金が貸付限度額に達するまでの期間 (貸付額) １ヶ月あたり３０万円以内の額(臨時増額が可能) (利率) 年３％または長期プライムレートのいずれか低い利率 (償還期限) 借受人の死亡など貸付契約の終了時 (償還の担保措置) 居住する不動産に根抵当権を設定 (連帯保証人) 推定相続人のなかから１名を選任
申込み・ 問合せ	社会福祉協議会・生活福祉資金担当まで ��０４２−５４４−０３８８

※マンションを担保として、本資金の貸付はできるか？
本長期生活支援資金貸付は、担保不動産の価値は専ら土地の価値により評価することとされている。マンションの場合、各入居者の土地所有権はたとえば建物の専有面積の割合等に基づいて細分化した共有持分の形の所有形態であり、貸付の対象とはなりません。

■ 平成１３年度Ｂ／Ｓ・行政コスト計算書実現

2003.9.21

[平成１３年度決算のバランスシートと行政コスト計算書作成]
平成１１年９月、同１２月、１３年３月、１４年６月、１５年３月定例会一般質問で作成を訴え実現しました。平成１３年度バランスシート作成について、１４年１１月総務委員会で報告。
≪昭島市は平成１３年度バランスシート・行政コスト計算書を公表しています。下記をクリックすると参照できます≫
http://www.city.akishima.tokyo.jp/sisei/pdf/balance_13.pdf
≪１３年３月定例会一般質問≫
≪１３年１月基本構想審査特別委員会≫
≪１４年３月一般会計予算予算審査特別委員会≫
≪１５年３月定例会一般質問≫
上記の議事録は昭島市議会議事録検索システムから参照できます。
議事録はhttp://www.city.akishima.tokyo.jp/sigi/search/index.html

■ 行財政改革を推進（Ｈ12年度B/S実現）！

2003.9.21

[平成１２年度決算のバランスシート作成実現]
行財政改革の推進を市民の皆様にお約束し、平成１１年９月度第３回定例会一般質問、同１２月度第４回定例会一般質問、平成１３年３月度第１回定例会一般質問、平成１４年６月度第２回定例会一般質問、平成１５年３月度第１回定例会一般質問において、行政評価制度・公会計制度改革・貸借対照表（バランスシート）作成・行政コスト計算書作成の実現を訴え、公会計制度改革を除いて実現できました。公会計制度改革は、数字年度予算の取組と共に実現すべき私の目指す政策のひとつです。東京都は都議会公明党の要請を取り入れ、すでに実施に向けて準備段階にあり、国においても真剣に検討しているのが現状であり、引き続き実現に向け取り組んで行きます。
≪昭島市は平成１２年度バランスシートを公表しています。下記をクリックすると参照できます≫
http://www.city.akishima.tokyo.jp/sisei/pdf/balance_12.pdf
≪１１年９月定例会一般質問≫
≪１１年１２月定例会一般質問≫は下記議事録を参照してください。
http://www.city.akishima.tokyo.jp/sigi/search/index.html

■ 実現させます・皆さんの声！

◎待機児童の解消と延長保育、休日保育、一時保育等の保育行政の充実をはかります。
◎公園、道路整備、雨水排水対策を進めます。
◎拝島駅南北自由通路の充実をめざします。
◎中神駅のバリアフリー化を推進します。
◎立川墓地跡地の有効利用を促進します。
◎市民サービス向上のため、総合窓口の開設と電子市役所を推進します。
◎市内パス路線網及びAパス蹄線網の拡充をはかります。
◎昭島駅北口から市民会館周辺の歩道の安全確保のため、照明設備等の設置拡充をはかります。
◎アトピー性皮膚炎を持つ人など利用者にやさしい「プール」の実現を推進します。
◎昭島市の行財政改革を推進するため、効率的・効果的な行財政運営の実施に努めます。
◎市民斎場・総合体育館・児童館の建設及び児童館の市民参加を重視した運営を推進します。
◎中央図書館・女性センターなどの複合社会教育施設の建設を推進します。
◎ゴミ減量対策とリサイクルセンター建設を進めます。
◎教育環境施設の整備、充実をめざします。
◎都営住宅の建て替えを推進し、エレベーター設置のバリアフリー化を進めます。
◎交通安全対策、防災対策の確立をはかります。
◎商・工・農業の振興と勤労者、消費者対策を進めます。
◎医療、健康、平和、文化、スポーツ等の施策を進めます。
◎昭和公園再整備計画（野球場ナイター等）を推進します。
◎高齢者や障害者のための福祉施策を積極的に推進します。